教職課程コアカリキュラムの在り方に関する検討会(第5回) 議事要旨

1.日時

平成29年6月29日(木曜日)

2.場所

中央合同庁舎第4号館 1208特別会議室

3.議題

  1. パブリックコメントの結果について
  2. 教職課程コアカリキュラム(案)について
  3. その他

4.議事要旨

(1)冒頭、平成29年5月27日から平成29年6月25日までの期間に実施したパブリックコメントの概要及びパブリックコメントを踏まえた教職課程コアカリキュラム(案)について事務局から説明があり、議論がなされた。主な発言は以下のとおり。

【委員】
 パブリックコメントについて、学会等からの意見はどの程度あったのか。

【事務局】
 必ずしも数は多くないが、学会としての意見もあった。

【委員】
 資料3-1の14ページの(1)教育課程の意義の到達目標3)で修正している「理解している」、また、20ページの(2)児童及び生徒全体への指導の到達目標3)の「例示することができる」、及び、同ページの(3)個別の課題を抱える個々の児童及び生徒への指導の到達目標3)の「例示することができる」、の文言について、「例示」と「理解」の使い分けを教えて欲しい。

【事務局】
 ワーキングでは、「理解している」については、全体について理解している、理解の程度がより深いもの、「例示できる」については、全体について理解するところまでは至らなくても、代表的なものについて例を挙げられるもの、というように、程度としては「理解している」の方が内容としてのレベルが高い、という理解で作業していただいている。14ページについては、教育課程が社会において果たしている役割や機能について、全般的に理解しているというふうにすべきではないかというワーキングでの御提案を踏まえ、修正したもの。

【委員】
 2点ある。1点目は、資料3-1の11ページ、教育に関する社会的、制度的又は経営的事項について。前回の会議でも発言したが、一般目標の数が3つ挙げられており、1つ目は社会的事項、制度的事項、経営的事項の中からどれか1つを選ぶことになっている。そして2つ目が学校と地域の連携、3番目が学校安全への対応となっているが、後の2つは事項名の括弧に含むものであり、全体の分野の柱の3分の2が含む事項になっている。この授業をとるのは恐らく大学の1年生か2年生なので、入学したばかりで、法律も学校のことも何も知らない学生が、いきなり学校安全と地域連携を3分の2学ぶというイメージに捉えられてしまうのではないか。むしろ、社会、制度、経営をそれぞれしっかり学んだ上で、その中に、この地域連携、学校安全を制度的に理解する、経営的に理解する、社会的に理解するというように、この2つを達成目標の中に入れ込んだ方が全体としてのバランスがとれるのではないか。
 もちろんコアカリの考え方、背景の中では、授業回数を縛るものではないと書いてあるが、このような形では、独り歩きして、授業の3分の2をこの含む事項だけでやってしまう可能性があるのではないかと心配している。
 2点目は、コアカリの背景と考え方のところ。資料3-1の2ページの(2)教職課程コアカリキュラム作成の目的について、共通のものを習得した上で、地域や学校のニーズ、大学の自主性を反映する旨明記されてはいるが、それがあまり伝わっておらず、大学関係者は、大学の授業がかなり拘束されてしまうのではないか、担当の教員の裁量が狭められてしまうのではないか、あるいは御自分の研究が発揮できないのではないか、という懸念を持っているように思われる。本会議の初めの頃に見た、他の医学や獣医学のコアカリでは、目安として大体3分の2が共通、3分の1程度が大学の独自性、となっていた。3分の1、3分の2と数字を入れるのは難しいと思うが、あくまでもこれは最低限というふうに捉えて、例えば、表現の仕方として、大学の担当の先生方の研究成果をもっと反映させることができるコアのカリキュラムだ、と理解できる表現を盛り込めないか。そうでないと、コアカリの内容で15回全部授業する、ということになりかねない。

【委員】
 1点目の11ページについて。確かに含む内容について、(2)(3)と項目立てすると、かなり重たいという印象を与えることはあろうかと思うが、ワーキンググループとしては、是非これを入れてほしいという分かりやすいメッセージとして、社会的、制度的、経営的というのは「又は」でくくられていて、極論すれば、(1-1)の社会的事項だけでも制度上問題ないことに対して、「含む」内容は、(1-1)であっても、必ず入れなければならないという位置付けになっているので、あえて目立つ形にしている。ただ、15回の授業の中での回数を示すものではないため、そのあたりはいろいろな説明会の中で、あり得る柔軟な形を伝えていただきたいと思っている。

【委員】
 授業で扱う回数を制限するものではないというのは全体について言えることであるため、そこははっきり課程認定申請の際などに説明していくので、大丈夫ではないかと思う。

【委員】
 2点目について、議論の最初あたりから、基本的にはほかの分野のコアカリキュラムのことを念頭に置きながら、やはり全体の3分の2か7割ぐらいがコアカリキュラムであろうということで議論していたと思う。数字やパーセンテージを記載するというのは非常に難しいことなので慎重であっていいと思うが、言われてみるとこの文言だと、自主性がどの程度保証されるのかについてちょっと疑心暗鬼が生まれかねないという印象があるので、一工夫できないものか。

【委員】
 これは、数字で3分の2とか、あるいは最低限等と示すことの方が弊害があるという共通理解だったように思う。教員個人の考え方等が生きていかなければ教職課程にはならないので、むしろ作成の背景の方で、大学の自主性や独自性を反映していくことは当然のことだと書いているのだと思う。そういう共通理解の上で、大学は教職課程の編成を考えれば良いので、かえって3分の2とか、70%とか、最低限これだけは、という方が私は縛ることになるのではないかという気がする。

【委員】
 今の御説明で納得できたが、ということは、裏返して言えば、コアカリキュラムについて、触れられていればいい、あるいは内容的に込められていれば良いのであって、その外にあるものについては自由裁量で設計してかまわない、ということをもう少し分かりやすく表現できないか。

【事務局】
 補足すると、12月12日の第3回の会議資料として、教職課程の教育内容のうちコアカリキュラムとして定める割合について、専攻分野についてはその3分の2から7割あるいは割合は示さないがコアカリキュラム以外の発展的な内容を求める例があることを示した上で、第2回の会議において御議論いただいた内容についての資料を配付したが、その内容としては、まずコアカリキュラムについて、初めから何割だという割合を示して議論するのは難しいので、まずは学ぶべき内容をきちっと精査することが先なのではないかという御意見、あるいは、コアカリキュラムとして定める割合が、その割合が多いものから比較的少ないものまで事項によって異なってくるのではないかという御意見、一方で、他のコアカリキュラムがおおむね3分の2であったり7割というものが多いので、教職課程コアカリキュラムについても同程度とすべき、主にこういった御意見があった。
 ワーキンググループで作業いただくに当たっては、検討会において多様な御意見があり、概ねの相場観は示されたものの、事項によって変わってくるため、必ずしも何割ということではなく、内容として必要なものが含まれるように作っていただきたいとお願いし、その結果できたのが今回の案であるので、まずあらかじめ何割ということを定めて作ったものではないということが1点で、事項によって多少変わってくるということになる。ただし、全体としてこれが何割ぐらいということは、ワーキングの中で特に議論したわけではないので、数字を出すのか、あるいは、その考え方として、先ほどお示しした法科大学院の例のように、割合は示さないが、そのコアカリキュラムは、当然、最低限、共通的に学ぶ内容であって、それ以外の発展的な学習を求めるというような考え方とするのか、現在は、この法科大学院のコアカリキュラムの考え方にやや近い考え方になっていると認識している。

【委員】
 要するに、コアカリキュラムをシラバスに盛り込むに当たっては、コアカリキュラムの趣旨をシラバスにおける中核的、中心的、重要な位置付けのものとして含むようにしなさい、という理解でよろしいか。「趣旨」と言ったのは、文字通りの表現を使わなくても良い、という意味で。やはり、量的に示すのは色々な意味で好ましくないと思うが、極めて重要なものとしてコアカリキュラムが出されることになるので、そういう意味合いが伝わる方が良いと思う。

【委員】
 今の7割とか3分の2という議論について、私自身は、資料5の15ページ目の概念図が頭に入っているので全然違和感はなかったが、パブコメを見ていると、どうもこの図は頭から外れてしまって、教職課程コアの中身は到達目標で満たされている、例えば15時間使うにしても、それで全部満たすような受け取り方をされているのかなという印象があった。何か概念図のような形でお示しできると、必ずしも3分の2とか70%とか言わなくても理解してもらえるかなという印象。

【委員】
 コアカリキュラムでは、大学の自主性や独自性については前面に出ているが、その雇用者側のことには触れられていない。教育委員会や、私立で言えば学校法人が教員を雇用するときに、大学の独自性というのがどれだけ評価されているかということが出ていないので、全く大学の立場からの議論になっているような気がする。なぜコアカリキュラムなんだというそもそもは、いわゆる雇用者側から、学校現場から求められている、ということがもう少し前面に出た方がいいと思う。それを受けて大学がやるのであって、大学の教育したことを学校現場で反映してもらいたいというのは反対だろうと思う。大学のための小学校・中学校・高等学校ではない。そこが少し逆立ちして歩いているんじゃないかなという気がする。
 大学が責任を持って教員養成をやるというのは、誰に対する責任だというと、それは学校に対する責任であって、大学に対する責任ではないと感じている。教職課程の科目に大学の自主性というものを出し過ぎると、採用する側からすると、逆に選ぶときの基準が曖昧になってくるし、実際に採用した後の教育活動に対して、校長なり教育委員会の方の指導が行き届かなくなってしまうという懸念がある。だから教員養成された人材を受け取る側の観点からも、ここをもう少し明確にしておく必要があるのではないかなと考えている。

【委員】
 今、受け取る側、採用側という話があったが、私は、コアカリキュラム作成の背景と考え方の文章を、まず大学がどれだけ理解するか、というところにかかっているのではないかと思う。教員の重要性、特に資質能力の向上の重要性が叫ばれる中でコアカリキュラムの作成が求められていると理解したとき、基本的にその考え方を理解した上で、それぞれの大学の教職課程というものが編成されなければいけないものだと思っているので、今言われたように、現場のニーズがどこにあるのかというところはそれぞれの大学が十分お考えいただくということが大事だと思う。
 したがって、先ほど時間や割合の話などがあったが、特にそれぞれ細分化したものを積み上げていけば教職課程が構成されるという考え方ではなくて、この全体目標を、教職課程を設置される立場の方が理解した上で取り組まれるということがまずもって必要ではないかと思う。そもそもの話でいけば、何を積んでいくということよりは、教職課程に携わる大学の先生お一人お一人が、この教員養成の重要性というものを認識し、自分の持っていらっしゃる講義、講座の中で、そこにどのように迫っていくことができるかという考え方を持っていただくということが必要ではないかと思う。細々と言うことよりも、御自分の大学の中で、我が校の教職課程のコンセプトはこういうものだとか、そういうことが実際に語られるようになることが、このコアカリキュラムの作成の意味を持つのではないかと思っている。

【委員】
 パブリックコメントを見ると、委員が言われたように受け止められるものもあることはあるけれども、このコアカリキュラムの案を作る過程では、そういう立場で作った、ということではないと思う。確かに教員というのは雇用されているものであることは間違いないが、それを育てる教職課程は、やっぱり豊かで魅力のあるものでないといけないということを、私たちは願って作った、だから、実務的なものだけがあればいいという考え方ではなかったと思う。
 それから、教職課程について、コアカリキュラムは初めて作るので、まだまだ工夫すべき点はたくさんあると思う。これまでにも何回か言ったが、とにかく一遍作ってみないといけないので、「国立の教員養成系大学・学部の在り方に関する懇談会」から数えてほぼ13年、14年経つが、今度こそ作って、みんなの実践的検討が必要だと思う。実際に教職課程でやってみて、その中で、基本的なことから含めてみんなでいいものにしていくということが大事なので、その出発点ができたというふうに多くの人が理解してくれればいいなと思っている。というのが作ったときの共通理解だと思う。

【委員】
 今後採用する立場で言うと、採用試験の内容も、大学が、こういうことを大事にしながら学生を指導しているということを考え併せて、どういう教職の教養などを測っていくことが必要なのかという考え方を持たなければいけないと思うし、大学だけの問題ではなくて、採用する側もこれを生かす立場で考えていかなければいけないと思う。

【委員】
 資料3-1の19ページ、教育の方法及び技術の全体目標の表現を簡略に縮めて、主語が「教育の方法及び技術は」で「技能を身に付ける」で終わっているが、日本語として落ち着かない印象がある。より良い表現はないか。

【事務局】
 最終的に平仄を調える意味で語尾を統一したが、確かにこの修正をすると意味が通りにくくなるかもしれない。

【委員】
 もうちょっと実践的に修正していくのが良いか。

【委員】
 資料3-1の20ページ、生徒指導の理論及び方法の全体目標で、「他の教職員」と「職」が追記されたが、他のところで、「教育公務員」が「教員」になったりして、「教員」と「教職員」の表記が混在している。使い分けがあれば教えていただきたい。

【事務局】
 教育公務員のところは、教育公務員若しくは教員そのものに係る義務等に関するところであり、ここでは、学校の事務職員の方に係る義務について取り扱うことを想定していない。生徒指導の理論及び方法のところの「教職員」という修正は、実はパブリックコメントの中でいただいた、学校の事務職員やスクールカウンセラー等、様々な職の方との連携が具体的に想定されるのではないか、という具体的な修正の御意見を踏まえて修正したもの。

【委員】
 繰り返しになるが、最初にお話しした11ページの社会的、制度的又は経営的のところ、この分野の授業を考えると、やはり柱としては含む事項が大き過ぎるような気がする。例えば、(2)と(3)を一本化するとか、あるいはこの2つを上の社会・制度・経営の中の到達目標の中に全部入れるとか、そういった形にした方が全体の落ち着きがいいような気がするので、可能であれば御検討いただきたい。

【委員】
 (2)と(3)を1つの柱にしてその中で分化するという考え方については、専門領域の先生と改めて相談させていただきたい。

【事務局】
 ただ、従来の社会的、制度的、経営的事項に、地域連携や安全というものが最近大事な問題として出てきた、という経緯を考えると、そこが強調されるのは自然なことで、そんなに気にしなくてもいいのではないかという気がする。この部分が重くなっているというような量的な考え方をとっていないということをやっぱり繰り返し説明していけばいいことで、東日本大震災等が起きて、学校や教育に対するインパクトが非常に大きかったということをすごく感じているので、そういう新しい問題への気配りが強く出るのはむしろいいことなのではないかという気がする。そこを余り分量的な考え方にしないでやっていった方がいいかと思う。

【委員】
 それは分かるが、やはり独り歩きしてしまうという懸念がある。それから、やはり大学の授業は学問的、体系的に組み立てられている必要があると思うので、事項をただ並べるというのでは、大学の授業としてはちょっとどうかと思う、その意味でバランスが大事かと考えたものであり、決してこれを否定するわけではない。ただ授業全体として考えると、ここの比重がちょっと重過ぎるかなという気がしているところ。

【委員】
 大学の授業について学問的、体系的にと言われるのはそのとおりだと思うが、コアカリキュラムがそのまま授業になるのではないと思うので、むしろそっちを強調しておくべき。担当者の自主性や知恵を大事にする方が重要であるので、コアカリキュラムがこういう分量になっているから授業が必ずこうなってしまう、というのは、教職課程の担当者として短絡過ぎると思う。

【事務局】
 事務局としても、到達目標の数と授業回数というものが必ずしも1対1ではないということは作成の背景と考え方で書いているし、今後の説明会においても丁寧に説明していく。実際に、含む事項については、裸で書かれている事項に比べると、どちらかというと授業回数も少ないと思われる。例えば社会的事項については、到達目標は4つだが、実際に書かれている内容等を踏まえて、各大学において、この内容を適切に教えるのであれば、必要な回数というのもおのずと出てくる部分はあると思う。ただ、パブコメ等も含めていろいろな御意見や御懸念があると思うので、そこは何度も丁寧に、様々な説明会の機会で周知、説明していく。

【委員】
 これから教員を採用するに当たっては、何を学んできているかと併せて、どのようにそれを学んできているか、を大事に見ていきたい。例えば、学生が、教育実習はもちろん、インターンシップや時にはボランティアのような様々な形で学校現場を訪れて児童・生徒と触れ合う機会の中で、実は、コアカリキュラムの様々な内容を含み込む要素も多分にあるのではないかと思っている。座学で学ぶべきものもたくさんあるだろうが、それぞれの大学で工夫して、学生が現場で体験できる機会をより多く設けていただく、その中で、このコアカリキュラムの中に大事にしていきたいものも含み込んでいくような発想で、実践性につながるような体験を是非とも教職課程の中で設けていただきたい、と思うところ。

【委員】
 再課程認定にも関わると思うが、科目名称までは踏み込まないのか。例えば教科の指導法であれば、英語なら英語の指導法等と分かりやすいだろうが、「教育の基礎的理解に関する科目」という名称は、このままカリキュラム表に載せるのか。何か標準的な名称があって、それを使えば、再課程認定のときにチェックしやすくなるということなのか。

【事務局】
 課程認定において、特定の科目の名称を指定することはなく、ある程度、幅を持って設定していただくということになる。科目の名称の例というのは、課程認定の手引きの中にもお示ししているので、御参照いただきながら設定していただくということになると思う。

【委員】
 具体的な科目名称の例示があれば、大学が実際に教職課程の中の科目を決めていくときにやりやすいんじゃないかと思うが。

【事務局】
 省令上の複数の事項を併せて大学で1つの授業科目として開設することもあり得る。あくまで内容のまとまりのタイトルという意味で、事項が掲げられているが、これが必ずしも1単位、2単位のまとまりを持った単独の科目に直結するものではないので、そこは様々な組み合わせのパターンによって授業科目の名称も変わってくるものと考えている。

【委員】
 このコアカリキュラム(案)は、どういう形で世に出るのか。つまり、これをベースに再課程認定をするが、例えば学習指導要領のような形で示すのか、この検討会の案として示すのか、何か、法的な拘束力というか、根拠をどういうふうに与えて出すのか、今後の出し方を教えて欲しい。

【事務局】
 このコアカリキュラムは、この検討会の中で御決定いただくので、検討会の結論という形でまずは世に出させていただきたいと考えている。その上で、それをもって課程認定の中で利用するという流れで考えている。中教審教員養成部会には報告という形になると思う。

【委員】
 教員養成部会に報告するということが、1つ、社会に公表するということ。

【委員】
 コアカリキュラムの内容というのは、採用試験の内容にも反映されるのか。

【委員】
 この中身を直接試験問題にするということではないだろうが、採用試験を作る側も、大学で、今、どういう内容で教職に関する教養を学んできているのかというところを十分検討しないままにやっていたところはあるのかなと、改めてこういう作業の中で感じる。コアカリキュラムができて、学生がどういうことを学んできているのか、あるいは大学がどういうことを大事にしながら指導しているのかという基本的な理解はすべきだと思う。ただ、具体的な問題の在り方は、それを踏まえた上で今後検討も必要だと思う。このコアカリキュラムで学んだ学生が世に出てくるのが平成34年だか35年だか、その頃になるかと思うので、今後の在り方は検討していきたい。

【委員】
 できれば反映していただかないと、一生懸命勉強した学生が、採用試験で全然関係ないことを聞かれたら、4年間、何をやっていたんだろうということにもなるし、現場で必要とされているものがここに入っているということなので、採用試験等でも、ある程度、それが求められていることだというのは必要ではないかと考える。

【委員】
 今回のコアカリキュラムの中に含まれている内容は、やはり今の時代で求められる内容になっていると思うので、そういう形で採用者側がこれを理解した上で採用の在り方を考えていかなければいけないと思うし、また地域でいろいろな大学との協議会を設けるという形になろうかと思うので、その中で、大学がどういう考えの中で教員養成を図っているのか、それを採用する側が十分理解しておくということも、今後、必要になるかと思う。特定の大学だけとの関係だけではもちろんなく、基本的なベースになるものが、このコアカリキュラムだと思っているので、大事にしていきたい。

【委員】
 こういう形で現場と大学との橋が架かっていくということが、昔から比べたら、随分改善されてきているが、さらに、コアカリキュラムができることが現場と大学とを接近させ、あるいは橋が架かっていくということに貢献できればすごくいいことだと思う。
御意見はまだたくさんあろうかと思うが、議論としては大体出尽くしたところなので、御意見の今後の扱いについて、座長として事務局と調整の上、修正すべきところを修正して、最終案にするということでいかがか。
(「異議なし」の声あり)

【委員】
 では、そのようにさせていただく。科目名称の話も出たが、事項名もまだ免許法施行規則が最終的に確定していないので、その事項名と連動している部分も含めて任せていただくということにしたいと思うが、いかがか。
(「異議なし」の声あり)

【事務局】
 この後、座長と、本日御意見のあった点について御相談の上で、御説明があったとおり、免許法施行規則等と連動する箇所については連動を図り、最終的に、この検討会としてのコアカリキュラムという形でまとめていきたい。

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