「教育の情報化に関する手引」作成検討会(高等学校)(第1回) 議事要旨

1.日時

平成22年2月24日(水曜日) 13時~15時

2.場所

文部科学省3階 第3特別会議室

3.議題

  1. 「教育の情報化に関する手引」(高等学校)の作成について
  2. 「教育の情報化に関する手引」の構成等について
  3. 今後のスケジュール等について

4.出席者

委員

秋本委員、小泉委員、佐藤委員、柴田委員、清水委員、高橋(邦)委員、永野委員、長谷川委員、原委員、藤田委員、藤本委員

文部科学省

齋藤生涯学習政策局参事官、中村生涯学習政策局参事官付企画官ほか

5.議事要旨

(○委員、△事務局)

・ 齋藤参事官より挨拶

・ 各委員及び事務局の紹介

・ 座長に清水委員、副座長に赤堀委員が選出

・ 議事の取扱いについて事務局案が諮られ、会議及び配付資料は原則公開とし、議事概要についても発言者の氏名を除き原則公開することとなった。報道関係者によるカメラ取りは会議冒頭のみとすることとなった。

・ 清水座長から就任の挨拶

 

(1)「教育の情報化に関する手引」(高等学校)の作成について

・ 事務局より資料1に基づき、手引作成の趣旨についての説明があった。

・ 事務局より資料2に基づき、「1.各教科等との役割分担の線引きと、教科科目が増えることについてどこまで記述対象とするかについて案を示して説明があり、以下の意見交換が行われた。

○ 第3章において、『「教科指導におけるICT活用については、各教科等における取組のみを記述し、教科「情報」については記述しない』とあるが、教科「情報」について教科指導という観点からのICTの活用も明示した方が親切ではないか。

○ 教科「情報」担当の先生が第3章を見ることでカバーできると思う。  

○ 3章については事務局の提案通りとする。

○ 第4章、第5章の整理について、案の1~3が示されているが、案の1で考えたいが如何。特に異議がなければ案の1でご了承いただきたい。

○ 小学校、中学校に比べて高等学校は教科・科目数が非常に増える。どこまで記述対象とするかを考えたい。

△ 案の1で考え、教科「情報」以外の各教科での学習活動については、触れたい所があれば触れても構わない、というスタンスはどうだろうか。厳格に案1ではなく、案1を基本にするということである。

○ 専門教科が気になる。専門高校でも使用して欲しいので、ほかの教科との関係、特に教科「情報」との関わり合いの中で、教育の情報化をどう展開するかという記述は必要ではないか。

△ 教科「情報」と専門教科との代替という点で、工業であっても、商業であっても、そこで指導される情報に関する基礎的な科目の履修をもって教科「情報」の一部または全部を代替できるということはある。おそらく、全ての教科で情報に関する基礎的な科目は持っている。

○ 必履修教科というのは、工業高校における必履修教科を含むということか。それとも普通高校のみの必履修教科か。

△ 教科「情報」との関連ということでそのようにお答えしたが、専門教科は全ての生徒に履修させる「原則履修科目」を二科目ずつ持っている。ひとつは「課題研究」、もうひとつは各教科ごとに専門科目を位置付けている。今回のケースで専門教科について記載する場合、原則履修科目の2つの科目のうち「課題研究」以外のものを指すのかそれとも普通教科との代替関係を注視して、いわゆる情報に関する基礎的な科目に焦点を当てて書くのか、専門教科・科目について書くと言っても枝分かれする。

○ 普通高校の先生方に、できるだけ「ICT活用は大変ではない」と思ってもらえる手引にしたい。専門教科情報の事があまりにも強く入ってくることで、特に普通高校の先生に「負担が大きすぎる」と敬遠されてしまうことがないようにしたい。

○ 情報の先生ではなく、農業、工業、商業、水産などの専門教科の先生が見た時にどうかというこ。例えば産業財産権について、情報以外の専門教科の先生方がきちんと教えてくれることを期待しないといけないとか、専門高校においてはこのように展開するなど、大雑把にある程度記述することはどうか。

○ それをするとなると、新たに別の章が必要になり、専門高校の先生方の力を借りて追記する必要がある。普通高校の教科・科目との代替関係に着目するなどして、手引を活用して欲しい。

○ 各教科の学習指導要領解説などもあるが、情報教育の指導についてはこの本がバイブルになる可能性がある。「ここは触れておかなければいけない」という気持ちにさせる方が効果的だと思う。また、ここに全ての教科を網羅するのではなく、出発点にした方が良い。そういう意味では専門教科に全く触れていないのはまずいので、専門教科における情報活用・情報教育などといった形で、羅列的に半ページから1ページ程度記述したら良いと思う。

○ この手引の使い方を説明していくということだと思う。専門教科・科目まで全部やろうとすると、かなりの準備が必要になる。今回はスタート段階からそれを前提としていないので、必要であれば専門の先生に依頼しないと書けない。

○ 専門高校で指導する先生方に意識してもらう工夫は必要だと思う。さりとて専門教科・科目について指導要領、解説から関連する項目を抽出すると、膨大な量になる。作業的な問題だが、ここは先生方の授業ICT活用の手法を汲んでいただけるような執筆をいただければと思う。また、子どもたちの情報活用能力を育てるという情報教育の観点から言うと、専門高校の専門科目でも、情報科に限らず、農業でも、商業でも必要だということを半ページでも1ページでも記入していただき、専門学校の専門教科の先生方も例外ではなく、積極的に今の授業や活動にICTを取り入れ、広く進めていただく旨を手引の趣旨として記載しておけばよいのではないか。

○ 案の1に限定するのではなく、拡張するというニュアンスが汲めたので、結構です。

○ では案の1を採択し、必履修の教科・科目について記述するが、必要に応じて専門教科・科目についても触れるという形にする。

△ 確認だが、例えば専門教科・科目の代替関係を前提としたとき、教科情報の履修と同様の成果が期待できる場合においては、代替関係についての一文が総則に入っているので、いわゆる3観点の「情報活用能力」を専門の科目で身につけさせることが出来る。当然、情報モラルに関する内容も含まれる。そういう記述を入れれば、先程の懸念は解決するか。

○ 情報教育に関する事項は専門教科・科目の随所に盛り込まれているのでむしろ心配していないが、情報教育以外の分野で、例えば検定試験の対策を行っている先生にも、同じように教科指導という観点からのICT活用をやっていただきたい。専門教科・科目において情報技術、情報手段をどう活用していくかについて、ある程度触れていった方がよいと思う。

△ 第3章において、専門教科の教科指導の中で、ICT活用を盛り込むという視点だと思う。そういうことでいけば、ある特定の教科ではなく、産業教育、職業教育全体としてもICTを活用する、という記述を加えることで解決するのではないか。

○ 第3章の整理については、高等学校の各教科の取組の記述の中で、専門の内容についても多少触れていくことでよいのではないか。

○ 後ほどの資料3で役割分担が示されると思うが、専門教科を指導された経験のある先生もいらっしゃるので、第3章の執筆に当たっていただければ良いと思う。

 

(2)「教育の情報化に関する手引」の構成等について

・ 事務局より資料3に基づき、手引の構成案についての説明があった。

○ 執筆担当については事前にご相談したものではないが、案として示した。ご意見を頂きたい。

○ 担当以外の所にも意見をしてもよいのか。

○ 問題ない。全体の整合性もあるので、あわせて検討会で検討したい。

○ 情報モラル教育に関連するが、高等学校では生徒指導との関連が強く出るので、それについての一項目があればいいと思うがいかがか。

○ 必要があれば一項目起こしてもらった方が良いと思う。

○ 高校では道徳という時間はないが、総則の15Pに道徳教育に関する記述がある。これと情報モラル教育の関連について記述する必要はないか。

○ 記述した方が良い。日頃の指導では道徳について目に見える形でなかなか表現出来ないので、年間の指導計画の中で表現することはよいと思う。

○ 道徳については小中学校では学校の教育活動全体で行うことが記載されている。高校についても同様に総則に盛り込まれているので、同じような包括の仕方をしていくべき。

 

(3)今後のスケジュール等について

・ 資料3のスケジュールに沿って作成することが確認された。

 

 

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