1.基本的な考え方

 特別支援教育を担当する教員は、障害の種類に応じた専門性が求められる一方、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズに対応した適切な指導及び支援を行うことや、特別支援学校(仮称)が、地域の小・中学校等に対する支援を行うといった、特別支援教育のセンター的機能を担うために、特別支援学校(仮称)の対象となる5種類の障害種別(盲・聾・知的障害・肢体不自由・病弱)以外の、言語障害、情緒障害に加えて、LD・ADHD・高機能自閉症等を含めた様々な障害に関する幅広く基礎的な知識を有していることが期待される。

 そのため、今後、特別支援教育を担当する教員について、免許状で担保すべき資質能力としては、

  • 特別支援教育全般に関する基礎的な知識
  • 障害のある幼児児童生徒の心理、生理及び病理に関する一般的な知識・理解
  • 障害のある幼児児童生徒の教育課程及び指導法に関する深い知識・理解及び実践的指導力(重複障害児の指導に関する知識・理解を含む)
  • 小・中学校等の支援のために必要なLD・ADHD・高機能自閉症等に関する知識・理解及び実践的指導力

 などをひととおり身に付けた上で、新たに創設される特別支援学校(仮称)の教員として、他の特別支援教育担当教員とチームを組み協力しながら、様々な障害のある個々の幼児児童生徒への教育を担当できる能力を最小限有していることを中心として捉えることが重要である。

 また、幼児児童生徒の発達段階に応じた専門性を確保するため、学校種ごとに免許状の種類を設けている現行の教員免許制度の趣旨等を踏まえ、今後の特別支援教育に対応するための免許制度とするためには、免許状の種類としては、従前どおり小・中学校等の免許状を基礎として、新たに創設される特別支援学校(仮称)の教諭が有することを前提とした特別支援学校教諭免許状(仮称)とする。
 なお、特別支援学校(仮称)のみならず、小・中学校の特殊学級や通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への対応も含めた特別支援教育を担当する教員の資質を担保するものとして、「特別支援教育免許状」を構想すべきとの議論もある。これについては、今後の特別支援教育の在り方のみならず、免許制度全体の見直しを視野に入れつつ、中長期的な課題として検討していくことが適当である。

 小・中学校における特殊学級や通級による指導を担当する教員や、LD・ADHD・高機能自閉症等の幼児児童生徒に対する特別な指導を担当する教員についても、特別支援教育に関する専門性が求められることから、当面、都道府県教育委員会等が開設する現職研修の受講や特別支援学校教諭免許状(仮称)の取得、小・中学校等の教員養成カリキュラムにおける特別支援教育に関する内容の充実を促進することが必要である。
 今後、小・中学校等の教員養成カリキュラム全体の見直しの中で、「教職に関する科目」等において、特別支援教育に関する科目等が適切に位置付けられることが必要である。

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