免許更新講習の講習内容について(イメージ)

答申の提言 具体的な講習内容(例)
○ 免許更新講習については、あらかじめ認定基準において、基本的な内容について定めておくことが適当。
 具体的には以下の2つの要請に応えるものとすることが適当。
・教職実践演習(仮称)に含めることが必要な事項と同様の内容
 1.使命感や責任感、教育的愛情等に関する事項
 2.社会性や対人関係能力に関する事項
 3.幼児児童生徒理解や学級経営等に関する事項
 4.教科・保育内容等の指導力に関する事項
・その時々で求められる教員としての資質能力に刷新(リニューアル)する内容

○ 免許更新講習の内容については、基本的に学校種や教科種に関わらず、およそ教員として求められる内容を中心とすることが適当。
 具体的には教職専門(例えば、教職の今日的役割、学校における同僚性の形成、家庭や地域社会との連携、子どもの発達や課題の理解、学級経営、生徒指導、教育相談、教育課程の動向と指導の在り方等)を中心に、講習内容を構成することが適当。
※別添1における教職実践演習(仮称)の授業内容例と同様のもののほか、以下のような内容が考えられる。

○ 学校教育を取り巻く変化と教員の役割
・ 学校や教員を取り巻く社会状況の変化
・ 専門職としての教員への期待
・ 子ども観、教育観の省察

○ 学校における同僚性の形成と組織的対応
・ 子どもをめぐる問題やその教育に対する組織的対応の在り方
・ 学校組織の一員としてのマネジメント・マインドの形成

○ 社会の変化に対応した学校の役割と、家庭や地域社会との連携
・ 保護者との円滑なコミュニケーションの形成
・ 地域社会の把握・分析と地域を生きる子どもの理解
・ 地域社会との連携の理論と実際

○ 子どもの心身の発達や学習に関する研究の動向と、それを踏まえた指導の在り方
・ 脳科学に関する研究の成果に立った子どもの発達の理解
・ LD(学習障害)・ADHD(注意欠陥/多動性障害)などの新たな課題の理解と対応

○ 子どもの変化や特性に対応した学級経営の在り方
・ 個々の子どもの居場所づくりを意識した学習集団、生活集団の形成
・ 子どもの多様化に対応した学級づくりと学級担任の役割

○ 子どもの今日的課題と生徒指導、進路指導、教育相談の理論及び方法
・ 子どもの生活習慣の変化に対応した生徒指導の在り方
・ 社会的・経済的環境の変化に対応した各学校段階におけるキャリア教育の意味と進め方
・ 子どもの発達段階に応じた進路指導、教育相談の基本となるカウンセリングの理論と技法(スクールカウンセラー等の学校外の支援者との連携を含む)

○ 学習指導要領や各学校の教育課程の動向と、教科や道徳、特別活動、総合的な学習の時間の授業づくりの理論及び指導の在り方
・ 学習指導要領の改訂に対応した教育課程の編成・実施
・ 学習意欲を喚起し、学習習慣を身に付けさせる指導の在り方
・ 現代の多様な価値観との関係を考えさせる道徳の指導の在り方

○ 今日的な課題に対応した学校や教育の在り方
・ 環境、人権、法や経済などに関する教育
・ 子どもの安全確保と危機管理
・ 学校における情報セキュリティの実際

(注)具体的な講習内容や方法、修了目標等については、今後、課程認定大学や教育委員会、学校等関係者の協力を得て、モデルカリキュラムの検討を行うことが必要である。

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