| ◇ |
教養を広げ深めることは生涯の課題。その在り方として、特に以下の3点を重視すべき。 |
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 |
教養教育を通じて学ぶことやよりよく生きることへの主体的な態度や意欲を育てていくこと。 |
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 |
一般的知識化された多様な専門的知識を獲得・統合する知的な技能を培うこと。 |
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 |
教養を広げ深める上で異文化との接触が重要な役割を果たすこと。 |
| ◇ |
教養教育の在り方を検討する際には、個人の全人格的な資質や能力の育成という観点から、これまでの教育改革の在り方を検証することが必要。 |
| ◇ |
ここでは個人の生涯を大きく3つの段階( 人格的基礎の形成期、 青年期、 成人期)に分け、それぞれの段階における教養教育の在り方を提言。 |
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第1節 人格的基礎の形成期における教養教育 |
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幼児期から12,13歳頃までの時期を個人にとっての「人格的基礎の形成期」として捉える。 |
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(1) |
人格的基礎の形成期における教養教育の課題 |
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◇ |
しつけを含めた幼児期からの家庭教育は、教養教育の原点であるが、核家族化・少子化など家族の在り方が大きく変わり、地域における地縁的なつながりが希薄化する中で、家庭の教育力が低下。地域においても、少子化や都市化が進行し、地域社会の教育機能が低下。これらのことが、子どもたちの社会性や規範意識の希薄化や、これに関連した学級崩壊やいじめなどの問題につながっているとの指摘も存在。 |
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◇ |
これらの状況に対し、家庭教育の支援や地域における青少年教育の充実などの施策がとられてきたが、現時点では十分な成果があがっているとは言い難い面もある。 |
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◇ |
また、我が国の学校教育は、戦後、民主化の理念の下に、教育の機会均等を実現し、国民の教育水準を高め、社会経済の発展の原動力となってきた。特に、小学校教育・中学校教育については、児童生徒の学習の状況やその時々の社会の要請等を踏まえて改訂された学習指導要領に基づき教育課程が実施され、児童生徒の学力水準は国際的にトップクラスを維持してきた。 |
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|
◇ |
しかしながら、児童生徒の現状を見ると、数学や理科が好きであるとか、将来これらに関する職業に就きたいと思う者の割合が国際的に最低レベルであるなど、自ら進んで学ぶ意欲や、学ぶことと将来の生き方を結びつけて考えようとする姿勢に欠ける面が存在。 |
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|
◇ |
このことの背景には、これまで我が国の教育が知識を一方的に教え込む教育に偏りがちで、自ら学び、自ら考える力や豊かな人間性を育む教育がおろそかになってきたこと、また、教育における平等性を重視するあまり、一人一人の多様な個性や能力の伸長という点に必ずしも十分に意を用いてこなかったことなどが存在。 |
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◇ |
このような反省に立ち、この時期の教育の在り方を教養教育の視点から見直すことが必要。 |
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|
生涯にわたる教養の基盤として不可欠な基礎的知識・技能や、自ら学び自ら考える力、豊かな情緒の育成などを一層重視すべき。特にすべての基盤である国語の教育を重視する。また、豊かな感性や美意識を育てる音楽、美術、演劇などの芸術・文化活動や、社会の担い手としてたくましく生きる力の根源となる体力や精神力を培うスポーツ活動が重要。 |
| |
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|
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また、ことわざ、昔話、地域の伝統的な行事への参加の促進、家庭での年中行事などを通じて、我が国の風土の中で生まれた共通の生活習慣・価値観などの「生活文化のかたち」を教え、美を感じる心や自然に対する畏敬の念など、伝統文化に支えられた豊かな感性や情緒を育むとともに、基本的な生活習慣、善悪の判断基準、社会道徳、宗教に対する理解などを育むことが必要。 |
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(2) |
具体的な方策 |
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ア |
家庭や地域で子どもたちに豊かな知恵を伝える |
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◇ |
あいさつや善悪の判断の基準、基本的な社会道徳、マナーなどを身に付けさせることは家庭教育の基本であり、日常の家庭生活の中で根気よく教えていくことが必要。 |
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|
◇ |
地域社会において大人一人一人が子どもたちにかかわり、社会全体で子どもを育てていく中で、他者との人間関係や集団のルール、公共心、規範意識などを身に付させることが重要。特に平成14年度からの完全学校週5日制の実施に向け、地域の教育力の向上は重要。 |
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|
| ・ |
家庭での日常生活をベースにした教育の充実
(家庭での絵本や昔話の読み聞かせ、年中行事、家庭の決まりづくりの奨励等) |
| ・ |
地域社会における子どもの居場所づくりの推進
(親子で参加できる地域行事の充実、地域で子ども同士で遊ぶ機会の充実、地域の図書館・公民館などでの読み聞かせ会の奨励等) |
| ・ |
美術館、博物館、図書館などの文化施設・社会教育施設の子どもの教養教育の資源としての活用促進
(子ども向けの美術館・博物館ツアーの実施、子ども向けの参加・体験プログラムの充実、図書館での子どもの受入れの促進、学校図書館の土日開放、子どもに対する取組を行っている美術館、博物館、図書館等を積極的に評価等) |
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|
| |
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|
イ |
確かな基礎学力を育てるための取組を充実する |
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|
◇ |
多様な個性は、基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得を基盤に各人が主体的に学ぶことによって伸ばせるもの。各学校が全力を注いで「読み・書き・計算」をはじめとした基本的な事項の徹底により基礎学力を育成するとともに、学習する習慣や粘り強く取り組む態度を育成することが必要。 |
| |
|
|
|
|
| ・ |
国語教育の充実、読書指導の充実
(素読や暗唱なども取り入れた国語教育の充実、「朝の10分間読書」等適切な読書指導、図書館の機能強化等) |
| ・ |
基礎・基本の徹底のためのきめ細やかな指導体制の充実
(「読み・書き・計算」などの基本的な事項についての反復練習、個別の家庭学習課題の設定、放課後の個別指導や補習、教職員定数の更なる改善、社会人や大学生TAの活用等) |
| ・ |
取組を検証する仕組みづくり
(学校の教育活動の自己点検・自己評価の実施、全国的な学力調査の実施、論理的思考力等の評価方法の研究等) |
|
|
| |
|
|
ウ |
学ぶ意欲を育てるための取組を充実する |
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◇ |
生涯にわたって主体的に学ぶ意欲や自ら行動する態度を培うための取組を充実することが必要。 |
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|
| ・ |
子どもたちの知的好奇心を喚起する取組の促進
(指導方法の改善、体験的な活動の充実、地域人材の活用、異年齢間交流の促進等) |
| ・ |
学ぶ意欲に応え得る多様な学習の場の整備
(発展的な学習や補充的な学習など個に応じた指導、指導方法の研究開発等) |
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エ |
豊かな人間性の基盤をつくるための取組を充実する |
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◇ |
豊かな人間性や社会との関係で自己を位置付ける力を、学校、家庭、地域社会が一体となって子どもたちに育んでいくことが必要。 |
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|
| ・ |
多様な体験活動を通じた知・徳・体のバランスのとれた人格の育成
(体験活動の推進体制の整備、多様な分野の指導者確保、地域の文化財の活用、地域の文化芸術・スポーツ団体等の指導者の学校教育への参加の促進等) |
| ・ |
道徳教育等の充実
(「心のノート」の活用、社会人の道徳教育への参画等) |
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|
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|
オ |
教員の資質の向上を図る |
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◇ |
子どもたちに教養の基礎を培っていくためには、教員一人一人が教育者としての力量を高めるとともに、生涯にわたって向上心を持って教養を磨いていくことが必要。 |
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|
|
| ・ |
社会体験研修の大幅な拡充等教員研修の充実
(社会体験研修やボランティア体験研修の大幅な拡充、教員のボランティア活動等への取組の奨励等) |
| ・ |
評価等の促進
(勤務評定の評価方法等の工夫、保護者等への授業の公開、優秀な教員に対する処遇の改善等) |
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| |
第2節 青年期における教養教育 |
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|
14,15歳頃から社会に出るまでの期間を「青年期」として捉える。この時期においては、アイデンティティを確立し、自らの在り方生き方を見定めていくための教養を培うことが必要。ここでは、特に、高等学校と大学における教養教育の在り方を提言。 |
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1 |
高等学校段階における教養教育 |
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(1) |
高等学校段階における教養教育の課題 |
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◇ |
概ね高等学校在学年齢に相当する時期は、自己を確立し、成人となる基礎を培う重要な時期と一致。この時期に、生徒一人一人が自己の在り方生き方を考え、将来の進路を選択する能力や態度を身に付けるとともに、社会についての認識を深めること、自らの関心や進路に応じた学習を通じ、個性の一層の伸長と自立を図ること、様々な課外活動や体験活動等の中で学校内外の多くの人と出会いながら自らを高めていくことなどにより、生涯にわたる教養の基盤が形成される。 |
| |
|
|
|
◇ |
戦後の教育改革により新たにスタートした高等学校は、大規模な量的拡大を遂げ、今や国民の97%が進学。多様な能力・適性,興味・関心を有する生徒を受け入れ。 |
| |
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|
|
◇ |
しかしながら、その過程で、高等学校の教育課程や入学者選抜の在り方が画一的で多様な生徒の実態に適合しておらず、不本意な入学による学習意欲の喪失や中途退学の原因となっていること、また一方には高等学校教育を大学進学準備のためのものとみなすような風潮も存在することなどの問題が指摘。 |
| |
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|
|
◇ |
このような反省に立ち、臨教審以降、高等学校教育の多様化を中心とした改革が進展。単位制高校や総合学科の創設など新しいタイプの高等学校づくりを推進するとともに、選択幅を拡大するなど教育課程についても大幅な弾力化を実施。これまで、特色ある学校づくりに向けての努力が行われるとともに、入学者選抜の多様化等が進められてきた。 |
| |
|
|
|
◇ |
今後、更なる取組を進め、特に、新しく開設される「総合的な学習の時間」や、学校が独自に開設できる「学校設定科目」等を活用し、多様化した各高等学校の特色を生かした創意工夫を行うことにより、高校生が、将来を展望しつつ青年期にふさわしい教養を主体的に身に付けていくための力を育てるべき。 |
| |
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|
◇ |
このような取組は、学校の教育活動に関する評価の実施や、全国的な学力調査の実施等により、絶えず成果を検証しながら進めていくことが重要。 |
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(2) |
具体的な方策 |
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ア |
「将来」との結びつきから学ぶ意欲を引き出す |
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| ・ |
大学での学習、職業や日常生活とのつながりを意識した授業への工夫改善
(高大連携の推進、将来の生き方を考えさせる進路指導の充実、進路指導におけるガイダンス機能の充実等) |
| ・ |
将来の生き方や人生について学ぶ機会の充実
(将来の展望とともに、人生における死や病、挫折など喪失感について考えさせる機会の充実等) |
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| |
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|
|
イ |
「体験」で大人となる基礎を培う |
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|
| ・ |
社会や職場での体験活動を組み込んだ教育の充実
(インターンシップの機会の充実、ボランティア活動の推進、学校外活動の単位認定の積極的な活用等) |
| ・ |
異文化を体験する活動を組み込んだ教育の充実
(高校生の海外留学の奨励、学校の枠を越えた交流事業の実施、ネイティブ・スピーカーとの交流による外国語コミュニケーション能力の育成、異文化の理解のための指導事例集の作成等) |
| ・ |
部活動、地域活動の充実 |
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| |
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|
|
ウ |
論理的に粘り強く考える訓練を行う |
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| ・ |
基礎・基本の確実な定着と、生徒の興味・関心等の伸長のための指導方法・指導体制の工夫改善
(個別指導、グループ別指導、教師の協力的な指導、生徒の学習内容の習熟の程度に応じた弾力的な学級編制等) |
| ・ |
知識の深化や総合化を図る学習活動の奨励(実地調査、卒業論文の作成等)の奨励
(各教科・科目及び総合的な学習の時間における課題追究的な学習活動の充実等) |
| ・ |
読書やディベートの奨励
(各高校での「必読書」の選定、ディベートなど論理的に考え、それを表現する訓練の充実等) |
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|
| |
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|
2 |
大学における教養教育 |
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(1) |
大学入学者選抜の在り方 |
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◇ |
大学入学者選抜において、それぞれの大学が明確な教育理念等に基づくアドミッション・ポリシーを確立し、それぞれの大学が必要と考える資質に照らして生徒の能力や適性等を適切に評価することは、後期中等教育における生徒一人一人の教養の涵養を促進し、また、大学入学後の学生の学ぶ姿勢や意欲を引き出す上でも重要。このためにも、各大学は、いたずらに断片的な知識の多寡を問うような入試や決められた時間内にいかに効率的に正解を見つけ出せるかを試すような入試の在り方を見直す。面接・小論文などの実施を含め、個々の生徒が初等中等教育の段階までに様々な経験・体験を通して培ってきた資質や能力、将来についての考え方や大学で学ぶ目的意識などを適切に評価する方策を真剣に検討することが必要。 |
| |
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|
| |
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(2) |
大学における教養教育の課題 |
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|
◇ |
概ね大学在学年齢に相当する時期においては、社会の中での自己の役割や在り方を認識し、より高いものを目指すための知的訓練を幅広く行うことが重要。 |
| |
|
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|
◇ |
このためには、大学における教養教育の在り方を総合的に見直し、再構築することが必要。 |
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|
◇ |
我が国の大学における教養教育の変遷 |
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|
・ |
戦後、米国の大学のリベラルアーツ教育をモデルに一般教育として導入 |
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| 問題点 |
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一般教育の理念・目標と授業の実態が乖離。 |
| |
 |
学生の側にとっては、教養教育の内容と高校での教育内容との差が不明確、教員の側でも専門教育担当と一般教育担当との役割分担が不明確。教養部と専門学部との連携が不十分。 |
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 |
大学設置基準において授業科目の区分や履修単位等が一律に定められ、多様な大学の実態に不適合。 |
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・ |
平成3年に大学教育の改善が大学の自己革新のエネルギーにより実現されるよう、大学設置基準を大綱化 |
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| 成果 |
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「くさび型」カリキュラムの編成などのカリキュラム改革の進展 |
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 |
教養部の改組による全学教員による実施体制の導入 |
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セメスター制や学生による授業評価などの取組の広がり |
| 課題 |
 |
教養教育に対する教員の意識改革の不十分さ、取組へのインセンティブの不足 |
| |
 |
教養部に代わる教養教育実施組織とその責任体制が不明確化 |
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教養教育の位置付けのあいまいさ |
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 |
学部教育に対する学生の側の目的意識の不十分さ |
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|
◇ |
新しい時代に対応した教養教育の再構築の必要性 |
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・ |
学問の専門化・細分化の進展、価値観の多様化、社会の複雑化や急激な変化の中で、幅広い視野から物事を捉え、高い倫理性に裏打ちされた的確な判断を下すことができる人材を育成することが期待されている。また、専門性向上は大学院を主体に行うという今後の方向を踏まえると、教養教育を重視する方向での学部教育の見直しが求められている。このため、学部教育全体を通じた教養教育の在り方の抜本的見直し、再構築を行い、あわせて、教養教育を担当する教員の意識改革を行うことが不可欠。 |
| |
|
|
|
|
・ |
法科大学院等の高度専門職業人養成型大学院(プロフェッショナル・スクール)の整備等とあいまって、学部では教養教育と専門基礎教育とを中心に行うことが基本。 |
| |
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|
・ |
この場合、専門教育への入門教育や人文・社会・自然といった従来の学問分野の縦割りの知識伝達型の教養教育ではもはや対応できない。 |
| |
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|
・ |
教養教育においては、専門分化が進む学問の共通の基盤となる知識や技能の獲得、人間としての在り方や生き方に関する深い洞察を涵養する教育を行うことが不可欠。 |
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|
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|
|
・ |
教養教育を担う大学教員は、学生に対し、 専門家として専門知識をわかりやすく一般的知識化して興味深く提供することや、 自らの学問を追究する姿勢や生き方を語ることにより、学ぶことの意義や知的意欲を喚起することが重要。 |
| |
|
|
|
|
・ |
21世紀の大学にとって、教養教育は専門教育と並ぶ車の両輪に位置付けられるものであり、これからの大学の生き残りには、教養教育の抜本的充実が不可避の課題。 |
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|
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|
◇ |
また、この時期に様々な体験をし、自己や人生について考え、それらと対峙していく力を身に付けることが重要であり、このために、長期間のボランティア活動に取り組んだり、職業を体験した後に再度大学に入り直したりといった「寄り道」をすることの積極的意義を社会全体でもっと認識すべき。 |
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(3) |
具体的な方策 |
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ア |
大学のカリキュラム改革や指導方法の改善を通じて「感動を与える授業」を生み出す |
| |
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| ・ |
各大学の理念に基づく従来の学問分野の枠にとらわれない新しい体系による教養教育のカリキュラムづくり
(学生の価値観の形成に資する授業科目や学生の知的好奇心を喚起する授業科目の開設、教育価値の高い大学外の活動の活用等) |
| ・ |
授業方法の改善
(1コマ50分授業の実施、シラバスの質量の充実等) |
| ・ |
きめ細やかな指導の推進
(少人数教育の推進、オフィスアワー、アドバイザリー制度の導入等) |
|
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| |
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|
|
イ |
大学や教員の積極的な取組を促す仕組みを整備する |
| |
|
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| ・ |
「教養教育重点大学」(国公私を通じて教養教育の改善充実に先導的に取り組む大学)(仮称)の支援 |
| ・ |
複数の大学の共同による良質な教育プロジェクトに対する助成 |
| ・ |
各大学の教養教育の取組を調査し、広く公表するとともに、その結果を「教養教育重点大学」(仮称)の支援や複数大学共同のプロジェクトへの助成等にも活用することの検討 |
| ・ |
教員の教授能力の重視
(学生による授業評価、「教師」としての研修の実施等) |
| ・ |
優れた教育力を持つ教員に対するインセンティブの充実
(学内での優秀教員の表彰、教育面での実績評価を学内の経費配分や人事に反映、教育内容・方法の改善のための調査研究を行う教員等に対し資金を支給する仕組みの検討(「教育版科研費」)等) |
|
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| |
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|
|
ウ |
各大学において責任ある教養教育の実施体制を確立する |
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|
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|
| ・ |
全教員が責任を持って教養教育を担うための全学的な実施・運営体制の整備の促進 |
| ・ |
教養教育を中心とした幅広い教育プログラムを持つ学部や短期大学への改組転換の促進
(日本版リベラルアーツカレッジへの転換、短大のコミュニティ・カレッジ機能の強化等) |
| ・ |
大学間の連携協力の促進
(1大学では対応が困難な教養教育の充実のため、遠隔教育の活用による複数の大学間の単位互換、放送大学との連携協力等の促進等) |
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| |
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|
|
エ |
学生の社会や異文化との交流を促進する仕組みを整備する |
| |
|
|
|
|
| ・ |
柔軟な教育システムづくりの検討
(サービスラーンニング等を取り入れた授業科目の開設、ボランティア活動の促進、長期インターンシップ、ギャップイヤー(大学合格者が入学を1年間延期し、この期間を利用して見聞を広めるためボランティア活動等を行うもので、英国で盛ん。)の実施等) |
| ・ |
異文化交流の機会の充実
(外国人留学生の受入れの拡大、学生の海外派遣及び交流の促進、外国の文化やその背後にある宗教について理解するための機会の充実等) |
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| |
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| |
第3節 成人の教養の涵養 |
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|
(1) |
品格ある教養社会の実現に向けて求められるものは何か |
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|
◇ |
変化が激しく流動性も高まるこれからの時代にあって、生涯にわたって教養を涵養していくことが必要。特に、これからの社会では知識と知識を結合することによって新たな知識を生み出し、生産性を高めたり、人生を豊かにするなど、知識が最も重要な役割を果たすようになると考えられ、知識の結合能力や活用能力を生涯を通じて培うことが重要。 |
| |
|
|
◇ |
また、科学技術、環境など地球規模での解決が必要な諸問題が続発する中で、我々大人一人一人がこれらの問題を自らのものとして捉え、主体的にかかわっていくための教養を身に付けることは民主主義社会の根本的課題であり、品格ある社会としての必要条件。 |
| |
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◇ |
成人の人生活動は、職業に従事している期間と、退職後の期間に大きく分けられるが、市民としての様々な社会貢献活動を行うことは、これらの期間を通じて重要。教養はこれらの活動を支える基盤。 |
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|
|
◇ |
生涯学習で学んだ成果を生かして社会とかかわりたいという意識が高まっている中、一人一人が学んだ成果を様々な形で生かして相互に支え合い、担い合う柔軟な社会システムを構築していくことが必要。社会との接点をうまく見つけることができないいわゆる「引きこもり」の若者も増加する中で、この視点は一層重要。 |
| |
|
|
◇ |
高齢期にあって、社会とのつながりが弱くなりがちな人々も、社会的興味を失うことなく、しなやかな感性や柔軟性を保ち続けることができるよう、生涯を通じて「完成」を目指して学習を続けていくことが必要。 |
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◇ |
大人自身が生涯にわたって学び、責任を担いながら自己実現に努めることは、子どもたちに目指すべき目標を与え、品格ある社会を築くことにつながる。 |
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|
(2) |
具体的な方策 |
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ア |
教養を尊重する社会の実現に向けた気運を醸成する |
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| ・ |
産業界の取組への評価・支援
(企業における取組の促進、「生涯学習サポーター企業」(仮称)の認定、税制上の優遇措置等) |
| ・ |
マスコミへの協力の呼びかけ
(良質な子供向け番組の制作、有害な番組の自主的な規制などテレビを通じた教養教育の充実の要請、マスコミの評論機能の強化、すぐれた作品への社会的評価の推進等) |
| ・ |
大学教員が学問を通して獲得した専門知識を一般にわかりやすく伝える取組の奨励
(新書本の発刊の奨励等) |
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|
| |
|
|
イ |
教養を高めるために学ぶ機会を充実する |
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|
|
| ・ |
多様な学習機会の充実
(大学公開講座の充実、転職や再就職時の職業訓練において教養教育をあわせて実施するなどの工夫等) |
| ・ |
学びやすい環境の整備
(大学等における社会人受入れの推進、サテライトキャンパスの設置、遠隔大学公開講座の生涯学習関連施設への配信、奨学金の充実、教育ローン減税等) |
| ・ |
社会人の学位取得の奨励 |
| ・ |
社会の中核となる人材が世界市民として教養を高めるプログラムの開発・提供等 |
| ・ |
親子で楽しむことのできる文化芸術活動の充実
(親子連れ向けの演奏会や演劇、親子向けのサービスの充実等) |
| ・ |
人生の円熟期を豊かに過ごすための学習機会の充実
(退職後の生き方や老いや死などに向き合い、学習する機会の充実等) |
|
|
| |
|
|
ウ |
学んだ成果を生かして社会に参画するための仕組みを整備する |
| |
|
|
|
| ・ |
学習成果の地域での活用の促進
(ボランティア活動などまちづくりへの住民参加の促進、学校や公民館等を地域の学習グループの活動拠点としての活用等) |
| ・ |
生きがいをもって働くことを通じた社会参画の促進
(NPO等での生きがいを中心とした就労形態への積極的評価等) |
| ・ |
地域に開かれた大学づくりの促進
(NPOや住民を対象にした大学の講座開設、地域振興のためのワークショップの実施、地域の産業人による大学での講義や研究参加等) |
|
|