ここからサイトの主なメニューです

中央教育審議会(第38回) 議事録

1. 日時  平成16年3月4日(金曜日)11時~13時

2. 場所  グランドアーク半蔵門「華」(3階)

3. 議題
(1)  「今後の学校の管理運営の在り方について」(答申案)の審議
(2)  「地方分権時代における教育委員会の在り方について」(諮問)
(3)  その他

4. 配付資料
資料1-1   「今後の学校の管理運営の在り方について」(答申案)の概要
資料1-2   「今後の学校の管理運営の在り方について」(答申案)
資料2   「地方分権時代における教育委員会の在り方について」(諮問)

参考   「平成15年度文部科学白書」(PDF:294KB)

5. 出席者
委員 鳥居会長、木村副会長、浅見委員、内永委員、江上委員、奥島委員、小栗委員、梶田委員、岸本委員、黒田委員、國分委員、佐藤委員、田村委員、渡久山委員、中嶋委員、中村委員、野中委員、橋本委員、松下委員、山本委員

事務局 河村文部科学大臣、馳大臣政務官、御手洗事務次官、矢野文部科学審議官、銭谷生涯学習政策局長、近藤初等中等教育局長、加茂川私学部長、藤田生涯学習政策局審議官、樋口初等中等教育局審議官、松元生涯学習総括官、布村生涯学習政策局政策課長、辰野初等中等教育企画課長、
その他関係官

6. 議事
鳥居会長 それでは、定刻でございますので、ただいまから中央教育審議会の総会、第38回になりますが、開催させていただきます。
 皆様、お忙しいところを御参集賜りましてありがとうございます。
 今日は、「今後の学校の管理運営の在り方について」という答申案につきまして、御審議をいただきたいと思います。これは昨年12月16日の中間報告から、初等中等教育分科会で3回にわたりまして― もっとたくさんやったのですけれども、総会で一度お諮りした後、3回にわたりまして修正箇所の修正を重ねてまいりまして、今日は総会でその御確認をいただくことになっておりますので、よろしくお願いいたします。予定といたしましては、本日、これを答申として後ほど河村文部科学大臣に御提出することを予定しております。
 それから、今日は答申を出しました後、もう一つ、新しい諮問をいただくことになっておりますので、それもよろしくお願いしたいと思います。
 なお、今日は答申案の審議でございますので、会議の公開に関する中央教育審議会の規則に照らしますと、非公開で行うというところでございますけれども、今回の答申案は、答申の案文の段階から、国民の皆様に御理解を深めていただいて、広く議論していただくということにしたほうがよろしいのではないかと考えまして、ここのところずっとその方式をできるだけとるようにしてきた経緯がございまして、もしお認めをいただければ、今日も公開で御審議をいただくというふうにしたいと思いますが、いかがでございましょうか。よろしゅうございましょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鳥居会長 ありがとうございます。
 それでは、御了承を得られましたので、本日の会議は公開とさせていただきます。
 報道関係者の入室の御希望がありましたら、どうぞ御入室をお願いしたいと思います。

 早速でございますが、第1議題であります「今後の学校の管理運営の在り方について」の答申案の審議に入りたいと思います。
 これは先ほども申しましたように、中間報告を昨年12月16日に出しまして、それは皆様の机の上にございます。こういう薄紫色の表紙のものでございます。これにつきまして、初等中等教育分科会で随分回を重ねて御審議をいただきましたので、まずその経緯等につきまして、初等中等教育分科会の会長でいらっしゃいます木村副会長先生から御説明をいただいて、続いて、若干詳細に辰野初等中等教育企画課長から御説明をいただくというふうにしたいと思います。
 初めに、木村先生、よろしくお願いいたします。

木村副会長 それでは、初等中等教育分科会において取りまとめました「今後の学校の管理運営の在り方について」の答申案をお手元にお配りしてございますが、これについて御説明をさせていただきます。
 昨年の5月15日に文部科学大臣のほうから、「今後の初等中等教育改革の推進方策について」諮問を受けまして以来、初等中等教育分科会では、教育行財政部会を新たに設置いたしまして検討を進め、去る12月16日には、検討課題の一つでございます「学校の管理運営の在り方について」中間報告案を総会にお諮りし、御了承をいただいたところでございます。その後、中間報告に対する教育関係団体や国民の皆様からの御意見も参考としつつ、さらに検討を進めてまいりました。部会で20回、分科会で計8回にわたる集中的な審議をいたしまして、これを踏まえて、このたび、答申案を取りまとめましたので、御報告させていただきたいと存じます。
 ただいまも会長から御説明がございましたが、詳しい内容の説明については辰野課長からお願いし、私のほうからは、ごく簡単に概要についてだけ御報告申し上げたいと思います。
 今回の検討に当たりましては、まず学校教育や義務教育の意義、役割について、改めて議論を行いました。その上で、公教育に求められる公共性、継続性、安定性、公平性、あるいは中立性の確保ということを前提に、今後の学校の管理運営の在り方について、大きく二つのことを提言させていただきました。
 その1点目は、学校運営に地域のニーズをより一層反映し、地域の創意工夫を生かした特色ある学校づくりを進めるための選択肢の一つとして、保護者や地域住民が一定の権限と責任を持って主体的に学校運営に参画するとともに、学校の裁量権を拡大するという、従来は、コミュニティスクールと言っておりましたが、私どもはこれを「地域運営学校」と称することとし、これを制度化することについて提案をいたしました。
 2点目は、地域の特別なニーズや状況に対応するために、公立学校の教育活動を含めた管理運営を包括的に委託することについて、構造改革特別区域において幼稚園と高等学校を対象に、公立学校の基本的な性格を踏まえつつ検討いたしました。
 これらは、いずれも学校の管理運営の在り方の選択肢を拡大し、より柔軟で、弾力的なものとすることを通じて、学校が公教育としての公共性や公平性、安定性を確保した上で、地域の創意工夫を生かして、自主的・自発的な取組を進めることができるようにしようという観点からの提言でございます。
 今回の提言を踏まえまして、今後、政府において、地方教育行政全体の在り方にも照らしながら十分な検討が行われ、制度化に向けての所要の取組が進められるよう期待するものでございます。
 繰り返しになりますが、合計20回、内訳は行財政部会単独で14回、初中教育分科会との合同で6回、それと初中分科会単独で2回、総会2回ということで、合計22回の会議を開催いたしております。
 そういうことで、ぜひ本日、この案につきまして御了承を賜ればと考える次第でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、以下詳しい内容については、辰野課長のほうから御説明をお願いいたします。

辰野初等中等教育企画課長 それでは、答申案につきまして、中間報告案からの修正点を中心に御説明をさせていただきます。
 資料は、お手元に資料1-1概要と、資料1-2があると思いますけれども、資料1-2の答申案に基づきまして、御説明させていただきます。
 まず1ページでございますけれども、「はじめに」というところで、最初のパラグラフで、昨年12月16日に中間的な報告を取りまとめた後、パブリックコメントないし様々な意見聴取を行い、それに基づき、答申案まできましたという経緯を述べておるところでございます。
 それから、「第1章」は、先ほど分科会長からありましたように、総論的に公教育ないしは義務教育の意義について触れたところでございます。3ページのところでございますが、御意見の中で、学校が閉鎖的で、画一的になりがちだという指摘がある。そこを改善すべく様々な取組が行われているわけですけれども、各学校におきましても、そのような具体的な取組が積極的にされているのだという記述を追加すべきであるということがございまして、1番目の「白丸」の最後の4行ぐらいでございますが、「多くの学校が自らの教育活動、その他の学校運営の状況について自己評価を実施しているだけでなく、保護者や地域住民等による外部評価を行い、その結果を踏まえて更なる改善に取り組む学校も増加するなど」という取組の状況を一つ追加しているところでございます。
 あと総論につきましては、基本的に中間まとめを踏襲しているところでございます。
 次に、「第2章」でございます。これは9ページ以下になりますけれども、ここでは地域が参画する新しいタイプの公立学校、「地域運営学校」、いわゆるコミュニティスクールと言われているものでございますけれども、これについての記述がある部分でございます。これにつきましては、中間報告以降、中間報告で方向性ないしは概括的に書いた部分について、具体的な検討をし、その記述を入れ込んでいるわけでございます。
 まず、10ページを見ていただきたいと思います。ここでは特に学校評議員制度が導入されておりまして、それによって開かれた学校が一方では進んでいる。そこに、さらに今回、「学校運営協議会」というものを中心とした新しい仕組みを導入することの関係について、ここをもっとすっきり書くべきだろうということがございまして、一つ記述を追加しておりますのは、10ページの一番下の「白丸」から11ページにかけてでございます。学校評議員制度については、今後、運用の改善を図るなど、これまでの取組をさらに発展することが必要である。開かれた学校づくりの原点として相談窓口の設定等、各学校における取組を一層推進していく必要があるということを記述した上で、11ページの上から2行目でございますが、「併せて、こうした既存の枠組みを超えて、新たに保護者や地域住民が一定の権限と責任を持って主体的に学校運営に参画する」ということで、単なる意見、要望ということでなくて、法的な権限をもってそれに参画する住民参加を保障するものとして、新たな仕組みを考えていってはどうかという記述を追加しております。

〔中嶋委員出席〕

   それとともに、学校の裁量権を拡大していく、広い裁量権を持った学校としていくことも一つのポイントだろうということが御議論としてございまして、「……とともに、学校の裁量権を拡大する仕組み」というのを言葉として入れているところでございます。
 それから、11ページの下の「かっこ2」からは、「基本的な制度の内容」ということで、学校運営協議会についての記述があるわけでございます。
 まず11ページの「かっこ2」の「ア」の1番目の「白丸」でございますが、ここで一つ記述の変更は、学校運営協議会の委員の関係で、中間報告の段階では、校長、教職員、保護者、地域住民ということで、例示をたくさん並べていたわけでございますが、ここはむしろ地域の実情に応じて、教育委員会において決められる余地を広く残しておくべきであろう。住民参加でございますから、保護者、地域住民というのは、代表例として当然必要なわけでありますけれども、校長、教職員というのは、ここに一律に書くのではなくて、当該学校を設置する地方公共団体の教育委員会が、適当と考える者のうちから任命することが適当であるということにいたしまして、いわば各教育委員会における設計の余地を広げているということでございます。もちろん、校長、教職員を中に入れて制度の設計をすることが可能であることはもとよりでございます。
 それから、12ページの「イ」の一番上の「白丸」でございますけれども、ここでは学校運営協議会の役割といたしまして、「校長と責任を共有する立場から取り組む」という言葉を、中間まとめの段階では使っておったわけでございますけれども、これが何を意味するのか少しあいまいで、わかりにくいということがございましたので、1番目の「白丸」の「(3)」の2行ぐらい下のところでございますが、まずかかわりとして、学校運営協議会が、学校における教育課程編成の基本方針、予算執行や人事配置等に関する基本方針等と、ここまでは書いてあったのですけれども、これらの「当該学校の運営の大綱について、校長等の提案に基づいて承認を行う」という、学校における基本的な意思決定に関与する役割、大枠を決めていく役割を果たすのだと。
 その下の2行ぐらいのところに新しい記述も追加しておりますけれども、「学校の基本方針の決定等に当たり、校長は学校運営協議会に対し十分な説明を行い、相互に意見交換を行うことが必要となるが、この過程を通じて、保護者や地域住民が自らも学校運営に共同責任を負っているとの自覚を深め、校長を中心とした具体的な学校運営の支援に積極的にかかわっていくことが期待される。」という、この記述によりまして、ともに責任を持って取り組んでいく。それから、「共同して役割を果たす」という記述も中間まとめにはありましたけれども、より具体的な形でわかりやすく書いたところでございます。
 それから、学校運営協議会の責任についてどうなのかということがありまして、同じ「白丸」のところでございますが、一番下のところの2行ぐらいでございます。学校運営協議会はもちろん、いわゆる説明責任を負うことは当然でございますけれども、さらにここにありますように、破綻したような場合には、委員の解任、それから学校運営協議会の解散、指定の取り消しという形でその責任が問われるということの記述を追加いたしております。
 それから、13ページでございますが、御意見、意見聴取等でも一番出てまいりましたのが、教職員の人事について、具体的に関与させるということがあったわけでございますが、その関与の仕方がわかりにくいということがございまして、そこのところをそれ以降の議論で詰めまして、ここに記述を追加しているわけでございます。
 13ページの上から6行目のところでございます。「このために」以下でございますけれども、「例えば」ということで例示といたしまして、学校運営協議会の意見として、教職員の公募を求める、ないしは任用の候補者について要望するなど、学校運営協議会が人事について任命権を有する教育委員会に対して意見を述べることができる。当該教育委員会においては、その意見を尊重して人事を行うなどの仕組みを設けることが考えられる。
 例えば、小・中学校でありますと、任命権者は都道府県の教育委員会になるわけでございますけれども、学校運営協議会が意見を都道府県の教育委員会に対して述べ、それを尊重して人事を行うという仕組みをしっかりと法定してはどうかということでございます。
 「この場合」ということで書いてありますのは、若干技術的なところでございますが、県費負担教職員につきましても、小・中学校が設置し― そこの職員でありますので、小・中学校に置かれる学校運営協議会が都道府県教育委員会に意見を述べる場合にも、知らないというわけにはいきませんので、市町村教育委員会を経由して意見を述べることが適当だということでございます。
 それから、意見の申し出があった場合には、市町村教育委員会は内申ということを技術的な手続として行うわけでございますけれども、特段の支障がない限り、意見と同様の内申を都道府県教育委員会に行うこととなるということを整理しております。若干技術的でございますが、そういう記述を追加いたしております。
 それから、14ページのところでございますが、ここは校長の裁量権の拡大、学校の裁量権の拡大ということでございますけれども、これに伴いまして、14ページの一番上の「白丸」は、これは丸々追加しているところでございますが、裁量権の拡大に伴って、校長には様々な関係者と十分なコミュニケーションを図って、連携・協力を確保しながら、学校の責任者としてリーダーシップを発揮する高い力量が一層強く求められる。そのような資質の確保が非常に大事だ。校長のリーダーシップの在り方についても、若干記述を設けているところでございます。
 以上が、地域運営学校についての修正の主なものでございます。
 次に15ページ以下、これは「第3章」でございますが、ここではいわゆる公立学校の管理運営の包括的な委託についての記述でございます。
 これにつきましては、中間報告の段階で大きな枠組みといたしまして、先ほど分科会長からお話がありましたように、とりあえず幼稚園、高等学校を対象に、特区において実証的な試みとしてやっていくということについては、基本的に変わりはありませんけれども、中間報告段階で、これは若干技術的でございますが、それを実現するための手段として、指定管理者制度を前提に考えておりました。
 これは自治法の改正で、昨年9月からできるようになったわけでございますが、公の施設の管理運営の委託を広範にできる。その際に、例えば処分性のある、公権力性のある、例えば使用の許可とか、料金の設定も含めて委託できるという制度ができておりますので、このあたりを使えるのではないかということで、中間報告段階では考えておりましたけれども、その後、法制局等との調整におきまして、それはいわゆる施設管理、箱物管理が中心なので、公立学校のような公の意思に基づく様々な活動、教育課程の編成・実施、それから課程修了の認定、卒業、懲戒、公の意思による活動があるものについて、指定管理者制度を直ちに使うことはなかなか難しかろうということがございました。そのことをベースに、記述について若干変えているところがございます。

〔黒田委員出席〕

   例えば、15ページの最初のところでございますが、「かっこ1」の3番目の「白丸」のところで、指定管理者制度が導入されているわけですが、「これは公立学校には直ちに適用されるものではないが、」という記述を若干追加しております。
 それから、17ページでございますけれども、「検討の方向性」ということで、3番目の「白丸」のところがございますが、2行目のところでございます。今回の包括的な委託は、管理運営の在り方についての新しい形態だということまでは中間報告段階で書いておりましたけれども、その次に若干追加いたしまして、「本来、地方公共団体の公の意思に基づいて入学者の決定や教育課程の編成等が行われるという公立学校としての基本的な性格を踏まえつつ」という記述を若干入れております。

〔馳大臣政務官退席〕

   それから、2行ほど飛びますけれども、様々な実例ないしは課題等も参考にしながら、その下のところにありますが、「本章『2制度検討に当たっての基本的な考え方について』に掲げる点に十分に留意し、制度設計の具体化に向けた検討を進めることが必要」だという記述を追加しております。
 それから、同じような事柄で、19ページでございますけれども、基本的な制度の組み立てに当たって、「ア」は丸々追加しておりますが、「委託の対象となる活動範囲について」ということでございます。これは指定管理者制度でなく、ほかの仕組みを法的に考えていくに当たっても、委託の対象となる活動範囲についてもしっかりと公立学校の性格を踏まえて検討すべきだという趣旨のことを追加しているわけでございます。
 ここにありますように、「委託を行おうとする構造改革特別区域の提案等の趣旨は、教育活動も含め、できる限り広範囲な業務を民間に委託し、民間のノウハウを活用しようとすることにあると考えられる。他方、公立学校における児童生徒の入学の許可や退学処分等は公権力性のある行政処分であり、また、『公の意思』に基づく教育活動と位置付けられることから、このような公立学校の性格にかんがみ、民間への委託が可能な活動範囲について検討を行う必要がある。」という記述を追加しておるところでございます。
 そういうことで、基本的な考え方といいましょうか、幼稚園、高校を特区において、また、学校法人等を中心に委託先を考えるということについては維持しつつ、その方法につきまして、法的な課題をしっかりと踏まえながら、具体的な検討をすべきであるという形にいたしておるわけでございます。
 それから、23ページ以降は「第4章」でございまして、「その他の検討課題」ということで、「1」の「多様な主体による学校の設置について」は、中間報告から基本的に変更はございません。特に24ページの上から2番目でございますが、例えばNPO、株式会社等における特区における対応は一定程度認めているわけでございますが、このようなことを全国で認めていくかどうかについては、特区における取組状況を踏まえつつ、引き続き検討することが必要だということ。記述は変えておりませんけれども、ここは基本的に変わっておりません。
 ただ、「2」の「外部資源の活用の在り方について」というところでございますが、ここは中間まとめ段階で、学校が様々な外部の資源、人材の活用を積極的に進めることが必要だという総論的なことを簡単に書いておったところでございます。これにつきましては、その後、議論を深めまして、外部資源の活用の意義、それから具体の在り方、その際の留意事項につきまして、若干記述を充実しているところでございます。
 例えば、外部資源の活用の意義― 意義のところは、一番上の「白丸」は基本的に同様でございますが、2番目の「白丸」のところで、「例えば」ということで、特別非常勤講師の活用の問題、それから外部における学習成果の認定の仕組み等、具体の事柄を一つ入れております。
 次の25ページにいきますと、「活用についての基本的な考え方」ということで、これは公立学校における教育活動にかかわることでありますから、当然、当該学校の校長、教員が責任を持って行うという原則をはじめとして、留意事項を少し書いております。
 それから、「かっこ3」で「一層の活用のために求められる取組」ということで、担当部署の明確化、人材バンク等、それから必要なガイドラインの設定をやや詳しめに書き込んであるということでございます。
 以上、変更点を中心に、極めて簡潔でございますが、御説明とさせていただきます。

鳥居会長 どうもありがとうございました。
 今、木村先生と辰野課長から説明をしていただきましたように、前回の中間報告をこの総会にお諮りをいたしました後、いろいろな御意見がありましたので、それらをできるだけ取り入れる形で、この制度を穴のないものにするということで努力をしてきた結果、今、概略御説明いただいたような修正が施されました。
 前回の文章と今回の文章とを比較するということができるような資料をお持ちでない方がほとんどですから、全部どこがどう直ったかというのを把握しにくいかもしれませんけれども、私が今聞いていました限りでは、辰野課長が重要なところを全部説明してくれましたので、それらの点を中心に御審議をいただければと思います。
 なお、先ほど木村先生からもお話がありましたが、もともとこの課題は、昨年の6月の閣議決定で、平成15年度中に結論を得るということが決まっているテーマでございまして、何とかして最終結論にこぎつけたいという努力を重ねてきたわけでございます。皆様のお手元の中間報告にも、後ほどまた御覧いただきたいと思いますが、閣議決定等の経緯が中間報告の44ページに載っております。
 そんなわけで、限られた時間の中で御審議をいただくのは大変恐縮でございますけれども、問題点を御検討いただいて、さらにこういうところは注意して進めていくようにという御意見をいただきたいと思います。
 それから、辰野課長の説明をお聞き取りいただいてお感じになられていると思いますが、毎回、中教審の答申というのは、ディテールに踏み込んで議論して、それを全部書き抜くのか、それとも大綱といいますか、法案要綱に近いような一番大事なところの方向を打ち出して、それが中教審の打ち出した方向であるというふうに理解していただいて、あとはそれを受けて、文部科学省当局が法制局と相談しながら法案に落としていくところは任せるというやり方が考えられるわけですが、従来、後者のやり方をずっととってきています。その点でも、もし今日御議論があれば、その形で問題を受けとめさせていただいて、今後、実際に法律制度を具体化していく段階で実現していくようにというふうにお願いしたいと思っています。その点でももし何か御注意がありましたら、遠慮なく御意見を御披露いただきたいと思います。
 それでは、30分ほどでございますけれども、時間をとりまして御審議をいただきたいと思います。何か御意見がございましたらどうぞよろしくお願いいたします。
 どうぞ、渡久山委員。

渡久山委員 今、課長はじめ、御説明の中にありましたように、新しい学校運営ですね。今まで、日本の公教育といわれるもののシステムが、ある意味では制度疲労しているのではないかということまで批判されてきていた。ですけれども、その中で、学校を開こうという努力と、地域の教育ニーズをどういう形で学校に生かしていくかということが大事だと思うのです。その視点は、何といっても子どもたちの教育、あるいは子どもたちの教育への権利をどう保障していくかということだったと思うのです。そういう意味では、今度の地域運営学校というのは、仮称ですけれども、非常に大きな前進ではないかと思います。特に、学校あるいは校長への裁量権を大きく拡大しようという考え方も非常にいいと思うのです。
 そういう中で、学校の裁量権あるいは自由度といった場合に、校長並びに教職員、特に教職員の中でも、予算執行については学校事務職員も大きな責務を持っているわけなので、学校事務職員の職責が果たせるということも、今後の運営の中では配慮していただければと思います。
 なお、最後のほうにありました株式会社の問題については、イギリスあたりでも営利を目的としないことを前提にして、投資をさせているということもございますので、運営については、特区であろうともそういう考え方をぜひとも生かしてもらいたいと思います。

鳥居会長 ありがとうございました。
 今、渡久山さんがおっしゃったのは、どういうふうに今回の中間答申から最終答申案に向けて若干でも修正されたかというのを、課長にちょっと補足していただくのがいいと思うのですが、私の理解では、校長の裁量権という言葉は、学校の裁量権という言葉に最終答申ではかなり置き換わっていきますので、校長だけではなくて、教職員みんなでの裁量権というとり方ができると思いますので、その言葉を受けて、具体的な制度におろしていく段階で、今おっしゃったようなことを実際やってもらうべきだろうと思いますけれども、いかがでしょう。何かつけ加えてください。

辰野初等中等教育企画課長 先ほど若干御説明しましたように、この学校は住民参加で、共同して権限と責任を持って参加していただくということを一つ強調するとともに、学校の裁量権を拡大するのだということを、これは先ほど、一々細かくは御説明しませんでしたけれども、そういう言葉を相当散りばめておりますので、裁量権の拡大が一つの今回の新しいタイプの学校の基本であることを明確にしているということでございます。
 それから、裁量権を拡大するわけですから、当然、責任が生じるわけでございまして、その点について、先ほど12ページのところで、校長、それから運営協議会のほうがいろいろ協議する中で、新しいものをつくり出していく努力が必要なのだと。それから、学校長もこれだけの裁量権がいきますので、地域の方々と話をしながら新しいものをつくり出していくという意味でのリーダーシップが求められるということを、この中で改めて強調しているというところでございます。
 この制度を実際に組み立てていく際に、法律事項として何を書くのか、また、基本的な性格に基づく配慮事項として何をやってもらうのかということについては、具体的に今のお話等も受けながら、しっかりとした設計をしてまいりたいと思っております。

鳥居会長 ありがとうございました。
 実際に制度に落とすときには、なかなか微妙だと思うのです。現場、現場でいろいろな問題がきっと起こると思いますけれどもね。

渡久山委員 今、課長からの説明がありましたけれども、だんだん現場も開かれた学校づくりとか、地域との関係を深めていっていますので、これにもう一度呼応して、地域運営協議会という形で設定したら、今の評議員制度よりはもっともっと前進したことができるのではないかという気がいたします。

鳥居会長 ありがとうございました。
 そのほかに御意見がございましたら。
 どうぞ、内永委員。

内永委員 これは質問ですけれども、12ページの「学校運営協議会の役割としては」の一番後の段落に、学校運営協議会というのは、例えば「当該学校において所期の教育目標が」云々とあって、これがうまくいかない場合には「委員の解任や学校運営協議会の解散などの形でその責任が問われるもの」という記述があります。これは一体誰がどういうふうにやるのかというのは、どのように考えればいいのでしょうか。これから決めることなのか。企業でいいますと、いわゆる株主がこういったことをするということになると思いますが、この場合にはどのように考えればいいのかなというのをちょっと教えていただければと思います。

鳥居会長 そのページの一番上の行に、「当該教育委員会において任命することが適当である」というのが、この中教審の意見として今日出されますので、任命者が解任するのだと思うのですけれども……。

辰野初等中等教育企画課長 地域運営学校というものは、学校運営の改善として、地域住民が権限と責任を持って参画するための仕組みなのです。どういう学校においてそのような学校運営協議会を設置するのか、また、委員の選任とか、場合によっては解任等についてやるのかというのは、その地域の学校を設置する最終的な責任者である教育委員会が行うことになろうかと思います。
 ですから、そのあたりのところを教育委員会のほうで十分状況を評価しながら― 最後のほうに、点検・評価を行っていくということをしっかり書き込んであるのですけれども、14ページのところで、「かっこ3点検・評価等」というのがありますが、これは一々申し上げませんけれども、例えば一番上の「白丸」で、自己評価というのは各学校ですべて行われることになっているのですが、「さらに」ということで、上から4行目のところです。「学校を設置する地方公共団体の教育委員会において、学校運営協議会の活動も含め、地域運営学校の教育活動を不断に点検・評価するとともに」、それを公開していく。それが万が一、破綻をするとか、うまくワークしないということがありましたならば、必要な措置をとる。そういう最終的な責任は当然教育委員会にあるということで、制度設計をしていくことになろうかと思います。

鳥居会長 どうぞ、江上委員。

江上委員 今回御検討されてこられましたこれからの管理運営の在り方について、私はおおむね妥当だと考えますが、二つほど懸念と、今後のガイドライン策定に当たっての要望を申し上げたいと思います。
 一つは、校長の権限、裁量を拡大して、リーダーシップの発揮を促すということで、とても望ましい方向だと思いますが、今まで幾つか産業界で民営化された企業集団の過去のマネジメントの事例を点検しておりますと、こういうふうな方式にしたから、すぐ変わるかというと、それは大変難しい問題がございます。
 一つには、まず制度的な障壁があります。いわゆる公的な制度は開かれたものにして、裁量権を保障しても、実際に運用上の細目の制度、例えば予算の執行に当たっても、権限は与えられたけれども、何か起案するに当たっては、膨大な書類を整備しなければならないとなると、これは運用上の障壁になりまして、実行には結びつきません。
 それから、構造的な障壁が考えられます。例えば、過去、問題が山積している教員がたくさん集積しているところに、校長のリーダーシップを拡大しても、そこにはかなり長年にわたった構造的な問題がある。
 三つ目には、組織文化上の障壁がございます。教員の皆さんは今までの仕事の仕方に習熟しておりますので、一つ一つ変えていくのには大変大きな改革が必要だということです。
 そういった三つの障壁に対して、きちんとサポートできる、あるいは実行性可能な具体的な活動のガイドライン等をぜひ配慮しておつくりいただけるとよろしいのではないかと思います。
 それから、二つ目ですけれども、今回、学校運営協議会というのは、教育委員会が任命するというふうになっているのですが、今回の検討のプロセスで、教育委員会の選出の方法の妥当性とか、教育委員会自身のプロセスのコミットの問題点が従来なかったのかとか、そういった点は十分討議、精査されてこられたのかどうか、その辺をお教えいただきたいと思います。

鳥居会長 では、辰野課長、どうぞ。

辰野初等中等教育企画課長 最初の点でございますけれども、様々な障壁があるので、制度ができても、それが果たしてきちんとワークするかどうかについてということでございますが、確かにおっしゃるとおりでありまして、制度というのは制度ですから、システムをどううまく使いこなすか。また、それがつまらないことによってうまく動かないということについては、私どもも御注意を受けて、しっかりと目を配っていきたいと思っております。例えば、書類とか、手続の煩瑣なあれで足が引っ張られたらそれはつまらないというのは、全くおっしゃるとおりであります。

〔御手洗事務次官退席〕

   ただ、学校の独自の文化を引きずっている場合、それから学校の状況が非常に厳しい場合というところは、どうなのだろうかという御心配なのですけれども、これはまさにそういうものを改革していくために開いていく、ないしは住民が内部のほうに権限と責任を持って入っていく。そのことによって、そういうものを改善していく、また、違法行為に持っていく契機になるのではないか。そのあたりのところを教育委員会がしっかりと判断をしてやっていく。恐らく住民が学校に入ってきたときに、いろいろ驚くこともあろうかと思いますし、また、今まで誤解していたことでも、なるほどと思うこともあろうかと思います。そこで、ある意味で学校を開くということは、しっかりとした形で実現されることになりますので、これをどういうふうに教育委員会のほうで使っていくのかということが大事なところだと思います。
 それから、教育委員会自体について、どうなのか。その力量は、という話がありましたけれども、まさに私ども、これから地方分権というものが進む中で、その担い手の中心は教育委員会でございまして、住民の意思を教育行政にいかに的確に反映していくかという基本的な制度でありますから、この力量の向上といいましょうか、行政能力の向上なくして、別にこのことに限らず、すべての地方教育の振興はあり得ないだろうと思っております。
 その点から、先走って恐縮でございますけれども、先ほど会長からございましたように、教育委員会制度についても、しっかりとそれを点検し、また、必要な改善あればやっていこうということを、まさにお願いをしたいと思っているところでございます。教育委員会も結局は、評価にさらされるわけであります。教育委員会に自主性を持たせるということは、校長に自主性を持たせれば当然その責任が伴うと同じように、教育委員会も見られていますから、おかしな学校を指定するとか、おかしな委員の指定の仕方をするとなれば、そのこと自体、教育委員会が住民のあれにさらされるという中で、そういう状況があるわけであります。ですから、こういうものを運用していくに当たっては、すべての関係者がそれぞれの責任をしっかりと果たしていくことがまず基本になければいけないということでございます。
 御注意いただいた教育委員会についての充実方策については、まさにこれから、ぜひまた十分な御検討をお願いしたいと思っております。

鳥居会長 最後の説明は、役所ですから、歯切れが悪かったのですが、正直なところ、今日この後、教育委員会制度について今後審議を始めてくれということでの諮問が出てくるのです。それを言っているわけです。率直に言うとそういうことです。

江上委員 了解いたしました。

鳥居会長 御質問の前半は、伺っていて、私もこの中間報告、それから答申案をまとめる過程でつくづく思うことは、今度の制度、学校運営協議会、それから各地方の市区町村の教育委員会、都道府県の教育委員会、そして学校全体が、デモクラシーとビューロクラシーを問われているのです。だから、いいデモクラシーをどうやってつくっていくか、それから煩瑣きわまりないビューロクラシーをどうやって切り捨てていくかのいい競争が始まってくれればいい。それをまたがんじがらめの書類の山のようなものにしていったら、この制度は死んじゃうという感じがしますけれどもね。
 どうぞ、野中委員。

野中委員 今のコンテクストで江上委員のおっしゃったことは、私も大賛成で、結局、デモクラシーとビューロクラシーのお話が会長からございましたけれども、制度を変えれば、現場がよりよい子どもたち、次世代を担ってくれる子どもたちを教育していくために、ドラスティックに変わるかというと、これは制度をいくらいじってもだめという。ところが、制度のいじり方と、その制度を何とかしてつくっていこうというそのプロセスの中にこそ、実際の果実がみのると思っているのです。
 そこを考えますと、今おっしゃったこと、それから実行性を上げていくためのガイドライン、あるいはこれがあるからいくら制度を変えてもうまくいかないよといったことが、どういうシステムをつくると、よりよく実行性をみんなの中で高められるかなということを考えながらお話を伺っていたのです。
 例えば、文科省のホームページ上でも構わない、あるいは「今後の学校の管理運営の在り方について」というページを立ち上げてもいいと思うのですけれども、公開をする。実際にうちでやってみたら、こんな書類を書かなきゃいけなくてとてもダメだ。制度をつくったって、仏つくっても魂が入らないよということを自由に挙げられるもの。私も幾つかの場面で教育の現場のお話を伺う機会があるのですが、どこでも文科省のせいにする、教育委員会のせいにする、これが得意なのですね。どこにおいても。これは教育に限ったことではないと思うのですが。でも、ここに親も参加する、あるいは一度リタイアされた先生方も参画できるとか、コミュニティ全体が学校を通して、あるいはチャータースクールであれ、どういう形であれ、あるアカデミアの入口を通って、子どもたちをよりよくしていこうという計画なのですから、これは本当にドラスティックな改革の第一歩だと思うのです。
 つまり、もう文科省のせいにできない時代になってきたということだと思います。逆に言えば、文科省の立場も変わらなければならない訳です。その中の1つではありますが、ネット上のページをつくって、囲ってあげる。意見をオープンにするというメンターというのですか、そこの管理をしてあげる。でも、どんどんいろいろなことを投げておいでと。それで、こんなふうに実行性が上がったよということもオープンにしてあげると、参考になるし、うちの場合ではこれをやったら、こんなまずいことが起きたのだけれども、何かいいアイデアがない?ということを、平たくデモクラシーの討議の場として、パブリックコメントを募集しますということで、上から下へのヒアリングではなくて、やっている人たちが参加できるフォーラムをネット上につくってあげるという一つの提案をさせいただければと思います。もしできれば。

鳥居会長 ありがとうございました。
 今日も、既に幾つかの新聞や通信社からいろいろな報道がされていまして、地域住民が先生の人事にいろいろな意見が言えるようになるとか、ほかの学校の欲しい先生を指名して、自分の学校へ連れてこられるようになるとか、いろいろなことを書いてある記事があるのですが、そういう問題もあるでしょうし、それから細かいことを言ったら、セクハラばかりやっている先生を何とかしてくれという話もあるでしょうけれども、それよりもっと広く考えて、深い教養を持った先生をどうやって地域で育てるかという話に発展するとか、そのようにこれが生きていったらいいですよね。
 さて、そろそろ時間なのですが、ほかに御意見がございましたらもう少し御意見をいただきたいと思います。
 はい、どうぞ。

辰野初等中等教育企画課長 ただいま貴重な御指摘をいただきましてありがとうございました。まさに思いは同じでございまして、例えば11ページに、これを導入する考え方なのですけれども、先ほど若干説明しましたが、「併せて、こうした既存の枠組みを超えて、新たに保護者や地域住民が一定の権限と責任を持って主体的に学校運営に参加する」住民参加を制度的に担保しようということと、「学校の裁量権を拡大する仕組みを制度的に確立」する。その次ですけれども、「新しい学校運営の選択肢の一つとして提供する」。こういう仕組みをつくりました、地域の実態に応じて有効だということで教育委員会が判断して、どうぞ地域のほうで導入してくださいということでありますので、まさにこういう選択肢があるから、ないしはないからできないのだということについては、少なくとも国としては、一つ一つそういうものについて解消していきたい。「せいにする」という話がありましたが、せいにできないようにするのが、まさに選択肢の拡大ということでございます。
 しかし、これはまた、制度でありますから、これを生かすも殺すもまさにそれを担っている方々の力によるわけですが、それらにつきましては、「はじめに」という1ページのところで、これは中間報告の段階から、基本的な考え方として一番下に「また」の部分があるわけでございます。「新しい時代の教育の具体的なかたちを作っていくことはほかならぬ我々一人一人の責任である。新しい学校の在り方は、制度の改正だけで実現するものではなく、その成否は、我々一人一人の自覚と努力に懸かっている。一人一人が、それぞれの立場から、自立した責任ある個人として、学校教育をより良いものにするための取組に主体的に」参加していくべきだということを一つ大きく書きまして、そのような趣旨をあらわしていると御理解いただければと思います。

鳥居会長 それでは、梶田委員、どうぞ。

梶田委員 少し時間があるようですので。私の頭の中ではっきりしなかったことが、最終の答申案ではっきりした形で書かれて、いいなと思って読ませていただきました。これはこれでよろしいかと思うのです。
 関連して、一つ要望と一つ質問をさせていただきたいのですが。要望というのは、地域運営学校等の構想はとても面白いと思うのです。面白いと思うのですが、やはり単なる目玉づくりになってしまってはいけない。下手すると、エクスキューズですね。公立学校ではここまでやっているところもあるのですよと。しかし、それは、たった1%だったりするというね。これになってはいけないので、ぜひ中教審の関連の部会で、ここから今度はゼネラルな形での、特に小学校、中学校のもう一段の自立化というか、規制緩和のあり方を議論していただきたい。これからたぶん教育委員会制度についての議論が進むわけですから、こういう中でやってもらうのが一番いいのですが。学校の自主性・自律性ということ、あるいは別の言葉で言うと自己責任をはっきりさせること。教育委員会が悪いから、我々はいい教育ができないじゃなくて、我々が悪いからいい教育ができないのだ、という方向にいっていただきたいというのが要望です。
 もう一つ質問は、今、各地でどの程度、地域運営学校的な方向でやっていこうという動きが出ているか、もしあれば、わかっている範囲でお願いしたいと思います。

〔河村文部科学大臣出席〕

鳥居会長 お願いします。

辰野初等中等教育企画課長 この制度の検討に当たりまして、実証的にやってみようということで、平成14年度からモデル的な実証をやって、現行の範囲の中での運用でやっているのですが、当初、予算を5校分とりまして、全国に募集しましたところ、30校が上がってきて、取捨選択に苦労して、現在、7地域9校でやっておるわけでございます。このあたりのところは、非常に成果を上げてやっておりますので、このあたりからまず手が挙がってくるのだろうと思っております。
 また、それらの実績、それから成果については、先ほど野中先生からもありましたが、私ども、大きくいろいろと広報していきたいと思っておりますので、それを見て、〈これは使える〉とか、〈これは地域の活性化に有効だ〉という判断をするところがあれば、それを見て上がってくるであろう。これにつきましては、システムなものですから、あまり数値目標とか何とかということにはなじまない面もあるかもしれませんけれども、そういう形で、大きく情報を提供してやっていけば、現実に既に先行しているところもありますので、そういう意味で、積極的にこたえてくれるところはある程度出てくるのではなかろうかと思っております。

鳥居会長 ありがとうございました。
 どうでしょうか。いろいろ御意見をいただきましたけれども、このあたりでお諮りをしたいのですが、ただいまお手元にございます資料1-2、「今後の学校の管理運営の在り方について」の答申案を、当中央教育審議会の答申として大臣に御提出することにしたいと思いますけれども、よろしゅうございましょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鳥居会長 ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
 それでは、御到着早々で恐縮ですが、大臣に答申を提出させていただきたいと思います。最初にまず御挨拶を申します。
 中央教育審議会では、初等中等教育分科会を中心に審議を進めてまいりました「今後の学校の管理運営の在り方について」、本日、答申を取りまとめまして、河村文部科学大臣に提出することになりました。
 本検討事項については、平成15年5月に諮問を受けまして、昨年12月に中間報告を御提出したところでございますが、その後、教育関係団体をはじめ、幅広く国民各位からの御意見を伺いまして、それを参考としながら、さらに審議を進めて、このたび答申として提出する運びとなりました。
 今回の答申においては、まず公教育の基本原則である公共性、継続性、安定性の確保、公立学校教育としての公平性、中立性の確保、義務教育制度の意義・役割について、基本的な考え方を示しました。
 その上で、近年の改革の流れを加速し、各学校が国民の期待にこたえて、創意工夫を生かして、その担うべき役割を十分に果たすことができるよう、学校の管理運営の在り方をより柔軟で弾力的なものとする視点から、二つの点を中心に具体的な提言を行っております。二つの点と申しますのは、地域が運営に参画する新しいタイプの公立学校運営の在り方について、もう一つは公立学校の管理運営の包括的な委託の在り方についてでございます。
 これが答申でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

〔鳥居会長より河村文部科学大臣に答申を手交〕

河村文部科学大臣 どうもありがとうございました。

鳥居会長 それでは、大臣から一言御挨拶をお願いいたします。

河村文部科学大臣 ただいま、鳥居会長から「今後の学校の管理運営の在り方について」の答申をいただきました。
 皆様方には、大変お忙しい皆さんばかりでございますが、昨年の5月以来、精力的にこの問題についてお取り組みをいただきまして、このような答申をまとめていただいたことを、鳥居会長さん、木村副会長さんはじめ、多くの委員の皆様方に心からまず感謝を申し上げます。
 学校教育に対する国民の皆さんのいろいろな御要望、また、学校が信頼の置けるものであり、また、皆さんとともにある学校で、もっとオープンなものでという強い御要請もありまして、我々もチャータースクールの在り方とか、いろいろな形で、まさに日本版チャータースクールといいますか、そういうものはどういう形なのだろうかということ。特に御案内のように、平成12年でしたか、小渕内閣の教育改革国民会議でもこの問題が取り上げられて、いろいろな御提言をいただきました。そういう流れの中で、今日こうしてお取りまとめをいただいたわけでございます。
 この管理運営の在り方は、ある意味では、これまでの教育の在り方を一変させるとは言わないまでも、思い切って変革をもたらすものではないかと思っております。こういうものが生まれてくる。これによって、また、今の普通に行われている学校がどういう刺激を受けるかということもあるだろうと思います。先生方に対する一つの大きなインスパイアーといいますか、刺激を与える仕組みになっていくのでないか。そういう意味で期待をいたしておるところでございます。
 文部科学省は、いただきましたこの答申を踏まえて、いよいよ法案化を図り、国会において議論をいただくところでございます。特に答申の御趣旨、地域住民、保護者、そういう方々が学校運営協議会を通じて学校運営に参画をするということでありまして、地域に開かれた多様な学校づくりができますように、うまく運びますように、この制度化をはじめ、関連施策といいますか、それに付随する施策の推進に懸命に取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。
 なお、初等中等教育改革の推進について諮問を申し上げました事項のうち、義務教育など学校教育にかかる諸制度の在り方に関するその他の課題につきましても、今後とも引き続き御審議を賜りますようにお願いを申し上げまして、重ねて委員の皆さんの御尽力に感謝申し上げまして、答申に対する感謝の気持ちにかえたいと思います。ありがとうございました。

鳥居会長 河村大臣、どうもありがとうございました。
 それでは、次に、河村文部科学大臣から諮問をいただくことになっておりますので、よろしくお願いいたします。

河村文部科学大臣 引き続いて、新たに「地方分権時代における教育委員会の在り方について」ということで、諮問をさせていただきます。
 まさに地方の時代と言われておりまして、地方分権が大いに進んでおるところでございます。地方公共団体の権限と責任が拡大する。また、御案内のように、市町村合併は大きな動きがあります。こうした中で、教育委員会には教育行政の責任ある担い手としての、地域のニーズに応じた教育行政を主体的に企画して、実行していくことが、さらに期待されておるわけでございます。また、我が国の教育が直面する様々な課題に対応し、人間力向上のための教育改革を着実に進めていくために、地方公共団体の教育行政体制を地方分権時代にふさわしいものとしていくことが不可欠となっております。
 このような中で、教育委員会制度について、その在り方に関する様々な指摘も踏まえつつ、必要な見直しを図っていくことが重要であると考え、このたび諮問を行うものであります。
 皆様には、主に次の四つの事項について御審議をお願い申し上げます。
 第1点は、教育委員会制度の意義と役割についてであります。
 教育委員会制度発足後、社会状況の変化等を踏まえ、教育委員会制度について、教育行政の中立性の重要性を踏まえつつ、今日における意義と役割について、御検討をまずお願いしたいと思います。
 第2点は、首長と教育委員会との関係についてであります。
 首長と教育委員会との連携を強化する観点から、役割分担も含めた生涯学習、文化、スポーツ、幼児教育等の教育事務の在り方や、教育行政における首長と教育委員会との連携の在り方について、御検討をお願いいたします。
 第3点は、市町村と都道府県の関係及び市町村教育委員会の在り方についてであります。
 市町村教育委員会がその機能を十分に発揮し、充実した教育行政を行うことができるように、広域化の推進のための方策や教育行政における市町村と都道府県との関係について御検討をお願いいたしたいと思います。
 第4点は、学校と教育委員会との関係及び学校の自主性・自律性の確立についてであります。
 学校の自主性・自律性を高める観点から、学校と教育委員会の関係や学校評価の在り方について検討するとともに、管理職への一層の適材確保とそれを支える校内体制の整備、教職員の意欲、資質の向上など、学校の組織及び運営の在り方について御検討をお願いいたします。
 詳しい諮問理由につきましては、後ほど事務局から説明をさせたいと存じます。
 会長、副会長さんはじめ、委員の皆様方には、御多忙のところをさらにお手数をかけますが、国民の期待にこたえるための質の高い教育行政が地方公共団体の中で展開できますように、教育委員会の在り方について、幅広い視野の中で十分な御議論をいただきますようにお願いを申し上げまして、諮問の理由、お願いの御挨拶にいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

〔河村文部科学大臣より鳥居会長に諮問文を手交〕

鳥居会長 大変重い諮問をいただきましたので、最善を尽くして審議を進めたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、諮問理由についての詳細説明を事務局からお願いいたします。
 局長、どうぞお願いします。

近藤初等中等教育局長 今、大臣から御説明を申し上げましたが、資料2に諮問文がございます。その3枚目をお開きいただきますと、文部科学大臣諮問理由説明というのを載せてございます。私のほうから補足をして説明させていただきます。
 近年、地方分権が進展する中で、教育の分野におきましても、学習指導要領の大綱化、学級編制の弾力化など、内容と制度の両面で、地方公共団体の責任と権限が拡大してきておるわけでございます。こういった中で、教育委員会は、地方公共団体における教育行政の責任ある担い手として、その拡大した権限を生かし、地域のニーズに応じた教育行政を主体的に企画し、実施していくことが一層強く期待されるようになってきておるわけでございます。
 また、一方、市町村合併が進み、基礎的な自治体であります市町村の規模が拡大する中で、合併を契機とした行政体制の再編が進んでおります。この中で、新しい市町村における教育の在り方とそれを実現するための教育行政体制の在り方が検討されてきているところでございます。
 一方、我が国の教育を見ますと、子どもたちの学ぶ意欲の低下、あるいは規範意識、道徳心・自律心の低下、不登校や中途退学、体力の低下、学校の安全管理など、喫緊に対応すべき様々な課題に直面しております。こういった教育課題に対応するため、現在、21世紀教育新生プランとか、人間力戦略ビジョン等に基づきまして、人間力向上のための教育改革を進めておりますけれども、これらの改革が十分に成果を上げ得るか否かは、各地方公共団体において直接教育改革に当たる教育委員会の力にまつところが極めて大きいと考えております。
 このように、今日の教育委員会は、保護者や地域住民から大きな期待が寄せられるようになっておるわけでありますが、その一方で、近年、教育委員会について、首長から独立した行政委員会として、本来の機能を発揮していないのではないか、あるいは都道府県教育委員会から市町村教育委員会に、さらには教育委員会から学校にもっと権限を移譲すべきではないかなど、その在り方に関し様々な指摘がなされてきております。地方教育行政の在り方につきましては、当審議会におきましても、平成9年から平成10年にかけて御審議をいただき、既に今後の地方教育行政の在り方に関する御提言をいただいたところでございます。この提言に基づきまして、各地方公共団体が責任を持って教育行政に取り組めるよう、国・都道府県・市町村の役割分担の見直しでありますとか、教育長の任命承認制度の廃止などを行ったところであります。
 こういった体制のもとで、教育改革を着実に進め、保護者や地域住民の期待にこたえる質の高い教育を実現していくためには、各地方公共団体の教育行政体制を強化し、地方分権時代にふさわしいものとしていくことが不可欠でございます。そのためには、教育委員会制度について、その在り方に関し、近年、指摘されているいろいろな課題に対し、現状を十分検証しながら、その要因を探り、運用の改善で対応できるものについては速やかに対応する一方、現在の制度に起因するものについては必要な見直しを図る必要があると考えております。
 こういった観点から、教育委員会の在り方につきまして、先ほど大臣からも申し上げました四つの事項を中心に御審議をお願いいたしたいと思っております。
 第1は、教育委員会制度の意義と役割についてであります。
 教育委員会は、各地方公共団体において、首長から独立した合議制の執行機関として設けられておるわけであります。この教育委員会制度は、地方公共団体が主体的に事務を処理する責任を負うという団体事務と、住民の意思を行政に反映させるという住民自治を実現するとともに、教育行政における中立性、安定性、継続性を確保することを目的として、戦後、全国で導入されたわけであります。その後、昭和31年に、教育委員を公選から首長の任命制に変更するとともに、以後、幾度かの制度改正を経て、現在に至っているところであります。
 一方の中立性、安定性、継続性の確保、多様な民意の反映といった教育委員会制度の目的は、普遍的に重要なものであります。今日においても実現すべきものであると思っておりますが、一方、教育委員会制度が発足をして半世紀以上が経過し、制度を取り巻く社会状況も大きく変化してきております。その中で、首長から独立した執行機関、合議制の機関としての位置づけ、教育の専門家ではない非常勤の委員が教育行政の基本方針を決定するという、いわゆるレイマンコントロールについて、迅速な意思決定や責任の所在の明確化等の観点から、意義を問う指摘もなされております。
 こういった状況を踏まえまして、教育委員会制度について、教育行政の中立性、安定性、継続性の確保や、多様な民意の反映の重要性を踏まえながら、今日における意義と役割について、改めて御検討いただくようお願いいたしたいと思います。
 また、教育委員会制度につきましては、先般の教育改革国民会議の報告も受けまして、教育委員の構成の多様化とか、会議の公開等、教育委員会の活性化のための制度改正、法律改正も既に行ったところでありまして、現在、いろいろな取組が進められているところでございます。この結果、教育委員会会議が原則として公開される、あるいは教育委員の若年化、女性の割合の増加も進んできているわけでありますが、一方では構造改革特区におきますようないろいろな提案、あるいは総合規制改革会議の答申などにおきまして、依然として教育委員会の会議の形骸化とか、委員の名誉職化といった指摘もあるところでございます。このため、現在進められている教育委員会の活性化に向けた取組の状況を踏まえながら、教育委員会がさらにその機能を高めるように、委員の選任や委員会の運営方法の改善、行政評価の導入など、教育委員会制度の見直しについて、御検討をお願いいたしたいと思います。
 第2の事柄は、首長と教育委員会との関係についてであります。
 近年、若者や中高年層の職業能力の向上や家庭、地域の教育力の向上、子どもの体力の向上や高齢者の健康の増進でありますとか、いろいろな観点から生涯学習、文化、スポーツの振興が、とりわけ市町村にとって大きな課題となってきております。こういった中で、首長の教育行政に対する関心が高まっており、一部の地方公共団体におきましては、生涯学習、文化、スポーツ等の事務について、首長が積極的にかかわっていこうという動きが見られるわけでございます。また、幼児教育におきましては、公立・私立の幼稚園、保育所等を含めた、総合的な次世代育成支援のための取組も求められてきております。
 そこで、地方公共団体の中には、教育委員の任命権や予算編成権を持つ首長と教育委員会が緊密に連携し、大きな成果を上げているものがある一方で、必ずしも連携がうまくいかずに、首長が教育委員会に対して不満を持つ結果となっているような事例も見られるわけでございます。このために、教育委員会の現在の取組が十分なのかどうかを検証し、その上で、今後の首長との関係について検討することが必要となっております。
 こういった状況を踏まえまして、首長と教育委員会との役割分担も含め、生涯学習、文化、スポーツ、幼児教育等の教育事務の在り方とか、教育行政における首長と教育委員会との連携の在り方についても、御検討をお願いいたしたいと思います。
 第3は、市町村と都道府県との関係並びに市町村教育委員会の在り方についてでございます。
 御案内のとおり、市町村教育委員会は、人口が300万人を超える大都市から人口が1,000人を下回る村まで、極めて幅広い人口規模の地方公共団体に設置され、教育事務を執行しております。こういった中で、指導主事等の専門的職員を十分に設置し、充実した教育行政を行っている教育委員会がある一方、必要な体制が整えられず、十分に機能を果たすことができない教育委員会があることも事実でございます。今後、市町村合併が進展する中で、合併を契機に、市町村教育委員会の体制が整備されていくことが期待されているわけでありますが、それでもなお規模が小さく、単独では十分な体制を整えることができない市町村におきましては、教育委員会の共同設置とか、一部事務組合、広域連合等の制度を活用して、教育行政の広域化を進めていくことが求められているのだろうと思っております。
 このため、市町村教育委員会がその機能を十分に発揮し、充実した教育行政を行うことができるように、広域化の推進のための方策でありますとか、指導主事など専門的な職員の配置を含めた事務局体制の在り方についても、あわせて御検討をお願いしたいと思っております。
 また、教育行政における市町村と都道府県との関係につきましては、平成10年の答申を踏まえまして、教育長の任命承認制度の廃止とか、都道府県の市町村に対する基準設定権の廃止など、市町村教育委員会の主体的な活動を促進する観点から見直しを図ったわけでございまして、こういった制度改正のもとで、多くの市町村において、地域の実情に応じた特色ある教育行政が展開されておりますけれども、その一方で、必ずしも主体性を十分に発揮することができない事例もあるわけでございます。
 また、小・中学校の教職員の人事権の扱い等につきましても、都道府県教育委員会と市町村教育委員会との関係にかかる課題を指摘する市町村もあるわけでございまして、こういった状況を踏まえ、教育行政における市町村と都道府県との関係の在り方について、御審議をいただくようお願いいたしたいと思います。
 第4点目は、学校と教育委員会との関係及び学校の自主性・自律性の確立についてであります。
 先ほどの学校の管理運営の改善の在り方の答申もそうでございましたが、保護者や地域住民の教育に対するニーズが多様化し、また、急速に変化する今日におきましては、学校に権限と責任を与え、その自主性・自律性を高めることにより、ニーズに迅速かつきめ細かく対応していくことが必要であります。学校と教育委員会との関係につきましては、当審議会の提言を踏まえ、学校管理規則の見直しによる承認事項の削減とか、学校裁量予算の拡大など、学校の自主性・自律性を高める取組が、今、それぞれの教育委員会において進められているところでございます。今後、さらに学校が自らの責任と判断で教育活動を展開し、保護者や地域住民の期待にこたえていくためには、各学校が教育活動について説明責任を果たすとともに、自ら継続的に改善していくシステムを構築する必要があると考えております。
 このため、学校の自主性・自律性を高めるための学校と教育委員会との関係の在り方でありますとか、学校の教育活動の成果を検証し、改善につなげるための外部評価、あるいは第三者機関による評価を含めた学校評価の在り方について、御検討をお願いいたしたいと思います。
 また、学校の自主的・自律的な運営を実現するためには、校内体制を整え、校長のリーダーシップのもとで、教職員が力を発揮しながら、一致協力し、組織的な学校運営が行われることが必要不可欠だと思っておりまして、管理職登用の在り方の改善・充実など、管理職にふさわしい人材を幅広く確保するための方策とか、管理職を支える学校の組織運営体制の整備、さらには教職員の資質を向上させ、意欲を引き出す方策、学校の組織及び運営の在り方についても、あわせて御検討をお願いいたしたいと思っております。
 以上、今後の審議に当たり、御検討をお願いしたい事項について申し上げました。国民の期待にこたえる質の高い教育行政が、各地方公共団体で展開されるよう教育委員会の在り方につきまして、幅広い観点から忌憚のない御意見をいただくようお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。

鳥居会長 ありがとうございました。
 ただいま河村大臣と近藤初中教育局長から御説明をいただきました。
 これから諮問事項につきましての審議をしていくことになりますが、事務局とも相談いたしまして、仕組みといたしまして、中教審の中の教育制度分科会が地方教育行政を所掌しておりますので、教育制度分科会を中心に、ただいまいただきました諮問について審議を進めてまいりたいと思います。ただし、学校関連の事項につきましては、教育制度分科会ではなくて、初等中等教育分科会のほうで具体的な審議をお願いいたしませんと、十分に審議し尽くせないこともございますので、そちらと両立てで進めていく仕組みを考えたいと思っております。連携をとりながらやっていくことになると思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 本日、予定しました時間はあと7分ほど残っているのですが、予定ではいただきました諮問について、特に今日、まだ諮問をいただいたばかりですから、いきなりどうこうということはないと思うのですが、特に何か御意見があれば承ってと思っておりました。
 と同時に、実は袋の中には、文部科学白書の一枚物のブロシュアが入っています。これも実は報告をしてもらうことになっていますので、先にこれについての御報告を簡単にお願いしたいと思います。

布村生涯学習政策局政策課長 資料として文部科学白書のチラシと本体、冊子を机上に置かせていただいております。去る2月20日に、河村大臣から閣議に御報告いただきまして、現在、公表、市販されているものでございます。
 今年度の白書につきましては、二部構成になってございまして、第1部が特集部分、第2部が本省としての施策の年次報告という形になってございます。第1部の特集テーマにつきましては、高等教育改革を取り上げてございます。御案内のとおり、この4月から国立大学の法人化、また、国公私立大学を通じた新しい評価のシステムが動き出すこと、また、法科大学院等の専門職大学院も大きく展開される。このような大学の変革状況を国民の方々にわかりやすくお伝えしたいということで作成してございます。図表などもたくさん用いてございますし、Q&Aも20問ほどつけて、授業料はどうなるのかとか、法科大学院の内容はどのようなものかなどについて、90ページぐらいから載せたりしてございますので、各委員の方々もぜひ御覧いただきたいと存じます。
 また、大臣からも、教育関係者に幅広くお目通しいただけるように御指示がありましたので、私どももいろいろな機会に御説明、御報告をさせていただきたいと思っております。また、委員の方々も、機会があればそういった面でも御配慮をいただければ幸いでございます。
 以上でございます。

鳥居会長 ありがとうございました。
 諮問のほうに戻りますけれども、ただいま教育委員会制度の諮問をいただきましたが、これについて、今日、特に御発言という方がおられましたら承りたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
 はい。中嶋委員、どうぞ。

中嶋委員 大臣がいらっしゃいますので、かねがね申し上げたかったことを一言。
 これは大変重要な諮問ですよね。こういう重要な諮問を私どもが審議させていただくことは大変光栄なことでもあるのですけれども、教育基本法も昨年はだいぶ時間をかけて議論したわけです。ところが、答申を出しても、新聞等ではいろいろ報道はされますけれども、出した後、どうなったのかという説明がないのです。文部科学大臣として、この中央教育審議会にある種の説明なり挨拶なり、今でなくてもいいのですが、していただくべき性質のもので……。かなり時間をとったと思うのです。恐らくこれもかなり時間をとると思うのです。そういう意味からすると、その辺のことを、せっかく大臣がいらっしゃる機会ですので、一言申し上げさせていただきます。

鳥居会長 どうぞ。

河村文部科学大臣 ごもっともな御指摘でございまして、私も当時、副大臣として在任しておりまして、皆さんが大変熱心な御討議をしていただいたことは承知いたしております。昨年3月に答申をいただいたのでありますから、既に1年近くになろうといたしておりまして、文部科学省としては早くこれを法案化して、国会の議論に付したいと思っておりまして、今日まで延引しておりますことを申しわけなく思っております。
 実は総理からも、この問題について、しっかり汗をかくようにということで、実は説明責任からいいますと、それを果たしていないということになると思いますが、答申をいただきまして、今、内々に文科省はいろいろ検討しているわけでありますが、御案内のように、これは法律でありますから、しかも、教育の憲法にかかる大きな法律でありますから、党内議論を踏まえ、また、与党内の協議を進めなければいかんということになりまして、あの当時は、保守新党、公明党、自民党、3党でいろいろ協議をいただきました。その中で、はっきり申し上げますと、公明党がかなり慎重論を述べておられまして、その後、3党の協議会があったのでありますが、御案内のように選挙を通じまして、2党になったということでございます。今、自民党と公明党の両党間で、教育基本法の改正に関する― 正式に改正に関する協議会となりまして、保利耕輔元文部大臣の座長のもとで、毎週1回協議を進めておりまして、逐一といいますか、逐条ごとに協議を進めていただいておるところでございます。我々としては、答申を踏まえたという基本で臨んでおるところでございますが、両党間で精力的に御協議をいただきまして、私としては今国会にまず法案を出すつもりでおるわけでございますが、まだ協議がまとまっていないという現況でございます。
 特に宗教教育のこともありましょうし、それから愛国心― よく新聞等で言われておりますが、こういうような問題が合意をまだ得ていない焦点になっておると聞いております。そのほか、家庭教育の問題とか、公共に対する在り方とか、こういう問題についてはかなり前向きな取りまとめが進んでおるように伺っております。
 最終的に前文をどうするのかとか、答申は答申でいただいておるわけでありますが、まさに政治の場に持ち込んでこれを議論していただくということで、かなり思い切ったいろいろな議論がされているというふうに承知をいたしておるところでございまして、できるだけ早く取りまとめをいただいて、今国会に出させていただく、こう思っておる段階でございまして、残念ながらまだ正式な法案化に至っていない状況下にあることを、率直に御報告を申し上げ、私としては、これせっかく答申をいただいたものでありますから、このままほっておくということになると、まさに行政の不作為になってしまうのではないかと、こんな心配もしながら、今まさに改正協議を見守りながら、あわせて私のほうも積極的に両党に働きかけて、法案化をお願い申し上げている。法案化の仕組みをつくっていただくように進めておると、こういう状況下にあるわけでございます。

鳥居会長 どうもありがとうございました。
 そのほかよろしゅうございましょうか。
 それでは、今日は時間もまいりましたので、教育委員会制度については、これから先ほど申し上げましたような仕組みで、審議を続けてまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後に、今後の総会の日程というか、見通しというか……。

布村生涯学習政策局政策課長 次回の総会につきましては、まだ日程を調整させていただいております。早ければ3月の末ごろかと思いますが、そこも含めまして、内容、日程等を調整させていただきまして、改めて御連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

鳥居会長 どうもありがとうございました。
 それでは、本日の総会はこれにて閉会とさせていただきます。誠にありがとうございました。