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オリンピック・パラリンピック教育に関する有識者会議(第6回) 議事録

1.日時

平成27年7月9日(木曜日)15時~17時

2.場所

文部科学省東館3階特別第1会議室

3.議題

  1. 民間企業の取組について
  2. 中間まとめ(案)について
  3. その他

4.出席者

委員

池田委員、伊藤委員、岡崎委員、大日方委員、小田垣委員、加藤委員、河合委員、佐藤委員、真田委員、佐野委員、坪野谷委員、中村委員、二宮委員、布村委員、山本委員、藤田委員、松山委員、室伏委員、結城委員、吉本委員

5.議事録

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 それでは、所定の時刻になりましたので、ただいまから第6回オリンピック・パラリンピック教育に関する有識者会議を開催いたします。
 委員の皆様方におかれましては、御多用な中、お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。本日の会議も公開で行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、まず会議開会に当たりまして、丹羽文部科学副大臣より御挨拶をいたします。

【丹羽文部科学副大臣】 
 改めまして、皆様、こんにちは。お足元の悪い中、また天気が不安定な中、きょうも有識者会議にお集まりいただきまして本当にありがとうございます。
 ちょうど2週間前に、オリンピック・パラリンピック大臣として遠藤大臣が新しく担当されたわけでございますが、また私自身も内閣府のオリンピック・パラリンピックの担当副大臣としてしっかり遠藤大臣を支えながら、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会の成功に向けて、しっかり尽力していきたいと思っております。
 そういった中で、きょうまたパナソニックの方から、企業としてのオリンピック・パラリンピックの取り組みを、是非拝聴させていただきたいと思っております。夏前までに有識者会議の議論も、皆様方から議論を拝聴した中で、そろそろまとめの方に向かって進めさせていただきたいと思いますので、是非委員各位の御尽力、何とぞよろしくお願い申し上げまして、冒頭の挨拶にかえさせていただきます。どうぞきょうもよろしくお願いします。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 次に、配付資料の確認をさせていただきます。お手元の資料の議事次第の1枚紙のもとに、配付資料4のところでございますが、一覧にしておりますので、そちらも御参照いただきながら確認をお願いいたします。
 まず、資料番号1でございますが、これは本日御発表いただきますパナソニックからの資料でございます。
 なお、パナソニックの資料につきましては、現在検討中の情報がございますので、パナソニックの希望によりまして、メーン席委員の方々のみの配付となっております。また、パナソニックから提供いただきましたパンフレットなども併せてお配りしておりますので、御参照いただければと思います。
 それから、資料番号2でございますが、こちらは前回会議及びその後メール等で頂いた委員の方々の御意見をまとめた資料でございます。
 資料番号3は、前回御審議いただきました中間まとめにつきまして、資料番号2にございます委員の方々から頂いた意見を踏まえて修正をしたものでございます。いわゆる見え消しの形でお示しをしているものでございます。
 資料番号4は、前回、そして今回の議論を踏まえまして、中間まとめの概要、それから概要よりもう少し詳しめの3枚紙の要旨というものを、案として作成したものでございます。
 資料番号5は、参考資料なども含めまして、中間まとめ全体の案としてお示しをしているものでございます。資料番号5につきましては、この有識者会議でまとめさせていただきました後に、文部科学省のホームページ、あるいは様々な会議で中間まとめとして配布等したいと考えているところでございます。
 参考資料1でございますが、有識者会議の設置のペーパー、委員名簿のペーパーでございます。
 不足等ございましたら、事務局までお知らせください。よろしいでしょうか。
 それでは、次に議事に先立ちまして、新たに就任いただきました委員の紹介をさせていただきます。参考資料1の裏側のペーパーの委員名簿にもございますように、新たに一般社団法人日本経済団体連合会オリンピック・パラリンピック等推進委員会企画部長であり、またJXホールディングス株式会社執行役員総務部長でもございます山本一郎様に新たに委員に就任いただきました。山本一郎様に就任を頂きましたので、まず一言御挨拶をいただきたいと考えております。
 それでは、山本委員、お願いいたします。

【山本委員】 
 ただいま御紹介を頂きましたJXホールディングスの山本でございます。6月2日に経団連の方で、スポーツ推進委員会という名称だったものがオリパラ等推進委員会というふうに名称が変更になりまして、その企画部会長に前任のパナソニックの福井様の後を受けて就任することになりました。今後とも是非よろしくお願いを申し上げます。(拍手)

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 山本委員、ありがとうございました。
 それでは、議事に移らせていただきます。
 副大臣から先ほどお話のございましたように、本日は本会議の中間まとめについて御議論いただく予定ですが、その前に前回会議でも御意見がありました、またこの中間まとめの案でも幾つか言及しております民間企業の取り組みにつきまして、パナソニック株式会社ブランドコミュニケーション本部CSR・社会文化部事業推進課長の山口大輔様から御紹介を頂きます。
 それでは、山口様、よろしくお願いいたします。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 皆さん、こんにちは。私、パナソニックの山口といいます。本日は、弊社のオリンピック・パラリンピック教育の推進活動ということで現状を報告させていただく機会を頂きまして、まことにありがとうございます。まず、取り組みを開始したばかりというところと、まだ検討中のこともありますので、簡単な紹介になってしまうかと思いますが、よろしくお願いいたします。
 最初に、オリンピック・パラリンピック教育ということですけれども、まさにオリンピック・パラリンピックに関しましては、様々な教育的な価値を持っているものだと考えております。スポーツ、国際理解、文化交流、福祉、大会を支える人や技術、いろんな子供たち、生徒たちの学びの要素になるようなものが詰まっている、学びの宝庫だと考えております。
 私どもパナソニックは、長年ワールドワイドパートナーを継続させていただいており、そこで培ってきた実績とノウハウ、あと私どもは社会貢献活動として次世代育成支援活動というものを中心に活動しておりまして、環境教育でありますとか、キャリア教育といったものを推進していっております。こういったこれまでの活動をうまくマッチさせながら、当社だから提供可能な教育プログラムを開発していこうという形で、今現在進めております。
 ここに簡単に、私どものオリンピックへの貢献について歴史を書いておりますが、最初は1988年のカルガリーからスポンサーとして貢献をしておりまして、今現在、2024年までは国際オリンピック委員会のパートナーシップ契約を延長させていただいております。
 ここでまず、先ほど申しました私どもの次世代育成支援活動について簡単に御紹介をしておきますと、日本におきましては学校向けのプログラム提供ということで、主に出前授業でしたり、学校側にいろんな教材を提供するという形で貢献活動を行わせていただいております。今現在、年間で約900校の学校に教育貢献、生徒の数にしますと約7万人を対象に教育活動を展開しているという実績がございます。
 さて本題のオリンピック・パラリンピック教育の内容についてですけれども、現在、おもてなし授業というのを開発しておりまして、今検証しているという状況です。3月に渋谷区立広尾中学校でおもてなし授業を1回検証しまして、内容といたしましては、東京の有明にパナソニックセンター東京という私どもの迎賓館、ショールームがありまして、そこで実践しているおもてなしをテーマにしたプログラムです。
 このプログラムの狙いは2つあります。真ん中に書いておりますけれども、1つは、おもてなしを通じて、多様な文化や特徴を受け入れるということについて考え、違いを認め、尊重しあう社会を目指そうという態度を育むこと。2つ目が東京オリンピック・パラリンピックの成功に貢献する態度を育もうということ。この2つを狙いにしたプログラムになっております。
 下の方に授業の教材を幾つか紹介しておりますけれども、授業の内容は一方的に聞かせるという内容ではなくて、生徒たちのワークを中心にした取り組みになっています。ワークの事例を2つ書いておりますが、1つは、異なる文化を持った人たちを受け入れるために大切なことは一体何なんだということについて考える。ワークの2つ目は、様々な文化や特徴を持った全ての人をおもてなしするために、自分としてできることは何なのかを考えさせるという内容になっております。
 これが授業の大きな流れですが、冒頭はクイズや動画を使いましてオリンピックの歴史でありますとか、弊社とオリンピックとのかかわりなどについて簡単に話をした後、それ以降はグループワークが中心になるような授業展開になっており、最後は子供たちが自分たちがおもてなしするときにはどうしていったらいいのかを考えて発表するという内容になっております。
 ここで、この事業について検証をした結果、どのような評価を頂いたかということで幾つか紹介します。まず学校からの声ということで、ここでは校長先生から頂いた評価を整理しております。
 4つございまして、1つはオリンピックスポンサーへの理解ができました。2つ目が、バックヤードで大会を支える人たちがちゃんといるんだということに気づいて、そういう働き方に憧れや興味を持たせることができたということです。あと、これは授業のやり方なんですけれども、ワーク型のプログラムということで、それによって自分事として捉えることができたのではないか。4つ目といたしましては、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、自分たちがやれることを最後に宣言するという形をとっていますので、学んだことを前向きな形で、未来の自分へとつなげられたのではないかという御意見を頂いておりまして、先生からもいい評価をいただけたのではないかと考えております。
 一方、学ぶ側の生徒さんたちがどのように考えているかということで幾つかアンケートの内容を御紹介しますと、1つは、「多様な文化や特徴を持った人たちを受け入れるために何が大切かということを考えることができましたか」ということに関しましては、98%の生徒さんたちが「できた」という回答をしています。あと、「多様な文化や特徴を持つ人たちを受け入れるために、自分ができる具体的な行動案を考えることができましたか」という問いに対しても、92%が「そう思う」という回答を頂きまして、こういった数値を見ましても非常に高いパーセンテージを占めておりまして、多様な価値観への理解と実践につなげるような効果が出たのではないかと考えております。
 もう一つアンケートを紹介しておきますと、「パナソニックの活動を通してオリンピックで大切にしている考え方が理解できましたか」ということに関しましても、98%の評価。あと、「2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、自分ができる行動案を考えることができましたか」という内容に関しても、85%ということで、これも両方とも高い数値を占めておりまして、オリンピック・パラリンピックへの理解と、自分がそういったことに臨んでいく姿勢への落とし込みができたのではないかと考えております。
 あとは、自由記述のところで生徒たちから上がってきている意見ですけれども、「オリンピックが楽しみ」であるとか「選手だけじゃなく、裏方の人たちがたくさん頑張ってくれたから成功したんだなということに気づいた」「海外の人に日本のおもてなしの心を伝えるためには、まず自分たちがその人たちに関心を持って、理解し合うことが大切だということがわかりました」「2020年に向けた自分の目標を立てることができた」というような意見なども聞かれ、こういった生徒たちの声を見ましても学びの多いプログラムになっているのではないかと感じております。
 最後に、告知というか、お知らせですけれども、きょう御紹介しましたおもてなし授業というのは、オリンピック・パラリンピック教育の一つの我々のプログラムでありまして、それ以外のプログラム開発も現状考えています。今年9月以降になると思いますが、オリンピック・パラリンピック教育に関する弊社の活動を本格的にスタートしていきたいと考えておりまして、そういうものを発信させていただくような場も提供していきたいと考えております。
 今後、2020年に向けて、オリンピック・パラリンピック教育に関して、パナソニックは積極的に推進していこうと思っていますが、プログラムの開発にしましても、推進にしましてもいろんな方々、特にここにお集まりの有識者の皆様方の貴重な御意見などもちょうだいしたいと思っていますので、今後とも何とぞよろしくお願いいたします。
 簡単ではございますが、以上で現状のパナソニックの取り組みについての発表を終わらせていただきます。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御紹介につきまして御質問などございましたら、挙手をお願いいたします。佐野委員、お願いいたします。その後、佐藤委員、お願いします。

【佐野委員】 
 産経新聞の佐野でございます。大変貴重な体験を発表していただきましてありがとうございます。
 御社のこういう教育推進というのはいつごろから始められて、どういう形で、今、パナソニックセンター東京の方たちが講師となられたという例を紹介していただきましたけれども、ほかにどのような例があるのか。あるいは教室のときに先生方の立ち位置というのは、どういうところにいらっしゃるのか。あと、教材というのは何か提供されているのか、そういったことを伺えればと思います。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 まず、私どもがこの取り組みを開始した時期というのは、本格的に開始したのは、社会貢献活動の柱に次世代育成支援というのを立てようということで開始したのが2007年になります。2007年から本格的にスタートいたしました。
 私どもの学校向けの次世代育成支援の活動は、先ほども申し上げましたが、出前授業というのを中心としておりまして、社員が自分の仕事のキャリアの話をするといった内容が中心で、いろんな職種の人間が例えば設計の人間、製造の人間、そういった社員から出前授業に行きたい人間を募りまして授業に行ってもらうという形態をとっています。年間でいきますと、講師が70人ぐらい全国におりまして、その70人で全国を網羅するような形で進めさせていただいています。
 ただ、70人で出前授業をやるといっても数が知れていますので、出前授業はせずに教材提供のみというのも実施しています。
 先生たちの立ち位置は、学校というのは子供たちを社会に送り出すというのが役目でして、我々に対して社会につながる接点の部分についての講義を求められる依頼者という立ち位置と考えています。先生たちがそういった形で企業の教育貢献を望んでいて、それを我々が要請を受けて授業をさせていただいています。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 それでは、佐藤委員、お願いいたします。

【佐藤委員】 
 ありがとうございました。6ページにプロから学ぶということで、どういう内容で、どういう教材だったのかということを、今、同じ質問だったんですが、ちょっと角度を変えますと、最後の10ページに裏方の人がたくさん頑張ってくれたから成功したんだなと思ったという生徒の声があるんですけれども、これはこういう教材を使っておられるのかというのが1点。
 もう1点が、なぜそういう質問をしたのかというと、例えば最近、学校の方で動物園などを見学するときに動物を見せるのではなくて、飼育の姿を見せることによって大変さであるとか、そこに子供たちが非常に感動を覚えると。オリンピック・パラリンピックも多分そういうことも言えるかなと思うんですけれども、そういうことがあるのかどうか。
 もう一つ、生徒たちのアンケートの結果があるんですけれども、これは98%が「思う」と回答しているんですけれども、何かほかにこういう評価、例えば何かワークシートがあったり、生徒の作品があったり、そういうものも評価の対象にされておられるのかどうか、この2点をお聞かせいただければと思います。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 まず1点目は、どういった教材を使ってやっているかというところですけれども、オリンピックとなると、我々はオリンピックの会場にセキュリティカメラでありますとか、大型表示システムでありますとかそういったものを納入させていただいていますので、そういった人たちの仕事の様子と苦労を映像におさめていましてお見せするような映像教材を準備しています。
 もう一つ、評価ということについてはアンケートもございますし、特に先生たちには教材の改善点などについてヒアリングをかけたりしています。出前授業の講師をした社員についても、その後の社員のマインドがどう変わったかというところもアンケートによって調査をしています。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 結城委員、お願いいたします。

【結城委員】 
 読売新聞の結城です。プレゼンテーション、ありがとうございました。
 パナソニックさんはずっとトップスポンサーでいらっしゃって、リノベーションされる前のオリンピックミュージアムでもいろんなシーンを訪問者に見せるシステムをつかさどっていらっしゃいましたが、教材の中で子供たちが一番反応して、一番感動するのは選手の生きざまであったり、選手そのものの姿であると思うのですが、そういったものを例えばIOCも教育にこれからいろいろ力を入れていって、いろんな教材もつくらなければという話もあったやにこの間聞きましたから、何かタイアップして国際的にも展開できるようなものをこれからお考えになるのかどうかを教えてください。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 今、貴重な御意見を頂きましたけれども、私どももいろんな教材づくりをしていかないといけないと思っていますし、いろんな方々とのタイアップを前向きに考えさせていただいて、子供たちの学びにつながることを目的とした社会貢献活動の推進と教材開発をしていきたいと考えています。子供たちの本当の学びにつながるためにはどういったことをしたらいいのか、誰とパートナーを組んで進めていったらいいのかということを、広く皆さんの御意見を聞きながら進めていきたいと考えています。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ほかに質問等ある方いらっしゃいますでしょうか。中村委員、お願いいたします。

【中村委員】 
 ありがとうございました。高山市の教育長の中村でございます。
 私、この有識者会議に最初に出させていただいたときから一貫して、常に私の中にあるテーマは、高山市なんていっても本当に小さな地方都市です。一応うたい文句的には、国際観光都市を目指して持続可能なまちづくり・人づくりをというふうには言っていますけれども、何せこの前も言いましたように、本日もここへ来るのに朝9時半過ぎのJRに乗ってびゅーっと走ってきて、2時半過ぎに着いて、ここで2時間済むと、同じぐらい時間をかけてまた戻っていく。こういうところです。
 こういうところにおいて、パナソニックさんがこんなふうにやってくださることは大変うれしいことだと思いますけれども、すぐ身近に置きかえたときに、私ども高山市という、これは一つの代表といいましょうか、日本中にはいろんなところがありますし、いろんな自治体がありますし、そこにも間違いなく子供がいて、次代を担う世代がいるわけですので、その子たちにどうしてそれを提供してもらえるか、どのような手だてがあるのかということとか、最初に約900校7万人の子供たちというふうに御紹介を頂きましたけれども、どのエリアまで行ってくださったのか、やってくださったのかということをまずお聞きして、その上で、今後更にというお話でしたので、それを具体的に言ったら、もっとエリアを広げて実施してくださるんだろうか、そういう志をお持ちなんだろうかということについてお尋ねをいたします。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 私どもはどうやって全国で事業をしているかというところなんですけれども、大きくは東北・北海道地区、中部、関東、関西、九州、この地区で、どちらかというと拠点があるところを中心に弊社の出前授業を展開させていただいております。拠点から離れているようなところの御要望があった場合には、出向いていく場合もございますけれども、基本的には教材提供という形で進めさせていただいております。
 出前授業に行けない分、出前授業にかわるような映像を準備していまして、その映像を見れば出前授業と同じような効果が得られるような教材になっており、そういった形で網羅させていただいているのが現状になります。

【中村委員】 
 ありがとうございます。先ほどの御説明にも教材によってというくだりがありましたので、きっとそれは提供くださるんだろうと思いましたが、そうは言いつつ、次代を担う世代の子供たちにはいろんな意味で生の人が心を持って語ったり訴えたり、どうだろうとやってこそという思いを持っているものだから、それが可能になればという思いをいたしております。
 それは第1回の会議の中でもオリンピアンの方々直接出向いて、子供たちに云々ということを言ってくださったけれども、それはなかなか日本全国津々浦々まで届かないので、それを何とか補完する意味で教材を開発してくださるということについてはよくわかりましたし、私、高山市ですけれども、ここへ来させてもらった御縁を頂いて、できれば他のところへも紹介していきたいと思っておりますので、どうこその節はよろしくお願いいたします。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 よろしくお願いします。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 藤田委員、お願いいたします。

【藤田委員】 
 非常に興味あるプレゼンテーション、ありがとうございました。同志社大学の藤田と申します。
 1点、校長先生からの評価、声で、2020年に向けて自分ができることを宣言することで、学んだことを前向きな形で未来の自分へとつなげられたであるとか、あるいはアンケートで、2020年、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、自分ができる行動案を考えることができたというところで、85%の人が「そう思う」と答えていらっしゃいます。
 そこで1点お聞きしたいのは、授業のまとめのところで宣言を生徒さんがされていますが、具体的にこのような宣言、生徒さんはこんなことを考えたというのがあれば、幾つか御紹介いただきたいんですけれども。よろしくお願いします。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 幾つかありましたのは、どうしても国際化という中で、いろんな人たちと話をする中ではコミュニケーションが非常に大事になってくるということがございますので、共通言語としての英語ですね。英語を例えば前向きに勉強していこうという意見でありましたり、あと自分が主張する前に、まず人の意見をきちっと聞くような姿勢を身につけていくことを私は宣言しますとか、そういった意見がありました。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 室伏委員にお願いいたします。

【室伏委員】 
 ありがとうございます。長年にわたり、オリンピックのスポンサーをされてきて、オリンピックのムーブメントを推進するためにも多大な御尽力をされて、日本の代表として何かされていることに関していつも誇りに思っております。どこの会場に行っても見られますし、日本の企業でここまでオリンピックをサポートしている企業というのはなかなかないと思うんですけれども、トップスポンサーとしてこれまでも本当にすばらしいと思っております。
 それにプラス、また教育の活動もされているということで、すごく興味深く聞かせていただきましたけれども、オリンピックが成功する上で、オリンピックは当然アスリートがやるものなんですけれども、それを見ると。オリンピアン・パラリンピアンがベストを尽くすことがもちろん大事なんですけれども、盛り上がりということでいえば、こういった子供たちの教育で、オリンピックは決してアスリートだけの、テレビに出ている人たちだけのものではなく、そこに出てない人たちのいろんなかかわり方があって、そこにはまた感動のドラマもあってということで、行けないところは隅々までテキストを届けるという地道な努力が、恐らくこの5年間更にこういう活動されることで、オリンピックが成功に結びつくかと思います。
 是非今後も続けていただきたいと思うことと、過去のオリンピアンもたくさんいると思います。しっかり掘り出していただいて、昔のオリンピアンは当時のオリンピックの話もできるかもしれませんし、そこでは必ず国際交流というものも、国際交流を経験してないオリンピアンはいないわけであって、何かエンゲージメントを是非オリンピアン・パラリンピアンともしていただけるといいと思いました。また、実際の経験も語ることができるんじゃないかと思いました。
 また、テキストのことで、今行けないところに関してはムービーなどを届けるということで、質問なんですけれども、また今後、テクノロジーを使ったり、最近の若い人に合ったような、興味をそそるようなテキストというか、オリンピックやパラリンピックのよさを届けられるような工夫も今後は考えておられるのかと思いまして、質問です。ありがとうございました。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 今現在は映像を中心とした教材で、それをDVDで配布したりという形で渡したりしているんですけれども、今、ネットワークの時代ですので、そのネットワークを駆使して、例えばパソコンで気軽に自分の見たい教育教材を見られるような仕組みもつくっていければと思っています。

【室伏委員】 
 ありがとうございました。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ほかの委員の方。真田先生、お願いいたします。

【真田委員】 
 筑波大学の真田です。大変興味深い御発表、ありがとうございました。
 この教材の中にオリンピック、あるいはアスリートの動画なども入っていますでしょうか。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 動画も入っています。冒頭と動画の部分で、そういったアスリートの様子でありますとか、あと先ほども申し上げましたけれども、裏方の社員の活躍の映像も取り上げています。

【真田委員】 
 オリンピックの場面なども入っているということなんですけれども、その場合、トップスポンサーのパナソニックといえどもIOCの許可をとらなくちゃいけないのでしょうか。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 当然許可を得た映像になります。TOPスポンサーとはいえ関連した資料、映像などについては許可を取ることが必要になります。

【真田委員】 
 じゃ、そういうものがあれば、パナソニックさんの方で動画はできるということなんですね。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 関連部門の許可を得ることが前提になります。

【真田委員】 
 是非そういうものを教育の場面に私どもも使わせていただければと思いますので、是非よろしくお願いをしたいと思います。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 我々パナソニックだからこそできる教材提供の仕方というのもありますので、そういったメリットを活かしながら教材をつくっていきたいと考えています。

【真田委員】 
 ありがとうございました。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 伊藤委員、お願いいたします。

【伊藤委員】 
 障害者スポーツを広める事業をしております。
 2つありまして、1つは今まさに真田先生がおっしゃったことです。私どもはいろんなところにスポーツを紹介をするにあたり、トップレベルのパラリンピックの映像をお持ちしたいと思うのですが、それはかなわぬことです。トップスポンサーのパナソニックさんがそうやって広めてくださっているということは、今、回答をお聞きして大変うれしく思いました。
 2点目は、「狙い」というところが非常に奥深く思います。長いことずっとオリンピック・パラリンピックを支えてこられたパナソニックさんだからこそ、おもてなしというみんなが知っているキーワードを使いながら、その中に非常に深いオリンピック・パラリンピックの意義というのを、小学生、中学生に伝えているのだと、とても感じました。
 特にどうやっておもてなしをしようかということではなくて、多様な文化や特徴を受け入れることについて考えるというマル1のところ、「お互いを尊重する社会」。多様な文化や特徴というのをお子さんたちにどんなふうに説明して、どんなふうにお教えになっていらっしゃるのか教えていただければと思いました。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 今回のこの教材はパナソニックセンター東京というところも題材にしています。パナソニックセンター東京にはいろんな国のお客さんが来られます。いろんな国、文化も違いますので、お出しする食事等も違いますし、あと国旗の揚げ方なども含めていろんな配慮があります。そういったおもてなしの考えをパナソニックセンター東京の社員の口から紹介をする映像をつくっています。そういった映像で広くお子さん達にお伝えできるような仕組みにしています。

【伊藤委員】 
 ありがとうございました。そのセンターは、お子さんたち向けのセンターですか。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 一般のお客様全て行けます。

【伊藤委員】 
 私どもも行けますか。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 是非いらしてください。

【伊藤委員】 
 ありがとうございました。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ほかの委員の方、いかがでしょうか。二宮委員、お願いします。

【二宮委員】 
 プレゼンテーション、どうもありがとうございました。文教大学の二宮です。
 2点あるんですけれども、こういった教育を推進していくためには教育をする人材ってすごく重要だと思うんですけれども、社員教育といいますか、教育をするに当たって社員をどのように教育しているのか、またそういった人たちが増えていかなきゃいけないというところからいくと、啓発を社員に対してどのようにしているのかというところを1点お聞きしたいと思います。
 もう1点は、ちょっと飛躍した質問になるんですけれども、所属がCSRということですので、東京オリンピック・パラリンピックに関して、例えばパナソニックとして企業ボランティアへの参加とか、取り組みの計画等があれば、ちょっと飛躍した質問で申し訳ないんですけれども、教えていただきたいと思います。

【山口パナソニック事業推進課長】 
 まず、社員教育の方法ですけれども、啓発という部分では、こういった活動をしているんだというのを社員に知ってもらうことがまず重要だと思っていますので、インターネット、社内のイントラネットで活動をやるたびにこういった活動をやっていますというのを社員に見せるようにして、それで啓発を図っています。
  また、出前授業に向かう社員に関しましては、出前授業に行くまでの心得とか、学校に行くとなると、どうしても言葉遣いも含めて注意しないといけない点があるんですが、そういったところも含めて研修をやるような仕組みで回していっています。
 もう一つ、社員のボランティアというのは オリンピックの時のボランティアということでしょうか。まだ計画はしてないんですが、自分のスキルを生かして貢献するボランティア活動、プロボノみたいな形でオリンピックを我々社員として支えられるような取り組みというのはやっていければと考えています。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ほかに。よろしいでしょうか。
 それでは、山口様、貴重な御発表、ありがとうございました。(拍手)
 それでは、次に本日の中心議題でもございます中間まとめの議論に進みたいと思います。
 まず、事務局の方から、前回会議等を踏まえまして修正いたしました中間まとめについて説明をさせていただきます。
 まず、資料番号2は、前回会議、更に会議の前後のメールなどで頂いた委員からの意見を、章ごとにまとめたものでございます。これに基づいて、前回御議論いただきました中間まとめを修正しておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 それでは、具体の修正内容を、見え消しになっております資料番号3に基づきまして説明をさせていただきます。
 まず、資料番号3の1ページでございます。まず、「はじめに」というところをつけさせていただきました。その「はじめに」という場所につきましては4つの段落でなっておりますが、最初の第1段落につきましては審議経過、中間まとめの資料番号5の方では具体的な審議経過、何月何日にどういう会議を開いたかといったものも参考資料につけておりますが、この「はじめに」という場所で簡単に審議経過を書いてございます。本年2月にこの会議が設置されて、その後6回の会議を開催し、関係者からのヒアリングを行うなど精力的な審議を進め、その結果を中間まとめとして公表したということを記載しております。
 そして、第2段落のところは、関係者へのお願いでということでございます。まず、関係団体・関係者につきましては、本中間まとめの提言を踏まえた必要な取り組みの推進を求めております。さらに、国民の方々に対しまして、本中間まとめの趣旨を理解され、オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた様々な取り組みに対して積極的に協力し、自ら参画することをお願いしたいということをメッセージとして記載しているところでございます。
 そして、第3段落でございますが、他の会議での議論との連携ということでございます。オリパラ教育に関しましては、国の会議以外にも、東京都におきましても有識者会議が設置されておりまして、本年の7月末あるいは8月上旬に中間まとめを行うような形で、現在審議が進められているところでございます。また、組織委員会におきましては、アクション・アンド・レガシープラン、これは教育のみならずスポーツ、文化、まちづくり、持続可能性、テクノロジーなどより幅広いものでございますが、アクション・アンド・レガシープランの策定に向けた検討が行われているところでございます。
 こうした様々な検討の場におきまして、本中間まとめを参考にして、更に議論の発展が行われることを期待したいということを記載しているところでございます。
 そして、最後の第4段落でございますが、こちらは前回会議におけます委員の意見、中間まとめ全体として2020年がゴールのように感じてしまうという御意見を頂いたところでございます。その御意見を踏まえまして、そこに記載がございますように、オリパラは一過性の単なるスポーツイベントではないこと、更にオリパラ教育も東京大会だけを目的や終着点とするものではなく、有形・無形のレガシーの創出という観点も踏まえて、中間まとめ全体を推薦することが必要だということを、中間まとめの冒頭で記載したところでございます。
 そして、1ページの一番下から2ページ目にかけてでございますが、前回会議におきまして、オリンピック憲章などオリンピックに関する記載が冒頭あるわけでございますが、パラリンピックに関する記載も必要という御意見を頂きまして、これにつきまして事務局の方でもいろいろ探したのですが、なかなか適切なものを見つけることが難しいという中で御意見を頂いた山脇委員長から具体の情報提供と文案を頂きまして、そちらを1ページの一番下から2ページにございますような形で記載しております。
 その上、その裏2ページ目でございますが、最初の丸でございます。パラリンピック憲章に関する記載の後でございます。こちらにつきましては前回会議における委員からの意見の中で、オリンピックとパラリンピックを2個対立的に捉えるのではなく、両者の基盤が共通しているという記載がどこかで必要ではないかという意見を頂いたところでございます。それを踏まえまして、オリンピック憲章・パラリンピック憲章を記載した次のこの箇所に、そこにございますように「オリンピックとパラリンピックは理念や目指すべき方向性が共通しており、オリンピック・パラリンピック・ムーブメントとして全国的に展開することが求められる」という記載を入れたところでございます。
 そして、その下の2番目の段落でございますが、我が国さらには世界の将来像として3つ記載しております。その3つの世界像の後に「等」を記載いたしました。これは前回会議におきまして、世界の将来像はこの3つだけかという御意見がございましたので、「等」を入れております。
 これにつきましては、ほかのものを具体に書くということも考えられます。例えば24年3月に文科省で策定しておりますスポーツ基本計画におきましては、これからの社会像といたしまして5つの像を記載してございます。具体的には、1点目として青少年が健全に育ち、他者との協働や公正さ等の規律を重んじる社会、2点目といたしまして健康で活力に満ちた長寿社会、3点目といたしまして地域の人々の主体的な協働により深いきずなで結ばれた一体感や活力がある地域社会、4点目といたしまして国民が自国に誇りを持ち、経済的に発展し、活力ある社会、5点目といたしまして平和と友好に貢献し、国際的に信頼され、尊敬される国という5点を掲げてございます。
 そのようにスポーツ基本計画の記載をそのまま持ってくることも考えられるわけでございますが、スポーツ基本計画はオリパラに限らず、スポーツ全体でございますので、より幅広い将来像といいますか、世界像を記載しております。この有識者会議はオリンピック・パラリンピックに絞って議論をしておりますし、せっかくでございますので、有識者会議の委員の言葉をそのまま載せた方がいいのではないかということで、その3点に「等」を加えた形にしておりますが、先ほどのスポーツ基本計画の例なども踏まえまして、もし更に載せた方がいいというものがあれば、この後の自由討議におきまして意見をいただければと思います。
 その次でございます。その下、オリパラ教育はオリンピック・パラリンピック・ムーブメントそのものであるということについて、どこかに記載が必要ではないかという御意見を前回頂きましたので、「オリパラ教育はオリンピック・パラリンピック・ムーブメントそのものである」という記載を入れております。
 その下でございますが、自己や社会の在り方の構造、あるいはその下の丸のオリパラ教育の目的のところの順番の入れかえや字句の修正につきましては、前回、委員の方々から頂いた意見に基づきまして修正をしております。
 続きまして3ページでございます。3ページも同様に、前回会議の委員の方々から頂きました意見に基づきまして、必要な字句の修正あるいは追加をしております。
 まず、オリパラ教育の中身といたしまして、一番上の丸にございますように、用具の工夫・開発やクラス分けなどのパラリンピックの特性というものを加えてございます。また、前回会議でオリパラの負の部分のみならず、負の部分をプラスにかえるにはどうしたらいいか、そういうことも必要ではないかという御意見を頂きましたので、負の部分だけではなく、改善に向けた取り組みということで、資料に記載があるような記述を加えてございます。
 さらに、スポーツマンシップあるいはボランティアという記載につきましては、前回意見を踏まえて修正をしております。特にボランティアにつきましては、ボランティアは共生社会の形成に役立つという記述が必要ではないかということで、そこにございますように「ボランティアをはじめとする共生社会の形成」という形で修正をしているところでございます。
 おめくりいただきまして、4ページでございます。4ページの一番上の段落でございますが、こちらは委員の方からメールで頂いた意見の中で、受け身的な教育という観点だけではなくて、学習者の主体という観点も重要ではないかと。すなわち教える立場からの記述だけではなくて、学ぶ側の観点からの記述も必要ではないかという御意見を頂いたところでございます。それを踏まえまして、赤字となっているところにございますように、「生涯学習の観点、まさに学習者の観点から、学習者の発達段階やライフステージに応じた主体的な学習のための環境整備も求められる」という記載を加えたところでございます。
 そして、下から2番目の丸でございます。こちらにつきましては初等中等教育におけます教育啓発手法におけるICTの活用に関する記述の箇所でございますが、前回会議におきまして委員の方から、教育啓発手法だけではなくて、教育活動自体にもICT技術を活用することが必要ではないかという意見を頂きましたので、その旨を赤字のとおり記載したところでございます。
  一番下の丸でございますが、最初に障害のある人とない人との交流、共同学習のための教材、指導参考資料、マニュアルの作成なども必要ではないかという御意見を頂いたところでございます。それを踏まえまして、そこの「また」という以下にございますような記載を新たに加えてございます。また、その下の「なお」以降のところでございますが、こちらは東京大会以外の今後数年の取り組みを、構造的に学校、あるいは子供たちが学ぶことも必要であるという御意見を頂いたところでございます。
 その御意見を踏まえまして、「なお」書き以降のところ、4ページの下から5ページにかけてでございますが、「東京大会のみならず東京大会に向けた取り組み、あるいは東京大会以外のオリンピック・パラリンピック競技大会」、5ページでございますが、「オリンピック・パラリンピック以外の国際競技大会、関西ワールドマスターズゲームズなども含めて幅広い学習に構造的に取り組むことも可能になるよう、関係団体による情報発信の充実が期待される」という記述を新たに加えたところでございます。
 そして、5ページの真ん中の段落、下から3番目の丸でございますが、こちらは学校の教師の方々の理解促進に関する記述のところでございますが、その記述に関しまして、前回会議におきまして、まず資格の奨励につきまして御意見を頂いたところでございます。それを踏まえまして、赤字のなお書きにございますように、「児童生徒への指導の充実や障害者スポーツへの理解促進の観点から、日障協公認の指導員の資格などを教員が取得することも有効」という記述を加えたところでございます。
 また、その下の「さらに」というところでございますが、教員になってからだけではなくて、教員になる前、教育実習の段階における取り組みも重要ではないかという御意見を前回頂きましたので、教育実習における取り組みにつきましても、資料に記載のあるような取り組みを新たに加えさせていただいたところでございます。
 続いて、おめくりいただきまして6ページでございます。6ページの真ん中あたり、最初の丸のところでございますが、義務教育段階だけではなくて、幼児教育における取り組みについても何らかの記載が必要ではないかという御意見をメールで頂きまして、そこに記載のあるような記述を新たに加えました。
 ただ、幼児教育につきましては、発達段階は個々にも違いが大きい段階でもございますので、義務教育以上の初中教育と同様の取り組みは難しいと考えられることもございます。そのため、そこに記載がございますように、「基本的には義務教育以上の初中教育を想定しているけれども、幼小期の体験が人間形成に大きな影響力を持つことを踏まえれば、幼児教育においても発達段階に配慮しつつ、可能な範囲での取り組みが行われることも期待される」という記述を新たに加えたところでございます。
 続いて7ページでございます。7ページは高等教育、大学に関する記述でございますが、前回会議におきまして、特にパラリンピックや障害者スポーツに関する高等教育、大学の取り組みがより必要であるという御意見を頂いたところでございます。そのために、7ページの一番上の丸にございますように、パラリンピックの取り組みの必要性を特出しした記述を新たに加えてございます。そこにございますように、「特に、パラリンピックに関する取組は、パラリンピアンを外部講師として招いた上で集中的な講義を行うなどの取組も見られるが、そのような取組は緒に着いたばかりであり、また、競技用具等の研究開発の推進はパラリンピックにおけるアスリートの活躍に大きく資するものであることから、大学等における取組の一層の推進が期待される」という記述を新たに加えております。
 また、前回会議におきまして、中学校全体として健常者に対するメッセージであって、障害のある子供へのメッセージが必要ではないかという御意見も頂いたところでございます。
 そういった御意見を踏まえまして、なお書き以降にあるような記述を新たに加えてございます。具体的には、「競技用具等の改良や普及は、アスリートの競技力向上のみならず、特別支援学校の児童生徒をはじめとした障害を有する者への、スポーツへの参画の機会の拡充や努力・向上しようとする目標の提供という観点からも重要である」という記載を新たに加えたところでございます。
 続きまして、8ページでございます。8ページは、組織委員会と連携協定を結んでいる大学の数などにつきましては事前修正をしておりますが、その下でございます、(3)社会教育でございます。こちらは前回会議で高等教育、社会教育という形で、高等教育の記載の中で社会教育についても記載をしていたところでございますが、前回会議におきまして社会教育について個別の項立てが必要ではないかという御意見を頂きましたので、社会教育につきまして高等教育から独立をして、新たな項目として特出しをしております。
 その上で、(3)社会教育の下の丸でございますが、「地域社会全体における関心や取組の充実を図るためには、学校教育のみならず、社会教育を充実することが必要である」という記載をした上で、一番下の丸、8ページの下から9ページの頭にかけてでございますが、「社会教育施設等で行われる学習や講座の充実、あるいは情報提供・発信の充実」、9ページでございます、「さらに、シニア世代を対象としたボランティアなど、おもてなしを行う人材の育成に向けた学習機会の充実」といった記載をしております。
 その上で、9ページの一番上の丸でございますが、前回会議におきまして、社会教育施設におきましてはスポーツ博物館をはじめといたしまして、多様な資料を有している。そうした社会教育施設の多様な資料の共有・活用を図ることが重要ではないか、またデジタルアーカイブに当たっても、そうした社会教育施設の資料を活用することが重要ではないかという御意見を頂きましたので、その旨を資料にございますような記述をしております。
 その下、2番目の丸でございますが、こちらは社会教育における役割として、特に地域社会の崩壊等が問題になっている中で、世代間交流が重要ではないかという御意見を頂きましたので、そこに記載しておりますように、「オリンピック・パラリンピックを通じた若者とシニア世代との交流を始め、世代間交流について社会教育が中核的な役割を果たすことが期待される」という記述を新たに加えております。
 また、その下の3番目の丸でございますが、前回会議におきまして逆教育、親から子供だけではなくて、子供から親が学ぶということも考えられるのではないかという御意見を頂きましたので、その御意見を踏まえまして、そこに記載してございますように、「土曜日の教育活動をはじめといたしまして、子供たちがオリンピック・パラリンピックについて理解を深めることにより、保護者等の地域住民との世代間交流が図られた事例もあることから、学校だけでなく地域の協力も得ながら、オリパラについて学んでもらうことも重要である」といった記載を新たに設けたところでございます。
 そして、9ページの一番下の行でございます。前回会議におきまして、オリパラ教育には企業の協力も必要という御意見を頂いたところでございます。また本日、パナソニックから、オリパラ教育における取り組みにつきましても御発表いただいたところでございます。そのようなことも踏まえまして、企業、更にNPOにつきまして、関係者の中で新たに明記をしたところでございます。
 おめくりいただきまして、10ページでございます。10ページはコンソーシアムに関する記述の箇所でございますが、その箇所に「大学が中核的な役割・機能を果たすことが期待される」という記述がございました。その点につきまして、前回会議におきましてオリンピック・パラリンピック・ムーブメントの推進主体であるJOCの役割も重要であるという御意見を頂きましたので、そこに記載いたしましたとおり、「また」のところでございますが、「JOCあるいはJPCの積極的な連携協力も求められる」という記載を新たに加えております。
 また、「さらに」以降のところでございますが、前回会議におきまして多くの人々の参画を推進するような取り組みは既に行われていて、そうした取り組みとも連携を図ることが必要ではないかという御意見を頂きましたので、「さらに」以降に記載しておりますような記述を新たに加えているところでございます。
 また、11ページの一番上の方でございますが、10ページの最後から11ページにかけまして、アスリートの派遣に関する記述をしてございます。その記述に関しまして、前回会議におきまして派遣されるアスリートの養成も必要であるといった御意見を頂きましたので、そこに記載してありますように、「スポーツ界を挙げて、自らの経験を児童生徒や社会に的確に発信していくことができる人材の育成に取り組みことも期待される」という記述を新たに加えたところでございます。
 また、真ん中あたりでございますが、上から3番目の丸でございます。スポーツの教育との融合、あるいは文化との融合について記述をしていた箇所でございますが、前回会議におきまして、昨年12月のIOC総会で決定された「オリンピックアジェンダ2020」でも明記されているということも記載してはどうかという御意見を頂きましたので、そこにございますような記載を新たに追加したところでございます。
 おめくりいただきまして、12ページでございます。11ページの終わりから12ページにかけまして、デジタルアーカイブに関する記述をしているところでございます。そのデジタルアーカイブの記述に関しまして、前回会議におきまして、過去の大会のアーカイブ化も必要ではないかという御意見も頂きました。また、先ほど申し上げましたとおり、社会教育施設の活用という御意見も頂きましたので、そこに記載しておりますような修正を図っております。「過去のオリンピック・パラリンピックをはじめとする国際競技大会等の資料のアーカイブ化・ネットワーク化について、前述の社会教育施設が保有するデジタル資料の活用も含め、必要な調査研究を行うことが求められる」という記述を新たに加えさせていただいたところでございます。
 以上、前回会議を踏まえました中間まとめ、本文の修正でございまして、その次に資料番号4をごらんいただけますでしょうか。
 こちらはこの中間まとめを踏まえまして、社会あるいは他の様々な会議等の場で活用いただくに当たりまして、1枚紙の概要と3枚紙の要旨というものを作成したところでございます。これにつきましてはごらんいただきまして、概要あるいは要旨の取り上げ方を含めて、この後御意見をいただければと思います。
 その上で資料番号5でございますが、資料番号5は全体版といたしまして、中間まとめ取りまとめ後にホームページで公表、あるいは他の様々な会議等におきまして資料として活用いただくことを想定したものでございまして、本文のみならず、先ほどの概要、要旨、更にこの会議で幾つか使用させていただきました参考資料等々をまとめたものでございます。これも全体の構成を含めまして、この後、御意見をいただければと思います。
 それでは、ただいま説明をさせていただきました中間まとめ概要等も含めまして、資料番号3、資料番号4、資料番号5につきまして、全体的にこれから御意見をいただければと思います。
 それでは、御意見あるいは御発言のある方は挙手をお願いできますでしょうか。よろしくお願いいたします。岡崎委員、お願いいたします。

【岡崎委員】 
 大変御苦労なさったことがよくわかります。委員は勝手なことを言うんですけれども、取りまとめるのは大変でございますので、本当に御苦労さまでございます。
 その上で、この前申し上げました目的のところは、結城委員と私が申し上げた点に十分配慮していただきまして、まことにありがとうございました。
 あと一つ、やっぱり目指す社会ですね。先ほど田中室長から、基本計画における目指す社会の像というのは御紹介賜りました。そして、この概要の1ページの一番下からその上に、きょうは松丸さんもいらっしゃいますけれども、オリンピック憲章で「平和で、よりよい世界の構築に貢献する」という文言があるんです、方向性が。それを生かしますと、ただいま目指す社会3つ、これは3つがいいですね、数としても。したがって、「グローバルな共生社会等」とありますけれども、「グローバル」の前に「平和と友好に満ちたグローバルな共生社会等」というのが、もし御検討いただいて入るようであれば、入れていただければ有り難いかと思います。
 以上でございます。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。ほかの委員の方々、いかがでございましょうか。結城委員、お願いいたします。

【結城委員】 
 ありがとうございます。岡崎先生もありがとうございます。
 幾つか感じた部分を、最初、述べさせていただければと思います。最初にまず、「はじめに」のところで、2段落目の最後の行、「積極的に協力し、さらには自ら参画すること」と。「協力し」というのが、オリンピックに対してちょっと強制的なイメージがあるやに思いますので、皆さんがそれをよしと考えたら関与してねという感じのニュアンスに、ちょっと押さえめに、これは教育の話でございますので、されたらいかがかと思いました。それは私の私見でございます。
 それから、2ページ目の丸でいうと上から2つ目、「我が国さらには」で始まるところでございます。これ実は前に先生がおっしゃっていた「オリンピック・パラリンピック・ムーブメントそのものであり」というのは確かに非常にいい言葉だと感じたのですが、ただ、この全文を今拝見いたしますと、本当にすばらしいというか、いろんなジャンルのいろんなものが包括的に入っておりまして、オリンピック・パラリンピック・ムーブメントそのものが目指すものには含まれていないものもあるやに見受けます。そのもの全くのイコールである、同意義であるという言い方ではなくて、オリンピック・パラリンピック・ムーブメントの中核の一つでありという感じに教育を位置づけになられたらいかがかと感じました。
 4ページ目の一番下の丸で、「その他さらに、競技観戦や」で始まる部分の3行目、「障害のある人とない人」という分け方がちょっと気になりました。高齢者の方も含めていろんな形で、障害というものは必ずしもあるなしでくくれないような現実があるやに感じておりますし、それから結局、このパラリンピックに関する教育を契機として目指すものというのは、インクルーシブな多様性を受け入れる社会であるということを考えますと、例えば障害を含め違いを超えた人々同士の交流とか、そんな感じに少し表現そのものをインクルーシブにされたらいかがかと思いました。
 あと、最後の11ページの真ん中の部分で、これ、せっかく入れていただいて、すばらしい点だと思うんですが、昨年12月のIOC総会でオリンピックアジェンダというところがあります。「オリンピズムがスポーツの文化との融合を目指す」というのがちょっと引っかかります。IOCはスポーツは文化であると言い切っておりますので、そこの部分は融合を目指すというものではないやにちょっと感じました。
  あと、ここから先は全くの私見でございまして、むしろ指揮者の方々の御意見を伺えればと思ったのですが、「はじめに」があって、その後、「目指すべきもの」という項目があって、いきなりオリンピック憲章とパラリンピック憲章で始まる。
 私ども、多分佐野さんも同じだと思いますけれども、新聞の人間というのはぱっと見たときの一番初めの行で見出しの取り組みをしろというふうに教育を受けてまいっておりまして、例えばこの前にこの2つの憲章があって、その流れがあるのはすばらしいと思いますので、その前に一言でいいから、抽象的な言い方で教育とは何だということを我々は話し合ったというものが入れられたらいいと思います。これは例えばでございますけれども、スポーツを通じて自分を高め、よりよい社会を目指そうとする心の文化を醸成することとか、そのような教育を通じて目指すべきものって何という答えになるものがちょっとあると、読まれる方はわかりやすいかと感じました。御検討ください。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。ほかの委員の方々、いかがでしょうか。布村委員、お願いいたします。

【布村委員】 
 ありがとうございます。全体として幅広い意見をきれいに整理していただいていると思いました。今、結城さんがおっしゃったところは工夫して一言入れていただけると、確かにきれいな形になるのかと思いました。
 あと、ちょっと細かい話を2点させていただきますけれども、3ページ目の3つ目の丸の真ん中あたりに、自然との共存をはじめとする環境問題をオリンピック・パラリンピックを通じた学びとして取り上げていただいているのですが、持続可能性という言葉がオリンピック・パラリンピックの中ではかなり重い位置づけになっているので、環境教育よりもっと広い概念で持続可能性という言葉が使われたりするので、環境問題や持続可能性を重視する観点から、そういう持続可能性という言葉を入れていただければ有り難いと思いました。
 それから、4ページ目になりますけれども、一番下の丸のところは大分いい形で書き込んでいただいたので、更に欲を言いたくなりまして、パラリンピックに関する教育と、特別支援学校の子供たちを始め障害を持った子供たちのスポーツ活動というか、部活動が小・中・高に比べると数値的に低いというデータを笹川スポーツ財団でまとめておられたので、実は大学のところもさっき紹介いただいて、7ページ目の最初の丸の下線を引かれたところに、機器の開発を通じてそういう趣旨のことはきれいに書いてあるのです。競技用具の改良・普及は、特別支援学校の児童生徒をはじめとした障害を有する者への、スポーツへの参画の機会の拡充や努力・向上しようとする目標の提供という観点からも重要であると。この趣旨のことが様々なパラリンピック競技などの体験を通じて、特別支援学校をはじめとした障害がある子供たちの部活動をはじめとしたスポーツの機会の拡充が期待されるという趣旨を、初等中等教育の方でも書いていただけると有り難いと思いました。
 以上です。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。ほかの委員の方、いかがでしょうか。吉本委員、お願いいたします。

【吉本委員】 
 ありがとうございます。意見ではなくて質問なんですけれども、ここに書かれていることが全部実現したら、本当にすばらしいと思うんです。これがこの後、どういうふうになっていくのかということが一番気になりまして、今回、これは中間的な取りまとめで、そしてどこかのタイミングで最終的な取りまとめというのが、この有識者会議から出ていくと思うんです。そして、組織委員会の方は、今、検討が進んでいるということがありますので、これが具体化に向けて、今後どういうふうになっていくのかというのが、ちょっと気が早い気がするんですけれども、すばらしい内容が盛り込まれているので、そのあたりどうなるのかということについて、現時点でわかっている範囲で結構ですので、教えていただけたらと思います。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 1つ、オリパラ教育に関しますステークホルダー、教育の主体もそうですし、それを支援する方々も含めましていろんな方がかかわっていると思います。1つ、この有識者会議、これだけの方々が議論した会議の報告書として出させていただいて、1つはメッセージだと思っています。いろんな人々がいろんな取り組みを更に進めるためのメッセージだと思っています。
 そうした際に、まず国の立場からいきますと、1つは概算要求ということがあるわけでございますので、この時期、中間まとめを取りまとめるという意味は、今後の夏の概算要求に向けての検討材料とさせていただくということがございます。それは例えば資料番号5、全体の中間まとめでございますが、その26ページ、これはこの会議でも説明をさせていただいたものでございますが、26ページにございますように、現在、真田先生の筑波大学に委託をいたしまして、オリパラ教育の先進的な事例というものをつくっていこうという取り組みをしております。こうしたものを今年度から開始しておりますが、次年度以降、更に充実させていきたいと思っています。
 それは予算等の量的なものもございますし、それから質的なもの、ここに書かれることがこういった実践をする上での具体の羅針盤になると思いますので、そうしたものをこうした事業を踏まえて実践していきたいと思っております。
 また、先ほど冒頭でも申し上げましたとおり、いろんなステークホルダーの取り組みの中で、1つは東京都の有識者会議などでも議論が行われておりますし、それからレガシー・アンド・アクションプランにつきましては、来年1月の中間まとめに向けまして、現在、組織委員会、あるいは今後、内閣官房、政府の方でも議論が行われると考えられます。そうした取り組みについてつなげていきたいと思っております。
 さらに、それは国の会議でございますが、国だけの取り組み、政府だけで何かできるというわけではございませんので、それは有識者会議のこのメッセージをいろんな社会の方々に捉えていただいて、いろんな場面で、きょうパナソニックの方からも御発表いただきましたが、官だけではなくて、民も含めていろんな取り組みを期待したいと思っております。そういう意図でございます。

【吉本委員】 
 ということは、まとまったら、これは全国都道府県の教育委員会などにもしっかりと広報といいますか、こういうものがまとまりましたということが伝わっていくと考えてよろしいんでしょうか。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 当然そうしたいと思っています。まず、ホームページでだれでもダウンロードできるように、文科省のホームページで資料5という形で載せたいと思います。また、資料5は同会議でも配付ですとか、必要があれば説明をしたいと思いますし、もちろん文部科学省でございますので、初等中等教育関係、大学のいろんな会議がございますので、そういった場で周知を図っていきたいと思っております。

【吉本委員】 
 ありがとうございます。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 佐野委員、お願いいたします。

【佐野委員】 
 産経新聞の佐野でございます。先ほど結城さん、あるいは布村さんがおっしゃったように、スポーツとはという部分というのはどこかに必要なのではないか。スポーツの意義というか。スポーツの意義づけというのはなかなか難しいんですけれども、どこかにきちっと書いておかなければいけない部分というのはあるのではないかと思うんです。2ページ目の3つ目の丸の1番でスポーツの意義というふうになっていますけれども、それ以前にスポーツというのはこういうものであるという部分は、どこかで触れていく必要があるだろうと。それは最初の1のところにまずあってもいいのかなという気がいたします。
 それから、これは藤田委員とか伊藤委員の御専門のところですけれども、私はそれでいいのかどうかわかりませんけれども、障害を持つ方は一つの個性である、障害も一つの個性であるというおっしゃり方をよく伺います。そういったことというのは、よりよい共生社会を目指すには非常に大事な観点ではないのか、そういう認識ができるような社会が共生社会であろうという思いでいるんです。どこかに見直されるような文言を入れるべきかどうかというのはちょっとわかりません。これはむしろ藤田委員の方が深い意見をお持ちなので、是非伺いたいと思っております。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 藤田委員、お願いします。

【藤田委員】 
 障害が個性であるかどうかということは、実はいろんな方がいろいろと意見を言っておりまして、個性というほど甘いものじゃないという方もかなりいらっしゃいますので、ここでとりたてて障害は個性であると記述するのはちょっと危険かなという気が私はしております。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 伊藤委員、お願いいたします。

【伊藤委員】 
 私も、「個性」であると思っている人は「個性」であると思っているし、そうではないと思っている人もいると思います。
 私ごとで恐縮ですが、インターネットで障害者スポーツの生中継をしたときに、最初に「障害者をさらし者にしてどうするつもりだ」と言われたことがきっかけでこの事業を始めました。「障害のある人をさらし者にしてどうするつもりだ」という言い方があるのは、障害のある人の方に問題があるのではなく、そういうふうに言ってしまう社会の方に問題があるので、これを変えることが私の問題意識でした。
 ここにパラリンピアンお2人いらっしゃるので、私が言うのも口はばったいですが、障害を乗り越えて頑張ったという言葉も私は使わないようにしています。障害は乗り越えた人もいるし、乗り越えるつもりのない人もいるし、乗り越えられないと言う人もいるし、それは一人一人全部違うと思うのです。それを総括して言う言い方というのは、今、なかなか見つけられないというのが私の私見です。
 以上です。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 河合委員、お願いいたします。

【河合委員】 
 ありがとうございます。おくれて済みませんでした。
 今の話で、当事者なので一言言えるとすれば、障害を持つという言い方すらしない、こだわる方ももちろんいます。障害は自分自身に存在しているというか、自分が障害者と呼ばれている方々の責任に付着しているものではないという考え方を、社会の側が障害を感じさせるような様々な、ソフト面もそうですし、ハード面においてもバリアを生み出しているのではないかと捉え直すことが、今、障害学と呼ばれている部分で言われているところで、先ほど藤田委員もおっしゃったように、障害は個性だと。私は若いころ、そういうふうにわりと言っていましたし、今も言うときはあるんですけれども、そうは思わない人も片方でいるということもあわせて、パラリンピックに出るぐらい様々な活動をアクティブにしている障害のある方々はそういう意識が非常に高いというか、個性だと見られても別にいいと思う方々が多いです。
 でも、御存じのように、オリンピックの選手とオリンピックに出ていない方々とを比べて同じに議論ができるかいえば、そうではないのと同じなんですが、ここはわりとパラリンピックに出ているイコール、障害のある方々の一つのモデルというふうに思われがち、あるいはそうなり過ぎることも、当然スポーツを通じて社会参加とか、様々な活動に参加できるというすごいメリットがスポーツにあり、障害者にはより効果が高いということは言えるわけですが、それは文化活動ではいけないのかとか、スポーツが嫌いな障害のある方々も当然一定数いるということも踏まえてどうやっていくかということは考えていかなければならないと思うところです。
 今の話について、そのまま少し話してもいいですか。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 はい、お願いします。

【河合委員】 
 ありがとうございます。済みません。先ほどの報告の中で気づいた点を2点お願いしたいと思っています。
 1点は、先ほど岡崎委員からもありましたように、どこかに国際平和の視点というのは、私もざっと読ませていただいた中で見当たらなかったと思っておりますので、別に70周年だからということだけではないんですが、オリンピックのもともとの停戦もある中でのオリンピック・パラリンピック教育かと思いますので、そこは入れていただきたいという要望です。入れ方は岡崎委員の提案もそうですし、様々御検討いただければと思っております。
 もう1点は、何ページとか覚えてなくて済みませんが、バリアフリーのことが内容のところに書かれていたかと思うんですけれども、バリアフリーのことはあるんですが、今、組織委員会もそうですし、IPCとしてもアクセスビリティということを今言って、ガイドライン等もそういうスタンスで取りまとめています。バリアフリーのガイドラインではないというところを含めて、意味が新しく、非常に耳なれない言葉ではありますが、恐らく2020年、それを通じてこれから広がっていく障害のある方々にとっての様々な情報、ハード面・ソフト面を含めてのアクセスという視点での言葉になってきていますので、先取りをするわけではないんですが、より広めていくという意味でもここに是非記載を頂いて、バリアフリーを消してくださいということではなくて、併記でも構いませんので、新しい言葉というか、こういうものを広めていく意味合いも持っていただければと思っています。
 以上です。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。ほかの委員の方々。小田垣委員、お願いいたします。

【小田垣委員】 
 このまとめの今後の活用ということで、御質問といいますか、御意見が出ていましたので、少しそのことについて触れたいと思います。
 私、京都府の教育長でございますので、この会議に何度か出させていただく中で、こういうまとめを自分自身が、例えば京都の教育の中にこれをどう取り込むかというのは常に考えて、参加させていただきました。そういう意味で、最初にこの会議に出させていただいたときと今とで自分自身の考えが相当深まったといいますか、変化したという思いを持っています。
 実は京都で昨年の3月に、それまで10年間の計画期間でやっていました京都府スポーツ振興計画というものを見直しまして、今後の10年間の計画ということで京都府スポーツ推進計画という新たな推進計画を定めて、今、その10年間の取り組みを始めたところでございます。今回の東京オリンピック・パラリンピックの招致活動でも一貫して言われていましたのが、スポーツの力という言葉だったと思っています。スポーツの力を実感させるといいますか、京都のスポーツ推進計画の今後10年の中に当然2020年の東京オリンピック・パラリンピックがございますので、こういう大きなイベントを一つのきっかけにして、京都で子供たちにスポーツの力を実感するような教育をしたい。
 その上で、スポーツ心を育むきっかけにもしていきたいということで、京都の場合はスポーツ心といいますのを7つの項目に分けて捉えています。1つは感動、2つ目が楽しみ、3つ目が向上、4つ目が健康、5つ目が挑戦、6つ目がつながり、最後が公正です。こういう7つの要素を子供たちの心の中に育む、それをスポーツ心という言い方で表現していますけれども、そういう一つのきっかけに、このオリンピック・パラリンピック教育を京都で進めるようにしていきたいと思っています。
 当然、行政ですので、来年、再来年、今後のいろんな施策がありますけれども、国の概算要求を受けまして、都道府県でも夏からそういう新規施策の立案をします。既に庁内でプロジェクト会議を組織しまして、7月にできれば外部の有識者の方も入っていただいて、検討委員会をつくりたいと思っていますけれども、恐らく全国の都道府県の教育委員会、市町村の教育委員会でも、いろんな行政の施策をつくられる動きをとっていかれる時期だと思いますので、是非そういうものに合うような形で、このまとめが出されればと思っています。
 それと、今、河合さんから出ていました平和の問題です。実は1964年のオリンピックの際に、各都道府県、市町村がつくられたオリンピック・パラリンピックの資料がございました。あれを見ると、共通していますのが戦後復興の姿をいかに示すか。日本がここまで復興したということを、オリンピックに契機に訪れる外国の方に示していこうというのが相当ございました。今それから更に50年たっていまして、逆に言うと、現時点で50年前のオリンピックのときに思われていた社会的な機運が相当変化してきています。
 例えば京都でいいますと、舞鶴というのは、舞鶴港は終戦時に600万人海外に残されていた日本人をいかに日本に帰ってきていただくかという、いわゆる引揚げ事業というのが当時組まれましたけれども、日本全国で10港、港が指定されて、受入れをしていった。舞鶴港もその一つでありますけれども、シベリア抑留の方が非常におくれましたので、結局、舞鶴港は引揚げ港として最初から最後まで、13年間そういう活動をしました。舞鶴港で引き揚げてこられた方が66万人といいますので、相当多くの方をあの港で祖国に向かい入れたという歴史がございます。
 今現在、地元の府立高校生が、こういう引揚げの歴史を知っておられる方が高齢化していますので、そういう引揚げの歴史を自分たちが語り継いでいこうということで、そういう活動を昨年から始めています。
 是非京都でも、オリンピック・パラリンピック教育の中で、この平和の問題が70年を経てどういう状況にあるのかということもあわせて、地域での歴史や文化として語り継がせるような取り組みを行っていきたいと思っています。恐らくそれは各地域でいろんな形のものが組み込まれていくと思いますので、そういう意味でこれから5年間というのは京都の教育だけではなくて、日本の教育そのものがオリンピック・パラリンピック教育を通じて、様々な形で深まっていくきっかけにしていきたいと思っています。
 以上でございます。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。大日方委員、お願いいたします。

【大日方委員】 
 ありがとうございます。大日方です。
 先ほど障害者をどう記述するかというお話もありましたけれども、ここの全体にわたりまして障害のある人とない人、あるいはオリンピックとパラリンピックというもの、パラリンピックの視点を多く取り入れていただいていることは有り難いと思っております。
 一方で、ある種バランスといいますか、最近、少し考えなければいけないと思っているのは、パラリンピックイコール、パラリンピック選手が障害のある人の全ての余りにも理想的なモデルである、それが唯一の成功モデルであるというふうに障害者自身が捉えることというのは、恐らくパラリンピックの推進にとって決していいことではないと思っております。
 障害のある人がある種の逆ステレオタイプといいますか、障害があるから頑張っている、障害があるからかわいそうだとか、いろいろなステレオタイプというものがあるんですが、常にそこからの脱却を図っていくことが本来重要なことであって、それは障害者だから何とかではなく、たまたま障害がある人が何とかだったという、個性という言い方は私も必要ないと思いますが、考え方の根底としては人ありきの中にたまたま障害がある人もいる。それはその人を構成する要素の一つということですね。その考え方が必要なんだろうというのを考えておりました。
 そこについて個性ということを言う必要もないということが1点ですが、ちょっと気になりましたのが5ページの2つ目の丸の学校教育のことで、共生社会の実現に有用であって、特別支援の推進にもつながるものであるといったところの後で、取り出して障がい者スポーツ協会公認の障害者スポーツ指導員の資格を教員が取得することも有効というふうに書いていただいているんですが、私自身の考え方としてはスポーツという考え方の枠の中で、スポーツを指導する方はたくさんいらっしゃる。その方々が障害のある人がスポーツをすることに対する理解、あるいは指導の仕方も学んでいただきたいという思いもあります。ですので、ここに書いていただけるのでありましたら、例えば日体協のスポーツ資格との連携も図りながらとか、相互交流といったような文言を入れていただいた上で、こういった記述をしていただくというのがよいかとも考えました。
 ここでちょっと懸念されるのは、障害のある人がスポーツをするための指導者は、その人でなければできない、あるいはないからできないんだということにはなってほしくないといった私自身の思いがあります。
 それと、7ページに関して、ここも赤字で大学の取り組みの推進等を記載していただきましてありがとうございます。競技用具等の研究開発という言葉を一つ事例として入れていただいているんですが、最近、現場でパラリンピックの選手の強化ということにかかわっておりますと、科学的なデータの集積がまだまだ確立されていないので、そういった研究も必要だろう、あるいはパラリンピック自身が持っている価値とか歴史について、更に更に深く研究していくような方々も必要だろうという、その3つぐらいの視点があると思っております。どこまで書き込むかというところはあるんですが、競技用具だけではないというところを是非申し上げたいと思っています。
 以上です。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。ほかの委員の方々、いかがでしょうか。結城委員、お願いいたします。

【結城委員】 
 ありがとうございます。今、大日方さんがおっしゃったことなどにフォローアップしたいと思います。
 その前に、京都の試みは非常に面白いと思います。スポーツの力というのはどういうふうにイベント、そして7つの言葉でつづっていけるのか、京都のどういうふうに形にできるのかというところを是非拝見したいと思いました。
 大日方さんがおっしゃったのは非常にいいポイントかと思います。結局、教育というものは、そういったステレオタイプの考え方を脱却し、実は我々は同じなんだということに自主的な気づきを持ってもらえるような場であってほしいという流れが、どこかに一文あってもよろしいのかなと。そして、これは日本的にはまだ難しいとは存じておりますけれども、例えばIPCのクレイブン会長などは障害という言葉を使いたくないと。会長になってから、ずっとそれで闘っている方でもあるやに度々伺っております。そういったメディアリテラシーの意味でも、障害という言葉そのものも本来は将来に向けて考えてみたいんだというところが、教育と直接かかわるかどうか存じませんけれども、概念としてあってもいいやに思いました。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。ほかの委員の方々、いかがでしょうか。藤田委員、お願いいたします。

【藤田委員】 
 先ほどの大日方委員のおっしゃったことに加えて2ページの、先ほど山脇委員長が紹介された文章ということで御紹介がありましたが、パラリンピックのビジョンとして世界に刺激を与え、興奮させることができるようにすること、それだけではなくて、もう一つ、初心者からトップ選手にまでそういうスポーツの機会を提供する、そういうスポーツを享受できるようにするということが書かれてありますので、トップ選手だけではなくて、これからスポーツをやろう、あるいは始めたばかりの人にもスポーツの機会が提供されるというところが少し入ると、大日方委員が言ったトップ選手だけではないというところが少し入るかと思います。
 以上です。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。ほかの委員の方々、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、多少早い時間ではございますが、御議論いただきましてありがとうございました。本日の会議はこれで終了させていただければと思います。本日も熱心な御議論ありがとうございました。
 それで、本日頂きました御意見をもとにいたしまして、本中間まとめ(案)を修正し、中間まとめとして速やかに公表したいと。先ほども議論がございましたように、様々な場で周知を図っていきたいと考えております。最終的な修正内容につきましては、恐縮でございますが、事務局一任とさせていただきたいと考えておりますが、よろしゅうございますでしょうか。

  (「異議なし」の声あり)

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 ありがとうございました。
 それでは、最後に丹羽文部科学副大臣から御挨拶をいたします。

【丹羽文部科学副大臣】 
 きょうも活発な御議論を頂きまして、まことにありがとうございました。早いもので、今年の2月からこのオリンピック・パラリンピックの教育について、いろいろと御議論を皆様方から拝聴させていただきました。様々な御議論、また様々な各界の有識者の方々から御意見を頂いた中で、また文部科学省といたしましてもこれからの教育に、5年後だけではなくて、またこれから先の教育にこのオリンピック・パラリンピック教育がどのように伝わるかということが、だんだんイメージとしてでき上がってきたと感じております。
 そういった中で、この中間まとめをまた早急に事務局といたしましても修正させていただいて、委員の皆様方に閲覧していただいた後に、組織委員会や様々なところを通しまして、このオリンピックは東京都でもやっていらっしゃると思いますが、通しましてオリンピック・パラリンピック教育を共有しながら、これは東京だけじゃなくて、全国展開しなきゃならない事業だと思っておりますので、しっかり伝達していきたいと思っております。
 このオリンピック・パラリンピックの教育が一過性のものではなくて、将来的な教育につながるように、またこれからも委員の皆様方の御意見を事あるごとに聞かせていただければ大変幸いでございますので、これまで活発な御議論を頂きましたこと、心から感謝申し上げまして、閉会の挨拶にかえさせていただきます。ありがとうございました。

【田中オリンピック・パラリンピック室長】 
 それでは、これをもちまして本日の会議は終了いたします。
 また、次回以降の会議につきましては、東京都を始めといたしまして他の会議の状況でございますとか、様々な状況を踏まえまして、これまで月1回のハイペースで行ってまいりましたが、多少間があきまして、秋以降の開催を検討したいと思います。また正式な開催案内につきましては、後日、事務局より改めて送付させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、ありがとうございました。

【丹羽文部科学副大臣】 
 どうもありがとうございました。

お問合せ先

スポーツ・青少年局競技スポーツ課オリンピック・パラリンピック室

電話番号:03-5253-4111(内線3494)

(スポーツ・青少年局競技スポーツ課)

-- 登録:平成27年10月 --