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中央教育審議会(第79回) 議事録

1.日時

平成24年2月17日(金曜日)14時~16時

2.場所

文部科学省「第二講堂」(旧文部省庁舎6階)

3.議題

  1. 「スポーツ基本計画の策定について(中間報告)」について
  2. 学校安全の推進に関する計画の策定について
  3. 「第2期教育振興基本計画の策定に向けた基本的な考え方」について
  4. 平成24年度文部科学関係予算案について
  5. その他

4.議事録

【三村会長】

 ただいまから中央教育審議会第79回総会を行います。本日は皆様多忙な中たくさん御出席いただきまして、ありがとうございます。
 平野文部科学大臣にも御出席いただいています。平野大臣は就任後初めての中教審総会でございます。どうぞ一言御挨拶をよろしくお願いいたします。

【平野大臣】

 改めまして、文部科学大臣を拝命いたしました平野博文でございます。まだ着任して1か月余りでございますから、皆様方のお顔を十分によく承知いたしておりませんが、本当に皆様方におかれましては大変な御尽力をいただいておりますことに改めて心から感謝を申し上げたいと思います。特に中教審は我が文科省にとりましても一番バックボーンとなる部分の御議論をいただく場でございますし、三村会長をはじめ各委員の皆様方に本当に御苦労をかけておりますことに心からお礼を申し上げたいと思います。
 一言私御挨拶を申し上げますが、昨年3月11日に東日本大震災が発災いたしたわけでございます。1年近くたっております。私どもとしましては、何としてもこの問題に対して課題解決をし、一日も早く復興させなければならないと、かように思っておりますし、私も現地に参りました。被災された子どもさんの姿、さらには移設の校舎で頑張っている姿を見たときに、何としても子どもさんを守らなければならないと、こういうふうに決意を新たにしたところでもございます。
 まず私は、放射能から子どもを守る。このことと同時に、我々文科省としましては、次の日本を担う人材であります子どもさんをしっかり守る、このことを肝に銘じなければならないと思っているところでございます。
 また、経済が大変厳しい環境の中でございますけれども、改めて国際競争力等々、本当に我が国が世界の国々と比べて大丈夫なのか。こんなことを検証いたしますと、改めて私は人材と、次を担ってもらうための、創造してもらう、知恵を十分に発揮でき得る環境整備、これが今文科省に求められている一つの考え方だと思っております。
 また、科学技術という、こういう概念でいきますと、私は、次の日本を活力ある日本、世界に負けない日本にしていくための科学技術というのは何としても、資源のない国でありますから、創造していかなければならない、こういうふうにも考えておりますし、そのためにも健全な人体、人格を持ってもらうためにも、スポーツも非常に大事であるわけであります。私はそういう意味では全ての日本の国民生活を営んでいただく上においても、非常にすそ野の広い分野を担当しているのが文科省だと、こういふうに実は思っておるところでございます。
 また、多様化しているこの社会の中にありましても、ここの審議会の皆様方が、そういう中にあっても将来を担ってもらうための人材の育成はどうあるべきか、こんなことをしっかりと御議論いただきまして、その御議論のもとに我々としてはしっかりとその施策を遂行していく、こういう考え方に立たなければならないと思っております。非常に難しい時代である。しかし、私も政権交代以降、この文科省の予算につきましては、特に教育、科学技術、この予算につきましてはしっかりと未来への投資、こういう考え方のもとに予算付けはしてまいったところでございますし、これからもしてまいる決意でございます。
 三つの視点で私は改革を進めていかなければならないと思っております。まず一つは、教育の保護者に対する負担を、経済的負担を軽減させるんだ、こういうことが第一点でございます。二点目は、質の高い教育環境をどういうふうに充実していくか、こういうことでもございますし、三点目のこれから会長さんはじめ委員の皆様方にぜひお願いしたいことは、これからが私、社会改革していく上においての大学改革というのは必ずそこに連動しているわけでありますので、大学改革を含め教育のガバナンスの在り方を含めて、しっかりと皆様方の英知をお絞りいただきまして、方向付けをぜひ心からお願いをいたすところでございます。
 私も文部科学委員会で5年ほど昔そこで勉強させてもらった経験がございますし、私自身、民間で研究開発に従事いたしておりました。そういう意味合いを含めて、これからもそういう思いを含めながら基本的には子どもを守る、次の世代にしっかりと投資する、こんなことを私自身肝に銘じて、微力でございますが、頑張ってまいりたい、このことをお約束を申し上げまして、審議会の会長さんはじめ委員の皆様方に大変難しい時代でありますが、ぜひどうぞそんな思いのもとにこれからも御審議を賜りますことを心よりお願いを申し上げまして、冒頭平野博文からのお願いと決意の御挨拶にしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

【三村会長】

 どうも大臣、ありがとうございました。力強いお言葉で期待しております。
 ここで平野大臣は所用のために退席されます。どうもありがとうございました。

【平野大臣】

 どうぞよろしくお願いします。ありがとうございます。

(大臣退室)

【三村会長】

 それでは、最初に文部科学省において大幅な異動がありましたので、事務局より紹介をよろしくお願いします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 本年1月6日付で事務局の異動がございました。着席順に御紹介させていただきます。
 まず文部科学事務次官といたしまして、森口が文部科学審議官から就任しております。

【森口事務次官】

 森口でございます。よろしくお願いいたします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 続きまして、後ほどまいりますが、文部科学審議官といたしまして山中が初等中等教育局長から就任いたしております。
 次に、同じく文部科学審議官といたしまして藤木が研究開発局長から就任いたしております。

【藤木文部科学審議官】

 藤木でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 続きまして、政策評価審議官といたしまして、徳久が大臣官房審議官から就任しております。

【徳久政策評価審議官】

 徳久でございます。よろしくお願い申し上げます。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 大臣官房文教施設企画部長といたしまして、清木が独立行政法人日本学術振興会理事から就任しております。

【清木文教施設企画部長】

 清木でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 続きまして、生涯学習政策局長といたしまして、合田が科学技術・学術政策局長から就任しております。

【合田生涯学習政策局長】

 合田でございます。よろしくお願いいたします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 続きまして、初等中等教育局長といたしまして、布村がスポーツ・青少年局長から就任しております。

【布村初等中等教育局長】

 布村と申します。よろしくお願いいたします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 遅れてまいる予定でございますが、高等教育局長といたしまして、板東が生涯学習政策局長から就任しております。
 続きまして、スポーツ・青少年局長といたしまして、久保が国立大学法人東京大学理事から就任しております。

【久保スポーツ・青少年局長】

 久保でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 以上でございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 それでは、本日の議題ですけれども、お手元の会議次第にございますとおり、「スポーツ基本計画の策定について(中間報告)」について審議を行った後、学校安全の推進に関する計画の策定について審議を行いたいと思います。その後「第2期教育振興基本計画の策定に向けた基本的な考え方」について御報告いただいた上で質疑応答を行い、最後に平成24年度文部科学関係予算案について、同様に御報告と質疑応答を行いたいと思います。
 本日報道関係者より、会議の全体についてスチールカメラでの撮影を行いたい旨申出があり、許可いたしておりますので、御承知おきください。
 それでは議事に入りたいと思います。まず事務局より本日の配付資料の確認、よろしくお願いします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 本日は資料1から資料5までの資料を用意させていただいております。資料1の関係でございます。資料1−1から1−3までございます。これはスポーツ基本計画の関係でございます。全体像、概要、それから中間報告という三つで構成させていただいております。
 資料2の関係でございますが、こちらのほうは資料2−1、2−2の二つでございます。学校安全部会の審議経過報告の概要とその本体でございます。
 資料3でございます。第2期教育振興基本計画についてという資料がございます。あわせまして、参考資料といたしまして、「熟議の取組」という資料を添付させていただいております。
 資料4でございますが、平成24年度文部科学関係予算案についてという資料がございます。
 資料5でございますが、「中央教育審議会の会議の運営について」により行われた諮問についてという資料を添付させていただいています。
 そのほか、お手元に参考資料といたしまして、第6期の中央教育審議会の委員の名簿を添付させていただいております。
 過不足等ございましたら、お知らせいただければと思います。

【三村会長】

 よろしいでしょうか。
 それでは、昨年9月の文部科学大臣の諮問を受けて、スポーツ・青少年分科会においてスポーツ基本計画の策定についての中間報告が取りまとめられておりますので、衞藤スポーツ・青少年分科会長よりまず御説明をよろしくお願いいたします。

【衞藤委員】

 衞藤でございます。それでは、説明をさせていただきます。
 まずスポーツ基本計画につきましては、9月22日の中央教育審議会総会における文部科学大臣からの諮問を受けまして、スポーツ・青少年分科会において検討を行ってまいりました。具体的な内容につきましては、同分科会のもとに設置いたしましたスポーツの推進に関する特別委員会において検討を行ってまいりました。同委員会におきましては、スポーツに関する17団体からヒアリングを行い、各分野から広く意見を聴取しました。これらの成果をもとに、全体で12回の会議において計画の骨子案、中間報告案について審議を進めました。このたびこれまでの審議の成果を踏まえ、1月30日の分科会において「スポーツ基本計画の策定について(中間報告)」を取りまとめましたので、本日御報告させていただきます。
 中間報告の概要につきましては、スポーツ基本法におけるスポーツが担う多面的な役割を踏まえ、スポーツを通じて目指すべき社会の創出のため7項目の基本方針を立てました。それら7項目とは、一番目に子どものスポーツ機会の充実。2といたしまして、ライフステージに応じたスポーツ活動の推進。3といたしまして、住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境の整備。4といたしまして、国際競技力の向上に向けた人材養成、スポーツ環境の整備。5といたしまして、国際競技大会の招致・開催等を通じた国際交流と貢献の推進。6といたしまして、スポーツ界の透明性、公平・公正性の向上。7といたしまして、スポーツ界の好循環の創出。これらの7項目を基本方針といたしまして、それぞれについて政策目標を定め、10年間を見通し、今後5年間に取り組む具体的な施策を提示しております。
 中間報告の詳細な内容については事務局から説明いたします。今後の最終的な答申の取りまとめに向け、委員の皆様より御意見を賜りますようよろしくお願いいたします。

【三村会長】

 久保局長、よろしくお願いします。

【久保スポーツ・青少年局長】

 それでは、「スポーツ基本計画の策定について(中間報告)」につきまして、詳細を御説明申し上げます。
 ただいま衞藤分科会長から御報告いただきましたとおり、スポーツ基本計画の策定につきましては、平成23年9月に文部科学大臣から諮問が行われた後に、スポーツ・青少年分科会、具体的にはその下に置かれましたスポーツの推進に関する特別委員会におきまして審議検討を進めていただいてまいりました。去る1月30日の分科会において中間報告を取りまとめていただきました。
 その概要は資料1−1と資料1−2、資料1−3でございますが、まず全体像の資料1−1、カラー刷りの1枚物を御覧いただけますでしょうか。この上段の左側の欄の中ではスポーツ基本法の制定の背景について述べております。従来、スポーツ振興法に基づきますスポーツ振興基本計画では子どもの体力向上、生涯スポーツ機会の向上、国際競技力の向上、三つを課題として取り組んでまいりました。一方で、近年、スポーツ団体のガバナンス強化、ドーピング防止、プロスポーツ、障害者スポーツの発展、国際化の進展といった様々な新たな課題が生じてきたところでございます。スポーツ基本法、左の枠の下の矢印の下の欄でございますけれども、スポーツ基本法はこうしたスポーツをめぐる課題に対応して制定されたものでございまして、このたびの中間報告はこのスポーツ基本法に示されました基本理念を具体化し、今後の我が国のスポーツ政策の具体的な方向性を示すものとして組み立ててございます。
 このため、右側の欄にスポーツを通じて目指す社会の姿とございますが、この社会の創出を目指すことといたしまして、五つのスポーツを通じて目指す社会の姿を具体的な社会像として掲げております。そして、こうした社会の実現によりスポーツの意義や価値が広く国民に共有される新たなスポーツ文化の確立を目指すことが必要であるとしております。
 下段の、下の欄の計画の策定についてでございますけれども、これは具体的には、今後10年間の基本方針の現状と課題を踏まえた5年間の計画といたしまして、スポーツをめぐる課題に対応し、目指すべき社会を実現していくために必要な政策課題を丸1から丸7までの七つの柱に整理しております。
 具体的な計画の本文の中では、この七つの政策課題ごとに政策目標を設定した上で、それぞれ現状と課題を分析し、今後の具体的な施策展開として記述しております。この丸1から丸7までの関係性につきましては、丸1の子どものスポーツ機会の充実と丸2のライフステージに応じたスポーツ活動の推進、これは年齢、性別、障害を問わず、だれもがスポーツを楽しめる環境をつくるための子どもから高齢者までのスポーツ活動を推進していくという中身を掲げておりまして、丸3のスポーツ環境の整備はこうした丸1と丸2の身近なスポーツ活動の基盤をなすものとして取り上げているものでございます。
 一方、丸4の国際競技力の向上、トップスポーツにおける競技力の向上を掲げ、丸5と丸6は国際交流、あるいはスポーツ界の透明性、公平性の向上、近年重要性が高まっている課題としてスポーツ活動をいわば側面から支えるものとして位置付けております。そして、最後に丸7では、スポーツにかかわる多様な主体の連携・協働がスポーツの発展を支えるように、丸1から丸3のスポーツ活動と丸4の間における人材の好循環を重要な課題として取り上げているという関係を示しております。
 最後に、下の計画の推進についてでございますけれども、これにつきましては計画を実施する際にスポーツの推進にかかわる関係者が留意すべきこととして国民の理解と参加、関係者の連携・協働、財源確保と効率的活用、進捗状況の検証と見直しについて記述しているところでございます。
 それでは具体的な中身について、資料1−3、冊子を御覧いただいて少し説明させていただきたいと思います。6ページ、第3章からが具体的な施策について政策目標を掲げて具体的な施策を示しているところでございます。
 まず6ページの第3章、今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策といたしまして柱を幾つか掲げておりますが、その一つ目の項目、学校と地域における子どものスポーツ機会の充実につきましては、政策目標の枠で囲ったところを御覧いただきますと、「今後10年以内に子どもの体力が昭和60年頃の水準を上回ることができるよう、今後5年間、体力の向上傾向が維持され、確実なものとなることを目標とする」を掲げております。
 これを踏まえました具体的な政策展開としましては、7ページの幼児期からの体力向上方策の推進、それから飛びますけれども、9ページの真ん中、二つ目の丸にございます学校体育の充実を図るような専科教員の配置、あるいは地域人材の活用について記述をいたしております。
 それから第二番目の柱でございますけれども、13ページをお開きいただければと思います。ライフステージに応じたスポーツ活動の推進につきましては、政策目標といたしまして、成人の週1回以上のスポーツ実施率が三人に二人となること(65%程度)、あるいは成人のスポーツ未実施者の数がゼロに近づくことを掲げてございます。
 これを踏まえました今後の具体的な施策展開といたしましては、15ページを御覧いただければと思いますが、若者や高齢者等のスポーツ活動を推進するために年齢や性別等に応じた運動量の目安となる指針を策定すること、あるいは障害者が地域のスポーツ施設においてスポーツ活動を行うために必要な配慮について記述しております。
 それから、17ページを御覧いただければと思いますが、スポーツ活動における安全の確保のためにスポーツ医・科学研究の推進を図る。あるいはスポーツ指導者等の研修。これは17ページから18ページにかけてでございますけれども、研修を図ることについて記述をいたしております。
 三番目でございますけれども、19ページ、右側にございますが、住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境の整備につきましては、政策目標として住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境の整備を図る。環境を整備するということでございます。これにつきましては、総合型地域スポーツクラブの育成、あるいはスポーツ指導者、スポーツ施設の充実を図ることを目標として挙げております。
 具体的な政策展開といたしましては、20ページを御覧いただきますと、20ページの丸3のところからでございますけれども、総合型地域スポーツクラブの育成促進、それから21ページ、さらにそれを単一種目のクラブへの支援の拡大をするということを掲げております。
 それから23ページ、丸3といたしまして、地域スポーツの基盤となる指導者の育成を図ること。それから、施設の有効活用を図ること。これは26ページ以下になってまいります。について記述いたしております。
 飛びますけれども、30ページ、四番目の柱の国際競技力の向上に向けた人材の養成やスポーツ環境の整備でございます。政策目標としてオリンピックの金メダル獲得ランキングを夏季大会5位以上、冬季大会では10位以上を目標とすると掲げております。また、パラリンピックの金メダル獲得ランキングにつきましては、直近の大会以上を目標として掲げております。
 具体的な政策展開といたしましては、31ページ、32ページあたりに網羅的に掲げてございますけれども、トップアスリート強化のため、スポーツ医・科学、情報分野等の多方面からのマルチサポートの実施。あるいは専門的なスタッフの配置等どについて記述いたしております。
 それから、32ページからでは、ジュニア期において、個々のアスリートの特性、発達段階、学業とのバランスに配慮した支援が必要であること等について記述いたしております。
 次に、36ページ、五番目の柱でございますけれども、国際競技大会の誘致・開催等を通じた国際交流・貢献の推進につきましては、オリンピック・パラリンピック等の国際競技大会等の積極的な招致や円滑な開催を掲げております。具体的には36ページ、同じページ以下でございますけれども、オリンピック・パラリンピックの招致・開催のための海外への情報発信、諸外国からのスポーツ関係者受け入れ、派遣等を通じた国際交流・貢献の推進について記述しております。
 次に、六番目の柱でございますけれども、39ページを御覧いただけますでしょうか。六番目、39ページで、スポーツ界の透明性、公平・公正性の向上についてでございます。政策目標として、ドーピング防止活動の推進、スポーツ団体のガバナンスの強化、スポーツ紛争仲裁のための環境整備を掲げております。今後の具体的な政策展開といたしましては、1枚めくっていただきまして、40ページ、丸3以下になりますけれども、ドーピングの検査技術、機器の開発、あるいは41ページ、スポーツ団体の組織運営のガイドラインの策定、42ページのスポーツ仲裁自動受託条項採択などについて記述をいたしております。
 七番目の柱でございますけれども、44ページを御覧いただけますでしょうか。スポーツ界における好循環の創出についてでございます。政策目標として、トップスポーツと地域におけるスポーツとの連携・協働の推進を掲げております。
 今後の具体的な施策展開につきましては45ページ以下で、拠点となる総合型地域スポーツクラブへの引退後のトップアスリート等を配置すること、あるいはアスリートのキャリア形成のための啓発支援を行うことなどについて記述しております。
 引き続き、最終章につきまして49ページを御覧いただけますでしょうか。第4章、施策の総合的かつ計画的な推進のために必要な事項についてでございます。計画を実施する上で、関係者が留意すべきことといたしまして、(1)国民の理解と参加の推進、国民の関心と理解を深めて、国民のスポーツに対する参加・支援を促進することが重要であるとしております。
 (2)につきましては国、地方公共団体、スポーツ団体等が連携・協働してスポーツの推進に取り組むこと。スポーツ界の連携・協働に資するため、日本スポーツ振興センターの機能の活用、体制の整備等について記述しております。
 さらに50ページになりますけれども、(3)ではスポーツの推進に必要な財源の確保のため、国の予算措置の充実とともに、民間資金の導入とその効果的、効率的な活用を図ることとしております。
 最後に(4)といたしまして、計画期間中に進捗状況について不断の検証を行い、検証結果を計画に着実に反映させることが重要であるといたしております。
 簡単でございますが、以上で説明とさせていただきます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 委員の皆様から御質問、もしくは御意見があれば、お寄せいただきたいと思います。いつものとおり、ネームプレートを立てていただければ、その順番で御指名できるかと思います。篠原さん、どうぞ。

【篠原委員】

 中間報告全体を網羅していて、ちょっとこちらから見ても落ちている箇所があまりないなという大変目配りのきいた中間報告だと思います。ただ、一つ気になるのは、9ページにちょっと入っているんですが、例の武道の必修化という問題が目前に迫っていますね。これは今マスコミでもいろいろ報道されていますけれども、柔道に偏っちゃって、何しろ柔道が一番お金がかからないというか。防具をつけない。これだけですから。ところが、学校の指導者が非常に足りない。柔道をやったことがない先生が多い。外部から警察のOBの方が助っ人に入ったりしていろいろやっているらしいんですが、事故も増えているという現状でありますので、17ページにスポーツ用具の安全性を確保することや実技指導なんかでスポーツ指導者層が必要な知識、技術を習得して指導に活用することが重要であるということも入っているんですが、武道の必修化の問題というのを少し最終的な計画の中で、これは学習指導要領にそのまま直結する問題かもしれませんけれども、少し現状を見ながら書き込んでいただきたいなと。
 いろいろな競技、武道、いろいろあると思うんですけれども、選択肢を広げてやらないと、男女の問題もそれぞれあると思うんです。たしか今男女一緒の流れになっていると思います。そういうことで、例えば子どもたちが、私は柔道をやりたい。私は剣道をやりたい。私は弓道をやりたい。私は相撲をやりたい。そういう選択は、今、技術上余りできなくて、学校単位で決めているという。学校として柔道をやる。そんな感じの流れらしいので、その辺の多様性も少し考えていかないと。武道というのはスポーツだけじゃなくて礼節を教えるということが一つ大前提としてある。それで必修化になっているわけですけれども、体を動かして、事故も増えているという現状を、少し最終計画の中で、この必修化の問題を少し深くというか、もう少し現状を踏まえながら触れていただきたいなという意見でございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 加藤委員、よろしくお願いします。

【加藤委員】

 ありがとうございます。私のほうは、昨年、北京のパラリンピックに行きまして、選手の皆さんとも意見交換をしたんですけれども、この記述の中にもそれは書いてあるんですか、共生社会を日本の中で、これだけ地方と地域の格差や男女格差や、また様々な雇用格差も生じている日本の現状で、せめて共生社会にどう向かっていくかという大きな視点の中でスポーツも大事だと思うんですけれども、障害者のところは、特に人間性とか、様々なことで、小さいところからやるのは全体としての障害者スポーツというのは大事だと思うんです。
 二つ目のメダリストのところで、メダリストに対して意見を聞いてきたんですが、一つは練習する場所が健常者と一緒のところが多くて、どうしてもその場合、障害の場合は倍以上の時間がかかる。そこでいつも時間の配分でとらぶるというのが言われていました。
 または、これは直線的かもしれませんけれども、車椅子での競技で言えば、世界のある程度のトップレベルなんだけれども、自分としてはそうじゃなくて、障害者なんだけれども、もう一歩高いランクで挑戦したいというと、障害者のオリンピックに出るときの役員からは、そんなことよりまずメダルが先なんだから、自分が高いレベルに行くんじゃなくて、メダルをとってからと。そこで大分もめて、結局は、自分の頑張りのほうへ行って、メダルというか、上位入賞にならなかったんですけれども、そこも行ってきましたが、要するに、構造的に全体として、メダルをとることも当然目標は必要だと思うんですけれども、構造的問題の中から、そういった様々、本人が生きていく力、挑戦していく力、そういったものがより大切ですし、結果としてメダルをとればもっといいわけですので、そういう視点で、ぽんぽんと、ずっと斜め読みしたんですが、パラリンピックのところは若干書いてあるんですが、構造的、具体的施策の展開ではちょっと抜けている感じもありますので、その辺を補強していただければ、こういうふうに思っております。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 スポーツ・青少年分科会の委員として議論に参加された方の中からコメントをよろしくお願いしたい。平尾委員、何かつけ加えることはありませんか。

【平尾委員】

 このたびのスポーツ基本計画の策定については、社会の変容とともに、スポーツの価値といいますか、求められる要素というものがうまく盛り込まれて、この計画に反映されていると思います。今御指摘された御意見も、確かにというところもございますので、今後、そこのところは検討させていただくということで、スポーツそのものが社会に有益な価値をもたらすようなものになるように更に精査していきたいと思います。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 奥野委員。

【奥野委員】

 私事で大変恐縮なんですが、昨年7月以降、出産でお休みさせていただいておりまして、分科会と委員会の方には出席ができていなかったんですけれども、この中間報告を見せていただきまして、本当によくまとまっているなという感想を持たせていただきました。
 ちょっと気になるところが何点かあるんですけれども、例えばこれは13ページの2の方の一番上からの政策目標のところなど読ませていただいていると、一番最後のところに健康状態とスポーツを実施することが困難な人の存在に留意しつつも成人のスポーツ未実施者の数がゼロに近づくことを目標とするというところあたりが、ここの文章を読むと、楽しむとか、例えばそういったような、スポーツをなぜするのかといったら、健康のためだけに毎日毎日スポーツしたら健康になりますよではなくて、生活をもっとよりよくするためのスポーツ、楽しむということがスポーツの大前提だと思うので、もう少しここの表現を、ゼロに近づけますよみたいな感じで、非常に厳しい印象を受けるので、もう少し楽しく、有益なスポーツであるための、ゼロという数字がどうなのかなというのは気になったので、ここの表現が少し私は気になりました。
 あと、この中で私が非常に共感を得たというか、私個人の意見なんですけれども、私自身もメダルをとった後に現役を引退しまして、セカンドキャリアへのつなぎといいますか、そのあたりで非常に困難がありましたので、今回のこの中間報告の中にあります、デュアルキャリアの意識啓発の部分というのは、私は非常に共感を持って見させていただいております。メダリストはメダルをとったらそれで終わりというか、使い捨て的な部分が日本には非常に見られますので、人を育成していく、また、一つのことをなし遂げた人材がそのキャリアを持って次のステップにうまく移行していけるようなシステムというのをこれからつくっていけるということなので、私はここの部分を非常に好意的に見させていただきました。
 以上です。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 五十嵐委員、何かつけ加えることはありますか。

【五十嵐委員】

 現場の学校の立場としては、8ページ、9ページのあたりがとても大事だなと思って何度も読んでいたところなんですけれども、ここで初めて体育の、9ページになりますが、丸の二つ目でしょうか、体育の専科教員の配置とか、そういった学校を少し活性化させるような、これは教員定数にも関係あるんですけれども、このあたりのことが書かれたというのは大変うれしいことです。今後に期待したいなという感想を持っています。
 以上です。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 相川委員、いかがですか。

【相川委員】

 ありがとうございます。私も全体的によくできているというふうには感じておりますけれども、子どもが親しむためにはスポーツというのは遊びから入る。ここにも触れてはおりますけれども、その辺を強く打ち出して、遊びの中からまたスポーツに携わっていくということを強く出していただけたらと思います。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 ほかに御意見、いかがですか。どうぞ。

【橋本委員】

 青森県に住んでおりますと、地域のスポーツ環境ということの充実の中で、特に指導者の部分が非常に薄いというのが課題になっております。そういう意味で、一つ充実が図られて記述がされているんですが、例えば社会教育ですと、社会教育主事というような、日本のどこにいても一定の指導の目がそろうというようなことなのですが、なかなかそういう点でスポーツの指導者ということで国の一定のラインといいましょうか、その辺、今後の検討になってくる。例えばスポーツ推進委員等、活躍等がそういうことにもなってくるのかもしれませんけれども、その先の安定した収入のもとにそういう指導者が関わっていけるようなことも少し芽出しができるといいのかなというふうに感想を持った次第でございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 國井委員、どうぞ。

【國井委員】

 非常にまとまっていると思うんですけれど、国際競技大会等の招致・開催に関してひとこと申し上げたい。考え方としては国際交流・貢献の推進ということでいいと思うんですが、例えばオリンピックに関してはかなり経済的な負担もあると思いますので、経済環境もある程度配慮しながら、どういうものを招致してくるかということは検討する必要があると思います。

【三村会長】

 生重委員、よろしくお願いします。

【生重委員】

 全てにわたって書かれているなと思って、とても──今斜め読みだったんですが、一点だけ、パラリンピックとか、身体的障害の方たちの競技会には触れられているんですが、スペシャルオリンピックスのような知的障害を持った方たちのスポーツ支援についてぜひ──現在も様々なところで練習場に困っていらっしゃるということなので、そういうことを支援する地域の高齢者層みたいなこと、若者、大学生とかというふうに、広く多くの人が体を動かしていくというところで、1文でもいいんですけれども、そういう方たちのことにも触れていただければありがたいなというふうに思います。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 どうぞ、長尾委員、よろしくお願いします。

【長尾委員】

 私もスペシャルオリンピックスに関して、ここでぜひ言及していただきたいと思っております。金メダルをとることだけが目標えはなく、それぞれの段階に応じた自立、発達ということを目指したのがスペシャルオリンピックスです。ぜひ高等教育の現場において学生がボランティアとしてどんどん協働できるような体制がとれたら良いと思っております。スペシャルオリンピックスにも、ぜひここで言及していただきたいと思います。

【三村会長】

 ありがとうございました。よろしいですか。全般的には、まとめの方向で更に行っていただきたい、こういう意見だったと思いますので、今の意見も参考にしていただいて、更にまとめて、この会に報告していただきたいと思います。
 それでは次の議題に移りますけれども、昨年9月の文部科学大臣の諮問を受けて、スポーツ・青少年分科会で審議が行われております学校安全の推進に関する計画の策定につきまして審議をいただきたいと思います。同じく衞藤スポーツ・青少年分科会長から説明をよろしくお願いします。

【衞藤委員】

 スポーツ・青少年分科会長の衞藤から発言させていただきます。
 学校安全の推進に関する計画の策定についての検討状況でございますが、9月22日の中央教育審議会総会における文部科学大臣からの諮問を受けまして、9月30日のスポーツ・青少年分科会において、学校安全部会を設け、同部会において検討を進めているところでございます。
 これまで委員懇談会を含めて都合6回の会合を行っておりますが、まず学校安全に関する様々な取組について各委員をはじめ、教育委員会や研究者、科学警察研究所や独立行政法人日本スポーツ振興センターなど学校安全にかかわる関係者からヒアリングにより幅広く意見を伺い、論点の洗い出しを行いました。
 また、第4回からは審議のまとめに向けて全体構成などについて議論しております。
 本日は、都合6回の会合において、各委員などからいただきました御意見を整理した資料、学校安全部会審議経過報告を用いつつ、議論の状況を御紹介させていただきたいと思います。
 資料2−1を御覧ください。学校安全部会審議経過報告の概要、1枚物でございます。審議においては、学校安全の推進に関する計画の策定にかかわる答申の取りまとめに向けて、児童生徒等の安全を取り巻く現状と課題、次に、安全に関する教育の充実方策、さらに学校の施設及び設備の整備充実、また、学校における安全に関する組織的取組の推進、さらに家庭、地域社会との連携を図った学校安全の推進、そして、国や地方公共団体における推進体制の整備等の項目について、その内容を議論してまいりました。
 詳細な内容につきましては事務局から御説明をいたしたいと存じます。今後の最終的な答申の取りまとめに向けて委員の皆様より御意見を賜りますようよろしくお願いいたします。

【三村会長】

 久保スポーツ・青少年局長。

【久保スポーツ・青少年局長】

 それでは、具体的に審議経過報告につきまして御説明させていただきたいと思います。
 資料2−2を御覧いただければと思います。この資料はこれまでの会議で委員の方々やヒアリング対象の方々からいただいた御意見を項目に沿って整理したものでございます。特徴的なポイントに絞って御説明させていただきます。
 ローマ数字1の児童生徒等の安全を取り巻く現状と課題につきまして、ここでは総論的な記述をいたしております。
 1枚めくっていただきまして、2ページを御覧いただけますでしょうか。2ページの下の学校安全の推進に関する計画を含む今後の学校安全の方向性について、その最初の白丸でございますけれども、この中では成人と異なって、子どもへの安全教育は将来につながる安全意識、能力の基盤を培うものであり、中長期的な視点で考えた場合、学校教育において安全に関する指導を行うことは、次代の安全文化を構築するという意義を担っているとされております。
 それから、3ページ目の5行目、最初の丸でございますけれども、この中では学校現場は非常に多忙であって、学校現場の実態に立った最低限これだけは行うべきということを検討して示していく必要があるとされております。
 次に、ローマ数字2の学校安全を推進するための方策の中で、1、安全に関する教育の充実方策についてで、4ページを御覧いただけますでしょうか。これは(1)からずっとございますけれども、(1)の安全教育における主体的に行動する態度や共助・公助の視点につきましての課題・方向性の一つ目の丸では、主体的に行動する態度を育成する教育が必要であるという御意見をいただいております。
 それから、5ページの(2)の教育手法の改善につきましては、課題・方向性の三つ目の丸にありますが、災害教訓の中には普遍的なものもあって、災害教育の語り継ぎなどによってその継承を行うことが重要であるとの意見をいただいております。
 次に、1枚めくっていただきまして6ページを御覧いただけますでしょうか。真ん中から下のところ、(3)の安全教育に係る時間の確保の課題・方向性について、一番下の丸では、我が国の地震などの災害の発生が国土の面積に比して非常に多いという特徴を踏まえた防災教育の在り方を考えてはどうかとされております。
 それから7ページ目の(4)避難訓練の在り方につきまして、課題・方向性の一つ目の丸で、避難訓練につきまして、例えば教職員や児童生徒等に予告なしで行うなど、より実践的な内容にするための工夫も必要だと指摘されております。
 それから8ページの(5)児童生徒等の状況にあわせた安全教育の課題・方向性の一つ目の丸ですけれども、児童生徒等の運動能力や判断能力は個々の児童生徒で相当異なるために全員が安全に避難する体制をつくるべきであるとされております。
 それから、そのページの(6)の原子力災害への対応につきましては、次のページの9ページ目の具体的な方策の一つ目の丸で、原子力災害について、原子力担当の部署と連携をとりつつ、避難訓練等の必要な措置を実施するように努めるとされております。
 次に二番目の学校の施設及び設備の整備充実につきましては、安全教育だけでなく、施設設備を整備していくことも重要であるとされております。
 次の三番目の柱については11ページを御覧いただけますでしょうか。学校における安全に関する組織的取組についてでございますが、(1)の学校安全計画の策定と内容の充実につきましては、課題と方向性の丸の三つ目として、世界保健機関(WHO)のセーフコミュニティ協働センターが認証しますインターナショナルセーフスクール(ISS)を取得したことにより様々な効果が見られたとの報告がございました。
 それから、12ページ、学校における安全点検でございますけれども、12ページの(3)の学校における安全点検につきましては、次の13ページの具体的な方策の中でその一つ目の丸でございますけれども、学校の事故のほとんどは環境と行動の改善で防げるという考え方に立って、学校の中で事故授業を踏まえた改善の取組を行っていくべきであるとされております。
 次の(4)教職員の研修等の推進についてでございますけれども、これにつきましては1枚めくっていただきまして、14ページの最初の丸にございますように、災害安全に関しては被災地の教職員の経験を非被災地の教職員へ伝える取組を何らかの形で実現する必要があるとされております。
 それから、14ページの真ん中の丸2教職を志す学生への学校安全教育につきましては、課題と方向性の一つ目の丸として、教員になるべき人の資質として、児童生徒等の健康と安全を守る上で必要なことは何か、どういう指導をすべきであるかということを土台としてしっかり備えられている必要があるとされました。
 次に(5)でございますが、15ページを御覧いただけますでしょうか。危険等発生時対処要領の作成と事件・事故災害が生じた場合の対応ということで、課題と方向性の最初の丸にございますように、学校のマニュアルは学校単独で完結するのではなく、地域と連携した内容にするべきであるとされております。
 16ページを御覧いただけますでしょうか。四番目の柱の家庭、地域社会との連携を図った学校安全の推進についてでございます。その中のまず最初の(1)の地域社会との連携推進につきましては課題と方向性の、そのページの下から二つ目の丸にありますように、安全教育についてはコミュニティ・スクールあるいは学校支援地域本部等を活用しながら保護者や地域も意識を高めることが必要であるとされております。
 それから17ページの家庭との連携強化につきましては、もう1枚めくって18ページの最初の丸でございますけれども、学校だけでなくて、活動時の多くを過ごす社会や家庭でも指導することが重要であるとされております。
 最後に、ローマ数字3の方策の効果的な推進に必要な事項といたしまして、1、国における推進体制の整備と2の地方公共団体における整備の二つに分けて整理しております。その中で、地方公共団体における推進体制の整備の課題と方向性、19ページでございますけれども、この中では生活安全を担当する部局等と教育委員会が積極的に連携をとるほか、市町村などの枠組みを超えた連携が必要であるとされたところでございます。
 簡単でございますが、以上で説明とさせていただきます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 それでは、御質問、御意見がありましたらどうぞ。宮崎さん、どうぞ。

【宮崎委員】

 ありがとうございます。恐れ入ります。大変中身の濃い審議が行われていることと思いますが、伺っていますと、フィジカルな安全のみがテーマになっており、特に学校を取り巻く環境、外部環境とのやりとりの中でのハードウェアとしての安全というのがテーマになっているように思われます。しかし、今子どもたちが情報社会の中に置かれている環境を考えると、ネット上のセキュリティであるとか、個人情報をどう守るかとか、あるいは学校裏サイトであるとか、いじめ、暴力、校内での安全・安心をどう守るかとか、ソフト面でもいろいろテーマがあると思います。そういうポイントですね。特に情報社会における自立した児童がどのように自らの安全を守るかというような点は学校におけるイントラネットやインターネットの整備と合わせ、議論としてはどういうふうに展開されていくのか、伺いたいと思います。

【三村会長】

 これは御回答願えますか。

【平下学校健康教育課長】

 学校健康教育課長の平下でございます。今までの議論の中では、特に防災とか、あるいは学校でのいろいろな生活上の安全とか、あるいは地震とか津波とか、そういったことを中心としてされておりまして、情報関係もおそらくいろいろなネット社会の中であるだろうという気持ちはありますけれども、どこまで学校安全の中で取り上げるかということだと思いますので、それはまた今後の議論の中で、ここでやるのがいいのか、あるいは別のところがいいのか、それはちょっと見きわめながらやっていくのかなというふうに感じております。

【三村会長】

 いずれにしても御検討いただきたいと思います。
 村松委員、よろしくお願いします。

【村松委員】

 いろいろ御審議ありがとうございます。いろいろなところで、学校というところが、地域を含めて安全の確保の拠点、今回の大震災などでも地域の安全、人の安全の拠点という話が非常に見えてきたというふうに思います。その中で教員が核だと思いますけれども、教員の研修等々があり、また、教員養成段階にある学生への教育ということで、14ページあたりに書かれていますが、今教員に求められるものが非常に増えてきております。他の部会でも検討しておりますように、何もかも盛り込むのはなかなか難しいところではあるのですが、本当に人間の命に関わるような、あるいは今宮崎委員からおっしゃったような心の部分を含めて、非常に重要な核であるところのこれから教員になっていく人、現職の教員ももちろんそうなんですが、教員に何かしっかりしたことをやっていくことが非常に必要だろうというふうに思っています。その意味では、ここの部分の14ページの具体的な方策の部分の書きぶりは、かなり遠慮ぎみに期待されるとか、その種のことについては自主的な判断等となっているわけですが、この辺、どのような御議論があったのかを多少教えていただけるとありがたいと思います。私としてはもう少し充実させる方向で書きぶりがあってもいいのかなというふうに思う次第でございます。

【三村会長】

 これについては、またお答えいただけますか。

【平下学校健康教育課長】

 失礼いたします。学校の安全の関係では、確かに先生になってからいろいろと学ぶこともあると思うんですが、その前の段階で、教員養成段階でもしっかり学んでほしいという声がかなりございました。そういった中で、何が本当に必要なのか。その辺もしっかり考えながら検討していくのかな。いずれにしても、しっかりと教員養成段階、それから、先生になってから、あるいは先生になってもいろいろ研修があると思いますが、その点、しっかり身につけていく部分を意識及び能力、知識、技能その他身につけていくことが必要ではないかというふうに記憶しております。

【久保スポーツ・青少年局長】

 すみません。今の話は、だから、かなり書き方としてはやや遠慮した書き方になっておりますけれども、自らそういうようにおっしゃっていただきますと、もう少し書き方が工夫できるかもしれませんので、それを踏まえて、また引き続き検討させていただきたいと思います。やはり大学に対して、こういうことをやれとは書きにくいという要素は若干あると見ております。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 貝ノ瀬委員、よろしくお願いします。

【貝ノ瀬委員】

 私たちは3.11以後、学校の在り方ということについて大きな見直しが迫られたと思うんですね。その意味では特に学校の安全教育については肝ではないかと思います。その点、こう言っては何ですけど、全体に甘いような感じがしてならないんですね。
 例えばですが、11ページに学校安全計画について、確かに現状はまだまだというところはあると思いますが、安全計画というのは、私もずっと前に校長もしていましたが、その経験から100%というのは無理なんでしょうかね。校長でいらっしゃる五十嵐先生に伺いたいと思いますけれど、これは全ての学校にはあって当たり前と思います。ですから、教育委員会での教育課程の届出をするときい、ないなんていうことは考えられないわけで、避難訓練と安全点検と安全計画というのはセットになっているものであります。他のところで、安全点検毎学期1回以上。学期に1回以上なんて書いてあったけど、月1回は必要ですよ。避難訓練なども、様々な場面を想定しなきゃいけません。これからは地域の方々と一緒になって、避難するとか、そういったことも望まれるわけで、そういうことについてももっと突っ込んでお書きいただくと、これはより実践的なものになってくるのではないかなというふうに思いますが。
 以上でございます。

【三村会長】

 御指名でございますので、五十嵐委員、よろしくお願いします。

【五十嵐委員】

 御指名いただいてありがとうございます。そのとおりです。安全計画は当たり前です。それから、避難訓練、安全点検も当たり前です。ただ、ここでの議論は絵にかいたもちではだめだということだと思うんです。形だけの、紙だけの、ただやっていますという意味ではなくて、現実的なものにしていこうという意味をもっと込めなければいけないのかなというふうに、私もこの部会に入っていますので、感じるところです。今先生がおっしゃったように、避難訓練を本校では先月予告なしで、学校公開時にやりました。保護者の方も一緒に参加していただきました。といいますか、子どもがぱっと行動できたので、親も一緒にやってくれたんです。そういったことから、子ども、保護者、地域に意識を広げるという効果もあるなというふうに思っているところなんですが、このあたり今までのように、ただやればいいでしょうではなくて、きちんと実のあるものにしていくということがまず大事なのではないかなというふうに思います。
 あと二点、述べさせていただいていいでしょうか。

【三村会長】

 どうぞ。

【五十嵐委員】

 それと、部会に参加しまして、いろいろないい実践があることを知りました。いろいろなところで、例えばモデル校であったり、研究校であったり、そういう学校は、総合的な学習の時間をそれに特化して安全ということをテーマにしてやっています。ただ、私たちはとてもそういうことは大事ですから、どの学校でも安全教育はやっていますが、それが充実したものになっているかどうかは、時間の限界があります。例えば総合ですと、その学校のその地域の特性に応じたことを創意工夫してやっておりますので、いろいろな、やらなければいけないことを、じゃ、どこでやるのかというのが、6ページに書かれている安全教育に係る時間の確保というところだと思うんです。確かに各教科や関係する特別活動や総合的な学習の時間に位置付けて連携を図るって言葉ではきれいなんですけれども、なかなか難しいです。これを意識的にきちんとやらなければ、やっぱり絵にかいたもちになってしまうと思うんです。そういう点から言いますと、今年度から新しい学習指導要領で小学校は動いておりますが、英語活動で動いています。外国語活動の時間があったからなんです。
 そんなふうに、そういう時間を確保しないとなかなかこれは全てを徹底させる。本当に命に関わることですから、やらなければならないけれども、できない。その中途半端さをなくすためには、どこで時間を確保するのかというところが議論になったところですので、例えば7ページの上から五つ目の丸にありますように、総合的な学習の時間の中で安全を位置付けるというようなことが書いてありますが、話し合いの中では、環境安全科のような防災に特化したような、そういうものを系統的に本当にずっと継続的にやるような時間を特設したほうがいいのではないかという議論も強く出ています。このあたりはしっかりと、今すぐに実現できなくても、これはしっかり考えていかなければならない議題じゃないのかなというふうに私自身は思っているところです。
 それからもう一つ、先ほど宮崎委員からいい指摘がありました。確かにこれから情報社会においては本当にそういう面でも安全ということは大事だと思っています。それとあわせて、施設のことでここには幾つか──ここはまだ議論がそんなに時間をかけていなかったと思うんですが、安全な施設の面において、この中で情報化社会での安全というところがちょっと抜けているかなと今気付きました。ですので、耐震とか、そういうハード面のコンクリートで固める命を守るという面とあわせて、これからは安全・安心な学校の創造というところでは情報基盤や情報通信技術の視点に立ってからもきちんと整備をするあたりも入れていかなければいけないのではないかなというふうに思います。それは天井とか壁の安全性に加えて、やはり情報基盤の安全性というのはこれからも大事で、被災地では大事な個人情報が流されたりということもありましたし、いろいろな意味から考えて、災害に強いネットワークを構築したり、コンピューターをきちんと整備しましょうとか、あとは多重化、クラウド化による児童生徒の重要な情報はきちんと安全に管理しましょうとか、あるいは万が一学校自体の環境がなくなったとしても情報通信技術で学びが保障されるような、そんな方策であるとか、学校は避難所になりますので、地域の情報基盤になりますので、そういった面からの施設という視点も必要じゃないかなというふうに気付いたところです。ありがとうございました。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 篠原委員。お待たせしました。

【篠原委員】

 先ほど貝ノ瀬委員がおっしゃった、今回のような大震災が起きたときの学校の対応ということについて、一つ申し上げたいと思います。
 公立だけじゃなくて、私学も含めて言えば、小中高、それぞれ学校に家から通える範囲の子どもたちがほとんどの学校と電車通学がほとんどの学校と、いろいろあります。だから、そういうところを国が示す指針としては、そういうのを分けてそれぞれのタイプに合わせた指針をきちんとつくるように示していかないと、抽象的に各学校に投げるだけではそこはなかなかうまくいかないんじゃないかなということを、私の娘の状況を見ながら実感しております。
 うちの娘は電車通学しているんですが、学校で、この間の震災のときは電車の中で遭遇したわけですけれども、学校だったらまだいいと言うんですね。何でだといったら、学校に泊まらなきゃならなくなって、まくら投げ大会ができるからとかいって、無邪気に言っておりますが、電車通学というのは本人にとってもあるいは親にとっても大変心配というか、かなりあのときの状況はあまり最近話さなくなっていますね。相当怖かったんだろうと思うんですね。そういうふうに学校ごとにいろいろ特色があると思うので、私学も含めて、そういう指針をきちんと分けて国が提示していくことが大事ではないかな。そういう点を今後この対策の中に盛り込んでいただきたいな、こう思います。ありがとうございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 大日向委員、よろしくお願いします。

【大日向委員】

 私は地域との連携に関して短く三点申し上げたいと思います。
 まず一点は、幼児に対する安全教育ですが、5ページないしは8ページに、幼児の発達に応じた安全教育の充実とか、幼児は幼児なりに身を守ることを、能力を高めることを必要とすると。そのとおりで、よく書いていただいたと思います。ただ一方で、幼児はやはり限界がありまして、先般の3.11のときにこれは乳幼児教育施設であったと思いますけれども、地域の方々がみんなでわっと保育園、幼稚園に行って、手分けして子どもたちをおんぶして逃げてくださったために助かったということもありますので、子どもが小さければ小さいほど、子ども自身の能力を高めると同時に地域の方々と日頃の周知を図っていただいて、守っていただくことも大切ではないかと思います。
 二つ目は、その地域との連携に関しまして、例えば不審者をいかに防ぐかということで、これまで学校は壁を、ファイアウオールを非常に高くしてきた。でも、逆転発想で、地域に開くことによって安全を守っていただくということもあるのではないかと思います。
 三点目は、随所にそういう言葉が書かれてきたんですが、それぞれの地域にはその地域特性の語り継がれてきた災害教育なり、知恵がある。いわゆる暗黙知があると思います。それを掘り起こして、地域で独自の安全教育を一体となってやっていくということも必要ではないかというふうに思います。
 以上です。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 生重委員、よろしくお願いします。

【生重委員】

 全般的に学校のほうに負担が重いようなふうに受けとられるんですが、一部コミュニティ・スクールとか、学校支援本部と連携してというところが書かれてありますが、私はもうちょっと具体的に、当事者としてそれぞれその場にいて、子どもたちの命、幼児から、小学校、中学校、それぞれができることとしてもらうことということを、今整理をしなければいけないんじゃないかというふうに考えております。学校にはそれぞれ防災会のような形で学校を中心とした活動が既にあるんですけど、そこがこの間の3.11で有効に働いたかというと、全く有効に働いていなかったというふうに私は数多くの方から伺っております。そこももう一度整理しなくては、本当に自分の子どもたちを守っていくためにどうしたらいいのかという保護者の積極的な姿勢とそれを取り巻く地域周辺がもう少し積極的に動ける体制づくりみたいなことも書き込んでいただけると、学校ばかりの負担にならないような形に当事者として皆さんが意識できるのではないかなというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 相川委員と安彦委員、札が上がっておりますので、この2名で打ち切りたいと思います。相川委員、どうぞ。

【相川委員】

 私は、訓練の仕方のことで一点、話をさせていただきます。
 今の訓練の仕方は、ある指導者の指示のもと一同に会する全体的な訓練の仕方になっていると思うんですね。この間の震災で、てんでんこという言葉があるように、いつ、どういうときに自宅のところかもしれませんし、真夜中かもしれませんし、そういう状況になったときに自主的にどうやって動くかという意識を高めるような訓練の仕方が必要ではないかなと。
 よく企業のシミュレーションで、こういうときにはどのようにあなたは対応しますかという訓練をする。そういう繰り返しをして、実際に行ってみる。そうすると、個々の動き方が違ってきますので、そういう内容を高める仕方も必要ではないかな。これは不審者情報の対応でもそうですし、交通事故にも対応する、全て安全に対応することに関係してくると私は考えております。

【安彦委員】

 私は、8ページ、9ページの原子力災害のところを、この問題は学校はむしろ非常に受け身な立場で、学校が何か取り組めるかというのは限られたものだと思います。むしろまず地域がやられますから、地域の問題をどう押さえるかというか、それを踏まえた上で学校ということに入っていくんだと思います。そのときにやはりこれまでのことで言えば、放射能災害の問題はかなり数値に対する信頼性の問題がありましたので、学校そのものというよりは、むしろその学校が動けるような、もととなる情報が確かなものにするという、そういう側面から国とか地方公共団体がそれなりの活動をしなきゃいけないということについて、少しもう一つ入れていただきたい。
 とりわけ国の場合には、前から私が申し上げてきたように、放射能問題は国際問題になりますので、ですから、文科省だけが発表していてもなかなかその数値を信用してもらってない実態がありましたので、国際機関との連携とか、そういうこともきちっと念頭に置くというようなことも事柄によっては必要になると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

【三村会長】

 ありがとうございました。非常に活発な意見が簡潔に述べられたと思います。ありがとうございました。どうぞ部会でよろしくお願いします。
 それでは、ここでこの議論は打ち切りたいと思います。
 次ですが、第2期の教育振興基本計画の策定に向けた基本的な考え方についてであります。これは昨年12月に取りまとめたものでありまして、社会の変化や東日本大震災などを踏まえた今後の教育行政の方向性につきまして、社会を生き抜く力の養成など四つの柱に整理いたしております。今後、教育振興基本計画部会では本資料をベースに広く各界、各層からの御意見も伺いながら、具体的な成果目標や施策などについて議論し、来年度中に答申を行う予定であります。私は分科会長でありますけれども、局長の方からよろしく説明したいと思います。

【合田生涯学習政策局長】

 それでは、資料3に沿いまして御説明をさせていただきます。資料3の紙を御覧いただきますと、今三村会長の方から御紹介があったとおりでございまして、昨年6月6日に第2期教育振興基本計画の策定についてという諮問がございまして、その後、現行の基本計画、第1次の基本計画の進捗状況などのレビューを行いますとともに、震災関係者からのヒアリングなども経まして、昨年12月9日、第13回の計画部会で第2期計画策定に向けた基本的な考え方についてという取りまとめが行われたわけでございます。
 その内容は、その裏側の1ページが名簿でございますが、2ページ目に概要の縦長のA3の1枚紙をつけてございます。3ページ目以降が基本的な考え方の本文でございますけれども、本日は2ページ目の縦長のA3の1枚紙に沿いまして、その内容をかいつまんで御紹介をさせていただきたいと思います。
 まず、第2期計画のコンセプトとして、教育成果の保障に向けて明確な成果目標の設定とそれを実現するための具体的かつ体系的な方策を明記する。そういうコンセプトでいこうということが提示されてございます。
 まず、我が国の教育を取り巻く現状と課題ということで、グローバル化、少子高齢化といったような急激な変化の中で、経済環境、雇用環境等々、我が国が様々な危機に直面していること、同時に、様々な日本の強み、そういったようなものが課題解決への糸口というふうに位置付けられているわけでございます。
 また、東日本大震災を受けてということで大変大きな衝撃を受けたわけでございますが、様々な教訓も得られたということで、その教訓を共有し、必要な方策を検討していこうということでございます。
 そういったようなことで、今後の社会の方向性と教育の在り方ということで、多様性を基調として、様々な人々や自然と共生する成熟社会に適合した新たなモデルの提示が必要だろう。そのモデルとしてその下にございます自立と協働と創造という三つの理念が提示されているわけでございます。さて、その自立、協働、創造という三つの理念のもとで、今後目指すべき教育の姿としてどういう方向性を考えたらいいのだろうかということで、現在の教育の評価として学習意欲の増加、低学力層の割合の減少等々の課題があるという中で、やはり反省としては個々人の多様な強みを引き出すという視点、あるいは学校段階間や学校・社会生活間の接続、十分なPDCAサイクルの不足といったような課題があるのではなかろうかということでございます。
 そういうことで、今後の教育政策の遂行に当たって、教育における多様性の尊重、教育に対する社会全体の横の連携・協働、生涯学習社会の実現に向けた縦の接続、そして、国、地方の連携・協働の重要性、こういったようなことは第1期の基本計画の中でも述べられているわけでございますけれども、そういったようなことに留意をしつつ、四つの教育行政の今後の方向性ということが整理されてございます。
 一つは社会を生き抜く力の養成ということでございまして、多様で変化の激しい社会で個人の自立と協働ということで、必要な知識、あるいは能力の確実な習得に向けた条件整備が重要であること。未来への飛躍を実現する人材の養成ということで、変化や新たな価値を創造・主導し、社会の各界を牽引していく人材の養成ということ。三つ目に学びのセーフティネットということで、学習へのアクセスの機会、あるいは安全・安心で質の高い教育環境の整備といったようなこと。四番目に絆づくりと活力のあるコミュニティの形成。社会が人を育み、育まれた人が社会を形成するといういい循環をつくっていこう。そのための多様なネットワーク、あるいは協働体制の確立が重要である。
 そういったような、従来のそういう初等中等教育行政とか高等教育行政といったような縦割りではなくて、各学校段階を貫く横断的な視点を設定して全体構造を整理しよう、こういう考え方を提示いただいているわけでございます。
 今後、先ほども三村会長の方からお話がございましたように、各界からのヒアリングなども含めまして、具体的な目標、指標、あるいは方策について御議論をいただくということでございまして、資料3の1枚目に戻っていただきますと、1枚目の一番下にございますように、24年度内、来年3月までに答申いただいて、政府として閣議決定して、そして25年度からの5か年の基本計画を策定する。こういう段取りで御検討を進めていっていただく。そういう予定になっているということでございます。
 大変簡単でございますけれども、御紹介をさせていただきます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 御意見、質問のある方はどうぞお上げください。
 その前に副会長、お二人の意見をよろしくお願いします。安西副会長。

【安西副会長】

 高等教育の方から申し上げますと、世界の大きな流れの変化の中で、日本の若い人たちがどういう教育を受け、生きていくべきかということはほとんど明らかだと。やはりここにありますような、自立、協働、創造とありますけれども、これを本当に大学レベルでもって教育として実践できるかということにかかっておりまして、一方で、日本の大学になかなかその切りかわりができていないということが極めて大きな、また、緊急の課題になっているというふうに思いますので、ぜひ教育振興基本計画におきましては、大学改革についての具体的な方策を今申し上げたようなことを背景にしてぜひとも入れていただきたい。教育振興基本計画は5年でありますので、5年遅れをとってしまいますと、日本の将来はほとんど真っ暗になってしまうというふうに、非常に大きな危機感を持っておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。
 もう一点だけ、先ほど学校安全とスポーツ基本計画のこともありましたけれども、それに関わることでありますが、安全教育、避難訓練等々、また、学校施設の安全性、これは極めて大事なことで、ぜひ強力に進めていただきたい。ただ、やはり子どもたちから大学生、また、大人に至るまで、自立、協働、創造ということをやはり貫いていただけないか。それには、先ほどもありましたが、安全教育の中でも、自分で一体どういうふうに緊急時に行動ができるかということが大事なことで、やはり文部科学省でかなり広い哲学を持っていても、実際の現場では管理が先に立つことが多いので、子どもたちを管理することが安全だというふうにとらえるのは、これからの時代には間違っているのではないかと思いますので、先ほど大学について申し上げたことも含めて、やはり子どもたちが安全という面の中でも自立していけるように安全教育においても取り計らっていただきたいなというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 小川副会長。

【小川副会長】

 初中教育分科会を中心にしてこの作成に関わってきて、一応こういう形で整理できているんですが、先ほど局長の方からもお話があったように、重要な政策の柱とその方向性についてはある程度整理できたというような段階なのかなというふうに考えています。問題はこれからそういうふうな柱と方向性を、どういう施策の具体的な中身と戦略でもってやるのかというふうな、その内容を優先順位をつけながら整理していくというのがこれからの課題なのかなという感じがします。
 ですから、例えばこれで言えば、24ページに社会を生き抜く力の養成ということで、初中教育段階の児童生徒を対象とした取組ということで、ずっと施策が書かれているわけですが、一番下の教育の質の向上を実現する環境整備の推進というようなことで、教育の質の向上を図る上での基本的な施策の柱立てはこういう形ではできているんですが、その柱立て一つ一つで具体的に何を優先順位をつけて重要な具体的な施策として展開し、それをどういう戦略でもってやるのかというふうな議論をしていく中で、それを更に関係付け、構造付けていく仕事というのがこれからのヒアリング等々を通じて、ないしは各分科会での個別の施策の議論を詰めながらやっていくということがこれからの課題なのかなというふうなことを今感じているというか自覚している次第です。
 分科会もそういう方向でこれから議論を進めていければなと考えております。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 宮崎委員。

【宮崎委員】

 ありがとうございます。このようなコンセプトで強力に進めていければということを願っている次第ですが、推進の際の構造の問題でちょっと質問をさせていただきたいと思うんです。教育は人ですから、とにかく人ということで、関わっている人たちの質の問題が一番大事だと思いますが、例えば義務教育諸学校で考えますと、ほとんどが市町村立ですね。ところが、そこにいる教員の給料は次の予算の問題とも絡んでくるのかもしれませんが、国と都道府県が出しているわけですね。市町村立の学校運営で、しかし、予算は国と都道府県から出ているということになると、責任の所在と財源の所在が一致していない。こういうことで本当に責任をとっていただけているのであろうか。特に政令指定都市です。採用、評価、懲戒等全ての権限を持っており、教科書選定等も独自に行っているにも関わらず、そこでも政令指定都市の管轄の学校の教員の給料は、国と都道府県から出ているわけで、そこの不一致というのが、果たしてこういう体制をつくったときにうまく機能していくのかどうか。PDCAサイクルを幾ら回しても、何か美しい文章だけで終わってしまうのではないかというのを非常に危惧しているところです。
 構造を変えたらうまくいくような場面があるなら変えてしまえばいいというふうに思うんですが、じゃ、どこの構造をどうするかというチェックをする場面が、私は大変新米で去年就任させていただいて1年なんですが、この間いろいろ拝見してまいりますと、そういうことを議論する場があまりないような気がするんですね。教育委員会でも、教育委員の中に教育長が議決権を持って教育委員として並列に入っているというのは発注側と受注側を同じ人がやっているわけですから、とても違和感がありまして、そういう基盤をどこで検討していくのか。コンセプトを実現するためのハードの部分ですね。これはいかがなんでしょうか。

【三村会長】

 ないですよ。

【宮崎委員】

 ないんですか。

【三村会長】

 今のところ。真剣に検討はされてないというのが実態だと思いますね。これについては一つの宿題として受け取らせていただきたいと思います。
 ほかにいかがですか。どうぞ、加藤委員。

【加藤委員】

 ありがとうございます。冊子の中の細かい項目の中には入っているんですが、雇用、労働の対応なんですが、日本型社会というのは、五千数百万雇用社会と言われていくわけで、その働くこと、生活していくこと、生きることという、そのところの教育段階でどう、言葉としては社会と教育をどうつなげるかということで、含むのかもしれませんが、働くという、生活する、生きる、又はワーク・ライフ・バランスとか、男女共生社会とか、全体的に働くこと、生きること、生活することがつながっていく感じがあるんですね。そういうときに教育がどういう人材を育成していくのかと。とても重要なキーワードだと思うので、項目の細かく入っているんですが、全体の中に働いていくということの日本にとって大変重要なところの人材をどう教育課程の中で組み込んで、そして、そういう意識を持たせ、技術やスキルや、自分の選択性のところを高等教育のところでどう選択していきながら、社会とのつなぎをソフト的にいくかというような視点もぜひともお願いできればと思います。

【三村会長】

 わかりました。
 北城委員ですか。お願いします。

【北城委員】

 ありがとうございます。先ほど平野大臣の方から大学改革を含めたガバナンスの改革にも取り組んでほしいというお話があったと思うんですが、25ページのところの主として高等教育の学生を対象とした取組の中に、大学教育の質の保障とか、機能別分化等、これは今大学分科会で検討されていることなんですが、こういう方針を出したときに、どういう仕組みをつくればこの方針が実現できるかという仕組みについても大学分科会では検討していると思うんですが、それをぜひ入れていただきたい。方針を出しても、それを実現できる仕組みがない限りは、いつまでやっても方針だけが出て結果が出ないということになりますので、ぜひ大学分科会の検討──時間的な問題もあるんでしょうけれども、早い段階で大きな方針を出していただいて、第2期の教育基本計画の中にどのような仕組みをつくればこの改革が実現できるかということもぜひ入れていただきたいと思います。

【三村会長】

 では、安西委員、お答えいただけますか。

【安西副会長】

 先ほど私も申し上げましたが、第2期の教育基本計画の中に大学改革の具体的な方策を入れていただくということが大事なので、幾ら抽象論を並べても大学は一向に変わることはないと思いますので、ガバナンス等も含めてぜひ具体案を入れていただきたいということでございます。これについては大学分科会で既にいろいろ検討中でございますが、できるだけ早急に案を出すということで事務局にも話をしておりますし、その方向だというふうに理解しております。

【小川副会長】

 今の問題に関して。

【三村会長】

 いいですよ。どうぞ。関連。

【小川副会長】

 教育のガバナンスというふうな点については、今大学の問題が出たんですが、市町村の教育ガバナンスの問題を考えていく際、先ほど宮崎委員が御指摘された点は重要だなと思っているんですね。私も教育振興基本計画部会の中では教育委員会制度の在り方を含めて、地方教育行政の在り方を2006年ですか、あのときに地教行法を改正して、それ以降、地方教育行政がどうなっているのかということを検証しながら、検討すべき課題としてこの振興計画の中に入れてほしいということは言ってきているんですが、その反映として例えば先ほどの24ページの下のほうに教育行政体制の確立というふうなことで、検討課題は一応こういう形では出ているんですが、もう少しそれをきちんと書き込んでもいいのかなというふうには私自身は感じています。例えば地方分権改革の流れ自体はかなり、かつてと比べるとトーンダウンしているんですけれども、しかし、2000年以降の税財政改革とか、市町村合併の進展の中で、かつて三千数百あった市町村が今1,800を切っていますし、そういう中で、基礎自治体の広域化というのがかなり広がっていて、都道府県と市町村の関係というのは、この10年間ぐらいでかなり変化しているんですね。そういうことも含めて、2006年の地教行法改正の方向というのが本当はどうだったのかということを検証しながら、教育行政の在り方を議論してほしいと思っています。市町村、高校以下の教育の教育ガバナンスの要というのは教育委員会であるわけですので、教育委員会については今いろいろな議論もありますし、省内でも検討作業グループをつくっているわけですね。そうしたことも含めて、少し状況の変化もあるわけですので、この課題はもう少しグレードアップする形で取り上げていっていただければなという、これは私個人としての意見です。

【三村会長】

 ありがとうございました。この問題、何回もいろいろ議論があるんですけど、具体的にこう取り組むという、そういうことはまだ決まっておりません。ちょっと考えさせていただきたいと思います。
 五十嵐委員、よろしくお願いします。

【五十嵐委員】

 先ほど安西先生の方から大学教育のゴールというのを自立、協働、創造、それの基礎になるのが初等中等教育で、同じビジョンに向かって一本の筋で行くというのは本当に大事なことだなということを痛感しました。それが14ページのところの社会を生き抜く力の育成のイのところですが、丸の三つ目、ここがきっとこれからの初等中等の各学校の授業においてとても大事なことなんじゃないのかなと思って読んでいたんですが、ここのところ、今後は一方向、一斉型の授業だけではなく、ICTなども活用しつつ、個々の能力や特性に応じた学びや子どもたち同士の学び合い、さらには学校内外の様々な人々との協働や体験を通じた課題探求型の学習など新たな学習の在り方、ここをとても大事にしていかなければならないということを思っています。ですので、これが本当に徹底できるように、今後は更に学習指導要領の創造が、とてもいい例が書いてあるんですが、各論になるとやはり内容の習熟を図るような記述になってしまう。このあたりは直していかないと各学校の各クラスの授業は変わらないのではないかと思うんです。新たな学び、こうやって打ち出していただいた以上は、それぞれの教室がそれを実現できるような学びを改革するというあたりをどこかできちんとするためには、学習指導要領の表現というあたりも検討の余地があるのではないかということを提案させていただきたいと思います。
 それから、次のページ、24ページに先ほど小川先生の方から教育の質の向上を実現する環境整備の推進ということで、一つ一つが本当に大事だなと思って読んでいたんですが、これを並べていきますと、先ほどのICT環境がないと学びの向上にはつながらないので、ここに加えていただくことはいけないのかなという提案をさせていただきたいと思います。これについては25ページの(2)の下の方に情報通信技術を活用した学びのイノベーションの推進という言葉と、次の26ページの(3)の学びのセーフティネットの構築という中の安全・安心で質の高い教育環境の整備の中に学校のICT環境整備等と書いていただいていますので、書いていただいたことはとても大事なことで、なぜかというとICT環境の整備の地域格差がとても大きいからです。自治体によって整備されていないところもあるという遅れがありますので、この点を明記していただいて、全ての学校がそういう環境が実現できて、学びが変えられるというところまで持っていけたらいいなというふうに思います。これに合わせては、それを担う教員の育成がまだだと思います。このあたりのことも明記していただいたほうがいいのではないかということで、提案も込めて発言させていただきました。
 以上です。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 貝ノ瀬委員、お願いします。

【貝ノ瀬委員】

 先ほどの教育ガバナンスの問題にも関連するコミュニティ・スクールについてです。26ページに地域とともにある学校づくりということで触れられておりますけれども、地域とともにある学校づくりというのは大事であるということで、そこに記されておりますけれども、初中局のほうで持たれておりました「学校運営の改善の在り方等に関する調査研究協力者会議」がありまして、そこで提言が出ております。今後5年間でコミュニティ・スクールを約3,000校に拡大するという数値目標を出しているわけであります。それらを踏まえますと、特にコミュニティ・スクールは、教育振興基本計画の理念である自立、協働、創造ということに、全部にかかわってくる学校のガバナンスの在り方に関わります。そういう意味ではコミュニティ・スクールが、学校支援地域本部、それから、地域子どもクラブとか、そういったものと並列的に記されるということではなく、結局は、コミュニティ・スクールに収れんされていくような、そういう書きぶりといいますか、理念に関わってくるものですので、もう少し強調していただければありがたいなというのが一点。
 もう一点は、先ほどのスポーツの計画もそうですし、安全の方の計画もそうですけれども、具体的な場面については主語がはっきりしていますね。国は、とか、地方自治体は、とか。そういった面で、振興計画も国の役割、地方自治体の役割ということが問われると思いますけれども、主語をはっきりできるところはしてもらいたいというふうに思うんですね。それによってきちんと責任をもって実施していくということが必要ではないかというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

【三村会長】

 ありがとうございました。議論はこれで打ち切らせていただきます。今の議論を踏まえて、また更に議論を深めてまいりたいと思います。
 それでは次に、24年度文部科学関係予算案について、事務局より報告願います。

【高橋大臣官房会計課長】

 それでは資料4を用いまして、24年度文科省予算について、簡潔にポイントを御説明させていただきたいと思います。
 1ページの上に総額を書いておりますが、24年度は5兆6,377億円、対前年1.7%増になっておりますが、その上の括弧書き2,249億円、これが東日本大震災や原発事故への復旧・復興のための予算ということで、今年の24年度予算は、各省とも復興・復旧に関するものは特別会計に一括計上するということで、これは復興特会のほうに計上されていて、そのうちの文科省分がこの2,249億となっております。今年文科省で復旧・復興というのをまず最重点に優先しようということで財源配分いたしました。
 10ページに飛んでいただいて、恐縮でございますが、2,249億、どんなふうになっているか、アウトラインだけ御紹介したいと思いますが、ここで大きく八つの柱に分けておりますが、まずは学校施設の災害からのハード面の復旧でございます。10ページの一番上でございます。
 それから、この機会に全国的な耐震化、防災対策を進めようということで、学校支出の防災対策は被災地に限らずオール・ジャパンで、今回は必要な額を全て計上するという方針で臨んでおります。これがかなり大きな金額を占めております。
 三点目は、被災地の子どもたちの家計の支援、奨学金、授業料減免など。
 そして、四点目としてはスクールカウンセラーの派遣などによります心のケア。
 11ページに移りまして、地域における暮らしの再生、コミュニティへの支援。
 それから、この辺からは復興の色合いが強くなりますが、六点目としては大学や研究所を活用した地域の再生を進めていこうということで、マリンサイエンス拠点の支援とか、東北メディカル・メガバンクとか、新しいプロジェクトを走らせております。
 それから、これもこの際、地震・津波対策も一気に加速しようということで、これまでに比べて飛躍的に地震・津波対策の予算が充実しております。
 そして、12ページに移りまして、原発事故対応。これは子どもの放射線被曝防護の推進とか、モニタリングの強化、さらに文科省が担当しております原子力損害賠償を円滑にするための経費、こういったものの総額が2,249億になっている。これが一つ24年度予算の大きな特色でございます。
 それでは、1ページ目に戻っていただきまして、そのほかのポイントを幾つかの教育、スポーツの分野を中心にポイントに絞って、2ページ目から幾つかの項目を御紹介いたします。まず2ページ目の一番上の義務教育費国庫負担金。今日もいろいろと御支援いただいておりますけれども、昨年は30年ぶりに法改正して、小1、35人学級化ということに一歩を踏み出しました。当然24年度予算では、小2をどうするのかというのが課題でございまして、私ども、当初は法改正によって制度化しようということで進めておったんですが、その後の大震災への復旧・復興に国としても最重点で予算を振り向けるという一方の課題があり、他方で小1が小2になるのに何かしないわけにはいかないだろうということで、今回は制度改正、法改正は見送りましたが、現在まだ35人学級が小2でできていない県については、それを全てやるために必要な教員を加配で900人措置をするということにいたしました。これでまだ一部の県では小2、35人学級ができておりませんが、この4月からは全ての県で実質的には小2の35人学級が実現して、学年が上がることによる混乱は生じないと。そういう予算措置になっております。
 そのほかは概算要求どおり認められまして、今日御議論いただいた小学校の専科教員のための加配というのも芽が出ました。それから復旧・復興のための加配教員、1,000人も認められまして、合わせて3,800人、改善数ではかなり大きな改善が認められたところでございます。じゃ、小3以降どうするのかとか、小2の制度化をどうするのかとか、そういう宿題が残っておりまして、これはそこに小さな字で財務・文科確認事項とありますが、25年度予算に引き継がれますので、また今年の夏から勝負すると。そういった予算立てになっております。
 それから、下から三つ目の公立学校施設の耐震化でございますが、これは復興特会を活用して、とにかく市町村から出てきた分は全部こたえられる予算にしようということで、実はここには書いておりませんが、既に昨年秋の3次補正で1,600億が先行して認められております。今回も対前年1.5倍の1,246億、合わせますと3,000億近い予算が計上されましたので、これをしっかりと消化することによって、現在80%の耐震化率が3次補正をこなし、さらに24年度予算を全部消化すると90%まで高まるということになります。もちろんまだ10%ございますので、文科省としては遅くても27年度までには100%にしようということで目標を立てまして、引き続き市町村にもお願いして、今後も予算措置をしていく。そういう方向でございます。
 それから3ページ目は大学関係の予算、上半分が国立、下半分が私立大学ですが、安西副会長からも大学改革という御指摘がございました。予算面でも今年は少し改革を促進するという芽が出ておりまして、国立大学で見ますと、上から二つ目、国立大学改革強化推進事業、138億円、これは改革を推進する大学に重点的に配分していこうという補助金が今回新規で認められております。
 一番上の大学の運営費交付金のほうは105億円の減でございますが、これ以上に措置されておりますので、トータルで国立大学に行く経常的経費はプラスになるということで、このプラスになるというのは平成16年の法人化以降では初めてのことでございます。
 それから、中ほどの大学法人の施設の整備も915億円、2.1倍ということで、国立大学も耐震化、老朽化対策を集中的に進める予算になっております。
 下半分は私学助成でございますが、従来からありました私大経常費補助、私立高校以下の幼稚園も含めた経常費の助成、そして、施設、耐震化を中心にした施設整備、いずれも増額が認められまして、それに加えて、私学についても改革を促進しようということで、新規の補助金31億円がこれもついております。トータルが書いてなくて恐縮ですが、この四つの私学関係をトータルしますと4,518億円、対前年3.4%増ということで、私学予算も平成17年以降はずっと減額が続いておりましたので、7年ぶりの増になっている。そういう形でございます。
 駆け足で恐縮ですが、4ページ目では奨学金のお話を御紹介させていただきますが、大学の奨学金事業の充実ということで、要求としては給付型奨学金の創設というのを要求いたしておりました。これは政府部内でもかなり議論がありました。給付型というものを諸外国並みに導入すべきだという意見と、奨学金を返してもらうことによって次の世代の原資になるのであるから、返せる人には返してもらうべきだ。貸与型を中心にするべきだ。いろいろな意見がございましたが、最終的には今回所得連動返済型の制度を創設するということになりました。現在でも卒業後収入が一定額以下の方には返済を猶予するという制度があるんですが、これは5年が限界となっておりまして、6年目からは督促が来てしまう。本人が返せないと連帯保証人、多くの場合は親が返さなければいけない。それを負担に思う学生さんがいる。そういったこともございまして、今回は5年の猶予を取っ払いまして、一定収入に達するまでは無期限で猶予していこう。そのかわり、その金額を超えて払えるようになったら後輩のために払ってもらおう。返してもらおう。そういう制度を、新たに制度改正して設けることになりました。
 あわせて、無利子枠、有利子枠はそれぞれ大幅な増ということになっておりまして、この奨学金、学生支援ということについては一歩前進したのではないかと思っております。
 なお、高校生につきましては、既に昨年秋の補正予算で各県に支援のための基金を積みまして、同じような制度を高校生でも各県でつくってくださいということでお願いしております。現在各県において、こういった所得連動型の制度の準備を進めていただいております。
 5ページ目はグローバル人材の育成でございます。今回は特に外に出ていく高校生、大学生を支援しよう。この数年、日本から出ていく留学生が少し減少傾向になっておりますので、高校生を国支援を6倍に、大学生は長期を2倍、短期は3倍ということで大幅に外に出ていく学生、派遣する留学生の支援経費を増やしているのが一つの特色かと思います。
 6ページ目は、上がスポーツ関係予算でございます。スポーツ関係予算につきましては、昨年スポーツ基本法が制定されて初めての予算編成であるということもありまして、まずは、今二百数十億しかない予算を増やすことを頑張ろうということで、まだまだ小さい額でありますが、4.4%増の過去最高の予算が一応確保できたところではあります。内容的にはナショナル競技力向上のプロジェクトとか、今日もちょっと御議論がございましたが、障害者のスポーツを支援する新しい予算とか、あるいはオリンピック誘致も視野に入れた国立競技場の改築調査費も1億円新規で認められた、こういった中身になっております。
 あと参考ですが、文化庁予算につきましても1,056億円で過去最高という形になっております。
 科学技術予算につきましては108億円、1.0%増。その中では原子力予算について既存の研究開発予算を大幅に見直して、例えばもんじゅなどについても維持管理の最低限必要な経費に絞った上で、そこで出た財源をできるだけ原子力災害の復興のための予算、7ページの下半分に書いてありますが、こういったところに振り向けたというのが一つの特色でございます。
 最後に一点だけ、9ページに飛んでいただいて恐縮ですが、科学技術関係予算の中でも科学技術の基盤を支えております9ページの一番上の科学研究費助成事業、科研費の補助金でございますけれども、こちらについては昨年から一部基金化が認められまして、年度をまたいだ使用などが非常に使いやすくなったということで、現場の研究者の方には好評いただいておりますが、今回配分額は約5%増やして2,300億を確保するとともに、更に基金化する種目を増やしまして、より使い勝手をよくしよう。これで新規採択の約9割が基金化されるということになりますので、現場における使い勝手が更に飛躍するのではないかと思っております。
 以上、大変駆け足で恐縮ですけれども、予算の概要でございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 何か質問があればどうぞ。よろしければ。よろしいですか。質問ありますか。
 それでは、最後の議題に移りますけれども、「中央教育審議会の会議の運営について」により行われた諮問について、事務局より御報告よろしくお願いします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 資料5についてでございます。委員の皆様方には既にメールで御送付させていただいたところでございますが、昨年2月の総会で決定していただきました「中央教育審議会の会議の運営について」におきまして、文部科学大臣は総会を経ないで、直接分科会に諮問を行うことができることとされております。その関係でございますが、前回の9月22日の総会以降、分科会に直接行われました諮問につきまして、その内容を資料としてお配りさせていただいたものでございます。資料5の1枚目にございますように、生涯学習分科会の関係二点、初等中等教育分科会の関係一点、大学分科会の関係三点、計六点の諮問等が行われております。御報告させていただきます。

【三村会長】

 そういうことです。ありがとうございました。
 それから、今後の日程について、よろしくお願いします。

【藤野生涯学習政策局政策課長】

 次回の総会でございますが、3月21日水曜日、2時からの開催の予定でございます。場所は本日と同じここ、文部科学省第二講堂で予定しております。よろしくお願いいたします。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 何か御意見等ありますか。なければ、本日の会議を終了いたしたいと思います。次回の総会にもぜひとも御出席いただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。

── 了 ──

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-- 登録:平成24年03月 --