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青少年の野外教育の振興に関する調査研究者会議

はじめに  
はじめに

   本調査研究協力者会議は,青少年の野外教育の総合的な振興方策について調査研究を行い,その充実を図るため,平成7年6月に発足したものである。このたび,その調査研究の結果を「青少年の野外教育の充実について」(報告)として取りまとめた。
  近年における都市化,核家族化,少子化等の社会環境の変化や過度の受験競争に伴い,青少年の日常生活において,自然との触れ合い,屋外での遊びなどが減少していると指摘されている。
  また,一方では,週休2日制の普及や学校週5日制の導入による余暇時間の増大に伴い,家族キャンプやオートキャンプ,ハイキング,スキー,カヌー,バードウォッチングを楽しむ人々が増えるなど,自然の中で心の豊かさを求め,人間性を回復しようとするアウトドアの志向が高まっている。
  自然の中で行われる総合的な学習活動である野外教育は,健全な青少年の育成にとって重要であるばかりか,生涯にわたって自然に親しみ,豊かな人生を送るための基礎や手段を学ぶものとして大きな役割を担っており,今後さらにその充実を図る必要がある。しかし,現在,野外教育プログラムの開発やその指導者の養成,野外教育に関する実践的な研究等については,必ずしも十分であるとは言い難い。
  本報告は,第一に,野外教育の概念を示すとともに,青少年の健全育成を図る上で,野外教育に期待される教育的意義を明らかにした。
  第二に,現在我が国で実施されている青少年の野外教育を概観し,プログラム,指導者,実施場所,事故・安全対策の現状と課題を指摘した。そして,第三に,野外教育の現状と課題を踏まえ,今後の野外教育の充実・振興を図る上で必要な方策を提言した。
  本調査研究協力者会議は,本報告の提言に基づき,今後,野外教育に関係する機関や施設,団体等において,青少年の野外教育活動の充実に努められるよう要望する。また,行政においては,提言に沿って適切な条件整備等が講じられるよう望みたい。


(生涯学習局  青少年教育課)




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