国立女性教育会館の在り方に関する検討会報告書のポイント

国立女性教育会館(ヌエック)の機能や在り方を徹底的に検証し、ゼロベースで見直すことにより、日本社会の喫緊の課題である男女共同参画を促進するための「推進機関」を創設する。

1.ヌエックは「女性の地位向上」に貢献したが、国の方針転換(女性の地位向上→男女共同参画)など諸情勢の変化の中で、問題が顕在化。

(ヌエックが抱える問題)

目的が「女性教育」と法定され、利用者に偏りがあり、男性への働きかけも困難。
所有施設での主催研修中心のため、学校・企業・官庁等へのアプローチに消極的。
▲施設管理に固定的費用を要し、収入拡大も限界があり、「ハード」が「ソフト」を圧迫

2.他方、日本の男女共同参画は未だ十分に進捗せず、国際的にも大きく遅れている(GGIで135カ国中98位)が、効果的な政策ツールが無い。

(男女共同参画の現状)

▲性別役割分担意識、子育て期女性の離職、男性の育児不参加など課題が未解決。
政策・意思決定への女性参画は、国際的に大きな遅れ(GGIで135カ国中98位)。
▲男女共同参画の原動力である「意識変革」のための効果的な政策ツールが無い

3.この際、ヌエックの機能・在り方をゼロ・ベースで見直し、関係府省と連携した男女共同参画の「推進機関」を創設(法改正)するのが適当。

(見直しの方針)

1.「女性教育から、男女共同参画のための教育・学習支援等へ」

※目的を「女性教育」から「男女共同参画」に変更。
※名称も、適切な名称に変更(通称の公募等を含めて今後検討)。

2.「所有施設での主催研修から、各機関へ研修プログラムの提供へ」

※大学・企業・官庁等が行う自主的な研修に対して、実証的研究に基づく効果的な教育・研修プログラムを提供することを中心とする運営に転換。

3.「ハード(ハコ)を分離し、ソフト(機能)中心の機関へ」

宿泊施設等の管理運営を全面的に民間に分離・委託(PFI等)。
※研修ソフトの有償提供、外部研究資金の獲得などにより自主財源を拡大

お問合せ先

生涯学習政策局男女共同参画学習課男女共同参画推進係

(生涯学習政策局男女共同参画学習課男女共同参画推進係)