学校卒業後における障害者の学びの推進に関する有識者会議(第8回) 議事録

1.日時

平成30年8月9日(木曜日)14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省旧庁舎6階 第二講堂

3.議題

  1. 論点整理(案)に関する審議
  2. その他

4.議事録

【宮﨑座長】
 定刻になりましたので,ただいまから第8回学校卒業後における障害者の学びの推進に関する有識者会議を開催いたします。
 台風13号が少し東側にそれたことで開催ができたので,ちょっとほっとしているんですが,少しいろんな影響等が出て,今日は御出席の方が少ないんですが,じっくりと検討ができればいいなというふうに思っております。大変お忙しいところをお集まりいただき,まことにありがとうございます。
 まず,事務局に人事異動がありましたので,御紹介をお願いいたします。

【菅野障害者学習支援推進室長補佐】
 それでは,事務局の職員に異動がございましたので,御紹介をさせていただきます。
 このたび,大臣官房審議官(生涯学習政策局担当)に着任をいたしました平野でございます。

【平野大臣官房審議官】
 平野でございます。どうかよろしくお願いいたします。

【菅野障害者学習支援推進室長補佐】
 生涯学習推進課長に着任をいたしました久保田でございます。

【久保田生涯学習推進課長】
 久保田でございます。よろしくお願いいたします。

【菅野障害者学習支援推進室長補佐】
 どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。

【宮﨑座長】
 それでは,次に,事務局より配布資料の確認等をお願いいたします。

【菅野障害者学習支援推進室長補佐】
 本日の配布資料でございます。議事次第にあるとおりでございますけれども,資料が1-1という1枚紙の構成という資料,それから資料1-2と1-3が,前回からの修正,赤字で見え消ししたものと,1-3番が黒字で溶け込んだものでございます。それから,1枚紙の資料2,参考資料に関しては,参考資料1番,参考資料2番となってございます。また,配布資料につきまして,過不足等ございましたら,事務局の方までお申し付けくださいませ。委員の皆様にはドッチファイルの中に関係資料を御用意しておりますので,御議論の中で適宜御参照いただければと思います。
 なお,御発言に当たりましては,お手元のマイクシステムのボタンを少し長めに押して,オンにしていただくとともに,お名前をおっしゃってから御発言いただければと思います。
 以上です。

【宮﨑座長】
 それでは,議題1「論点整理(案)に関する審議」に入ります。論点整理(案)については,事務局から御説明をお願いいたします。

【高見障害者学習支援推進室長】
 それでは,論点整理の案につきまして,御説明をいたします。
 前回の会議におきまして,皆様から構造を分かりやすくする必要があるという御意見を頂きましたことを踏まえまして,章立てと内容の整理を行いました。全体の構成を資料1-1としてお示しをしておりますので,御覧いただければと思います。資料1-2は本文の見え消し版,全体の資料になりますので,併せて御参照ください。
 まず,「1.検討の必要性」ですけれども,障害者の自立と社会参加に向けて,学校卒業後の学びを継続できるようにする必要があることなど,4点を掲げております。
 「2.今後目指すべき方向性」ですが,障害者の生涯にわたる学びを一貫して支援していくこと,障害者を対象とした学びの機会と障害のない者とともに学ぶ機会の双方を充実していくこと,学校教育から卒業後の学びへの接続の円滑化,障害福祉サービスと学びの連携の強化,当事者の主体的な参画の重視,こういった点を重視していくというふうにしてございます。
 3ポツでは,これまで「学習プログラムと実施体制等」という表題にしておりましたけれども,これを「障害者に真に求められる学びの充実方策」と改めました上で,視点1,2に着目しながら,(1)から(3)までの内容を整理しています。前回,視点2の表し方に関する御意見を頂きましたことを踏まえて,視点2は,「障害の各ライフステージにおいて生じる課題に対応するための学習について」と改めております。
 また,前回お示しした意見の整理の中では,こちらの3ポツの中に,個別の教育支援計画の引継ぎに関することですとか,コーディネーター,指導者の配置,ボランティアの確保,こういったことも含めておりましたけれども,そうした内容につきましては,今回,5ポツのシステムづくりや基盤整備の方に移動をさせております。
 そのことも含めまして,内容を整理したことに伴いまして,記載を大幅に充実をさせたのが,「5.取組を推進するためのシステムづくり,基盤の整備」になります。
 (1)番から(4)番までございますとおり,当事者のニーズを踏まえた相談支援体制作りや関係機関・団体等の連携体制の構築,取組の中核を担う人材の必要性などについて整理をしております。
 以上が構成に関する御説明ですが,それでは,資料1-2の方を御覧ください。前回からの更新箇所を中心に御説明をいたします。
 まず,1ページ,「検討の必要性」ですが,前回,御指摘のあった,何のための学習について考えているのか,何がネックとなって,現状において障害者が学習できていないのかといったことに関する考え方を埋め込んでございます。
 (1)のタイトルも変えておりますけれども,障害者の自立と社会参加,これを目指して行う学習について考えるということについて,冒頭に記載をしております。
 その際,何がネックとなるのかということにつきましては,3つ目の丸にございますとおりで,仲間と交流し,日々の悩みを相談しながら,障害者がそれぞれに合った学習を行う場が非常に限られていること,このような場についての情報が障害者に適切に提供される体制となっていないこと,こちらを課題として捉え,挙げております。
 また,2ページですけれども,障害者の定義につきまして,障害者基本法の第2条を御紹介して,加筆をしてございます。
 それから3ページになります。「2.今後目指すべき方向性」の部分ですが,先ほど申したようなポイントとなる点を小見出しで加筆をしております。
 4ページ以降が,「3.障害者に真に求められる学びの充実方策」になります。
 少し飛ばしますが,9ページを御覧いただけますでしょうか。「(2)どのような学習が求められるか」という点につきまして,視点1,2に共通することといたしまして,2つ目の丸の部分ですけれども,前回,委員の皆様から,本人が楽しいと思うことが大変重要で,そのことが本人の主体性を引き出すことにもつながるとの御指摘を頂いたことを踏まえまして,加筆をしております。
 また,次に11ページを御覧いただきたいんですけれども,【視点1】【視点2】に共通して留意すべきことといたしまして,これも前回の御議論を踏まえて加筆をしてございます。4つ黒ポツがございますけれども,受講者が自らの成長を確認しながら進めることができるようなプログラム構成とすることが望ましい。また,障害の状態や特性,心身の発達段階や地域ごとの課題に対応して内容を組み立てられるような構成とするのが望ましい。また,支援者が作り込み過ぎないようにすることも重要だという点も書いてございます。また,学習効果の把握におきまして,目標として掲げた内容に関する効果以外の周辺に生じる変化についても把握することが望ましい。また,一定の学習プログラムを修了したら修了証を授与するなど,次のステージに進むことができるような構成とすることが望ましい。こういった点について加筆をしております。
 12ページ以降ですけれども,こちらは「(3)どのような方法で実施すべきか」ということについてまとめてございます。
 13ページからは,ヒアリング等で,視点2を中心に今後重視すべき取組として挙げられた例についてまとめてございます。
 丸2番の,特別支援学校を場として,同窓会組織等が主催する学びの場,こちらの表現につきまして,前回,御意見を賜りまして,課題として2点明確にしましたのが,卒業生本人の主体的な参画の促進ということ,それと併せて,企業や地域住民などがスタッフとして組織的に参加できる仕組み作りが必要という,この2点が課題である旨,明確化をいたしました。
 また,次,14ページ,下の部分ですけれども,こちらにおいては,視点1に関する実施方法ということで,これまで書いてございました,自立訓練事業等を行う中で,重点的な学びの機会を提供する例について書いてございます。
 また,15ページになります。下の部分ですけれども,こうした実施方法が非常に多様であるということを踏まえまして,各々の強みを生かした実施体制をとっていくことですとか,障害福祉サービスとの連携の具体化の必要性を指摘しながら,地域ごとの課題や状況が異なるということにも留意して,地域の多様な主体による学習機会の提供が行われることが望ましいというふうにまとめてございます。
 次に,18ページを御覧いただきたいのですが,18ページ以降は「4.一般的な学習活動への障害者の参加の推進方策」ということですが,(2)番,隣のページです。「(2)どのような取組が求められるか」におきまして,この分野の事例が少し少なかったということもございましたので,19ページ,下の部分から,本会議においてヒアリングを実施いたしました支援の取組ですとか,近年増加しております障害者が働くカフェの取組について加筆をしてございます。
 そして,21ページ以降が5ポツということで,大幅に加筆をいたしました,「取組を推進するためのシステムづくり,基盤の整備」というふうになってございます。
 (1)番では,「当事者のニーズを踏まえた,学びに関する相談支援体制づくり」ということで,障害者の学習機会を整備するために,学習プログラムの充実を図るだけでなく,当事者等のニーズの把握,相談への対応,学習活動の情報収集・提供を切れ目なく行うためのシステム作りを進める必要があるというふうにしてございます。
 特別支援学校等が作成する個別の教育支援計画の適切な引継ぎ,活用の方策など,特別支援学校との接続や連携を図る具体的な方策につきまして,最終報告に向けて整理をすることが必要というふうにしております。
 そして,「さらに」という言葉から始まる丸があると思うんですが,こちらの段落では,教育と福祉の連携強化の具体策といたしまして,障害者総合支援法に基づいて,地域における相談支援拠点として設置をされました基幹相談支援センター等と生涯学習担当部局が連携をして,学びに関する相談支援体制を充実することについて加筆をしております。
 次に,(2)番ですけれども,こちらでは地方公共団体において,生涯学習,教育,スポーツ,文化,福祉,労働等の関係機関・団体等の参画によるプラットフォームが必要であると,その具体化に向けて検討を深める必要性について指摘をしてございます。
 例えばということで,総合教育会議の活用,それから自立支援協議会に教育関係者が参加をして,障害者の学びの場の整備について協議をすることなどについても加筆をしてございます。その際,前回,御指摘がございました,障害者文化芸術活動推進法に基づく取組とも連動させていく必要性についても触れております。
 (3)番ですけれども,こちらでは「社会教育と特別支援教育,障害者福祉をつなぐ人材等の必要性」をまとめております。
 このような中核を担う人材には,こうした各分野の制度や仕組み等を理解し,地域の実情に即して,実際に障害者の学ぶ場を作ることということと,地域に既にある学習の場につなげること,こういったことが求められると考えられますけれども,国におきまして,こうした人材に期待される役割ですとか,身に付けるべき専門性,誰が担うことが適切なのか,こういった観点について研究を行う必要があるというふうにしております。
 そして,各地で学びの推進に携わっている地方公共団体や民間団体の実践者同士が集まって,相互の情報共有や実践交流を進める機会を求めることも有意義であるというふうにしております。
 少し飛ばします。24ページを御覧ください。「(4)基盤の整備に向けた取組」でございますが,学習プログラムや実施体制のモデルの成果や合理的配慮の方法につきまして,多様な主体向けに整理をして提供していくこと,また実践家や専門家をアドバイザーとして派遣をして,先進的な事例や専門的ノウハウの提供などを行うこと,学習機会を持続可能な仕組みとしていくために,企業やNPO法人なども含めまして,様々な団体や法人が協力をして社会環境の整備を行っていく必要があること,個々のニーズに応じたより多様な学習機会を充実していく観点から,学習機会の提供主体やプログラム内容も踏まえた費用負担の在り方について検討することも重要であるということについてまとめております。
 長くなりましたけれども,私からの御説明,以上になりますが,1点,補足といたしまして,本日,御欠席なんですが,朝日委員の方から御意見を事前に頂戴をしておりまして,今,御説明いたしました資料1-2の4ページの上の所なんですけれども,「特に知的障害のある方に関する議論を中心に整理をした」というふうに書いているんですけれども,他の障害の方々にも配慮した検討をしてきたということで,あえてこういう書き方をするかどうかということで御意見を頂戴しております。
 ここにつきましては,事務局としては,2ページに障害者の定義を書きましたけれども,この会議全体の中では,知的障害に限らず,全障害を対象とした検討としているということが,まずありますのと,3ポツに関しましては,特に知的障害の方の学びの場が少ないという状況を踏まえて,実質的に知的障害の方中心とした検討になっていますけれども,逆に4ポツの一般的な活動への参加の推進方策の方では,どちらかといいますと肢体不自由の方ですとか,知的障害以外の方というのは念頭に置かれたような内容になっているかなというふうに考えておりますけれども,この知的障害を中心に検討したという部分,加筆した方がいいかどうかという点も含めまして,御意見を頂戴できたらというふうに思っております。
 御説明は以上です。

【宮﨑座長】
 ありがとうございました。
 まず,本日は論点整理を取りまとめる前の最後の会になります。また,御出席いただいている委員の皆様も限られているということで,時間はたっぷりとれると思いますので,皆さんから忌たんのない御意見を頂戴したいというふうに思っております。
 なお,前回の議論を踏まえて,この推進策についての論点整理の構成が山田委員等からいろいろ御意見を頂戴したことを受けて再整理をしていただいております。かなり見やすくなっているのかなというふうに思います。そういうことも踏まえて,御議論を頂戴できれば有り難いというふうに思っております。
 今回は少し時間をとって,前半,後半というふうに分けて御議論いただければと思っております。前半の部分を論点整理(案)の1から3までの内容について御意見を頂戴できればというふうに思っております。後半が4,5ということになります。
 それでは,1,2,3について,時間的には45分ぐらいはとれるかなというふうに思っておりますので,どうぞ,どなたからでもお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。
 はい。お願いいたします。

【箕輪委員】
 早速,箕輪です。よろしくお願いいたします。
 今,最後にお話のありました4ページの知的障害のある人中心にという所,私もちょっと気になってはいたんですけれども,別な省の,厚労省の審議会などに参加していても,特別な障害のある人の話をするということに,とてもほかの障害の方たちが抵抗されたりとか,優先順位,自分たちが優先されないのかみたいなことを感じてしまう団体さんもいらっしゃって,この中では,多分,頭の所に,何とか障害とか知的障害,それ以外というふうに出てくるんですけれども,この辺りを特筆することと,あと恐らく内容としては,全ての記憶にあるわけではないんですけれども,知的障害のある方にとった話ですけれども,それ以外の方にとっても共通する部分がたくさんあるのではないのかなと思うと,少し書き方に工夫が必要かなというふうに私も感じました。
 以上です。

【宮﨑座長】
 4ページの最初の所ですね。これについての御意見でした。論点整理の整理案も含めて,御意見を頂戴できればというふうに思います。どうぞ,お願いします。
 はい。お願いいたします。

【戸田委員】
 戸田です。
 私も箕輪さんと共通する所があるんですけれども,この4ページの所で,どうするかということですが,19ページに,どのような取組が求められるかという所で,私が発言したやつですけど,学びのユニバーサルデザインと書いてあって,その前に,いろんな,障害の有無関係なくとか,いろんな障害の,知的障害,発達障害等の特性やニーズも留意しとか書いてあるんで,一々ここで最初にこれが出てくると,ちょっと不一致が起きるかなと思うので,ここで特に書く必要はないかなとは思いますね。
 以上です。

【宮﨑座長】
 山田委員,お願いします。

【山田委員】
 山田です。
 今おっしゃるとおり,私もそう思います。ここに書かなくても,このまとめをされるときに,前文みたいなのを作られると思いますが,その中で,そういったことを前提とした言い方で,そういうことを中心に議論はしてきたけれども,全部一応入っているというような言い方を,冒頭の挨拶文というか,前書きに,入れればいいのかなと思います。

【宮﨑座長】
 この論点整理を後でパブコメ,そのほかで検討して,御意見を頂戴すると思うんですよ。前文が,どうしても前書きが必要だろうというようなことも踏まえてですが,その中で議論の経過の中で入れるというような御意見だったと思います。
 どうぞ。1,2,3,まとめてお願いいたします。

【山田委員】
 文章についてもいいですか。細かく。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【山田委員】
 
 何点か読んでいて気が付いた所を申し上げますと,最初の1番目の検討の必要性の所の最初の丸ですが,最初の(1)には「障害者の自立と社会参加に向け学校卒業後の学びを継続できるようにする必要があること」と書いてあり,すぐその下に,「今後の社会において,一人一人が」という書き出しになると,どうしても障害者の一人一人がというふうに読まれてしまうのではないかと思うので,ここの言い方は少し変えて,「障害のあるなしにかかわらず,今後の社会においては・・・・必要がある。」みたいな書き方に変え,つまり障害者も含めて,あるなしにかかわらず,こういうことは一般的に必要であるというような言い方にして,その後に,「むしろ障害者にとっては・・・・」というような言い方で,障害者を強調する形の文章にした方がよろしいのではないか。内容はこれでいいけれども,もう少し言い方を工夫したほうがいいのではないかと思いました。
 それから2つ目は,1ページの(2)の「障害者が,幸福で健康な生活を追求」と書いてありますが,この「幸福」という言葉はちょっと抽象的です。人によってそれぞれ幸福というのはいろいろ違います。幸福という言葉がここに適当なのか。例えば,「健康で生きがいを持った人生,社会,生活を送る」とか,そういうある程度具体性をもった言い方の方がいいのではないかと思います。それは誰もが幸福に越したことはないんですけれども,もう少し分かりやすくした方がいいのかなと感じました。
 それから,2ページの(4)の所の中で,例えば,丸の2行目の所に,障害者のスポーツや文化を含めたという「文化」という言葉が出てくるんですけれども,後ろの方の6ページには,「芸術・文化活動」という言葉になったり,あるいは7ページでは「文化的な活動」というような言い方をしています。「文化」という言葉は,『広辞苑』で調べてると,こう書いてあります。「人間が自然に手を加えて形成してきた物心両面の成果。衣食住をはじめ,技術,学術,芸術,道徳,宗教,政治など,生活形式の様式と内容を含む。」と。こういうようになっていて,文化というのは広く指しているんじゃないかと思います。「芸術・文化活動」とか言えば,はっきり分かると思うんですが,「文化」だけを言葉として使うのはどうかなと,思いましたのが3点目です。
 それから,もう一つ,これはもう本当に言葉の問題ですが,4ページの,本当に字面の問題ですけれども,(1)現状・課題の視点1の丸2つ目で,「このうち・・・・」と書いてある所ですが,就職が5,707人,施設・医療機関1万1,008人と進路状況は書いてありますが、施設・医療機関の場合は,入所とか,入院になりますので、就職は進路でいいですが,施設・医療機関は進路と違うのではないかと思います。病院がはたして進路なのか分かりませんが,ちょっとひっかかりましたので。

【宮﨑座長】
 ありがとうございます。是非,今のように細かい点を御指摘いただければというふうに思います。ちょっと気になったという所を,是非挙げていただくことが大事かなと思いますので,お願いいたします。

【津田委員】
 よろしいですか。

【宮﨑座長】
 お願いいたします。

【津田委員】
 津田です。
 1つが,10ページと11ページに,受講者,受講生という言葉が出てくるんですけれども,10ページは,エの下から3行目ですね。それから受講者という言葉は,ちょうど真ん中辺りの丸の3行目になりますけれども,受講者とか受講生というのは,学級講座型のプログラムに対して言われるんですけれども,ここで言っているのは,そういう形式だけではないのではないかと思うので,何て言えばいいでしょうね。「学習者」とか,ちょっと言葉を換えた方がいいかなというふうに思いました。
 2つ目が,13ページの破線の中の一番下の行です。「障害者の卒業後の生涯学習は自治体の役割である。」という一文ですが,生涯学習支援でしょうか,推進から,何か推進,そういう言葉を,単語を補った方が意味が通じると思います。
 それから,先ほどの,3ポツの特に知的障害のある者に関する議論を中心に整理するという所ですが,これ,僕もない方がいいとは思うんですが,ただ,ニュアンスとして,4ポツとの関係を議論するときに,少し差異化する工夫が必要かなというふうにも感じたのですが。そもそも3ポツの障害者に真に求められる学びの充実方策という,このタイトルの付け方に,ちょっと今更ながら違和感を感じました。「真に」とは何なのかというの。それを考えると,先ほどから考えているんですけれども,なかなかいい案は,代替案は出てきてないんですが,特別な支援を要するとか,特別なプログラムみたいな言い方とか,何かちょっと,この特別な,一般の学習活動の中に統合して,インクルードしていくというのではなくて,別立てのプログラムを作るんだという意味を含むようなタイトルにするといいのかなというふうに思いました。
 とりあえず以上です。

【宮﨑座長】
 ありがとうございました。
 はい,どうぞ。

【箕輪委員】
 すいません。話をしながら,読みながらなんですいません。
 2ページ目の,これ質問なんですけど,スポーツの所です。(4)の障害者のスポーツや文化。さっき文化の御指摘があったと思うんですが,障害者のスポーツというものが存在するんでした。障害者を対象とした,何か特別な競技のことを指している。名称として,よく……。

【山田委員】
 一般的には「障害者スポーツ」と使っています。

【箕輪委員】
 障害者スポーツというのが,障害のある人が参加できる競技,だけ参加する競技。

【山田委員】
 障害者だけとは限りません。

【箕輪委員】
 先日,市の自治体の方と,スポーツ課の方と話をしていて,年間で執り行うプログラムの中に,障害者という印が付いているのが幾つかあったんですね。これは障害のある人どうぞなんですけど,ほかのも別に障害のある人は入っちゃ駄目ということではなくて参加できるんですということだったんですけど,中身見ると,そんなにその違いが余りよく,スポーツの競技としては余り差がないですし,逆にそういうふうに書かれてしまうと,ほかの人が入れない感じになってしまう。入ってはいけないプログラムなのか,逆にその障害者の印がなければ入れないのかという辺りが,とても行政の思いと実際の読み手とするとちょっと違っていたので,何かこの辺りが一般的な障害者のスポーツということで皆さんの定義が通じるのであればいいんですが,そこがちょっと私の方で分からなかったので,確認をしたいと思いました。
 あとすいません。もう一つ,先ほどから出ている,学校から社会への移行期の所で,この後の4とか5の方にも出てくるかもしれないんですが,このときにはたしか知的障害のある特別支援学校の特に知的障害の所の話題が多かったとは思うんですが,以前の会議なんかでも話しているように,進学していく大学から社会とか,もう少し専門的なことを学んだ後の学生さんを見ていると,そちらの方が急に放り出されている感じがあって,生涯学習につながりにくいというか情報が入りにくいという声もあった中で,そこは余り,もしかしたら話をこれまでしてこなかったんでしたっけ。何か少し話題には出ていたような気がするのですが。その辺りも記憶があれなんですけど,とても大事なところというか,特別支援学校はすごく力が入っていて,この辺りずっと強化をしてきているので,どの障害者でも特別支援学校からの地域社会というのはすごく意識されていたんですけれども,統合が進む中で,地域の学校に通っている方とか,少し進学をしていって,高等教育というんですか,何かその上の方の専門性,いらした方の社会への移行といったところが,少し今,何か既に弱い,足りない部分があるのかなというのを,最近もつくづく感じているので,その辺りどうだったかなという,これもちょっと確認です。
 以上です。

【宮﨑座長】
 今のスポーツの所,何か山田委員,ありますか。

【山田委員】
 山田です。ありがとうございました。
 「障害者のスポーツ」と書くと,障害者独自のというような感じが出ると思いますが,健常者の皆さんがやっておられるスポーツが,まず基本にあって,それと同じような競技を障害者の人がやるときに,例えば,ルールを変えてやらないとできないとか,足が不自由なために同じようなことはできないけど,ちょっと違った方法,あるいは車椅子に乗ればできるとか,そういった独自の障害者のスポーツというのは確かにあります。例えば,目の見えない人がやるスポーツでゴールボールというのがありますが,これはそういった方々独自のスポーツなんですね。
 しかし,聴覚障害の方なんかは,健常者のスポーツと一緒にできるわけですから,別に健常者のスポーツの大会に出てもいいし,別にかまわないわけですね。ですから,必ずしも障害者だけのスポーツと限らなくてもいいと思います。ここの文章は内容的には「障害者スポーツ」ではなく「障害者が行うスポーツ、文化」という意味だと思います。

【箕輪委員】
 でも,入れないと意味が少し変わる。

【山田委員】
 いや,変わらないと思いますけどね。障害者が行うスポーツ。障害者と一緒にやるスポーツもあるんですよ。例えば,目の見えない人がマラソンするときに,健常者の人が横に付いて,ひもを使って,2人で走るというようなやり方,それとかスキーなんかでも,目の見えない人の前で一緒にすべりサポートするような人がいたりとか,自転車でも,目の見えない人の前に目の見える人が座って,一緒にタンデムという形でやるとか,そういう一緒にやるやつとか,あるいはボッチャみたいに,一緒に健常者の人もゲームができるというようなゲームもあったり,様々なんです。独自のやつもあるし,一緒にやるやつもあるし,それぞれ違いますから,必ずしも「障害者のスポーツ」と言うと,そこだけに限られてしまうから,ちょっと言い方変えた方がいいかもしれませんね。

【宮﨑座長】
 津田委員。

【津田委員】
 今の観点からすると,「障害者のスポーツや文化」という言い方ではなくて,「障害者」も取ってしまって,「スポーツ活動や文化活動を含めた学び」でいいように思うんですが。

【宮﨑座長】
 田中委員は,この所で何かありますか。

【田中(正)委員】
 先ほどの文化・芸術の話と少し重なるかなと思うんですけれども,やっぱり学習,そして「学習・スポーツ・文化等の」という2ページのあたりから,余り絞り込んで書いていくと,文化が芸術だけということではない要素も含めて,学びの場が必要になってくるかなと思いますので,スポーツに障害をかぶせるかどうかも,スポーツ全般,一緒に楽しみましょうという共生的な意味合いと,障害者の方にスポーツを得る機会が少ないので,あえて障害者というふうに入れなければいけない場面があるので,全体をというふうに,何となく,今,聞こえているんですけれども,文脈の中で整理していかないと,広い概念で捉えなくちゃいけないときと,具体的に障害者と付けることによって課題が抽出されるような表現とがあると思いますので,そこが今,余り整理されずに,気になるところとして挙げられているのが,ちょっと。全体を見直す必要の中で整理していく必要があるかなというふうに思って聞いていました。
 それと,3ポツの知的障害の部分なんですけれども,今回のこの報告書が論点整理ということで,議論してきた流れについて整理しているという視点を持つと,やっぱり知的障害には特化して議論をしてきて,そこのまとめがあるということになるので,ここが次のステップに行くときのたたき台の要素が強いとすると,ここで知的障害のことだけ取り上げることが,逆にほかの分野はどうなのかという提起にもなるかなと思いますので,今まで論議してきたことをまとめたという視点でいうと,このような表現であることが,それほど違和感はないかなというふうに思っています。なので,これが最終報告だとすると,もうちょっと多岐にわたる視点を盛り込んだ方がいいかなと思いますけれども,ヒアリングを主に積み重ねて,そしてここに至ったということで受けとめると,この文章の中身も,やっぱりそこが色濃く出ていることになりますから,表題の所だけ知的障害の部分を外すと,ちょっとゆがんだことになるかなというふうに思って聞いておりました。
 もちろん,知的障害だけを特化する必要があるということではなくて,聾(ろう)や盲の問題もたくさん課題があると思いますので,まず,ここから手掛けているということで整理していくのも1つの考え方かなというふうに思って,全体的な方向は否定しないんですけど,せっかくここまでまとまっているのであれば,これを活用した方がいいんじゃないかというような視点でお話しさせていただきました。

【宮﨑座長】
 ありがとうございました。
 ほかにどうでしょうか。

【松矢副座長】
 そこの点ですけれども,確かに論点整理ですから,やはり知的障害。これは知的障害と重複を持っている障害者が重症心身の障害者を含めて議論されていて,今までそういう機会が十分に保障されてない人たちに焦点を当ててきたというところがありますよね。特にこの集中的に議論が必要だというところから始まっていますので。ですから,ここは知的障害のある人をはじめとして,合理的配慮が必要な人とか,はじめとして合理的配慮を必要とする方々に論点を集中してというような形でいくと,全て,視覚障害,聴覚障害,盲ろう,重複についても取り上げましたから,はっきりするのかなというような気がするので,ちょっとそこの表現法を工夫したらどうかな。だから,今,田中委員の発言はとても重要だというふうに思うので,それがもう少し広く関係するような表現をとったらどうかというふうに思いますが。

【宮﨑座長】
 4ページの冒頭のことに関しては,重度重複障害,特にかなり突っ込んだヒアリングを受けたりしているわけですので,そのあたりのことも踏まえて,ちょっと幅広に中身を変えるという,そんな御意見もあったということで,もう少し,御意見があれば検討しなければと思いますが。
 ほかにどうでしょうか。1から3の所で,先ほど3の「真に求められる」という「真」というのが何かという意見もありましたので,そのあたりも併せて御意見をください。
 はい,どうぞ。綿貫委員。

【綿貫委員】
 綿貫です。
 1と3の所について意見なんですけれども,まず,1の「検討の必要性」の所の(1)の1つ目の丸の部分で,障害のある者と障害のない者というふうに後半で対比的に書いている所が少し気になりました。
 2ページ目の米印の所で,障害者の定義として,ICFとかが踏まえられているような障害状態について書かれているので,定義上はそれほど問題はないんですが,最初にこの表現が出てきたときに,障害のある者にとって同様という,誰にとっても,そういった学習は,学びが大切だということが書かれていることは,最初のイントロダクションとしては,すごくいいと思うんですけど,その後に,ないものよりも大きいかどうかとか,障害がそこの違いになるのかというところを,ちょっと最初の所で強調し過ぎてしまっているのではないかなと思うので,この所は,誰にとっても学びが重要で,でも障害のある人にとっては,学びにくい体制であったり,学びの場が不足しているというような提起でもいいんじゃないかなというふうに個人的には思いました。
 それから,3の所の「真に」という所なんですけれども,私が最初に,この「真に」という言葉を自分なりにどう解釈したかというと,本人にとっての学びたい学びのニーズと,支援者とか社会が持っている学び,学んでほしいニーズのところの違いを,この「真に」という所で強調していると思いますが,そのあたりの説明が,文書の中にはいろいろ盛り込んでいただいているんですけど,確かに,この「真に」という所の解釈が,ほかの方はどう受け取られるかなというのは,ちょっと疑問に思います。

【宮﨑座長】
 先ほど,津田委員からは,特別なプログラムといったような御意見を頂戴したわけですが,ほかの方々,いかがでしょうか。
 お願いいたします。

【是松委員】
 是松です。
 ちょっと別の論点になりますけれども,2の今後目指すべき方向性という所です。最初に見出しがあって,その下に,方向性としては,障害者の生涯にわたる学びを一貫して支援していく必要があるということと,これは下の方から上に付け加えられておりますけど,その際に,共生社会実現の観点から,障害者を対象とした学びの機会と,それから障害の有無にかかわらず共に学ぶ機会の双方を充実していくということで書かれております。これは下に持っていくよりも,上に来た方が,いわゆるインクルーシブというような概念を取り入れていくという所では,大くくりになっていいのかなということでいいんですが,その下に各見出しで3点,付け加えられておりますけれども,私がよく分からないのは,1点目の学校教育から卒業後の学びへの接続の円滑化というのは,これは再三,論点の中に入ってきていますので,大くくりな概念として,方向性として分かるんですけれども,次に出てきたのが,いきなり障害福祉サービスと学びの連携の強化ということで,確かに障害福祉サービスと学びの連携というのは,強化の中でも重点的に今後行われていくべきものだというのは理解できるんですけれども,ただ,ここ全体的な,今後目指す方向性という割には,余りにもちょっと極限的かなという気がしています。もともと,今回のこの検討の目的が,障害者の自立と社会参加に向けた学びの場の継続という,あくまで障害者が自立,社会参加を目指して,あるいはそれができるように,社会でそれを包摂していこうということですので,福祉サービスにかかわらず,医療,保健,福祉,労働,様々な機関と連携することと,そういった社会全体の様々な機能を活用して,学びの機会と学びの充実を図っていくということが,やっぱり求められているんだろうというふうに思いますので,ちょっと方向性として,この3つの並びの障害福祉サービスと学びの連携の強化というのは,何かくくりとしては小さいような気がして,もう少し大くくりに,様々な福祉以外のいろんな機関の機能等も活用するという中で,重点的に福祉サービス等を,この後で入れていくという方向もあるのかなと思った次第です。
 ここのくくりの大きさが,よく意図しているところが分からないものですから,ちょっとそこが疑問になりました。
 以上です。

【宮﨑座長】
 はい。確かにそうですね。

【山田委員】
 1ついいですか。

【宮﨑座長】
 はい。どうぞ。山田委員。

【山田委員】
 山田です。
 「障害者に真に求められる」という所ですけれども,さっきから何かいい言葉がないかと,いろいろ考えたんですが,例えば,「障害者の求めに応えられる学び」とか,そういうような,要するに,要求されたやつに全部応えられるような学びということとか,そういうような言葉の方がいいかなと思いました。すいません。

【宮﨑座長】
 あと,どうでしょうか。田中委員,何かどうですか。

【田中(良)委員】
 これまで皆さんから御発言いただいたことに関わってですけれども,インクルージョン,障害と非障害というか,そこら辺の関係というのは,特に,障害児保育や養療育と特別支援教育との関係で思っていますことは,障害児保育といったら対象は障害児なんですよね。ところが,特別支援教育では,特別なニーズを持つ不登校とか,外国籍の子供とか,そういう子供をちゃんと講義の中に含みなさいというふうになってきているわけです。障害児だけでなく特別な支援を必要とする人を対象にしなしというふうに広がってきています。
 というふうなこともあって,もともと障害児保育の現場では,グレーゾーンと言われる子供が,今日でいう発達障害ですね。それで多様な子供たちを受け入れ始めていて,そこら辺,少し戸惑っていたりしています。
 私の意見ですが,障害児保育というと障害児だけということになりますが、就学前ははっきりしないことが多いです。特に発達障害の場合。だから医者も確定診断はやらないし,避けます。そういう難しさもあります。現在では、かつてと違って,連続的かつ複合的です。発達障害の場合、特にそうです。知的障害といっても,発達障害と重なっているものが多い
 ということで,障害を区別し過ぎても,これまた,じゃ,知的障害じゃない人はどうなのか,重身はどうなのかとか,一つ一つ,そういう説明に追われるのではないかなと思います。そこら辺も含めて,どういうふうに整理したらいいのかという意見です。
 以上です。

【宮﨑座長】
 ありがとうございます。
 どうですか。ほかに1から3の所で。綿貫委員,どうぞ。

【綿貫委員】
 すいません。さっきの3の所なんですけど,「障害者に真に求められる」の所なんですけど,私はずっと,これは障害者が求められているものなのか,障害者自身が求めているものなのかという,読めば分かるんですけど,確かにここの「に」の助詞の意味合いとか受動的な表現とかが,どこにその主語が置かれるのかという所も,やっぱり考えて,ちょっとタイトルを付けるといいかなというふうに思いました。

【戸田委員】
 感想的でも……。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【戸田委員】
 僕は余り国語が得意じゃないんであれなんですけれども,これ,文科省として取り組んでいるじゃないですか。一応,卒業。学校卒業後における障害者の学びの推進方策についてという題目じゃないですかね。何で,僕らは障害あるなし関係ないですよというようなくくりでまとめようとしていくのか,それが前提なんだけれども,やはり障害ある方というのは,それぞれ困難があるんで,配慮が必要であって,配慮が必要ですと。その中で,ヒアリングしたような,いろんな,それぞれの障害持った方たちがいらっしゃっていて,そこの困難を聞いてきたわけじゃないですか。そうなると,そういう,ある程度しっかりカテゴリーを分けて,こういう方の場合はこうという配慮が必要とかというふうにしていった方がまとまるのかなと思っていて,じゃないと,このタイトルなんだけれども,結局,余り関係なく,生涯学習,みんなでやればいいじゃないか,終わりみたいな感じになると,今回,障害者の学びをどうやるかというところなので,そこが薄くなってしまうかなという。総花的に聞いていれば心地いいですけどね。障害の有無は関係ないですと。なんだけれども,読んだ方,障害を持った方たちが,いやいや,俺たちが伝えたいことは,そういうことじゃなかったとか,前提条件は分かると。だけど,今回,文科省がこうやって議論しているのは,そこにフォーカスしているんで,具体的なこういうものにはこういう配慮が欲しいとか,こういうことだったら一緒に参画できるんじゃないかというのは盛り込む方が,今回のこのワーキングって,この委員会の意味にはなるのかなというふうに感じました。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【松矢副座長】
 今のに関連して,やはりここで我々,生涯学習について取り上げられたこと,私は非常に,前にも発言しましたように画期的だというのは,やっぱり障害者権利条約をはじめとして,日本でよければ差別解消法というような,そういう流れがあるわけですよね。その中で取り上げられているということは,前書きにちゃんと置かないといけないですね。そこがずれちゃうと,障害がある人,ない人というようなところのあれがうんぬんというような議論になってしまうので,やはり権利保障の基本的な流れを押さえた上でこれがあるんだというところは前文ではっきりさせれば,今出ているような議論は解消されるんじゃないかなというふうに思います。
 やっぱり合理的配慮が必要だというのは非常に強調されるわけですよね。やはり重度な障害のある,重度,重複のある方々も例外なしにというのが今回の特色なので,やはり重症心身の方々の訪問カレッジとか,そういう今まで日が当たらないところもやるんだというような,やっぱりそこが基調なんですよね。そんなふうに考えますので,余り細かいところに行かないようにすることも必要だろうというふうに思います。
 以上です。

【宮﨑座長】
 はい,どうぞ。

【箕輪委員】
 箕輪です。
 戸田さんがおっしゃったことで,すごいそうだなと思うんですけど,特別支援学校等の作業学習なんか見ていても,障害があるからやりにくいんじゃなくて,そもそもやり方が,そのやり方は仕事をやるという流れとは違いますねとか,目標レベルが障害があるということで最初から低く設定されていたりとかというのがあるという点でいうと,さっきの「真に」というのは,本来作るべきプログラムとか,そのできたプログラムをどう運営するかとか,どう関わるかというのは,まず障害があるとかないとか関係なく,参加者がきちんと目標達成できるかというのを見た上で作っていかなければいけないんですが,それが結構多くのところでは,障害があるということだけで,ちょっと質が落ちていたり目標値が下がっていたりということがあるので,今みたいに障害の有無関係なく,まず最低限,ここのQOLというんですか,何というか,学びの場における部分のレベルとか環境は整えて,プラス,さっき松矢さんおっしゃった合理的配慮が必要な障害種とか,経験とか,その程度によって配慮の具合が違ったり,工夫が個別に違ってくると思うので,そこを本来分けた方がいいんですけれども,いろんな読み物とか,そういう学びの場の見ていると,混ざってしまっていて,何が原因でうまくいかないのかが分からなくなってしまっている。これは働く上でも学び続けるということがあるので,職場においても起こるトラブルの,勘違いといいますか,視点のずれというかがあるので,そのあたりがどこに盛り込まれていたか,ちょっとちゃんと確認をしないでの発言なんですけれども,そこのあるなしという部分でいうと,今みたいな内容もとても重要だなというのは日々感じていることなので,加えさせていただきます。
 以上です。

【宮﨑座長】
 綿貫委員,どうぞ。

【綿貫委員】
 時間がなくなってきている中すいません。
 いろいろな論点で,メインのところとして,障害者本人の立場でも参加させていただいているので,こういうことがあったらいいなということを再確認として,繰り返しになるところもあると思うんですけど,お伝えさせていただくと,まず,余暇的なところとか,生涯学習活動とかに,私の場合は発達障害とか知的障害とか,そっち側の立場になりますけど,その本人が参加しようと思ったときに,参加したいなと思えるプログラムがあることと,それがやっぱり本人が選択できることという,そこのスタートの部分があると思いますし,実際に参加しようと思ったときに,一般的な活動への……。一般的なというか,別に障害のあるなしにかかわらずやっていますという活動があった場合に,そこに参加する際の参加の仕方であったりとか,あとその参加した場合の,例えば,自閉症とかの場合に,我々だと予定とか見通しとかがないとパニックを起こしたりとか,あと意味の,余り言葉での説明が意味が分からなかったりとか,いろんなことがあるので,そういったことの説明の手立てであるとか,実際にそこの部分だったり,あとユニークな感性のところの楽しいプログラムがあったらいいなとか,そういったところの学びの豊かさというのをやれる。ここは投資してくださる事業だと思っているので,そういったところをメインに据えて,周辺のことはあると思うんですけど,ちょっとそこの基準というか軸の部分は改めてお伝えできればなと思います。

【宮﨑座長】
 ありがとうございました。

【松矢副座長】
 いいですか。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【松矢副座長】
 今の論点はとても大切なので,障害者が主体的に心から楽しいという気持ちで参加できる生涯学習とか,スポーツ,文化・芸術活動であるべきだと僕は思うんですね。
 そこで,箕輪さんがおっしゃったような点とも関連するんですけど,例えば,働く企業においても,障害者が働きやすい環境を作っていくということが,障害者雇用促進法で行われていて,結局それが健常者も安全に,よりよく働ける環境整備であったという,そういうことがあるんですよね。ですから,それは生涯学習においてもそうだと僕は思うんです。だから,障害がある人たちが楽しいというのは,障害のない人たちにも楽しいという共通なものがあるというような視点を押さえる必要があるんじゃないかと。だから,健常者が楽しむスポーツが,障害者スポーツでは同じルールではできないという所の工夫があるんですけど,逆に健常者がハンディキャップを与えられて一緒に参加するという競技の仕方が楽しいということもあるわけですよね。目が不自由だということだったら,アイマスクをして,そして同じルールで楽しんでみるという,そういう参加の仕方もあるので,そういう,それこそユニバーサルな参加が学びにあるんだというようなところを,どこかちゃんと言論の所で入れておけば,何か議論がしやすいというか。だから,はじめにそういうような考え方をちょっと盛り込んでおいていくと,それが基調で,障害ある人もない人も,とにかく共に楽しむ生涯学習であるべきだというようなところからスタートして,だけど,特別な配慮が,いつもこれは権利条約の基本的な原理原則に基づいて,そこはきちっと押さえていきますよというような,そういう基調をどこかはじめの方で置いておけば,かなり議論は楽になるんじゃないかなというふうな感じがします。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【山田委員】
 今のお話はユニファイドスポーツと呼ばれていますが,最近,車椅子バスケットでも,国際的にも健常者が一緒に入って,車椅子に乗って,持ち点というのがあるんですけど,最高の持ち点にして,一緒に出てもいいというようなルールに変わってきています。だんだんと,そういう一緒の,健常者の人が車椅子に乗るとか,さっきおっしゃったように目を隠すとか,いろんなそういう形で参加していくスポーツが増えてきています。
 2ページの先ほどの所は,ちょっと私が言ったためにあれなんですが,2の(4)の所の言い方を,こういう言い方ではどうかなと思って,考えてみたんですが。さっきの「障害者のスポーツ」という所ですけれども,「契機の一つとして捉え,障害者にスポーツや文化的活動を含めた学びを積極的に推進することによって地域とのつながりを持ち」というふうに流れていったらどうかなと思います。

【宮﨑座長】
 ありがとうございました。たくさんの御意見が出ましたので,これを踏まえて,また整理をしていかなければというふうに思います。
 時間的なことがありますので,18ページの4の所,それから5,特に「取組を推進するためのシステムづくり,基盤整備」という所については再整理をして,かなりたくさんの書き込みをした中身です。ですから,これについては少し御意見をしっかり頂戴できればというふうに思いますので,4の所が,さっきの3の冒頭の知的障害のある者に関する議論ということと少し対比した中身にもなっているということも踏まえながら,この最初の冒頭の3の所と関わらせながら,4の所は見ていただくということでお願いしたいと思います。
 それでは,4,5について,御議論をお願いいたします。

【箕輪委員】
 箕輪です。
 すいません。質問というか確認なんですけれども,21ページで教育支援計画の話が出てくるんですが,地域の計画としては,移行支援計画という名前の計画書があったのは,これは東京都独自のもので一般的ではないですか。すいません。

【宮﨑座長】
 個別の教育支援計画の中に移行支援計画も入っているという考え方です。それで文部科学省の特別支援教育は整理をしてあります。ですから,これは外へ出る場合には移行支援計画と読んでいただいてもいいと思います。
 本当は移行支援計画だけでいいんですけど,なかなか,これ,1つのタームになっているものですから。
 そこはちょっと置きまして,どうでしょうか。どうぞ。

【戸田委員】
 戸田です。
 細かいですけど,19ページの(2)は,どのような取組が求められるかなんですが,この丸の4つ目の所,この円滑な実施に当たっては,生涯学習担当部局と障害福祉担当部局のという体制のことが書いてあるんで,これは次のところで議論されている,例えば,5ポツの所の(2)地方公共団体における関係機関・団体等の連携体制の構築の所に入れた方がいいかなというふうに思いました。

【宮﨑座長】
 はい。
 はい,どうぞ。

【箕輪委員】
 箕輪です。
 21ページのさっきの教育支援計画の所で,3つ目の丸の所です。今度,福祉の方の恐らく様式で,「サービス等利用計画」という書類の名称のようなものが出てくるんですけど,先ほど田中さんが,労働と医療と福祉,いろんな機関があるんじゃないかということを話されたと思うんですが,ここにちょっと関連してくるかなと思うんですけれども,学校が作るもの,福祉の福祉施設が作るもの,多分,似たような目的で,いろんなものが,今,実際あって,企業……,学校側から出てくる,先ほどの教育計画の中の移行支援計画を私たちはよく目にするわけなんですけど,そういったものも,福祉の方かたらしてくるものとか,一緒に,別に動かれていて,結局,1人の個人のAさんに対して,いろんなそういった,学びに限らず,いろんな支援が必要だというもののデータベース化されたものが,余り私は知らないといいますか,という中で,今あるものの,この名称を出していくことがいいのか,何か仕組みとして,しかも個人のAさんという人に対しての,うまく継続できる仕組み,どこにもまだ関わっていない,手帳は持っているけれども,福祉の利用もできてない,でも働いていて学習の機会が欲しいという人は,私たちの会社はどちらかというとそっちの方が多いんですよね。なので,そのあたりで漏れなくというのは難しいかもしれないんですけれども,そういう仕組みの中で,フォームという意味ではなくて,何か,今,どこにも関わりなく,1人でいろいろやろうとしていてうまくいってない人というものが,どうしたらうまくこういう地域の資源とつながっていけるのかというのは,どこかに入っていましたでしょうか。すいません。

【宮﨑座長】
 松矢先生,何かあれば。

【松矢副座長】
 個別の支援計画とサービス等利用計画ですね
 これは,やはり個別の教育支援計画の後にというか,学校卒業後,一応,個別教育支援計画というのは,3年間経過があって,地域につなげていくという考え方なんですが,そこにサービス等利用計画というのが,きちっと入ってきたんですね。だから,その連続を考えるということと,このサービス等利用計画は本人の希望に基づいて作ってくので,それに合った地域資源がない場合もあるんです。だから,その地域資源を作っていくということも福祉の方の重要な任務なので,そこには学校教育関係者も,そのほか地域の市民の方々にも一緒に参加して,地域資源作り,特にここでは生涯学習の地域資源作りをしていくというのが前提なんですね。サービス等利用計画というのは,そういう欠けている,本人が希望したものでないものはなくていいんじゃなくて,作っていかなきゃならないという考え方で作るわけなんです。そういうことで,サービス……。個別の教育支援計画も,本来は地域生活で学齢にある子供たちですね。地域生活でどういう生活をしたいかというのも,ちゃんと組み込まなきゃいけないんです。その場合には,地域の資源がどうなのか。つまり子供クラブ。障害のある子供も子供クラブに入りたいという希望があれば,それとつなげていくかということは,学校の方の,要するに教師も地域に働き掛けていくということが必要なんです。だからサービス等利用計画も,そういう意味で,ないサービスは作っていかなきゃいけないという考え方で,この計画はあるわけで,その辺の中身は,どこかでちょっと解説しておくなりしておけばいいんじゃないかと思います。だから,今,出た御意見は,そういう考え方で,ここは出ているというふうに,書かれているというふうに考えたらどうかと思います。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【田中(正)委員】
 今のに少し補足をさせていただきたいんですけれども。21ページの(1)の3つ目の丸ですと,卒業後の「サービス等利用計画」というふうになっているので,ここは卒業しない,在学中もサービス等利用計画は子供の立場で書くことがありまして,今,松矢先生が言われたような放課後デイサービス事業所,ここが今,いろいろ,たくさん増えてよかったという意見と,使い過ぎなんじゃないかという批判や,事業所的には質が十分ではないというようなこともあって,今回の報酬改定で,この放課後デイの事業所がサービス等利用計画を,学校の個別支援計画とすり合わせると報酬が付くというような仕組みも用意されましたので,今の段階では,どちらがということが,まだ十分に整い切れない地域事情で,でも,誰かが音頭を取ってすり合わせる場を用意しないと,先ほど話題になったように,Aさんに関して2本の計画がパラレルに機能してしまうと。特に放課後に関しては,学校の教育外ということで位置付けられがちだった今までがありますので,生涯学習という視点でいうと,やはり放課後,学校外での対応も視野に入れて,個別教育支援計画の中に取り込んでいって,移行計画というのが卒業後の移行になりがちなんですけれども,今現在の暮らしぶりの中で,学校以外との関係を捉えるということも,移行という表現には,ちょっとマッチしない点がありますけれども,そのような視野を広げるということで取り組んでいただけるような要素も,ここにもう少し書いていただけると有り難いなというふうに思っています。
 以上です。

【宮﨑座長】
 今の田中委員のお話,ちょっと以前に書き加えてあったんですが,放課後デイサービスの考え方が,少し今,両論あるというようなことで理解をしていて,当然,個別の教育支援計画の中にも,放課後活動,そのほかのことについて入っているわけですよね。ですから,当然,学校在学時のこともサービス等利用計画の中に入っていることは十分承知していることなんですけど,ちょっと動きが非常に微妙なところがあって,ここは少し整理をしたわけですけど,厚労省の方,何かここについてコメントがありますか。

【石井障害福祉課課長補佐】
 障害福祉課の石井でございます。
 放課後等デイサービスにつきましては,今,田中委員の方からありましたとおり,教育と連携すべきというところは,厚生労働省としての方向でもございます。また,プラスしまして,放課後デイサービスにつきましての,その質の担保についていろいろ御議論があり,更にこの平成30年4月からの報酬改定で,それに関しての見直し等をさせていただいたというのも事実でございます。
 ただ一方で,さはさりとて,質の確保というのは別途,それは障害福祉サービスの中でさせていただくこととして,一方で,教育との連携につきましては,当然それはやっていかなきゃいけないというところで,その点につきましては,まさにこういった文部科学省の中の有識者会議で御意見を頂戴できれば,我々厚生労働省としても,どのような形で教育と連携していくのかというふうなのは,考えていくことかなと思います。
 つまるところ,いわゆる放課後等デイサービスの中の質の担保につきましては,これは別途,厚生労働省で検討させていただくことでございますので,その点につきましては,このような有識者会議の場でも意見あったというところは,担当とも共有させていただきたいと思っております。
 以上です。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【松矢副座長】
 今の補足の説明に関連してあれなんですが,福祉のサービスの方も,個別の支援計画というのが,サービス,伴いますよね。ですから,放課後デイの質を担保するためにも,そういう放課後サービスにも利用者に個別的な支援の観点がないと質は担保できませんよね。だから,その辺のところは,厚生労働省の事業の制度の,要するに仕組みの中に,やっぱりそれが入っているんだということを押さえていただければ,学校の個別の教育支援計画で,そこはきちっと両輪の車のようにあって,きちっと学校外活動においても,一人一人のニーズというか希望が生かされる,願いが生かされるというふうになっていれば問題ないんですね。そこのところが今曖昧になっているので,議論が出ていると思うので,私としては,放課後のサービスについても,そういった個別の支援計画という観点が入っているべきだと思っているので,そういうような理解でよろしいかどうかということですね。はい。

【宮﨑座長】
 この放課後デイサービスが導入される以前に,実は放課後支援の流れという中に,今回検討されている障害支援というか,学びに関する放課後活動というのが,従前,かなり充実をした団体等があったんですね。ここが新しいデイサービスの動きの中で少し見えにくくなったというのも事実としてあるので,これはどう考えればいいんだろうというのは,この辺りについては,ちょっと検討が必要なのかなというふうに。充実していればいいんですけど,私など,この間,ずっとあちこち見ている中では,かなり課題のある動きもあるものですから,そこをどう考えればいいかというのは,少し整理する必要があるのかなというふうに考えているところです。
 先ほどの田中委員のおっしゃったことは,そのとおりだと思いますので,整理をまた考えなきゃいけないと思います。
 はい,どうぞ。

【山田委員】
 山田です。
 19ページの5番目の「取組を推進するためのシステムづくり」という所で,最初の(1)で,「当事者のニーズを踏まえた,学びに関する相談支援体制づくり」となっていますが,最初の丸1つ目の所ですが,3行目に「切れ目なく行うためのシステムづくり」と書いてありますが,どこと切れ目がないのか。「切れ目ない」という言葉は何かと何かが切れ目なくという意味の言葉だと思うので,例えば,卒業前と卒業後との切れ目ない,こういうことなのかどうかということが1つと,それから,その下に「特別支援学校等が作成する」となっていますが,これは全部,特別支援学校の卒業が前提なのか,そうじゃなくて,一般の学校で障害者の方が学んでいるケースもあると思いますが,一般の学校を卒業したその人たちも捉えた上での学びのことなのかというところが曖昧になっているように感じます。そこをはっきりした方がいいんじゃないでしょうか。ちょっとどちらをとっていいのか分かりませんが,そういうふうに思います。

【宮﨑座長】
 はい,どうぞ。

【高見障害者学習支援推進室長】
 ありがとうございます。
 先ほど箕輪委員の方からも,サービス等利用計画というのは,あくまで福祉の計画であってと,それ以外の労働ですとか医療ですとかというところには,それはそれでまた別途計画があってというところの接続といいますか,ということも御指摘がありまして,今,山田委員のお話もそうなんですけれども,まず,ここの5ポツの中で書いておりますのは,最終的にはといいますか,特別支援学校だけに限らず,そこは学校教育の中で特別支援教育を受けている方も含めて,障害のある方が学校卒業後に学ぶ際にどういう仕組みにしていくかということを描きたいというのはございます。
 ちょっと御覧いただきたいのが,お手元のドッチファイルの参考資料13に,以前,厚労省さんが御発表いただいたときの資料をお付けしているんですけれども,ここの1枚おめくりいただきまして,2ページ目,スライド番号でいいますと4番になるんですけれども,こちらに就労支援施策の対象となる障害者数,地域の流れという絵がございますけれども,これを御覧いただきますと,こちらに関しては特別支援学校の卒業者にはなっているんですが,特別支援学校を卒業した方のうち,この年度においては2万1,292人というのが卒業生として挙がっていまして,うち,その上に1万2,844人,おおむね60%ぐらいだと思いますけれども,の方が障害福祉サービスを利用するということが書いてございます。量的にいいますと,その右に,企業に一般就労する方が6,411人というふうにございまして,最終的には全体に関してまとめていきたいとは思っているんですが,今,念頭にありましたのは,特別支援学校を卒業した方のうち60%,かなり多数の方が障害福祉サービスを利用されるんだというところがございまして,この障害福祉サービス利用者が,必ずこのサービス等利用計画というのを作る流れにはなりますので,まず,こことの接続を図っていくことによって,卒業後の学びを当事者のニーズを踏まえた形で実現することにつなげられないかというのが,今,考えていることでございました。
 ただ,先ほどの右の一般就労する方々が学びたいときにどうするかといったことは,また別途検討が必要になりますし,そこにつきましても,あるいは特別支援学校以外がどうなっているかということも含めて,そこは考えていかなきゃいけないかなというふうに思っているところでございます。
 それから,山田委員から,切れ目なく行うということの御指摘なんですけれども,こちらは卒業前後というよりは,その地域地域でいろいろな多様な主体が学習活動を提供している実態があると思うんですけれども,そういったものを網羅的にといいますか,把握をして,情報収集・提供していくというような,その地域の状況を全体を把握して提供するようなという意味での切れ目ないという趣旨で書いたつもりでございまして,御理解いただければというふうに思っております。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【箕輪委員】
 箕輪です。
 特別支援学校から大学等に行かれる方,年772というとても少ない数字で,これは事実かなと思うんですけど,恐らく特別支援学校に行っていないで,地域の高等部にいて,そこから進学をする,大学の方に進学している方がとても多いというふうに聞いていて,私たちが大学の障害者支援室の先生方とお会いすると,かなりの人数で,特に理系のところに行きますと,発達障害とか精神の方が,身体の重度の人もいらっしゃって,そこが全然つながりが,福祉と完全に高等部の段階から切れているんですけど,あとは在学中に手帳を取る人が多いということもあるので,ただ,その方たちは卒業を皆さんしていくかというと,途中でうまく授業に参加し切れなくて,大学で学ぶことじゃなくて,別のところで学んでいったら配慮ができている,もう少し更に配慮があるところだったらその方の潜在的なものも生かされるかなという部分は今,障害者就学支援室の先生方と話していると,そんなようなお悩みが多いと。地域社会としても,そういう方たちが,そのまま在宅というか,家に引きこもるというふうな流れにはなってほしくないので,そういったところも含め,先ほど働いている人の情報も拾っていただけるということなので,こういった,明らかに特別支援学校とか福祉とかといった所,小さい頃から関わっているんじゃなくて,途中であれっと思って,本人とか周りが自覚して途中から支援が必要になる方というのも,どうやって拾ったらいいのか分からないんですけれども,是非,後から盛り込む中には入れていただけるといいなと思いました。
 以上です。

【宮﨑座長】
 ほかにありますでしょうか。はい,どうぞ。

【戸田委員】
 戸田です。
 先ほどの切れ目ないという所が気になっていて,私ですと,接続,時間軸の話は結構重要だと思うんで,いきなりぶつっと切り出されて,学校が終わった後というか,学校教育の期間が終わった後に,じゃ,やってくださいというのだと,ニーズも分からないし,何していいか分かりませんとなるので,これは時間軸の接続が絶対必要ですよね。なので,切れ目なくやるんだったら,事前に把握しておかなきゃいけないんで,先ほどの議論にもあったと思いますけれども,事前に彼らの学びたい方向性とか,どうなりたいのかみたいなところが分かって,それにマッチした学びをどうやって提供するかということが重要だと思うんで,時間軸の概念は入れた方がいいだろうと思います。
 あともう一個は,先ほど厚労省さんの資料の中にもあったように,これは,我々,今,そういうことにチャレンジしているんで,すごく実感しているところなんですけれども,社会福祉法人さんへの理解はかなり重要なポイントになってくるのかなと思っていて,就労移行であれば就労してもらうことがミッションであるので,それに対する学びを提供する。僕が前々から結構発言している,誰が学ぶ,学ぶ目的は何かとか,そこの有償無償の話もありましたけれども,社会福祉法人さんで就労移行とかやっている場合は,そこが彼のミッションであるので,学びのコンテンツを提供するというのは分かる。でも,そうじゃない場合の方たちに向けては,そんなことしなくていいんじゃないのとか,何を学ぶのといったときに,それを学ぶ理由ないんじゃないのと,社会福祉法人のその支援者が言いそうな感じがしていて,その意味が分かりませんと。学ぶ。彼らのコンテンツがあっても,それって,それよりもこっちやった方がいいんじゃないかとか,周りの意見が結構強いので,そこへの理解というのは,この取組やるに当たって,かなり重要になってくるんで,構造的に連携するというのはよく分かるんですけれども,ある意味,啓発的なところといいますか,この学びをする意味というところを社会福祉法人さんと共有することが極めて重要なんで,そこを,構造を議論するときに,前文に入れられるといいかなと思いました。
 以上です。

【宮﨑座長】
 ありがとうございます。
 どうぞ,田中委員。

【田中(正)委員】
 先ほどの箕輪委員の特別支援学校ではない,通級とか,障害のない関わりの中で大学まで行って,そこで課題が出てくるような方たち,そこを全部拾うことは難しいかなと思うんですけれども,先ほどの放課後デイのサービス等利用計画に関しては,放課後デイを使う方たち,重いから使うというよりも,やっぱり社会参加性を学校以外の場で求めるということも含めて,いろいろなパターンが今あって,そこから学校機関と,やはり卒業後の利用状況に向けて,福祉サービスを利用することが大前提の計画立案なんですけれども,「等」の中にインフォーマルなサービスも加わっているので,やはり本人の育ちの中で何が必要かというのが,やっぱり大人になって急に趣味が見つかる人もいますけれども,時間を掛けて積み上げていくことが必要な方たちだとすると,子供の頃の履歴も非常に重要になってくるので,学校とその整合性を持たせるというのは,宮﨑座長が心配している,現状,なかなか,この分野,成熟度が足りないので,特にサービス等利用計画を立てている実態に,親御さんにセルフプランという形で立ててもらっている事情があって,セルフプランはもともと身体障害の方や精神の方たちが,自分のことは自分でしたいということでセルフが始まったんですが,手が足りないので,親御さんにセルフプランというような実態で,親御さんがセルフ立てると,やっぱり親の都合の方が前面に出ちゃうので,31日支給が横行して問題になったというふうに理解していますので,今,学校の計画と,この混乱した状況で接合するのは心配だというのはよく分かるんですけれども,基本的には,それはちょっとゆがんだ構造上の問題なので,正しい仕組みとしては,先ほどお伝えしたような幅広い裾野を見据えた関わりとしての見通しが持てる仕組みだというふうに捉えて,時間は掛かると思いますけれども,教育と福祉の連携の入り口を学齢期から持っていくということを是非強調していただければ,すぐすぐの解決にはならないと思いますが,課題としては大きなものに位置付くかなというふうに思っています。
 あともう一つ,24ページの「基盤整備に向けた取組」の丸1の所なんですけれども,2段目の段落の「学習支援に積極的に取り組もうとする地方公共団体等に対し,実践家や専門家をアドバイザーとして派遣して」ということがイメージは分かるんですけれども,派遣する元がどこで,どんな実践家や専門家なのかというのが,もう少し課題的に書いていかないと,この書きぶりですと,もう既にいて,派遣する仕組みがあるように,ちょっと移ってしまいますので,少しそこは気になったところです。
 以上です。

【宮﨑座長】
 今,田中委員がおっしゃった24ページの基盤整備の所,特に支援の仕組みを作るときの考え方のところなどは,イメージをもう少し膨らませていかなければいけない中身なのかなと思いますので,この辺りについて,御意見をもう少し頂戴できれば有り難いと思います。

【松矢副座長】
 今,田中委員と関連して,ちょっと確かめたい気持ちもあるんですが,サービス等利用計画ですね。この中には,広い意味で余暇活動,要するに生涯学習に関わるサービスということも入っているというふうに理解してよろしいですか。要するに,地域生活支援事業の中に余暇活動の支援というのが入っていますよね。そういう膨らみで,ここでのサービス等利用計画の作成というのは,そこまで見ていく。地域資源がなければ作っていかなきゃいけないというような,そういう地域生活を充実させるという観点があるんだと,そういうふうに広い意味で理解してよろしいでしょうか。

【石井障害福祉課課長補佐】
 厚生労働省の石井でございます。
 すいません。必ずしも担当ではないんですけれども,今の副座長のご質問について、一般的な回答として,そのとおりでございます。
 サービス等利用計画でございますので,そもそもの前提として,なかなか障害福祉サービス,全て流れを御承知じゃない方もいらっしゃるかもしれないので,一応,念のために確認させていただきますと,障害福祉サービスを利用するに当たりましては,今まで出ているサービス等利用計画というのを必ず立てることになっております。サービス等利用計画を立てるんですけれども,先ほど田中委員からありましたとおり,いわゆる計画事業所,相談事業所ではなくて,セルフプランという形で自分で作るというふうな方も一部いらっしゃるというか,それも自治体によって少し取扱いが変わっていたり,温度差というのがあろうかと思いますが,一義的にはサービス等利用計画を立てますということです。なので,一義的には障害福祉サービスを利用するための計画ではあるんですけれども,まさにサービス「等」利用計画でございますので,当然,サービス以外の,例えば学び等含めて,本人さんがその地域生活の中で,どのように充実した日常を送れるかというような観点から,その計画を立てるというふうでございますので,冒頭,一番最初に申し上げましたとおり,結論から言うと,松矢副座長の言っているのは,そのとおりだということでございます。

【松矢副座長】
 ありがとうございます。

【宮﨑座長】
 すいません。5の所の2も重要なんですが,(3),(4),特に人材等の必要性については,いろんなヒアリングの中でも話題になったことで,なかなかこの辺りの人材を育てることも含めて,かなり困難さを伴っているところだと思うので,この辺りについて書いてある中身について御意見を頂戴できれば有り難いんですけど。
 もう少し付け加えますと,一般論として,社会教育主事等が,この辺りを担っていかなければいけない大きなキーパーソンだろうと思うんですが,実際に,この分野を担うとしたら荷が重いというようなことなどもあって,どういった立場の人がここを支援していくかというのは大きなポイントになるだろうと思うんですね。その辺りで,皆さんのお知恵を是非おかりできればと思います。

【松矢副座長】
 いいですか。

【宮﨑座長】
 はい。お願いします。

【松矢副座長】
 今,田中委員が,どういうふうな仕組みとして考えているのかはっきりしていないというのがありましたけど,これ,とても必要だと思うので,その仕組みを検討するというのを入れてやってほしいんですね。
 例えば,アドバイザー。東京都の場合,アドバイス企業,箕輪委員はまさに就労のアドバイザーといって,東京都教育委員会の障害者特別支援教育推進室のアドバイザーでいらっしゃるんですね。私もそうなんですが,進路指導の先生と一緒に職場開拓とかをやっているんです。とても貴重なんですね。要するに,企業の専門家なので,それが民間の立場で嘱託として動いてくださっているんですけど,生涯学習についても,そういう仕組みというものがあれば,かなり違ってくるんじゃないかというふうに思いますね。
 つまり,今,どんどん,インクルーシブ教育が進んでいますから,障害のある方々,身体障害者では,かなり重度の方も卒業されていますね。そして,就職する人もいますけど,その学びというの,もしニーズがあれば,そういうアドバイザーが入って,適切な学びの場を,アフターファイブなり,土日であれ紹介していくというようなことがあれば,とてもすばらしいですよね。ですから,そういうような仕組みを検討していくというようなことが入れば,これはまず最初の報告書になるわけですから,これをスタートにして,時間を掛けて,そういう仕組み作りを考えていくということになると思うので,いかがでしょうかね。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【箕輪委員】
 私もコーディネートする機能がとても大事だと思うんですけれども,そこが余り福祉寄りだったり教育寄りだったりというのではなくて,バランスをとっていただく。
 今の松矢先生,教育の現場でのお話あったんですが,私もつい最近,ソーシャルフットボールクラブですか。障害の障害種別ごとにサッカーの選手の障害,ブラインドサッカーあります。そこの方が,私たちのグループ会社にサッカーのチームがあるので,そこの障害がない人がやっているサッカーのチームと対等に何かできないかということで,両者が一緒に集まって,地域の自治体とかと話をしてみたんです。そういった中では,先ほど障害のない人たちがもともとやっているものに障害がある人の入り方もあるし,逆に障害がある人のやっているスポーツに,何か,同じような状況にして手帳を持っていない人がやっていて,一緒に競うとかというのが,歩いていかないと駄目なサッカーとか,何か名前は忘れました。そういうのだと,地域の子供からお年寄りまで全部入れて,障害の有無だけではなくて,年齢もなくなってみたいな話になったんですね。なので,そういうサッカーという,フットボールという競技のプロ同士なんですけれども,手帳を持っている人たちのことをよく分かっている人と,そうではないけれども,本当にプロとしてやっているところが一緒になって話すことって,すごく有意義だなと思う。これが片側だけの話になると,きっと偏った話になってしまうので,今の松矢さんのおっしゃった,教育,特別支援学校の中での作業学習とか,企業の職域拡大の中では,教育の方とか,中には大学の教授とか,福祉の専門家とかも,あと民間の企業が入って一緒にやっていることは,とても有効だと思うので,ここを,何か余り特別な分野に偏った人が真ん中になるのではなくて,複数でやっていただくような機能があるといいのかなというふうに思いました。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【戸田委員】
 戸田です。
 多分,最終的に,結構,地域性が出てくる問題だと思っているんで,どのエリアで取り組むのがいいのかなと思っているんですね。例えば,都市部とかだと人がたくさん集まるので,学校という形で開いたとしても集まる。ただし,私,山梨から来ていますけども,山梨は分散しているんですよね。そうすると,そもそも,じゃ,集まってくださいといって,集めるのって結構大変じゃないですか。となると,やはり地方自治体の,ある意味,公民館ぐらいのエリアでやって,それぞれがやっていくような形になるのではないかと。分散型でいく場合ですけどね。
 そういうことの構造的なところの,今回,(3)でも2番目にいろいろ実践研究でということが書いてありますけれども,そういったどの規模感でやっていくのが適切なのかということは,しっかり検証した方がいいだろうなと思います。
 あとは,23ページに,社教主事がネットワーク形成の要となることが期待される。何とかべきと書いてあると,結構,社教主事はびっくりすると思いますし,彼らも応援団として,地域の……。何でかというと,地域の中に,どんな障害を持った人たちがどこにいるかということで,構造的な把握が難しい。これは最初の議論でもありましたよね。いうことで,でも,地域の根付いた人たちだと,あそこの人ってちょっと配慮必要な御家庭だよねとか知ってたりするんですよね。だから,そういった単位で取組。そうすると,この形も一定の枠にはめる必要がなくて,身体なのかとか,いろいろ形を変えていけるんで,そういう意味では分散化して,場所としては生涯学習政策局としては公民館とかあるんで,そういった所を活用するというような1つの在り方はあるかなというふうに思っています。そういう構造的な問題についても触れた方がいいかなと思います。

【宮﨑座長】
 お願いいたします。

【山田委員】
 山田です。
 今のでちょっと気付いたんですが,地方に行けば,なかなか集まるのも大変だというのは確かにそのとおりです。ですからやり方の問題で,例えば,インターネットとか,テレビ電話とか,今,発達しているわけですから,そういったものも十分活用して,学びを推進することも可能じゃないかと思います。そういうやり方の工夫というのもシステム作りの中にあってもいいのかなというふうに感じました。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【綿貫委員】
 すいません。綿貫です。
 今,こちらの(3)の文章を読んでいて,やはりほかの委員の先生方がおっしゃっている,その仕組みとか場としての違いという所で,いろんなモデルを挙げて整理していく必要があると思うんですけど,そのコーディネーターの所で,箕輪委員からも,ほかの職種の方ということもありましたし,でも,こちらの文章に書いてある,特別支援学校等の教育経験者とか障害者福祉の関係者をコーディネーターとして積極的に確保すべきという所があるんですけれども,これは確かに既存の特別支援学校の高等部とかで,私も外部専門員として,学校の方で働かせていただいて,コーディネーターの先生方にすごくお世話になっていて,そのコーディネーターの先生方は,確かにいろんな資源とも既につながっていたり,そのコーディネート力としては,やはりすごく高いものがあると思っているので,こういった専門家のコーディネーターと,あとプログラムとか,そういうことを考えた部分での福祉,教育以外の視点を持つコーディネーターと,複数のコーディネーターの体制もいいだろうなと思いましたし,あと,ちょっと細かい話ですけれども,例えば,実際のこういった生涯学習の場,活動の場を想定したときに,公民館とか地域の場でやる場合に,職員の人がメインで利用者さんに対応する職員の人がいて,その職員の人に対して,いろんな立場の方が,アドバイザーだったり,助言的だったりとか,一緒に応援だったりとかやっていくというスタイルは,その公民館スタイルではそれが想定できるんですけど,例えば,ヒアリングとかでも出てきた,大学とかを活用とした場合には,大学の先生が実際にオープンカレッジとかで講義される場合には,もっと別のスタイルとかも想定されたりしますし,今,山田委員から出たテレビとか,テレビ会議システムみたいな感じのこととかを想定すると,また違うことが出てくると思うので,今ここで文章で,すごくいろんなことが混在しているんですけど,これをちょっと図式的に,もう少し整理して,仕組みの部分で整理をすると,すごく分かりやすくなるんじゃないかなと思いました。

【宮﨑座長】
 ありがとうございます。
 ほかに。どうぞ,田中委員。そして,津田委員,その次に。

【田中(正)委員】
 育成会の田中です。
 参考資料の6に,今年度の予算の1番目の特別支援教育の生涯学習化推進プランということで,ポンチ絵として,1,2,3が描かれていて,特に学校卒業後に関しては,新規事業で,パイロット的な関わりを,ここで実践的な検証をしながら進めているのかなというふうに思いますので,こういった取組の少し俯瞰(ふかん)したもので,先ほど山田さんからも意見があった,地域性を重んじたような展開を強化していくような切り口にしていくと,全国でこの実践をやってもらったんで,全国的にまとめていくとすると,なかなか難しいことになると思うんですけど,その地域ごとにどのような展開が具体的にキーマンを通して,若しくは行政などの関わりを通して見えてくるんじゃないかというふうに思っていますので,これを,まだこの検討会は続くというふうに理解していますので,踏まえた検証の機会も持っていくと,特に学校卒業後に関しては,新規事業以外に障害者スポーツのことも文化・芸術活動のことも載っていますので,あわせて,少しカテゴライズした整理ができるのかなというふうに思っています。
 以上です。

【宮﨑座長】
 ありがとうございます。どうぞ。津田委員,お願いします。

【津田委員】
 津田です。
 22ページ,23ページの所の話なんですけれども,(3)はタイトルが社会教育と,つなぐ人材等の必要性とあるわけですが,丸の最後の2つの丸というのは,つなぐ人材の話ではないようにも読めるんですね。いわゆる現場の指導者であったりとかボランティアの話なので。
 この(3)というのは,大きく分けて2つのことが書かれていると思うんですが,恐らくこの後者の方については,人材という言葉自体も余りふさわしくなかったりとか,あるいは支援をするという立場の人から一緒に学ぶという人までも含めて,様々のバリエーションというかグラデーションがあるんじゃないかというふうに思うのですが,これ,このままでいいのでしょうかね。少し振り分けした方がいいかどうかということをちょっと思いました。考えました。
 それから,もう一つ,先ほどの,すいません,1つ戻るんですけれどもね。(2)の辺りの話ですかね。特別支援教育の話に戻ります。(1)の辺りに戻るんですけれども,生涯学習という言葉が最初に出てきたときに,一生管理されて学ばされるのは嫌だとか,教育をずっと受けさせられるのなんて御免だという話があったんですよ。個別の教育支援計画とか移行支援計画とか,そういう個別の計画みたいなものが,ずっと一生付いて回って,管理されるというのは嫌だろうなというふうにも思うんですね。
 移行教育の部分は,これは必要だろうというふうに思うので,この部分はいいんですけれども,これをあんまり全体に広げていくのもどうかなというふうに思いました。
 以上です。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【山田委員】
 山田です。
 私も同じように思っています。ここの中には学校卒業後の直後のことしか書いてありません。最初の論点整理の所には,ライフステージ全体を通じてと書いてありますから,これはこれで必要ですけれども,もう少し,ライフステージを後ろに持ってきたところも,ちゃんと書いたらいいのかなと思います。

【松矢副座長】
 いいですか。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【松矢副座長】
 やはり,ここは全体の基調としては,主体的な学びということですよね。だから,もちろん個別の教育支援計画は,必ず作らなきゃならないとなっていますが,移行支援ですので,中等教育までの話ですよね。広く言ってみれば。でも,その卒業後は,やっぱりもう18歳で,2022年から18歳で成人ということですから,主体的な学びということで,本人が選択していくということが基調だと思うんですね。そういったことはどこかに埋め込んでおけばいいのではないかと思います。

【宮﨑座長】
 はい,どうぞ。その次に……。

【箕輪委員】
 つながる話であれば。

【宮﨑座長】
 つながる話で。

【田中(正)委員】
 つながる話で。
 今の計画の捉え方なんですけれども,サービス等利用計画は,特にサービスを調整するという提供側の目標になるので,計画を立てるというふうになると,夏休みの計画みたいに,私がどんなふうな人になりたいかというふうに捉えられがちなんですけれども,そこがまだ成熟度が足りないことも含めて,現状でも,そういう実践は残念ながらあることを踏まえて,今,松矢副座長が言われたように,ちょっと注釈を入れておかないと,縛られる計画というふうに捉えられると,情報提供やいろんな環境設定をするということが大事なことで進めている議論が曲がった情報に伝わっちゃうかなと思いましたので,ちょっと補足しました。

【宮﨑座長】
 個別の教育支援計画も全く同じなんですよ。ですので,本人の希望が大前提になりますし,そこをどうするかというのがポイントですので,そこはちょっと整理をして書き込みをしておく必要があるんでしょうね,きっとね。
 松矢先生,いいですか。

【松矢副座長】
 はい。いいです。

【箕輪委員】
 いいですか。

【宮﨑座長】
 はい,どうぞ。

【箕輪委員】
 先ほど山田さんがおっしゃったのを,ずっと計画で,いろんな人が縛られるのという話,私たち企業では,ずっとそれが課されられていて,毎年,キャリアプランとか,どうなりたいかとか,その目標を達成するために,どういう支援が必要かというのを毎年出させられるので,その中にいるんだなと思ったりする。でも,それがあるからこそ,学び続ける強制的なきっかけになっているというのもあったりするので,学ばされているととるか,学べる機会を,チャンスを得られているととるかというベースのところで,学ぶことで,今まで学校卒業後の話になって,その前までに学ぶことがとても自分にとってプラスなんだというところができ上がってこないと,せっかくいい機会を作っても,学ばさせられるみたいなっちゃうのかなと思うので,そこは何か,すごい大事な基本的な基本のところだなというふうに思いました。
 先ほどの4の所なのか,4の中で,19ページの環境のバリアとか意識のバリアとか,いろいろある中で,環境のバリアで設備面のことを触れられていると思うんですが,トイレとか食事というのを考えたときに,重度の身体の障害の方と,私たちも働くということで接触するんですけれども,地方に行くと本当にちょっとの距離でも車の支援者がいなければ移動ができない。さっきスポーツの山田さんからあったように,ITを活用したプログラムであれば,その心配はないんですけれども,やっぱり家から出て,その場に行くことによって活動できるもの。それをやりたいといった場合に,今,移動をしてくれる人がいないと,そこに参加できないとか。あと移動,私たちもそうです。トイレの介助とか食事の介助というものが,そのプログラムの実施の時間帯に発生したりすると,そこも必要になってきて,それがネックで働けない人が結構今もいるんですね。恐らく,もうかなり以前の話だと,そこまで重い,首から下が動かない方というのは,学ぶ機会もそんなになくても,家にいてとか,働くことは無理だろうといったものの中で,そこがまだ,そんなにいますという感じになっているんです。そういう人たちは家にいればいいじゃない,在宅でやればいいじゃないということがすごくあるんですけれども,それはそれでいいんですが,やっぱり出向いていった方が選択肢が広がるということもあると思うので,そういった部分の,今ある仕組み,厚労省の今ある移動支援とか訪問介護とは違う,何か学ぶ,学校でもなくて,個人の都合で自己啓発で学びたいという活動に参加するときの移動とかトイレとか食事とか,その辺りの利用できる仕組みというのが今もあるのか,ちょっと制限があって,そこは今難しいので,加えていかないといけないのかという辺りを伺いたいなと思います。

【箕輪委員】
 学ぶというか,学校ではないけれども,自発的に学ぶ所というのは制限なく使えるんでしたっけ。

【松矢副座長】
 その辺は論点整理で押さえておく必要があると思うんですね。やっぱり生涯学習の学びをどう利用できるかという合理的配慮の問題ですよね。
 一般の生涯学習に障害者が参加する合理的配慮と,それから地域資源にある障害者用プログラムでも,移動等の合理的配慮がなければ参加できない,利用できないというところは,やっぱり検討課題として押さえておかなければいけないんだろうと思うんです。
 それから,我々,これは私は進路支援の方,関わっているんですけど,地方を回りますと,自動車の運転免許を取ってくれれば,もっともっとたくさん雇用を促進できますよって。だから学校側の方で,あるいは福祉施設も,最近,熱心な所は運転免許を取るように勧めて支援しているんですね。訓練所の方も大いに歓迎ということで支援しているということで進みつつあるんですが,日本はまだ遅れてますよね。ですから,そういうことも学びなんですよね。学びの環境といいますか。これはアメリカでは学んだこと多いんですけれども,個別の移行支援計画という中で,運転免許の取得は全部の州のプログラムに入っていて,当然なんだよねと。日本みたいに交通機関発達していないですから,車の運転免許を取るということが社会参加で必須の事項であって,しかも教習所がないから,運転免許の資格を取っている者が実習の指導をして,あと試験は,それぞれ機関の試験を受けるということで,仕組みも違うんですよね。ですから,そういう意味では,いろんな意味で,日本でこれから生涯学習を障害のある方が利用するための基本となる,そういう合理的配慮の在り方ですね。移動サービス等もきちっと押さえるし,そういったものは,恐らく障害者基本計画とか,都道府県,市町村の障害福祉計画とか,そういう中に盛り込まれていかなきゃいけない事項なんだろうなというふうに思います。

【宮﨑座長】
 どうぞ。

【高見障害者学習支援推進室長】
 ありがとうございます。
 今の点につきまして,現状では,福祉サービスの中で,生涯学習の場に行くところまでの移動支援であるとかというところまでを見るのは,なかなか厳しいという状況がありまして,松矢先生おっしゃるように,この論点整理に,その点について,どこまでが合理的配慮に当たるのかという辺りも,少し考え方を整理して示していくことが大事かと思うんですけれども,そのときに,今,19ページの上から2つ目の丸の所ですけれども,合理的配慮の内容ですとか,どこまでのことを実施主体がやるのかとか,あるいはほかに支援してもらえる人がいるのかとかいうことを含めて,国が調査研究等を通じて明らかにすることが求められるということで書いておりますので,もう少し,この後の最終的なまとめに向けて明らかにした上で,更に踏み込んでいけたらというふうに思っております。

【宮﨑座長】
 ありがとうございました。とても貴重な御意見を多角的にお示しを頂いたと思います。
 ちょっと時間が来てしまいましたので,本日,少し出し切れなかった御意見等,多分おありだと思います。ですので,それについては,欠席の方も含めて,17日までに事務局にお寄せいただくと。本日で一応,論点整理の案という形で整理をしたいと思うんですが,皆さんから頂いた御意見を踏まえて書きぶりを修正をしたいというふうに思います。どのような修正にするかは座長一任ということでお願いできればと思いますが,よろしいでしょうか。皆さんに,またお示しをさせていただきます。
 ではそのような手はずで今後の進行を進めてまいりたいと思います。
 最後に事務局より事務連絡をお願いいたします。

【菅野障害者学習支援推進室長補佐】
 お手元の資料2を御覧ください。今後の進め方のイメージという1枚紙を作成させていただいております。この論点整理以降の流れということでございます。
 記載をしておりますとおり,今後,9月でございますけれども,当事者ですとか関係者の皆様方の御意見というものを,いま一度,しっかり伺うという観点から,関係団体のヒアリング,そしてパブリック・コメントにつきましても行ってまいりたいと思います。また,その後は,その結果も踏まえまして,審議を秋に行いまして,年内に最終まとめに向けた検討を月1回程度行えればと考えております。また,年明け1月には,最終まとめの案ということで御議論を頂くように進めていければというふうに思ってございます。
 また,今後の具体の日程につきましては,調整の上,追って御連絡をさせていただきます。
 また,本日の配布資料につきましては,机上に置いておいていただけましたら,後日,郵送させていただきます。
 以上でございます。

【山田委員】
 今の9月の関係団体ヒアリングというのは,我々入れたヒアリングということですか,それとも個別にやるということですか。

【高見障害者学習支援推進室長】
 こちらの会議の場を設定させていただきまして,団体ヒアリングについては行っていきたいと思っております。

【山田委員】
 わかりました。

【宮﨑座長】
 それでは,本日の会議は,これにて閉会をいたします。ありがとうございました。

―了―

お問合せ先

総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室

電話番号:03-5253-4111(内線3460)
ファクシミリ番号:03-6734-3281
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(総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室)