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平成30年度以降の子供の学習費調査に関する研究会(第2回) 議事要旨

1.日時

平成29年9月20日(水曜日)13時30分~15時40分

2.場所

文部科学省生涯学習政策局会議室

3.議題

  1. 平成28年度附帯調査の結果検証について
  2. 平成30年度調査における変更について
  3. その他

4.出席者

 <有識者>

石田賢示氏,岩間晴美氏,佐藤一磨氏,邵勤風氏,土屋隆裕氏,山田哲也氏

 <文部科学省>

氷見谷政策課長,髙橋調査統計企画室長,牧野分析調査官

5.議事要旨

(括弧内は事務局発言)


議題(1) 平成28年度附帯調査の結果検証について
資料1(前半)に基づき,事務局から平成28年度附帯調査の結果検証について,回収率への影響・サンプル数の妥当性に関する検証結果を説明の後,意見交換を行い,検証結果は妥当なものと合意した。出席者からの主な発言は以下のとおり。


○ 兄弟姉妹の年齢差に関する設問は,複数の兄弟姉妹がいる場合は答えにくいものとなっており,回答者が戸惑って回答をやめてしまっているのではないか。
○ 塾での学習時間に関する設問は,何回通っているかが分かればどの程度学習塾費を支出しているかおおよその把握は可能だと思うので,敢えて学習時間まで質問する必要はないのではないか。
○ 28年度附帯調査では全体の回収率が低下しているが,熊本地震の影響はどの程度あったか。
○ 28年度附帯調査の回収率低下は,熊本地震以外にも要因があると考えられる。被災した地域では,学校単位で未回収ということがあったのであれば,それが理由で調査結果全体の誤差が増すこともあるのではないか。
(熊本地震の影響により調査実施が困難となった保護者に対しては調査回答を求めず,代替となる調査対象再抽出は行わない旨を連絡している。調査開始後の発災であったため,学校単位での未回収が生じることはやむを得ない。)
○ 附帯調査票において,兄弟姉妹の年齢差に関する設問では,マル囲みの数字が用いられているが,これは適切ではないと思う。
○ 通塾頻度及び塾への学習時間に関する設問は,学習費調査において調査実施する意義が乏しいと思う。
○ 学校・保護者に対して,調査票提出の催促は行っているか。
(文部科学省から各都道府県担当者に対し,提出締切時期の前に周知を行っている。)
○ 過去5回の回収率を見ると,全体的に変動が見られるが,調査への意識の高まりに連れて上昇しているわけでも,個人情報保護意識等を背景に低下しているわけでもなく,変動には一貫性がないように思える。回収率変動の理由は何か。
(各調査回で調査対象校は異なるため,その時々の学校の態勢や保護者それぞれの協力度等による変動と考える。過去5回の調査では附帯調査実施以外の変化がないので,調査実施側の理由による変動ではない。)
○ この調査に保護者・学校が協力することに対するインセンティブは設けているか。
(調査開始時に,保護者に対し記念品を提供している。また,平成28年度調査ではは事後の調査結果報告等を丁寧に実施したいと考えている。)
○ 兄弟姉妹の年齢差の設問は,やはり答えにくいものになっているので,質問の仕方を工夫するべきである。選択肢にマル囲み数字を用いている点も含め,改善が必要。
○ 通塾頻度が少ない人ほど一回当たりの学習時間が少なくなるとの傾向が示されているが,世帯の年間収入との関係は見られるかか。
(世帯の年間収入との関係は,明確な傾向が見られなかった。)
○ 附帯調査票の設問では,通塾頻度について「週に何回通ったか」と質問し,その次に学習時間について「1回あたり何時間塾で学習しているか」と質問している。この違いが,回答者に誤解を与えている可能性があり,設問には工夫が必要ではないか。


引き続き資料1(後半)に基づき,事務局から平成28年度附帯調査の結果検証について,より的確な学習費把握に向けた新たな分析視点の可能性に関する検証結果,及び検証のまとめを説明の後,意見交換を行い,設問「最終学卒」及び「希望進路」を本調査に採用すること,「通塾頻度」及び「塾での学習時間」は本調査に採用しないことが適当と合意した。また,設問「兄弟姉妹の数・年齢差」については,兄弟姉妹の性別及び学年・年齢差の取扱いについて,引き続き議題2で検討することとした。出席者からの主な発言は以下のとおり。


○ 兄弟姉妹の性別は調査事項から外すとの提案だが,これを調査することは意義があり,データ活用の可能性があると考える。同じ出生順位でも,兄弟姉妹の性別構成のバランスによって,教育投資行動に一定の傾向があることが考えられる。例えば,二人きょうだいで第一子が男・第二子が女の場合とその逆では,違う傾向が見られる等が想定される。
○ ジェンダー統計に係るデータ充実の観点からも,兄弟姉妹の性別に関する質問は残した方が良いと思う。
○ 兄弟姉妹の数・出生順位等の一連の設問は,一覧表形式で回答欄を設け,よりシンプルな方法で質問する方が,回答者負担軽減にも資するのではないか。
○ 通塾頻度と塾での学習時間に関する質問は,本調査では不要ではないか。本調査は学習費に関する調査であり,本来の趣旨と整合性が取れない内容を無理して調査しなくても良いと思う。また,今回の検証結果を見れば,両質問で得られるデータは重要性を評価できるものになっていない。
○ 兄弟姉妹について,年齢差ではなく学校段階を聞くという案が提示されているが,同じ学校段階でも受験期と非受験期では支出に差があると思う。単純に学校段階のみを質問するとなると,このような影響が拾えなくなるのではないかと思う。
○ 兄弟姉妹が通う学校について,公立・私立の別を質問するべきではないか。本調査では調査対象者自身の公立・私立の別に着目し,公立・私立では教育投資行動に違いがあることを前提にしているのだから,兄弟姉妹についても通う学校の公立・私立の別を調査することで,教育費を兄弟間でどう分配しているかという保護者の意志決定がより分かると思う。
○ 調査票の余地があり回答者負担をあまり要しないのであれば,兄弟姉妹の性別は調査するべきである。労働経済学の観点では,同性の兄弟姉妹が続くと出生行動に影響が出るとの研究もあり,本調査の分析の幅が広がると思う。
○ 兄弟姉妹が公立・私立いずれの学校に通っているかは,重要な情報になり得るのではないか。
○ 兄弟姉妹の年齢差について,やはり受験期の3年生とそれ以外では支出に違いが生じるのではないか。
(兄弟姉妹との年齢差で有意な視点を把握し得るのではないかと考え分析したが,今回検証結果の通り,一定の傾向を見出すことは困難であった。)
○ 希望進路の設問について,低年齢の子供を持つ保護者でも回答傾向に差は出ないとの分析だが,これは保護者自身の学歴を参照基準として各々回答しているため,子供がどの学校段階であっても差が出にくいものと考える。
○ 子供が小学校段階のうちは進路についてまだ漠然としている保護者も多いが,中・高校生となるとより先が見えた意思決定になると思う。そのため,小学校から高等学校までをひとまとめにして,希望進路別の学校外学習支出の分析をすると,誤差が大きく生じるかも知れない。
○ 希望進路の設問における選択肢「その他」について,「進路は子供の意志に任せる」という考えの保護者が「その他」を選択している可能性がある。無回答を避けるための退避的な意味も含めて,選択肢「その他」は一定の役割があるのではないか。
○ 兄弟姉妹の学校段階について,今回の検証における推計と同じ結果が本調査でも得られるかは,そう容易には言い切れないと考える。検証で使用している「大学生相当年齢」の中には就職した者・専門学校等に通う者も含まれていると思われる。
○ 希望進路の選択肢について,子供が幼稚園段階であれば,まだ希望進路について具体的に考えていない人も多いと思われる。選択肢「分からない」の表現が難しく,「未定」と同じ意味だと思うが,「その他」回答者に「分からない」という考えの人が含まれる可能性もある。
○ 通塾頻度及び塾での学習時間の設問は,採用しなくて良いと考えるが,塾での学習時間については,附帯調査票の設問・説明が複雑で,「1回あたり何時間塾で学習しているか」を回答者が理解し損ねている可能性がある。
○ 希望進路の選択肢「その他」には,「留学」や「進路は子供の意志に任せる」が含まれていると思う。
○ 進路未定の人は小学校・中学校・高等学校と学校段階が進むに連れて割合が減るので,「まだ決めていない」という選択肢の回答数データは,希望進路の変化の様子を表すものと考えられる。ゆえに,「分からない」よりは「まだ決めていない」という選択肢とした方が良いと思う。
○ 通塾頻度と塾での学習時間の設問に意義は見出せないことに同意する。ただし,通塾する塾が補習目的か進学目的か等について調査すれば,費用との関係が分析できるのではないか。
○ 前半と後半の論点には矛盾があるのではないか。前半でサンプル数が少ないことを示す一方,後半は各設問を分析上有意とみなすかという議論である。後半で有意な結果が得られなかったことはサンプル数が少ないことも関係していると思うので,「有効な分析をするには現在のサンプル数が少ない,だから増やす必要がある」といったことも考慮した方が良いのではないか。
(いずれの項目においても,サンプル数の適切性が満足とは言えないとの検証結果であるので,平成32年度以降の調査における適切なサンプル数の設定を次回以降の研究会でご検討いただきたいと考える。)
○ 目的が最初にあり,それに基づいて必要なサンプル数が決まるのが適切な流れである。兄弟姉妹が通う学校の公立・私立の別など,必要な調査項目を定め,それを前提としてサンプル数を検討する進め方も重要だと思う。
○ 兄弟姉妹の数・年齢差の設問は,複雑性を避け回答者負担を小さくすることを考慮すれば,兄弟姉妹の数と通う学校段階・学年は最低限必要だと思う。今回の検証結果を踏まえ,兄弟姉妹の性別,年齢差,兄弟姉妹が通う学校の公立・私立の別の3項目は,回答者の負担も考えて除くことも考えて良いと思うが,この3項目の中では,本調査が学習費の調査であることを考えれば,兄弟姉妹が通う学校の公立・私立の別は重要度が高く,将来の採用可能性を残しておくべきと考える。



議題(2) 平成30年度調査における変更について
 資料2-1,2-2,2-3に基づき,事務局から平成30年度調査における変更点(案)について説明の後,意見交換を行い,調査票における設問「希望進路」の選択肢に「その他」及び「まだ分からない」を設けること,兄弟姉妹に係る設問については資料提示案に「兄弟姉妹の性別」「兄弟姉妹の学年」を加える観点から再検討を行い,後日電子メールで確認・合意することとした。また,それ以外の変更点は妥当なないものと合意した。出席者からの主な発言は以下のとおり。


○ 資料2-2の保護者調査票(第1回提出分)案では,質問1~4のうち2番のみが保護者(主たる生計維持者)に対する質問であり,その他は全て子供(調査対象者本人又は兄弟姉妹)に対する質問なので,質問順を変更し,保護者対象の質問を先頭にしてはどうか。
○ 資料2-2の保護者調査票(第1回提出分)案で,金額欄は支出がない場合は0と記入するので,表面において兄弟姉妹数を調査する質問でも,該当がない場合は空欄ではなく0と記入することとした方が良いのではないか。
○ 調査票(資料2-2)で兄弟姉妹に関する質問項目が増える(例えば兄弟姉妹の性別等も調査する)と,統計表(資料2-3)も連動して変わるということか。



議題(3) その他
事務局から今後のスケジュールについて説明があった。


<以上>

お問合せ先

生涯学習政策局政策課

-- 登録:平成29年10月 --