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ロンドンオリンピックにおける選手育成・強化・支援等に関する検証チーム(第1回) 議事要旨

1.日時

平成24年9月25日(火曜日)16時~18時

2.場所

文部科学省東館16階16F特別会議室

3.議題

  1. 検証チームの座長の選任等について
  2. ロンドンオリンピックの競技結果等について
  3. その他

4.出席者

委員

北村委員、柴田委員、平野委員、間野委員、宮嶋委員、山口座長、河野協力員

文部科学省

久保スポーツ・青少年局長、山脇審議官(スポーツ・青少年担当)、杉浦競技スポーツ課長、大槻スポーツ政策調査分析官

5.議事要旨

○:委員、協力員(随行者からの補足説明を含む)

△:事務局

(1)検証チームの座長の選任等について

事務局より、配付資料について説明があった後、委員の互選による座長の選任が行われ、山口委員が座長に就任した。
また、会議の公開について、事務局より資料2に基づき説明が行われ、(案)のとおり決定された。
第1回会議の議事については、ロンドンオリンピックの競技結果や国が取り組んできた事業等に係る説明や議論については公開、評価に関する案件については非公開とすることが委員一同了承した。

(2)ロンドンオリンピックの競技結果等について

事務局より資料3~資料6について説明があった後、質疑応答・意見交換が行われた。    

○資料5の「国立スポーツ科学センター(専用トレーニング施設)利用件数」について、シンクロ、競泳、フェンシングが「NTCに移行」と書いてある。これは、国立スポーツ科学センター(JISS)が改修工事を行っていたために他の場所で練習を行っていたケースではないかと思うがどうか。

○トレーニングをするところは、JISSの研究という位置づけだったものを、NTCができたため、22年度からNTCに一括で整理をした。

○資料6の3ページに「レース・ゲーム分析」という記述があるが、これはどういう手法・方法で、具体的にどのように選手やコーチに伝えていたのか。

○たとえば、1試合目が終わった段階で、準決勝、決勝に向けて分析した情報をコーチに直接伝えていた競技や、また、現地と日本に分析チームを配置した競技では、次の対戦相手が決まった段階で、すぐに対戦相手の情報などをコーチに伝えていた競技もあった。オリンピック大会での現場における情報の収集ややりとりは、人のアクセスやネット環境などの規制など通常の大会と比べ特別状態にあり、その準備と柔軟な対応が必要である。

○いろいろな場所でやっている競技について、マルチサポートの方で直接契約して、実際にチーム関係者が見ていないものも一括して分析し、フィードバックしている。

○分析・ミーティングが136件、マルチサポート・ハウスの中で分析して、ミーティングしているものということか。

○それもあるし、それ以外もある。

○タブレット端末は全部の競技に配布されたのか。

○分析専用の端末については、ターゲット競技を中心に申請のあった競技団体に配布された、と報告を受けている。

○今回のロンドンオリンピックは無線LANが使えない大会だった。コーチも同じで、そういう意味で使えなかった方もいたのではないか。

○無線LAN以外の3G回線の情報は入るため、情報を送るスピードと量は減るが、3G回線を使えばデータ情報も受け取れた。

○そういったことに対してもリスクマネジメントしている。

○マルチサポート・ハウスでは、実際にロンドンオリンピックに使う分析の他に、将来的に使う分析も行っていたのではないか。

○基本的にはハウスの中でやっていたことは、その時点での分析。例えば、各国の動きや選手団機能等、将来に向けての情報戦略は行った。

○その割合は。

○基本的には当面のオリンピックの分析がメイン。ただ、その後のことも踏まえてやっていた。

○マルチサポート・ハウスで得られた情報はすべて選手団にフィードバックされていたのか。

○マルチサポート・ハウスの主な機能は、アスリートのコンディショニングや戦術・戦略のフィードバックなどを担っている。競技力向上ついて関連組織や競技現場が必要とする政策やプログラム、強化の方法、あるいは他国の情報等は、基本的には、分析検討が必要でありその場でフィードバックするものではないと思う。このような作業は収集を含めてハウスと異なった部署で専門的に行なっており、整理や精査、確認などを綿密に行い各競技団体とシェアしている。サポートハウスで扱う情報については、選手・コーチにフィードバックすべき情報を中心に、コンディショニングに関する情報、対戦相手の情報などが現場にフィードバックされている。

○マルチサポート・ハウスの利用者数を見ると、一番多いのは、2585件のリカバリーミールということか。栄養士も一緒に同行したと聞いている。

○選手村では風呂に入れないため、マルチサポート・ハウスにおいて、交代浴や炭酸泉に入ることができたというのは大変助かったという選手の声を聞いた。また、JISSでの食事と同じ食事が提供されるなどしたため、ロンドンにおいても、日本にいる気持ちとなってリラックスできたとの声も聞いた。

(3)その他

事務局より今後の進め方等について説明があった後、質疑応答・意見交換が行われた。

○各強化競技におけるマルチサポートに関する資料を用意できるか。また、どの種目にどのような強化策が取られ、どれくらいの費用がかかっていたのか。

○計38個のメダル獲得について、マルチサポート事業を初めとする国あげての強化策が効果的に機能したと思う。ただ、他の先進国等に比べれば財源においては、まだまだ脆弱と言わざるを得ない。今後、更なる好成績を期待する上で財源の確保は必須条件であり、この好機を捉え、スポーツ界のみならず国民全体のコンセンサスを得る機会としてほしい。また、他国のオリンピック強化費と環境の整備やその費用対効果についてのデータは出せるか。

△各強化策の代表例については示すことができると思う。費用については、各競技横断的な共通経費があるため、全体の費用なら出せるが、競技ごとの個別の費用となると難しい。

△各国によって「強化費」の定義が明確になっていないため、比較することは難しい。

○報道や各国のレポートで公開されている強化費の内容ついても、どのような事業を強化費としているのか、その範囲が明確にされていない。

△国によっては、地域スポーツ振興の費用やパラリンピックの強化費といったものまで含めるところもあるようだ。

○15か国が参加している国際研究コンソーシアムがある。研究者間でも「強化費」の定義にどこまで含むかということは問題になっている。情報を得ることが難しい国もある。

○検証チームのなかで、「強化」の定義にどこまで含めるのか、共通の認識を持っておく必要がある。

○競技種目ごと、メダルごとにどのくらい費用がかかっている等の国際比較研究が本になっている。それも参考になる。

○2000年に策定されたスポーツ振興基本計画に従い、メダル獲得に向けた競技力向上施策を実施した競技団体と、実施していない競技団体がある。それがロンドンオリンピックの結果に繋がったのではないかと感じる。偶然的にメダルが取れた場合もあるかと思うが、必然的にメダルが取れた部分について検証していく必要がある。

○金メダル数だけが評価のすべてというわけではないが、国別ランキングでは金メダル数で順位がつけられるため、金メダル獲得に向けた強化も必要ではないか。

○今回は、金メダル数は前回より減ったが、チームスポーツや団体種目の活躍により、日本中が盛り上がったということにも着目する必要がある。

○スポーツ基本計画に掲げられた過去最多を超えるメダル数の獲得という目標をクリアしたことは、数字的な評価では合格点ではないか。

○競技団体における強化の質が、明確に結果に表れたのではないか。日本の場合には、海外から招へいしたコーチが効果的であったところが多く見受けられた。反対に日本の優秀なサポートスタッフやコーチが海外に流出し、その人たちが海外のメダル獲得に大きく貢献した事例も見受けられた。そういったことも見直す必要があるのではないかと感じた。

○分析・検証の点から言えば、立てた仮説とどう違ったのかという見方をする必要があるではないか。

○検証事業について、文部科学省や日本スポーツ振興センター(JSC)が実施したロンドンオリンピックにおける選手育成・強化・支援等に関する事業であり、日本オリンピック委員会(JOC)、中央競技団体(NF)等による事業は、直接は含まないということか。検証年度について、平成24年度だけでよいのか、それとも北京オリンピック終了後から4年間で見るのか。明確にする必要がある。検証方法について、今回は短期間での検証であるため、入手可能なデータを基に、有効性、成果目標の達成度、効率性、この3つに限定すればよいのではないか。北京オリンピックと比較する視点や他国との相対的な評価の組み合わせてはどうか。

○検証にあたっては、2000年に策定されたスポーツ振興基本計画、2012年に策定されたスポーツ基本計画、またJOCの出したゴールドプランなど、いくつかのターニングポイントについて押さえておく必要がある。

○JISS、NTC、マルチサポート事業といったプログラムが国から提供されている中で、選手を直接強化する現場を持つ競技団体が果たすべき役割を果たしたのか検証する必要がある。

○国でしかできないところ、競技団体でしかできないところ、JOCやJSCでしかできないところなどを整理していく必要がある。

○2000年のスポーツ振興基本計画、2006年の中間評価、2012年のスポーツ基本計画、JOCのゴールドプラン、これらを政策過程としてどのように進行しているかという議論は重要ではないか。

○何がどう変化したのかというところは重要だと思う。

○このあたりのところは、事務局には資料を準備してもらいたい。

△政策的な評価については、ヒアリングなども行わなければならないと考えており、本検証チームにおける短期間の検証とは両並びで進めていかなければならないと考えている。本検証チームで検証いただく部分を整理して、資料を準備したいと考えている。

○検証年度の確認について、2008年からの4年間、特にマルチサポート事業が始まってから4年間という提案があったが、どうか。

△今回はとにかく、NTCやJISS、マルチサポート事業の効果をまず中心に検証しなければならない。トピック的に押さえていく方法でないと難しいのではないか。御議論いただきたい。

○2000年以降の予算の推移や各競技団体のスポーツ政策等の細かいところを全部挙げていく話ではないと思う。将来的にも、国が政策方針として決めた重要事項を競技団体がきちんと履行することが大事ではないか。

○来年の9月に2020年オリンピック大会の東京開催が決定すると考えたら、2020年に向けた強化はすぐに取り組まなければならない。来年度、東京開催が決まってから取り組もうとすると、再来年度の予算に反映されてしまうので、どうしても遅くなってしまう。本検証チームの報告書は、各競技団体や国民に対して、国際競技力の向上に向けた取組、必要性をわかりやすく伝えることのできる内容にすべき。

○マルチサポート事業によるアスリート支援の効果を検証しようとすると、やはりアスリートがどのように評価しているかという視点は欠かせないと思う。

○サポートは人間が行うものなので、実際にはサポートを行うスタッフによって質に差が出ている。そのあたりも何とか表現することができないかと思っている。

○JISS、NTC、マルチサポート事業については定量的な数字で検証する方が説得材料としては良いと思う。検証にあたってメダリスト数という概念も入れることができないか。団体ボールゲームにおいては、これまで金メダル4個、銀メダル6個、銅メダル5個を獲得しているが、メダリスト数で見ると、金メダリスト51名、銀メダリスト103名、銅メダリスト113名いる。入賞者数、メダリスト数といった概念も基準のひとつとして考えることが必要でないか。

○評価指標として、チームスポーツか個人スポーツか、メジャースポーツかマイナースポーツかという基準で重み付けをする考え方もある。

○検証にあたって、インプット、アウトプット、アウトカムをどう整理するかというところは必要である。インプットについては物量的、時間的、あるいは財政的な指標、アウトプットについては種目別エントリー数がどれだけ増えたかなど、アウトカムについてはメダル数や入賞者数などが考えられる。

○複数のインプットと複数のアウトプットを同時に評価するために、効率性評価というものがある。1個のメダル当たりいくらかかったかということではなくて、日本としての強化施策がどれだけ効果的にアウトプットを生み出したかという考え方もあると思う。

○成果指標についても、最終的にどういった評価をするのか、考えていく必要がある。シンプルでわかりやすく示す必要があるかと思う。

最後に事務局から今後の日程について説明があった。また、次回会議は非公開とすることで委員一同了承し、会議が終了した。

以上

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スポーツ・青少年局競技スポーツ課

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(スポーツ・青少年局競技スポーツ課)