平成21年6月29日(月曜日)10時~12時
東海大学校友会館「有明の間」
野家スポーツ・青少年総括官、坂元生涯スポーツ課長 他
○総合型クラブに文化的な要素を含めるのかどうかは、立ち上げ時のプランニングや意識が大きくかかわっている。
○市場調査の段階で文化的な項目を選択肢に入れると、住民へのPRにもつながる。
○スポーツの中に文化的要素を取り入れると、会員数が立ち上げの段階から2,000~3,000人の団体になってしまい、クラブ側の受け入れ体制の整備が問題となる。
○今まではチーム練習を毎日繰り返すのがスポーツで、総合型クラブもその延長だととらえていた人たちのほうが多い。総合型クラブが、これまでスポーツクラブに参加できなかった人たちも参加しやすい、広く門戸の開かれた仕組みだというためにも、文化的要素を取り入れてきた。
○クラブ間で、会員の奪い合いが見られるところがある。既存の文化系クラブがあるところでは、新たに文化的要素を取り入れた総合型クラブが創設されることに抵抗する地域もある。
○地域住民のニーズ調査等を行わず、データに基づかないで総合型クラブの創設を始めているケースのほうが多いのではないか。
○ニーズ調査は定量的な調査だけでなく、例えば、グループ・インタビューなどの定性的な調査も考えられる。そのような調査を実施せずにクラブを創設することが、住民のニーズとのミスマッチを生むのではないか。
○クラブを立ち上げる側が、地域の事前調査や定期的な住民のニーズ調査をしていない。
○総合型クラブと住民の関係は、きちんと相手の意見を聞いて、住民が欲しいものをつくっているのかという問題に置き換えることができる。
○総合型クラブの創設が、行政からの上から目線での取組ととらえられているのは、まだコミュニティーの醸成というところまで総合型クラブが認識されていないからである。
○総合型地域スポーツクラブの「スポーツ」の与える印象が強い。学校や施設でスポーツ活動をしているクラブが集まって総合型クラブをつくったというのが現実であり、文化系クラブは細々と活動している。
○これまでの総合型クラブは、トップダウン型のイメージを持たれてしまっていたことで現場に混乱をもたらした。参加者最優先の理念に基づいたクラブづくりはまだまだ少ない。従来やってきたプログラムをそのまま押しつけるクラブが依然として多い。
○すべての総合型クラブに拠点があるわけではないので、拠点、クラブハウスの整備が必要であり、拠点を作ることによってクラブが地域に根付いていくのではないか。
○都市と農村の格差は、単に都市が進んでいて農村が進んでいないという問題ではなく、例えば、都市は利便性が良すぎてコミュニティーの形成がしづらいなど都市ならではの問題がある。
○生涯スポーツと競技スポーツを融合させ、有名選手も輩出することで、自分たちで応援し地域住民であることを意識できるクラブチームを目指していくべきではないか。
○今後の総合型クラブは、単にスポーツ振興だけでなく、社会政策とも密接な関連を持ち多様な地域の担い手と協働することが必要であり、その点がセールスポイントになる。
○単一種目のチームより総合型クラブの方が外向けであり、対外的なコミュニケーションのネットワークも多い。
○広域スポーツセンターは、総合型クラブの創設支援に偏り過ぎてしまったので、もう一度そのあり方を考える必要がある。
○クラブマネジャーの育成は、市町村レベルでは現実的にはすごく難しいので、広域スポーツセンターで担うシステム作りが必要である。
○地域の活動の中で、知らないうちにクラブの事業に参加しているようなシステム作りが必要である。
○総合型クラブの設置目標である1万か所という数値は、コンビニと同じ数であり、感覚としてはスポーツをしたいと思ったときに身近にその組織があるということである。
○駄菓子屋からコンビニへの転換の中で消費者の求めるものは何かを考えた工程を、スポーツにおいてどう成し遂げていくのかが重要である。
○市町村は、総合型クラブの創設、施設整備、窓口、情報提供としての役割を担い、広域スポーツセンターのような大きな組織は、相談できる窓口を作り運営していく形がよい。
○広域スポーツセンターは、ある程度の権力を持ったセンターであってほしい。
○広域スポーツセンターの指導者は、今後クラブが育っていくための環境整備を図るための指導者であるとの位置付けで設け、連携を図っていくべきである。
○基本的には、日本体育協会がこれからの総合型クラブづくりの主体になるのがいいのではないか。地方分権もあり、行政機構がうまく機能しないのであれば、民間団体がその役割を担ってもいいのではないか。ただし、財源に関しては日体協独自では難しいので、スポーツ振興センターを通じてtotoによる助成、活動場所については行政の責任として学校を中心に活動場所を整備、人材・組織化の面については、日体協を中心に都道府県体協とともに取り組んでいく体制を作るべきである。
○広域スポーツセンターを組織として置くか、あるいは機能として残すか。
○体育指導委員の表彰制度の見直しを考えないと体育指導委員に新しい人は入らない。
○総合型クラブが地域に根差すということが、専門的な人材の職域化をしていくことなのか、ボランティアを活用するということなのか、描いていく必要がある。
○質の高いサービスのためには、指導者にもきちんと報酬を支払えるシステムを根付かせていければよい。会費の中から全ての給料を支払えることが理想だが、今は難しいのでtoto助成から始める。
○それぞれの種目の権利だけを主張する指導者ではなくオールマイティーなマネジャーを育てていかなければ、クラブ運営ができるマネジャーは育たない。
○中間支援組織などでオールマイティーのマネジャーを養成し、各総合型クラブに派遣をして、そこで自前のクラブマネジャーが育つように教育をしていく。全国を巡回するオールマイティーなマネジャーの確保が、人材育成の一番の方法である。
○県レベルでリーディング・マネジャーを何人か育て、必要とする総合型クラブに派遣することで、クラブマネジャー、アシスタントマネジャーを育てていきながら、一定の期間が来たら次のクラブに異動させるシステムを確立させてはどうか。
○学校プールの屋内温水化、更衣室のロッカールーム整備の促進等が、次の総合型クラブづくりの起爆剤となり、学校がコミュニティーの施設に変わっていくチャンスとなりうる。
○学校施設を地域住民も含め共同利用と、基本的には日常生活圏のスポーツ施設の整備を学校で行う。クラブハウスとしてスポーツ施設の整備を行うことで、子供たちに質の高いスポーツを提供するチャンスにもなるし、地域住民との共生もできるのではないか。
○改修もしくは統廃合が決まっている学校施設について、地域から声を出して総合型クラブの活動場所としていく。改修工事に関しても住民が意見を言える基盤を作ることが重要である。
○学校施設の共同利用化を国が指導し、その中で住民が実際に運営に関わる仕組みを作らないとなかなか利用も進まない。
○スポーツ振興計画について市町村レベルでどのような方針があるのか。施設をどうするのかなどを計画に盛り込んでいくことが重要である。
○例えば、中学校建て替えの際に、施設が学校と学校以外の機能を有するようにし、住民の生活にも直接関係してくる新しい仕組みとし、なおかつ、それをスポーツ振興計画に位置付けると、住民からも意見を出すきっかけとなるのではないか。
○施設の改修や施設同士の連携を図っても、なお活動拠点が足りない地域については、新築という形で、多目的に使えるような施設の整備を図ることが必要となるのではないか。
○スポーツ施設という捉え方よりは、都市計画の中に生活の中で健康にふれる空間をどのようにするかという発想を取り入れていくことが必要ではないか。
○既存の学校施設を利用するだけでなく、スポーツの拠点として施設の新設という観点も必要ではないか。
○施設の問題については、農地や河川敷の利用推進やスポーツ施設の高層化という観点もある。
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