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中央教育審議会(第71回) 議事録

1.日時

平成22年1月21日(木曜日)13時~14時30分

2.場所

学士会館

東京都千代田区神田錦町3-28

3.議題

  1. 大臣等挨拶
  2. 教育政策・施策の基本的考え方について意見交換 平成22年度予算案について
  3. 教育政策・施策の基本的考え方について意見交換 高校実質無償化について
  4. 教育政策・施策の基本的考え方について意見交換 その他
  5. その他

4.出席者

委員

三村会長、梶田副会長、田村副会長、安西委員、飯野委員、岩﨑委員、宇津木委員、浦野委員、衞藤委員、大日向委員、大嶺委員、金子委員、菊川委員、小松委員、篠原委員、曽我委員、菱沼委員、増田委員

文部科学省

中川副大臣、鈴木副大臣、後藤大臣政務官、高井大臣政務官、鳥居文部科学省顧問、清水文部科学審議官、森口文部科学審議官、板東生涯学習政策局長、金森初等中等教育局長、徳永高等教育局長、磯田研究振興局長、布村スポーツ・青少年局長、上月生涯学習政策局政策課長、他

5.議事録

【三村会長】

 それでは、ただいまから中央教育審議会第71回総会を開催いたします。
 本日は、皆様ご多忙の中、ご出席いただき、ありがとうございます。
 審議に先立ちまして、委員の交代についてご報告いたします。前田穰委員が辞任されて、その後任として、北海道の乙部町長の寺島光一郎さんが就任されました。また、加藤裕治委員が辞任されて、後任に情報産業労働組合連合会中央執行委員長の加藤友康委員が新たに委員に就任されております。前田委員には教育制度分科会及び生涯学習分科会に所属いただきまして、また、加藤委員にはキャリア教育・職業教育特別部会にご所属いただいております。どうぞよろしくお願いします。今日はご両人とも欠席ですので、ごあいさつは省略させていただきます。
 なお、本日は、中川副大臣、鈴木副大臣、後藤大臣政務官、高井大臣政務官にもご出席いただいております。
 本日の議事についてですが、ご存じのとおり、新政権発足後の最初の中央教育審議会でございます。したがって、まず鈴木副大臣よりごあいさついただくとともに、来年度予算案もまとまりましたところでございますので、文科省が現在進めようとされている教育政策等についての最新の動向について、ご説明いただきたいと思っております。
 ご説明を踏まえまして、教育政策、あるいは文部科学省が今後取り組むべき教育課題について、ご自由な意見交換を1時間ほどさせていただきたいと思いますが、副大臣・政務官がご出席ですので、いろいろな意味でのご質問もあると思いますから、どうぞご自由にご質問いただければ、委員長としては非常にありがたいと思っております。
 議事の際は、その他といたしておりますけれども、キャリア教育・職業教育特別部会及び大学分科会から審議状況についてご報告いただくことを、主な議題として進めていきたいと思っております。
 それでは初めに、鈴木副大臣よりごあいさつ、よろしくお願いいたします。

【鈴木副大臣】

 皆さん、こんにちは。ご紹介をいただきました、文部科学副大臣の鈴木寛でございます。本日は、川端達夫大臣がこの中教審の総会に出席させていただくことを大変楽しみにしておりましたのでございますが、皆様方ご承知のように、現在、予算委員会が開催されておりまして、今日は全閣僚出席ということでございますので、国会のほうに参っております。皆様方にくれぐれもよろしくお伝えくださいということで、私がかわりまして、ごあいさつを申し上げたいと思います。
 本日は、ご多用の中、ご出席を賜りまして、まことにありがとうございます。これまで、政務三役は、9月16日の新政権発足以来、現場の状況や施策の効果等々をつぶさにとらえながら、見直すべきところは見直し、また、必要なものは継続、充実をしていくという考えのもとで、補正予算の見直し、概算要求の出し直し、税制要望の見直し、そして、事業仕分けと、特に9月、10月、11月、12月という100日間の中で、今のような節目節目の中で、マニフェストに掲げられました政策を、まさに今日から審議が始まっております、本年度の補正予算と来年度の本予算、15カ月通年予算という考え方でございますけれども、そうした予算案に盛り込んでいくことを最優先に取り組んでまいったところでございます。
 ようやく今日、これからの教育政策づくりを検討する段階に至ったと考えているところでございます。このような政策の議論におきまして、外的教育条件の整備、そして、これまで中教審がお出しになっていただいた方向性を、予算をきちっと確保して、それを実行あらしめるといったこと、あるいはマニフェストで、政権選択選挙の中で盛り込ませていただいたものなどを中心に、幅広いご意見も伺いながら、私どもの政治責任で、この極めて厳しい時間の中で、迅速な意思決定と取り組みの推進に努めてまいるということで、政権発足当初の予算編成に当たりましては、このような手順で進めさせていただいたところでございます。
 年も改まりまして、いよいよ教育の中身、内容のあり方、あるいは教育の制度の基本的なあり方に関する検討を開始していきたいという中で、こうした制度論あるいは教育の内容論につきましては、専門的な知見や現場の声等を十分に伺った上で最終的な判断をさせていただくことが極めて重要だと考えておりますので、中央教育審議会の皆様方におかれましては、今後とも引き続き、このような大所高所あるいは専門的な見地からのご審議、ご検討をお願いする次第でございます。
 同時に、これまでの文部科学行政をさらに刷新していく上で、現場の声をより収集するために、私ども政務三役や文部科学省職員がもっと現場に赴きまして、そして、現場の方々との対話をもっと深めさせていただいて、さらには、インターネット等も活用しながら、そうした現場対話を深めさせていただくといったこともこれから取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 本日は、そのようなキックオフに当たりまして、文部科学省が進めようとしております主要政策についてご説明を申し上げ、これからの施策、そのほか取り組むべき教育課題について、皆様方の忌憚のないご意見を伺いたいと思います。
 まず、来年度予算案でございますが、文部科学省におきましては、徹底した歳出の削減を行うための行政刷新会議の事業仕分けの結果も踏まえる一方で、この事業仕分けに対しまして、15万通を超える現場の皆様方からのお声もいただきました。こうした国民の皆様方の声にも耳を傾けさせていただきたい。そして、新政権の一番重要な方針であります、コンクリートから人へ、そして、人と知恵を生み育てる施策の重点化を図らせていただいたところでございます。
 その結果、マニフェストの主要事項でございます高校実質無償化を実現いたし、その他の予算についてもめり張りをきかせた予算編成をさせていただきまして、今回の予算編成は、皆様方ご承知のように、9兆円に上る大幅な税収減の中で、私ども文部科学省全体の予算といたしましては、5兆5,926億円、対前年度比5.9%増、教育について申し上げますと、8.1%増と、実に過去30年間最高の伸び率を確保することができました。30年前はまだ子供の数が増えている時期でございましたので、少子化の中でこのような高い伸びの予算を確保することができましたのは、今日お集まりの委員の皆様方はじめ、国民の皆様方のご支援のたまものと感謝をいたしているところでございます。
 お手元にお配りさせていただいている資料もごらんいただきながらと思いますが、文教関係で申し上げますと、家計の教育費負担の軽減、教育の質の向上を、まず第1弾の取り組みとして、重点を置いてまいりたいと考えてございます。まず、初中等教育の充実でございますが、高校の実質無償化でございます。家庭の状況にかかわらず、すべての意志ある高校生等が安心して勉学に打ち込む社会をつくるために、公立高校の授業料は不徴収とし、私立学校等につきましては、高等学校等就学支援金を創設することにより、公立校については、民主党マニフェストをさらに踏み込んだ内容で実現いたします。このことによって、先進諸国が既に導入済みの高校の無償化につきまして、我が国がマダガスカルとともに、国際人権規約の後期中等教育についての無償化の条項の留保をいたしておりましたが、これを撤回するという上での大きな一歩にもなると考えているところでございます。
 それから、教職員定数の改善でございますが、この点については、この中教審でもたびたびご指摘、ご提言があったことだと思います。これまで骨太2006で決められておりました教職員定数の削減方針を打破いたしまして、昨年の5倍を超えます4,200人の大幅な定数改善を行いました。7年ぶりの純増となっているところでございます。
 また、全国学力学習状況調査につきましては、来年度は費用対効果等も加味し、これまでの調査との継続性を保ちつつ、抽出調査により、全国及び都道府県別の状況は引き続ききちっと把握をしてまいりたいと思っております。また、抽出対象外となった学校におきましても、設置者が希望をいたしますれば、国から問題は提供し、独自に採点をし、そして、指導に生かしていただくということで、市町村学校における、より詳細な把握と指導につなげていっていただきたいと考えております。加えまして、平成23年度以降については、調査のあり方について検討するための、充実に向けた調査費を予算案の中で計上させていただいているところでございます。
 それから、大学教育の充実と質の保証でございますけれども、国立大学の運営費交付金については、前政権下におきまして骨太2006で決められておりました、マイナス1%の削減方針を撤回いたしました。そして、医学部定員増に伴う教育環境の整備充実などを図ることといたしております。それから、授業料減免については、国公私立大学の減免対象者を約8.5万人に拡充することで、本格的にその対応を開始してまいりたいと思います。
 それから、なお現在まだ作業中でございますが、国公私立大学医学部附属病院に対します診療報酬の改定について、今、鋭意、折衝をしておりまして、これも合わせますと、国公私立大学は大幅な収入増となるということが見込まれておりますので、あわせてご紹介を申し上げたいと思います。
 また、大学奨学金につきましては、返還金を最大限確保するとともに、貸与人員については、対前年度3万5,000人増といたしているところでございます。
 また、スポーツ予算、文化関係予算についても、いずれも過去最高額を確保させていただきました。以上、予算案のご説明でございます。
 今後の重要課題といたしましては、教員の質の向上や教育環境の整備のあり方についてもしっかり検討し、改善を図ってまいりたいと考えております。教員の質の向上につきましては、現在、教員が実質的指導力を十分に備えないまま教壇に立つといった問題や、高度で複雑になった教育現場の課題に対応できていないといった問題も指摘されております。このため、教員養成の充実など、教員の資質向上策の抜本的な見直しに着手いたしまして、あわせて、教員免許更新制の検証も行いたいと考えております。これにつきましては、今後、各界各層から幅広い意見を伺った上で、具体的な論点を整理し、中央教育審議会にてご議論いただきたいと考えております。
 それから、学校教育環境整備については、子供一人一人がそれぞれの学校現場において充実した教育を受けることができるように、教職員定数の拡充や教材施設整備等について、中教審のご意見をいただきながら、学校教育の環境整備を図る方策について総合的に検討してまいりたいと考えております。特に教職員定数につきましては、きめ細かな教育を実現する観点から、現行40人の学級編成の標準も含め、計画的な改善のあり方について検討してまいりたいと思っておりますので、この点もよろしくご指導のほどお願い申し上げたいと思います。
 私からのご説明は以上とさせていただきますが、先ほど会長からもございましたように、委員の皆様方からぜひとも忌憚のないご意見を賜れば、そして、私どもも財務省に行く時間が少し減りましたので、この1月からは、現場、そして、今日お集まりの専門家の先生方からいろいろと教えていただきながら、ご指導いただきながら、よりよい教育政策をつくってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくご支援、ご指導のほどお願い申し上げます。ありがとうございました。

【三村会長】

 鈴木副大臣、どうもありがとうございました。ただいま、現在の教育政策、予算及び中教審のあり方についても、具体的な論点でありました。どうもありがとうございました。
 その中で、高校の実質無償化については既に予算案の中にも盛り込まれておりまして、現在、関係法案を検討中とお聞きしておりますので、これについて、現在の検討状況についてご説明いただき、その後の意見交換の中で、ご意見がありましたら、反映させていただきたいと思っておりますので、金森局長、よろしくお願いいたします。

【金森初等中等教育局長】

 高校無償化につきましては、お手元の資料2の6ページ、資料2-2をごらんいただきたいと存じます。
 平成22年度予算予定額は3,933億円でございまして、その趣旨は、ここにございますように、家庭の状況にかかわらず、すべての意志ある高校生等が安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、公立高校の授業料を無償化するとともに、高等学校等就学支援金を創設して、家庭の教育費負担を軽減するということでございます。
 制度概要にございますように、対象となる学校は、国公私立の高等学校、中等教育学校の後期課程、特別支援学校の高等部、高等専門学校の1年生から3年生、専修学校・各種学校のうち、高等学校に類する課程として文部科学省で定めるものとなっております。
 このうち、公立の高等学校につきましては、授業料の無償化を確実にし、かつ、事務負担が少ない方法によってこれを実施いたしますために、授業料を不徴収とするとともに、地方公共団体に対しまして従来の授業料収入に相当する金額を国費で負担することといたしております。
 また、私立高等学校等の生徒につきましては、高等学校等就学支援金といたしまして、授業料の一定額、年額118,800円でございますが、これを助成することといたしておりまして、低所得世帯の生徒につきましては、年収250万円未満程度の世帯の生徒には2倍、年収250万から350万未満程度の世帯の生徒には1.5倍の額を上限として支給額を増額することといたしております。
 私立高校生の就学支援金の支給の手続といたしましては、下のほうに図解してございますけれども、生徒が学校を経由して都道府県に申請し、学校の設置者が生徒を代理して都道府県から就学支援金を受領いたしました上で、その金額を授業料から減額することにいたしております。これによって、事務経費を極力を抑えますとともに、就学支援金が確実に授業料の支払いにあてられることになると考えております。
 この高校無償化を今年の4月から実施ができますように、法律案など必要な準備を鋭意進めているところでございます。以上でございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 それでは、大体1時間ぐらいとっておりますので、先ほど申し上げましたように、鈴木副大臣の内容、あるいは予算の質問、あるいは高校無償化、何でも結構でございますから、特に大臣政務官も全部出ておられますので、ご質問も含めて、ご意見があればお聞かせいただきたいと思います。
 発言を希望される方は、いつものとおり、ネームプレートを立てていただいて、そうしたら、私が大体わかりますので、よろしくお願いします。
 では、最初に、篠原委員ですか、よろしくお願いいたします。

【篠原委員】

 どうも、篠原でございます。今、鈴木副大臣のお話を聞いて、予算の中身、それから、今後の流れはそれなりにはよく理解ができました。
 一つ、私がこの中教審の場でぜひお願いしたいと思っているのは、前政権のときにできました、官邸にありました教育再生懇談会が廃止されました。それは政権が変わったわけですから、別にそういう判断というのはあってしかるべきだと思いますが、そのときに実は私がワーキンググループの主査として主導的に取り組んだテーマが2つございました。一つは子供と携帯電話の問題です。これは、ここに安西教育再生懇談会の前座長もいらっしゃるし、田村さんにもかかわっていただいていたんですけれども、かなりいろいろな世論を呼び起こしまして、最近では、東京都も機能限定の電話を推奨していこうという動きも出ているようで、これからどんどん全国的に広がってくれればいいなと。
 我々の提言は、必要のない限り、できるだけ小中学生は持たない。持つ場合には、機能限定——通話しかできないとか、登録先としかできないとか、ほかの機能は全部切り落とした、そういう電話機を使っていただけないかと。どうしてもフル機能が欲しいご家庭においては、セーフティーの問題もありますから、フィルタリングを必ずかけるようにしてくださいと、こういう3段階で実は提言をいたしました。
 我々は、やっぱり第1番目の、できれば持たない、持つ場合は機能限定と、ここにできるだけ集約していきたいなと思っております。石川県でも条例ができましたし、各地でいろいろな動きが出ております。でも、教育再生懇談会は廃止されましたので、このフォローアップが今、なかなか難しい状況になっていますので、ぜひこの中教審の場でもこの問題についての今後のフォローをひとつよろしくお願いしたいということが1点。
 それから、もう一つ取り上げましたのは、主権者教育の問題です。これは今度、夏には参議院選挙があるわけですけれども、今後、18歳に投票権を引き下げようという流れになっております。今のまま選挙権年齢を引き下げたら、投票率全体を引き下げるだけだと思うんです。今の大学生とか若い人に、投票しなさい、投票しなさいということを呼びかけるだけではちょっと虚しい感じです。そうすると、先をにらんで、小学生のときから主権者意識をきっちり持たせていく教育が、やっぱり学校、家庭で必要なんじゃなかろうかということで、具体策を検討してまいりましたが、再生懇談会が廃止されましたので、作業が中断している状況です。
 私が主査として、一応、論点メモという形で、官邸にも文科省にもたしか残っていると思いますが、問題提起をしております。例えばマニフェストは、公選法があって、これは今、法律ではたしか2種類しかできないんだと思いますが、別に子供向けのマニフェストをつくってくれないかと。これは自民党政権ではなかなか抵抗が強かったんです。民主党政権になれば、そういうことはバリアがあんまりないんじゃないかなと私は勝手に考えているんです。きのうも原口総務大臣とお会いしたんですけれども、公選法を変えればいいねというような話も出ておりました。学校で模擬投票をやるとか、欧米では当たり前に行われていることが、どうも政治の問題はちょっとタブー視されていて、教育現場で校長の判断にすべてゆだねられているという状況が今、ございますので、この問題もぜひ中教審で今後少し掘り下げていただきたいなと。
 長くなってすみません。最後に、教育再生懇談会とは関係ない話なんですけれども、もう一つは少子化の問題です。今、担当大臣が活発に発言をいろいろされていますが、あの議論とか流れで落ちているのは、教育的視点です。単にワークライフバランス、女性が働きやすい環境をどうつくるかということにちょっと重点が置かれ過ぎていて、そのことと家庭教育との関係は一体どうなんだという点にも目を向ける必要があるんじゃないでしょうか。
 アンケートを見ますと、最近は専業主婦志向が非常に増えています。働くことができなくて、やむなく専業主婦をやっている方もいっぱいいらっしゃると思いますが、一方で、積極的に専業主婦を志向する人が若い人の間に増えています。こういうことを考えると、やっぱり専業主婦の家庭教育における役割というのを私たちはもう一遍、再認識する必要があるんじゃないかなと。それと少子化の問題とどういうふうに絡めていくのか。議論が少し労働政策的なものや福祉政策になり過ぎているんじゃないかな、という気がします。教育的な観点からもう少し掘り下げていく必要があるんじゃないかなと。
 アンケートを見ると、育児ノイローゼが一番高いのは専業主婦なんですよね。働いている方は気分転換ができますから。朝から晩まで閉じこもってやっていることでノイローゼになってしまう。だけど、家庭教育ということでいえば、朝から晩まで一緒に接せられるということはアドバンテージなんです。そこのところが何か置き去りにされた議論が今、進んでいるなという感じがします。こういうことも少し切り込んで、この中教審の中でやっていただけないかなということの3点。
 長々とすみません。よろしくお願いします。

【三村会長】

 ありがとうございました。ご意見が全部で尽くしたところで、最後にお答えできるものについてはお答えいただければありがたいと思います。衞藤委員。

【衞藤委員】

 スポーツ青少年分科会長をしております、衞藤でございます。子供の健康、安全に関して、これをより現状に即したよりよいものにしていくということで、昨年の4月1日から学校保健安全法が施行されております。半世紀ぶりの改訂ということで、さまざまな新しい内容が盛り込まれておりますけれども、その中で、子供の保健指導というようなことに当たる、ここに関しまして、第9条という条項文が新しくできております。その中に、養護教諭その他の職員は、健康相談をしたり、健康観察から保健指導をしたり、あるいは保護者に助言をするというような内容が書いてございます。
 先ほど鈴木副大臣が課題として最後に2つおっしゃられた、教員の質の向上であるとか、学校教育環境整備というようなことに関しまして、子供の健康、安全を守るキーパーソンとしての養護教諭が各学校でどのような働きをしていて、どのようにあるべきかというような観点もぜひお忘れなくご検討いただきたいということは申し上げたいと思います。以上でございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。
 ほかにご意見、何でも結構だと思いますから、いい機会ですので、ぜひともお願いいたします。
 それでは、大嶺委員、よろしいですか。

【大嶺委員】

 ありがとうございます。教職員定数の改善は、ぜひとも進めていただきたいなと考えております。これは教員の質の向上の問題と不可分な問題かなと思うんですけれども、研修に関して、質の向上に関しては、私が教員になったころは、こんなに、今のような形でいろいろな研修制度というのは教員にはほとんどありませんでした。自分で専門書を読み、それから、校内で先輩の先生方からいろいろなお話を伺ったり、授業を見たりして、自分で自分自身の指導力とか、教師としてどうあったらいいのかななんていうことを自分自身で磨きをかけていくという、そういう時間的なゆとりというのがある程度あったんです。
 ところが、今の先生方の様子を見ていますと、実は2学期の半ばごろから1月いっぱいぐらいにかけて、各地において研究発表会というものがあちこちであるんです。ところが、そこに、いろいろなところの研究発表会に行ってみますと、先生方の参加が極めて少ないんです。教育委員会の方とか、あるいは管理職の方とか……。実際に研究を、こんなふうに授業を組み立てていったらとか、あるいはこれからの学校をこんなふうにしていくために、こういうふうに取り組んだほうがいいんだぞということを、とてもいい発表をなさっているのだけれども、実際、なかなか先生方が研究発表会に来られない。どうしてか。
 出られない状況にあるのです。例えば、午後から研究発表があるときには、自分が5時間目、6時間目の授業があれば、その授業を何とかやり繰りしなければいけない。「先生は研究発表会に行ってくるから、君たち、自習していろよ」というわけにいかないのです。何かプリントを与えてと、そういうわけにはいかないのです。そうなってくると、時間割をやり繰りして、かわりの先生に授業をもらっていただいて、出ていくと、そういうことをやるわけですけれども、それが時間割が動かせない。動かして、かわりの先生に違う授業に入っていただくということができないぐらいに、先生たちはもうぱんぱんな状態になっている。
 先生たちは勉強したいと思っていらっしゃるんですね。ですから、ぜひとも定数を増やしていただきたいということと、定数改善に関しては、今、これからの学校のあり方を考えていったときに、私は、学校、特に義務制に関しては、小学校、中学校を連携していく、あるいは一貫していく小中一貫教育校、あるいはコミュニティスクール、地域や保護者の方々と一体となってやっていくという、そういうことが子供たちの学力や生きる力をつけていく上でとても有効なんです。ですから、全国あちこちで小中一貫、あるいはコミュニティスクールに取り組んでいこうという取り組みをやっているんです。
 ところが、教職員の定数がかつてのままの状態ですから、新しい取り組みに、新しい学校の体制に対応できるような定数にはなっていないのです。小中一貫というのは人を交流していかなければいけませんから、小学校の教育が中学校に来たり、中学校の教員が小学校に行って授業を教えたりという、そういう相互交流をしていっているわけです。そうすると、プラスアルファの部分がたくさん出てくるのです。ですから、ぜひとも定数の部分に関しては、段階を踏まなければ、人的なものというのは予算が相当かかると思いますので、ぜひとも何年か計画で増やしていっていただけたらなということが1点です。長くてすみません。
 それから、教員の免許に関してですけれども、修士という、6年制という、ここにはこういう言葉は載っておりませんけれども、私は賛成です。それは大学院を出たからいいということではなくて、今の免許のあり方を考えていきますと、教育実習というのはほんとうに短期間です。現場に大学生が来て実習するのはほんとうに短期間で、これで、採用試験に合格して、実際に4月から現場に入っていって、大丈夫かなと。教師というのは、少なくとも私は、人の道を教える仕事ということで、国をつくっていくに非常に重要な仕事だなとほんとうにプライドを持ってやってきたわけですけれども、やっぱり教師になるにはそれなりにハードルが高くていいのではないかなと思っているんです。
 ただ、プラス2年していった部分を、2年で座学でやっていくのではなくて、やはり現場でもまれてほしいなと。これは絶対、現場でもまれてほしい。1年であろうと、2年であろうと、もまれていく中で、実際に実習をインターンとしてやっていった学生さんが、自分自身が教師として向いているんだろうかどうなのか、その辺のところも自分自身で判断できるでしょうし、それから、ただ単に教科の指導だけではなくて、保護者対応や、それから、地域の人たちと一緒になって授業をつくっていくにはどうしたらいいのか、いろいろなことを乗り越えていく、そういう経験を積ませていくということが大切だろうなと思うんです。
 ただ、6年制になったときには、大学側の受け入れ態勢もあるだろうし、それから、現場の学校側もどういうふうに受け入れていくのかと、そういう部分というのも考えていかなければいけませんし、プラスアルファの2年分、学生さんにとっては、それがあるんだったら、教員になるのはちょっと厳しいわという場合も出てまいりますので、奨学金の制度も考えていかなければいけないんだろうなと思いますが、私は安易に免許を取れるというような形ではなくて、やはり教師になるというのは相当の覚悟が必要なんだよという、それもやはり考えていくべきではないかなと思います。以上です。

【三村会長】

 ありがとうございました。たくさんの方々から手が挙がっておりますので、若干、簡潔にお願いできればありがたいと。
 この順番で行かせていただきたいと思います。次は菊川委員、それから、浦野委員、曽我委員、増田委員、大日向委員と順序なんですが、増田委員はちょっと先に出られると聞いていますので、先に、増田委員からお願いをいたします。

【増田委員】

 ありがとうございます。私は今、大学で学生たちと接しているんですけれども、触れていて感じることは、非常におとなしくて、いい子が平均的に多いんです。ですけども、大変情に薄いといいますか、友達のために何とか自分がしてあげたいとか、友達が批判されたときにかばってあげるというパワーがすごく希薄なような気がするんです。見ていて、どんなに学力が高くても、やっぱりコミュニケーションが低かったら、弱かったら、社会に出て通用しないんじゃないかということを感じることが多いんです。
 いつも教育のことを話し合う議論では端っこのほうに置かれてしまうんですけれども、部活動のことなんです。部活動というのは、ブラスバンドでも、スポーツでも、ほかの書道とか、何でもそうなんですけれども、一緒に目標に向かうことによってはぐくまれるといいますか、学んでいく、一緒に汗をかきながらはぐくまれるいいものというのはたくさんあると思います。
 ですから、何が言いたいかといいますと、先ほども教職員の定員の見直しのことを言われていましたけれども、やっぱりこのことはとても重要だと思います。大嶺さんも言われていましたけれども、先生方は、今、授業の準備ですとか、保護者の対応とか、事務報告、研修などで大変お忙しいと思うんです。でも、先生方に余裕ができれば、部活動のほうでも、例えば昔、自分が何かスポーツをやっていて、ほんとうに時間さえあれば、やりたいと、教えたいと思っていたんだけれども、なかなかそれができなかったという先生方もたくさんいらっしゃると思うんです。そういう意味で、部活動にも積極的に取り組める環境づくりをぜひしていただきたいなと思います。ありがとうございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。菊川委員、よろしくお願いします。

【菊川委員】

 ありがとうございます。副大臣がおっしゃったこととちょっと違う視点なのですけれども、先ほどから家庭教育の問題とか、あるいはコミュニケーション能力やコミュニティスクールというお話も出ていましたけれども、子どもは学校教育の教育課程だけで育つのではなくて、やはり家庭教育や地域の教育などもとても大事だと思っております。
 今日の資料には直接は出てきていませんけれども、そういった意味で、「早寝早起き朝ごはん」の予算ですとか、あるいは地域子ども教室とか、学校支援本部とか、そういう予算が引き続き措置されているのは大変ありがたいと思っております。ただ、それらを有効に地域で機能させていくのは、社会教育の力だと思っております。
 昨年11月に3年に一度の社会教育調査の中間報告が文科省のほうから出されたわけですけれども、その中で気になる数値が2点ございましたので、申し上げたいと思います。図書館や博物館の活動は大変盛んになっているわけでございますけれども、実は都道府県と市町村の社会教育主事が3年間で1,115人、27%減、それから、公立の少年自然の家、青年の家が175施設、25%減という結果でした。社会教育調査というのは長く行われている指定統計ですけれども、ここ3年の特異な数字の動きでございます。
 もちろんこれは市町村合併とか、財政状況の影響とかがあるかと思いますけれども、やはり子供の育ちに占める地域の教育力、あるいは今後、高齢化社会を地域で支えていかないということを考えますと、地方においては地域の社会教育の役割は大変大きくて、そうした意味で、社会教育の基礎的、基本的な数値の進行管理なり分析なりをぜひお願いしたいと思っております。以上です。

【三村会長】

 ありがとうございました。浦野委員、よろしくお願いします。

【浦野委員】

 浦野でございます。私は、高校の授業料無償化に絡んで、少しお話をさせていただければと思います。今、私はキャリア教育・職業教育特別部会に属しているわけですが、これと高校の無償化というのは非常に関連した事項だと私は思っております。もともとキャリア教育部会というのは、多分、大学を卒業しても、社会にそのままさっと適応できるわけでは必ずしもない。まして高校だとそうだといったようなことも含めて、キャリア教育の重要性が、小学校から大学に至るまで、今、議論されているんだと理解しているわけです。
 その観点からすると、先ほど、冒頭、篠原さんからもお話がありましたけれども、国民投票18歳というのを受けて、多分、公職選挙法も変わるだろうと。その他もろもろも18歳を目指して変わっていくという流れの中で考えると、高校の無償化というのは、単に生活支援ではなくて、国としても、「意志ある高校生」という言葉を使っておりますけれども、義務教育に近い形の中でしっかりした教育をしていきたいという意思の表れだと思うんです。
 そうであればこそ、18歳というところが、いろいろな意味で社会に出ていく分岐点だということをはっきりとらえた教育体系をもう一度つくり直す必要があるんじゃないかなと。もし18歳でしっかりした考え方を持って社会に出ていければ、その方々が大学に入ってくると、大学の教育もえらく変わってくるんだと思うんです。そうした意味で、ぜひ高校の無償化を通じて、18歳で何としても社会に通用する人を育てるんだといった決意を固めていただければなと思うんです。
 そこに当たって、ちょっとだけお話をさせていただければと思うんですが、私は今の高校がやはりつまらない普通科教育に偏重し過ぎていると。あえて、つまらないという言葉を使わせていただくんですけれども、普通教育を否定しているわけではないんです。いわば、普通教育というものが、程度の差こそあれ、海外では、高校レベルになると、ある程度、理科系の科目を多くとる人、あるいは社会科学系をとる人、人文科学系を多くとる人といったような区分けは大抵の外国ではあると思うんです。日本の場合はそれもできていなくて、ほんとうにべらっとした普通科教育で、それもピンからキリまであります。
 そういった関係で考えると、私は、総合学科等の試みも高校では今、なされているわけですけれども、やはりもう一度、専門高校といったものの位置づけ、この見直しを含めて、普通科教育というものを見つめ直す。ほんとうに今の普通科教育で社会に適応できる人が育つんだろうかといったことを、今回の無償化に絡めて、高等学校全体の体系化を考え直していただければなと思っております。以上です。

【三村会長】

 ありがとうございました。次は、曽我委員、よろしくお願いします。

【曽我委員】

 私のほうからでございますが、今、たくさんのお言葉をいただいている保護者の代表というPTAの立場でございますので、大変おわびをしなければならないという立場でもあると思っています。今、保護者の教育力、家庭教育力の低下がさまざまな大きな問題を起こしていると。それが先生方や教育関係に大きな負担をかけているということは重々認める中で、しかしながら、その環境を生んできたのも今までの教育の環境、大人がどういうふうに育ってきたか、子供時代どう育って、大人になったかということがこの社会をつくっているということももう一つ考えていただければ、大変ありがたいと思います。
 その中で、すべての保護者がそういう状況ではなくて、一部の保護者がそういう状況になったことに対応しているうちに、そこだけが中心と見えてしまうということ、ここをぜひお考えいただく中で、そういう保護者をやっぱり減らしていくためにはどのようなことを施策していただきたいかということを申し上げると、まず高校の無償化に関しましては、大変ありがたいことではあるんですが、義務教育でもさまざまな、給食費だの何だの、いろいろなものをやっぱり保護者から徴収をしております。この部分で、そういう保護者がいるがために、その徴収のために頭を痛めなければならない。そして、そのエネルギーを学校の先生に負っていただかなければいけない。保護者も一緒にやっていく。
 その時間を割いていくために、やはり子供手当ということを聞くと、子供のための手当がそれぞれの家庭に出たんだという感覚を私どもは帯びるわけですが、それがそこに行かない家庭になってしまうということがとても残念なことでございますので、子供手当は手当としてお出しになるのは構わないのですが、ありがたいことなのですが、ぜひ義務教育がよりもっと無償化に近づくために、給食費の問題とかその辺の問題が直接的に学校のほうで負担軽減になるような施策をしていただくと、保護者の対応が学校で随分減ってくるのではないかと。
 もう1点は、保護者の教育力を上げていかなければならないんですが、それは先ほども皆さんとお話をしているように、やっぱりコミュニケーション能力が減ってきている各環境がありますので、連携をしていくにはかなりのエネルギーが要ります。そのエネルギーを増していくためにどのような施策をとらなければならないか、もう一度きちっと考えていただきたい。
 先ほど篠原先生が携帯電話のお話をされたんですが、携帯電話はいろいろな問題を起こしている部分の中で改善していかなければいけない。その取り組みはありがたいことなんですが、インターネット社会が今後ずっと到来するのは大事なことです。その部分の中で、子供がどのようにインターネットと向き合っていくかという教育政策がないと、とんでもない大人になってしまうわけですから、やはりどの段階からどのようにインターネット教育を子供に施策していくのか、それと、社会とどのようにかかわらせていくのかということを教育の中ではしっかり考えていただき、お話を発信していただくと、保護者の理解をできますので、そうすると、どういう段階でどういうものを持たせるかということもきちんと家庭教育の中ででき上がってくると思います。
 その辺が今、非常に不明瞭な状態で、インターネットにしても、子供がどういうふうに教育を受けていくのかというのが見えないがために、便利なものは渡してしまおうみたいな感じになってしまって、それをまた学校が保護者対応をするという形になっていくような気がいたしますので、ぜひ新しい政権でそのような方針をきっちり打ち出していただいて、学校と保護者と地域ときちんと連携できるような軸足を明示いただければ、提示いただければ、大変ありがたいと思います。以上でございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。大日向委員、よろしくお願いします。

【大日向委員】

 ありがとうございます。2点申し上げたいと思います。1点は、予算案を拝見いたしまして、新政権になられてから、学校教育に一層注力化なされていることを大変ありがたく思います。ただ、学校教育、特に高等教育、大学教育に関してですが、人文社会系の教育にも一層ご注力いただければありがたいと思います。厳しい財政状況もあって産業に直結する理化学系、あるいは医師不足が言われておりますので医学系に光が当てられることは、当然のことと思います。ただ一方で、中長期的に見ますと、リベラルアーツというものは日本の社会を支える人間関係能力の基本になると思いますので、そのあたりもぜひご配慮いただければと思います。
 2点目は生涯学習の大切さということです。私は大学に勤めておりますが、この不況もあってのことだと思いますが、どこでも中退者が非常に増えております。あるいは、女性は、出産、育児によって、社会参加が中断されます。第1子を産んだ後、60%以上の女性が会社をやめて、家庭に入っているのが実状です。大学を中退したり、あるいは育児等で社会から一端中断された女性たちが、社会に対してもっと再チャレンジできるような仕組みと支援が必要だと思います。人間は生涯を通して学び続けることがとても大切だと思うからです。
 先ほど、若い女性たちに専業主婦志向が強いというご指摘がありまして、私も大学生たちに日々接しておりますと、確かにそのとおりです。しかし、社会に出て働いたり、結婚して、子供を生み育てる生活に入りますと、やはり徐々に考え方が変わってくるようです。女性も男性も、等しく何らかの形で、社会に、家庭にかかわり合いたいという意識の変化がおきていて、従来のような、男の方は仕事だけ、女性は家庭だけという性別役割分業に対して、それを是とする方よりは、もう少し男女共同参画のあり方と求めたいというパーセンテージのほうが高くなっています。これは昨今の世論調査の昨今のデータが示しているところです。そういう意味でも、生涯教育を男女共同参画という観点において注力いただければと思います。
 それと関連して、最後、もう一つ申し上げたいと思いますが、文部科学省は従来から家庭教育に非常に力を入れてくださいました。これも人の育ちという点ではほんとうに大切だと思うんですが、この家庭教育を担うのはだれか。母となった女性ももちろんですが、一方で、父となった男性も非常に大きな役割を今後は果たしていただきたい。さらには、先ほど菊川委員もおっしゃいましたけれども、社会全体で家庭のあり方を考え、そして、親がほんとうに家庭教育を担えるようになるためには、職場のあり方も再検討が必要だと思います。そうした観点からも、社会教育に一層ご注力いただければ大変ありがたいと思います。以上です。

【三村会長】

 どうもありがとうございました。ほかに。
 ちょうどいい時間ですので、お答えできるものがあれば、どなたからでも結構ですが、お答えいただければありがたいなと。

【鈴木副大臣】

 ありがとうございました。今、委員の先生方のお話を承っておりまして、私どもが野党時代からマニフェストづくり等々で考えていたことと基本的に方向において非常に共有させていただいている部分が多いなということを改めて感じさせていただきました。
 冒頭のごあいさつは、時間のこともございましたので、いろいろと割愛させていただいた部分もございますが、社会教育、あるいはコミュニティー、そして、学校、地域、家庭とほんとうに総ぐるみでというようなお話がいずれの先生方からもあったと思いますが、私どももそういうことを大切にしてまいりたいと考えております。
 この前の臨時国会で、鳩山総理が鳩山政権の教育で何を一番大切にしたいかと、こういう質問に対しまして、迷うことなく、コミュニケーションと、こういうことを言いました。これは、コミュニケーションといった場合にいろいろなコミュニケーションがあるわけでありまして、子供のコミュニケーション、あるいは新しく教師になる教員のコミュニケーションの力、そして、家庭におけるコミュニケーション、そして、広くは、政治、行政、産業界、そして、教育界というコミュニケーション、いろいろな意味でコミュニケーションという言葉があろうかと思いますが、そのいずれをもきちっと点検し、よりよい方向に持っていくということで、これも政権全体として共有もさせていただいているところでございます。
 ということを申し上げた上で、若干それぞれの……、まず篠原先生から、子供の携帯の件は、大事な問題でございますので、きちっと承って……。ただ一方で、曽我委員からもお話がございました、いきなり無菌のところから、まさに情報洪水の中で、これをうまくデザインをしていくということは大変大事だと思っております。実は私も中学生、高校生の情報科の教師をしておりましたので、その点も大変よく実感もいたしているところでございます。
 主権者教育については、民主党がつくりました日本国教育基本法案でも、真の主権者たるということを申し上げておりますが、これは全く同感でございます。公選法については、原口大臣ともきちっと連携をしてまいりたいと思っておりますので、ご指導いただきたいと思います。
 それから、衞藤委員からございました、学校安全あるいは保健健康の点は、これは大変大事だと思っております。私どもが野党時代に提出をいたしました、学校環境整備法案の中には、整備指針の中に、今お話のありました保健とか、健康、安全といったことを重要な学校環境を構成する要素と位置づけておりますので、全く同じ思いでございます。
 それから、大嶺委員のおっしゃられましたことは、まさに私どもが教員免許について考えているところ、そっくりそのまま問題意識を共有させていただいております。1点申し上げますと、2年かどうかについては、まさに中教審の場でもご議論をいただきたいと思います。教育学部などを出てきた人たちへの対応とそれ以外への対応とで、年数なども違うということはあり得るんだと思います。ここは私どもは全く白紙でございますが、これは今後の議論ということでございます。
 いずれにしても実習期間があまりにも少な過ぎるということと、これは浦野委員のお話もございましたが、18歳までに十分なコミュニケーション能力がないままに教育学部に来て、そしてまた、子供と触れ合う時間も十分ないままにということがずっと、これ、積み残し、積み残しできているという、これはすべての社会においてそうでございますが、とりわけコミュニケーション能力が要求されます教員において、解決しなければいけない問題だと思っております。年数のことを除きましては、私どもと目指すところは全く同じだと聞かせていただきました。
 それと、やはり教員が尊敬をされるというのは、若くても大変なカリキュラムを、そして、大変な自己研さんを積んできた、あるいは積もうとしていると、この実績と姿勢がおのずから、社会、そして、保護者の皆さんからのリスペクトを生むと思っておりますので、安易な教員免許の発給ということは、やはり改めていくところは改めていかなければならないのではないかと思っております。
 増田委員からお話がございました、コミュニケーション能力を支える部活動、これもおっしゃるとおりだと思っております。そのためにも教職員を何とかしてまいりたいと思いますが、あわせまして、総合型スポーツクラブも同時にやっていかなければ、これはまさにコラボレーションしながら、というふうなことを考えているところでございます。
 菊川委員からお話がございました、昨年、社会教育法制定60年ということでもございましたが、まさに今、このところのいろいろな教職員定数の縮減の中で、一番のしわ寄せが社会教育主事とか青少年施設のところに寄っているという中で、これも何とかしていかなければいけない問題だと思っております。
 それから、浦野委員からお話がございました、これも全くおっしゃるとおりでございまして、やはりいろいろな意味で18歳というところに焦点を当てて、これは総合的にやってまいりたいと思っておりますし、必要があれば、学習指導要領のあり方、特に18歳に向けたあり方についても、ご議論をいただく、あるいはご意見もいただくこともぜひご指導をお願いしたいと思いますが、いずれにしましても、まずはきちっと学習指導要領等々で想定したことを十分に習得してから、社会に出ていってもらうと。そのための、中学校も含めてでございますけれども、やっぱり高校教育のあり方ということを、今、大変ご尽力をいただいて、私も報告を聞いておりますが、ぜひやっていただきたいと思います。
 それから、曽我委員のお話は、実は私どもも問題意識を持っておりまして、子供手当ができる際に、国家戦略室等々には、累次にわたり、その問題意識を伝えさせていただいております。まだ、子供手当は、今年、来年、そして、再来年と、制度をつくっていく、進化の過程でございますので、これはある意味でお願いでございますが、ぜひこの中教審の皆様方からの世論を盛り上げていただくことで、私どもが提案していることの実現度が高まると思っておりますので、ご支援のほどをお願い申し上げたいと思います。
 加えまして、今回、子供手当だけで2兆2,500億円ぐらいのお金が家庭に行くわけでございますが、これは鳩山総理も申し上げておりますけれども、その家庭で、比較的余裕のあるご家庭、高所得者のご世帯は、ご自身のお子さんのことも大事にしていただくのは当然なんですが、加えて、例えば総合型スポーツクラブだとか、あるいは学校支援地域本部だとか、コミュニティスクールだとか、子供会だとか、もちろんPTAだとか、そういう、子供を支えるさまざまな社会的な諸活動がございます。そうしたところに寄附をするとか、あるいはボランティアに行くとか、いろいろな社会的資源をそうしたことに集めていく新しい流れ、これを私どもは新しい公共をつくるということで、これは総理の所信表明に臨時国会でも入れさせていただきました。そうしたこともこれまた機運を盛り上げていただく、ご指導と運動をぜひ起こしていただければと思います。
 それから、大日向委員からございました、リベラルアーツが、これもコミュニケーションの原点だと思っております。それから、男女共同参画社会の件は、おっしゃるとおりでございます。
 それと加えまして、今、日本の大学は25歳以上の在学者数が、諸外国と比べて圧倒的に低い。この前、OECDから参られまして、OECD諸国でありますと、25歳以上の在学者数が全学生の20%が平均でございまして、日本は2.0%ということでございます。今、少子化の中での大学経営が苦しいといった問題等も踏まえて、いろいろな意味で、生涯学習のチャンスを社会教育施設においてもつくっていくことは当然大事でありますけれども、いろいろな社会の主体がつくっていく、そうした環境を雇用の場でもまたおつくりをいただくと、こうした総がかりの取り組みもまたご提言いただければ、大変ありがたいなと思います。貴重なご意見をありがとうございました。

【三村会長】

 どうも鈴木副大臣、ありがとうございました。
 この機会ですから、ご出席の中川副大臣にも一言、それから、高井政務官にも一言、よろしくお願いします。

【中川副大臣】

 どうも今日はありがとうございました。さまざまな切り口からご議論といいますか、問題点の指摘という、あるいは、皆さんの日ごろの情熱の中で取り組んでおられるポイントをご指摘いただいたんだと思うんです。
 鈴木副大臣は直接に担当して持っていただきますので、私は総論でお話をさせていただきたいと思います。うちのマニフェストは、今年は高等学校の無償化と子供手当ということで、いわゆるチルドレンファーストで、ここでスタートしたんですが、一つは、これはほんとうにスタート、入り口でありまして、ここから、環境整備したものを使って、具体的にどのように生かしていくかということの議論がほんとうは大切なんだということ、これを改めて私たちは国民の皆さんにもお話をしなければいけないんだろうと思います。ともすると、これは実現したから、これで目的は達したんだというような受けとり方をされておりますので、そうじゃないんだ、これはスタートなんだということで、取り組んでいかなければならないんだろうと思っております。
 そういう意味で、ぜひ問題点の提起、これを今日はしていただいたんですが、これを具体的にどのような制度化、具体的にどういう施策で実現をしていくのかという、そこへ向いて進んでいく、そんな議論をぜひ楽しみにしておりますし、そういう意味では、私たちも現場から議論を発していくということに徹していく、これが我々三役の思いでもありますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それからもう一つ、先ほど鈴木副大臣のほうからご指摘があったんですが、新しい公共なんですけれども、実は税制の部分で寄附税制をひとつ大きく見直していこうということで、税制調査会の中で大体4月までに結論を出していきたいということなんです。新しい公共をテーマにして、私の上では、さっきお話の出ていた、私たちの、小学校だ、幼稚園だ、保育園だ、あるいはいろいろなボランティア活動の中で参加型で組み上げていく、いろいろな活動というのが、できれば所得控除というレベルじゃなくて、それこそ税額控除というレベルで、具体的に、公共サービスが上から来るものに対して、下から盛り上がってくるものが、公共に対する新しい公共、新しい競争相手として、選択ができるような税制の選択肢といいますか、そういうところまで議論が盛り上がっていくように頑張っていきたいなと思っております。
 そんなことも税制調査会の中で始まってきますので、ぜひご注目もいただいて、また皆さん、一緒に参加をして盛り上げていただいて、実質的に新しい時代が、そこから元気が出てくるような議論にしていけばと思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

【三村会長】

 ありがとうございました。そうしたら、高井政務官、お願いします。

【高井大臣政務官】

 高井美穂です。本日は、大変貴重なご提言、いろいろとありがとうございました。私も、38なんですが、今、小学校1年生の子供と4歳の子供がおります。いろいろなことを考えながら、今まで野党議員としても、鈴木副大臣などと一緒に、日本国教育基本法案、教育環境整備法案、それから、地方教育行政の改正等も、民主党の立場でいろいろ議論に今まで参加してまいりましたが、やはり中教審の皆さんがほんとうに細やかに検討していただいた今までの積み重ねをやっぱり私どももしっかり読んで、くみ取ったその上で、ほんとうに新たな教育政策を打ち立てたいと思い、私も一生懸命勉強しているところであります。今日いただいたお話も、いろいろな意味でほんとうにほぼおっしゃるとおりで、同意できるところもたくさんありますし、また、積み重ねていく中で、少し時間がかかるもの等もございます。
 2点だけ、私のほうからも申し上げたいんですが、実は3年ほど前にインターネット環境整備法案というものをつくりました。初めて、インターネット情報教育というか、インターネットに関するいろいろな問題における1つの柱の法案として、インターネットができてきたことによって社会環境がほんとうにがらっと変わりましたし、私ども大人が想像している以上に、子供たちの環境はほんとうに変わっている、ずっとずっと進んでいるということをこのいろいろな法案をつくる過程で知りました。
 議員立法で、超党派でこの法案は成立したわけでありますが、そういうことも受けて、やはり前に出した、民主党の日本国教育基本法案の中にも、メディアリテラシーという、まさに情報を選びとって、考え抜く力、何が正しいか、何が間違っているか、情報があふれる中で、自分で考え、選び取る力というのがまさに今、これから求められる時代であるという観点からも、まさにハードパワーよりもソフトパワーへということで、エッセンスも、理念の柱として、民主党の教育基本法案にさまざまな、その点を盛り込んでつくってきています。
 そうした意味で、現場の取り組み等も、今、いろいろな全国各地の諸団体が、どうすれば子供が犯罪に巻き込まれることを減らすことができるのか、また、大人がどういうふうな対応ができるのか、また、学校現場が忙しい中で、なかなか教員の皆さんだけではほんとうにこの問題も対応できませんので、まさに皆さん方の英知を絞って、子供がインターネットという機械に、携帯という機械にどう向かっていくべきなのか、身を守るすべを身につけてもらうためにも、まさにいろいろな意味で協力をしていただきたいと思いますし、これからもいろいろな知恵をかしていただきたいと思います。どうすればメディアリテラシーが育つ教育ができるのか、まだいろいろな事象の中でも発展途上であると思いますので、それは私たち大人としても、何をメディアの中で選んで、考えてやっていくのか、まさに生涯教育という観点からも、いろいろな情報に対する教育を考えていきたいと思っています。
 もう一つは、今、検討中で、もうすぐ、子供・子育てビジョンというものを鳩山政権で出す計画があるんですが、そうした中で、今まで、幼保一体化という問題もいろいろありました。幼児教育、保育、双方ともに、就学前の子供にとってやっぱり必要なものをきちんと与えなければならないという観点から、まさに親の就労状況や親の環境により、教育、保育がどうであるかというのを考えるよりも、子供にとっての、就学前の子供にとって最も必要な教育、保育、また、家庭への支援、さまざまな点をトータルで考え直して、その中で、結果として、幼稚園、保育園がまさに今、現状、分かれているということはどれほど意味があるんだろうかという観点から、民主党の中でも幼保一体化の議論を積み重ねてまいりました。幼児教育、就学前の教育、保育という観点から、少し前向きに、漸進的な、無償化も含めて、私は考えたいと思っておりますが、なかなか財政的な観点からも、それはすぐ実現するものではないかもしれませんが、少なくとも子供の学ぶ権利を今度の高校無償化の中でも柱として出しておりますし、就学前の子供たちの育ちを保証される権利と、そうしたものもやっぱり考えていかなければならないと思っています。
 今、私は政治家になって、やっぱり一番、ほんとうに命をかけて取り組んでいきたいと思っているのは、実は子供の貧困問題なんです。ほんとうに、経済的な格差のために、子供が全く権利を得られないということがあってはならない。そういう観点からも、まず第一歩として、高等学校の実質無償化を民主党政権で提案したわけでありますが、しかしながら、子供の貧困問題の解消には、もちろんこの点だけではだめですし、サービスとしての現物給付も充実させていかなくてはならない。それから、子供手当が入ることによって、現金給付も少しは底上げをされるわけですけれども、これだけでもだめだと。
 社会関係の、もちろんワークライフバランスも含め、いろいろな整備も必要だと思いますし、新しい公共の中で、すべての人にかかわってもらいながら、ほんとうに子供という大事な人材が、ゆくゆく働いて、納税者になるのと、ずっと貧困のまま、苦しい思いをして、犯罪者になるのとでは、ほんとうに天と地と違うわけですから、やはり子供一人一人の、特に貧困、苦しい状況にある子供をなくすということに、ほんとうに時間をかけて、できることから最大で取り組んでいきたいと思っていますので、これからもいろいろと指導なり、お知恵を拝借できればありがたいと思っております。本日はありがとうございました。

【三村会長】

 ありがとうございました。貴重な意見交換ができたと思います。
 それで、次の議題に入りたいと思いますが、キャリア教育・職業教育特別部会及び大学分科会から、審議状況の報告を……。

【篠原委員】

 一言よろしいですか。田村さんの前に。

【三村会長】

 どうぞ。

【篠原委員】

 すみません。先ほどから、携帯電話の問題との関連でリテラシー教育の話が出ていました。この兼ね合いというのはなかなか悩ましいところが確かにあると思うんです。高井さんのところも小学校1年生、うちも小学校2年生なんです。孫じゃないですよ(笑)。子供ですから。そういう子どもの状況を見ながら、私なりに先ほどのような提言をちょっと仕掛けたわけなんです。
 今、3、6、9ですよね。携帯電話の所有率は。小学生が3割、中学生は6割、高校生が9割。私は、少なくとも小学生については、どこかで一回、線を引かないと、両立、両立と言うだけでいけるのかなと正直疑問を抱いております。中学ぐらいからだんだん緩めていくとか、何かその辺もいろいろと考えていく必要があると思います。
 今度、文科省の来年度予算に、機能限定の携帯電話の普及についてのモデル事業的なものが入っていると思いますけれども、そういうものも活用しながら、いろいろやり方を模索すればいいと思います。
 ちなみに、この2、3月で、携帯大手3社が一斉に、機能限定つきの機種を新しく発売する方向だと聞いております。今までのだと、ロック方式なんですよね。暗証番号の。だから、親が子供にせがまれて、「元に戻して」と言われたら、いつでも戻せる。そんなものは本来の機能限定機種とはいえない。今度、ある会社が出す子ども向け携帯は、4カ所の登録先しか、電話とメールができない、写真も撮れない、ネットにも接続できないというような機種だと聞いております。こういう動きもいろいろ出ていますので、総合的に対応していったらいいんじゃないかなと。

【三村会長】

 ありがとうございました。じゃ、田村部会長、よろしくお願いします。

【田村副会長】

 ありがとうございます。キャリア教育・職業教育の特別部会というのがずっと審議を続けておりまして、今までの経過についての簡単なご報告をさせていただくということでございます。人間が幸福になるためには、教育という、大変の手のかかる手間を経験して、一人一人が物を考える力を持つことが出来ると、それが基本的な条件だと考えて、近代国家がつくり上げられてきたわけですけれども、私たちの国では、明治以降、一生懸命、教育をしてきて、その内容が今日に至っているわけです。
 その内容と実社会の求めているものとが少しずつ食い違いが出てきている。必ずしも学校で教育を受けたものがそのまま社会で活用するものに十分になっていないという面が見え出してきたというのが今の問題なんだろうということで、このことについて根本的な議論をしようじゃないかというようなことで始まった部会だったわけです。
 スタートは一昨年の12月でございます。ですから、もうかなり長く審議をしております。昨年7月に審議計画の報告をとりまとめ、総会でご報告をさせていただきました。その後、この特別部会では、関係団体からのヒアリングをお伺いしました。審議経過を報告しておりますので、そのことについて、実際に教育の現場で当たっている方々がどういうような感じを持ったか、どういうような意見を持っているかということをいろいろお伺いしております。
 この特別部会の特徴は、おそらく文部科学省始まって以来だろうと言われていますが、幼稚園から大学、大学院まで、すべての学校種について、これを議論したということです。今までこうしたいわばタテ割りの議論はなかった。これを何とかこういう新しい仕組みで教育全体についての骨組みを考えてみたいということで、審議が展開されていることをご報告申し上げたいと思います。
 現時点では、後期中等教育のキャリア教育・職業教育のあり方を集中的に議論いたしております。それから、次回、次々回ぐらいからは、高等教育におけるキャリア教育・職業教育のあり方を集中的に議論していく。こういった議論を重ねて、いろいろな現場の意見をお伺いしながら、最終的に、これはいつになるかわかりませんけれども、一定の方向性へ向けてのまとめをして、中教審でご報告をさせていただいて、さらに総括をしたいと、こんな感じでございます。
 その議論の中で、やはり一つ、現在やっております、後期中等教育、高等学校における問題は、先ほど部会の副会長をしていただいている浦野部会長からもお話がありましたが、やはり高等学校にも大きなずれが具体化してきているということをまとめているところでございます。
 なお、中教審の会長もこれには大変関心がおありになって、時々出てくださっています。もっと出たいということをいつもおっしゃるんですが、忙しい方ですから、なかなか思うようにはいかないんですが、しかし、いつも、もっと出たいんだなということを必ずおっしゃいますので、気にして連絡はしているんですけれども、中身のあるものになりつつあるという感じでございます。ぜひひとつ、鈴木副大臣におかれましても、この問題は非常に重要ですので、何とかうまくまとめていきたいと思っておりますので、よろしくご指導いただきたいと思います。
 以上、簡単にご報告させていただきました。ありがとうございました。

【三村会長】

 ありがとうございました。次は、大学分科会の審議状況について、安西分科会長のほうからお願いいたします。

【安西委員】

 それでは、大学分科会の審議状況について、私のほうから、あらましご説明をまず申し上げます。大学分科会におきましては、中長期的な大学教育のあり方について、ほんとうに精力的に審議をしておりまして、前回の総会以来、大学分科会だけで4回、また、部会あるいはワーキンググループ等々、相当な回数、今、それぞれの委員の方々に精力的に議論、審議を行っているところでございます。
 昨年に第1次報告を取りまとめ、また、第2次報告としては、審議経過を既に取りまとめた後、現在、その後でもってさまざまな検討がされているわけでありますけれども、今の高等教育、大学の問題というのは、喫緊の課題はやはり雇用の問題、また、いわゆる所得格差が学歴格差に直結する、そういう問題等々、多々ございます。
 そういう中でもって、大学教育について、特にキャリアガイダンスの具体的なことについて、現在、検討が進んでおりまして、既に部会での検討は終了いたしまして、大学分科会でもって諮問を受けると、こういう状況にはなってきております。
 それから、各大学等々の情報公開、それから、学生の支援の問題、また、やはりグローバルの世界の潮流の中での国際的な動向もにらんだ、大学のあり方等々の問題、そして、特に質保証の問題、日本の大学の質、教育等々の質、これをきちんと保証していくということは、これはヨーロッパあるいはアジア諸国の潮流も考えて、そういう中でのことでございまして、質保証のシステムの再検討等々も相当精力的に行っております。
 また、大学院の教育の問題、学生環境の整備の問題、さまざまな問題がございまして、今月の末を目指しまして、さらにこれまでの審議経過の概要を整理したいと考えております。これは私のほうから事務当局のほうへ作業をお願いしたところです。
 あらまし申し上げるとそういうところでございますけれども、今、大学も国内、また、国際的にもほんとうに大きな変革期にございまして、そういう中での、これからの時代の大学教育等々のあり方、それは大学分科会でもって、これからも鋭意、皆様のご尽力で、またご協力で審議をしていきたいと、こういう状況でございます。文部科学省におかれましても、高等教育等々の問題について、ぜひこれからの時代をお考えいただければと思っております。
 第2次報告、それから、キャリアガイダンス等の具体的な内容につきましては、文部科学省のほうから補足をお願いできればと思います。

【徳永高等教育局長】

 先生、ご説明ありがとうございました。
 それでは、お手元に、今、安西分科会長のほうからご紹介がございました資料4がございますし、また、その若干具体的なものとして、その下に、さらにクリップしてございます印刷物の「中長期的な大学教育の在り方に関する第二次報告」、あるいは、キャリアガイダンスにつきましては、大学分科会の質保証システム部会における審議経過概要がとじてございますので、またご参照いただければと思っておりますが、時間の関係もございますので、資料4に沿いまして、ご説明申し上げたいと思います。
 資料4の2枚目をごらんいただければと思っております。「第二次報告」、白い印刷物の、概要ということでございます。まず、第2次報告の性格でございますが、安西分科会長のほうからご説明があったとおりでございます。これらはいわゆる答申等ということではございませんで、大学分科会における、その時点でのさまざま審議をしている審議経過、そういったものを整理したものでございます。したがって、報告の中には、もちろん議論がかなり熟した形で、方向を明確に示しているものもございますし、あるいはまた、議論の途上にあるものもございます。あるいはまた、単に、問題意識なり、検討課題を列記したものがございます。そういうものを全体として整理したものということでご理解賜ればと思っております。
 特に審議におきましては、大学制度が歴史的な経緯によって成り立っている、そういったことを踏まえまして、現在の大学制度や施策を検証し、それらの改善を図ること、また、安西分科会長から先ほどご説明がございましたように、現在、大学それ自体が国際的な競争の中で、その質保証をより強くしていくことが求められているわけでございます。こういう観点の中から、大学制度を国際的な枠組みの中できちっと検証して、それらをさらに整備していくと、こういった2点を重視して検討しているわけでございます。
 具体的に申しますと、本文の中では、例えば3ページから11ページというところにおきましては、公的な質保証システム、具体的に申し上げますと、大学の設置基準、あるいは設置認可の審査、あるいはその後の事後確認でございます認証評価、こういったものの制度が既に用意されているわけでございますが、それぞれの制度自体がどういう形で機能しているのか、あるいはそれが相互にどういう形になっているのかということが、必ずしも今までは理論的、体系的に整理されてこなかったということにつきまして、要は、そういった三者の関係をきちっと整理し、その上で、各制度の改善すべき事項を整理したというところがございます。
 あるいは、この第2次報告の中の本文等でまたごらんいただければと思いますが、12ページから17ページの段階では、公的な質保証システムの検討に関連する論点として、教育情報の公開の促進、あるいは職業指導、キャリアガイダンスの大学教育への位置づけ、あるいはまた、グローバル化の進展の中での質保証、これらのものについては、先ほど安西分科会長から少し詳しくご説明があったところでございます。こういったものがございます。
 さらにまた、この白い冊子の18ページから25ページの中での記述は、特に大学院教育に関する部分でございます。これまで既に大学院教育につきましては、中央教育審議会の議論を経まして、さまざまな制度改正が実施され、あるいはさまざまな予算が投入されてきたわけでございます。こういった事柄が真に大学関係者に具体的にどのように認識されているのか、大学現場にどう定着をしているのか、あるいはそれらが実際にどういう効果、成果を上げてきているのか、こういったことについてきちっと分野別に検証すべきであるということを提言したわけでございます。さらにはまた、キャリアガイダンスの位置づけ等について、審議経過を整理いたしました。以上が第2次報告の概要でございます。
 現在、そこに関連して、大学院教育の部分についてだけちょっと敷衍いたしますと、多くの具体的な大学院の現場というところに対しまして、職員あるいは書類といった点を通じまして、検証作業を実施しております。
 次に、キャリアガイダンスの制度化につきまして申します。これにつきましては、資料4の3ページ目をごらんいただければと思っております。これは先ほどから、さっきの田村副会長のご説明にもございましたが、全体としてのキャリア教育が大変重要になっているということでございます。そういった中で、とりわけ大学におきましても、当然、従来から社会的・職業的自立に関する指導は認識がございます。そして、また各大学におきましても、学生への個別の就職ガイダンスとか、あるいは専門教育や教養教育の中で、勤労観や職業観の育成の支援をする、こういった取り組みが見られてきているわけでございますが、やはり今現在の社会的状況の中で、あるいは大学進学率が50%を超えている状況の中で、さらに社会的な職業的自立の指導、そういったものを充実すべきだという、大変なご要望、ご期待があるわけでございます。
 こういったような状況を踏まえまして、第1次報告におきましても既に一定のご報告をいただきました。さらにまた、第2次報告におきましては、学生が入学時からみずからの職業観、勤労観を培い、社会人として必要な資質、能力を形成していくことができるよう、教育課程内外にわたって、学生がみずから向上することを大学の教育活動全体を通じて支援する、キャリアガイダンスを適切に大学の教育活動に位置づけると、こういうご提言をいただいたわけでございます。
 また、関連いたしまして、昨年10月に政府全体におきまして決定いたしました緊急雇用対策の中におきましても、キャリアガイダンスの制度化がうたわれているわけでございます。こういったものを受けまして、大学における社会的・職業的自立に関する指導を教育課程内外を通じたこととして、この体制を整備するということのために、大学設置基準に明確に規定していこうということで、大学分科会あるいは質保証システム部会等においてご議論を賜ったわけでございます。
 こういった観点から、今、お手元の資料の3ページ、別紙2と書いたところでございますが、大学設置基準の中に、大学の取り組みを画一的なものとせず、かつ、大学として最低限必要な事項を規定するというものです。
 こういう大学教育のあり方、大学設置基準の性格を踏まえまして、今、ここの案にございますように、例えば社会的・職業的自立を図るために必要な能力を、教育課程の実施及び厚生補導等を通じて培うことができるよう、大学内の組織間の有機的な連携を図り、適切な体制を整えるものとするという形での改正を考え、現在、こういったことについてパブリックコメントを実施しているところでございます。今後、こういった事柄について、大学分科会等におきまして正式に大学設置基準の改正内容を諮問いたしまして、大学設置基準の改正を行っていきたいと考えているわけでございます。
 ちょっと長くなりましたが、以上でございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。これはそれぞれの分科会で今後、精力的にご議論いただくということで、今日は時間もまいりましたので、ここでご議論はやめたいと思っています。
 それで、最後ですが、事務局から、机上配付資料について、ちょっとご説明いただきたいんですが。今、配っていますか。

【上月生涯学習政策局政策課長】

 失礼いたします。これから、今、配付させていただきます資料につきまして、簡単に紹介させていただきます。一つは、「教員の資質向上に関する意見把握について」でございます。これは、これから教員の資質向上方策の抜本的な見直しの検討に着手することとしておりますが、これに当たりまして、学校関係者、大学関係者、保護者等をはじめ、幅広く意見把握を実施するというものでございます。
 対象といたしましては、研究機関等への委託調査、教育委員会及び大学からの提案の募集、教育関係団体からの意見聴取の3つの方法によって行うこととしております。研究機関等への委託調査は、予算との関連で4月からとしておりますが、その他のものについては速やかにと考えているところでございます。
 もう1件は、「国立大学法人の在り方に係る検証等について」でございます。これにつきましては、国立大学法人のあり方に関する検証をすることといたしておりまして、これについても、幅広く国民からの意見をまずはホームページ等を活用して聴取いたすとともに、有識者からの意見聴取を行っていくこととしております。また、並行いたしまして、すべての国立大学法人からの意見聴取や、あるいは国立大学法人評価委員会に設置いたしました国立大学法人化の検証に関するワーキンググループにおいて、検証作業を進めることとしております。それらの検証をもとにして、文部科学省におきまして検証の結果を取りまとめていく予定でございます。
 また、これにつきましては、本日、この総会後、鈴木副大臣より記者会見を行う予定としております。この関係で、お手元の資料につきましては、本日中のお取り扱いについてはご留意をいただきたくお願い申し上げます。ありがとうございます。

【三村会長】

 ありがとうございます。
 鈴木副大臣、何かコメントはよろしいですか。

【鈴木副大臣】

 大丈夫です。ありがとうございます。

【三村会長】

 ありがとうございました。それでは、中教審の総会をここで終了させていただきます。次回以降のスケジュールについては、また別途ご連絡させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 鈴木副大臣、中川副大臣、高井政務官、ほんとうにどうもご出席ありがとうございました。
 では、これで終了といたします。どうもありがとうございました。

— 了 —

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生涯学習政策局政策課

-- 登録:平成22年03月 --