ここからサイトの主なメニューです

新国立競技場整備計画経緯検証委員会(第1回) 議事録

1.日時

平成27年8月7日(金曜日)

2.場所

旧文部省庁舎6階 第2講堂

3.議題

  1. 検証の進め方について
  2. 新国立競技場整備計画に関する経緯について
  3. 検証項目の例について
  4. 討議

4.出席者

委員

柏木委員長、横尾委員長代理、國井委員、黒田委員、為末委員

文部科学省

前川事務局長、伊藤事務局次長、柳事務局員、生田事務局員

5.議事録

【生田事務局員】  それでは、定刻となりましたので、ただいまより第1回新国立競技場整備計画経緯検証委員会を開催させていただきます。
 本日は、御多忙の中、そして朝がかなり早い中で御参集いただきまして、誠にありがとうございます。本日進行を務めさせていただきます新国立競技場整備計画経緯検証委員会事務局の生田でございます。はじめに、下村文部科学大臣から御挨拶をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
【下村文部科学大臣】  おはようございます。朝早くから、また、世間的には夏休みの期間にも入るかと思いますが、お忙しい中、皆様方におかれましては、新国立競技場整備計画経緯検証委員会委員を引き受けていただきましたこと、誠に感謝、御礼申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 この検証委員会は、御案内のように、新国立競技場の整備計画に係るこれまでの経緯及び責任の所在について、第三者の立場から検証していただくために設置させていただきました。検証内容の例といたしましては、当初の競技場工事費1,300億円となった経緯、あるいは、ザハ・ハディド案の選定された経緯、また、平成25年12月に提示された工事費縮減額の1,625億円となった経緯、あるいは、工事費が1,625億円を大幅に超え、2,520億円となったその後の経緯、また、計画の見直しを今回行うことになったわけでありますが、その検討すべきだったタイミングの問題、それから、文部科学省とJSCの役割分担とその責任体制の問題、このようなことについて、いろいろと検証していただければ大変ありがたいと思います。
 検証の内容の対象については、検証委員会の皆様方で御議論していただく中で、さらにあれば、それも広げていただきたいと思いますし、また責任体制の問題についても、御遠慮なく、私に対するヒアリングも含めて、制限は全くございませんので、委員の皆様方におきまして厳しく検討していただければ大変ありがたいと思います。
 また、この検証委員会の開催に先立ちまして、私から文部科学省の関係職員に対しまして、検証に関係する可能性のある資料等をきちっと保全をするようにと、また、委員会における検証に全面的に協力することを指示するとともに、JSCの理事長にも協力を既にきちっとするように依頼をしているところでございます。委員の皆様方におかれましては、この夏、それぞれ御事情、公私ともに予定もあったのではないかと思いますが、そういう中で、また、大変厳しいスケジュールの中でお願いさせていただいていることを本当に感謝と御礼を申し上げたいと思います。
 国民の関心が極めて高いことから、また、きちっとした検証、責任体制について早く明確にするという意味からも、できましたら、9月中旬までに検証を行っていただければ大変ありがたいと思います。委員の皆様方には大変御負担をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
【生田事務局員】  下村大臣、ありがとうございました。大臣はここで御退席となります。カメラも合わせまして御退室いただければと思います。
【下村文部科学大臣】  どうぞよろしくお願いします。
(下村大臣・プレス退室)
【生田事務局員】  では、続きまして、資料3に基づきまして、新国立競技場整備計画経緯検証委員会の委員の皆様を御紹介したいと思います。本日、配付資料の中に資料3ということで、委員のお名前を書かせていただいております。まず、東京大学名誉教授、元・中央大学法科大学院教授の柏木昇委員でございます。
【柏木委員】  よろしくお願いします。
【生田事務局員】  続きまして、公認会計士の國井隆委員でございます。
【國井委員】  よろしくお願いします。
【生田事務局員】  続きまして、弁護士の黒田裕委員でございます。
【黒田委員】  よろしくお願いします。
【生田事務局員】  続きまして、一般社団法人アスリート・ソサエティ代表理事の為末大委員でございます。
【為末委員】  よろしくお願いします。
【生田事務局員】  そして、みずほ証券常任顧問、経済同友会専務理事の横尾敬介委員でございます。
【横尾委員】  よろしくお願いいたします。
【生田事務局員】  なお、本日は御欠席でございますが、京都大学工学研究科建築学専攻教授の古阪秀三委員にも委員に御就任いただいているところでございます。
 続きまして、委員長についてですが、皆様方各委員の方々から、事前に柏木昇委員が最もふさわしいのではないかというような御意見を頂戴しておりまして、柏木委員から、ほかの委員からの御推薦ということであればお引き受けいただけるという内諾を頂いております。また委員長代理につきましても、柏木委員から、横尾委員にお願いしたいということで、こちらも横尾委員から内諾を頂いているところでございます。したがいまして、柏木委員に委員長、それから横尾委員に委員長代理を務めていただくということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【生田事務局員】  ありがとうございます。それでは、柏木委員長から一言御挨拶を頂ければと存じます。よろしくお願いいたします。
【柏木委員長】  委員長の御推薦をいただきました柏木です。年の功だと思いますけれども、お引き受けさせていただきたいと思います。
 私は、ちょっと変わった経歴を持っておりまして、商社の法務部に29年間勤めておりまして、それから大学に移りまして約20年間過ごしております。商社では、海外建設案件の契約交渉や紛争解決交渉にも参加してまいりました。また大学では、国際取引法、国際経済法を中心的に、プロジェクトファイナンスというような分野にも研究の範囲を広げ、講義もしておりました。そういう知見を生かせれば幸いだと思っております。皆様の御協力をよろしくお願いいたします。
【生田事務局員】  ありがとうございました。それでは、ここからの進行は柏木委員長にお願いしたいと思います。委員長、よろしくお願いいたします。
【柏木委員長】  ありがとうございます。これから事務局に代わりまして私が進行を行います。
 早速ですが、議題1、検証の進め方について、に入ります。事務局から事前に委員長就任の打診を受けておりましたので、私の方で今後の進め方について考え方をまとめてみました。資料4をごらんください。
 1では、検証の進め方について述べております。この委員会は、第一に、検証項目を整理した上で、第二に、関係機関からの資料提供、関係者からのヒアリングを行い、第三に、その結果に基づいて新国立競技場整備計画の経緯について明らかにするとともに、その問題点等について検証を行う、という流れで進めていってはどうかと考えております。
 そして、検証に不可欠となる関係者からのヒアリングにつきましては、本委員会が第三者による検証を目的としている性格上、委員、若しくは委員が指名する代理者が行うということにすべきではないかと思っております。また、ヒアリングにつきましては、その内容が機微にわたる情報を含むことが想定されますことから、非公開で実施したいと考えております。そこで得られた情報を検証項目ごとに整理して、公開の場である委員会において事実認定及びその評価を行っていく、このような進め方でいかがかと考えております。
 2では、スケジュールについて述べております。本件は、国民からの関心も非常に高く、速やか、かつ精緻な検証が求められております。そのため短期集中で8月から9月上旬にかけて、今回を含めて3回から4回程度委員会を開催し、大臣からの御挨拶にもありましたように、最終的には9月中旬をめどに報告書を取りまとめる予定としたいと考えております。
 また、委員会とは別途、関係者からのヒアリングにつきましては、この委員会終了後、速やかに対象者を選定するプロセスに入り、スケジュールの都合が付き次第、迅速に実施していきたいと考えております。
 以上、私が大まかに考えた内容ですが、これを事務局に相談し、この委員会の運営要領としてたたき台を作成していただきました。それが資料5です。こちらにつきましては、事務局から説明をお願いいたします。
【生田事務局員】  それでは、事務局から資料5に基づきまして説明をさせていただきます。こちらの資料は、本委員会の運営要領の案ということで書かせていただいております。
 まず、冒頭でございますが、委員会の議事の手続、そのほか委員会の運営に関しましては、本日、配付資料といたしまして資料2で、検証委員会の設置についてを配付しておりますが、ここに定めるもののほか、以下のとおりとするという形で規定させていただきます。
 まず、第1条、委員長の規定でございます。委員会に委員長を置く。委員長が不在の場合は、委員のうちから委員長があらかじめ指名する者が、その職務を代理するという規定を置かせていただいております。
 また、第2条は、委員会の議事でございまして、委員長の招集により開催するという点、そして、原則として出席委員全員の一致により決するという点、第3項におきましては、出席者全員の一致が見られない場合は、委員長の裁断により、過半数の裁決によって決することができる。それでも可否同数の場合は、最終的には委員長の決するところによるという規定を書かせていただいております。
 続きまして、第3条は、議事の公開等の規定でございます。第1項におきましては、議事、配付資料、そして議事の記録、以下「議事等」と規定しておりますが、原則として公開ということを書かせていただいております。
 ただし、議事等を公開することで公平、かつ中立な検証に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、そのほか委員長が非公開とすることを必要と認めた場合にあっては、その一部、又は全部を非公開とすることができるという規定を書いております。
 なお、第2項におきましては、委員会が今後いろいろな資料の提供を受けるケースが発生すると思われますので、その際に、相手方から具体的な理由を示して資料を非公開とするよう求められた場合など、委員長が非公開とすべき合理的な理由があると認める場合は、その一部、又は全部を非公開とすることができるという規定をここに書かせていただいております。
 第4条では、検証協力者の規定を書かせていただいております。先ほど委員長からお話がございましたように、ヒアリングについては、委員、若しくは委員が指名する者が行うということで、これを規定に落とし込んだのがこの条文になっております。第4条におきまして、委員は、検証協力者を指名することができる。協力者は、委員の指示の下、委員とともに、又は委員に代わり、必要な資料の分析及びヒアリングなどを実施することができる。
 第2項では、守秘義務の観点で、任務の終了後においても、知り得た秘密というものは外部に漏らさないという規定を第2項で書かせていただいております。
 続きまして、2ページ目でございます。ヒアリングの実施方法に関する規定でございます。第5条におきまして、委員長は、委員の意見を踏まえ、ヒアリング対象者を決定し、事務局に通知していただきます。そして事務局は、その対象者に対しての日程調整等を行います。ヒアリングにつきましては、検証を希望する委員、若しくは委員の指示を受けた検証協力者が実施するものとしまして、原則非公開という形で第2項の規定を書かせていただいております。
 第3項では、ヒアリングを実施した後、事務局で委員及び検証協力者の指示の下で、議事概要を作成し、その議事概要は委員会会議におきまして公開という形をさせていただければというのが第3項の規定でございます。
 第6条は、事務局への指示ということで、委員は、事務局に資料の収集など、検証に必要な指示をすることができる。
 第7条は、雑則といたしまして、委員会の運営に関し必要な事項は委員長が定めるというようなもので、このたび運営要領の案を事務局で作成させていただきました。
 説明は以上でございます。
【柏木委員長】  ありがとうございました。では、こちらの運営要領につきまして、新国立競技場整備計画経緯検証委員会として決定するということで、御了承いただけますでしょうか。よろしゅうございますか。
【黒田委員】  委員長、申し訳ありません。1点だけありまして、3条のところなんですけれども、議事の公開等ということが書いてあって、ただし書きで非公開となる場合があるということがあると思うんですけれども、今回の検証委員会というのは、調査される人、調査する人というのがおりまして、調査される方々というのはたくさんいらっしゃると、かつ実際にはいろいろな客観的な書類ということも確認をしていくということが必要だとは思うんですけれども、ヒアリングというのがやはり重要な部分を占めると思うんですね。そのときに、ここでの議事内容などを調査対象者にあらかじめ知らせるような、そういうような取り扱いというのは本当にいいんだろうかと、つまり証拠の隠滅とか、口裏合わせとか、そういうことは起き得るんじゃないかなと思っていて、ここの公開に関しては、実はそこの懸念を持っておるというところでございます。
【柏木委員長】  何かアイデアがありますか。というのは、やはり情報公開の流れの中で、この委員会の議論というのは、原則は公開した方がいいのではないかなと思うのですけれども。
【黒田委員】  そうですね。最終的にどこかで公開していくということはいいと思うんですけれども、問題は、これから調査をするというときに、調査対象者などに全てが分かってしまうという、そこに懸念を持っておるというところでございます。
【柏木委員長】  分かりました。公開のタイミングの問題ですね。最終的には公開するわけですが、この公開のタイミングにつきましては、事務局と相談しながら、証拠の隠滅等ないように、起こらないように配慮するということでよろしゅうございますでしょうか。ありがとうございます。
【横尾委員】  今、委員長から運営要領について御説明は頂きましたが、資料5ですけれども、特にここの配付資料とか、事務局で作成していただくような資料も多分あると思うんですね。そういった中で、出所というか、誰が作成したかというのを、作成者の責任を問うわけじゃありませんが、やっぱり事実認識のプロセスになるので、事実が本当にその事実でよかったのかというところはあると思うので、出典者とか作成者を明記していただいた方がいいかなと、これは各委員の御意見を伺いしたいところでありますが、それが一点と、もう一点は、委員会において、ここにもちょっと触れられているので問題はないと思いますが、例えばどうしても出席できなくて欠席するとかというときに、別途書面で御自身の意見をしっかり委員会に、委員長を通じてで結構なんですが、提案できるというようなことはお願いしたいと思います。
 以上、2点です。
【柏木委員長】  ありがとうございます。資料作成者につきましては、事務局の意見はどうでしょう。
【前川事務局長】  可能なものは全て資料の作成責任者が分かるように明示させていただきたいと思います。
【柏木委員長】  ありがとうございます。それから欠席をした場合の、欠席の場合ばかりではないのだろうと思うんですけれども、委員が意見を書面で申し述べることができる、これも大変いいアイデアだと思いますが、いかがでしょうか。問題ないですね。どうもありがとうございます。ほかに御意見ございますでしょうか。
 なければ、これで今の公開のタイミング、それから資料作成者を明示するということ、それから書面で意見を申し述べることができるという点を付け加えまして、運営要領を決定するということでよろしゅうございますでしょうか。ありがとうございます。
 先ほど議論がありましたけれども、この委員会は原則として公開しますということにしまして、後日、議事録を作成します。それもタイミングを見ながら公開させていただきます。議事録につきましては、皆様にごらんいただき、御了承いただいた上で公開させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
【黒田委員】  そのような意味では、もう一つ、先ほどの非公開にするという理由と同じなんですけれども、ここでの議事と、あるいはそこの調査の方針、内容を議論していくというのにも、いろんなレイヤーがあると思っていて、大きな方針というところと、ここをやっていきましょうと、それから今度はこの証拠のこの部分を見ていきましょうと、こういう方針でこのヒアリングをしていきましょうと、幾つかレイヤーがあると思うんですけれども、やはりその下の部分というのが、一番下のレイヤーに行けば行くほど、事実の客観的な部分に近づいていかざるを得ない、そこを調査対象者の方に事前に知られるというのは、やはりよくないと思っていて、同じ理由なんですけれども、それで、どこまでをこの会議でやって公開するのか、それからそこの実際に調査する部分というのは、もうちょっと別の部分で議論すると、非公開の部分で議論すると、そういうことを使い分けていく、ただし書きがあるので、そこで載せていくと、個別の判断でということはあり得るとは思ってはいるんですけれども、そこは慎重に運用していただく必要があるかなとは思っております。
【柏木委員長】  そうですね。ただ、この場での議論は公開ですから、皆さんいらっしゃるわけですね。これは構わないわけですね。
【黒田委員】  そうですね。なので、ここで何を議論して、実際のそこの調査の細かい実務的な部分というか、細かい証拠の認定、そういったことをどこまで事前に公開するかという、そういう問題意識でございます。
【柏木委員長】  議事の公開につきましては、運営要領に書いてありますが、誰をヒアリングするかというようなことは、ここの第3条の公開には入らないと了解していますけども。
【生田事務局員】  はい。第3条で規定しておりますあくまでもこの委員会の議事、そしてこの委員会で配付させていただいております資料、この委員会の議事録につきましての規定でございます。
【為末委員】  要はここじゃない場所で話した方がいいんじゃないかということですか。
【黒田委員】  そういう話題が必ずあると思います。
【伊藤事務局次長】  少し補足といいましょうか、私なりの頭の整理を申し上げますと、2ページに第5条で、ヒアリングの実施方法というのがございます。この会議の場では、例えばどんな方にどういう内容、その内容についてはレイヤーはもちろんあると思うんですけれども、そこの具体的な例えば質問事項等は、ヒアリング対象者を委員長が委員の意見を聞いて決めていただく段階で、具体的に関連する委員会の皆様方と特にこの部分のこれについて聞くべきだというのをあらかじめ、当然そのヒアリングの前にヒアリングの実施に必要な調整を行うという中で、御議論といいましょうか、決めていただいてはどうかと思います。
【黒田委員】  そこはつまり、そこを決める段階で何を聞いていくか、日程調整の部分というのはここでは公開しないという御趣旨でございますね。
【伊藤事務局次長】  はい、そのような理解でございます。
【柏木委員長】  それから、3条以降では原則公開ですね。確かにおっしゃるように、非常に微妙な問題につきましては、非公開で言いたいことを言った方が効率的というか、効果的な議論ができる場面があることは確かだろうと思います。それはこの第2項でそういう必要性があるということで、私が必要と認めた場合にはその一部、又は全部を非公開とすることができると書いてありますので、そういう手続きにしてはどうかと思います。
【黒田委員】  そうですね。そこは全くおっしゃるとおりだと思っております。例えば証拠を収集していく中でこういった重要な資料が出てきたというようなときに、じゃ、この証拠のここの部分が気になるとか、ここを調査していきましょうという部分になっていくと、調査対象者が、逆にここは口裏合わせをしておこうとか、こういったアリバイの工作にしましょうとか、そういったことをやられてしまうと逆効果になってしまうので、そこの公開の在り方というのは慎重に御判断いただきたいと、そういう趣旨でございます。
【柏木委員長】  分かりました。ありがとうございます。ほかに御意見ございますか。
 それでは、先ほどの修正を加えた上で、この運営要領につきましては、ここで決定したということでよろしゅうございますね。
(「はい」の声あり)
【柏木委員長】  ありがとうございます。
 続いて議題2、新国立競技場整備計画に関する経緯について、議題3、検証項目の例についてに入ります。事務局より、新国立競技場整備計画に関わる経緯及び検証項目の例について御説明をお願いしたいと思います。
【前川事務局長】  事務局長の前川でございます。資料6をごらんいただきながら御説明申し上げたいと思います。
 資料6の1ページから10ページまで、これはこの8月の段階で、日本スポーツ振興センター、JSCを所管しております文部科学省のスポーツ・青少年局が作成した資料でございます。この資料は、いわば担当局がその立場で書いたものであると。この中には具体性に欠ける記述でありますとか、具体的根拠が示されていない数字でありますとか、責任者が不明な記述でありますとか、そういうものがたくさんございます。これをこの検証のスタート台として使っていただくという趣旨で、私から御説明したいと思います。
 また、この資料のカバーしている範囲でございますけども、2016年のオリンピック大会に立候補したという時点から、この国立競技場の整備計画について白紙撤回を総理がお決めになったという時点までをカバーしておりますが、この検証委員会は、そのうちの新国立競技場の整備計画がスタートした時点から、その工事費の見積額が2,520億円というところまで来たという、その時点の範囲で検証していただくということを想定しておりますので、必ずしもこの検証委員会の検証項目に直接関係しない記述も含まれております。それを念頭に置いていただきながらご覧いただきたいと存じます。
 まず、1ページ目は、新国立競技場整備計画がスタートする前の段階の前史と言ってもいいような枠組みでございますので、ここは後でごらんいただくことにいたしまして、説明はスキップさせていただきます。
 2ページ目の下の3つの丸のあたりから直接新国立競技場の整備計画に関わるものでございます。平成23年12月13日、政府は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致について閣議了解をしたということでございます。その中に、施設の新設については、その必要性等について十分検討を行い、多様な財源の確保に努めるというような記載がされているということです。
 同じ月の平成23年12月24日ですが、平成24年度予算案が閣議決定されております。その中で、国立競技場の改築に向けた調査費約1億円が計上されたということです。
 また、明けて平成24年1月31日には、日本スポーツ振興センター、JSCが国立競技場将来構想有識者会議を設置しております。その第1回の議会は同年3月6日に開催されて、検討が開始されているということでございます。
 次に、平成24年2月12日ですが、この時点で東京都が招致申請ファイルをIOCに提出しております。そこでは国立競技場を8万人規模に改築し、総工費は1,000億円という記載がございます。
 同年3月30日、文部科学省はスポーツ基本計画を策定しております。この中で国立霞ヶ丘競技場、これは国立競技場ということでございますけども、等の施設の整備・充実を行うという記述がございます。
 同年7月13日に、JSCは有識者会議の第2回を開催いたしまして、2020年東京招致メインスタジアムの基本デザイン、オリンピックスタジアムの完成予想図、これを立候補ファイルに掲載して、招致活動のアピールポイントとすると、そのために新国立競技場基本構想国際デザインコンクールを実施するということを決定しております。その枠囲いの中にございますように、目指す新スタジアムの姿、基本的要件といたしまして、大規模な国際競技大会が開催できる8万人規模の収容人員、選手と観客が一体となる臨場感あふれる観客席、可動席等、全天候で快適に競技・歓談でき、文化的活動への利活用にも資する開閉式屋根、ホスピタリティを含めた世界水準であり、日常的に来場者が楽しめるデザイン、省エネルギーや環境に配慮した最先端の環境技術の導入など、こういった基本的条件を設定しております。また、事業規模等につきましては、競技場本体建設工事費の試算といたしまして約1,300億円程度と記載したものでございます。
 続きまして、平成24年7月20日には、JSCが国際デザインコンクールを実施いたしました。作品募集を開始したということでございます。その募集要項には、競技場本体の工事費といたしまして約1,300億円程度と記載してございました。その際、この額には解体工事費、敷地外工事費、設計費、移転費等は含まない、また、JSCはこの際、国内の既存スタジアム建設コストを参考にして総工費概算額約1,300億円を推計したということでございます。日産スタジアム、大分スタジアム、神戸スタジアム、有明コロシアム等を参考にしたということでございます。
 次のページに参りまして、平成24年11月7日でございますが、この有識者会議の下に作られました審査委員会、委員長は安藤忠雄氏でございますが、ここでザハ・ハディドさんのデザインを最優秀案に決定しております。その審査の前に、構造、設備、都市計画、積算等10名の調査員による技術審査を実施しているということがございます。
 引き続き、11月15日ですけれども、第3回有識者会議が開催されまして、このザハ・ハディドデザインの最優秀賞を決定しております。
 明けて平成25年1月7日でございますけれども、東京都が招致立候補ファイルをIOCに提出しております。それに先立つ平成24年12月28日でございますけども、文部科学省と東京都におきまして、国立競技場の改築はオリンピックのためであること、資金負担については協議に応じることについて認識共有の上、国立競技場はオリンピックスタジアムとして8万人規模に改築、整備主体及びその資金調達はJSCと記載することについて政府が了解したということになっております。
 平成25年1月29日には、25年度政府予算案が閣議決定されております。その中に、JSCに対する運営費交付金といたしまして基本設計費に使用できる13億円が計上されるということになりまして、その際、JSCの中期計画、独立行政法人でございますので、中期計画を持っているわけでございますけれども、その中期計画に以下の文章を記載することについて、財務省と文部科学省の間で合意ができております。すなわち、国立霞ヶ丘競技場の改築については、2019年ラグビーワールドカップ日本開催及び2020年オリンピック・パラリンピック東京招致、デザイン案についてのコスト縮減等の精査の結果、多様な財源の確保の在り方及び資金負担についての国、東京都及び関係者間の合意並びに東京都の都市計画の規制緩和措置等を踏まえ、そのための基本設計費を執行するものとする、こういう内容を中期計画に記載することについて、文科省、財務省が合意したということでございます。
 次のページ、平成25年5月31日からでございますけれども、JSCはプロポーザル方式で設計者を選定し、設計作業を開始したということでございます。これは、フレームワーク設計業務契約というものでございまして、その契約の相手方は日建設計、日本設計、梓設計、アラップ設計のジョイントベンチャーである。以下、設計ジョイントベンチャーを「設計JV」と記載してございます。
 1つ飛びまして、平成25年7月1日でございますが、この設計JVから、1,300億円には収まらず、2,000億円を超えてしまう可能性がある旨の発言があったということでございます。
 さらに1つ飛びまして、7月30日ですけれども、この設計JVから、ザハデザインをそのまま忠実に実現し、かつ各競技団体等の要望を全て盛り込むと3,000億円超との試算額がJSCに対して報告されております。
 その間にフレームワーク設計に関するデザイン監修業務契約をJSCはザハ・ハディドリミテッドとの間で交わしております。
 8月5日になりまして、JSCは文部科学省に対しまして、設計JVの試算額3,000億円超という数字を報告しております。文部科学省は、大幅なコスト削減を指示している。JSCは、ザハ・ハディドアーキテクト及び設計JVに対してコンパクト化を指示したということでございます。
 また、同月の8月20日には、JSCが文部科学省に対しまして複数のコンパクト案を報告しております。
 次の月の9月8日でございますが、これは記述が間違っておりまして、ローザンヌと書いてございますけども、ブエノスアイレスの間違いでございます。ローザンヌはIOCの本部がある場所でございます。IOC総会におきまして、安倍総理が、ザハデザインのCGを使用してプレゼンテーションを実施しております。その結果として、東京都が2020年大会の開催都市に決定したというのがこの日でございます。
 その5日後の9月13日には、文部科学省はJSCに対してさらなるコスト縮減を指示しております。
 次のページに参りまして、平成25年9月24日でございますが、JSCは、文部科学省に全体経費試算額1,852億円、これは解体工事費を含むというものでございますが、となることを報告しております。
 平成25年10月19日、これは報道でございますけども、新国立競技場の総工費が最大3,000億円になるという報道がございまして、それを受けた国会の質疑がございました。23日でございますけども、その際に、下村大臣は、ザハ氏のデザインどおりだと総工費が3,000億円に達することから、縮減を行うという旨の答弁をしております。
 さらに平成25年11月26日ですが、この日に第4回の有識者会議が開催されております。その際に、基本設計条件案を有識者に報告しておりますが、ただし、工事費概算額は政府と引き続き調整する旨の説明もされております。その際の基本設計条件として示されました改築工事費概算額、これが1,852億円でございます。その内訳は、新競技場建設工事に1,413億円、周辺整備工事、立体公園、ブリッジ等に372億円、解体工事に67億円というものでございます。デザインのコンパクト化につきましては、一番下のひし形のところでございますけども、敷地面積11万平米、高さ約70メートル、延床面積約29万平米から約22万平米に縮小すると、こういう構想が示されているものでございます。
 次いで、平成25年11月27日以降でございますけれども、文部科学省におきまして、このJSCの案につきまして、改築工事費概算額を精査いたしまして、12月下旬に至りまして改築工事費概算額を1,699億円といたしまして、これを財務省をはじめとする政府部内に説明しているということでございます。その際の単価といたしましては、25年7月時点の単価、消費税率は5%という数字を使っているということでございます。1,699億円の内訳は、本体工事費が1,395億円、周辺整備費が237億円、解体工事費67億円ということでございます。
 この数字に対しまして、平成25年11月28日から12月27日にかけてでございますが、自由民主党の行政改革推進本部にございます無駄撲滅プロジェクトチーム、座長は河野太郎先生ですが、その無駄撲滅プロジェクトチームからの意見を踏まえまして、この設計条件の1つでございます新競技場の建設工事費概算額を1,625億円としたということでございます。また、年間収支見通しにつきましては、開閉式遮音装置を設置した場合については、年間プラス3億円、設置しない場合にはマイナス6億円という計算をしたということでございます。
 次のページに参りまして、明けて平成26年、昨年1月以降でございますが、JSCは、設計JVとの間に基本設計業務契約を締結しております。また、ザハ事務所との間には基本設計に係るデザイン監修業務契約を締結しております。
 1月31日には、JSCの中期計画につきまして、改築その他関連する経費について、引き続き精査を行い、基本設計作業を通じて、真にやむを得ない場合を除き現在の見積金額総額を超えないことという記述を追記してございます。
 5月28日には、第5回の有識者会議が開催されまして、基本設計案が説明されております。その際の概算工事費としては1,625億円という説明でございました。
 同じ年の8月11日に至りまして、JSCは、この建設工事費概算額につきまして、建設物価及び労務費の上昇並びに消費税率の引き上げによる影響額の見通しについて文部科学省に説明したということでございます。
 次いで8月18日には、実施設計段階から施工技術のノウハウ等を設計に反映させるという趣旨で、2019年春の竣工を確実なものとするために、政府調達、プロポーザル方式によりまして施工予定者を公募しております。
 8月19日には、収支計画見通しも公表しております。
 8月20日から9月30日にかけてでございますけども、JSCは、設計JVとの間で実施設計業務契約を締結しております。また、ザハ事務所との間には実施設計に係るデザイン監修業務契約を締結しております。
 次のページに参りまして、10月31日ですが、この日にJSCが、施工予定者を選定したわけでございます。スタンド工区については大成建設、屋根工区につきましては竹中工務店、この2者を施工予定者として選定いたしました。
 同じ年の12月5日でございますが、JSCは、この施工予定者との間に技術協力業務委託契約を締結いたしまして、これによりまして施工予定者が技術協力者として実施設計業務に参画することになりました。
 同じ月の12月8日には、JSCの中期計画に、実施設計作業についても基本設計と同様に、やむを得ない場合を除き見積総額を超えないように精査するという記述が追記されております。
 1つ飛ばしまして、本年1月から2月上旬にかけてでございますが、技術協力者、すなわち竹中工務店と大成建設でございますが、技術協力者は、JSCに対しまして、両工区を合わせた工期では竣工が当初計画の2019年3月末を超えるということ、また、26年11月時点の実施設計図に基づく概算工事費が3,000億円を超えるという報告をしております。JSCは、両工区間で調整をするよう、つまり両者の間で調整するよう指示をしているということになっております。
 2月13日になりまして、JSCは、こうした2者からの報告及びJSC及び設計者による工事費概算額の試算が、建設物価及び消費税率の上昇影響分を加味した場合には、2,100億円程度になるという数値と、この両方につきまして文部科学省に報告しております。
 また、技術協力者の見積額については、設計JVの試算額より6割程度高めとなっており、この乖離を収めることは困難と想定されることを報告したということになっております。
 また、文部科学省からは、これに対しまして、JSCに対して、両工区のさらなる工期短縮の調整やコスト縮減を指示したということになっております。この際、文部科学省からというのは、これは文部科学省の誰からなのか、この情報がどこまで上がっていたのか、こういったことについてはこの資料には書いていないわけでございます。
 次いで、3月12日でございますけれども、JSCは、工期短縮のため一部後施工などの出来高変更が必要であることや、コスト縮減策の検討状況につきまして、文部科学省に報告している。文部科学省から、ラグビーワールドカップの開催を必須とした工期の短縮方策の検討を指示したということになっております。これも誰が誰に指示したかということまでは書いていないということでございます。
 平成27年3月20日になりまして、JSCは、技術協力者から、ラグビーワールドカップに間に合わせるには、開閉式遮音装置や可動席等を後施工とすることが必要であるとの提案を受けております。
 次のページに参りまして、3月25日でございますけども、こうした現状につきまして、JSCが文部科学省に報告しております。開閉式遮音装置の後施工が必要だということ、また、見積額については設計者と技術協力者の間に大幅な乖離があるということについて報告しているということでございます。
 2つ飛びまして、平成27年4月10日でございますが、この日にJSC、日本スポーツ振興センターの河野一郎理事長から下村大臣に対しまして、次の現状の報告があったと、すなわち工期については、2019年春の竣工のためには、開閉式遮音装置の後施工等が必要になるということ、またコストにつきましては、JSC設計者の試算額及び技術協力者の概算見積額の間に大幅な乖離があるということです。こういった報告があったということでございます。
 2つ飛ばしまして、その翌月ですが、5月29日には、槇文彦氏らからデザイン等の代替案について提言がございました。
 このページの最後の丸でございますが、平成27年6月15日から22日までの間、JSCは、技術協力者が提出いたしました2019年5月末までに可能な出来形に基づく見積書につきまして、JSCと設計者において査定の上、価格協議を行い、目標工事額が約2,520億円で協議をおおむね終え、文部科学省に確認の上、施工予定者と基本的に合意したということでございます。
 検証の範囲といたしましては、ここまでではないかと考えておりますけども、その後の総理が白紙撤回までに至る経緯につきましては、次のページに記載してございます。
 この資料につきましての御説明は以上でございます。
【柏木委員長】  ありがとうございました。
【前川事務局長】  引き続きまして、資料7に基づきまして検証項目の例、これは先ほど大臣が御挨拶の中で言及いたしましたものとほぼ同じでございます。文部科学省で当面検証項目の例として考えられるものをここに記載したものでございます。
 大臣は、検証内容には制限は設けず、検証委員会の委員の皆様にて御検討いただきたいと言っておるものでございます。
 すみません。資料6につきまして、まだ御説明が終わっていない部分がございますので、引き続き御説明させていただきたいんですが、資料6の11ページでございますが、これは今御説明申し上げました経緯を1枚の紙にまとめた資料でございます。
 次の12ページからですが、これはこの8月4日、参議院の文教科学委員会におきまして、下村文部科学大臣が、新国立競技場整備計画を見直すに至った経緯について説明したその説明文でございます。御参考にしていただきたいと思います。
 同じ資料の18ページでございますが、文部科学省の中における新国立競技場に関係する部局とその関係する幹部の名前を記したものでございます。この新国立競技場の改築が政府として決められた段階から現在に至るまでの大臣の名前、またスポーツ・青少年局長、スポーツ・青少年局を担当する審議官、総括官の名前、また、この施設整備につきまして指導・助言する立場にございます文教施設企画部の部長、技術参事官の名前でございます。
 それから19ページにございますのは、日本スポーツ振興センターの組織図、これはJSCが作成したものでございます。それぞれの組織図の中に番号が振ってございますけども、その番号は次のページに対応するものでございまして、それぞれの地位を占めていた者が誰であったかということが次のページに記載されてございます。
 また、21ページでございますけれども、これは国立競技場将来構想有識者会議、また国立競技場基本構想国際デザイン競技審査委員会の構成関係者のお名前、さらに主な契約業者とその契約期間についての記載がございます。
 以上で私の御説明を終わらせていただきます。
【柏木委員長】  ありがとうございました。それでは、本日は、第1回委員会でございますので、委員の皆様からも御発言を頂き、その後に討議を行いたいと思います。まず、皆様におかれましては、自己紹介、検証の進め方や検証項目についての御意見、整備計画に関する経緯についての御質問等につきまして、お一人5分ぐらいで自由にお話しいただければと思っております。
 それでは、座席の順番で進めたいと思います。まずは、國井隆委員からお願いします。
【國井委員】  それでは、座席の順番ということですので、大変僭越ではございますけど、自己紹介させていただければと思います。公認会計士の國井でございます。よろしくお願いいたします。
 私は、公認会計士でございますので、通常は企業や学校法人などの監査ということを行っておるんですが、それとは別に、20年ぐらいスポーツに関する会計分野というものを専門にしておりまして、私はその分野をスポーツアカウンティングと呼んでいるんですが、特に会計に限らず、様々な場面においてスポーツ分野におけるアカウンタビリティということで、説明責任を充実させることを私の分野として思っていまして、今回の件におきましても、こういったものがきちんと説明されて理解されていくことが、日本のスポーツ界にとっても非常に有意義なことだと思っていますので、頑張ってやらせていただきたいと思います。
 今回、傍聴席を見ましても、あるいは連日の報道を見ましても、非常に大きな関心事ということもありますので、東京オリンピック・パラリンピックの象徴的な施設の新国立競技場ということと、整備計画経緯検証委員会のメンバーになれたということで、重責をひしひしと感じている次第でございますが、実際の検証の進め方ということで、いろいろ論点が今まで出てきていると思うんですが、可及的速やかにやるということがあるということで、次の新しい計画案も同時並行で今進んでおって、いろんな情報が出ているということもありますので、できるだけ速やかにやることは認識しています。
 ただ、今なぜここでこの委員会があったということは、非常に考えなきゃいけないということで、ただ責任論に終始した後ろ向きの議論ではなくて、新しい計画も踏まえた、できればこれからの提言も踏まえた前向きな議論も私としてはしていきたいと考えています。そういうことがこれからのスポーツ界にとっても、私が関わる会計士業界にとっても、非常に大きな有意義なことだと思っていますので、この方向でぜひやっていただければと思います。
 時間的な制約からすれば、論点は今事務局長からすごく長い時間の説明があったんですが、これを一つ一つ検証していくというのは、膨大な時間が掛かるような気がしていまして、論点についてはある程度絞り込んだ、先ほど大臣の御説明もあったんですが、絞り込んだ上で進めていかなきゃいけないというのは認識しています。
 実際の検証については、私は最初に話があったときに、ざっといろんな報道も含めて見せていただいたところで、オリンピック招致の決定のところの前と後の、私は数字を見ますから、数字が前と後では大きく違う、当然オリンピック招致前では1,300億円程度という言葉、その中にいろんな経緯のところがありますから、1,300億円程度というその言葉があるのに対して、オリンピック招致決定後に関しては、非常に数字が乱高下しているわけですね。報道に出ている数字だけでも1,852だとか、3,000億円ぐらいが2回ぐらい出てきたり、あるいは1,625億円だとか、あるいは2,520だとかということがあるので、前と後ろの議論は若干違うのかなと考えているんですが、そもそも1,300億円でスタートしたということは、ザハ案でこれがしっかり実行可能性というか、実現可能性が議論されているかどうかということは、非常に私としては注目しているということと同時に、後半の部分では、非常に数字が乱高下しているんですけど、そこで我々会計士の立場からいえば、その数値の比較可能性がきちんと担保されて説明されているかどうか、当然数字が変わるので、変わった経緯がどういう形で、もともとその数字自体の、何の算定根拠でこの金額になったということは、私は建築の専門家ではありませんから詳細には分からないんですが、何かと何かを比較してこうなったということは、やっぱり今回重要な位置づけであった、諮問機関ということではあるとは思うんですが、有識者会議の中で議論されているところにきちんと丁寧に説明があったかということは、きちんと検証していかなきゃいけないかなと思います。
 このほかにも多分いろいろな議論があると思うんですが、5分程度ということでございますので、このぐらいにさせていただきたいと思います。
【柏木委員長】  ありがとうございました。それでは、黒田裕委員。
【黒田委員】  弁護士の黒田でございます。私は弁護士になって今年で15年目になるんですけれども、これまでは主にM&Aとか組織再編とか、あるいはコーポレートガバナンスの関係で主にやってきております。
 経歴の中をごらんいただけると、2008年から2010年に、法務省民事局で会社法の関係の、この間成立しましたけれども、改正会社法の法制審議会の立ち上げという部分に関与しております。最近は事業再生、それから調査案件などにも幾つかは入っております。この委員の中では、私が唯一の法律実務家、弁護士ということで、空気の読めない法律家という形になるかもしれないですけど、非常に国民の関心が高いということから、できるだけ客観的に公正な調査が進めていけるように、できる限りの意見というのを申し述べていきたいと考えております。
 そのような観点から幾つか懸念というのも持っておりまして、1つが、先ほどの公開の論点であるんですけれども、それ以外に1つは、今、事務局長から御説明がありましたとおり、非常に長い経緯がありまして、関係者も多数にわたるということです。こういった調査委員会の目的というのは、やはり信頼を取り戻す、信頼を取り戻した上で次に進んでいく、そのための土台作りだとは認識しているんですけれども、じゃ、その信頼を取り戻すためにどこまで本気でやっていくのかと、先ほど下村大臣からは、徹底的にやっていただきたいというお話があったんですけれども、それをやれるだけの1つ期間というのがあると思いまして、9月の中旬に報告とおっしゃっていただいているんですけれども、これだけの膨大なものを9月の中旬までに全て調査する、徹底的にというのは非常に難しいと。こういった調査案件は、普通は資料を集めて、分析して、その上でヒアリングをしていくということが通常のやり方で、そうしないと、幾らでも言い逃れができてしまいますし、客観的な証拠に基づいて事実を認定していくということが非常に重要だと思っているので、そういった捜査活動をしていくための期間というのがこれで十分かどうかということは、1つ疑問に思っている部分があります。
 それから、もう一つは、それをやっていくためのリソースですね。申し上げたとおり、大量の書類が出てきて、これを精査していかないといけない。ヒアリングというのは、もちろん重要になっていくんですけれども、ヒアリングの準備のためのも、それを読み込んでいかなければいけない、そうするとこの調査委員だけではなくて、我々の手足となって動いていただける、そういった方々が必要になるんですけれども、そういったリソースを使うための今予算は付いていないと思うんですね。そういったことをどこまで、今この委員会で議論しても、ここは結論が出ないと、いずれの点も思ってはいるんですけれども、ここをもう一度大臣にもお考えいただければ、そこの客観的に中立に公正な調査を進めていくという観点からは、これは非常に重要な点なんじゃないかなとは思っているところでございます。
 ただ、一方で、1つ先ほど大臣からも御説明がありましたけども、証拠の隠滅をしないようにとか、資料を保全すると、それから検証に全面的に協力するということ、こういう通達を出していただいた、これはプリザベーションノーティスと呼んでいるものだと思うんですけれども、これは非常によかったと思います。
 その上で、そこは所与のものとして、あとは9月末に、ただ、中旬に何らかの報告、それが最終なのか、中間なのか、それは今申し上げたところも踏まえて検討していきたいとも思っておるんですけれども、その中で、1つは、もちろんその経緯、ザハ・ハディドのデザインが選ばれて、それからずっと進んできたわけですけれども、やはりこういったプロジェクトというのは、経緯というのはどんどん進んでいくので、当然その中で変更すべきところは変更し、直すべきところは直していくと、これが無理だと思ったら速やかに変えていく、それが普通の事業の行われ方だとは思いますので、そういった意味で、どこで、この検証項目の中で私が一番気にしているところというのは、計画の検討すべきだったタイミング、これが幾つか、例えば3,000億円というのが2回出てきているわけですけれども、そこの3,000億円が出てきたところで、じゃ、これは単にコストの削減を指示しているというだけでなくて、じゃ、これはなぜ3,000億円になったのか、じゃ、これを単に数字が遊んでいるだけではなくて、具体的にどこが問題で、これは現実的にどうすれば削減できるのかというところまで、どこまで検証されたのかなと、そこもちょっと気にはしているところですので、そこも1つの項目の大きなところと考えております。
 5分程度ということですので、以上にしたいと思います。
【柏木委員長】  ありがとうございました。それでは、為末大委員、お願いします。
【為末委員】  よろしくお願いします。国立競技場ということで、1人アスリートが入っていないとまずいだろうというので、多分僕が入っていると思うんですが、アスリートの観点からいくと、今までのオリンピックの競技場を見ていても、オリンピック後の使い方というのが一番重要だろうと、これはレガシーというのでロンドンで取り上げられたんですけれども、今の見た段階の資料のものでは、21年以降の競技場をどんなふうに使っていくのか、どういうコンセプトで持っていくのかというのが今のところあまり見られない感じなんです。開閉式にすると大体このぐらいの金額が、利益が出るだろうというのも書いてあったりするんですけど、日本の競技場のほとんどはかなり利益を出すのが難しい状況で、この数字が本当に成り立つんだろうかというのも検証した方がいいのかなと思っています。
 おっしゃっていたように、後ろを振り返っていって一体どこに責任があったんだということよりも、我々スポーツ側の人間としては、この検証を踏まえた上で、じゃ、実際に本当のレガシーを考えていって、オリンピック後の日本社会に対してどんな国立競技場を作れば最も社会にとって貢献できるんだろうかという観点が非常に重要じゃないかなと思うので、ぜひ何らかのメッセージがここから出していければいいかなと思っています。
 もう一つは、おっしゃるように、五輪の決定する前の段階とその後が随分トーンが変わっていて、ある意味で五輪をとるためのデザインという側面もあったんじゃないかなという気もするので、そうだったとすれば、オリンピックが決定して、ちょっと時間がたった段階で、やはりもう少し本当の数字をちゃんと検討して、再検討すべきタイミングもあったんじゃないかなという気もして、その場合に何度かこんな数字になりそうですというのがJSCから出ていると思うんですけれども、こういうものが実際に、じゃ、撤退するというか、白紙に戻すという権限は一体誰から出せるのかというのは、僕は現場から見るとよく分からないんですけども、何となく失敗の本質のように、1回決定したことだから、幾ら下から上げても決定事項なので何とか現場で工夫してくれという方向だった可能性もあって、そうだったとしたら、一体どの構造をいじると次回の新国立競技場を作るときにそんなことが起こらないで済むのかというのも検証したいかなと思っています。
 長くなるので、以上です。
【柏木委員長】  ありがとうございました。それでは、横尾敬介委員、お願いします。
【横尾委員】  このたびこういうことで委員に就任いたしましたが、私は企業経営者という立場で、民間の経営者という立場で、本件をどう見るかということが恐らく役割だろうと思います。
 公的部門では、当初予算が時間の経過とともに膨張していくというような事例はよく見聞きしますけども、民間ではコスト削減と規模と機能の絞り込み、とにかく予算にこだわるということで実施していかないと会社は潰れちゃいますので、日本国の場合は潰れないとみんな思っていると思いますから、そこの差があるのかなというのは思います。
 それから、新国立競技場をめぐっては、予算の単純増加ではなくて、これだけ大幅に増えたり、減ったりという経緯を見ますと、民間では考えられない、思考不能に陥ります。ですから、異常なことが起こっているなと言わざるを得ないし、無作為の問題があちらこちらにあるんだろうなというのを感じざるを得ません。
 それから、委員としての基本的な考え方ですけど、今、下村大臣からもありましたが、文部科学省、それからJSCの役割分担と責任体制と、検証項目の一例として挙げられておりますけれども、これらを含めて、関係組織や関係者が様々な意思決定にどのように関わったのかということを、今も各委員おっしゃっていたように、きっちりと経緯を検証していく必要があろうかと思います。
 ただ、この委員会で、恐らく黒田委員がお話ししたようなことを一つ一つやっていくことは不可能だろうなと思っています。9月中旬という時間を限ったときに、その時間内で何ができるのかということをよく念頭に置いて進めた方がいいかなと思います。責任の所在というのは確かにあると思いますが、これだけの金額が動いて、これだけの問題を起こしたわけですから、国民の関心事でもあるわけですが、そこはそれとして、整理していくのにやはりこれはかなり時間が掛かる、それは並行してどうやっていくかということは恐らく新たにお考えいただきゃいけないかなと思いますが、この1か月半での進め方としては、やはり検証項目の例がありますが、こういったことがなぜ起こったのか、どうしてこういうことになるのか、何でこんな異常な考えられないことが起きるのかということを検証して、これをこれから新しいゼロベースで作る新国立競技場の建設にどう生かすのか、ガバナンスを含めて、ここが最大のポイントだと思います。それを1か月半の間で浮き彫りにできれば、その反省に基づいて新国立競技場、時間の問題ももちろんあるでしょうし、ラグビーはもう間に合わないとしても、東京オリンピックには間に合わせなきゃいけないわけですから、いずれにしても、そういったものへの1つの在り方、やり方としての、こういうことだったんだと、だからこういうことなんじゃないかというところが1つの大きな結論だろうと私は思います。
 それから、経営の視点での検証ポイントとして参考までに申し上げますと、執行と監督の分離、これは言われて久しいんですが、できそうでなかなかできない部分はありますけれども、執行と監督の分離、それから委託を受ける側、する側の関係の明確化がなされているのか、それから組織や職責とその権能に関する規定が整備されていたのか、契約関係も含めて、それからこの工事が途中で挫折したときにその賠償はどうするのか、あるいは民間ではよく成功報酬というのがありますけれども、建築会社に払う、あるいはコンサルタントに払う、設計者に払う、デザイナーに払う、これも全部出来上がってからの結果であって、途中でおかしくなったときにこれをどうするのかという問題などのところをきちっと整備されていたのかということはあるんだろうと、それから善管注意義務を果たしていたのか、不作為はなかったのかというところが、大きく申し上げるとこの3点かなと思います。
 それから、運営方法ですが、今もいろいろお話が出ていましたので、大変国民が注目しているところではありますので、やはり高い透明性と公開性を持って、公開性は先ほどご指摘があったように、タイミングという問題もありますので、そういうことだろうと思います。
 重ねて申し上げると、この時間1か月半の中で何をなすべきか、次の新国立競技場の建設にどれだけのプラスアルファを与えられる示唆が出せるか、これがこの委員会の役割かなと思います。
 以上です。
【柏木委員長】  ありがとうございました。それでは、最後に、私からですけど、私も一応法学部の元教授として、申し上げます。だいたい法律家というのは、事実がはっきり分からない内ははっきりした意見は言わないものでありまして、事実が分かる前に意見を言わせられるという問題はあるわけですけれどもあえて申し上げれば、全体的に今の私の印象としては、プロジェクトマネジメントのやり方に問題があったのかなと、こういう大きな建設請負は、海外のやり方、海外といいますと、大体ヨーロッパですけれども、イギリスを中心としたヨーロッパのやり方と日本のやり方がかなり異なっております。それから請負代金の計算の仕方もかなり違っております。それから設計管理のやり方も違っている、どうもその辺の違いを分かった上でプロジェクト管理というのがうまくできていたのかなと。
 例えば一番最初にデザインを決めておりますけれども、デザイナーに総工費の予想というのはできないはずなんですね。この経緯を見てもお分かりのとおり、実際に設計ジョイントベンチャーが入ってから細かな数字を出して、それでも巨大なアーチについては工法なんかでも随分値段が変わってきますから、そういう専門的な知識がなしに、デザイナーが1,300億円に収まるというようなことはちょっと言えないはず、それを誰もが分かっていたんじゃないかという気がする。普通だったらば、デザインもひっくるめてコンペに出すわけですね。そうするとこういうデザインで幾らで請け負いますというようなことになるのかなと、これは通常じゃないですけど、イギリスのPFIなんかのやり方ですと、そういうやり方になるかと思います。
 それであれば、最初からデザインと値段がセットになっておったんですけど、デザインが先に行っちゃって切り離されちゃった、後から値段が決まる、値段を最終的に決めるのは建設業者になるわけですけれども、その辺の全体のプランニングにちょっと問題があったのかなというような気がしております。これは実際ヒアリングをやってみないと分からないので、私の意見は今の状況でのテンタティブな意見でありますけれども、そんな印象を持っております。
 それから、幾つか意見が出ておりましたけど、確かにこの9月半ばというのは、ほとんど不可能に近い期限でありまして、じっくりやるとすれば、まずはざっとした事実調査をやって、そこで裁判でいえば争点整理になるわけですけれども、何が重要な項目、どういう項目のヒアリングにどれだけ時間を掛けるべきか、というようなことを決めて、それから進むというのが順番なわけですけど、今回はどうもそれをやっている暇がないのではないか。今のラフな事実関係からある程度の重要的な調査項目を決めてやっていきながら、また考えるということにならざるを得ないんではないかということを考えております。
 そのために、我々も、そういうやり方をやりますと、とかく抜け落ち、漏れとかが発生しがちでありますので、そういう拙速の仕事はやりたくないのでありますけれども、これは大臣の御指示でもあり、如何ともしがたいのかなと思います。その時間的範囲内、それから人的リソースの問題も黒田委員から御指摘がありましたように、私も非常に心配であります。そういう制約の中でこれからどこまでできるか、精いっぱい頑張ると言うしかないかなという気がしております。
 ということで、私の発言を終わります。
 本日御欠席の古阪先生は、建設の専門家で、私は御意見を大変に期待しておるのですけれども、机上の配付資料8をお預かりしております。私も今頂いたばかりで中身を検討しておりませんけれども、後から御一読願えればと思います。
 それでは、まだ時間が残っておりますが、これから自由討議にしたいと思いますけれども、御意見、御質問等ございます委員は、挙手をして御発言をお願いいたします。横尾委員。
【横尾委員】  今、委員長からもお話が1点ありましたけど、やはり私もいろんなプロジェクトを責任者でやらせていただいてきたことがありますけど、プロジェクトファイナンスというか、プロジェクト体制、責任の所在、あるいは決める人が誰なのかというようなことを、いろんな項目がありますよね。基本的要件だとか、先ほど事業規模だとか、特に3ページですか、御説明があった。あそこに平成24年7月ですか、民主党政権の頃だったと思いますけど、ここに四角で囲って、これだけを見ても、基本的要件がこれだけあって、事業規模の試算が1,300億円程度、こことのバランスが非常に取れていないですよね。1,300億円がいいのかどうか、試算と括弧してあります。これも責任逃れの表現ですよね、言ってみると、そういうことなので、ここら辺の書きぶりから見ても、まさにプロジェクトのマネジメントが、ガバナンスができていなかった、役割分担ができていなかった。
 それから大変これは失礼な言い方であれば、お許しいただきたいんですが、JSCさんのパンフレットをぱらぱら見せていただいたんですけども、JSCさんにこういったビッグプロジェクトを差配する能力があるのか、ないのか、ここら辺は検証されたのかどうかというのも、実は組織として見たときに、在り方として非常に疑問を呈さざるを得ないなと思いまして、やっぱり最大のポイントは、プロジェクトマネジメントというものをどう形作ったのか、作らなかったのか、そこら辺の検証は大枠では大事なのかなと思います。
【柏木委員長】  ありがとうございました。全く賛成でありまして、アメリカへ行くとプロジェクトマネジメントという厚い参考書が売られております。要するにプロジェクトマネジャーとしてどういうことをやるべきかということなんですが、この新国立競技場建設のプロジェクトマネジャーは誰だったのか、その人がどういう権限を持ったのか、どういう今までの経験を持っていたのか、そういうことも非常に疑問があるように思います。今の横尾委員の意見に大賛成であります。ほかに何か御意見ございますか。國井委員。
【國井委員】  今日欠席をされている古阪先生の先ほどのペーパーを見せていただいているんですが、実はここの部分は非常に私も重要なところが含まれているんじゃないかと思って、今日第1回のところは建築の専門家がいないということなんですが、このページをめくっていくと、やっぱり事実関係、経緯の病的な多さということで、ワーキンググループというか、特に建築の積算等のところについては、我々は専門家じゃありませんので、そこの部分についてはやっぱり厚く検討したいというところで、先ほどの時間的な問題というのはもちろんあるんですけど、将来的にはここの部分をないがしろにするわけにはいかないのかなとは個人的には思っていますので、できればそのあたりについては今後、先ほど黒田委員の方から人的リソースの問題もありましたけども、再考していただいて、何らかの形で9月中旬のところの取りまとめがあるにしても、その後の経緯の検証はしっかりやっていかなきゃいけないのかなということを思っています。
 あともう一点、先ほどオリンピック招致前の話と後の話をしたんですが、1,300億円のところのザハ案が決まって、先ほど委員長からも話もあったんですが、それから今の話にも絡むんですが、ずっと最終的な数字が出るまで結構時間が掛かっているわけですね。10か月ぐらい掛かっている。それを1か月半で検証しようというのはどだい無理な話ですから、そういった意味も含めて、やっぱり建築の部分の検証については、ある程度時間を割いて、9月中旬ではなくても、ある程度の進め方の中で議論していただきたいなと考えています。
【柏木委員長】  ありがとうございました。
【為末委員】  よろしいですか。僕はちょっと別の観点なんですけど、何でこんなに国民が怒ったのかという、つまり何が問題とされていて、それをどう我々が検証すればいいのかというのが、1,300億円のときに既に火種があったのか、それともこの数字は、まあ、いいよと、でも、これが大きくなったのがだめなのか、上下動したことで何かよくなかったというのを、この1,300億円が、そもそもたたいた数字がよくなかったというところなのかというのが、何となくどのあたりを、問題は多分探していくといっぱいあるような気もするんですけども、最も国民が期待している突いてほしい問題点というのは、何となく考えて、そこを、お時間がないということでなので、狙い澄ませていくとすると、恐らくこの辺の試算をたたくところも曖昧だったのかなという気がするんですけど、数字の乱高下というか、ここがやっぱり一番検証すべき点かなと、それで御指摘されていた、要は誰に結局そういうものを決める権限とかがあったのかというところに当たるのかなと思いましたので、一番皆さんが怒って検証してくれという期待を抱かれている点を絞り込んで、そこに何となくフォーカスするのが果たせる役割であるし、次の国立競技場に渡せる何かが生まれやすいのかなという印象がありました。
【横尾委員】  すみません、その関連で。ちょっと瑣末な話をしますが、今、為末委員がおっしゃったとおりだと思うんですね。やっぱり金額の上下。うちの家内なんかもテレビとかを見ていて、「何、これ」と、「何やっているのよ、一体」と、「信じられない」と、こう言うわけですね。そうだなと、俺もそう思うよということなんですけど、結局上下動の中で、一方で財政健全化という議論を真面目にしていると多分思いますけど、真面目にやろうとしているわけですよね。その一方で、1,000億円単位で変わると、これは何なんだということは、当然目線として、どんな素人でも分かりますよね。そこのアンバランスの問題がものすごくあるんだろうなと思うので、結局ここはプロジェクトの責任者の在り方の問題になると思うんですよね。ということで、ちょっと付け加えさせていただきました。
【柏木委員長】  私も賛成でありまして、やはり国民が怒っているのは、極端な上下動ということに対してあきれ返っている、舛添知事もそうですよね。その辺、なぜそんなに1,300億円、最初1,300億円というのも、ひとり歩きした感がありまして、これは本体工事価格だけなんですよね。
【横尾委員】  だけなんですね。
【柏木委員長】  ところが、あとの3,000億円というのは全部解体費とか何とかも含めているわけで、この辺もわりと雑駁な考えでその数字が公表されてしまって、それがまた乱高下感を増幅しているというようなきらいがないでもないわけなんですけれども、いずれにしても、これは工事全体をマネージするシステムに大きな欠陥があったんじゃないかと私は疑っております。その辺がまずは取り掛かりの中心かなという気がいたしますけども、國井委員のように会計の専門家もいらっしゃいますし、為末委員のようにアスリートの専門家もいらっしゃいますし、それぞれの観点から重要であると思われる問題点を探り出して、とにかく限られた時間の中で最大限の効果を発揮するよう努力するしかないのかなと思っております。ほかに御意見ございますでしょうか。
【横尾委員】  これも先ほどちょっとお話が出ていましたけども、この1,300億円というのは仮に置いた数字ですよね、恐らく。というのは、オリンピックは招致できるかどうかこのときは分からなかったわけで、夢物語を語って、数字はこれぐらいで置いておけよと、こういうことなんだろうと思うんです。そういうことは企業でもよく起こるんですけど、取れたらそこから精査するんですよね、普通は。この精査が、政権が代わったとか、いろんなことがあったんでしょうけど、という中で、ややそのままわーっといっちゃったというところがあるのかなという気がするんですけどね。すみません。余計なことばかり言いました。
【柏木委員長】  ありがとうございました。ほかに御意見ございますか。
【黒田委員】  すみません。私も実は横尾委員がおっしゃったことと全く同じことを申し上げようと思っていたんですけれども、最初のこういったプロジェクト、しかも東京オリンピックをやっていこうというところで、そこで夢を語るということは、私は何ら非難されることではないかなと思っていて、それを現実に落としていくときにどれだけの検証がされたのかと。先ほども申し上げましたけど、一旦3,000億円になったというところで、じゃ、そこでどんな説明をして、それを減らすためにどんな検証ができていたのかという、そこの検証、変動の過程というところが非常に重要のかなとは思います。
【柏木委員長】  ありがとうございました。
 時間の関係もございますので、本日の第1回新国立競技場整備計画経緯検証委員会は、ここまでとさせていただきたいと思います。
 最後に1点ですが、ヒアリングの対象者につきましては、順次委員の皆様から御意見を頂戴した上で、私の方で事務局に通知してまいりたいと思います。先ほどの事務局からの経緯説明等も踏まえ、この方にはぜひお話を聞いておくべきだと思う人、例えば文部科学省やJSCの関係者等につきましては、取り急ぎ委員長の責任において事務局にあらかじめ通知させていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
(「はい」の声あり)
【柏木委員長】  ありがとうございます。
 では、委員の皆様におかれましても、ヒアリングの対象者につきまして御検討いただき、随時事務局の方に御推薦をいただきますようお願い申し上げます。事務局は、委員からの御推薦がありましたら、速やかに私に報告をお願いいたします。
 なお、第2回委員会は、8月19日水曜日を予定しております。それまでの間、積極的に随時ヒアリングを行っていくことになります。ヒアリングの日程につきましては、事務局から皆様に御相談が行きますので、御対応をよろしくお願いいたします。
 それでは、皆様、本日は、朝早くから御多忙のところありがとうございました。これで第1回の委員会を終わります。

── 了 ──

お問合せ先

新国立競技場整備計画経緯検証委員会事務局

電話番号:03-5253-4111(内線4073)

(新国立競技場整備計画経緯検証委員会事務局)

-- 登録:平成27年10月 --