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子供の読書活動推進に関する有識者会議(第1回) 議事録

1.日時

平成29年8月1日(火曜日)10時~12時

2.場所

文部科学省庁舎15階15F特別会議室(東館15階)

3.議題

  1. 子供の読書推進方策について
  2. その他

4.出席者

委員

(座長)秋田喜代美
(副座長)堀川照代
(委員)佐川二亮,設楽敬一,白井哲,杉原あけみ,鈴木惠治,野口武悟,濵田秀行,平久江祐司,福田孝子

文部科学省

常盤豊生涯学習政策局長,土肥克己生涯学習政策局 青少年教育課長,新免寛啓青少年教育課 課長補佐,小沢文雄青少年教育課 青少年体験活動推進専門官

5.議事録

【新免青少年教育課課長補佐】
 定刻でございますので、ただいまから第1回子供の読書活動推進に関する有識者会議を開催いたします。本日は、お忙しいところお集まりいただき、誠にありがとうございます。
 私、事務局を務めます、生涯学習政策局青少年教育課で課長補佐をしております新免と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 開会に伴う手続が終わりますまで、私が進行をさせていただきます。
 なお、カメラ撮影は冒頭頭撮りのみとさせていただきます。終了のタイミングは、またお声掛けをさせていただきます。
 本日は湿気もあって蒸し暑いので、適宜、上着をお脱ぎになっていただければと思います。
 また、本日は、お手元のタブレットを活用しながら進めていきたいと考えております。
 これから、簡単な操作方法や留意点について御説明させていただきます。お手元にタブレットの使用方法に関する資料を配布しておりますが、もう少し詳細な説明を、本会議室のスクリーンも活用しながら、御説明させていただきます。
 まず、タブレットは、既に電源が付いているかと思います。そして、こちらのスクリーンのとおり、資料が一覧で見える画面になっているかと思いますけれども、もしこの画面が消えてしまっている場合は、画面左上にあるフォルダ状のアイコンをダブルタップ、2回、早押しをしていただきますと、また資料が一覧で表示されます。
 操作については、タブレット画面に直接、指を触れていただいても結構ですし、キーボードの下の四角い部分を指でなぞっていただいても動かせるという仕組みになっております。
 掲載されておりますPDFファイルをダブルタップしていただきますと、各資料が表示されます。必要に応じて、タブレットを縦横に回したり、指で拡大縮小などをしていただければと考えております。画面右上のバツ印をクリックいただくと、資料が閉じるという形になります。
 また、画面左上のここの部分にページ番号が記載されております。資料を使って御説明いただく際は、こちらに記載のページ番号も明示いただければ有り難いと考えております。委員の先生から頂いた資料によりましては、ここに記載のページ番号と、PDFに記載のページ番号が、ずれている場合もございます。そのような場合は、必要に応じて補足で御説明いただければと思います。
 あと、もし画面がフリーズしてしまったり、タッチパネルが反応しないなどございましたら、電源を切らずに、事務局までお声掛けをお願いいたします。
 それでは、資料の確認をさせていただきます。字が小さくて申し訳ございませんが、資料右下に議事次第がございまして、他に資料1、2、3、4、5とございます。また、座席表と名簿、現行の基本計画の冊子、先生からお配りいただきました資料を、机上に配付しております。不備等ございましたら、遠慮なく事務局までお声掛けいただければと考えております。よろしいでしょうか。
 それでは、有識者の皆様を御紹介させていただきます。お手元に有識者名簿をお配りしておりますので、御参照いただければと思います。五十音順に、お名前のみ御紹介させていただきます。
 秋田喜代美委員でございます。

【秋田委員】
 秋田でございます。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 佐川二亮委員でございます。

【佐川委員】
 佐川でございます。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 設楽敬一委員でございます。

【設楽委員】
 設楽です。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 白井哲委員でございます。

【白井委員】
 白井です。よろしくお願いします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 杉原あけみ委員でございます。

【杉原委員】
 杉原です。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 鈴木惠治委員でございます。

【鈴木委員】
 鈴木でございます。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 野口武悟委員でございます。

【野口委員】
 野口です。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 濵田秀行委員でございます。

【濵田委員】
 濵田でございます。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 平久江祐司委員でございます。

【平久江委員】
 平久江です。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 福田孝子委員でございます。

【福田委員】
 福田です。どうぞよろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 堀川照代委員でございます。

【堀川委員】
 堀川でございます。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 なお、本日、糸賀委員、張替委員につきましては、御欠席となっております。
 続きまして、文部科学省の出席者を紹介いたします。
 常盤豊生涯学習政策局長。

【常盤生涯学習政策局局長】
 常盤でございます。よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 土肥克己生涯学習政策局青少年教育課長。

【土肥青少年教育課長】
 よろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 小沢文雄、同じく青少年教育課青少年体験活動推進専門官。

【小沢青少年教育課青少年体験活動推進専門官】
 よろしくお願いします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 以上でございます。
 まず、事務局を代表しまして、局長の常盤より挨拶をさせていただきます。

【常盤生涯学習政策局局長】
 先生方、おはようございます。先生方には、この有識者会議の委員に御就任いただきまして、本日、会議に御出席いただき、誠にありがとうございます。
 この会議でございますけれども、子供の読書活動の推進に関する法律、平成13年に法律として制定されたわけでございますけれども、この法律に基づきまして、政府として、おおむね5年に1度、子供の読書活動の推進に関する基本的な計画を策定しているところでございます。
 平成25年の5月に現行基本計画の策定がなされました。それから5年を迎えて、今年度、次期基本計画の策定に向けて検討を進める時期に来ているわけでございます。
 子供の読書活動につきましては、これも先生方御案内のとおり、情報通信技術の普及によりまして、こういう会議もパソコンで進められるということになっておりますので、情報通信技術が目まぐるしい進展を遂げておりまして、その中で、やはり小中高等学校の児童生徒についても、スマートフォンの保有、パソコンの利用というものが非常に拡大しているということがございます。それが一番大きな影響があるのかなと推察いたしますけれども、そのほかにも、子供を取り巻く環境の変化が見受けられるわけでございます。
 こうした中で、子供の読書について、私どもとして、1か月に1冊も本を読まなかったという、いわゆる不読率を1つの尺度として考えているわけでございます。これについては、小中学生は改善をしておりますが、高校生については、むしろ不読率が上がっているという状況も見られるわけでございます。そういう点で、子供の読書活動については、様々な課題があるというふうに考えてございます。
 一方で、今、ちょうど小中高等学校の学習指導要領の改訂期にあるわけでございます。教育課程の改訂に向けての一つの大きなポリシーといいましょうか、その中で言われていることとして、主体的、対話的で深い学び、アクティブラーニングという言葉がそういう方向に推移しているようです。主体的、対話的で深い学びということが言われているわけで、私は、読書ほど主体的、対話的で深い学びの基盤となるものはないのではないかというように思いますので、これからの非常に変化の激しい時代の中で、子供たちが自分の頭で物を考えて、他者と協調しながら人生を切り開いていくという上で、読書活動というのは極めて重要なものだというふうに思っております。そのことは、これからの小中高等学校の教育課程の方向性にも合致するものではないかと考えているわけでございます。
 こうした中で、今回、第4期になりますでしょうか、基本計画の策定に向けて、先生方にいろいろ御指導いただきたいということで、お集まりいただいているわけでございます。名簿でも拝見しておりますように、それぞれの先生方が読書活動について多角的な角度から御意見を頂けるのではないかと非常に期待いたしているわけでございます。学校、家庭、地域、それぞれの役割の観点などから御議論を頂ければと思っております。是非、それぞれのフィールドで日頃、感じておられる課題等について、忌憚(きたん)のない御意見を賜れればと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。

【新免青少年教育課課長補佐】
 続きまして、本会議における座長、副座長の就任の手続に移らせていただきます。
 事前に、有識者の皆様には御連絡させていただきましたが、座長には、中央教育審議会の委員等を務めてこられ、特に子供の読書活動全般について幅広い御見識をお持ちの秋田委員、また、副座長につきましては、学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議で座長を務められ、秋田委員同様、子供の読書活動全般に幅広い御見識をお持ちの堀川委員にお願いしたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、公開のルールについて御紹介させていただきます。
 スクリーンを御覧願います。こちらも事前に送付させていただきましたが、子供の読書活動推進に関する有識者会議の公開についてという資料でございます。議事、議事要旨、会議資料は原則公開とさせていただきたいと考えております。こちらの内容で、問題ないでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、本会議は原則公開として進めさせていただきます。
 それでは、秋田座長、堀川副座長から、それぞれ一言ずつ、簡単に御挨拶をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【秋田座長】
 ただいま座長を拝命いたしました、東京大学の秋田でございます。今ほど常盤局長からお話がございましたように、正に電子書籍をはじめ、ICTの機器の転換期でもありますし、また、新学習指導要領に向けて、読書は極めて根源的なものだと考えております。
 私は、平成26、27、28年と、文部科学省の委託の調査研究の座長をさせていただきまして、そのときに感じたことですけれども、子供の個人差も大きいけれども、それよりも更に学校間の差が大きい。逆に言えば、みんな大人が支えていけば、より豊かな読書が実現できるのではないかと考えております。委員の先生方の様々なお知恵を頂きまして、よりよい計画にしていければと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

【堀川副座長】
 堀川です。この子供読書活動の推進に、その原動力となる基本計画に向けての会議に参加させていただきまして、本当に有り難く思っております。読書というのか、あるいはPISAの調査以来、読む力、読解力とも言っていますけれども、読む力なのか、その辺の言葉の使い方もいろいろあるのかなと思っております。
 副座長としては、秋田先生の隣に座らせていただいているだけですけれども、精いっぱいやらせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 ありがとうございました。カメラの撮影はここまでとなります。
 ここからは秋田座長に進行をお願いしたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

【秋田座長】
 それでは、ただいまから、本日の議題に入りたいと思います。
 本日は、初回でもあり、まずは子供の読書活動推進に関する現状について、事務局から御説明いただき、その後、意見交換の時間を設けようと思います。
 まずは、事務局より、子供の読書活動推進に関する現状などについて御説明をお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 資料の3、資料の4、非公開資料の順に説明をさせていただきます。
 初めは、資料3の説明をさせていただきます。
 まず、1ページ目は、第三次子供の読書活動の推進に関する基本的な計画についての経緯等をまとめている資料でございます。
 平成13年12月に、子供の読書活動の推進に関する法律が成立されました。本法律では、子供の読書活動の推進に関する基本的な計画を策定しなければならないとされておりまして、第一次の計画が平成14年、第二次が平成20年、そして、現行の第三次の計画が平成25年の5月に閣議決定したところであります。
 続きまして、2ページ目、現行の計画の概要を簡単に御説明させていただきます。
 この計画は、先ほど局長からお話しさせていただきましたとおり、おおむね5年にわたる施策の基本的な方針と具体的な方策を明らかにするものとして、定められている計画でございます。
 このページに、現状と課題や基本的方針、推進体制等がございますけれども、課題は大きく2つあると認識しております。一つが不読率、つまり1か月に1冊も本を読まない子供の割合が、学校段階において、差が依然として大きいという状況であります。そして、もう一つが地域間の取組の差が大きいという状況であります。第三次、現行の計画では、この2つにつきまして、数値目標を定めております。そちらがこのページの右側のとおりですが、資料4で改めて、詳細の御説明をさせていただきます。
 続きまして、3ページ目になります。この資料は、子供の読書活動の推進のための方策として、家庭、地域、学校等、民間団体、普及啓発活動、それぞれに関する方策をまとめたものでございます。こちらにつきましては、第三次の計画が策定された後、その対応状況をまとめて整理した資料が5ページ目から7ページ目にございます。こちらも事前に送付させていただいておりますが、御参考いただければと思います。
 続きまして、資料4は、子供の読書活動に関する現状と論点をまとめたものでございます。
 まず、読書の意義、効果でございますけれども、子供の読書活動の推進に関する法律では、子供の読書活動は、子供が言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものとされております。
 また、この資料の下に掲載しましたが、独立行政法人国立青少年教育振興機構による子供の生活力に関する実態調査を御紹介させていただきます。読書をすることが多い子供ほど、コミュニケーションスキルや礼儀、マナースキルが高い傾向にあるとのことです。
 続きまして、現行の基本計画での数値目標として定められております不読率についてです。現行の計画においては、策定時から10年間で、不読率を半減させることを目標にしております。つまり、策定5年後である今年度の不読率を、小学生3%以下、中学生12%以下、高校生40%以下、策定時から10年後である平成34年度の不読率を、小学生2%以下、中学生8%以下、高校生26%以下として数値目標を定めております。一方でこちらのグラフのとおり、現状は、高校生の不読率がむしろ高まっているという状況です。
 そこで、高校生が本を読まない理由について、文部科学省では、委託により調査研究をいたしました。その結果を、上から3つ御紹介させていただきます。一番多い理由が、ほかの活動等で時間がなかったからで64.5%、次に多い理由が、ほかにしたいことがあったからで47.3%、3番目に、ふだんから本を読まないからで32.8%ございました。そのほかにも資料のとおりの理由がございました。
 これらの理由をもう少し細かく分析したものが、その次の資料になります。先ほど御説明をさせていただきました上位2つ、ほかの活動等で時間がなかったからと、ほかにしたいことがあったからと回答した高校生は、中学生のときは本をよく、まあまあ読んでいたといった状況、若しくは、本が好きであるといった傾向がございます。一方で、ふだんから本を読まないと回答した方については、中学生のときにも本をそもそも読んでいなかった、若しくは、本が好きでないといった傾向がございます。
 こちらを図式化したものが、その次の表になります。中学生のときに本を読んでいたり本が好きであったものの、高校生になって、本を読まなくなったという方に対しては、限られた時間の中において読書の優先順位が上がるようなきっかけ作りを行う必要があると考えております。
 また、もともと中学生のときから本を読んでいなかった、本が好きではないと答えた方は、高校生になっても本を読まない方が多い。こちらに関しては、先ほどの方と別のアプローチが必要であり、高校生になるまでに読書習慣を形成する必要があると考えております。
 まず、高校生は何がきっかけで本を読むようになったかという調査結果を御紹介させていただきます。特に中学生までと大きく異なる部分は、グラフの一番上のとおり、本屋での宣伝、広告、テレビや雑誌、新聞、ネット上での宣伝や広告を見て、本を読んでみようということを思った割合が小中と比べて非常に多いという部分であります。
 きっかけとして次に多いものは、知りたいことや興味、関心を引かれることができたことや、友達がお薦めの本を教えてくれたり、貸してくれたりすることです。これらは、中学生までも本を読むきっかけとしては多く回答しておりますが、高校生も依然多いという状況になっております。
 続きまして、もともと中学生までも本を読んでこなかった、若しくは、好きでなかったという子供たちに対しては、発達段階に応じた取組を通じて、まず読書に親しんでもらう、触れてもらうというきっかけが重要であろうと考えております。
 こちらの資料にございますとおり、読書能力の発達には、5つの段階、前読書期、読書入門期、初歩読書期、多読期、成熟読書期、そしてそれぞれの段階は、更に下位の段階に分けられると提唱されている旨の御紹介をさせていただきます。
 現行の第三次計画には、数値目標が2つあり、その一つが不読率である旨を説明させていただきました。ここからはもう一つの数値目標である、都道府県や市町村による、子供の読書活動推進計画の策定率について御説明させていただきます。こちらは、第三次の計画において、国及び都道府県は、おおむね5年後である平成29年度までに市100%、町村70%以上で策定されるよう促すとございます。実情としては、策定済みの市町村は増えてはおりますけれども、いまだに策定が進んでいない自治体も一定数存在しており、依然として地域による取組に差があるといったことも推測される状況です。
 これらを踏まえ、事務局として、本会議の論点の案を考えました。大きく3つございます。1つ目は発達段階に応じた読書習慣の形成、2つ目は高校生が読書をするようになるきっかけ作り、3つ目が地方公共団体における推進体制です。
 まず、1つ目の発達段階に応じた読書習慣の形成についてでございます。本を読まない高校生は、高校生になるまでに本を読んでいない、あるいは、本が好きでない者が一定割合、含まれることから、高校生になるまでの間に、発達段階に応じて読書習慣を身に付けさせる必要がある。子供が本を読み、本を好きになるようにするためには、発達段階に応じてどのような取組が有効か。また、発達段階に応じた取組を行うに当たって、学校、家庭、地域のそれぞれでどのような取組を行うことが有効か。これらが一つの論点であろうかと考えております。
 2つ目のきっかけ作りですけれども、高校生の時間は限られている中で、特徴に応じて読書をするきっかけを作る必要があるということで、例えば、友達などと、みんなでする読書をどのように評価し、どのように推進するか。また、書評、メディア、SNSなど、ほかの活動と結び付けて行う読書をどのように評価し、どのように推進するか。学校、NPO、公立図書館、民間団体等の連携をどのように促進するか。これらが論点として考えられるかと思いました。
 最後に3つ目、地方公共団体における推進体制についてです。地域間、学校間における読書活動推進の取組の差を縮小するために、どのような方策が考えられるか。また、これらの主体の読書活動、読書推進に対する意識を向上させるために、どのような方策が考えられるか。読書活動推進の基礎となる読書推進計画の策定をどのように促進するか。
  以上3点が事務局で考えました論点でございますけれども、こちらに限らず、御自由に御意見を頂ければ有り難いと考えております。
 後ろの方は参考資料になりますので、お手すきの際に、ごらんいただければと考えております。
 最後に、簡単に御紹介させていただきたい資料がございます。右上に非公表資料とあります、青少年意見募集事業についてという資料でございます。こちらは、内閣府が、中学生から29歳までの若者に直接、インターネット上で意見を募集するといった性質のものです。具体的に申し上げますと、公募により500名前後をユース特命報告員に任命し、特定のテーマについて、ウエブを通じて、御意見を頂くというものであります。
 次期計画を策定するに当たって、こちらの事業を活用しつつ、中学生、高校生等の生の声も参考にさせていただければと考えております。そこで、子供の読書活動推進について、質問案を事務局で、添付の通り考えましたので、御報告させていただきます。もし、他に追加で質問をしたらいいのではないかなど、何かございましたら、今週末をめどで御意見を頂ければと考えております。
 事務局からは以上でございます。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。
 それでは、事務局から御説明がありました子供の読書活動推進の現状等を踏まえまして、委員のそれぞれの先生方が御認識されておられる子供の読書活動の現状や課題、お取組内容などについて御発言を頂ければと思います。今回は初回でございますので、座席表順に御発表をお願いできればと思います。このような形で、佐川委員から順に進めさせていただきたいと思います。お1人5分以内程度でお話しいただけましたら幸いでございます。
 それでは、急でございますが、佐川委員の方からお願いいたします。

【佐川委員】
 皆さん、こんにちは。私は、家読(うちどく)推進プロジェクトの佐川と申しますが、家庭読書、家族読書、それを略して家読という運動を10年前に立ち上げまして、それ以前に、これはもう二十数年前になりますが、千葉県の学校の先生たちと一緒になって、朝の読書運動というのを始めました。1995年に朝の読書運動を立ち上げたんですけれども、その当時は、子供たちは全く本を読まない、活字離れしているという時期でありまして、そのときに、学校に児童生徒と先生たちが同じ時間に一斉に読書をするという朝の読書の環境作りをしたことで子供たちが読書をするようになったということは、これまでのことで、皆さんも御理解いただけているかと思います。
 その朝の読書運動もおかげさまで全国の学校に広がりまして、小学校はほとんどもう100%、中学校もそれに近い。高校は、先ほどから課題が出ていますように、まだまだ朝の読書をやっている学校は非常に少ないです。恐らく4割程度だと思いますが、それをどうするかがこれからの課題になっていくかと思います。
 朝の読書が全国に広がって、これからは家庭に読書環境を作る必要がある。それで家読運動というのを始めたんですけれども、今、確認できたデータ及び推定するもので、全国で500ぐらいのまちで取り組んでもらっております。それと併せて、学校の朝の読書、家庭の家読、そしてもう一つ、私たちは子ども司書制度というものに取り組んでおります。やはり子供の読書は子供たちに任せてもいいんじゃないか。そのために、子供たちに専門の読書の知識を学んでいただいて、地域や学校の読書推進力になってもらう。今、そういう3つの読書運動に取り組んでいるところでございます。この子ども司書制度に取り組んでいる全国の図書館、教育委員会が、推定数字になりますが、今、200ぐらいとされております。
 もうちょっと時間がオーバーすると思いますので、またおいおい、皆さん方といろいろな議論ができればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

【秋田座長】
 どうも佐川委員、ありがとうございます。家読について御紹介いただきました。それでは、設楽委員、お願いいたします。

【設楽委員】
 全国学校図書館協議会の設楽です。どうぞよろしくお願いいたします。
 当会は、67年になります。2020年で70周年を迎える団体です。一貫して、学校図書館を活用した読書指導、それから、学校図書館を活用した学習指導の研究を続けています。読書指導の中で、いろいろな形態がありますが、先ほど常盤局長のお話で、読書こそ主体的、対話的で、深い学びにぴったりだというお話がありました。当会でも、読書は受け身の読書ではなく、主体的に本と対話しながら読んでいくという、そういう読書指導をこれから進めていかなくてはならないということで、研究を進めております。
 御承知のように、中央教育審議会の答申の中に、受け身の読書ではなく著者の考え方、又は、本の中身について主体的に読み解く読書の仕方、能動的読書(インタラクティブリーディング)という言葉が2か所出てきています。当会としましては、能動的な読書をどのように進めていくかについても、これから研究していきたいなと考えておりますので、是非この会でも、主体的に子供たちが読書に取り組むためにはどのような方法があるのか、どうすればいいのか、どう継続していけばいいのかということについて、いろいろお話しできればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。学校図書館の取組について、いろいろ御紹介いただきました。席順ということなので、私も個人的にお話をさせていただきます。
 今回の論点が発達段階に応じた読書習慣の形成ということがございます。ブックスタートが、子ども読書年が始まった年から始まり、赤ちゃんの絵本は増えてきているんですが、幼児期や児童期の調査研究をさせていただきますと、幼児期の間に、3、4、5と順に年齢を追うにつれて、御家庭での絵本の読み聞かせ頻度が減ってきているというような傾向が既に明らかでございます。
 また、小、中学校と学校種別に見ていきますと、青少年教育振興機構の調査研究をさせていただいたときに、高校やそれ以降生涯にわたって読書を好きになるためには、義務教育段階までに読書が好きというような、好きな本ができる、心に残る経験をしていることが、どうもその後の読書行動や読書に対する感情に大きな影響を与えることが明らかになってきております。そうしたことを考えますと、やはり乳幼児期から幼児期、児童期、中学校大学は重要であり、子供だけじゃなくて、それを支えていく大人側の取組が重要であろうと考えております。
 司書教諭とともに、今、学校司書も増えてきています。例えば絵本であれば、現在、絵本専門士という活動の取組が始まっておりますし、今後も、本のある暮らしを支える専門家の育成も、子供たちの本を豊かにしていくというときに大事であろうと思います。
 また、読書というのは書物を読むと書きますけれども、私は、本を読むだけではなくて、本のある暮らし、本に触れるような様々な経験を読書コミュニティーとしてするということが大事ではないかと個人的には考えております。大人同士がつながっていくことと同時に、図書館に関わったり、子供自身が学校図書館にも、委員会活動をはじめ、いろいろ取組に関わることが大事だろうと思っております。
 東京都新宿区で、10年ほど子供読書推進会議の座長をさせていただいているんですけれども、例えば読書リーダーという形の育成講座を実施しておられます。前は読書塾と呼んでいたんですが、今回から、小さな取組ですけれども、ポップを作ったり、リファレンスとかの活動です。子供自身が本に主体的に関わる、本を読むだけではなくて、本をめくる場を自ら作ったり、関わっていくような取組を発達段階に応じて順に行っていくことも大事なのではないだろうかと思っております。
 悲しいかな、今、子供の読書だけではなく、実は、大人の読書量もやはり減ってきていますので、そのあたりも、今後、どういうふうに皆が豊かな読書を考えていくのか。先ほどもお話にありました、電子書籍をはじめ、今回、いろいろ考えられたらなと思っているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、堀川委員の方でお願いいたします。

【堀川副座長】
 ありがとうございます。私は、2つ、お伝えしたいことがあります。
 一つは、送っていただいた参考資料がとてもすごいなと思ったんです。それは何かといいますと、第三次の計画があって、現在の取組状況というのがずっと右の方に書かれている。その項目に対する取組状況が説明されている。それは1年ごとに、現在のところまでで、これだけやりましたよという、そうした計画に対する進捗状況が書かれている。それが自治体のそれぞれの計画の中には見られないというか、そういうことを国がやっているということをどんどんお伝えしたらいいなというように思いました。
 お隣にブックスタートの白井さんがいらっしゃるんですが、ブックスタートのサイトの中には、自治体の方へという部分があるんです。そこがとてもいいなと思っていて、全国の自治体の計画をもうちょっと分析してというか、事務局がどこで、県の場合は県立図書館でやっている、生涯学習課でやっている、あるいは義務教育課、学校教育課でやっているとかというような分析もあるといいなと。それから、事例とか、この頃、読書条例や読書宣言など、大人も含めた読書について取り組んでいるところがあるという情報とか、評価をどういうようにやっているのかとか、自治体の方々が見て役に立つような、一般の人も見られるわけですけれども、そうしたものがあるといいなと。
 実際に、余り言えないんですけれども、生涯学習課で事務局をやった場合は、ある自治体の図書館の方が中心になってやっていたところの話なんですけれども、学校教育の話にはなかなか踏み込めないという、ちょっと言いづらいことなんですが、そういう実態もある。そうしたときに、どのくらい学校教育課、義務教育課で事務局はやっているかとかというようなデータが発言に役に立つんじゃないかというように思います。
 もう一つ、お伝えしたいのは、短大の学生で、読書の好き嫌いについて卒論を書いた学生がいるんです。今どきの学生ですから、2年前の学生なんですが、本当に小さな短大で、155人を対象にアンケートをした結果を出しているんです。それを4タイプに分けていて、一つが、読書が嫌いで、本も読まないという学生の特徴を、読書に対して悪いイメージを一番持っているとか、1人でいることが苦手で、人とのつながりを強く重視しているとか、それから、親とか学校とか、読書体験に関する項目があるんですが、それがほかの群に比べて低い。その学生たちに、どうすればいいかというのを、やはりSNSをお薦めする。読書メーターというサイトがあって、それについていろいろ書いてありました。それから、もう一つの群には、インターネットで本をリサーチすることをお薦めするとかというように、学生は何かというとネットという話になっているなという、それが高校生はどうかというところですが、その辺の話題もここで話が深めていければいいなと思います。
 ありがとうございました。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。それでは、白井委員、お願いいたします。

【白井委員】
 ブックスタートを始めまして、今、17年目になっているんですけれども、そのブックスタートの話の前に感想を述べますと、私も、オフィスまで電車で通勤しているわけなんですけれども、電車の中での様子が、やはり圧倒的に今はスマホなんです。ですけれども、何か最近、文庫を読んでいる人も、ちらちらとまた見るようになって、よかったなと思っています。
 ただ、情勢は非常に悲観的で、実は、私も含めてなんですけれども、電車の中でスマホをいじるんです。それは情報を求めたり、あるいは様々なインターネットで情報を探したり、つまり、今の生活の中、あるいは、ちょっとした時間ができたときにスマホをいじるということは、もう現実。それは、すごく便利なことでもあるし、また面白い挑戦でもあるし、それが現実だと。
 そういう現実の中で、きょうはいろいろ論点が紹介されていましたけれども、例えば高校生の不読率ですとか、これを数値的に改善していくというのはなかなか難しいことだなというのを思いました。それで諦めるわけじゃないんですけれども、ただ、そういう現実があって、だけど、やはり本の面白さというのを分かっている、あるいは、何かのきっかけで、そこにまた戻る人もいるんだということです。その辺が、我々が、大人の方が何かを支えていくことでできることがあるのかということを思いながら話を聞いていました。
 ブックスタートは、御承知の方も多いと思うんですけれども、英国で生まれたアイデアなんです。これを日本で始めようと、いろいろ取り組んだのが17年前。最初の頃は12とか13の自治体が始めた活動が、先月の我々の統計によると、1,000自治体まで広がったんです。我々は推進団体として当事者なんですけれども、地域の人々の賛同、あるいは地域の行政、自治体の賛同を得ながら、この事業がここまで来た。例えば、いろいろな分析をされて、この活動がどういう目的を持っていて、それがいろいろな成果を上げてとかいうことによって積み上がってきたというよりも、実は、絵本を読んで楽しいひとときが生まれることはすごくいいねと、それが一番の核にあるんです。非常にシンプルなメッセージに賛同してくれる方。それは様々な方です。専門家の保健師の方もいれば、図書館の方もいれば、出版界の方もいれば、研究者の方もいる。そういう様々な人が、その一つのシンプルな、絵本の楽しいひとときを分かち合うことがいいねと、それでこの活動がここまで来たんじゃないかなと思っています。
 そういうことの中で、我々も現実に活動が行われている地域をよく訪ねて話を聞いたりしながら、我々のところに少しずつ集まってきているいろいろな情報といいますか、知恵や工夫を、読書の活用の方も含めて何らかの形で生かせるようなことがあれば、そういう面で私も委員として御協力をしたいと思っております。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。杉原委員、お願いいたします。

【杉原委員】
 では、失礼いたします。佐賀県伊万里市から参りました、伊万里市民図書館の杉原と申します。
 まず、私は3年前に定年退職をしまして、それまでは学校の方に関わっておりまして、読書指導とか、図書館利用指導などは、少し自分でも勉強しながらやってきたのかなと思います。その中で、先ほどちょっと佐川委員の方からお話がありました朝の読書、朝読ですが、これは学校にとっては、子供たちの読書活動の進展に本当に大きな力を発揮したと。伊万里市の方でも、小学校、中学校、全部の学校で朝の読書活動をやっております。
 そういうことで、ここを示していただいた小学生、中学生、そのあたりの不読率というのは、やはり高校生に比べればかなり低いということで、朝の読書運動が大きな力を発揮したというのがここに表れているのではないかなと思います。
 私、今回、この委員ということで、本市の子供読書活動推進の歴史というようなものをちょっとだけたどってまいりました。そして、今、どういう取組をしているのかというのを資料の方、5番目になりますけれども、資料5を持ってきておりますので、そこはちょっとごらんいただけたらと思います。

【秋田座長】
 資料5-2になりますね。

【杉原委員】
 はい。5-2です。今現在、伊万里市で取り組んでおりますのが、昨年度の5月に伊万里市の子供読書活動推進計画の三次計画を作成いたしました。ここに持ってきておりますけれども、これは皆さんのところでも作ってあると思いますが、幼稚園、保育園、小中学校、そして公民館における実施計画を作っていただいて、この計画に基づいて作っていただきまして、年度末にそれぞれがどのような活動をしたか、成果があったかというようなことを毎年、検証を行っております。
 2つ目は、先ほど来のお話の中にも何回も出てきていると思いますが、やはり子供の読書活動推進のためには、切れ目のない児童サービスをしていくということが非常に大事かなと思います。手が届く場所にいつも本があるという状況を作っていくということです。
 市民図書館では、3か月検診の折にブックスタートを実施しております。しかも、ただ本をプレゼントするだけではなくて、その折に、司書とボランティアが出向きまして、お話会を1対1で、赤ちゃんとお母さんの前でやる。そうすると、お母さんたちは、たった3か月の子供に読み聞かせをして分かるんだろうかと思っていらっしゃったところが、赤ちゃんが顔をじっと見つめたり、反応をすることで、3か月の赤ちゃんでも、やはり読み語りをすることは非常に大事だということに気付かれて、そこからお母さんの読み語りが始まり、図書館デビューが始まるというようなところに、私たちは非常に効果を感じているところです。
 また、せっかく図書館デビューをされたお母さんたちに、やはり保育園に上がる前、おはなし012といって、これは赤ちゃん対象のお話会ですけれども、これでまたお母さんたちを図書館の方に呼び寄せるというようなことをやっております。
 そして、未就学児の子供たちにも、図書館の方でお話をしたり、自動車図書館を巡回しておりますので、自動車図書館で出掛けていったときに、本を貸し出しするだけではなくて、出前お話会をしたり、小中学生になれば、自動車図書館の巡回で貸出しをしたり、調べる学習コンクールに取り組んだり、先生方の授業支援をしたりする。
 そして、先ほどから問題になっております高校生ですが、図書館の方でヤングアダルトコーナーを充実させるということで、この時期に是非読んでもらいたい本、進路を決定するときに役立つ本、それから、実際にインターンシップなども受け入れたりして、図書館にまず足を運ばせるという仕組みも必要かなと思って、取り組んでいるところです。
 3つ目は、佐川さんに非常にお世話になっておりますが、家読の推進ということで、本市では平成19年から家読に取り組んでおります。これは、お隣の市で、小学生同士の殺傷事件がありまして、市長が、これはどこで起きてもおかしくない、伊万里市からはそういうことが絶対に起きないようにしたいということで、次の平成18年にいじめなし都市宣言というのをやりました。そこで具体的な取組として挙げられたのが、この家読です。
 親御さんが、自分の子供さんが今、どういう気持ちで毎日を過ごしているのか、どういう悩みを持っているのか、同じ空間で、同じ本を媒体にして話し合う時間を持つということの重要性、そして、親子のきずなを深めるというコミュニケーションを取る手段として用いたのが家読です。昨年で10年が経過をしました。伊万里市内でも、まだ温度差がありましたので、日本一のうちどく推進のまち・いまりというのを宣言しまして、さらなる推進、普及を図っているところです。
 この4月に市民図書館内にうちどく推進室というのを設置いたしました。これも先ほどちょっと問題が挙げてありましたが、学校教育課、それから生涯学習課、そして公共図書館、市民図書館との連携を強化するということで、それぞれの部署から人員を配置しまして、今、取組を始めたばかりでございます。
 あと、図書館を使った調べる学習コンクールというのに昨年度から取り組みまして、これは、家読で培った読書力のステップアップとして捉えております。児童生徒の生きる力、考える力を高めるというところでも、これを活用していこうと思っているところです。
 本市の取組については、平成13年頃からの歴史をちょっと振り返っておりますので、そちらは参考までにごらんいただければと思います。
 私も、学校と公共図書館という2つの場に身を置きまして、いろいろ課題や効果も実感している部分もありますが、まだまだ問題点が多々ございます。この委員会に出席させていただくことにより、いろいろ学んで、その課題解決に当たっていけたらと思っているところです。どうぞよろしくお願いいたします。

【秋田座長】
 杉原委員、どうもありがとうございます。続きまして、鈴木委員、お願いいたします。

【鈴木委員】
 栃木県教育委員会生涯学習課の鈴木でございます。行政の立場ということで、県の取組等を紹介する立場にあるのかなという思いで、ここに出席させていただいております。
 栃木県におきましても、国の計画の1年遅れで第3期計画を策定し、家庭、地域、学校等の連携、協力による読書活動の推進、子供の発達の段階に応じた取組の推進、それから、読書活動の理解の促進という、3つの方針を立てて、様々な施策に取り組んでいるところでございます。
 これまでのお話に出ましたように、家庭、地域、学校の連携におきましては、家読の推進です。リーフレットを作成し、お薦め本などを小中学校に貸し出して、家読の方の推進に力を入れているところでございます。
 それから、市町への計画策定の働き掛けということで、栃木県は、合併して25市町あるんですが、現在は24市町で策定して、残りの1町も今年度中に策定するということで、年度末には100%になる予定でございます。
 2の基本方針の2つ目の丸にあるんですが、先ほど来、課題として挙げられております高校生の読書活動の推進について、高校生の読書コンシェルジュという読書活動推進リーダーの育成、きょう、この後、帰ってから任命式を行うんですが、3日ほど研修を受けた高校生がそれぞれの学校、あるいは地域で読書活動の推進に携わります。県が支援して、ビブリオバトル、あるいは、市内の図書館を舞台に、実際にイベントなんかもする予定になっております。このような活動に取り組んでおります。
 それから、やはり県の役割として、環境整備ということで、直接、子供だけではなく、保護者への働き掛けも大事なので、家庭教育支援の一環で、栃木県も家庭教育支援のリーダー、あるいは学習プログラム等を作成しておりますが、その中で読書をテーマにしたプログラムを策定して、実際に保護者の方、就学時健康診断のような機会に学んでもらうようなことを行っております。
 個人的な話になってしまうのですが、実は昨日、仙台の全国高校総文祭の開会式に行ってきました。とても高校生の力はすばらしいなと思いました。文化庁長官が感動されて挨拶するような場面もありました。また、その前の休みには早実と東海大菅生の野球をやっておりました。そのとき、ふと思ったのは、彼らはこれを準備するまで、この1か月、本を読んだのかなと正直思いました。ただ、恐らくここで頑張っている子は、自分がこの仕事が終わったとき、きっと自分で必要に応じて読める子たちだろうななんていう思いもありました。高校生は忙しいと先ほどほかの方から話に出ていましたが、そういうところはあるなと。であれば、やはり中学校までに、小中学校あるいは家庭において読書習慣を形成するということが大事なのかなという気がしました。
 資料の2ページの方をごらんいただきたいんですが、これは推進計画なので、来年100%を目指していますということで、その下です。不読率があるかと思うんですが、栃木県の方も全国と同じ傾向で、高校生40%前後で、ここ3年、推移しております。不読率40%前後です。小学生が4%なんですが、ここへ来て、中学生がちょっと上がったんです。これは抽出校が20校ということで、その誤差の範囲かもしれないです。
 実は先日、県の会議を行ったときに、これは高校の先生方もそうなんですが、県を挙げて学力向上に取り組んでいる中で、今、小中学校で朝の読書に取り組んでいますが、読書をやるよりも、計算、漢字をやった方がいいんじゃないかと考えられているのではないかとの意見が出されました。当然、小中学校の指導は大事なんですが、そこで指導者の意識がどうあるべきかと。そこまでやはり踏み込んでいく必要があるのかなと思います。
 私も小学校教員でしたので、朝読として本を読んだことがあります。でも、読んでいる子と、中には文字を追っているだけという子もいるんです。やはりその中身はどうなのか。
 ちょっと話が飛躍してしまいますが、読書ボランティアの人から、最近、夏目漱石や芥川龍之介を読んでいない子が多くてその話ができないとか、桃太郎や浦島太郎、要するに昔だったら語り継がれていた昔話を今の子供たちは知らない現状があり、文化の伝承も、今、課題になってきていますよねなんていう話を頂いたんです。
 やはり社会教育においても、学校においても、その指導者の意識です。学力のベースは、読書は先ほど堀川委員が読解力の話もなされましたが、私も個人的にはつながるものがあるかなと思います。そういったところを十分認識して、何のために読ませるのかと。そういったことを十分周知していくことも必要なのかなと思いました。
 この機会に、栃木県の取組、ちょっと検証までいっていないところはあるんですが、こんなことでやっていますということを御紹介できればと思っております。
 よろしくお願いします。以上です。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。野口委員、お願いいたします。

【野口委員】
 私からは、2点、お話ししたいと思います。1点目が、今回の検討の柱の一つに発達段階に応じた読書ということがありますが、その発達の状態が多様である、具体的に言いますと障害のある子供たちの読書というものをどう支援していくのかということです。
 これに関しては、現行の基本計画にももちろん盛り込まれているところではありますけれども、例えば公立図書館を見てみますと、館(かん)によってかなり温度差がある。また、児童サービスと大人向けの障害者サービスの谷間になってしまって、十分に障害のある子たちへの支援というのが行き届いていなのではないかというようなことがあります。そのあたりをどうフォローしていくのかということです。
 それから、お手元のPDFですと、先に資料5-5の方なんですけれども、特別支援学校の学校図書館の現状を付けさせていただきました。これは全国学校図書館協議会で行った全国調査を私の方で代表して取りまとめたものです。小学校、中学校、高校に比べて、特別支援学校の学校図書館環境がかなり厳しいということは、文部科学省の全国調査でも示されているとおりではあります。
 こちらの資料で見ていただくと、特別支援学校の中でも、学校図書館環境にかなり開きがある。つまり、視覚障害の特別支援学校、従来の区分で言いますと盲学校の学校図書館は、まだ環境的には整っている方なんですけれども、それ以外の学校については、例えば学校司書の配置率一つ取ってみても、かなり厳しいものがある。小・中・高校についての人の配置であるとか、財政的な措置が充実しつつある中で、やはり特別支援学校の学校図書館環境をどう充実していくのかも考えていかなければいけないと思います。
 同時に、小・中学校の中には特別支援学級や通級指導教室もありますので、小・中学校の学校図書館としても障害のある子供たちに対して、どう対応していくのかということも同時に考えていかなければいけない視点かなと思っています。
 昨年4月に障害者差別解消法が施行されまして、合理的配慮が義務化されていますので、障害のある子たちの読書をどう支援していくのかについて、是非、次の計画のところで、より踏み込んだものが検討できるといいのかなと考えております。
 もう1点が資料5-4です。こちらは、一般社団法人電子出版制作・流通協議会と私どもの研究室が共同で行った研究の報告書なのですが、ページで言いますと、69ページを開いていただくと、図の2-50というのがあります。
 先ほど来、高校生の不読が話題として出ていますけれども、実は、紙の書籍を全く読まない、つまり1か月に1冊も読まない子供でも、出版社ベースではない電子書籍サービス、例えば「小説家になろう」などのサービスを高校生はかなり利用しています。1か月に1冊も本を読んでいない生徒でも、実に19%が利用しているという結果です。見方を変えると、電子書籍をうまく活用することで、高校生の読書のきっかけ作りの一つになる可能性も秘めているんじゃないかということが言えると思います。
 あわせて、電子書籍に関連して言いますと、そもそも読書をどう定義するのか。電子書籍を読むことは読書なのか。読書の実態調査で言うと、紙の書籍を読むことということで調べてきているわけですけれども、電子書籍を読むことは、読書ではないのか。やはりこれだけICT化が進んでいる中で、読書をどう捉えていくのか、読書を再定義していくことも必要になってくるのではないかということも考えております。
 少し長くなりましたが、以上です。

【 秋田座長】
 どうもありがとうございます。濵田委員、お願いいたします。

【濵田委員】
 群馬大学の濵田でございます。教員養成学部の教員養成をやっておりまして、学校に出入りさせていただいているという立場。もう一つ、2013年度に報告書がまとめられましたけれども、子供の読書活動と人材育成に関する調査研究というものに関わらせていただいて、全国調査、その後も継続的な、別の調査にも関わらせていただきましたので、そのような立場から意見といいますか、考えたことを申し述べたいと思います。
 まず、第1点ですけれども、学習指導要領が変わるということで、特に高等学校では、社会の中で探究的な科目が入っていく。そういったのが数年後に迫っているということは分かっていることでありまして、それが科目が変わったときに、当然、その探究ということになりますと、図書館の活用ということが考えられると思うんです。それまで、質のいい実践というんでしょうか、そういったものが積み重ねられていくこととは思うんですけれども、それをまた広げていくといいましょうか、そういったことのつながりというのが、また、高校生が図書館を利用していく、本を読んでいくということに将来的にはつながっていくのかなと思いまして、一つ、そのことを考えたということでございます。
 もう一点、これは別の観点ですけれども、本会議の論点案の中の第1に発達段階に応じた学習習慣の形成とあるんですが、正にこういうふうに捉えること、高校生になるまでに本を読んでいない、あるいは、本が好きでないというふうに捉えるという捉え方は当然あり得るとは思うのです。
 小学校のときには九十何%読んでいて、かなり好きなわけです。ですから、小学校あるいは中学校の最初の段階ぐらいまではかなり読んでいて、読書習慣も付いているというふうに見ることができるんじゃないかなと思うんです。
 ですので、中学校の後半か分かりませんけれども、それまで持っていた読書習慣をなくしてしまうとか、本を読むことが好きじゃなくなっちゃうというような経験や体験をしてしまう子供、あるいは、秋田先生のお話にありましたけれども、本を読まなくてもいいんだという文化というんですか、私たちのコミュニティーではそんなに読むことに価値を置かないんだといった場に、もしかしたら子供が位置付いてしまっていることがありはしないだろうかというふうに思うんです。
 なので、堀川先生が学生の例を紹介してくださいましたけれども、正に読まない人がなぜ読まなくなったのかという観点、そのあたりは、今までの読書調査の中でも、私が知らないだけでたくさんあるのかもしれませんけれども、そういったところを見ていくと、また少し、読み続けるというんですか、小学校、中学校、高等学校、読み続けて、しかも、そういうふうに読書習慣を諦めなかった人が大人になっていくような筋道が考えられるといいのではないのかなというふうに一つ思ったところであります。
 さらに、もう一つ、関わりました調査研究の中では、学校の先生方についても調査を行っておりまして、学校の先生方が小中高で、どのように読書に対しての意識、あるいは行動において違いがあるのかということも調べられているわけであります。何のために読むのかというのも、小学校の先生と高校の先生方でやはりちょっと違いますし、当たり前の話なのかもしれませんけれども、小学校の先生は教室で本を読むけれども、高校の先生方は教室では本を読まず、職員室で読むみたいなのもありまして、そこで一体どんなことを、本を読んでいるのかとか、またそういったことと、小中高での読書指導ということをつなげて考えていくことができるのではないかなと考えております。
 以上です。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。平久江委員、お願いいたします。

【平久江委員】
 平久江です。私は、筑波大学の図書館情報メディア系というところで、図書館情報学というのを専門に研究しておりまして、特に学校図書館を中心にやっております。そういう関係でありまして、学校図書館との関係で、読書については考えたことがあるんですけれども、専門から外れるから、少し気楽に発言できていいかなと思っています。まだそれほど突き詰めて考えておりませんので、皆さんのお考えを聞きながら、この会議を通して、徐々に自分の考えを詰めていければいいなというふうに考えております。
 とは言いつつ、検討事項を3つほど頂いておりますので、それに従いまして、大きな点はちょっと考えてきましたので、3点ほど、ポイントになるようなところだけをお話しできればなと思います。
 1点目は、先ほど野口委員からお話があったように、やはり読書概念が変わってきたということを非常に強く感じております。先ほど高校生が読まなくなったというお話があるんですけれども、それは文学とか小説というところを念頭に置いたような感じもしないではなくて、PISA型読書というように、読書概念も拡大してきましたので、読書目的に応じた読書習慣の形成というものを考えていくのが必要かなと現時点では思っております。
 どういうふうに読書目的を捉えるかという部分はあるかと思うんですけれども、大きく言えば、実用的な読書と、感性を磨くような鑑賞的な読書という2つぐらいがあったときに、高校生は意外と、調べ学習や探究的な学習なんかを見ると、いろいろ参考文献なんかが挙がっていて、結構、本を読んでいたりもするわけです。そう考えていくと、必ずしも本を読んでいないのだろうかというところも、もう少し精密に考えてみたいなという気がしております。
 ですから、雑誌や電子図書というようなものも含めて読書というものを捉えていって、目的に応じて対応を考えていくということが大事なのかなと今は思っております。その辺は、詳しくは今後ということになるかなと思います。
 2点目の働き掛けにつきましては、3つぐらいのきっかけ作りがあるのかなというふうに現時点では考えておりまして、一つは機会とか場の提供という部分だと思うんです。それから、2点目は、適書、良書を提供するというのは、内発的な動機への働き掛けということ。それから、近年は、ビブリオバトルとかを見ますと、フィードバックとか交流というような外的な動機付けを非常に重視した働き掛けというのに非常に力が注(そそ)がれているのかなというふうに思っております。
 こうしたビブリオバトルなんていうのを見ますと、本自体は楽しいんですけれども、ゲームなんかはもっと楽しいという、多分、そういう捉え方もあると思うので、本の楽しさプラスアルファの部分を作っていくということがすごくきっかけ作りとしては大事かなと思っております。そういう意味では、今後はフィードバックとか交流といった部分の働き掛けを少し重視していくといいのかなというふうに思っております。
 3点目は、今回、すごく言いたいなと思っているところなんですけれども、子供の読書活動推進基本計画ですか。これは二次で多分、数値目標が導入されたんです。三次目標でそれが精緻化されてきたというところで、今、その結果を冒頭でお話しいただいたわけですけれども、そういったところで地域間の取組の格差とか不読率とか、なかなか達成できない部分が非常に明確になってきた。これは非常にすばらしいことだなと思っているんです。そうであるならば、今後、取り組むべきは、組織的な対応を少し強化するというのが必要になってきているんじゃないかなというふうに思いました。
 今までは、組織的な対応としては、関係者の情報交換みたいなところを中心に行われてきたと思うんですけれども、もう少し踏み込んだ形での、アドバイザー的な役割を担うような組織を作るとか。特に核心になるのは、県レベルへどう働き掛けるかということではないかなと思っておりまして、そういった組織的対応についても考えていけたらいいなというふうに思っております。
 今のところは、その具体化はまだこれから先だと思うんですけれども、3点ほど考えております。
 以上です。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。それでは、福田委員、お願いいたします。

【福田委員】
 三郷市の教育委員会で読書活動支援員をしております福田です。三郷市の教育委員会では、子供や市民の読書活動を支援するだけではなく、学校図書館や先生方の支援もしております。そういう意味では、学校図書館支援センターとか、たくさん今はできてきているんですけれども、学校と公共図書館、あるいは生涯学習をコーディネートする特殊な立場かなと。そういう存在自体がちょっと珍しい職種になっております。
 それで、いろいろなことを行っているわけなんですけれども、まず、三郷市なんですが、22年にやっと第1次の子ども読書活動推進計画を策定を遅まきながらいたしました。それで、そのときと同時に学校読書活動推進協議会が立ち上がっておりまして、それはいまだに継続されているんですが、年に5回から7回ぐらいの会議を持ちまして、学校読書を推進する。各学校から1名出て、学校読書の中核を担っております。そのため、先ほどからちょっと問題になっておりました学校間格差はほとんどなくなりました。最初はやはり推進校という形で、かなり顕著な差がございましたが、今は本当にどの学校に行っても同じような取組ができるということで、学校間格差はなくなってきているということが一つの大きな成果と思っています。
 そして、25年3月に、日本一の読書のまち宣言をしました。どこが日本一なのかとよく問われるんですけれども、これはなかなか難しいところで、ここがというところがないんですが、あえて挙げるとすれば、学校教育と社会教育とが連携をしているというところが、今のところ、自信を持って言えるところと皆さんで確認をしております。
 そして、その宣言を受けまして、日本一の読書のまち三郷推進計画ということで、市民総ぐるみの読書計画を、子ども読書活動推進計画の2次を含むという形で、28年に計画を策定しております。今は、これに基づいて活動をしているということになっているんです。
 それに伴って、子供たちへのサービスとして、先ほどからお話がありましたブックスタートだけではなくて、小学校に入学するときのセカンドサービスとして、これは茅野市から学んで提案させていただいて、それが通ったんですけれども、20冊のうちから1冊選んで子供たちにプレゼントをする。それも、プレゼントをしに学校に1学期中に行くんですけれども、あとの19冊も読んでねと言うだけじゃなくて、やはりお話会とともに、公共図書館の司書が全学校を回っております。
 そして、図書館のカードを持っていない子たちには、公共図書館のカードをプレゼントしております。そのカードをもらって、初めて図書館に行ったとうれしそうに言っている子たちを見ますし、今はこういう貧困の時代ですので、おうちに自分の本が1冊もないという子もいますが、かなりこれは喜ばれて、多くの子に1冊本をという形が浸透できているというふうに思います。これをスタートに、学校で読書生活をスタートしましょうという意欲付けにもなっております。
 サードとしまして、中学生のときに、ここは本の1冊プレゼントはできないので、図書館司書と中学校の教員がブックレットと読書記録ノートという形で作成しまして、手渡しをしております。そのほかに、あらゆるところで読書活動をということで、子育て支援も、子育てに絵本をという講座を数多く取り入れたり、PTAの活動で、読書のお薦めとか、人権と絡めて人権と読書という講座、それから、読書感想文講座や読書に関する講座をPTAの方でもたくさん持っていただいているというところです。もちろん家読も子ども司書も推進しております。特に家読ゆうびんコンクール、家族宛てに、印象に残ったところをはがきで伝えましょうという形でやっております。それでかなりの成果は上げてきております。冊数もかなり伸びてきております。
 ただ、やはりここで、今、問題になってきているというか、私が問題だと思っておりますのは冊数のことで、量を追求する。第三次の国の読書推進計画に、量のみならず、質の向上をとありました。本当にまさしくそのとおりだというふうに思っております。この量を追求すると、何でもいいから読んでいればいいという形がありまして、どんどん冊数競争みたいなところが一つは出てきております。
 そうではなくて、先ほどから出ていました主体的で対話的で深い学びに通じるものが、やはりそここそが質を担保していくものかなと思っております。中学校ではなくて、小学校のうちに、ただ活字を追っていればいい、ストーリーを追っていればいいということではなくて、その楽しさと深い喜びを味わえる読書をと思っているところです。
 そのためには、読書前の指導と読書中の指導と読書後の指導ということがあると思うんですけれども、これを読書中、一緒に読めない子を巻き込みながら、どう読ませていくのか、読書力をどう高めていくのかということをやはり考えていかなければいけないというふうに思っております。ペア学習だとかビブリオも、もちろん子供たちは喜んで取り組むんですけれども、それだけではなくて、ペア学習とか読書会とかアニマシオンとか、深い交流をし合える読書をやはり大事にしていく必要があるのではないかということが、今、課題として思っているところです。
 もう一つは、小学校の6年ひとくくりにできるのかということをちょっと思っています。例えば、1年生は、よく読む子は400冊も500冊も絵本を読みます。それと、小学校6年生と平均を出したときに、小学校の平均冊数は何なんだろうかという疑問をちょっと持っております。ですから、もしかしたら、そこを分けて考えていく必要があるのではないかというのが私が思っているところです。
 それと、東京学芸大学で非常勤講師として、教員になる学生に司書教諭資格のことや学校図書館入門の講座を持たせていただいているんです。この最終の講義に間に合いましたので、実は、中学生の読書習慣をどうすればいいか、高校生に読ませるきっかけということで書かせたものが120枚ぐらいあります。教員になろうとする学生ですので、その教員になろうとする学生が、司書教諭講座で、実は読書がこんなに大事なものだと思っていなかった、自分たちはこういう自覚ができたけれども、受講できている学生、教員になろうとする者だけでいいのか、これを大学の教員資格の必修にする必要があるんではないかということを学生自身が討論しておりました。今はまとめている時間がなかったのであれですが、そういうこともまた改めて提起をさせていただければいいかなと思っております。
 以上です。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。それでは、今、一巡、御発表いただきましたが、事務局の方に、糸賀委員がきょうは御出席でないので、代わりにまずお願いしたいと思います。皆様、資料がお手元にあると思います。

【新免青少年教育課課長補佐】
 糸賀委員の代理として、事務局から御説明をさせていただきます。
 委員から資料を頂戴しました。スクリーンにも掲示させていただきましたけれども、2つございまして、1つ目が読書の範囲について共通理解は必要ないのか、2つ目が、国の子ども読書推進基本計画と都道府県、市町村の計画の関係はどうあるべきかという点でございます。
 1つ目の共通理解についてですけれども、先生の研究室による調査結果がこちらのグラフでございます。それで、下の白い丸の1つ目の部分を読ませていただきますが、読書の範囲や捉え方は世代により、また、各種読書調査により、それぞれ異なっているというような状況がございます。2つ目の丸には、特に今期有識者会議でのポイントの一つ、高校生の不読率に関して、多くの高校生は教科書や参考書、そしてコミックは読書しているのではないだろうか。ということです。
 そして、2つ目の論点として、読書の現場は家庭、学校、地域であって、地方創生の観点から、国や県はモデル事業やベストプラクティスを奨励し、市町村の自主的な取組を支援するだけでもよいように思われる。資料を読み上げる形で恐縮ですが、このような御意見を頂戴しましたので、御報告させていただきます。
 以上です。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。皆様、お1人5分以内というお願いに御協力いただきまして、少し時間にゆとりが出ました。もっと本当は言いたかったというような委員も、補足説明などおありかと思いますので、少し自由な意見交換を15分ほど取らせていただきたいと思います。どなたからでも結構でございますので、口火を切っていただけたらと思います。いかがでしょうか。突然にお話をしているのですけれども、今、読書の定義、また、今回、論点3点がございましたので、是非、読書の定義を含め、いろいろ御意見を頂けたらよろしいかと思いますし、今後の進め方についても御意見等があれば、頂けるとよろしいかと思っております。お願いいたします。濵田委員。

【濵田委員】
 鈴木先生と福田先生のお話の中にも出てきたことかと思いますけれども、読書の質ということが、不読ということはまずは量だと思うんですけれども、まず、量と質というのはつながっているものだと思うんです。秋田先生からも先ほどありましたけれども、感動的な本に出合っているような良質の体験をしていると読み続ける。結果として量が出てくるというところがあるのかなと思うんです。
 本会議のきょう出していただいた論点を見ますと、質ということはここには位置付いていないと思いますので、どういった本を薦めていくのかとか、特に高校生の不読率を上げるというところが一つの大きなポイントだと思いますので、そこを考えていく上で、質の問題を議論の視野に入れていくことはすごく大事かなと、本当に短い感想になってしまいますけれども、思ったということであります。すみません。

【秋田座長】
 ありがとうございます。平久江委員、お願いします。

【平久江委員】
 糸賀先生が御指摘されたように、読書の定義。私は読書の目的という言葉で言ったんですけれども、多分、ある程度、共通する考え方だと思うんです。今後、これから5年間、耐えられる計画を作るということを考えますと、読書の概念とか、その範囲がかなり変わってきているところはきちんと押さえていかないと、また、技術革新なんかも伴ってきますので、そこは非常に大事な点ではないかなというふうに思っています。
 にわかなので、特にそれについての考え方はまだまだ定まってはいないんですけれども、例えば読書の目的というのは、一般には阪本一郎先生なんかの古い目的分類なんかがございますけれども、例えば、新たに主体的、対話的、深い学びという3つの観点を満たすような活動を読書と捉え直していくということも一つの考え方であろうと思いますし、そんなふうにして、読書というものを少し広く捉えていくことは、今後を考えると重要な論点になるのではないかなというふうに思っております。

【秋田座長】
 ありがとうございます。いかがでしょうか。

【佐川委員】
 いいですか。

【秋田座長】
 お願いします。佐川委員。

【佐川委員】
 佐川ですが、本会議の論点のところで、手短に、簡単に一言で私の方の意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、1番の発達段階に応じた読書習慣の形成で、高校生になるまで本を読んでいないということは、今の朝の読書の普及率からいけば、まず考えられないかなという感じがするんです。小学校はもうほとんど100%近く、朝の読書を実施しています。中学校も、先ほどちょっと御意見が出ましたけれども、高学年、後半になると受験関係あるいは部活関係で朝の読書がなくなっていく。高校生になると、まず朝の読書をやっている学校は非常に少ないと思うんです。大学受験もあります。それから、部活もあります。それで、高校生の世界では朝の読書はほとんどないだろうと思うんですけれども、基本的に、子供たちの読書というのは、読書環境があればできるんです。これを読みなさいとか、いい本だとかいう個別の薦め方では、なかなか本は読みません。ですから、例えば小学校、中学校のように、高校でも朝の読書の時間を設置すれば、基本的に本を読む形になっていくんだろうと思います。
 ですから、朝の読書も、最近、小学生の英語の学習が出てきておりまして、モジュール学習ということで、小学校3年、4年生ぐらいかと思いますけれども、15分程度の英語の学習の時間をこれから作ろうかというような検討が、今、学校現場で出てきております。そうしますと、一番狙われている時間というのは朝の読書の時間なんです。だから、これはまた、いろいろ本末転倒な話にならなければよろしいかと思います。
 それから、地方公共団体関係の読書推進のことなんですけれども、特に、まずは地方で読書推進計画を作って、それを県民や市民、町民にいろいろ推進していく場合に、地方で読書推進担当者的な方を養成していく制度も一緒にやっていかないと、計画は作ったけれども、基本的には絵に描いた餅になっているようなケースが非常に多いんじゃないかと思うんです。
 それと、宮城県教育委員会がそういう「子どもの読書活動支援者養成講座」をやったり、山梨県立図書館も、「子どもの読書指導者養成講座」というのをやっておりまして、その講座を受けると修了証を差し上げて、地域の読書推進指導者として活躍してもらうという場作りがいいんだろうと思うんです。
 それと、この国の地方への読書活動の応援として、読書活動コミュニティー拠点支援作りがあります。これは県が対象になってやっている。もう一つは、ボランティアの人たちの活動を応援するために子どもゆめ基金というのがある。これは一般の市町村のボランティア活動の人たちが対象です。
 そうすると、読書活動というのは、イベントをやればいいということではなくて、市町村行政においては、年間を通してこれはやっていく必要があるんです。そうしますと、国の助成体制の中に市町村の行政の助成制度、こういうのがないようにも思えるんです。その辺もこれから少し検討をしていければと思っております。
 以上で終わります。

【秋田座長】
 ありがとうございます。自治体について、県のレベルと基礎自治体の市区町村のところでの関係や在り方についても御意見を頂きました。ほかにはいかがでございますでしょうか。お願いします。白井委員。

【白井委員】
 先ほど読書の定義というお話もありましたし、あるいは読書の目的というような言葉もあったんですけれども、ブックスタートにおいては、その対象は赤ちゃんとかお母さん、お父さんといって、読者といっても曖昧なんです。
 リードブックスではなくてシェアブックスというような言い方をしているんです。きょうお持ちしました資料の中にも、ブックスタートのところであるんですけれども、このシェアブックスという考えは、大変、受け入れられるんです。本を読むということも、もちろん、これはいずれ大事なことになるんですけれども、本を媒介にして、親、保護者、大人たちと赤ちゃんが楽しいひとときをシェアする。シェアは英語なんですけれども、分かち合うとか共有するとか。シェアという言葉は、今、時々、コマーシャルなんかにも出てくるぐらい、少し使われているんですけれども、共有するということかなと思うんです。
 そういうことで言うと、本を読むことの広がりのところにシェアブックスというのもあって、我々がそれをブックスタートのことを紹介するときに、ブックスタートとはということを言うときに、これがすごく、皆さんの耳にぴんとくることを感じています。
 ですから、リードではなくてシェアということで、ちょっと重苦しい、あるいは課題があるような、あるいは目的があるような読書から、もっと緩やかな楽しいひとときがもたらすものみたいなものに、皆さんがそこに賛同してくれる。それがブックスタートの現実においてはありますし、我々もすごく感じているということを申しておきます。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。読書の「書」の方をどう定義するのかということと、今、読むということを、いわゆる1人で読むだけでなく、シェア、共有というところをどのように考えるのかについて問題提起していただきました。
 私ごとで言えば、ある園で見ましたが、1人の子が自分で本を選んで、読み始めると、傍らに来た子がずっと一緒になって見ているんですけれども、「ああ、本を読んだ」と言って、自分が選んだわけじゃないんですけれども、脇の子が一緒になって満足げに本を読んだと言っているような、そういう体験も、本を読んだ、分かち合ったと考えるとすると、今後、調査であったり計画であったりのときに、いわゆる本を読むということをどのように今度の計画の中で考えていくのかも1つの鍵になるのかなと思います。分かち合うことということが、テキストを読むということの中で重要ではないかという御提起を頂きました。
 調べてみますと、コミュニティーとコミュニケーションの原義はCommunisというラテン語ですが、「分かち合う」という意味が原義になっておりますし、何かそういう視点も今後は必要なのかもしれません。
 ほかにいかがでしょう。きょうのところで、せっかくなので何か足しておきたいという方がおられれば。お願いいたします。

【設楽委員】
 先ほど読書の質というので福田先生から出てきましたが、今回も資料3の1ページ目に子供の読書量の調査の結果が出ています。先ほど福田先生から、小学校1年生と6年生を平均していいのかというのがありました。皆さん、御承知とは思いますが、全国学校図書館協議会と毎日新聞社で実施しているこの調査は、小学生の場合、4年生から6年生までの平均です。1、2、3年生は入っていません。各自治体で、1年生から6年生まで調査すると、違うという質問がありますが、そこのところを皆さんも共有していただければと思います。
 それから、この表で小学生と中学生については平成21年度に不読者がぐっと減っているのは、先ほどからお話のように朝読の影響かなとは思います。高校生については、当会の分析でも高校生は不読者が増えているという言い方をしていますが、もっと前から見ると、高校生の不読者は実はそんなに増えても減ってもいないという観点で見ていかなくてはいけないという指摘もあります。高校生は、スマホであるとか、非常にいろいろなものを持っている中で、不読者が一定しているという裏には何があるのか。先ほど平久江先生の御指摘もありましたように、もっと読書について細かく調査する必要があるのではないかなと考えておりますので、補足説明させていただきました。
 以上です。

【秋田座長】
 どうもありがとうございます。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、ほかに付け加えることが特段なければ、そろそろきょうの会議の終了時間も近付いてきておりますので、最後に事務局から連絡事項をお願いいたします。

【新免青少年教育課課長補佐】
 本日はありがとうございました。非常に重要な御意見とお取組をお話しいただけたと考えております。
 今後も、秋田座長と御相談しながら進めていきたいと考えています。
 次回の会議ですけれども、9月12日火曜日の10時から12時、文部科学省の9階、生涯学習政策局の会議室で実施させていただく予定でございます。
 また、今後、本会議の場でのヒアリングや書面でのヒアリングを考えております。こちらにつきましては、有識者の皆様に御相談をさせていただきながら進めていきたいと考えております。詳細は、追ってまた御連絡させていただきます。
 以上です。

【秋田座長】
 ありがとうございます。
 それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。
 皆様、お忙しいところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

 (了)

お問合せ先

生涯学習政策局青少年教育課

(生涯学習政策局青少年教育課)

-- 登録:平成29年09月 --