平成22年4月5日(水曜日)
文部科学省東館3F1特別会議室
(鈴木副大臣)
○「熟議」の取組はまさに手探りで進めているもので、懇談会の委員の皆様の協力を改めてお願いしたい。
○インターネット活用の取組について、懇談会の下に、実際のネットの運営やリスク管理の専門家によるワーキンググループを作り、助言や支援をいただきたい。
○質の高い意見を集めていくには、どのように現場対話を行うのか、どのようにインターネットを活用していくのか、現場から本音をどのように引き出すのか等について助言もいただきたい。
○本音や現場の実感・現実を、本当に引き出せているのかどうか確認が必要であり、その点についても指導いただきたい。
○「熟議」を政策形成にとどまらず、国民のありとあらゆる現場で広げていきたいと思っており、今年は「つぶやき」から「熟議」への年にしたいと思っている。
○「熟議」の周知啓発等を目的としたシンポジウム、オフ会とオンラインのハイブリッドについても指導いただきたい。
・金子座長より、「金子座長提出資料」に基づき提案がなされた。
(城山委員)
○テーマを選択する前提として、全体的なテーマの構造化、マッピングのようなものをある程度行う必要があるのではないか。
○出てきた意見を提案につなげる際、広いコンテクストで整理・構造化することが必要なのではないか。
(楠委員)
○バーチャルな会議の良さはいくつ開いてもそれほどコストが変わらない点であり、多産多死を前提に多目のテーマを設定する、ないしここで何を議論すべきかを議論する部屋をつくるという案も考えられるのではないか。
○もう一度、学校の役割とは何かということを議論しなおすことは重要なのではないか。
○実用性があって緊急性が高いものにテーマを絞ったものと、その手前にあるノイジーだけれども何でも言える場を二層構造ですればよいのではないか。
(小松委員)
○理念的なテーマ、システムの問題、内容・方法の問題の3つくらいのレベルでテーマ設定をすることが考えられる。
○文部科学省には基礎的な情報を提供する役割をしっかりと担ってもらいたい。
(中竹委員)
○本音で議論するためにはこちら側が「ぶっちゃける」ことが必要。テーマを設定するなら未来のこと、最近始めたことにする方がやりやすいのではないか。
(塩見委員)
○現場の職員も含めて教職員が参加してくるであろうか、疑問が残る。主婦を含めて様々な人が入ってくるような工夫をすべきなのではないか。
○テーマを制限するよりも、どこでも好きなところで意見を言え、多くの参加者で(議論が)構成されるような仕組みがよいのではないか。
(与良委員)
○テーマを学校教育に限らず、マスコミも避けてきた、家庭、あるいは親といった問題を取り上げることで、議論しやすく、また本音で議論ができるように感じている。
(鎌田委員)
○テーマ・幅を広げることはすばらしいことである一方、自由にすればするほど運営にはコストがかかる。その兼ね合いが難しいところであると感じている。
(柏谷委員)
○何のために学ぶのかという大きいテーマから個々のテーマに落とし込んでいくような理念の問題というよりも、現実本当に何のために私たちは学校に行って学ぶのかということに答えられるような投げかけをすべきなのではないか。
(貝ノ瀬委員)
○教育関係者ではない一般の方で免許更新制や大学院といったテーマについてはっきりと意識して考えている人は少ないので、どのようなことに関心や不安を持っているかということを拾い集められ、広く市民の方に当事者意識を持って関わってもらうようなテーマをまずは設定し、いろいろな情報を与えながら深めていくような形がよいのではないか。
(田村副座長)
○たとえば18歳で成人とするという制度になったら教育にどう影響するのかというような具体的な中身を提言して、それについて意見を募るという程度の整理はするべきなのではないか。
○優秀な役人にどちらかといえば上から見目線で決められてきた日本の民主主義の形が変容しつつある中、熟議は大きな可能性を秘めていると感じている。
・事務局より、資料2・3に基づき説明があった。
(楠委員)
○リアル熟議については、一つのテーマに絞る必要はないのではないか。
(中竹委員)
○プロジェクトのゴールとして、関心の高い100人が熟議をしていい提案をするのが正しいのか、1万人が一言ずつつぶやいたというようにいろいろな人の声を集める方が正しいのかという点は整理しておいた方がいいのではないか。
○テーマを極論した方が議論は盛り上がる。あえて極端な意見を言えば、議論のテーマをたとえば「小中学校をなくすにはどうしたらよいか」といったような極論をするのも1つの手法かなと思っている。
(佐々田委員)
○教育の議論というのは、人それぞれの教育的な育ちの履歴をもとに、何かしらエゴ的な要素を一方には人間の心の中に持っている気がしている。それを乗り越えた普遍的な理念にどのように持ってゆくかが非常に困難な点であり、熟議に関してもアンケートやデータ、議論の解釈、方向付けの仕方に1つの課題を見出していかなければならないように感じている。
(小林委員)
○教育に関する関心マップを作りたいということではないか。興味の大きさが大きいところにリアルモデルであるシンポジウムという形で取り上げて議論していくというのがいいのではないか。
○今回のシンポジウムに関してはムーブメントの始めであることから入りやすいテーマがよいのではないかと感じている。
・委員より企業における知見をいただくため、「インターネット活用による意見の収集方策について」は非公開となった。
・熟議のPR戦略について博報堂から助言いただいた。
(以上)
生涯学習政策局政策課