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5 体力向上のためのプログラム開発と「スポーツ・健康手帳(仮称)」の作成

ポイント

  • 子ども自身が体を動かすことの楽しさを発見し、進んで体を動かすことによって体力が向上するプログラムや、自分に合ったスポーツを見つけ、日常的に体を動かし、体力向上につながるプログラムの開発・普及が重要である。
  • 体力や健康に関する全国的なデータや体力向上のプログラム、生活習慣の改善方法等を掲載したり、個人のデータや体力・健康に関する目標を記載でき、子どもの主体的な取組を促す「スポーツ・健康手帳(仮称)」を国において作成し、それを基に地方公共団体などが手帳に工夫をこらした関係情報などを盛り込み、配布することが効果的である。

(1)プログラムの開発・普及

 子ども自身が体を動かすことの楽しさを発見し、進んで体を動かすことによって体力が向上するプログラムを開発・普及することが重要である。このプログラムには、子どもがその成長の段階に応じて、自然に体を動かすことを楽しむことができるような動機付けプログラム、走る、跳ぶ、投げる、蹴(け)る、打つなどの基本的技術を楽しく習得できるようなプログラムなどが考えられる。
 また、自分に合ったスポーツを見つけ、行っていくことによって日常的に体を動かすことができ、体力向上につながるようなプログラムの開発も重要であり、こうしたプログラムを国においてとりまとめ作成した上で、全国の学校などを通じて広く普及することが求められる。
 さらに、子どもの生活実態に合い、子どもが参加したくなるようなスポーツや外遊び、自然体験活動等のプログラムを開発・普及することも求められる。

(事例13)青少年を対象にしたスポーツプログラム(オーストラリア)

  • オーストラリアでは、1986年から年齢別に青少年を対象にしたスポーツプログラム「オージー・スポーツ」を始めている。
  • このプログラムは、3歳から19歳までを対象に、スポーツに興味を示す動機付けに始まり、基本的な技術を指導し、自分に合ったスポーツを見つけられるようにするなどスポーツの楽しさを段階的に教えるプログラムであり、ほとんどの学校が採り入れている。

(事例14)測定した体力にあわせたトレーニング(栃木県立石橋高校)

  • 1年生のときから3年生まで3年間継続的に体力テストやアンケート調査を行い、体力トレーニングのメニューを作成し、実践している。また、その成果を3年間追跡調査している。
  • これにより、授業時のランニングとサーキットトレーニングが定着し、トレーニング効果が現れ、積極的に体育の授業に取り組む生徒が増えた。

(事例15)体力・運動能力に関する定期的な測定(長崎県立長崎工業高等学校)

  • 年間を通して体育の授業開始時に有酸素運動(8分間走・サーキットトレーニング)を実施し、走った距離とともに走る前後で脈拍を測り、毎時間生徒一人一人のエアロビクスノートに各自で記入している。
  • 学期初めには、各自の8分間走のペース設定を行うため、12分間走テストを実施している。また、体重・体脂肪率の測定も同時に行い、自らの健康に留意させるとともに、指導の参考にしている。
  • 学期末にエアロビクスノートの自己評価と指導を行っている。
  • これにより、持久力や心肺機能が向上し、スポーツテストの結果も学校の平均が全国平均を上回るようになった。

(事例16)一人一人の体力向上のプログラムづくり(武蔵野市総合体育館)

  • 利用者(高校生以上が対象)は館のトレーナーと相談し、自分に合ったトレーニングのプログラムをつくってもらい、それに沿ってトレーニング室などを活用して体力向上に取り組むことができる。また、その際、体力テストを実施して、強化ポイントの把握も可能である。
  • この他、小・中学生をはじめとした子ども向けのスポーツ教室も多数実施。

(2)「スポーツ・健康手帳(仮称)」の作成・配布

 子どもや保護者が子どもの体力について認識を深め、体力向上のための取組の実践を推進していく方策として、「スポーツ・健康手帳(仮称)」を作成することが効果的である。これには、体力・運動能力・健康に関する全国的な傾向を示すデータや体力向上のためのプログラム、食生活なども含めた生活習慣の改善方法を掲載するだけでなく、個人の健康・体力の関連データやそれに基づく健康・体力の向上目標などを自ら記入することができるような配慮も必要である。また、「外遊び・スポーツスタンプカード(仮称)」と関連させて活用を図ったり、後に述べる「生活習慣チェックリスト」などと一体化することもより一層効果を強めることになると考えられる。このことによって、子どもに自らの体力や健康について主体的な意識や取組を促すことになる。
 「スポーツ・健康手帳(仮称)」については、その基本的な内容などについて、国において作成し、これを基に地方公共団体などにおいて、それぞれ工夫をこらした関係情報などの内容を盛り込み、子どものみならず関係者に配布することが期待される。この手帳の活用によって、保護者、教員、スポーツ指導者など子どもにかかわる者が、全国的な傾向を示すデータなど子どもの体力向上のための情報を共有することが重要である。

(3)子どもの体力向上のための方策に関する調査研究

 一方で子どもの体力の実態、スポーツや外遊びなど体を動かす時間を継続的に把握し、体力向上のための方策の効果を判定することが大切である。このために、「体力・運動能力調査」の活用をはじめ、体力の向上に資する取組や子どもの生活実態などについての調査研究にも一層力を入れる必要がある。

お問合せ先

生涯学習政策局政策課

-- 登録:平成21年以前 --