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東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議(第5回) 議事録

1.日時

平成23年9月7日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省3F1特別会議室

3.議事録

【石田課長補佐】  それでは失礼いたします。

 本日はお忙しいところをお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。時間になりましたので、東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議の第5回を開会させていただきます。
 それでは、この後の進行につきましては、座長にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【渡邉座長】  おはようございます。
 この会議も今日が第5回目となりました。本日は中間とりまとめを審議していただくという非常に重要な議題がございます。先週末から今週にかけまして台風12号の被害が特に西日本を中心に広がっておりまして、現在もまだ取り残されている方がいらっしゃるというふうに伺っております。今回のこの会議は震災ということで、地震、津波を中心に取り上げておりますけれども、やはり、この防災教育、防災管理、この気象災害も含めて取り扱っております。この会議の内容が防災対策全体につながっていくようなものになってほしいというふうに考えております。今日も有意義な議論をどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入る前に本日配付しております資料の確認を事務局のほうからお願いいたします。

【石田課長補佐】  それでは本日の配付資料につきまして確認させていただきます。
 まず、議事次第でございます。議事次第1枚と、それから議事次第の中に配付資料のリストございます。4.のところでございますけれども、本日の資料は資料1として中間とりまとめの案というものを配らせていただきます。
 そのほか、机上資料といたしまして高校生被災地ボランティア及び学校交流活動という資料。それから机上資料2といたしまして東日本大震災を受けた幼児施設視察という資料を配らせていただいております。これは本日のプレゼンテーションで、パワーポイントでご説明いただくものでございます。
 それから机上資料3といたしまして第4回の議事録案につきましてお配りさせていただいております。これにつきましては有識者、オブザーバーの皆様には別途メールで確認をお願いしておりますので、よろしくお願いいたします。
 資料につきまして漏れ等ございますでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、資料の確認は以上でございます。

【渡邉座長】  それでは議事に入りたいと思います。
 まず、本日は貝瀬委員より資料のご提供がございますので、ご意見を伺いたいと思います。では、よろしくお願いいたします。

【貝瀬委員】  よろしくお願いします。
 本日、パワーポイントを含めながら、4回お休みをさせていただいたんですけれども、23日から26日に岩手県を中心に高校生、県内の高校生を選抜しまして30名、それからあと引率の先生8名、計38名で岩手県を中心に学校交流活動、それから被災地のボランティアを行ってきましたので、その報告をさせていただきます。
 主に活動場所は岩手県、遠野、釜石、宮古、大槌というようなところで、活動をさせていただきました。ボランティアをさせていただきました。表紙にあるのは大槌の保育園の園長さんと高校生が、本校舎が津波にということで、1階まで天井まで浸かってしまったということで、今そのいろいろな学用品等を搬入する人手がということがあったものですから、高校生を連れて、その搬入作業を協力して今これをやっている絵ということで、また後ほどご紹介をさせていただきます。
 目的としましては、東日本大震災の被災地における被災地支援を通しまして地震や津波などからみずからの生命を守るために必要な知識を改めて考えるとともに生命の尊重や助け合い、ボランティア精神、共生の心を養うというようなところです。
 強いてはその子を中心にというところもありますけれども、かかるものが学校や地域の防災リーダーとして心構えを養っていってもらえたらというふうに思っております。
 日程は8月23日から26日、3泊4日で行っております。県内の高校生30名、9校から広く応募しまして、私立さんにも声をかけて県立高校20名、私立10名ということで、応募が200名以上あったんですけれども、目的的な部分、あとボランティアから地域のためにというようなその辺の目的意識をしっかり入れてあった子たちを何とか選抜しまして最終的に30名としました。出席をする生徒の引率ということで、先生方にも6名、それから私を含めて県教委のほうから2名ということで、38名で行っております。
 実施主体は静岡県の教育委員会、高校とあと教育総務課、それから協力で今回非常に大きかったのが静岡県のボランティア協会、それから防災担当部局になります静岡県の危機管理部というところで協力というか、ほぼ一体となってというようなスタンスでやらせていただいております。
 1日目の活動です。やはりバスで行くということになりまして、ただ、大人であれば深夜を使ってというところもあるのですが、高校生というところもありますので、朝早くからということで、移動が12時間かかります。そのバス移動の中で今回の活動の趣旨等を研修していったというところです。
 夜、ボランティアの本部、岩手県の宿泊先とあるんですけれども、岩手県遠野災害ボランティア支援センター(まごころ寮)というところがありまして、そちらのほうに宿泊ということで着きまして、たまたまそのときに足湯ボランティアコーディネーターでボランティアに来ていた大学4年生のリーダーの方から食事をとった後にこういった形でボランティアのあり方というのでしょうか、そういったものを説明いただいております。
 こういった形で生徒も着いて非常に食事とかもなかなか行程的にはバスに乗って楽かと思うんですけれども、ここに来るまでに非常に研修とか朝早かったということもありまして、ただ集中力切らさずに、真剣に話をしておりました。非常にボランティアの方もやっていて、夜だったものですから、申しわけなかったんですけれども、快く受けていただいて親身な、ほんとうに感想みたいなものを話していただけたので、非常に有益だったなというふうに思っております。
 2日目の活動は、先ほど表紙でも紹介のありました大槌保育園を中心に、仮園舎の園庭の雑草取り、それから先ほど絵にありました本園舎にある学用品等の搬出をすべてやり切るというところを目標に掲げております。
 また、30人のうちグループに分かれて、大槌町にあります大きな避難所になっていた寺野弓道場というところがあります。そこを中心に展開しておりましたまごころ広場という、いわゆる避難者の方の喫茶店みたいな、そういったところの運営の補助をしたり、近くにありますデイサービスセンターにて在所者との触れ合いということで、これは高校生、静岡県から来ているよなんていうのを聞いて、ちょっとどおというような形で、話とか触れ合いというのをさせていただきました。
 主に写真になりますが、こういった形で大槌保育園の中は1階まで、今これ1階の絵なんですけれど、平成20年にできたばかりで、2年目にしてというようなところで今回の被害ということで、非常に理事長さん、それから園長さんとお話ししていく中で、ほんとうにため息しかないというようなところでありましたけれども、こういったいろいろな支援物資も届いていたり、学用品もあったり、いろいろな調査書類ですね、重要書類もあったもので、それを仕分けしていきました。
 外に全部出して、先ほど表紙にあったような軽トラに全部積み込んで、今ある仮園舎のほうの倉庫に全部運んでいくというようなボランティアをさせていただきました。
 また、仮園舎のほうでは、これ、大槌保育園の仮園舎のプレハブのところで、今、実は前が園庭というか、庭になっていて、きれいに刈り取られている状態なんですけれども、これが、一面40センチから50センチぐらいの雑草が生えていて、なかなか保育園の先生方もそこまで手が回るのが難しくてということで、そちらを全部やり切ってということで、そこの園庭がやっと見えたというところなんですけれども、すべての雑草を取ったという状況です。
 もう一つのまごころ広場での支援は、喫茶店のような形でありますので、そこに店員さんですかね、そういった形で補助をしつつ、実は仮設住宅もありますものですから、そこの住宅周辺の階段補修をとお願いされましたもので、たまたま、こちら科学技術高校といいますか、工業系の生徒さんなものですから、得意分野でですね、こういった形で階段の補修作業を手伝っております。
 デイサービスセンター、近くにありましたものですから、高齢者との交流ということで、こちらも一緒に先生と在所の方と高校生がこういった形でゲームをしながら触れ合っているという状況です。
 これ、昼間ですね。生徒たち全員でなれない環境でやっておりました。戻ってから2日目の夜なんですけれども、実は最初はちょっとどうかなと思ったんですけれども、遠野に2日間泊まる予定だったものですから、いろいろな岩手県、しゃべる言葉というんでしょうかね、そういったこともいろいろな静岡と違う部分もありますので、そういった部分を少し文学的視点からというのもあれなんですけれども、そういった活動をするところはどういったお年寄りの言葉とかお子さんたちがお話、やはり語尾とかそういった部分で特徴ある部分が出ていますので、そういったところを改めて勉強しようじゃないかなんていうことで、これはちょっとボランティアとは離れるんですけれども、こういった活動も入れました。遠野の語り、遠野物語の語り部さんを呼んで、ほんとうにいくつか受け継がれるようなかっぱであるとか鬼とか、そういった架空のというのでしょうか、動物なんかを題材にした語りといったものを生徒たちは聞いていたということで。いきなり遠野物語と言いましても難しいものですから、行きのバスでちょっと事前研修なんかも触れております。
 その後に先ほどのボランティアセンターがある、遠野の浄化センターなんですけれども、実は私も10日間支援に行かせてもらったんですが、その中に静岡県の県の職員が支援調整本部を置いております。3月19日から現在に至るまで、大体10日で二十数名。市町の職員と県の職員が共同しながら山田町とか大槌町のほうに支援に出ております。その方々から県の職員としてこういった形で支援をしているんだよというような話を伺いつつ、インタビューというような形で、例えば、きっかけとなる主な質問はちょっと用意させていただきまして、支援活動はどこでどのような支援を、支援活動を通してどういうふうに思ったかということを後は話の中で生徒が適宜質問していくということです。
 市町、特に大槌町で地域の方と直接触れ合いながら支援を行っていた職員8名の方にインタビューをしました。こういった先ほどの部屋の状態から8名の方を呼びまして、2枚目にあるこういった形でさらにグループに分かれて、私はこういったところで支援をして、というようなことで、少数で1人の県の職員の方から話を聞くということで、ほんとうに生の声というか、思いみたいなものをこういった形で聞き取ることができたかなというふうに思っております。
 3日目の活動です。実は釜石東中学校、片田先生、こちらにいらっしゃって恐縮なんですけれども、中学の生徒避難ルート、こちら、どういった形で、新聞であるとか報道で見聞きした部分ではあるんですが、実際に踏査というのですかね、歩いて一体中学生、小学生がどういった気持ちでどういった状況の中で歩いて走って逃げたのかというところを実際に避難場所を確認しながら午前中ルートを確認しています。
 午後は宮古水産高校と宮古工業高校の生徒との交流。これは、偶然にも3月11日、宮古水産高校の実習船のりあす丸という船がほんとうは焼津、静岡県の焼津といってマグロの有名な焼津港なんですけれども、焼津にとったものを陸揚げしてそれから自分たちの宮古のほうに帰ろうというふうにしていたところに3月11日に地震がありまして、湾はもう機能せずということで、実は焼津港にしばらくの間停泊しておりました。そこで、甲板の先生方と焼津水産の先生、それから生徒同士と、いろいろな交流が芽生えまして、いつかは逆にこちらから出向いていろいろなことをというようなところで宮古水産高校。また、宮古工業高校は、実は1階部分がやはり津波の被害を受けまして、宮古水産高校に間借りをしているというような状態ですもんですから、ここの2校との交流ということで、ほんとうに生徒の口は生々しい言葉でほんとうにあっけらかんとですね、よくそんなこと、話をしてくれるなというところまであったものですから、静岡県の生徒なんかも非常に神妙に悲痛な状況をとらえながら話を聞いていたというのが印象的でした。ちょっとその辺をダイジェストで見せたいと思います。
 実際に釜石東中、それから隣の鵜住居小学校の部分を見るんですが、やはり重機、がれきがありますので、近くまではもちろん行けませんので、こういった形です。こちらが川の近くにちょっと立って、これ、右下のは鵜住居小学校ですね。そのままの状態とがれきの山で、これ復興のというようなところでまだないかなというところですが、こういったところを見ながら、実際に避難ルートを確認しました。がれきを処理するトラックが通りますもんですから、その辺をちょっと十分注意しながらこういった形で確認をして、津波からの避難行動と状況に応じた判断というのが、ほんとうに引率した先生とお話ししたんですけれども、こういったところでほんとうに一つ、二つと状況に応じて避難をしていくという態度というかこの行動力というのは大したものだなというところが感想に出ていました。
 ございしょの里へ、最初に避難したんですけれども、実はこういう状態でということで、津波の被害を受けたところです。2番目に、結果的には津波は来なかったんですけれども、介護福祉施設に来ているということです。さらに危険、さらに危ないなということで、最終的に避難した石材店のほうから見おろすようなところです。ここまでがかなり高台にあるんですけれども、やはり2つ目のところからここに至るまでの判断というのが結果的には2つ目のところでもよかったかもしれないんですけれども、やはり、向こうから来る津波に対してそういう判断を下したというところ、みんなを動かしたというところは、ほんとうにその場に身を投じてほんとうに臨場感のある経験をさせてもらったかなというふうに思っております。
 そういったところの状況判断、行動というのがやはり身につけさせるべきものなのかなというのが改めてこちらも感じた次第です。
 午後は先ほどお話しした宮古水産、宮古工業です。こういった形で部屋を1室借りまして、宮古水産の生徒さん、それから、宮古工業の生徒さんから被災してから現状に至るまでといったところで経験を話していただいております。あと、こちらは宮古工業高校。実はくしくもこの行ったボランティアの翌日から引っ越しを始めるというようなところで、大もとは図書館にある本がどうにも全然整理されなくてうちの学校の生徒大変なんだよということで、そこの部分をやってほしいと言われたものですから、そこのお手伝いにというところが主で行ったのですけれども、宮古工業さんが津波の、宮古湾内の疑似津波という模型をつくったり、それを中学生に出前講座をしているという、そういうような活動を最近はよく展開しているというところなものですから、そういったところもどうぞ見ていってくださいということで、こういった場所とか生徒もわざわざ場所を設けていただいたというところで、ほんとうに感謝したいなと思っております。
 これが実際に模擬津波の1つです。高浜地区の津波模型という、これがほか、湾内すべてつくっているということで、その1つを見せていただきました。湾内も再現し、湾内というのはいわゆる、海の中の状態も再現しまして、波を、波の起こす機能というのを、非常に単純なところもあるのですが、非常にそれが精巧にというところで、非常に感動したなというところがこの実演でした。さらに、平常時から高校生ができる学校や地域での活動についてということを先ほどお話ししてくれた宮古工業の生徒さん何名かグループ研修に入れさせていただいて、さらに続きのグループ研修をさせていただいています。
 印象に残った言葉、自然の脅威には一人では立ち向かえないので協力し合って皆が率先して動くことが大切だと思うというようなことを今左にいる男子がお話をしてくれたものですから、ちょっと私も印象に残りましたので、書かせていただきました。
 その夜に、宮古水産も含めて各グループ、グループ研修をしましたので、それをとりまとめている状況です。ワープロで打つよりも生徒が模造紙に書いた声というんですかね、実際に経験してそれを書にしたもののほうがいいかなと思いまして、こういった形で記させていただきました。こういうところがやはり反省するべき点だったよという声があったものをまず書きつづって、また、避難について困ったことというようなところで、いくつかお話ししてもらったものをこういった形でまとめて、最終的に反省、それから改善したいななんていうようなことも出ておりましたので、それもまとめた形で、思い込みで行動しないとか、命の重みを考えてほしいというようなところも最終的には出ておりました。平常時から高校生ができることなんていうことで、さらにそちらもまとめております。どんな小さなことでも自分が動くこと、防災意識は高めておくというところはやはり大切なんだよというようなところは皆一様に感じていたというところです。
 実は焼津水産の高校生もグループで入っていました。水産業から見る復興とまちづくりというテーマで、ちょっとほかのグループとは違う観点で宮古水産の今の進路であるとか港湾の復興みたいなものから地元の企業の復興、早い復興が重要なんだというようなところがありました。今を生きる高校生に何ができるかという、ちょっと大きい話題に入ったグループもありましたが、人とのかかわりというようなところがやはり一番大切だよという、ふだんからの部分の話をしておりました。最後は各グループの発表、情報共有というような形でまとめをしております。高校生の責任、それから命の尊さというところをやはり最終的にはまとめている班が多かったです。
 4日目です。最後です。帰りには雨の関係で非常に首都高、それからいろいろな事故渋滞等もありまして16時間かかってしまったんですが、何とか無事、だれも体調を崩すことなく帰れたということで、静岡県とボランティアを行った地との絆というものもあったんですけれども、生徒同士、私立の子、それから県立、それから学年の違う、すべて全く知らないような子供たちが今回の交流を深めて絆というのが生まれたのかなと思っています。こちら、研修の資料で、もともと絆というのがテーマでというところがあったものですから、一応そういった形でまとめられたかなと思っております。
 最後に、本事業の成果と今後ということです。目的は先ほど申し上げたとおりです。高校生ができる支援活動、命の大切さというところをキーワードにしまして、いざというときに率先してできる生徒、学校や地域の防災リーダー。こういったレポートであるとか報告書をまとめて、成果を県内の防災教育の活動に資する教材というような形で発展させることも一つ視野に入れて広げたいなというふうに思っております。ちなみに、この参加した裾野高校さんの生徒は他校の、別の学校さんに出ていって、全校の前でこの経験を話しているということで、少しずつ、そういった参加したグループ、人たちが自分たちだけで終わらないで他校、それから地域に出ている姿も見られつつあるというような状況です。以上でございます。

【渡邉座長】  ありがとうございました。
 ただいまのご報告につきまして何かご質問ございますでしょうか。いかがでしょう。

【藤岡委員】  上越教育大学の藤岡です。貴重な報告をありがとうございました。これ、最初に県内高校生30名を募集しているとありますが、この各学校への周知や募集等の具体的な方法をお伺いしたい点が1点と、それと、この200名以上の応募者から選抜されましたというのがありますが、どういうふうな方々がその選抜にかかわり、そういった選抜の基準や参加した学年、どういうふうな生徒たちの基準で今回派遣することにしたのか、そのあたりのことをまず教えていただければと思います。

【貝瀬委員】  まず、周知の方法は、県立のほうはすべての学校に、非常に応募が多くなって大変かなと思ったんですけれども、周知をさせていただきました。なぜかと言いますと、やはり4月、5月、当初から、生徒だけでなく、先生から、各学校からボランティアに行きたいというような非常に多くの言葉がありまして、もちろん学校単位で既にボランティアに行っている学校もあります。それから週末を使って高校生が、先ほど県のボランティア協会というのがありましたけれども、そういった週末のボランティアの活動に応募して行っている生徒もおります。先生方も、個人的またはグループでボランティアに行っている先生もいます。そういった中で何とか広くというようなところで、ちょっと大変だったんですけれども、県立学校のすべての学校に応募、それから応募の中に目的、今回の目的が学校、地域に経験したことを広げていって少しでも被災地の声を広げていくという、そんな目的を掲げていましたので、そういった目的を記載させる応募書類をつくりまして、そこから選抜をしていったというような、あと男女比、関係あるものですから、男女比を踏まえながら選抜をしました。
 私立のほうは同じルートでというわけにはいかないものですから、私学振興課、県の私学振興課さんであるとか私学協会というのがありますので、そちらにお願いして10名の選抜については私立さんのほうのルートでお任せしたというような状況です。
 選抜の基準は先ほど言ったことなんですけれども、大体3年生が2割ぐらい、それから2年生が多かったです。5割ぐらいで、1年生が3割ぐらいということで、グループなんかでもちょっと3、2、1という先輩後輩みたいなところから先輩がちょっと指揮しながらというようなところもあったので、この3年、2年、1年のほうはほんとうにたまたまの割合だったものですから、主に考えたのは男女比と目的部分を考慮して、男子15、女子15が最終的にちょうど割合になったというところです。

【渡邉座長】  よろしいですか。

【藤岡委員】  ありがとうございました。すると今までにも個人的にボランティアに参加した学生、生徒というのも選定していたということですね。

【貝瀬委員】  そうです。2名ほど実は先ほどもう別の学校に出前講座をしたという女子生徒はそのボランティアでもうすでに1回行っていると。その中でもう1回ここに応募したというようなところもあります。

【渡邉座長】  ほかには。

【片田委員】  大変有意義な経験をしてこられて、意義ある授業だというふうに思います。
 今のお話伺って、とりまとめのところに絆という言葉で最後まとめられております。すごく象徴的だなと、正直思いました。この活動そのものは大変、被災地へ行って、その地域の方々が立ち上がってくる過程の中で何が重要かということを子供たちに教える、まさに重要な教育で、意義というのはすごくあるということは感じております。ただ、この活動も含めて、防災教育だとか、そういったものの考え方が非常に混沌としているというのか、2つの重要なポイントがあるんですけれども、そこをあまり明確に意識せず、この報告書も、中間とりまとめを読んでもそうなんですけれども、この議論全体が、日本の防災教育に関する議論全体が2つの概念が混沌としているなというのを感じております。
 今、ここで生徒さんたちが学ばれたのは被災地の子供たちとの交流を通して、彼らがあの災害をどのように感じ、どのようにここまで生きてきたのか、という中で感じたこと、そして絆が重要であるということ、そういう教育です。これは、この教育の流れというのは、阪神・淡路大震災以降の日本の防災の取り組み、防災教育、すべてこれであったというふうに思います。阪神・淡路大震災以降進んだ日本の防災教育、もしくは防災の制度もそうなんですけれども、ちょっと言葉がきついんですが、生き残った人の防災だったというふうに思うんですね。例えば被災者再建支援法だとか、やられてしまった人たちがどう立ち上がっていくのかとか、それからボランティア元年といわれる、あれも生き残った人たちに対してみんなで温かい心を持って支援していく、とても大事なことだと思います。しかし、いずれも共通して言えることは生き残った人がどう立ち上がっていくかということのみに特化した防災だということです。ここにある絆という言葉も象徴するように、ここまで被災した子供たちが今現在何を考えているのか、そしてどういうことを学んだのかってほんとうに重要な大事なことなんですけれども、でも、これは生き残った子供たちに聞いていることですね。
 防災で僕はファーストプライオリティになるべくは何かというと、災害で人が死なないということだと思うんですね。この話は生き残った人たちの話で、どうやってもセカンドプライオリティです。さらに言わせていただくならば、最近よく言われる帰宅困難者問題だなんだかんだなんて言うのは、あれは防災の問題なんだろうかとすら僕は思います。あれは生き残った人たちが帰れないと言って文句言っているだけの話ですので、重要な社会問題ではあるものの、その問題を含めて全部防災というくくりの中で議論することに非常に強い違和感を覚えます。
 防災教育で一番重要なのは何かというと、やはりいかなる事態にあっても自分の命を守り抜く力、姿勢を与えるということ。これがファーストプライオリティであるはずで、セカンドプライオリティとしてこういう生き残った人たちがその後、社会みんなで協力して立ち上がっていくということに対する姿勢を与えてくる共生の教育、絆の教育、こういったことがセカンドプライオリティとしてあるという認識で僕はおります。そういった面において、今ここで議論しなければいけないのは、こういう絆が大事、そしてみんなで立ち上がっていく支援が大事、社会としてお互い助け合って生きていくことが大事、これもすごく重要なことなんですが、防災教育の二大柱のその1つの柱にすぎないという感じがいたします。非常に欠落しているのは生き抜く力を与える、その姿勢を与える教育ということだろうというふうに思います。
 今度はこの議事録に関してなんですけれども、前回の会議の中で私は今日本の防災教育に欠けているのはそういったところであり、そのためには何が必要かというと、この中間とりまとめの、事前に送っていただいておりますので読んでみますと、かかわるところは5ページあたりでしょうか。「正しい知識を与える」だとか、いろいろどのような教育が重要かということは書かれておりますけれども、具体的に教育に対して明確に、何が重要だということはわかった、では、どうしていくのだということに対して記述がないように思えます。前回の会議の中で私は申し上げたことは、こういった姿勢を示す一方で、片や地学教育だとか自然を理解するという教育がどんどん欠落しているという、こういう状況がありますね。僕は学校教育の中に防災という授業を日本の学校ですから、防災という教育があっていいのではないのかと。その中には自然を理解する、災害を理解するというような地学教育の一部も取り込んで、もう一度、先進国の中で一番災害密度の高い国で、そして昨日今日の、一昨日の災害を見てもそうなんですけれども、そこから生き延びていくための教育をするということに対して、決定的にその知識も欠落しているし、その姿勢を与えるということも欠落していると思うんですね。繰り返しになりますが、二大柱の絆の部分の教育、共生していく教育というのは、もちろん重要であることは間違いないし、それはそうなんですけれども、もう一本の生き抜く力をどう与えるかということに対する議論が決定的に不足しておりますし、防災教育の議論をするときにその峻別ができないまま、往々にして目の前にいる頑張った人たちの感動的な話、そしてみんなで助けなくてはという優しい心に訴える話、その話ばかりが常に先行していくということに防災教育の本質というところにおいて、問題があるのではないのかという感じがしております。
 ただ、もちろん、先生、これ、否定するものではございませんで、これは重要な教育であることは間違いない。ただ、二大柱の片方にすぎないという強い認識を持つべきだということと、その一方で生き抜く力というところの教育が決定的に欠落しているということは、この報告書を見ても、中間とりまとめを見ても、強く感じるということは指摘したいと思います。

【渡邉座長】  もう大分とりまとめのほうにも審議も入ってしまっているわけなんですけれども、ちょっとお時間がまだもう一つ、ご報告がありますので、最初の貝瀬委員からの報告はこれで一応集約させていただきます。ありがとうございました。
 引き続きまして原本委員より資料のご提供がありますので、それのほうのご説明をお願いいたします。

【原本委員】  聖徳大学の原本でございます。よろしくお願いいたします。
 私は今回東日本大震災を受けた幼児施設を視察してまいりましたので、そのことについてご報告申し上げます。今回は口頭での報告ということで、大変お聞き苦しい点がございますことをお許しください。
 私は8月18日に、震災から約5カ月が経過した浦安市を車で回ってまいりました。当時の様子を伺えるブルーシートをかけられているような現状を見ますと、災害当日の被害の大きさということを改めて知ることができました。これまで私どもは、今回の震災の大きさを、震源地に近い被災地の現状を見ることにより、理解してきたのですが、私は今回あえて震源よりはるかに離れた関東の実態を調査いたしました。
 調査の目的は、地震発生時に幼児教育施設ではどのような困難が生じたかを知ることです。3.11以降幼稚園の関係者とお話をしていますと、皆さん一様に今後起こり得るであろう地震に対する不安を口々に述べられるのですが、例えば関西の園長先生は「不安なんだけれども何をしていいのかわからない」というような漠然とした不安を口にしておられました。地震の専門家でない私にできることは皆無であると自覚しておりますが、それでもこうした不安を抱える幼児教育関係者とともに今最も不安が募る、例えば数カ月後か、あるいは数年後に来るかと予測される大きな余震を見据えて、今できることを改めて考えてみることなのかと考えました。そうした観点から、東日本大震災発生時、震度5弱、5強で液状化を体験した幼児施設の実際を知ること、そして今後起こり得る震災に備えて幼児の命を守るための指導及び施設改善の観点を探るということを目的に視察してまいりました。
 この会議では千年に一度の大震災をどうとらえるかという、大変大きな視点で話し合われております。本日、私の提供します話題は、そうした観点からは少し離れ、あの日、日本中の幼児教育関係者の多くが感じた不安、これを取り上げ、今できることについて少し考えたいと思いました。
 視察は浦安市の2つの幼稚園、いずれも園長先生のお話を伺い、被災の実際を明らかにしてみました。A園の場合ですが、180名ほどの園児を抱える4、5歳児を預かっている園で、教育課程にかかわる教育時間終了後に行われる預かり保育を実施している幼稚園の実態です。
 当日、31名の園児の預かり保育を実施しておりました。地震発生時の様子を園長先生に伺いますと、自分はこの地震を、「8分ぐらい揺れ続けたと感じました」と言われました。これまで私は巨大地震が発生した場合、最初の10秒をどう生き延びるかということを過去の地震を教訓にとらえていたのですが、長く揺れ続ける地震と向き合い、幼児をどう守ればいいか、新たな課題として話を伺いました。当日天候がよかったことから園児は外遊び用の薄手の綿素材のスモックを着用して、全園児が園庭で遊んでいました。発生時、すぐに地割れが発生しました。同時に水道管が2本破裂し、水が吹き出ました。風もないのに木が大きく揺れ、ぎしぎし音を立て、ブランコが大きく揺れて、腰かけの部分が支柱にぶつかり、かんかん音を立てていたことが恐怖心をさらに募らせたと言われます。側溝が割れ、地面にめり込んでいく様子が見えた。幼稚園の門と道路の間に亀裂が走った。園門前の街路樹が液状化によって倒れていった。隣接する小学校のプールの水が揺れであふれ出し、四方に飛び散り、瞬く間に周囲を水浸しにし、歩けない状態になった。当時を思い出して、強く印象に残っていた様子をA園の園長先生はこのように語ってくださいました。
 避難行動はどのように行われたか。このことについて伺いますと、幸い全園児が園庭で遊んでいたことから、外遊びを指導していた教員と園舎内にいた教員が飛び出し、園児を園庭の中央に集め、子供たちを抱えるように、覆いかぶさるようにして揺れの収まるのを待った。余震が収まり、隣接する小学校へ避難した。液状化は地震発生と同時に起き始めたので、水道管から水があふれ出す様子などを園児にできるだけ見せないような工夫をしながら避難をしたと言われました。校庭から体育館へ、そして校舎の3階に避難したと言われました。学校とは常に連携をとっていたので、サッカー部とか育成部とか、幼稚園がどこへどう避難したらいいかというようなことは事前に打ち合わせがあったので、混乱なく逃げられたということだったのですが、震度5弱の地震で、園児を抱えて過ごす体験を教員はこれまでだれしもしたことがありませんでしたので、やはり皆、想定を超えた状態の不安というものを強く感じられたようです。その内容です。これまでの私どもの避難訓練では地震想定は1回でした。繰り返し襲う余震をイメージして次の行動を考える体験というのがなかったことから、二次避難誘導の判断が極めて難しかったと言われました。そして3月という季節ではありましたが、園児は遊ぶときはかなり薄着をさせておりますので、長い時間の避難態勢の中で寒さが課題になってまいりましたが、園舎に防寒着を取りに行くタイミングがつかめず、大変困ったと言われました。地震発生直後から発生した液状化により当初予定していた避難場所を変更せざるを得なくなり、瞬時の判断が求められ、緊張した。小学校のプールの水があふれることは全く想定しておらず、避難経路をプール脇の通路としていたため、大変緊張した、というようなものがあります。
 次にB園ですが、こちらの園は4月から預かり保育を実施しようとしていた園でしたので、当日は園児が帰宅した後の状況でしたから、園舎の被害を中心に伺ってまいりました。B園では地震発生時の様子について、特に着目したことが2点ございます。
 1つは園舎がバリアフリー設計の園であったこと。1つは耐震化された園舎の被害はつなぎ目にあったということです。
 A園と同じように液状化現象が起きますと、被害は大きく、園庭が一瞬に水浸しになってしまったことが挙げられ、園長先生はそのことを強調してお話しされましたが、その園舎がバリアフリー設計で耐震化工事により非常に堅牢な園舎だったのですが、地面に異常が発生すると、地面と園舎内を仕切るものがなく、土砂が建物の中に即入り込んでくるという状況があったそうです。私が最も着目したことは、堅牢な2階建ての園舎には、園舎から外につながる非常用の滑り台を設置していたのですが、それが使えなかったということです。つまり、つなぎ目が壊れた。つなぎ目が壊れて滑り台に移動ができなかった。滑り面の着地の部分が壊れてしまって、危なくて滑らせることができなかったということです。視察したときもまだ保育室とベランダに出る箇所に10センチほどのすき間ができていました。建物は堅牢であっても、そのつなぎ目のところの破損が非常に大きく、その後の生活を大きく困難にさせたという報告でした。また、液状化の後の園庭は、ほこりで使えないという実態を聞きました。液状化した地面はこれまでの状況とは大きく異なり、ほこりが立って園児を遊ばせるというような状況には全くいかなかったそうです。
 それと、もう一つ、B園の報告の中に、園児の避難行動ということが挙げられておりましたのでご報告します。
 園長先生は今回の地震を体験して、もっといろいろな避難態勢を考えてみることが重要だとおっしゃられ、近隣の方と協力していろいろ試してみようということになったそうです。もし隣接する高層マンションに避難することを想定した場合、園児はエレベーターを使わないで避難することができるのかというような疑問から、4歳児が、大勢の子が避難できるスペースのあるマンションの10階部分まで一気に上がることができるのかということに挑戦したそうです。実際、幼い幼児であっても、危険を正しく理解し、訓練を積み重ねた子供たちは幼児なりの力を十分発揮して行動できるのだということを確信したと園長先生から伺いました。
 2園の実態から改めて幼児にかかわる施設ではどんな混乱があったのかとらえてみました。トイレの問題がありました。これはもうだれでも予測できる困難の一つだったのですが、実は園児は洋式便器しか利用したことがない。そのために園児が和式の便器が使えず、それに対応して先生方は排便の処理に大変苦労したということでした。もう一つ、これまで私たちは幼児を守らなければならない存在としてとらえてきましたが、命にかかわる困難な事態に遭遇したときに一人の子を一人の大人が守ることができない、こうした集団生活の場では幼児自身の行動力に期待するしかないことを思い知らされたということです。私、実は話が余談になるのですが、担任時代、子供の不安を解消させる方法として子供の手を握るという行為を行っていました。私の2本の手を取り合う幼児が出たときには1本1本の指を子供たちに示し、そこにつかまらせるという行為もしました。しかし、13名の3歳児を預かったときに、自分の指が10本しかなくて3人分足りないということに気づきました。それ以来、私は幼児なりに自分の身を自分で守るための行動力を園児につけさせる努力が必要だということを考え続けてきました。そうした観点から、先ほど4歳児の10階建ての建物へ短時間で駆け上がることができた実態というものは、私は着目すべき点であり、こうした幼児自身の行動力を高めていくための指導の工夫ということを大事にしていきたいと思いました。
 最後に、2園の視察を終えまして、私なりに感じましたことを4点まとめました。
 1つは、今申し上げました幼児の自助行動能力を高めていく訓練の工夫が今後ますます必要だということ。幼児は一度おびえてしまえば自己をコントロールする力は限りなく減りますし、大人を頼ることに集中することが予測できます。幼児なりの行動力を引き出すことは十分できると考えますので、信頼している教師の指導のもとで幼児の発達特性を逸脱しない程度の訓練を積み重ねていくことを重視したいと思います。
 2つ目です。大人にはできて、幼児にはできないことを具体的にイメージして防災対策を講じることが重要であるということ。先ほど申し上げました幼児の大半が洋式便所しか体験していないという実態を知っておくことの意味は大きいと思います。幼児の体の大きさが大人の半分であれば、一度冷え始めた体に余力がないということは予測できます。大規模な施設改善が即できない場合でも、でき得る限りの知恵を絞ることの効果は大きいのではないかと考えます。幼児の発達の特性を念頭に置きながら、防災対策を講じることが重要だと思います。
 3つ目です。不安を抱える親子のよりどころとなれる園を増やすことが重要であるということ。父親が不在の状況で、余震の不安から自宅にいられず、一たん帰宅した母子が園に戻ってきて帰ろうとしない実態が報告されています。時間とともに母親の不安感がいら立ちとなり、幼児に影響を及ぼすことも否めません。幼稚園など、幼児教育施設は規模的には地域住民を広く受け入れることは難しいと考えられるのですが、幼い子を抱えた母子のよりどころになれることに着目し、早期に園舎の一部を開放するなど、親子のよりどころとなる努力をすることができるのではないかと考えます。
 最後です。中学生ボランティアの活動促進が重要であるということです。幼児施設では、少人数の女性職員で運営されている場合が多いです。例えば断水による水くみ作業一つをとっても、手のかかる幼児を抱えながらすべてを賄う困難がありました。そうした中で地元中学生の何げない協力が大きな力になったと報告がありました。つまり、日ごろから地域の中学生と顔見知りの関係を築き、災害発生時のボランティアとしての活動が期待できる関係をつくっていくことも大切なことではないのかということを改めて考えました。
 関東地方の幼稚園の園長先生からの話をもとにした報告です。ありがとうございました。

【渡邉座長】  ありがとうございました。非常に重要なお話だったと思います。今の原本先生のご報告につきましてご質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 時間も大分過ぎておりますので、それでは次の議題に移りたいと思います。
 それでは、中間とりまとめの案の審議に入りたいと思います。まず、それでは資料につきましてご説明をお願いいたします。

【石田課長補佐】  失礼いたします。それではお手元の資料1でございます。中間とりまとめの案ということで、準備させていただいております。こちらについて前回、素案という形でお示しをさせていただきまして、さまざまなご意見をいただきました。その意見を反映させて、今回つくってございますので、前回との違いの点を中心に、大部でございますので、いくつか分けてご説明をさせていただければと思います。
 まず、おめくりいただきまして1枚目のところ、前書きのところでございます。基本的には変わってございませんけれども、「津波てんでんこ」というような、今回の地震を象徴するようなお話がございましたので、そういったことを入れさせていただき、また津波よりも早く、高いところに避難することの重要性が再認識されたということを少し入れさせていただいております。
 それからおめくりいただきまして、1ページ目から本文のところでございます。まず、前回お話ししましたように全体の構成として1.のところが津波被害、地震被害を踏まえた課題となってございますので、課題についてご説明をさせていただければと思います。
 (1)のところ、「東日本大震災における地震・津波被害と我が国の防災教育・防災管理等」ということで、これまでの取り組み、あるいは被害の状況についてまとめたところでございましたが、前回のご議論の中で学習指導要領におけるご議論がございました。上から3つ目の段落でございますけれども、現在の防災教育の状況について記載をいたしておりましたけれども、必ずしも実際実施されているということになっているものの、そうではない実態もあるのではないかというようなご意見いただきました。学校現場では防災教育の重要性を十分認識しているが、指導内容、方法あるいは時間の確保についてはなかなか苦慮されているというような実態のご紹介もございましたので、ここについてはあくまでも「ねらいとして実施されており」という形で記載をさせていただき、また後段のところ、「各学校においては、教科や特別活動における指導も含め」というところでございますけれども、その中で「系統的な指導の充実のため、その体制整備や実施する時間の確保等が必要である」ということで、問題意識を書かせていただいたところでございます。それからもう1点、その下の段落、上から4番目の丸のところでございますけれども、矢崎委員から今回の地震の前から学校施設に関して非構造部材によってけがをするという事例があり、それについてガイドブックがまとめられていたというご紹介をいただきましたので、それについての記載を加えさせていただいてございます。
 それからおめくりいただきまして2ページ目でございます。2ページ目は「東日本大震災を踏まえた学校における防災教育・防災管理等の諸課題」ということで、課題を丸1、丸2、丸3と3つに分けて記載してございます。そのうち丸1のところの一番最後の丸でございますけれども、前回のご議論の中で今回の災害では避難場所である校庭、そこが液状化、地割れ、あるいは降雪などで使用できなかった例もあるということ。それからもう一つは、校舎自身の耐震化が進んできているということであり、これまでのように校庭に移動するという避難行動について、それがふさわしいものかどうかという検討をする時期に来ているのではないかというご指摘がございましたので、その内容を加えさせていただいてございます。
 それから次に丸2のところでございます。児童生徒等の引渡しについてのご議論がございました。ここにつきましては特に念頭に置いてありましたのは東京、あるいは関東において安全が確認されているにもかかわらず、情報流通の手段がない、連絡するための手段がないということで引渡しに問題が起こったということであったんですけれども、しかしながら、実際に津波を受けるというような緊迫した状況にあっては、その引渡しという問題がそもそも問題にならないということで、しっかりそこを書き分けなければいけないというご指摘を強くいただいたところでございます。
 そこで、記載といたしましては1番目の丸と2番目の丸を書き分けまして、まず1番目の丸においては津波による被害を受けた地域のことを記載させていただき、津波が来るまでの限られた時間の中で引渡しが適当でない場合があるということを明記させていただき、その対応方法については検討が必要であるという記述を加えさせていただきました。その後、2つ目の丸のところで地震災害の発生後の話ということで、通信網、交通網が遮断された状況での保護者との連絡がとれないという状況、安全な下校、引渡しが困難になった例があったということで記載をさせていただいてございます。
 それからおめくりいただきまして、3ページ目でございます。3ページ目、丸3の1つ上の段落でございますけれども、幼稚園についての、今日もご紹介いただきましたけれども、ご発表いただきました。その中で送迎バスが津波による被害を受けた例があったというご紹介をいただきましたので、最後の行でその旨を追加させていただいております。
 それから丸3のところでございます。「学校と地域防災の関係に関する課題」というところでございますが、前回非常にご議論していただきましたのは避難所のあり方についてでございました。そこで、この部分、5つほど避難所について、これまでの記載を整理するということも含めて書いてございます。
 まず1番目でございますけれども、児童生徒等の安全確保に関して教職員が地域住民への対応が重なって混乱した例があったというもともとの問題意識ございましたけれども、これは避難所に指定されている、されていないにかかわらず、同様の例があったというご指摘がございましたので、避難所に指定されていない学校においても同様の例があったというふうに書かせていただいております。
 それから2番目の丸でございますけれども、避難所の運営をだれが担うのかということについてもご指摘がございました。そのために、ここでは本格的に避難所の運営をするのは災害対策の担当部局がその責任を有するということを明確にした上で、前回机上資料としてお示しいたしました平成8年に文部科学省、当時の文部省ですけれども、出した二次報告書について、その記載をさせていただいております。その上で今回の震災の課題としては、非常に被害が広範囲にわたってかつ時間についても大変長かった、長期にわたり避難所の運営にかかわったということが、問題だったということで、ご指摘をいただいておりますので、その旨も記載をさせていただいております。
 それから3番目でございますけれども、前回のご議論の中で地域が学校を支えるというご議論がありました。学校は地域の宝だということは言われているわけですけれども、実際にはなかなかそうなっていない実情があったというご議論も踏まえまして、1回目のヒアリングの際に学校支援地域本部のご紹介をいただいた例がヒアリングの中で出てまいりましたので、学校支援地域本部の設置された学校、そうでない学校で、違いがあったというような記載をつけ加えさせていただいております。
 それから4番目でございますけれども、4番目につきましては必ずしもこの中で議論があったわけではございませんけれども、学校に避難している住民についても記載をつけ加えさせていただいておりまして、学校以外の公的な施設について耐震化や受け入れ態勢が整っていないという課題を追加させていただいております。
 それから最後でございますけれども、前回の議論の中で実際には浸水しないというふうに想定された避難所に避難をしておられた方がいたにもかかわらず、実際にはそういう方が被災をされたというような実例があったということ。想定を超えるということがあったという例であると思いますけれども、そういったご指摘がありましたので、それについても記載をつけ加えさせていただいておりました。ただ、必ずしも学校だけに限った議論かどうかというのは明らかではありませんでしたので、その旨はつけ加える必要があろうかと思いますので、またご示唆をいただければと思います。
 事務局からはとりあえず以上でございます。

【渡邉座長】  ありがとうございました。
 まず、最初に課題ですね。この会議の中でヒアリングであったり、あるいは資料の提供とかいうのがありまして、それに基づきましてまとめていただいたのが今の1の課題です。これにつきましてご意見、ご質問ございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。

【片田委員】  1ページ目の丸の3つ目の最後のほうに「児童生徒等の発達の段階に応じた系統的な指導の充実のため、その体制整備や実施する時間の確保等が必要である」と。時間の確保等が必要であるということなんですけれども、前回の会議の中で私はもう一歩踏み込んで防災という科目の創設が必要なんじゃないかということを申し上げました。今のままですと、確保等が必要であるという、なんか努力目標のように書かれておりますけれども、今これだけの、前回の会議の繰り返しになりますが、日本というのは先進国の中でも、ヨーロッパはあまり災害がないわけですし、アメリカも災害があると言っても、日本ほど密にあるわけではございませんし、そういった面では防災というものの教育というのは日本の子供たちにほんとうに生き抜く力を与えることにおいて重要だと思いますし、また防災という科目ができるということになりますと、先生方もその準備だとか、また、ある意味、日本の防災を底上げするということにおいて一番効果的なことなんだろうと思いますね。地学教育等々、そういったものがどんどんなくなっていく中で、その一方で防災教育が必要だという、なんか相矛盾するような状況にあるということは前回指摘したとおりなんですけれども、ここは、私は踏み込んで、防災教育というような科目の創設等までほんとうは踏み込んで書いていただきたかったというのが正直な気持ちです。ただ、教育科目を1科目創設するということはおそらく大きな大きな出来事でしょうから、そこまで今の段階では書けないということなのかもしれません。ただ、私が言いたかったのは科目の創設が必要であるということです。

【諏訪委員】  1回目の会議のときにこの問題はスポーツ青少年局だけの問題ではなくて、文科省全体の問題であって、いろいろな課からオブザーバーとして来られているんだけれども、やはり文科省を横に横断したような形で防災教育をきちんと考え直す必要があるようなことを言ったような記憶があるんですけれども、今の片田先生のお話に乗っかってしまってちょっと失礼なんですが、教科の創設というのは絶対必要だろうと。舞子高校の環境防災科をつくるときに学習指導要領を何回か読んだんですけれども、1つだけ見つけました。2単位から4単位で選択科目の中に1つだけ見つけましたけれども、どこの学校もあれは開いていないだろうなというふうに僕は実感しました。そうじゃなくて、その科目をつくって、それをもう一歩踏み込めば必修科目とすると。それも発達段階に応じて小学校1年生から高校3年生まで、すべて必修科目として扱うぐらいの踏み込み方が今の日本の災害の受け方を見ていたらやはり必要なんじゃないかなと。その中で片田先生おっしゃったファーストプライオリティの部分はもちろんのこと、例えば中学生や高校生になってくると、今度は支援者としての防災にもかかわることができますから、セカンドプライオリティの部分にも広げていって、防災を核としてもっと広く、これは拡散じゃなくて、防災を核として広く人間のあり方とか支援の仕方とか福祉とか、いろいろなところに踏み込んでいくような科目として、防災という教育をつくっていくのをどこかでだれかが言わなければならないのかなと。ここにお願いしていいのかどうかわからないです。どこかでだれかがやはりそれは文章として僕は残していくべきだと思います。

【渡邉座長】  今のここまでの内容でもよろしいですし、また別の点でもいいんですが、ございますか。

【片田委員】  今の私と諏訪先生の発言に対してどう考えておられるのか、今のご見解を知りたいんですが。

【石田課長補佐】  失礼いたします。非常に厳しいご指摘をいただいたと思っております。まず、我々といたしましても時間が十分にとれていないんじゃないかという前回のご指摘を踏まえて、今の学習指導要領上の扱いがどうなっているのかということで検討したわけでございますけれども、もちろん前回のまさにご指摘あったように実際にはされているかどうかというご議論があるということはあるんですけれども、学習指導要領としては今回の改訂で総則の部分で学校の教育活動全体で教えるということをしっかり明記したということで、防災についてはある程度充実したというのがまずは文脈としてございましたので、そういうことがあるということが1つでございます。
 それから、しかしながら、これを受けて何もしないということではございませんで、今、課題の部分でございましたので、記載をしてございませんけれども、6ページに知識に関する指導充実という対応する項目がございまして、その中で教育課程における防災教育の位置づけについて研究開発学校制度等によって取り組みを促して、その成果を踏まえて検討していくことが望まれるということで、一応そういう、まず研究を進めていったらどうかという記載を書かせていただいたところでございます。

【布村局長】  今、片田先生、それから諏訪先生からいただいたご意見については特に4ページ、5ページにあたりましての防災教育の基本的な考え方として生き抜く力、生き抜く姿勢を与えることですとか、支援者の観点と、そういう防災教育の目的を先ほどいただいたご意見を踏まえてより明確化すべきだと受けとめました。それから教科にすべき課題としては明確にご意見としていただきましたので、それは課題のところ、あるいは今後の方向性という形で、今すぐ次回の改訂に必ずやりますというところまでは書けないと思いますけれども、将来的にはそういう流れにつながるような方向性は何とか、せっかくのこの有識者会議ですので、盛り込ませていただきたいと思います。

【片田委員】  ありがとうございます。非常に、もちろん一足飛びに全部変えるということは手続も必要ですし、事例というのかこの研究開発学校ですか、そういったものの検討を通じてやっていくというステップを踏まなきゃいけないことは十分に理解できます。ただ、今私のところに都道府県単位だけを見ても、十四、五の都道府県から防災教育を根本から見直したいんだというアドバイスの要請が来ております。ほとんど沿岸部の都道府県です。また、個々の市町の単位での教育委員会からの要請も非常に多くて、それから個々の学校からも多くあります。もう受け切れないということで、今断らざるを得ないような状況になっておりますが、そんな感覚から言うならば、現場の先生方は何とか子供たちの命を守るための防災教育をとにかくやりたいんだという意欲と意識が今非常に高まりを持っている。ただ、現状はどうかと言いますと、そんな防災教育の時間をとるということが、今のカリキュラム上できる状況にないというのが現実です。やろうにもやりようがないというような現状にあるわけですね。現場の先生たちがやりたがっているという、また意識もあるという状況の中で、現状、その時間すらとれないという状況にあるのは早急に改めなければいけないことだろうと思いますし、また今このタイミングでそこをやっておくことは非常に早く定着し、広めていくことにおいて重要かと思いますので、1年、2年、3年とかけて研究開発校での検討を重ねと、次の次の改訂ぐらいで載っけるというようなロースピードではなくて、とにかく今現場のニーズも思い切り高いんだということ。現場はそういう認識を持っているんだという実感がありますので、できるだけ早い対応と暫定措置でも、今すぐにでもやらなければいけない。特に西のほう考えていただくとわかるんですけれども、あれだけの東北での津波を見て、まもなく東海だ東南海だ南海だと言われている沿岸部の学校の先生方なんていうのは、ほんとうに日々冷や冷やし、そして今来たらどうしようと。できるのかということに対して、ほんとうに日々不安に思っておられるほどの状況にあるということ。しかしながら、それが十分に体制としても整えられないという中でのいら立ちというのを現場では感じております。ぜひその思いを、先生方の思いも酌み取ってあげていただきたいと思いますし、通常のプロセスを曲げてでも、早急な措置をお願いしたいというふうに思います。

【渡邉座長】  ありがとうございます。今のお話はこの課題というか、その次の方向性のことも関係してくるかと思いますので、合わせてそれがまた議論したいと思います。それではほかの点につきましては何かございますか。課題についてはよろしいでしょうか。
 それでは次の、先に進みたいと思います。では、またご説明をお願いします。

【石田課長補佐】  失礼いたします。それでは4ページ以降、今後の施策ということで、「今後の防災教育・防災管理等の考え方と施策の方向性」の部分についてご説明させていただきます。
 まず、防災教育のほうを先にご説明させていただきます。まず、4ページの一番上のところでございますけれども、前回のご議論の中で防災教育あるいは防災管理の解説や学校安全の中の防災の位置づけ、あるいは保健安全法等の関係法令の取り扱いというような総論的な部分を記載してはどうかというようなご意見をいただきましたので、それを加えさせていただいております。まず、学校安全という場合には生活安全、交通安全、それから災害安全ということで、防災が入っているという、そういう3つの領域の中の1分野であるということ。それから構造として教育、管理、それからそれを進めていくという組織活動があるんだという基本的な枠組みをお示ししております。それから2段落目では、ここで議論する防災についてはどうかというこの報告書の議論の内容の範囲をお示しするということでございます。
 このとりまとめのまとめ方についてなんですけれども、防災管理、組織活動ということは相互の関連性が非常に強いということですので、今回は防災管理等ということで、まとめて防災教育と防災管理等という2つのパートに分けて議論しておりますということを書かせていただいております。最後に学校保健安全法の中で学校安全計画、あるいはいわゆるマニュアルであります危険等発生時対処要領、これが義務づけられたというような、そういうこれまでの流れについてまとめさせていただくというのがこのパートでございます。
 その次に「(1) 防災教育」とございます。四角の中に「自然災害等の危険に際して」ということでございますけれども、この中で「行動につなげる態度」ということをテーマとして書かせていただいております。前回、「姿勢」という言葉を使わせていただいておったんですけれども、教育学では「態度」という言葉のほうがなじみがあるのではないかということ。あるいは心理学でもそういった言葉を使うというようなご指摘もありましたので、「行動につなげる態度」と今回させていただいておりますので、またご議論いただければと思います。
 それからその次でございますけれども、防災教育については構成について大変ご議論をいただきました。議論のポイントとしては、まず前回の資料では5ページにあります「基本的な知識に関する指導充実」、この「知識」の部分が最初に来て、その後で戻っていただきまして4ページのこういった「行動につなげる態度」というような、そういう姿勢を学ぶということが後に来ておったという構成になっておったわけであります。その中で知識に関する指導と充実についても重要ではあるけれども、知識だけの防災ではどうしてもその条件が設定されてしまうというようなこともあるということ。それからやはり東日本大震災という、今回の災害を踏まえた内容ということで報告書をまとめるのであれば、行動につなげるということが一つの柱としてあるべきではないかということで、こちらのほうを前にして構成を直したところでございます。それから内容についてでございますけれども、「1) 即座に「行動につなげる態度」の育成」ということの段落の一番上の段落の中の一番下また以降でございますけれども、前回のご議論の中で児童生徒が主体性を持ってみずからの命を守り抜くと。そのために行動するという態度を身につけるというのが知識の前提になる重要なポイントだというご議論を強くいただきましたので、それを追加させていただいております。
 おめくりいただきまして5ページ目でございます。5ページの2)の1つ上の丸でございますけれども、「正常化の偏見」という人間の基本的な心理的な特性があるということで、その克服が重要だということで書いてございますけれども、その後のところに防災教育だけでなく、こういった心理的な特性は安全教育全体にかかわって克服しなければいけないということであって、そのために教育手法をしっかり開発・普及していくということをこれからやるべきこととして書かせていただいております。
 それから2)でございます。「基本的な知識に関する指導充実」のパートでございます。これは、1番目にあったところを2つ目に持ってきておりますけれども、前回との変更点といたしましては幼稚園の教育要領についての記載が前回ございませんでしたので、それをしっかり書かせていただいたというところが1つ目の丸でございます。
 それから3つ目の丸のところでございますけれども、前回、渡邉座長のほうから先ほどお話しいたしました保健安全法の中で学校安全計画を義務づけたということもございますので、しっかりその中に位置づけるというようなことを書き込んではどうかというご指摘をいただきましたので、それを追加させていただいております。
 それからおめくりいただきまして6ページ目でございます。6ページ目の1つ目の丸のところでございますけれども、こちらは具体的な数字ということで、日本の災害が非常に多いんだということを具体的な数字で示してはどうかというご提案をいただきましたので、防災白書の数字でございますけれども、こういった数字を追加させていただいております。それからこの段落の一番最後でございますけれども、先ほどちょっとご紹介いたしましたけれども、教育課程における検討ということで、記述を追加させていただいておるところでございます。
 それから丸2については支援者の視点から社会に参画する意識を高めるということで、もう一つの柱として書いたところでございますけれども、追加しておりますのは、おめくりいただきまして7ページでございます。7ページの2つ目の丸のところでございますけれども、先ほどの話と若干重なるところありますけれども、前回の議論の中で、防災教育でハザード、災害そのものを学ぶ、それから災害に対してどう対応するかを学ぶ、それを軽減するための社会背景を学ぶということに加えて、過去の災害をしっかり現場で聞くというような語り継ぎをしていく中で実感として命の大切さや助け合いのすばらしさ、これを実感できるというようなご指摘がございましたので、そういった部分を追加させていただいているということでございます。
 それから一番最後の丸でございますけれども、こういった手法が一つの柱になるということを前提に教育手法を開発普及する実践的な取り組みを推進するということ。それからこういったことを体験的に学ぶ機会を設けることも有効だという記述をつけ加えさせていただいております。
 差し当たり、以上でございます。

【渡邉座長】  防災教育にかかわるところのご説明をしていただきました。大分新しく入ったところもあったかと思いますので、お気づきの点、ご質問、ご意見ございましたらお願いします。

【片田委員】  4ページ目のところで防災教育の冒頭のところ、「行動につなげる態度」という言葉で「姿勢」という言葉を置きかえていただきました。前回の小川先生のご指摘だと思うんですけども、確かに心理学の中での「態度」という言葉が通常使われている言葉とちょっと違っていて、態度行動変容論だとか行動変容を促すための態度変容という、そういう定義というのはほんとうにあるんですけれども、この態度ということ、「行動につなげる態度」、これよりも僕は小川先生も私の言った「姿勢」という言葉をあえて否定はしておられないと思うんですね。「姿勢」という言葉のほうがよりクリアだということも前回の会議の中でも言っておられたと思います。僕はやはり「姿勢の教育」ということのほうが一般の先生方が、もしくは一般の方々が読まれるときには「姿勢」という言葉のほうがダイレクトだと思いますし、その言葉そのものが間違っているということでもないと思います。心理学の専門書でもございませんので、ここは「姿勢」という言葉のほうが私は直感的にも言葉の定義としても間違っているとは思っておりません。心理学の言葉の中では、専門書として読むならば、それは「姿勢」というあいまいな言葉じゃなくて、「態度」という言葉を使うべきだというご指摘だったと思います。いかがでしょうか。僕は「姿勢」のほうに戻していただきたいというふうに思っております。

【渡邉座長】  そのことでもよろしいですし、ほかにございますか、ご意見として。

【藤岡委員】  よろしいでしょうか。上越教育大学の藤岡です。
 今、片田先生の言われることもわかるんですが、今、このように「行動につなげる態度の育成」というのは防災教育だけでなく、例えば持続発展教育や環境教育、情報教育の中で重要な項目の中ですべてが最後、「行動につなげる態度」というのが出ているわけです。先ほどからの片田先生のお話の中でこういった科目が、これとも関係するかもわからないんですが、科目を創設していく必要があると。もっともそうなんですが、これは次の教員の研修ともかかわってきますが、そういったことを教える教員を仮に科目を創設したとしても育成できているんであろうかというふうな、我々、教員養成系の学部にいてる人間の責任でもありますが、そのところは考えております。実際、教科横断総合的な学習の時間、こういうふうなことが非常に防災にも環境や情報やこれからの日本の教育の課題にかかわってくることが多いと思うんですが、このことに関して、では、どう制度を、システムをつくっていくのか、これはまた次の章のところでも議論したいと思うんですが、結論的に言いますと、私は「行動につなげる態度の育成」、他の教育の課題、先行き不透明の中でさまざまの意思決定、合意形成の中で持っていく、そういうことも関連して、私は「態度」でもいいのではないかと感じております。

【片田委員】  いや、別にこれでも意味はわかるからいいんですけれども、どちらのほうがインプレッシブなのかということだろうと思うんですよ。今、あまり悠長なことは言っていられないと思うんですね。明確に姿勢を身につけるといったほうがダイレクトだというふうに思いますし、他の環境教育との整合をどうしてここで図らなければいけないのかと。それよりもダイレクトにわかるという実効性を僕はとるべきだと思っています。
 それから、科目の創設が必要だというときに教える教員が現状としているのかという、その問題、大きな問題です。それは当然対処しなければいけないし、防災という科目がスタートするとなったときに即座に問題になってくる問題だろうと思います。そこで議論が始まると思います。卵が先か、鶏が先かの話なんですけれども、教員を十分に養成してから、それから科目の創設をする。そういう状況ではなくて、とにかく先生方が、例えば諏訪先生のところの学校なんかもそうだと思うんですね、全国で初めて防災の専門の学科ができて、何を教えたらいいんだとさんざん悩まれたんだろうと思うんですね。その中で今、舞子高校がつくり上げていった防災という学科の中で試行錯誤の10年だったんだろうと思うんです。そんな中で教えるべきものは何かということをある程度収れんするに至って、そしていろいろな災害を経る中で防災教育というのがある程度体系立てて今教えられているんだろうと思うんですね。
 教員が不足している、これは大きな問題です。でも、今のままだったら、教員が不足しているという問題意識すらないと。単に理科教育の、地学教育の一環として現象を教えていればいいんだみたいな議論だとか、それと単なる博愛主義的な教育の部分だとか、非常に総合性なく断片的にあれも大事、これも大事という、オムニバス的な教育体系しかできあがっていない。体系なんていう言葉、使うまでもないですね。何もできていないと。あれが必要、これが必要と言われているだけですね。あえて防災教育という、防災という科目を創設する中で何を教えなきゃいけないのかという議論が白熱し、教員需要があるんだということ。そして何を教えるべきなのかということを各地で議論され始める。そんな状況をつくることのほうが僕は先決だろうというふうに思います。

【渡邉座長】  ありがとうございます。
 今、2人の議論というのは今すぐここで結論ちょっと出るものではないかと思いますし、ご意見としては非常によくわかりました。この件については、最終的にどういうふうに先ほどの「姿勢」にするか「態度」にするかということもあると思うんですけれども、確かに「姿勢」というほうがインパクトあるかもしれないけれども、ほかの教育全体の整合性とか、現実にこれが実現するという方向で行くなら「態度」という表現のほうが非常に学校としては伝わりやすいという部分もあるかと思いますね。それぞれメリット、デメリットあるかと思うんですが、ちょっとここでは結論が出ないと。これはちょっとこの表記は預からせていただくということで、よろしいでしょうか。
 ほかにもちょっと重要な点が、今回初めて出てきたところもあるかと思うので、その辺についてご質問とご意見を出していただきたいんですが、いかがでしょう。矢崎先生。

【矢崎委員】  「態度」と「姿勢」のことを繰り返すようですけれども、私は、子供自身は「態度」でいいと思うんだけれども、教育全体で学校教育に携わる者は「姿勢」でいいと思うんですよね。やはり、そういう姿勢が大事なんで。ただ、子供自身としてはやはり「態度」になっていくのかなとそんなふうに思います。
 それから、別の件ですけれども、4ページから5ページ、6ページ、ずっと、文末が何とかすることが重要であるというのがすごく多いんですよね。重要なのはわかるんだけれども、じゃあどうするんだという具体的なところがないですね。確かに態度を身につけることは極めて重要であるとか、そういうことが書いてあるんですね。5ページのほうも習得させることが重要である。指導していくことが重要であると。6ページのほうに行っても「気づきを得ることが重要である」と。非常に観念的なんですね。私たちも文科省、都教委からいろいろな資料をもらったりして、教育課程に位置づけることが重要であるって。じゃ、教育課程に位置づけるためにはどうするんだと。先ほどの片田先生のお話ではないんですけれども、やはり具体的な何かがないと、何々することが重要であっても実行に移せないということが非常に多いんですよね。これは環境教育でも消費者教育でも何でも、教育課程に位置づけるのが重要であるって、みんな書いてあるんですけれども、なかなかそれが位置づけるのが困難であるということがあるもんですから、何か具体的な表記というんでしょうか。こうやればいいんだという、そういう表記がどこかできないのかなというような、そんな感じです。具体的なことを言えなくて申しわけございません。ちょっと感想です。

【渡邉座長】  ご指摘の点、反省すること重々だと思いますけれど。重要だというと、なんかこう、ほわっとしちゃってるというところもちょっとありますよね。断定的に何々する、させるとか何とか、そういうふうにはっきりできるところはそういう言葉で表現したほうがいいかもしれません。すべてそういうふうに表現できるということではないかと思います。
 ほかには。どうぞ。

【諏訪委員】  実は、これ前回指摘させていただいたんですが、先ほどの8ページのところに教員の研修とか免許制度のことについて書かれていて、これは防災管理・組織活動の中で書かれているんですが、今少し出てきた議論というのは防災教育にもかかわって、防災教育の担い手とつなぎ手をどう育成するか。この担い手、つなぎ手という言葉は文科省の防災教育支援に関する懇談会の中で出てきた言葉ですけれども、そういった部分をやはり(1)、(2)ともに書くのか、それともそれを両方網羅するような形で書いていくほうが僕はすっきりするのかなと思います。先ほど片田先生が舞子高校の10年を取り上げられて、試行錯誤しながらも収れんしていったなんていうことをおっしゃって、とても僕、耳が赤くなったんですけれども、実態的には出たとこ勝負とはったりでやっていったら、後づけの評価がついてきたぐらいのことなんですけれども、簡単に言いますと、僕、教員養成に、あるいは担い手養成に2つの考えを持っています。
 1つは、教員やったらだれでもできると。その場に置かれたらだれでもできる。諏訪でもできるんやったらだれでもできるというのが僕の1つ目の考えです。教員はその場に置かれていないからしないだけであって、置かれてしまえばだれだってできる。それだけの能力は日本の教員は皆持っているんだということが1つ目の考えです。でも、なかなかその場に置かれなくて、逃げ足の遅い者だけがその場に置かれるんですけれども。そうじゃなくて、みんながその場に置かれるような状況づくりという意味で言えば、研修制度の、すでにやられている研修制度があって、そこでノウハウがあるんだったら、例えば安全教育の研修制度のノウハウがあったら、それをもっと強く広げる、みたいなことがあってもいいかな。それを一歩二歩進めていけば、極端に言えば教員免許を取るには日本国憲法と倫理か哲学は必ず取れ、じゃなくて、防災は、安全は必ず取れぐらいのところまで踏み込んでいっていいんじゃないかな。そういう意味でせっかく8ページに書かれていることが、できれば4ページの(1)の防災教育にもかぶさるような表現がどこかにあったらいいかなというふうに思いました。

【渡邉座長】  ありがとうございました。では、後で出てくることですが、こちらにも関係させるということですね。ほかには。
 私、すごく気になるところがありまして、座長なんですが、お話ししておきたいんですが、まず、6ページの一番下の丸なんですが、「ボランティア活動は」と書いてあるんですけれども、そこの上から5行目、「学校における安全教育の最終的な目標である」と書かれているんですけれども、これは違うと思うんですね。これは、安全教育の目標というのは既に生きる力の把握、学校安全教育の中で3つ挙げられています。3つ目のところにボランティアにつながるような表記はあるんですけれども、これは最終目標というふうな意図でつくっていないはずです。要するに、その前のところで安全に関することを学んで見つけて、そして自分で危険を予測し、回避するということと、3番目のところに社会の安全に対して社会づくりというのがあって、その3つ目の、最後のところのために前の2つがあるわけではないです。これちょっと、実際につくったときに携わっていますので、そういう意識はないです。ですから、ここ、最終的な目標としますと、ボランティア活動をするのが安全教育の最終的な目標になっちゃうという表記になっちゃいますんで、これはちょっと直していただかないと誤解されるかなと。それが関係しているのが実は4ページ目の防災教育の、この太書きで四角囲みのところも、そういう意図ではないのかもしれませんけれども、これを読みますと、「社会に参画する意識を高める防災教育」ということで、やはりそっちのほうにウエートが置かれているような感じなんですね。やはり、防災教育のことは、まずは先ほど片田先生がおっしゃいました自分の命を守るということがありますので、それがちょっとこの書き方だと薄まってしまうかなという感じがしますので、その辺を修正していただければなというふうに思います。もちろん、ボランティア活動も目標の中の1つではあるんですが、決してそれが最終ということの意図はなかったと思います。
 もう1点が5ページ目の一番下の新たに入ったところなんですが、「知識と行動は単純に連動するものではない」というところの文章なんですが、これ、一番最初の文はいいと思うんですけれども、その後の文章が何かちょっと、いま一つと言いますか、わかりにくいなというふうに思うんですが、「危険感受性や危険予測を知識として与えただけでは」とあるんですが、これも安全教育の目標で見ていきますと、危険予測というのは身につけた知識をもとにして、それで予測、解決という流れで示されているんですね。ですから、知識として身につけるのはハザードやリスクの知識ということであって、そういったことを身につけておいて、実際に危険を予測、回避できるという方向に持っていくということだと思いますので、ちょっとここの書きぶりがあまり適切ではないように思いますので、ちょっと5ページ目の最後の丸、6ページにかかっているところは見直していただきたいなと思います。すみません、私のほうでちょっと申し上げて申しわけないのですが。
 ほかには、何かございますか。防災教育について。よろしいでしょうか。
 それでは先に進めさせていただきます。防災管理、組織活動のところ、お願いします。

【石田課長補佐】  失礼いたします。それでは8ページ、防災管理・組織活動の部分についてご説明させていただきます。
 こちらも丸1から丸5までございますので、まず丸3ぐらいまで先に説明させていただくという形にさせていただければと思いますけれども、1つ目の丸でございますが、防災教育・防災管理を担う担当教員への効果的な研修ということで、資質向上を掲げさせていただいておりますけれども、これの4つ目の丸のところで教員の養成の段階においても、しっかりと防災教育に関する知識やスキルについて身につけることが重要だというご指摘をいただきましたので、そういった記載をしております。しかしながら、実際に今ご議論もありましたけれども、教職員の実際になられている方の研修ということで、ここの部分は書いてございますので、さらっとした書きぶりにさせていただいておるというところでございます。
 それから2番目のところのマニュアルの部分については、ご議論ございませんでしたので、基本的にはこのまま前回のものということでございます。
 それからおめくりいただきまして9ページでございます。自治体の防災担当部局等との連携体制の構築ということでございますけれども、ここにつきまして2つ目の丸のところの一番最後のところ、先ほどもお話ありましたけれども、天井や壁、こういった非構造部材について、この負傷が多いということがご指摘としてありましたので、特にこの項目は点検をしっかりと外部の指導・助言を受けながら学校内で閉じることなく徹底すべきだという項目なんですけれども、具体的にこういった点検項目を記載させていただいたということでございます。
 それから9ページの下3つの丸でございます。こちら、つけ加えさせていただいておりますけれども、先ほどもご紹介いたしました避難所の話が前回の議論でございましたので、それに対応する項目といたしまして記載をつけ加えさせていただいております。
 まず、基本的には学校、それから教育委員会、それと災害担当部局との連絡体制、こういったことについて検討する必要があるということ。その際に学校支援地域本部といったような地域と学校を結びつける、こういった関係づくりに資するものの設置についても留意する必要があるということを書かせていただいております。
 それから下から2つ目でございますけれども、先ほどの話にもございましたように、想定される地域、つまり、津波災害が想定される地域にも学校施設が立地しているということで、この場合にはなかなか防災教育だけでは対応できないのではないかという議論が前回ございました。なかなか解答がないところではございますけれども、避難行動だけで対応が困難な場合には、ハード面での対応を含めて、しっかりと学校設置者により検討することが必要であるという記載をつけ加えさせていただいております。
 それから学校施設の話を今申し上げましたけれども、学校以外の公的施設についても同様にやはり耐震化、防災化等といった対応をすることが行政として求められるということで、そういった記載をしてございます。差し当たり、以上でございます。

【渡邉座長】  ありがとうございます。この管理・組織活動ですね。これにつきましてはいかがでしょう。ご意見、ご質問ございませんか。ここも大分新しく入ったところがあるかと思います。いかがでしょう。藤岡先生。

【藤岡委員】  引き続き上越教育大の藤岡です。
 やはり、この8ページ目で気になるのは先ほどから片田先生が言われているように、例えば教科等においてここでは安全担当教職員という言葉しか出てきていないんですが、確かに上ではすべての教職員という言葉がありますが、もっと多くの教員が考えていかなくてはいけない課題ではないかと思っております。それはなぜかと言いますと、先ほどの地学の例で言いますと、確かにこの地学は高校以上の、非常に履修率が低い状況です。国としましても、かつて地学1Aというふうな科目。自然災害を非常に重要視したところを入れたところがありましたが、大阪以外はほとんど他の都道府県では履修されていない。もっとその前に総合理科、同じ時期に教科書があり、その教科書も私は担当したことがあったんですが、実はもうそこの教科書の中で原子力発電の有無、これをディベートで取り入れたわけですね。文科省の教科書、これを採択されるとき、非常に厳しい意見が出ましたが、それは今後これからの総合理科、特に理科では大人の中で結論が出ていないことを取り上げるんではなく、取り上げる必要があると。これで何とか検定を通ったんですが、教育現場は意外と総合理科というのを採択してくれなかったと。次期では、次の改訂では総合理科でなく、理科総合A、Bという本来ならばこういう防災も含めて環境等、トータルな総合的な自然科学が必要であるはずなのに、現場のニーズからAとBになってしまったということもあります。そういった、いくら国が体制を整えたり教科をつくっても、こういうことにどうやって学校教育現場が理解してもらうのかというのが一つ大きな課題であると考えております。
 そしてもう一つ、これを強制的にやる、例えば平成21年4月から学校保健安全法、これができてから安全教育のいわゆる各都道府県の研修も積極的に行うようにしておりますし、今年度免許更新講習制、免許更新の講習で安全教育や防災を入れたところ、非常に現場のニーズが高く、この点では片田先生が言われたように、非常に勉強したいという現場の教員のニーズは高いと思います。ある程度都道府県や国のリーダーシップでこういう研修をやっていくという制度がやはり必要ではないかと思うんです。ただ、現在、先ほど教員養成をどうするかという視点と教員研修をどうするかというのは、都道府県の中では教員研修は非常に財政の厳しさからばさばさ切られております。国の教員研修でも仕分けの対象になっているという、そういう厳しさがあります。こういう制度やシステムも今回の機会にどうつくっていくのかというのが、私は一つの大きな課題だと思います。
 それからもう1点は10ページのところですが、ここで科学技術。確かに防災に関する科学技術が実用化というふうな有効もありますが、緊急地震速報で技術的限界というの言われてますが、やはり、科学技術に限界があるというふうなことを、科学技術を社会的な文脈からどうとらえていくかというのは今回また考えていく時期ではないかと思います。特にここで言う科学技術は緊急地震速報等に非常に限られていますが、やはり、こういう場合は情報収集の必要性、今回においても防災無線やカーナビやカーラジオ、携帯等が全然動かなかった場合に旧式のトランシーバーのほうが役に立ったということもあったりしますが、ここで情報をどのように的確にとるか、そういった科学技術の、ここで言う科学技術というのは、おそらく学校レベルでどう活用するかというところなんですが、まず、情報収集をどうやっていくか、そのためにどう活用するかというところをもうちょっとここで10ページで入れていいのではないかなと感じました。以上、感想です。

【渡邉座長】  ありがとうございました。最初の安全担当教職員というのは、これは教科を教えるという意図ではなくて、むしろ管理の、要するに学校安全計画を立てたりマニュアルをつくったりとか、そちらのほうを意図しているんですね。

【藤岡委員】  そうなんですね。ですから、ここは一番最初にはすべての教職員とありますが、結局、安全担当教職員等について必要な知識や技能をといっても、果たして安全担当教職員を各学校にその人だけに全責任というのでなく、全教科がこの防災に対する意識、教科を専門とする先生でも同じであるということで、ちょっとこの安全担当教職員だけでなく、すべての教職員が意識しなくてはならないことというのをもう少し入れてもいいかなと感じました。

【渡邉座長】  わかりました。ありがとうございます。いかがでしょう。今のご指摘のことにかかわってもよろしいですし、他のことでもいいんですが。

【矢崎委員】  すみません、よろしいですか。

【渡邉座長】  では、矢崎先生。

【矢崎委員】  今の安全担当教職員の件なんですけれども、確かにあの安全担当教職員というのは各学校配置されて置かなきゃならないという、法令でも決まったんですけれども、大体小学校の場合は生活指導主任、主幹がなっている。またその下にこういう教職員を置いているんですけれども、この教職員はいろいろなものを全部兼務しているんですよね。もちろん、担任をやっている先生もいるし、ほんとうに大変忙しい中でこの安全担当教職員が安全計画をつくったりということで、かなり負担がかかっているという現状があります。それから必ずしも安全に関して知識が十分でないということで、この研修等がほんとうに望まれるわけですけれども、さらにその上にやはり今管理職の意識が私はものすごく低いなと。私が管理職なんですけれども、自分の仲間のことを言うのはあれなんですけれども、やはり、学校の安全管理また防災を最終的に指導していかなければいけないのは管理職なので、やはり管理職の意識を高めるということはもっと重要なことなんじゃないかなと思います。だから、安全担当教職員が非常に目立つんですけれども、もう少し管理職を含め、というような、管理職ももう少し出していっていいんじゃないかなと、そんなふうに感じます。
 それからもう一つ、防災領域でこれは管理ではなくて、さっきの安全のところにも関連するんですけれども、先ほどから片田先生や藤岡先生がおっしゃっていますけれども、やはり防災教育を充実させていくということも大事なんですけれども、やはり、理科とか、そういう、今地学の話も出ましたけれども、その防災教育の領域をきちんと確保して、ここは防災だということで、きちんとやっていく、そういう授業を学校の中でやっていかなければいけないのかなというふうに思います。理科や社会や、そういう中に防災に関する内容が含まれている、じゃなくて、もっとこれは防災なんだということ。防災という教科をつくるのはまだなかなか難しいというならば、その中で防災という単元みたいなものをつくるくらいのことをやっていく。そういうことが大事なんじゃないかなというふうに思います。

【渡邉座長】  ありがとうございました。
 先ほど藤岡先生の、矢崎先生のことでちょっと連動するんですけれども、この丸1のタイトルも「安全担当教職員等へ」っていうふうになっているから安全担当教職員というところが目立ってしまうというのもあるかもしれませんね。場合によっては、その前の「防災教育・安全管理等を担うために全教職員」、「全」つけるかどうかありますけれども、「教職員への効果的な研修の推進」というふうに、あまり安全担当教職員というのはタイトルに出さないほうが全員やらなければいけないんだっていう感じの書きぶりになるのかなと思いました。
 ほかにはいかがでしょうか。後半……。はい。

【矢崎委員】  もう一つよろしいでしょうか。8ページの丸2の上の丸で、そこの3行目、「そのため、教員の養成段階で防災教育等に関する知識やスキルについて身に付けること等」とあるんですけれども、「教員養成段階で知識やスキルについて身に付ける等」というと、やはり何か教員養成で防災というか安全専門にやはりきちんと指導できる教員を配置して、そのための単位取得、そのくらいまでもっと踏み込んでいいんじゃないかと思います。知識やスキルについて身につける、これは現在の段階でも教員養成大学でやっているんですよね。これは渡邉先生のところでも藤岡先生のところでも、いろいろな大学の先生が兼任する形でやっている場合があると思うんですけれども、私はもっと専門的にきちんとそういう教員を置いて、そういう単位を取得するという、そこまで踏み込んだ書き方にしていいんじゃないかと思います。

【渡邉座長】  ありがとうございます。
 それは私も大賛成で、でも、なかなかそこまでできにくいところもあるのかもしれませんけれども、ほんとうに教員免許とるための必修科目というのはあるべきだなとは思っております。
 ほかはいかがでしょう。後ろのほうには地域との連携とかいうのもあるんですが。
 またちょっと私のほうで申し上げて申しわけないんですが、ちょっと少し気になると言いますか、こういう視点もあるといいなと思うのは9ページのところで、これはほかのところに出てくるんですけれども、学校の再開という話が何度か出てきますね。9ページの丸3の3番目の丸のところにも「学校機能を再開させる場合の」ってあるんですが、今、例えば行政、そして企業でも、事業継続計画というのを立てるというのが非常に重要になっていますね。これは今回の震災に関係なく、内閣府のほうから事業継続計画の手引きがもう何年も前に出ています。ですけれども、学校はそういう意識が少ないみたいなんですけれども、何を申し上げたいかというと、再開ではなくて、再開もそうなんですが、学校機能を維持するということですね。そういう姿勢、視点が必要じゃないかなというふうに思います。何か災害があったときも重要な学校の役割というものをそこでストップさせてしまうというのではなくて、できるだけそこを継続させていく。もちろん、実際にはやっていると思うんですけれども、例えば児童生徒の安否を確認するとか、そういうこともやっているとは思うんですが、再開というと、一たんそこで中断してしまってなくなってしまうみたいな感じを受けるんですね。ですから、維持なり継続なり、そういうふうなことを少し意図して書いていただくといいのかなと思います。おそらくちょっと現場の先生に聞いても、学校の先生向けの事業継続計画のつくり方みたいな講習もやっているという話も伺っていますし、あと例えばイギリスでは危機管理計画と事業継続計画は学校で両方つくるということになっていたりしていますので、そういう発想がもう少しあったほうがいいのかなというふうに、そこまで事業継続計画という言葉を出さなくても、要するに学校機能を維持するとか継続するみたいな、そういう視点がもう少しあってもいいのではないかなと思いました。
 ほかには何かございませんか。よろしいでしょうか。まだ結論が出ていないところもいくつかございます。それにつきましては今日伺った意見を後でまたまとめさせていただきまして、今後また事務局のほうで修正をします。その上でこの公表手続等につきましては座長の扱いというふうにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 まだありましたか。

【石田課長補佐】  最後丸4と丸5がございまして。

【渡邉座長】  抜けてました? すみません。全部説明したような気でいました。申しわけございません。では最後説明してください。

【石田課長補佐】  すみません。失礼しました。
 それでは最後のパートでございまして10ページ以降丸4、丸5のところでございますけれども、丸4は「防災に関する科学技術の活用促進」ということで、緊急地震速報の話を中心に発表いただきましたので、それについての記述でございます。前回も矢崎委員から緊急地震速報を活用した防災訓練のご紹介を少しいただきまして、学校だけでなく家庭でも、冷静かつ迅速に避難行動をとることがこの避難訓練によってできたというご紹介がありましたので、それを2番目の丸に書いてございます。それから3番目の丸ですが、必ずしも万能ではないということで、直下型の地震等々、技術的な限界があるということについても指導面では指導する必要があるということを書かせていただいております。4番目の丸はこういった有効性ございましたので、こういった避難効果、あるいは教育効果の高さを踏まえて全国の学校に速やかに整備していくという必要があるという少し具体的なことを書かせていただいてございます。
 それから5番目、防災訓練の推進のところでございます。1つ目は地域・家庭と連携した防災訓練の実施ということで、前回のご議論の中で引渡しのことと絡みまして保護者との連携を図るということが重要だというご議論をいただいたかと思いますので、「保護者等との連携を図りながら」ということをつけ加えさせていただいております。それから2番目の丸のところでございますけれども、前回特別支援学校においてはという書き方をしておったんですけれども、必ずしも障害のある児童生徒さんというのはそこには限られないということで書き方を変えてございます。
 それからおめくりいただきまして11ページでございます。11ページ、避難訓練でさまざまな想定をした避難訓練をしてはどうかというようなお話の中で、学校において現に学校施設が地域住民の避難所として活用されているということから、例えば学校で宿泊するといった、そういったシナリオで訓練をしてはどうかというような提案を書かせていただいております。それから11ページの2番目の丸の下のところに「なお」書きで具体的な数字ということで、学校に教職員の方がおられる時間帯に大きな自然災害が発生するということが確率として低いのだということを数字的にあらわす必要があるのではないかというご指摘をいただきましたので、阪神・淡路以降の地震の数をちょっと気象庁の方にもご協力をいただきまして、カウントさせていただきまして、このように追加をしております。それから2)の1つ上、一番最後のところでございますけれども、地域と連携した防災訓練、これについては他のイベントと組み合わせるということで、より関心を持ってもらうということができるのではないかというご意見がありましたので、それをつけ加えておりますけれども、一方で発達段階等によっては本来の趣旨がそのイベントによって伝わらないということにも留意する必要があるという両論ございましたので、そのように書かせていただいてございます。
 それから11ページの後半でございます。「児童生徒等の引渡し」ということでございましたけれども、ここの部分につきましても東京等関東で特に今回問題になりましたのは、安全が確認された後の話でございましたので、そこについての記載でありましたけれども、前回のご議論の中で津波が差し迫っているというような状況等はきちんと書き分けて書くべきだというご議論を踏まえて、ここは2つのパートに分けて書き直してございます。なお、1つ目の丸の一番下に、登下校中の対応についても検討する必要があるのではないかというようなご指摘がございましたので、そういった記述をつけ加えさせていただいております。また、2つ目の丸の部分は今申し上げたように津波などの差し迫った危険があるという状況での引渡しの考え方でございますけれども、保護者が引渡しに来られた場合であっても災害法で言うと津波でございますけれども、津波の情報を提供して、学校にとどまるほうが安全だというような、そういう避難行動を促すといった対応も考えられるということで、必ずしも引渡しが前提だという場合だけではないということをしっかりと書かせていただいておるということでございます。
 それから一番最後、2枚めくっていただきまして、13ページでございます。前回、その他ということで、今回の会議の枠の中にはまらないような広がったご議論につきましてはこちらのほうにさらなる課題ということでまとめさせていただいております。2つ目、3つ目の丸の部分がつけ加えさせていただいたところなんですけれども、2つ目の丸につきましては、避難所のお話がありましたが、避難所としてどういった役割、機能を果たしたのかということについて、記録として蓄積するための調査研究ということを今検討しているということもございますので、それについて少し記述を加えさせていただいております。それから前回小川先生のほうから今回の東日本大震災というのは必ずしも大都市圏で発生したということではないということで、大都市圏で発生したということについては別途検討すべきではないのかというようなご指摘をいただきましたので、それについて記載をさせていただいておるところでございます。以上でございます。

【渡邉座長】  失礼いたしました。ちょっと大事なところを残してしまうところでした。
 最後のところなんですが、これにつきましてはいかがでしょうか。

【矢崎委員】  3点あります。
 まず10ページの緊急地震速報の件で、丸4の丸3つ目、「なお、緊急地震速報は震源の近い地域では速報が強い揺れに間に合わないなど、技術的限界があることについても併せて指導することが必要である」ということ。確かにその通りなんです。その通りだけれども、これをそのまま解釈すると、やはり間に合わないことがあるのかで終わってしまうんですよね。そうじゃなくて、本校の場合、いろいろと実践を積み重ねている中で、たとえ後から緊急地震速報が鳴ったとしても、これが非常に不安解消になるんですよね。揺れたまま、いつまでも大きくがーっと揺れたままの中にいるんじゃなくて、そこで途中でも緊急地震速報が鳴ると、これは大きい地震が来ているんだなと。これ、身を守るの、しっかりやらなきゃいけないという、そういう意識が芽生えるんですね。ということなので、ただ限界があってということだけじゃなくても、たとえ後から緊急地震速報が流れた場合であっても、子供たちの不安、大きい地震に対する不安感を解消することができるという、こういう大きな効果があるということをやはり知っておく必要があるなと思います。それで、緊急地震速報が間に合わなくても、例えば本校の場合、3月11日、6年生の児童が体育館で卒業式の練習をしていました。このときに、東京大学地震研究所からの緊急地震速報で最初は震度が3じゃなくて、3未満の表示だったんですね。それで、3が出たと同時にほとんど揺れのほうが先に来たという現実がありました。そのときでも子供は鳴らなくても揺れを感じた瞬間にさっともう回避行動をとっているんですよね。その数秒後に緊急地震速報を流したわけですけれども、そういう場面であっても非常に効果的であるし、不安解消につながるということ。こういうことがあるので、そのこともやはり知っておく必要があるかなと思います。
 それから11ページのほうに行って、丸の2つ目です。「学校施設が、地域住民の避難所となる場合、教職員が不在時の災害発生も想定し」という、何か不在のときがあるという、不在のときのほうが多いんですよね。78%なんです、不在が。いたときが22%なんです。ですから、不在のときもあるように感じて、不在の場合が多いということをどこかに、多いんだ、割合が非常に多いんだという表現をどこかでしていただきたいなと。だから、教職員が不在の割合が多い中でとでも書く必要があるなというふうに思います。
 それから※の小さい字、これ、ここに入れていただいて大変ありがたいなと思いました。それで、これは負傷者50名以上の地震なのか、それとも震度6弱の震度のものなのか。震度6弱以上でも同じなのかなというふうに思うんですが、これ、気象庁のデータということでこれを信用するわけですけれども、その2行目から3行目に行くところ。これ、言葉上なんですけれども、「教職員が学校にいる時間帯である」に発生したの「時間帯に発生した」。「である」じゃなくて「に」なのかなというふうに思います。それから21回中3回であるという、そうなのかで終わっちゃうので、わずか21回中3回であるとか、要するに私がここで強調したいのは、教職員が不在のときのほうが圧倒的に多いんだということを少しここでわかるような文章表現をしていただければありがたいなと思っています。

【渡邉座長】  どうぞ。

【諏訪委員】  今、矢崎先生がおっしゃっていた緊急地震速報のことなんですが、やはり、緊急地震速報があるから回避行動をとったんじゃなくて、緊急地震速報を核としたすぐれた防災教育を実施していたから回避行動をとれたというふうに私は解釈しています。ですから、そこを書くときに緊急地震速報が云々だけじゃなくて、それを核とした防災教育がそういった成果をもたらすんだということにすれば、誤解が非常になくなるんじゃないかなというふうに一つ思いました。それから21回中3回しかないんやったら、何もせんでええのかなとふと思ってしまう教師がおるかもしれないんですけれども、実は前回の4回目の会議の後で、徳島の防災教育のすぐれた取り組みしている学校の先生と話しました。東日本大震災のときの大津波警報のときに、その地域で大体22%ぐらいの方が避難されたそうです。その学校の生徒は35%が避難したと。その先生はとてもショックを受けていた。なぜかというと、全校生のうちの30%は避難しようと親に話しかけたけれども、親に拒否されて家に残ったと。その辺がやはり家庭にいる、学校にいないときの防災教育の課題ではないかなと思います。どこに書くとか、そんなじゃなくて、課題じゃないかなと。学校にいるときは全員避難できたけれども、実は休んでいる子が亡くなってしまったいう話もありますし、そういったところはまた、ここ、書く書かないではなくて、私たちが考えていかなければならない部分だと思います。

【渡邉座長】  ありがとうございます。防災教育のほうにもかかわることですね。今のお話。ほかにはございませんか。

【藤岡委員】  先ほども10ページのこの言葉に非常に引っかかって早めに話してもらったんですが、やはり「防災に関する科学技術の活用促進」というのは非常に幅広くわたっていると思うんですね。その割には、ここで書かれているのは緊急地震速報を中心としていないんですが、防災に関するというと、例えばAEDのような心肺蘇生法のそういうのに使えることとか、インターネットで数日前から気象情報を入れることとか、もっとさまざまなことがあるので、ちょっとここのところ、科学技術の活用促進にするのか、緊急地震速報にするのかというのを考えてもらえればと思います。特に科学技術というのは、私はそれなりに使う意味はあると思います。その防災教育で基本になる、いわゆる知識基盤社会の中で行動を決定したり、そして対応する場合に意味があるので、それをあえて使われるんでしたら、もう少し広く取り上げていただければと感じました。以上です。

【渡邉座長】  ありがとうございました。

 ご指摘どおり、科学技術ってなってしまうと、例えば外部との連絡の取り方とかそういったことも全部含めてっていうことになってしまいますけれども、ここは実際には緊急地震速報しかないということですよね。ちょっと見出しの書き方ということですね。
 ほかにございますか。よろしいでしょうか。時間も過ぎておりますので、先ほど一たん申し上げたんですけれど、今日いただいた意見をまた集約しまして、事務局のほうで修正を進めていきたいと思います。まだちょっと検討途中のことにつきましては、事務局と座長のほうで預からせていただくということでよろしいでしょうか。
 それでは、最後に今後のスケジュール等につきましてご説明をお願いします。

【石田課長補佐】  失礼いたします。事務局でございますけれども、次回のスケジュールは今回ちょっとお配りしておりません。今日いただいたご意見を踏まえて座長とまたご相談させていただいて、内容を詰めさせていただくということでございます。次回の開催は、また改めて日程調整表を送らせていただいて、調整をさせていただきますけれども、10月ぐらいになろうかと思いますので、またよろしくお願いいたします。

【渡邉座長】  それではよろしくお願いいたします。本日はこれまでにしたいと思います。お疲れさまでした。どうもありがとうございました。

―― 了 ――

 

 

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-- 登録:平成23年10月 --