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教育問題への関心や問題解決への意欲、つまり、委員としての適格性とは関係なく、地域の名士としての条件を備えた人物が選ばれる。地域の名士である以上、一定の識見や手腕があることは事実であるが、それ以上のものではなく、住民代表としての職責への深い自覚も使命感もないままに、積極的な委員活動もせず、漫然と任期を過ごす委員が多い。 |
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そのために、首長から相対的に独立した政策決定機関としての教育委員会会議が、活発に議論が展開される政策フォーラムとなることはないし、合議体として機能せず、ひいては、常勤職で事務局長をかねる教育長に「ゲタを預ける」形で、そのリーダーシップに黙従している結果を生んでいる。このような状況は、教育委員が期待される本来の役割を果たしていない要因の一つとなっている。 |
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これは、首長が委員の選任に権限と責任を有しているにもかかわらず、それを、地域の教育問題の解決を左右するほどの意味を持つものとして認識せず、選挙の論功行賞や庁内のローテーション人事として利用するなど、情熱をもってかつ慎重に人選に取り組んでいないことが背景にある。
このような指摘が、どこまで経験的に妥当するのか。 |