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学校におけるICT環境整備の在り方に関する有識者会議(第1回) 議事録

1.日時

平成28年11月7日(月曜日)16時30分~18時30分

2.場所

文部科学省3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 論点の確認
  2. 自由討議

4.議事録

(1)委員・出席者の紹介

(2)有識者会議座長の選任等について

 座長に堀田委員、副座長に中川委員が就任。

(3)有松生涯学習政策局長挨拶

 御紹介いただきました有松でございます。開会に当たりまして、一言御挨拶申し上げたいと思います。まず、本日はお忙しい中、先生方には御出席いただきましてありがとうございます。心より感謝申し上げます。
 今、既に座長からもお話がありましたように、平成32年度からの実施を目指した、次期学習指導要領について検討が行われているところでありますけれども、先だって取りまとめられました審議のまとめの中においても、社会生活の中でICTを日常的に活用するということが当たり前の世の中、子供たちが社会で生きていくために必要な資質・能力を育むためには、学校の生活や学習においても日常的にICTを活用できる環境を整備していくことが不可欠であるという提言をされておりますなど、ICT環境の整備の重要性について強調されているところでございます。こうしたICTの利用環境ということに合わせまして、また主体的、対話的で深い学びというのが大きなキーワードになっているわけですけれども、こうした学びの実現、また小学校におけるプログラミング教育の実施など、今後学校において、ますますICTを効果的に活用するということが期待をされているところでございます。
 一方で、先ほど座長からもございましたけれども、ICTの環境整備につきましては、文部科学省では第2期の教育振興基本計画におきまして、ICT環境整備目標を掲げております。その第2期の教育振興基本計画は、平成29年度までですので、あと1年ですけれども、現在のところ、その目標を達成できておりません。この第2期の振興基本計画を実現するために、地方財政措置といたしましては、単年度で1,678億円という措置を講じておりまして、これによって地方自治体におけるICT環境整備を促進していただきたいということで、これまでも様々な働きかけ、支援を講じてきているところではございますけれども、まだその目標が全体として達成できておらないことはもとより、また先ほども御指摘がありました、自治体間の格差というのが生じているところでございます。
 私どもでは、新たな学習指導要領の実施も見据えて、2020年代に向けた教育の情報化加速化プランというものも策定をいたしまして、あらゆる手段を講じてICT教育環境の整備についてやっていこうということで、工程表を作ったりをしているわけでございますけれども、その中でも非常に大きいのが、こうしたICT環境の整備指針というものを整備するということでございます。目標が各自治体間で格差があるということの要因といたしまして、各学校でどのようにICT環境整備を進めてよいか分からないといったり、あるいはどのようなスペックでICT機器を整備したらよいか分からなくて、結果として高コストの調達になっているといったような指摘がなされたりしているわけでございます。このような課題を解決して、各自治体におけるICT環境の整備が進むように、次期学習指導要領に向けてその取組を後押しするというためにも、学校におけるICT環境の整備の考え方を国として明示していくということが非常に大事だというふうに考えたわけでございます。
 委員の皆様方におかれましては、御多忙のところ大変恐縮ではございますけれども、ただいまのような課題に対応するため、是非実際の学校現場におけますICT活用の場面などを踏まえながら、学校におけるICT環境整備の在り方について、忌憚のない御意見を賜れればと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

(4)議事の公開について資料2のとおり決定。

(5)有識者会議設置の経緯、趣旨等について、磯情報教育課長から資料3(教育ICT教材整備指針(仮称)策定に向けて)に基づき説明。

(6)有識者会議における主な検討事項について松本情報教育課長補佐から資料4(主な検討事項)に基づき説明。

(7)関係者からのヒアリング(高橋委員、中川委員)

【高橋委員】
 東京学芸大学の高橋です。よろしくお願いいたします。ICT活用の、特に学習場面についてお話をさせていただきたいなと思っております。
 一番最初で申し訳ないですが、資料になくて、これだけ少し追加させていただきました。この話の前提として、これは教科書の同じページを先生がどこでどういうふうにICTを活用したかということで、横から見て0分から45分というのを見てみたのですが、これを見ていただければお分かりのとおり、誰一人とて同じ使い方をすることはないですし、授業をの全ての時間で使うわけはないというふうに考えております。冒頭を見ていけば大体最初に動機付けのような理由で使っているのかなとは一応は見られるわけなのですが、こういうような授業場面としてのICT活用として検討することが、今日の話です。
 深い学びとか思考力の育成というのは、こういうものが複数組み合わされたり、繰り返されていくことで行われると考えられますので、まずはここを一個一個見ていく必要があります。それが深い学びなのかと言われたら、それらを組み合わせていくことだと思っております。その中でどのような学習場面があって、どんなICT活用があるのかということを、これまでの調査をもとに御報告したいなと思っております。
 1つは、私がやっていたわけではないのですけれども、学びのイノベーション事業の実証研究報告書からということで、一斉学習、個別学習、協働学習というふうに書かれております。この一斉学習というのは、教員によるというところからスタートしていますので、ここは教員のICT活用を想定されているのかなと思っております。個別学習、協働学習というような分け方をしていますが、教師のICT活用と児童生徒のICT活用が並列されている表記が、施設整備の関係で理解するときにしやすいかどうかというのは、検討の余地があるかもしれないと思っております。また、協働学習のところで、ここで考えや作品を提示・交換しての発表や話し合いと書いてありますが、発表というと、人数的に見ればクラス全体の可能性もありますし、グループの可能性もありまして、場合によっては、人数的に見ればここでいう教員による提示と人数的には変わらない可能性もあるというふうに考えていくと、どういうふうに台数そろえていくのかというふうに考えていくと、こういう学習形態みたいなものを表す表記と、学習活動の性質とか意味とかを表すような表記でまとめていくことが妥当であるかということは、少しあるかなと思っております。
 これは私の方でまとめたのですが、同じようにフューチャースクールの取組の本を4冊、学習場面としてカウントしてきたところです。そうなりますと、もちろん児童のICT活用が多いわけなのですが、先生も常に関わられていますので、これは少し先生と子供は分けて考えてみようというふうに考えています。教員によるICT活用なのですが、これには掛図の時代から視聴覚教育、長い歴史がありますので、実際にはどういう学習場面で教員のICTを活用するのかというのは、教育の情報化に関する手引等で、例えば4つに整理されております。例えば、学習に対する児童生徒の興味・関心を高めるためというふうに書かれたりしております。
 学校の先生に一番なじみがあるのは、教員のICT活用指導力の基準(チェックリスト)だと思いますが、これも手引と同じところから書かれておりまして、最後が「効果的に提示する」、「効果的に提示する」、「効果的に提示する」、「分かりやすく提示する」ということから考えましても、教員によるICT活用の主なものは、何か提示であろうというふうに考えられるのではないかと思っています。場面は一応これまで文部科学省の資料では主に4つですが、資料によってはもっと詳細に場面が出ているものもありますので、おおよそこういうような授業場面が、学習場面が考えられるのではないかなと思っております。
 そのときに使われるICTなのですけれども、映す内容を提供するICT、つまりコンテンツであるとか、コンテンツを提供するための何か機器みたいな、そういったICTと、大きく映すようなICTと組み合わせで行われているというのは必然だと思いますので、単に大型テレビや電子黒板を整理するだけではなく、こういうコンテンツに相当するものや、コンテンツを提供するための機器みたいなものも整備として必要ではないかと思っております。
 ここまでをまとめますと、学習場面としては、興味・関心から様々あってまとめまでということで、学習のあらゆる場面で使っておりますし、学級全体に対しての一斉の提示がほとんどかなと思っております。ICT活用は、そのときどういうふうに活用されるのかといいますと、教科書とか教材等の提示がほとんどで、そのとき映す内容を提供するICTと大きく映すICTの両者できていますので、その両者の整備が必要だろうと考えております。
 資料に書いておりませんが、全ての教室に機器が常設されること、使いやすい配置が同時に行われていることが満たされると、ほぼ毎日使われている自治体、例えば富山市であるとか、そういうことが分かっておりますので、このあたりがポイントではないかと思っております。
 その他のICT活用として、チェックリストにも書かれているような教材研究・指導の準備・評価のためのICT活用とか、児童生徒がタブレットを使ったときに、それを何か画面を映すためとか、そういった付随したICT活用等もありますので、こういったようなICT活用が、今のところ想定されるのではないかというふうに考えています。
 少し難しいのは、やはり児童生徒によるICT活用で、どのような学習場面があるのかと思っております。こういうふうに児童生徒が個別に使う場合もありますし、こういうふうに教師の提示と同じように一斉にやる場合もありますし、このあたりも様々考えていかなきゃいけないところだというふうに思っております。
 今の学習指導要領の解説にも、10年前に検討されたということなのでしょうけれども、児童生徒のICT活用に関する記述がたくさん既に書かれております。この中で特に多いのは、インターネットで情報を集めるといったこと情報の収集です。次に映像等の視聴ということで、NHKの動画を想定されているかもしれませんが、そのような動画の視聴ということが多く書かれております。これ自体が現行の学習指導要領の解説に書かれておりまして、実際にできているのかというところは、まだ考えなきゃいけないところかなと。特に普通教室で、少なくともできればいいのではないかと考えているところです。
 先ほども少し先行してお見せしたのですけれども、この4つの本を分析しまして、学習場面を抽出して、似たもので分類して、使われた機能とか、ICTの機能であるとか、学習形態とか、活動を分類してラベル付けした結果をお見せしたいと思います。
 これはタブレット端末はどのような機能の活用が多かったのかということなのですけれども、文章を表示したり、図や写真を表示したりするような見る活動、子供から見れば見る活動がすごく多かったなと感じております。ただ、本来であれば、多分入力とか表現みたいなことが行われるべき可能性も十分にあり得ますから、現行の機器や環境では、ひょっとしたら入力に不自由をしている可能性もあると。単純にこれまで行われている実践で効果的だから、それが実現できる機能をそろえるということでは、若干不足する可能性もあるかなというような感じもしております。
 そのときの学習形態なのですが、学習の性質とかいうことを考えずに、単純に学習活動の人数として分類しました。これは要は、写真とかをぱしゃっと撮ったときに、どんな人数で活動しているかという意味でとりましたところ、最も多いのは個別の場面でした。学習場面ですので、個別で見た後にグループにいき、個別に戻るみたいなことは行われておりますが、最初から最後までグループだけでいくという実践は余り多くなくて、そういった感じで考えれば、グループのみの台数整備では不足する可能性があり得るなというふうに感じています。
 そのときの学習場面で、どんな学習活動が行われていたかということなのですが、例えば資料を読み取るとか、観察する、インターネットで調査するというところから、比較してみるとか、デジタルノートにまとめるとか、ワークシートを見せて発表する、反復練習をするといったような、こういったような活動がありました。「ICTによる新たな学び」と書かれている学習も、あえて場面で切り取ると、「分類する」ということと「デジタルノートにまとめる」といった学習場面の組み合わせとして集約が可能なことが多かったです。また、「協働学習」と記述されたものは、例えば「観察する」を「ペア」という学習形態で組み合わせたような形でいけば、表現可能だったというふうに思っています。ただ、先ほど申し上げたとおり、ICT機器の発達等によって、さらなる活用方法が生まれる可能性があるのではないのかということが考えられますので、我々は「総合的な学習の時間」の報告書を調査してみました。
 この総合的な学習の時間というのは、調べる活動とか、まとめる活動とか、表現する活動が、ICTを活用する、しないは前提とせず報告されています。その中で一番多かったのは、ゲスト講師を呼んでお話を聞くということ。あるいは、取材に行ってインタビューをするとか、こういうことが多かったわけなのですが、例えばインターネットで調査するとか、ビデオを視聴するみたいな、ICTがなければやりにくいようなICT活用があります。一方で、講話を聞くとかインタビューを行うみたいに、カメラとして活用するとか、録音して使うとか、社会人が一般的にやるようなICT活用も想定されるということから考えれば、こういった例は実はICT側の報告書では当たり前過ぎるのか、余り報告されない傾向もありますので、まだまだICTの活用は広がるのではないのかというふうに感じたところです。
 これらの学習活動をさらにまとめるとしたら、どんな名称や表現が考えられるか抜き出してみました。学びのイノベーションは、先ほどのこの3点。例えば、情報活用の実践力には、収集、判断、表現、処理という言葉も書かれており、総合的な学習の時間だと、課題の設定とか情報の収集、整理・分析、まとめ・表現。これだけ少し国語科でいったらどうなのかということで見ましたが、これも目的を持つ段階、受信する段階、整理・分析する段階、発信、振り返りということで、このようなまとめ方がありますので、どちらかというと情報を取り扱うような観点から名称が決められていることが多いように思います。こちらから考えていくというのも、1つの方法かなというふうに思っているところです。
 最後に1枚なのですが、米国であるとかオーストラリアというのは、もう古くデスクトップコンピュータの時代から普通教室にこういうコンピュータがあって、ありとあらゆる学習にこういうのを使っているのですね。そういう国の画面を見ると、ここにあるみたいに、ワードで表にまとめているとか、大人がやるICT活用と非常に似たような活用が行われているわけですね。こういうような活用がほとんど全ての授業で行われているということも考えますと、長い歴史から学ぶこともあるかなというふうに思っております。
 まとめますと、学習表現としては、整理の軸はさらに検討が必要かなというふうに思っております。ICT活用の方は、現行の学習指導要領解説が想定している程度のICT活用は普通教室でできるようになったらうれしいなと思うことや、次期学習指導要領や一般に社会で行われているようなICT活用が学校で行われていくようなこと、こういったことの前提の上に、新しいICT活用とか、もっともっと機器の発達に合ったICT活用ができればなと思うところがあります。いずれにしても、グループに1台程度の整備では不足するというのはどんなパターンを見ても言えますので、ここだけは1人1台が何とかキープできればなというところを感じたところです。
 少し時間をオーバーして申し訳ございませんが、以上で終わります。どうもありがとうございました。

【中川副座長】
 よろしくお願いします。中川です。私の方は、今高橋委員が学習場面と、それからICTの活用について端的に説明してくださいましたので、ネットワークの導入とか、それから運用を中心に話をさせていただきたいと思っています。皆さんのお手元の机上資料に、学校におけるネットワーク導入・運用の手引という冊子が配られていると思いますので、ここを随時引用しながらお話をさせていただきたいなと思っています。この資料は、教育委員会995件、学校2万3,405件においてアンケートを行い、それを踏まえてまとめたものです。さらには2020年の懇談会の最終まとめを踏まえた上で、様々なお話をさせていただきたいと思っています。
 ここに最初に書きましたところは、特にネットワークの導入、活用のことを考えると、例えば、ICTであることの主なメリットに情報共有ができるとか、それから、送受信など教室空間を超えられて使っていることです。これは全国様々な学校で、こういう無線LANを整備された学校でタブレットPC等を使ったときに、よく繰り返し出てくるような活用ではあります。そしてさらに、先ほど学習形態の話がありましたが、これも個別、あるいはグループ(ペア)、一斉の組み合わせ、どれかだけではなく、様々な組み合わせによって授業が構成されるということを考えたときに、この無線LAN等の活用が多く行われているところであろうと思います。
 まず1つ目の課題の1なのですが、課題の1、2、3も非常に連携をしている話ですし、先ほどから御指摘があったことですので、そこから考えられるネットワーク導入・運用についての話をしていきたいと思います。例えば限られた台数なので、今学校ではたまにしか使わないで、もっと使わなくなると。様々なヒアリングを私の方で独自に教育委員会担当者等にした中でも、例えば1,000人いる学校で一律40台ずつ市町村で配当になったときに、1,000人以上いる学校の規模では、そもそも順番が回ってこないことも実際には起こっています。それから、先ほど話にあったのは、4クラスに1クラスという議論もありますけれども、これは今後検討していくことであろうと思っています。
 さらには、使われないということを考えたときには、数限りあるものを校内の配置や、それから運用等の成功例を整理したものが必要だろうなと思いますが、今日、本会委員としても、学校現場の委員の方がたくさんいらっしゃいますので、是非その辺も御披露いただければと思っています。
 ネットワークの話に戻りますと、無線LANは先ほどのICTの指導ツール、それから学習ツールとしても、あるいは情報の共有場面でもインフラとしては必須であると考えています。例えば、先ほどの導入の手引の冊子でいいますと31ページを御覧いただければ思いますが、こちらのページには、それぞれの学習形態に対して、それぞれ機器を活用するイメージと、それから、無線LANの負荷等が一覧になったものがあります。こういうことを実際には勘案していただき、検討していただければいいと思います。何の目的で使うとどうなるかということが書かれています。
 さらには32ページですけれども、ここには児童生徒の利用シーン、想定されるコンテンツということで、例えば先ほどありましたように、動画視聴のときには非常に容量が要る、最低このぐらい要るのだというようなことも書かれています。こういうことも参考にしつつ進めていただければと思いますし、それから、33ページには、インターネットを快適に使うには、利用するコンテンツのデータ量を少なくするか、回線速度を十分に確保する必要があるというようなことが書かれています。したがって、どの程度のコンテンツに対して、どの程度の回線速度を用意するのか計算、検討していくことが必要であるということも、この調査の中で分かったことであります。いずれにしても、運用面ということでそれぞれメリット、それから課題がどうあるのかということについて明らかにしていくことが、ここでは必要だということを書いています。
 それから次に、課題の2ですけれども、予算獲得のために庁内の折衝がうまくいかないといけません。これについては、先ほどのネットワークの手引の5ページにも、担当者に聞いたところの一番の課題が予算の確保であり、80%以上が、このことを挙げています。様々な理由等はあると思います。例えば、学校の様子や実態をよく知らない、理解していない担当者に教育の情報化の担当の方が説明をしていかなくてはいけないが、なかなか分かってくれない等々、様々なことがあると思いますが、ここでは今後の検討事項として考えられることとして、例えば自治体の特徴や現状に合った整備指針が必要であるということが挙げられるのではないかなと思っています。
 先ほどの手引でいいますと、11ページを今度は見ていただきたいと思うのですが、結局、学校におけるネットワークの構成例と特徴としては、4つのパターンがあるのではないかということをここにまとめてあります。例えば、イントラ型の独自センター配置でいうと、インターネット回線のボトルネックが発生しにくいというメリットがある反面、重大な設備変更に課題がある。それから、クラウドセンター利用にすると、今度は一括運用が可能だけれども、セキュリティー対策とか、インターネット回線のボトルネックに注意が必要となると。一方、個別接続型のクラウドセンター利用にすると、ボトルネックは発生しにくい、あるいはシステムの増強は可能だけれども、教育委員会や学校ごとのセキュリティー対策が必要になるというように、それぞれメリット、デメリットは発生するということが1つ分かってきました。
 それから、17ページを御覧いただきたいと思うのですが、ここには想定される通信料の整理がまとめられていますが、特に今、無線LANの環境を整備するに当たって、移動型のものと常設型のものが出てきています。これについても、どうするのかということについては一度検討を、地方公共団体の担当者に検討していただく必要があると思います。そこにはマトリックスで、それぞれ移動型の場合と常設型の場合でのメリット、例えば安価な予算であるとかいうことがあったり、コストの面だとか、それから移動の準備の面のメリット、デメリットを御覧のようにまとめています。いずれにしても、それぞれ良いところ、悪いところはありますけれども、その自治体の状況に応じて、これは検討していただくこともあろうかと思います。
 20ページを御覧いただきたいと思います。ここには無線LANアクセスポイントの管理方式について書かれています。自律型だとか、あるいは自律型プラス管理機能だとか、コントローラー型だとかと名前を分けていますけれども、これについてもそれぞれ3パターンのメリット、デメリットが見受けられますので、担当者、あるいはそれぞれの地方公共団体で、状況に応じた選択が生まれてくるということであろうと思います。
 さらに35ページですが、ここにはそれぞれの干渉源の確認だとか、それから受信強度の確認について書かれています。建物の構造だとか設置場所によってかなり変わってくるということが、実際には起こっています。さらには干渉によるノイズか発生することで、通信に大きな影響を与えることもありますので、こういったことも様々勘案をすることが、それぞれの場所で必要になってくるということがあります。
 24ページのところには、整備計画、これは段階的な整備計画、それから事前調査についてポイントとなるようなことが様々出てきたので、ここにまとめています。もちろんのことですけれども、その年だけではなくて、複数年度をまたがったそれぞれの段階的な整備を考えていく必要があるということです。
 それから、課題の3に移りたいと思います。これについては、先ほどから何度も出てきている、地方自治体の整備状況の差はなかなか縮まらないということですけれども、例えば実態調査で様々出ているものも見ていますと、御覧のように、例えば同じ政令都市、あるいは中核市でも、そういうくくりであっても、非常にここに差があることがよく分かります。これは様々な原因があるかと思いますけれども、例えば担当者の意識だとか、あるいはアクションの差、あるいは市長や市長部局の考え方の差などが想定されると思います。
 さらにはこの手引を作成したときに様々聞いた中にも、例えば5ページに戻りますが、担当者が一番課題として挙げていたのを予算の確保と申し上げましたけれども、2番目はネットワーク等の技術的な知識となっています。ですから、この辺の差も、また反映されてしまうことの一因になっているのではないかと思うこともあります。
 さらには、先ほど課長の方からもお話があった、実態調査で順位の提示があったということは非常に大きいことだなと思っています。これはなぜかというと、先ほどの説明をしにくいというようなことがあったときに、近隣で進んでいることを様々挙げながら、さらにうちの市ではこういうふうに進めなくてはいけないのだというような、そういう資料として、比較資料として使えるというようなことがあろうかと思います。
 少し戻したところでいうと、課題の1のところで、個人所有のことを少し触れています。それで直接はもう少し先の話かとは思いますけれども、自治体整備との比較ができる個人所有の調査、高校等で少し事例として、あるいは私立学校で始まっていますので、運用面で、あるいは学習場面での活用という面でそれぞれどういうメリットや課題があるのかということを明らかにしていく必要があるのではないかと思っています。いずれにしても公共団体、先ほどから座長のお話がありましたように、限られた予算ですので、できるところから整備をするということはありますけれども、それでおしまいということになってしまうことも考えられるので、やれるところは整備をしつつ、次のステップへということのスタンスを持っていただくために、今後様々な検討をしていくことがあろうかと思っています。
 以上です。ありがとうございました。

(8)自由討議

【堀田座長】
 ありがとうございました。ネットワークの整備においても、様々なバリエーションがあり、一長一短があるということが分かりました。
 それでは、お二人にプレゼンテーションを頂きましたので、この後は自由討議にさせていただきますが、今回第1回目の会合ですし、それぞれのお立場で様々な御意見、あるいは御知見があろうかと思いますので、是非1人1回以上はお話しいただきたいと思います。ちょうど今日、机上配付として、机上資料1、2、3で3名が資料をお出しいただいていますので、この1、2、3の順でまずは御説明というか、御意見をいただきまして、その後、それ以外の方々のお声を聞きたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、机上資料1、太田先生、よろしくお願いします。

【太田委員】
 神田一橋の太田でございます。どうぞよろしくお願いします。
 先生方の方から、あるいは事務局の方から、どんな学習場面でというような話がありましたので、本校での学習場面の様子が分かるような写真を載せた資料を作らせていただきました。
 大きなローマ数字の1番に、ICT活用による授業の進化という書き方をしているのですけれども、授業が進化したわけではなくて、授業は必要なときに必要なものを見せているわけですけれども、様々な機器が入ることによって、それまでできなかったことができるようになったというような意味で、進化という言葉を使わせていただいています。
 本校の話を少し先にさせていただきますが、昭和57年にできた古い校舎なのですが、2年前に大改修を行いまして、その大改修を機にICTを入れていこうと。1人1台のタブレット環境を作っていこうというふうに整備をされた学校です。実際に1人1台の環境になったのは平成26年の10月20日でしたので、今やり始めて2年というようなところです。
 少し写真を御覧いただきながらと思いますが、一番最初は、これは仮校舎での写真なのですけれども、実物投影機で絵本を提示しながら、1年生の古典の導入の部分だと思うのですが、古典の絵を見せながら、教員が読み聞かせをしているというような場面の写真です。関心を高めるために、こういう提示装置を使っているというような、そんなようなものです。もちろんこれは今までのお話の中にも出てきましたように、教員が使うというだけではなくて、生徒が説明に使うというような使い方もしています。それから、2番目のタブレットを活用する。今度、タブレットが教員に入ってくることで、動画も使えるようになりました。これは実は体育の写真なのですけれども、いい泳ぎ方をしている選手の絵と、自分の絵とを動画として比べてみて、問題意識を持たせるというような場面の写真です。実際に泳ぎにプールに行ったときには、右肩は回っていたけれども、左肩の回りがよくなかったとかというような、そんなことを意識させるための使い方というような状況になっています。
 それから、下の方の写真ですが、これが1人1台の環境の中で使っているというようなもので、自己の意見表明をするために、賛成か反対かというようなものを赤い色を示すか、黄色い色を示すかということで、一発でクラス全員の意思表示を確認することができると。それまでだったら、「君はどう思う?」と同じ意見の人がいるというような授業の仕方しかできなかったものが、少し時間の短縮につながり、様々なものに取り組めるような時間ができるのではないかというようなことです。
 それから、右下のものが、タブレットを用いて自分の考え方を表明している。これ、協働学習支援ソフトを使っているのだけれども、賛成だったら赤の付箋を張りなさい、付箋の中に自分の意見を書きなさいというような使い方をしているというような状況のものです。
 2ページ以降に、そういう使い方をすることを踏まえて、環境整備をどういうふうにしていったらいいかというようなことについて、私なりに考えてみたのですけれども、何よりも大事なのは、今、中川先生から詳しく話があったのですけれども、インフラの整備がまずもって大事だろうなと。どれだけいいスペックの端末が入っても、環境が整備されていないと何も使えないという状況になっていくことが考えられるのではないかなと思います。できることならば、もちろんそれが個々のデータが自分のフォルダに保存されていって、最終的には本校でもやれればいいなと思っているのですが、1年生のときから3年生のときまで学習したデータが自分のフォルダに保存されていて、3年間の学習の軌跡として、卒業するときにはそれが渡してあげられるというような、そういうような状況になっていけばいいのではないかと思っています。
 2番目に考えられるのがソフトの整備で、コンテンツがないと何も動かないというようなことがあります。高橋先生から、昔ながらのワープロを使っている授業もあるよというような御指摘をいただいているのですけれども、今本校で使っているのは、一番多いのは多分デジタル教科書、教員用のデジタル教科書の提示なのではないかと思います。それから、学習支援ソフトであるとか、協働学習支援ソフトであるとか、中には個別学習支援ソフトを使って、個に応じた学習に取り組ませるということもしていますが、何よりも環境があって、ソフトがあって、使えるような状況にならないと、単体だけ、端末だけあっても使えることにはならないのかと思います。それだけのものがあって、教室の環境として絶対必要なのは大型提示装置、それから実物投影機、できることならタブレット1人1台があれば言うことはないだろうなとは考えているところです。
 移動させるということも考えられるのですけれども、現場の教員にとっては、移動して何か接続しなければならないものがあって、やっと使えるというような状況であったら、なかなか使うような状況にはならないので、できる限り常設をするべきものなんだろうと思っています。多分接続するのに3分かかれば、外すのにも3分かかりますから、45分なり50分なりの授業を丸々やろうと思うと、6分なり7分なりの時間が、自分の休み時間がかかってしまうと。特に中学校の場合は、教科によって、教科担任の先生が教室を移動するというようなことで、ましてや階をかわって移動するなんてことがあったら、それを持っていくなんてことはまずやらなくなってしまうのではないかなと思いますので、教室の環境というのは、常設環境が必要だろうと思います。
 この会で話題になるのはそこまでかと思うのですが、4つ目に教員研修の整備というのも書かせていただきました。教員がどういうふうにして、何のためにそれを使っていくのかということを研修、教員養成の段階からも必要だとは思いますが、教員相互に研修できるような学校の体制を作っていくことというのが重要なんだろうなというふうに、うちの学校の教員を見ていて、そう思っているというふうに考えております。以上でございます。

【堀田座長】
 ありがとうございました。大変具体的で分かりやすくありがとうございました。
 続いて、机上資料2に従いまして、水谷委員、お願いします。

【水谷委員】
 それでは、よろしくお願いします。愛知県春日井市立出川小学校の水谷といいます。よろしくお願いいたします。
 本校は、児童数が750人、27クラスという大規模校でございます。そして、先ほどの太田委員の学校のように、どんと最初に入ったわけではなくて、順番にステップを踏んで、結果的に今こういう状態になったということで、どんなふうにその実践が行われたか、そして環境がどう変わってきたかということでお話をしたいと思います。
 このような実践をして6年になります。まずはとにかく本校でICT活用が進んだ、特にベテラン勢を中心に進んだのは、最初の段階で提示型のICT環境が常設になって、そこで非常に便利である、子供に様々なことが伝えやすいということを、全ての教員が理解したと、そこが一番大きかったということを思います。一度ICT活用の有効性をよく把握すると、その後端末が増えても、容易に次の段階へ進むことができるということで、最初の提示型ICTの常設というのが非常に有効であったということを思います。
 本市では、本校だけではなくて全ての小・中学校の全教室に提示型のICT環境が常設をされております。指導者用のデジタル教科書も整備されております。ただ、無線LANは一部の教室だけで他に移動用アクセスポイントがいくつかあり、グループで活用できる端末が10台だけが整備とされております。本校については、全教室に無線LAN環境が整っており、今は3クラス分、120台プラス10台の児童用の端末が用意されています。ほかのものも含めると170台学習用のPCがありまして、計算をすると1台当たり4.4人ということになっています。まだもう少しですが、それでも随分使いやすくなってきました。
 特に今年度1学期までは、1学級分の40台だけで端末を使っておりましたので、やはり取り合いの状態でありましたが、2学期以降、3学級分になったことで、かなり様々な実践ができるようになってきました。通常学級は24クラスですが、1年生、2年生については少し発達段階的に現状では活用をやめておこうということで、3年生以上の16クラスに3セットありますので、ほぼほぼ使いたいときに使えるようになってきましたが、あと2セットぐらいあると先生たちはもう少し使えるなということを感じています。今はいつ使うかということをお互いに情報交換しながら、何とかやり繰りをしているところでございます。
 本校でのICT活用をまとめますと、教員による提示は先ほどからお話があったとおりのことで、教科書、ノート、教材を拡大投影します。実物投影機を用いています。あとは指導者用のデジタル教科書、フラッシュ型教材等を使っています。児童による提示はもちろん最後の発表のところで、ノートやワークシートを実物投影機で全体に発表すること、そして最近は、端末で様々作ったものを直接プレゼンして発表するようなこともしています。児童用の端末では、一番多いのは、拡大提示していたものを端末で見ることですが、あとは今までノートやワークシートでやっていた様々な作業を端末上でやって、それを授業支援システムを使って全体で共有することをよくやっています。先ほども話がありましたが、全員の考え方がはっきり分かるので、子供どうしもそうですし、教員の方も必要な考えを子供たちと共有して次へ進みやすいということで、このような活用をよくしております。もちろん個別学習で問題を解いたり、体育の授業で自分の姿を振り返るために動画を撮ったりとか、そのようなことも現状3クラス分の整備になって、よく行われるようになってきました。
 ということで、端末の台数はやはりグループではなくて、1クラスの単位で整備をしていかなければいけないです。当然1クラス分だけでは不足をしますが、限られた予算ですので、とりあえず1日1回ぐらいの活用ができるような台数があるといいなということを思っております。実際、教材も不足しておりますので、1日1時間以上端末を使って授業するということは、今、教員にとっては余り現実的ではない部分があります。教材がそろってきたら、もう少し必要になるかと思いますが、現状からいくと、まずは1日1回というようなことを感じています。
 運んで使うのは大変なのですが、提示型環境の方は完全に常設をされていて、そして、無線LANもきちんとなっているということであれば、端末を持っていけば、スイッチを入れればつながりますので、とりあえずそんなに苦労はないなということを感じております。ですので、無線LAN環境の整備は当然全部必要ですし、先ほどお話ししたような子供たちの考えを共有するためには、授業支援システムというのは当然必要だということを思います。また、考えを書き込むようになりましたら、やはり手書きでの入力は無理ですので、キーボードというのは必須だなということを感じております。
 まとめますと、本校の段階的に進んできたことから言えることとして、やはりまずは、誰もがすぐに活用できる提示型のICT環境の常設をスタートとして、そこから順番に児童用端末を整備していくような段階的整備、そしてトータルで必要な環境を示すことも必要ですが、まずはここから順番にというようなものをきちんと示していくことが、今後大変重要ではないかなということを、これまでの実践から感じております。以上でございます。

【堀田座長】
 ありがとうございました。これは先ほどのStage1、Stage2みたいな順番を意識していただいているということかと思います。
 続きまして、机上資料3につきまして、柴田委員、お願いします。

【柴田委員】
 神奈川県立鶴見高等学校の柴田です。よろしくお願いします。今、水谷委員と太田委員から、バラ色のようなICT整備をされた学校の話がありましたけれども、私は本当に普通の、どちらかというと遅れている学校の代表として、今日はお話しする形になると思います。
 少しだけ経歴を話させていただくと、私は理科と情報の高校の教員をやっておりまして、その後、教育センターで「ICTを活用した授業づくり」という研修を5年間やっていました。小・中・高、特別支援学校の先生に、ICTを使ってこんな授業をやったらどうですかという研修をやってきました。その後は、今度は教育委員会の方に行きまして、ICT機器を整備するための予算取りをする仕事もやっていました。これは財政当局とやりとりして、学校にどういう機器を整備したらいいかと、そういうやりとりをしてきた経験があります。
 そして私、12年ぶりに学校現場に戻りまして、今、教頭職として学校に着任しましたが、驚くほどに昔のままでした。この12年間、学校を離れて、教育行政からICTをどんどん活用するために尽力してきたのですが、意外にも昔のままだったというのが、現状です。
 机上資料というのは、何と平成20年度の資料で、ものすごく古い資料を引っ張りだしてお恥ずかしいところなのですが、これが今、学校では十分に使える状態です。ICTを使う目的は何なのだろうか。どういう場面で使うと効果的なのだろうかというのを、教頭自らICT支援員のように情報機器を、先生がICTを使った授業をやりたいと言えば、じゃあ俺が運んであげるよ、という感じで、ICTを活用した授業作りを支援しているというような状況です。
 財政当局とのやりとりでは、その機器の整備は本当に必要なのですかということがよく言われます。ICTがないとできないのですか。今までも何台か整備してきましたけれども、その効果はどうなのですかと言われます。非常に苦しい戦いだったと思いますが、その中でも少しずつ整備をしてきたという状況です。今、学校現場ではプロジェクタ、特に単焦点のプロジェクタがようやく1学年分ぐらいで、10台ぐらいはあります。それは教室に持っていくと大分活用されています。
 それから、Stage3みたいな授業は、意外に機器がないのにやれているのです。どういうことが起こっているかというと、高校は生徒のスマートフォンを持ち込み禁止にしている学校もありますが、県立高校の多くは持ち込みを許可しています。授業中は使うなよという指導をしていますが、これもセキュリティーポリシー上本当はどうなのかというグレーなところなのですが、じゃあ今日は少し使おうかという感じでスマートフォンを出させて、情報の収集のツールなんかに使わせている場面があります。生徒のパケット量というのは、速度制限がかかったりして、月末になると急にその授業がやれなくなったりするのですね。ですから、やはり学校がインフラを整備して、生徒のスマートフォンもつなげられるという環境が整えば、1人1台の学習環境というのはすごく近い状況にあります。持っていない子も、1クラスに何人かいますので、そういう子には学校が用意した端末を貸してあげれば、1人1台という感じになります。
 それから、書画カメラが非常に学校では大人気で、教科書の拡大提示とか、生徒のワークシートを拡大してすぐに発表できるとか、そういう便利さを学校は気付き始めて、アクティブ・ラーニングをするに当たって、非常に書画カメラとプロジェクタは有効かと思います。あとはプロジェクタに外部メモリが差せるタイプ、それがコンピュータなしでプレゼンができるというので、それも大変人気です。やはりコンピュータを使わないでICTを活用した授業作りをやるというのが、先生方のハードルを下げているのかなというふうに思います。
 これが現状なのですけれども、これからは管理職として学校のICT活用をどんどん進めていきたいなと思っております。以上です。

【堀田座長】
 生々しい話でした。ありがとうございました。大変参考になりました。
 それでは、皆様から御意見を頂きたいところですが、残り時間が30分ほどとなっておりますので、一人一人できるだけ手短にお話をいただければと思います。挙手でやっていきたいと思いますが、意見がある方はこういうふうに立てておいていただくと、私の方で指名させていただきます。
 今までプレゼンテーション等された方も、もちろん発言していただいて構いませんので、よろしくお願いいたします。どなたからでも結構ですが。赤堀委員、お願いします。

【赤堀委員】
 済みません、私、途中で失礼するので、申し訳ないけど最初にお話しさせていただきたいと思います。私どもの団体は、200社はないですけれども、それに近いICT関連企業が束ねているような団体でありますので、そういう点でこの会議と、そして企業とを橋渡しするための役割だろうと思っております。でも、専門的には森本という者がおりまして、彼の方がよく知っているわけでありますが。ただ、今のお話聞いて大変勉強になりました。大変ありがたいと思っております。
 それで一、二点、イメージですね。例えば、理科の教材備品整備というと、この単元にはこういうフラスコが幾ら、顕微鏡が幾つというような、非常に決まったタイプの整備指針というのは作りやすいなというような気がするのですが、これは先ほど高橋先生や様々な先生が言われたように、様々な学習場面というものを軸にして整備指針を作っていこうかと。この場合は無線LANが必要、この場合は外へのインターネットの回線が必要だみたいな、そういうことだろうと思うのです。ただ、先ほどお話のように、そうするとイメージとすると、学習場面と、それからそれに伴う学習場面に必要なインフラも含めた整備、ハードウェアみたいなところ。
 それからもう一つ言われたのは、ソフトウェアということもありました。ソフトウェアまで含めるのかということが、どうなのかということです。それから、インフラ整備については、これが含まれるかどうか分からないのですが、かなり保守というものも非常に大きなコストがかかるので、ランニングコストというところはどういうふうな形で入るのかというのが、少し問題意識として持っておりました。
 それからもう一つは、そういう点で整備して、最後は研修とおっしゃったのですけれども、一番つらいのは導入してスタンダードを入れたら誰も使わなかったというところが一番つらいわけでありますので、整備指針だけだろうとは思うのですけれども、何か使い方のノウハウみたいなものも付随してあれば、非常に何か現場では使いやすくなっていくのかということであります。私どもはそんなことで、ここで枠組みを決めていただきましたら、企業にもうまく連携して伝えていきたい。また、企業からこういうことを言ってもらいたいということであれば、こちらの方でお話しさせていきたいと、そんな立場で少しコメントさせていただきました。以上です。

【堀田座長】
 大変ありがとうございます。範囲につきまして、事務局から何かありますでしょうか。

【松本課長補佐】
 失礼いたします。資料3で、当課長の磯から御説明をさせていただいたものの中で、地財措置の説明をしているところがあったかと思います。3ページでございます。これは主に今回のICT環境整備指針というのは、先ほどの御議論のあった課題意識から整備をするというものでございますが、最終的にはICT環境整備の計画、また地方財政措置と、こういうものにつながってございます。
 現在、御存じのとおり教育用コンピュータ、電子黒板、実物投影機、無線LANの整備、インターネット接続費用、校務用コンピュータ、そして学習用ソフトウェア、ICT支援員と、この費目で地財措置が積算されているところでございます。この優先順位等々御議論いただく、また必要な機能を議論いただく。また、保守のお金をどうするのか。こういうところも当然論点となってございまして、その中で不可欠であるということであれば、これについても費目として、当然次の計画の中には入っていくというものかと思っていますので、まさにそこについてどういうものを載せるかと。それを全国共通で載せるべきもの、そういうものを見越しながら御議論いただくということかなと思っている次第であります。以上になります。

【赤堀委員】
 ありがとうございます。

【堀田座長】
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。では、毛利委員、お願いします。

【毛利委員】
 つくば市の毛利です。先ほど水谷委員からのお話をお聞きしていて、ああ、そうだなと思った点がありまして、何から整備するかというお話ですけれども、やはりもしかしたらタブレットとかそういうものは、先ほどお聞きしたように、自分で持ってきたりするかもしれませんけれども、まずはそれが使えるようなネットワークとか、あるいは先ほど高橋委員からも、見せる、提示するのが多いということで、電子黒板のようなものがまず整備されていないというお話をいただいていて、本当にそうだなと思いました。
 私も今、教育委員会におりますが、その前に春日学園という学校におりましたが、ワンフロアに電子黒板が1台なのです。やはり計算上は、1日に1回使えればいいとすれば、4クラスあるから1回使えればいいでしょうというけれども、同じ2時間目に使いたいときがかぶったりもするわけなのです。それはなかなか調整はつかない。だから、やはり電子黒板のようなものは教室に設置して、あれは100キロ以上ありますので、今、可動式でやって事故がないように十分気を付けながらやってはいますけれども、やはり子供の安全からすれば、教室に常設していただければ一番いいと思います。そうすれば、誰が見ても保護者負担や個人負担にならないようなものは先に整備しておいていただけると、非常にありがたいのかと思いました。
 教材整備指針ですが、私が教頭をやっているときに毎年教材整備指針というのは上の教育委員会や県に報告するのです。そのときに、40個というのではなくて、1人に1個とか、グループで1個とか、クラスに1個とか、そういう指針もありますので、ここの中にもし入ったとしても、1人に1個、それを1とか2で分けられていますので、合致する部分もあるかと思いました。以上です。

【堀田座長】
 ありがとうございました。少し補足しますと、教材整備指針、先ほど磯課長の御説明で4ページに出ているのですけれども、先ほど赤堀委員がおっしゃった教科の場面のほかに学校全体で教科を超えて必要なものという欄があります。なので、ICTは恐らくそこに位置する、性格的にはそういうものかと思いますし、今、毛利委員おっしゃったように、1とか2とか、つまりサイズにどのぐらい必要かということですね、グループに1台とか1人1台とか。それに合わせるためにも、学習場面の洗い出しと、そのときの学習の規模、形態をはっきりさせておく必要があるということで議論しているところでございます。よろしいですかね。ありがとうございます。
 では、小﨑委員、いきましょう。

【小﨑委員】
 奈良県教育委員会の小﨑です。よろしくお願いします。私は、今日のテーマになっているICT環境整備の計画と予算取りの担当ということで、今日も午前中、奈良県庁の財政課とまさに折衝をしてきているところです。
 資料3の17ページの校務用コンピュータの整備率、奈良県が全国で最低と、どう見ても抜け出ている資料がありますが、これを財政担当者に示しても、これは大変ですね、とかではなく、先生方はなくてもできるのですね、という、そういう反応になってくるのです。これ、もう4年同じ状況で、予算要求でも4年続けて話をしていますので、予算要求に大事なのは、全国順位や遅れている現状を訴えるということがポイントじゃない、というのはわかっているのです。皆さんがおっしゃっていた、こう実践したら効果があるとか、こうやったらこんな教育ができる、というのも、予算要求をする担当者も財政担当者も十分分かっているのです。状況は分かった上で、気持ちの上では手を握り合って、あればいいですよね、というところまでは話はいくのですけれども、でもお金ないですよね、というところに話のオチくるわけです。最後には、教育予算はそれなりに大きいですよね、そのうちの90%以上は人件費なので、それこそ先生方の人数を減らしていただいて、それで物を整備するというのはいかがですか、みたいな話になってくる。
 市町村単位で、整備が推進できているというところと推進できていないところを考えたときに、例えば2つの市町村があるのですけれども、山添村というところは、2年前にはタブレットもないどころか、コンピュータ室もほとんど使われていない状態の村だったのですが、先日、小学校を訪問させてもらったら、ICTを使う、使わないというレベルではなくて、もうすっかりICT機器が日常使いになっていて先生が脇に抱えて授業をやっている。教室には大型提示装置が配備されていて、生き生きと授業に活用しているので、私のような指導の立場の者が、わざわざ学校に行ってまで助言するレベルじゃないと感じました。
 なぜそうなったか、というのを考えると、思い当たることが3つあります。1つは、教育委員会の整備担当者が、ICTの必要性を理解したことです。2年前に村の教育委員会の方とはじめて話をしたときには、物品を買っても、テレビ買っても、電子黒板買っても、全然先生方が使ってくれないし、タブレットも箱にしまったままで全然使ってくれない、と文句をおっしゃったのですけれども、それが今では、県教委が進めてくれた教員研修によって変わったと言ってもらえています。2つめは、特に、学校の管理職の先生が理解してくれたことです。先生方と子供たちの表情がこんなに変わるのだったら、先生方に活用の仕方を勉強していただかないといけませんねと言い、ICT研修を要請してくださるようになった。
 市町村の教育委員会担当者が、どうしてそういうふうに前向きに、学校のバックアップをして動くようになったかというと、やはり県の教育委員会と市町村の教育委員会の連携です。奈良県内でICTの活用状況が悪かったのに一気に活用する状況に変わった3つの市町村があります。その3つの市町村に共通しているのが、全国の情報教育の担当者が9月上旬、今年は2日に、文部科学省さんが東京で開催してくださっている、情報教育担当者連絡協議会というのがあるのですけれども、そこに毎年1人ずつ同行していただいていることです。文科省さんには迷惑かけているのですけれども、各県から2人と言われているのにもう1人加えて、奈良県はいつも3人参加させていただいて、そこに参加した市町村の担当者さんが、次の年までに劇的に変わるのです。東京に連れてくると劇的に変わる。3年連続でその状況が続いたので、私の中では関連性には確信があるのです。
 あれ、なぜかなと、最近になって思ったのは、やはり実際に見て感じるということ、協議会に出て、ICTの必要性も自分で分かって、会場には展示ブースもあるのでそこで自分で触って、たくさんのパンフレットを持って帰る、と。ICTの活用について、半信半疑で連絡協議会に参加した自分が、奈良に帰ったときに、今度は自分の発言、今まで質問していた側だった自分が説明側に回ることによって、いやあ、これからの日本にはICTが絶対必要ですよ、みたいなことを言わざるを得ないのです。その発言を私も横で聞いているわけですが、そんなに1日で変わりますか、という感じになる。行きの新幹線と帰りの新幹線で発言が変わっているので。もしかすると、東京行きに何かすごいヒントがあるのではないかなと思いまして。
 3つめは、ある町の教育委員会主催の会議に呼ばれて、お試しと言ったらおかしいのですけれども、大型のモニターがその会議室の隅っこにあって埃かぶっていたので、ディスプレイアダプタを持って行って、説明用の資料を配らずに映してしゃべっていたら、みんなは、話の中身よりも、それはどうなってつながっているのかということに興味をもってくださる。それで何が起こったかというと、教育委員会の会合とか、打ち合わせとか、整備を計画する段階で、紙じゃなくてICTを生で日常使いにすることによって、これ便利とか、これいいねと、そういうことで発想に広がりを持ってくださる。それならと、企業さんに貸してもらおうということである会議のときに貸してもらうわけです。企業さんには、古いのでいいですと言うたのに、いやあ、せっかく使ってもらうのですからいいの貸しますよ、といって、すごいいいの貸してくれたわけです。それを使って会議することによって、県の教育委員会も村の教育委員会も、会議するときに実際使うことによって、教育委員会の中で、それから財政当局の説明のときにも反応があって、ICTを教育にどう生かすかという内容じゃなくて、これがあったらこんなに便利、紙も要らないことも含めて、様々なことに活用できるよね、というのを実感してもらえたみたいなのですね。すると、要求内容にも生きてくる。例えば、パソコンの整備率、奈良県は全国でもぽこっとへこんでいますよという資料を見せるのですけれども、むしろ、電子黒板のほうが必要じゃないのみたいな話になる。まず最初は、パソコンよりも、教室に電子黒板のような提示できるものが1台あったら、先生方、自分の端末でもスマホでも持っていけば、まず使えるのではないかと思います。
 教室に必要となるセットを持っていってプロジェクタをセッティングしてとかいうことよりも、まず大きいモニター、そういうものから整備していくという発想、資料の整備方針のちょうどStage1です。Stage 3が目標として赤で囲っていただいていましたけれども、Stage1というのがまず整えば、自然に2、3、4というのは見えてくるのではないかなというところで、今は大型提示装置というのを少し協力いただいて、あちこち行くたびに用意してもらって、プロジェクタは使わずにそれで説明する、ということをしている。県教委と連携している大学でもそれで使って普及していこうということで、研修でも広がっている。
 整備の必要性を実感してもらう手だてとしては、方針として、教育大綱とかで全国の平均目指しますという、そういうのも大事ですし、物に実際に触れる機会というのを、企業さんにお願いしたりして、とにかく触れてもらう機会をもつこと。地元でそういう展示会をやるというのもすごく大切です。
 長くなって申し訳ありません。財政とのセッションの中で、じゃあ数学とかでICTを活用した有効な場面少し教えてくださいよ、とストレートに質問されたときに、教育委員会の要求する担当者が答えられないわけです。お金を出す方は出さない理由を一生懸命考えている。それはそうなのです。たぶん、上司から、予算を削ってこいと言われているわけですから。教育委員会からしっかり削ってこいと言われていると思うので、そこも分かるので、じゃあそこをお互いにどうするかって相談できることが大切だと思います。予算要求に向かっていくところとして、やはり活用の事例というのは必要なのですけれども、ルールを決めて整備指針として、それこそ電子黒板、大型提示装置が回る前提での様々な教育のパターンとか、施策とか、会議の部分とかいうのも作っていくことが大事なのかなというのが今回の整備基準の表現が悪いという意味じゃなくて、分かりにくかった。コンピュータ室は学校に1部屋ありますか、とか、そんなシンプルな形の示し方で何とかしていただけたらと思います。
 今年も予算要求、頑張っているのですけれども、今日も知恵たくさん、皆さんの話を聞きながら、メモしながら、また明日から折衝しようと思って頑張っています。よろしくお願いします。以上です。

【堀田座長】
 奈良県、大変期待しております。今お話あったように、整備を担当している方の認識というか人材育成が本当は重要だけれども、それを研修するというのはなかなか大変なことですので、そういう方々がこれを見るとイメージできる場面と、あと指針になるようにしていくということかと思いました。
 東原委員、お願いします。

【東原委員】
 資料4の検討事項の項目で幾つか発言させていただきます。このベースは、おそらく先ほどの現在の4か年計画のところがあって書かれているのだろうと思って見ました。教育用コンピュータとか大型提示装置、実物投影機等々のハードの方は大体こういう方向なのだろうなと思いますけれども、この整備指針で教育委員会等に御案内していたときに軽視されちゃうのが、学習用ソフトなのですね。ハードのところは、環境整備のところに何項目も、電子黒板もあれば、コンピュータもあれば、実物投影機というふうに挙がっているものだから、それが必要だというふうにメッセージになるのですけれども、学習用ソフトのところに関しては、1項目あるだけなので、そこが少し弱いなと感じています。
 具体的には、コンピュータ室がリプレイスになるときに、デスクトップがタブレットになったりするケースが多いのですけれども、そのときにデスクトップのときには入っていたソフトが一切次の入札のときには項目に上がってこなくなってしまっているというような現実が幾つか見られています。学習用ソフトウェアのところを項目が複数見られるようにするのがいいのではないかなと思います。しかし、全国一律に必ず整備しなさいというのにするわけですから、余り贅沢も言っていられないので、うまい区分けの仕方が必要だと思います。
 次の学習指導要領のことを考えれば、協働的な学びや表現力って大事ですから、そういうツール系のソフトと、コンテンツ系の2つにはなるかなと。もしデジタル教科書がもう少し進むのであればデジタル教科書と、教科書に準ずるようなコンテンツ、たとえば,ドリル教材のようなコンテンツとか、あるいはシミュレーションみたいなもの、その辺のジャンルが示せるといいのかなと。学校にひとつ必要とか、クラスに一つ必要とか、うまく区別をできるようにしておいて、ソフトウェアをもう少し重視できるような基準になるとありがたいということです。これが1つ目です。
 2つ目は難しいところですけれども、資料の先ほどの続きの5のところに、付随的に不可欠となる機器というところの、サーバ等のところに関わるところです。コンピュータの整備の中で難しいといいますか、何とかしていかないといけないのはクラウド系だと思っていまして、クラウドは買うわけではないと思うのですね。地域の中にあるクラウドなのか、会社が持っているクラウドとか様々あろうかと思いますけれども、クラウドにあるソフトが使えることによって、安く手に入ったり、管理が簡単になったり、あるいは教材ソフトだと学年を超えられたり、その子の発達段階に合ったものになったりとか、いずれにしろクラウドって大事です。こういう整備指針にどう入れていったらいいのだろうかということをよく考えなければいけないのじゃないかなと思うので、サーバ等のところにクラウドという文字が見えると、まずはいいかなと思いました。
 最後です。契約の難しさが1つあると思っていまして、現在の教材整備指針の先ほどのフラスコを買うみたいな話はいいのですけれども、クラウドも使ったりするような話になってくると、ますます料金のところの契約が難しくて。どんなことが今後可能であるかといいますか、国の方でいい指針を示して、そういうビジネスモデルというか、商品形態も作ってもらい、教育委員会の方にはそういう契約でもいいのかというふうにやっていかないといけないと思うのですね。具体的な提案はありませんけれども、今までの買い取りとかレンタル、リースというのとは少し違う、使用率に応じたような支払いであるとか、何かポイントみたいな感じで年間教材費を学年で買っておいて、そのポイントまでは自由に担任の先生が使っていってもいいような形に対応できるような整備の仕方ですとか、契約に関わるところの指針も、考えていく必要があるかなと思っています。以上です。ありがとうございました。

【堀田座長】
 ありがとうございました。益川委員、いきましょう。

【益川委員】
 前の仕事の関係で少し遅刻しまして申し訳ありませんでした。資料の方は少し目を通させていただいており、僕自身の専門領域の学習科学の視点も踏まえ、次の学習指導要領に向けて、主体的で対話的で深い学びのためにどういう環境整備が望ましいのかという視点で、貢献できればうれしいなと思っております。
 中川副座長様の資料とかを拝見しつつなのですが、ICT環境整備のステップとして、次の学習指導要領に向けてStage3の環境整備が必要ということですけれども、その先のStage4も見据えた上で、きちんと決めることが大事かなと思っております。小・中・高、幾つもの学校に関わらせていただいているのですが、ICTが導入されることで、先生方の授業作りとか授業内容が変わってきているというふうに感じています。そこでは、、子供たちが主体的に、対話的に、そして一番大事なところである、その結果深い学びになっていくように、先生の授業の作り方も変わってきていますので、何かそういう普段の先生方の授業作りを支えるという、もしくは学校の校内研修での活用みたいなところに、ICTを活用した授業をうまく絡めて使っていけるような、不断の授業改善と連動する形でのICTの環境整備というのが大事かなと思っております。
 また、よく活用されている学校では、先ほど取り合いになっているというような話もありましたが、どの単元で、どの学年が、どのように使っていくかというようなレベルの年間計画といいますか、カリキュラム・マネジメントみたいな観点からも環境整備は大事になってくるかと思いますので、そういう計画も見通す中で、どれだけICTを環境整備していくことが必要なのか。実際に活用すべきときに困らないような視点も大事なのかなと思います。
 あと、東原委員の方から、ツールとコンテンツというソフトウェアの話が出てきたと思うのですけれども、今は例えば提示機などを活用して、デジタル教科書という形で教師が利用するコンテンツの方が先行しているのですけれども、徐々に子供たちがタブレットを使って豊かな活動をしていく機会が増えていくにつれて、子供たちが学びのために利用する様々なツールが必要になってくると思います。また、そのような子供たちの学習成果を捉えていくような、より効果的な学習評価につなげていくための、子供たちの学習履歴の蓄積も見通す必要があると思います。そうなってきますと、情報管理のセキュリティーの面であるとか、サーバとか、クラウドとか、そういう問題も出てくるとは思うのですけれども、そういう観点からも総合的に環境整備を検討していく必要があると思っております。僕の方からは以上です。

【堀田座長】
 ありがとうございました。お待たせしました、山本委員。

【山本委員】
 私は今、鹿児島大学におりますけれども、昨年まで熊本県の教育委員会におりましたので、先ほどから財政課との交渉等、非常に大変だということも私も体験しています。そういう意味で、これからどういうふうな整備をしていけばいいのかということですが、中川副座長、それから高橋委員の方からもありましたように、様々な学びを進めていく中で、やはり課題をどう提示するかということが極めて重要だというふうなことを最近感じています。特にアクティブ・ラーニングを進める上では、教師がやはり優れた課題を提示して、それで学びが進むということが重要ということです。そういう観点からも、どう提示装置があるべきかということです。ただ現在、電子黒板(大型提示装置)となっている、この書き方等も含めて考えるべきときが来ているのかなと思います。
 それともう一つは、ちょうどこの部屋にも天吊りのプロジェクタがありますけれども、こういったものもそこに含めているのか、いくのかどうかということも重要かと思います。特に市町村から相談があるのが、提示装置として何インチが望ましいのかというようなところです。ある地域では、30インチのテレビを全教室にそろえましたと。これで全教室ですというような解釈をされて整備をされたところもあります。もう一つ、最近パソコン室整備というような形で財政と予算取りしていた部分を提示装置に移すとなると、今度パソコン室の整備ができなくなるというようなこともあるのです。このあたりを一体どうしていくのかということがあります。
 あと、益川先生が言われた、前の方を見ていかないといけないのですけれども、やはり後ろの方もしっかり見ていく必要があるのかと思っています。例えば、校務用のコンピュータ、教員用コンピュータ、これは100%を超えているのですが、まだ実際には30%とか40%という自治体もあるのですね。そういうところがはっきり分かるような見せ方ですね。今回、文科省の方から、市町村別のグラフを出されました。これは非常に多分、県の担当者からするとありがたい。恐らく県の担当者からすると、統計局の方で出ているデータをグラフ化して、またそれを配るとかいうような作業を、私はやっていました。そういう意味でいくと、非常に一目瞭然ということで、ああいう部分は整備が進んでいくのかなと思います。
 それから、中川副座長の方から出ました、いわゆる市町村の規模です。非常に私が気にしているのは、政令市、中核市、いわゆる学校数が多い自治体が極めて整備が遅れている、格差が非常に激しいこと。進んでいるところもありますし、遅れていると、その差が非常に激しいこと。先ほど出されましたその部分についても、どういうような見せ方、出し方をしていけばいいのかなということを考えていく必要があるのかと思います。
 あと、タブレットについてですが、タブレットが本当に必要ですかということを、必ず財政課から言われるところ。その根拠です。それから、もし1人1台ということで進めるのであれば、1人1台である根拠というのを示す必要があるのかと思います。以上です。

【堀田座長】
 ありがとうございました。皆さん大変様々な御経験があるということがよく分かりますし、それぞれ御識見がこうやって提示されることは非常にありがたいことかと思います。一応一通りお話はいただいたということですが、下川代理は特に何か御発言はございますか。

【下川氏】
 視聴覚協会、下川でございます。当協会の生田が本日は所用のため欠席ということで、代理で出席させていただきました。会議と重なっており、遅れまして申し訳ありませんでした。
 今、先生方から伺った御意見の中で、私どももeスクールステップアップ・キャンプというイベントで、平成25年度より各東、西2か所において毎年展示を中心として電子黒板、それからタブレット端末を活用した模擬授業を中心として体験いただくようなイベントを行ってきております。先ほど小﨑先生の方からもお話ありましたように、地域で現場の先生方に、また教育委員会でICTの整備にかかっておられる担当者の方々にもそれらを体験していただくということで、今後も続けてまいるというふうなことでございます。今後ともよろしくお願いいたします。

(9)その他

【堀田座長】
 ありがとうございました。一通り御意見頂きましたので、私、座長ですが、一言だけ少し伝えたいことがございます。それは、先ほど小﨑先生がおっしゃったこととも関係するのですけれども、この整備指針は、単純に機器のリストではないように見せるべきかと。つまり、これがICT活用のイメージを見せることになり、そしてそういう活動、新しい学習指導要領にふさわしい活動を推奨するものであるという形になるように、その根拠から見てこういうリストになるというところを大切にしていく必要があるかなと思いました。
 そういう観点で、どういうふうにまとめていけばいいかというのは、学校現場の声、実情、悲鳴のような担当者の声も含めてですけれども、あと技術的な見通しのこともあろうかと思いますので、委員の皆さん以外にも、また企業の皆さんにも御協力をいただく必要があるかと思いますが、そういう観点で、年度内に論点整理まで持っていきたいと思いますので、御協力をよろしくお願いします。
 今日は、限られた時間での討議でしたので、皆さんまだ言い残した意見、あるいはもう1回押さえておきたい観点等あるかと思いますが、その場合は事務局まで電子メール等でお願いしたいと思います。11月11日金曜日を期限にしたいというのが事務局の希望でございます。大変煩雑な仕事を事務局にしていただいていますので、できるだけ早く整理していただいて、お送りいただければと思います。
 本日予定されていた議題はここまででございますが、次回以降の見通しにつきまして、事務局より御説明をお願いいたします。

【松本課長補佐】
 どうもありがとうございました。次回は、12月9日18時から、第2回会合を予定してございます。本日頂いた御意見は、事務局にて取りまとめた上で、事前にお送りをさせていただきたいと考えております。また、今お話がございましたように、御意見等も頂戴したいと考えてございます。11月11日金曜日までに、事務局に御提出をお願いいたします。以上になります。

【堀田座長】
 ありがとうございました。それでは、本日の、学校におけるICT環境整備の在り方に関する有識者会議の第1回をお開きとさせていただきます。皆さん、どうもありがとうございました。

―― 了 ――

お問合せ先

生涯学習政策局情報教育課

-- 登録:平成29年01月 --