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教職課程コアカリキュラムの在り方に関する検討会(第3回) 議事要旨

1.日時

平成28年12月12日(月曜日)

2.場所

文部科学省(中央合同庁舎第7号館)3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 教職課程の目標設定に関するワーキンググループの設置について
  2. 教職課程コアカリキュラムの検討の在り方について
  3. 教職課程コアカリキュラムの活用方策について
  4. その他

4.議事要旨

(1)冒頭、教育公務員特例法等の一部を改正する法律について事務局から説明があり、次に教職過程の目標設定に関するワーキンググループの設置について決定が行われ、その後、ワーキンググループ委員予定者からの意見等に関する検討方針案について質疑応答が行われた。質疑応答の主な発言は以下のとおり。

【委員】  
 教職課程でどのような身に付けるべき資質能力、知識理解や技能について何を中心にすべきかという点が、本当に重要で大きな議論になる。これについて、確かにコンピテンシーベースで、例えば、「子供の心理を理解し対応する力」と示したとしても、それを大学の授業の一コマで修得させるのは難しいが、そのための資質能力を習得させるために、どのような内容を学べば、その力が身に付くだろうかというコンテンツも含め、体系的に考えなければいけない。

【委員】
 WG予定者は人数が多く、かつ、様々な専門性を有している。事前説明会に参加したが、皆、難しい問題に対して、ストレートに対応しようとしてくれていることに安心した。そもそもコアカリキュラムを作る意義はあるかといった議論はほとんどなく、こうしたものが必要だという前提で議論は進んだ。しかし、実際の作業を考えていけばいくほど、難しい作業であることもよく分かってきたと感じている。

【委員】
 先ほどの説明を受け、WGのメンバーや作業手順を伺い、良いものができそうな期待感を持った。
 コンテンツなのかコンピテンシーベースなのかという議論は、複層説で両方うまく中に取り込んで、「こういうことを知っていることで、何とかができる」というような目標をうまく表現していただくといいかと思う。
 例えば、医者の世界ではコアカリの内容をきちんと大学で勉強すれば立派な医者になるかと言えば、それだけではなく、コアカリに現れない隙間の部分に相当意識して、大学教授が医学生に伝えている。手術の手技では、「心臓の右を通って、そこを2センチ行ったところから左にカーブして」などということは文章で教えられないので、そこは実地訓練というところになるだろうが、実践的な資質能力を身に付けるために、論理的にはコンテンツなのかコンピテンシーなのかと説明できるけれども、両方含んだシラバス作成に応用できるような到達目標を作っていただければと思う。
 それから、教科専門と教科教育の教科内容構成という部分は、今回の法改正で、教科の指導法と教科専門の融合が実現したという法的基盤を前提に、教科教育と教科専門の共同化を前に進めていくことが重要だと考える。
 この点の整理の仕方として、「まずは教職に関する科目から」というが、その「まずは」というのは逃げなのか、それとも、後で教科専門をやるということなのか、この点が曖昧なので、教科の指導法等うまく取り込んで検討していただければと考えている。

【委員】
 WG委員には大学の研究者が多く、議論の中心が大学における科目をどう構成するかという点に置かれると思うが、実は現場の立場からは、教職課程コアカリキュラムの活用の在り方にも大きな関心を持っている。WGにも2つのWGを兼ねる形で現場の先生方が参加しているが、是非とも、こうした現場の先生方の声を大事に拾っていただきたい。
 また、着任時に必要な能力は大学教育で学生が身に付けるべき資質能力であるとも言えるが、今の学校現場はこれまでの大学教育の中で習得した能力だけでは対応し切れないものもある。学問や知識を身に付けるだけでなく、教員になるに当たってもっと多くの経験を身に付けてきてほしい。

【委員】
 WG委員の意見を整理すると、研究ベースの議論のように聞こえるが、実際はそうではなく、もっと実践的な世界での意見が多かった。例えば、意見の中で、医学や獣医学等の分野は国家試験が行われることが前提であるため、コアカリや教育課程がきれいに整理されているが、教職の場合には統一的な試験がないことに起因する難しさを、きちんと押さえていかなければ、大学の現場で統一的な対応ができないといった議論も展開されていた。

【委員】
 幼稚園教育の部分では、昨年の中教審答申で、教科専門と指導法が合わさっただけではなく、「教科の専門」が「領域の専門」に改められた。これは現場の養成校により多様な実態があるが、従来、幼稚園教諭養成の場合に、実質的には小学校の「教科に関する専門的事項」を教えている場合も少なくなかった。それを今回「領域に関する専門的事項」にした趣旨は、幼稚園教育の独自性をはっきりさせながら質を上げるためである。全国の養成校でこの趣旨を踏まえた改革が行われることを望む。
 一方で、幼稚園教諭の養成の場合には私立大学や短期大学が担う割合が多く、一部は専門学校も担っているため、国立大学の教育学部のように直ちに理念的に目指すべき姿に変わることは現実的には厳しいと考えるため、ある程度経過措置を設ける等して何年か掛けて養成現場に浸透させていただく方策を、是非工夫していただきたい。

【事務局】
 教職課程コアカリキュラムについては、まずは全学校種共通的な部分について定めるという前提で考えており、各学校種特有の部分については、それぞれ別の仕組みが考えられる。今後、領域についてどのように考えていくのかについては御相談させていただければと考えている。なお、WGにおいては、幼稚園特有の事項もあり、また、幼稚園教諭の視点で横串でチェックしていただくべき事項もあるため、複数名の幼稚園関係者に参加いただいている。

【委員】
 幼稚園教諭については、小学校以上に巻き込んでしまっていると、何も作っていなかったという結論になる可能性も出てくるのではないか。また各教科の指導法についても、単位数が大きく異なる小学校と中高で共通したものをつくるというのは無茶ではないか。こうした、学校種の違いというのはかなり意識しなければいけないだろう。一方、二種免許と一種免許については、二種免許は一種免許の単位数の少ないものなので、一種免許ベースで考えてもらえばよいだろう。
 1単位当たりの到達目標数の目安を示すのは妥当だと思うが、1単位当たり10項目というのは多過ぎるのではないか。1単位当たりの授業回数が7・8回なのでその回数の7割を目安に考えれば5項目ぐらいまでは絞り込まなければ、大学に自由度がなくなってしまう。それは大学の教授の自由を、少し拘束し過ぎていると感じるので、せいぜい5、6項目程度が妥当ではないか。

【委員】
 1単位当たりおおむね10項目というのは、多過ぎて実際不可能だと思う。私自身、実際に教職の基礎に関わる2単位の授業科目を担当しているが、シラバスに示す到達目標は5項目であり、これ以上はなかなか書きにくい。
 細かくたくさんのコンテンツを盛り込むと、「その内容をこのままやれば良い」ということになってしまい、担当する教員の裁量の余地がなくなってしまう。コアカリキュラムは最低限の共通的な内容であるため、それはなるべく少ない方が良く、私は1単位5項目、2単位10項目、これよりも少なくても良いと考えている。
 余り目標を多くし過ぎると、実際首が回らなくなってしまうのではないかという懸念を持っているので、共通性と実質性というもののバランスを取った方が良いと考えている。

【委員】
 全体目標は恐らく1つの科目に1つの全体目標が定められ、判然としないがその全体目標をブレークダウンした形での一般目標が2、3、その一般目標を受けて到達目標が定まってくると考える。到達目標というのは、木を見て森を見ずということになってはならないため、おのずと全体目標が示す内容、そして一般目標がそれをブレークダウンした形で示す内容や個数に応じて定められることになると考えている。
 コアカリキュラムとして示す内容は、国民が納得できるものでなければならないと考えるため、実際のWGでの作業が見えていない段階で1単位当たりの到達目標を判断することはできない。
 全体目標、一般目標についてはコンピテンシーベースであり、到達目標についてはコンテンツベースという考え方には賛成。

【委員】
 WGの議論でも、今のように言葉で明確にはならなかったが、「えー、10個ですか」という感じだったと思うし、やってみなければ分からないという雰囲気だった。ただ、作業仮設として個数が見えてこないと、作業が出来ないという雰囲気でもあったので、今回の議論で整理が進んだ気がする。

【委員】
 今の議論でも「全体目標」、「一般目標」、「到達目標」、「コンテンツ」、「コンピテンシー」と、これだけの言葉が出てきているが人によって理解が異なるのではないか。これらを何かの形で、定義しなければならないのではないか。
 例えばシラバスでは、一番上に全体目標があって、次に一般目標や到達目標もあるというような書式になるのか。それとも、そういうものを全て含んだ、科目の身に付けるべき知識や技能が一つずつ規定されるのか。
 私はそんなに細かく立てる必要はない気がする。例えば、教職10科目10単位分の目標があって、それぞれの科目の全体としての目標があって、個別の内容はある程度大学が決められるようにすべき。
 それから、例えば医学部では心臓を教えて肝臓を教えないといったことはあり得ないので、必要な臓器を全てコアカリキュラムに規定する必要があるが、教職課程では教員として考えておくべき、身に付けておくべき知見と経験に基づく技能が、全体を通して身に付けられるよう整理する必要があるため、大学や担当教員が考える余白の部分が必要。「教育の理念」という事項で、古代の教育理念や中世のヨーロッパの理念、日本の近世史の教育思想も必要と事細かに規定するべきではなく、大学の教職課程として、大学が独自に考えて入れて含めることができる余白を作る必要がある。その意味では、1単位だと8回の授業が実施されるため、その3分の2ぐらいまでの到達目標数が妥当で、それ以上盛り込んではならない気がする。

【委員】
 基本的な考え方はWGとも一致していると理解しています。ただ、具体的にイメージして作業に着手するため、例えば、全体目標ではその科目の中でどのような知識を身に付け何が出来るようにするか、一般目標ではそこに含める必要がある事項、例えば、教育の理念、思想、歴史のようなものが立つというイメージで、作業をしてみようと考えている。

【委員】
 大学にいる者として、1単位である程度の数のコンテンツを扱うことは考えられるが、コンピテンシーとなると多くは盛り込めないのではないかと考えている。

【委員】
 コアカリキュラムのためのコアカリキュラムにならないように配慮していただきたい。何のためのコアカリキュラムかと考えたとき、大学のためのコアカリキュラムではなくて、最終的には1条校で大方は公立学校の教育に資するコアカリキュラムでなければ意味がないという点をはっきり示しておく必要がある。
 学長として科目を用意する立場からは、有っても無くても良い内容は余計なコストとも考えられるため、学ぶことで採用に近づく、あるいは現場に近づくものであることを明確に打ち出す必要があると考える。そういう考え方を打ち出せば、科目を用意する側としては非常にありがたいということが今までの議論に抜けていたのではないか。最終的には学校現場が何を欲しているかが十分に反映されていることが必要なので、そこが見逃されないようにする必要がある。

【委員】
 WGの委員はこれから大変な作業を行うことになるので、無駄な作業を強いることにならないよう、今の議論を早く整理して提示する必要がある。そういう意味では、検討会の役割や責任は大きい。全体目標、一般目標、到達目標、それからコンテンツとコンピテンシーの関係やこれらの構造を早く示す必要がある。
 また、コアカリキュラムの利活用の方法についても整理をしていく必要があると考える。

【委員】
 1単位10項目は多過ぎるのではないのという議論があったということを紹介しながら、10項目程度の目標を上限にと書いてあるが、10にこだわる理由はあるのか。

【事務局】
 10項目の具体的な根拠や積算があるわけではなく、先行する分野の作成手順などを聞く中で、それぞれの学問分野の関係者が自分の分野については分量を増やして欲しいという要望を行うことで、結果的に目標の数がかなり多くなってしまったという話を伺い、無駄な検討を省くためにも上限を設定する必要があると考えた。それを1単位、7.8回の授業回数であるのでプラス2個ぐらいかなという程度の感覚で置いたものである。
 このため10項目無ければならないというような話でもなく、本日の御議論も踏まえて、もう少し少なく提示をさせていただくことは当然ありえると考えている。

【委員】
 目標を検討する中で気づいた点をメモとして残していくことが後で役に立つと考える。この内容を共有したり、引き継いだりすることが重要であり、項目を作ってしまうことが一つの目標としては設定されているが、その作業の中で生じる注釈、注意、要望を忘れずに記録することを勧める。
 あわせて、構造仮説を示す必要もあると考える。

【委員】
 重要なのはどういう形に構造化するかという点である。先ほどのコンテンツの問題も、10項目で作ったものをまとめて5項目にすることもできるが、どのように構造化・体系化するかについては、大学での教員養成を行うときに、教職課程を組みやい、考えやすいものにしていただきたい。
 ただ、2単位で20項目を扱うのは現実的には不可能であり、例えばアメリカでは1つのコンピテンシーに対して5項目の内容が一般的。この程度であれば大学でカリキュラムを組みやすいと考える。

【委員】
 1つの事項を複数人で検討することが多いため、はじめから5項目や7項目と決めるのではなく、まずは大きな幅で作業を行っていただく必要があると考えるため作業仮設として最大10項目という目安があった方が作業は行いやすいと考える。

【委員】
 コアカリキュラムは、大学の授業科目における単位認定に何か示唆をするところがあるのか。それとも、単位認定は大学の先生方の裁量に任せますというお話なのか。
 平成13年の在り方懇の答申のキーワードは「力量ある質の高い教員を養成しよう」ということだったが、当時の現状としては「無責任な予定調和論」がまかり通っていた。コアカリキュラムを策定するということは、こうした状況に対して責任のある予定調和を築くという話であり、私は単位認定にも示唆があった方が良いと考える。
 先行事例である医学部や獣医学部は、そもそも学生の質が高く、国家試験があることによっても能力の担保がされている。対して、教員養成では、50年前からずっと無責任予定調和論がはびこっていることに加えて、その間に教員養成学部に進学してくる高校生のレベルが大きく低下しているという現状がある。このような学生に対しても、教職課程コアカリキュラムを提供することにより良い先生となれるようにするためには、教職課程が責任を持って厳格な単位認定を行う必要があるのではないか。
 例えば、4年生の後期に教職課程全体を振り返る教職実践演習で「優」の評価を受けた学生が、現場に出たら全く先生として仕事ができないということがあれば、それは「優」を付けた教職課程の責任という話になると考える。
 コアカリキュラムに基づきながら教員を養成し、その結果、養成された教員が良い仕事をするというところまで見据えないと、コアカリのためのコアカリになってしまう可能性があると考える。

【委員】
 コアカリキュラムは課程認定とは結び付けないのか。課程認定の対象にならないのであれば、対応した科目を用意する根拠がなくなってしまう。そうすると、「すばらしいもの出たので参考にしましょう」で終わってしまうので、コアカリキュラムは課程認定にも影響し、できれば各教育委員会ではコアカリキュラムを踏まえた共通の採用試験を行ってもらえれば、コアカリキュラムの存在意義も高まるのではないか。

【委員】
 活用のイメージができることがコアカリキュラムの原案を作る上でも大事になってくる。

【委員】
 教職員支援機構の研究開発機能に期待される内容の一つとして、都道府県が実施している採用試験の一部を共同実施できないかという問い掛けがあり、そのために何が必要かを検討している。
 コアカリキュラムが成立して、大学がコアカリキュラムの内容をしっかり教えるようになれば、共通的な能力で測ることができるものは共同試験で測るという段取りになると考えている。統一試験で大学で学んだのとは全く異なる違う問題を出すという話にはならない。その意味では大学教育と採用試験がコアカリキュラムによりつながることになる。
 そのためには、コアカリキュラムの内容がシラバスに反映され、そのシラバスが課程認定で認定をされ、各大学はシラバスに基づき講義演習を行うという一連の流れを作ることが必要で、どこかで切れてしまうと全て外れてしまう。
 このコアカリキュラムの内容を踏まえて授業を担う教員を新たに雇用する必要があるのではないかという考えがあるかもしれないが、既に課程認定を受けている大学であれば必要な教員数は足りているので、頭を切り換えて、教師を育てるための教育を行っていただければと思う。ただし、コアカリキュラムの内容を教えると同時に、大学人としての矜持を保ち、大学自身が自主的に工夫する隙間の部分も必要だと理解している。

【委員】
 採用試験に関わり、現場に出てから役に立つということが明示されなければ、先生方は頭を切り換えないと思う。

【委員】
 科目名称はみな同じでも内容がバラバラという状況を改めるためには、コアカリキュラムの機能がはっきり示されることが必要。

【委員】
 教職課程の改革が、単位認定、教職課程を修了したあとの免許授与の授与、採用試験、教員育成指標と連動した全体の改革だと思うので、それらをつなぐべきであるということは大いに賛成。
 一方で、それは緩やかなつながりであるべきと考える。ペーパーテストで測れるものには限界や偏りがあるため、そういう面が強調すると、コンピテンシーと言いながら一番測りやすい知識だけを問うことになってしまう。例えば「教職の意義」を理解しているかについてテストで測ることは難しい。
 そういう意味で、コアカリキュラムを考慮して単位認定するという大きな方向性は良いが、個別の事項の評価にまで及ぶと、少しやり過ぎではないかと思う。
 この辺の緩やかさも必要だと思う。

【委員】
 昨年12月21日の中教審の答申でも、大学における養成、これがコアカリキュラムに相当すると思うが、それから採用と育成、研修が三位一体で続いていかなければならないと提言されている。
 教職課程コアカリキュラムが大学の教員養成に反映されなければならないし、各教育委員会でこれから検討を行う教員育成指標や教員採用選考と大学における教員養成に齟齬が生じてはいけないと考える。
 コアカリキュラムの検討状況は各自治体の育成協議会に情報提供されるものなのかを確認したい。

【事務局】 
 先生の御指摘は、今回の法改正の一番目玉の部分であり、資質向上に関する指標と、それを策定するため大学にもお入りいただく協議会で、ディマンドサイド、サプライサイドが一緒に議論ことにより、その内容が大学のカリキュラムに反映され、採用にも連動するなど、一連のつながった政策であると認識している。
 大学側も採用側もコアカリキュラムに対する関心は高く、養成、採用、研修の体系性を担保するためにも積極的に情報提供を行い、御議論も御意見も頂戴しながら良い距離感を保っていく必要があると考える。

【委員】
 教職課程の質保証の枠組みの資料をいただいたが、教員養成は大学教育全体で行っているということを我々は認識しなければならない。その上で、大学が全体として教育の質保証を行う必要があり、その一貫として3つのポリシーであるとか、単位の実質化、厳格なる成績評価等が求められている。教職課程の質保証と大学教育の質保証がうまく合うようにしなければ、教員養成は大学教育の外側に置かれていると受けとめられてしまう。この点に、気を付けて検討を進めなければならない。

【委員】
 幼稚園教諭の場合、直接都道府県教育委員会との関係が無いため、協議会に関わる場合も関わらない場合もあることや、市町村教育委員会が育成指標を作成しなければならないことが、余り浸透していない気がする。
 このため市町村教育委員会への制度改正の周知や、私立大学・短大専門学校等にも情報が伝わるような配慮をお願いしたい。

【委員】
 任命権者がコアカリキュラムをどのように活用するかは内輪の話にはなるが、大学側にこれだけの取組をしていただければ、当然採用側でも反映するべき立場に置かれるということは考えなければならない。何よりも学生が大学教育でコアカリキュラムに基づいて学んでいる中で、それが採用試験で生かしてもらえないということでは、学習意欲が上がらない。大学で学んだ内容は採用にも連結しているという捉え方をするべきだと思う。各自治体と関連する大学とで協議会を設け、その中でこのコアカリキュラムを煮詰めるような議論を行う過程で自治体と大学との関係が築かれる可能性もあるのではないか。
 何を学んできたかは採用側で評価できるが、それをどのように身に付けたかということは大学の取組に期待しなければならない。24年の中教審答申では、学士課程の質的改善のため大学教育おいてアクティブラーニングという言葉が「能動的な学修」という意味で用いられていたと記憶しているが、大学で講義一辺倒で指導された学生が現場に出てアクティブラーニングの指導をと言われても戸惑ってしまうのは当然である。
 大学でどのように力を身に付けるかという点も大学では考えいただきたいと思うし、可能であればコアカリキュラの検討においても「学び方」の質的改善に繫がるような示唆があれば大変意義があると考えている。

【委員】
 教職課程の質の向上の好循環が起きなければならないというのは誰でも分かることだが、一方でこの好循環を起こすのは大変なことで年数が掛かると思われる。
 しかし、コアカリキュラムの策定は繰り返し提言され続けたことであり、在り方懇以降、十数年たってしまっている。今度、本気になって実現しなければ、また10年20年たってしまうという覚悟で取り組むべき。様々な課題が山積みになっており、全てが解決するわけではないが、着手はできると思うのでやりましょう。

【委員】
 コカリキュラムを活かさなければならない。
 これまで70年間任用は行政が行っており大学は触れてこなかった。任用があり研修があるということが分かっていても、大学は養成という自分たちのテリトリーに閉じ込もってきたが、今回の法改正でやっと世間に出ていくことになる。
 大学と行政の間の認識の差は大きいが、行政には、しばらく片方の目をつぶって大学に接してもらうようお願いしたい。大学と行政の議論では、同じ言葉を使っていても意味が違うなど何とかと課題が生じうるが、それを丹念に潰していくよう行政にはたっぷり言葉を使って大学と接してもらいたい。

【委員】
 育成指標を作るということは、大学と行政との共通言語を作ることだと考えている。そのために時間が掛かると思うので、そこを意識して進めていかなければ、なかなか相互理解はできないと思う。

【委員】
 地域連携が進んできたところと、そうでないところとの差が、ここ七、八年の間に明確に出てきているので、進んでいるところは両目を開けながらでも協議できるかもしれないし、中には両目をつぶっていてもらわないと始まらないところもあるかもしれない。
 コアカリキュラムの活用は様々なことに関わってくるが、これまで必要であるにも関わらず策定されてこなかったということを重く受けとめ、我々は責任を持ってコアカリキュラムを策定しなければ、幾ら活用策を考えても意味が無い。
 本日は様々な論点が出て議論が大きく進んだと思うが、WG委員でも作業が始まることを踏まえ、一度、検討会とWGで議論してみる機会も必要かもしれない。

【委員】
 平成13年の在り方懇以来の隔世の感というか、よくここまで来たなと非常に感慨深い思いである。文部科学省でコアカリキュラムを作るという決断をし、先生方にも御協力いただいているというのは、とてもすばらしいことだと思っている。どちらかというと遠心力が引きやすい分野なので、求心力を付けるという意味では本当に素晴らしい取組だと思っている。
 また、教職課程では「免許法の縛り」のようなことを言う声も有り、「とかく我々は縛られているんだ」とおっしゃられる先生もいらっしゃるが、コアカリに縛られるとか、コアカリにもたれ掛かってしまうということがあっても困る。コアカリが作られることによって、まず各大学・学部でカリキュラムを巡って大議論が起きるということこそが大切なことであると考える。そういう意味では、コアカリキュラムの最大の活用方策は各大学で、コアカリをどう活用して良いカリキュラムを作るのかという点であり、それが周辺のシステムに評価され、連動が始まると考えている。
 医師の世界は養成から採用、研修のシステムは非常に分かりやすく、コアカリから始まり、国家試験があり、卒後臨床研修があり、今や認定医や専門医まであり、極めて求心力があり、美しくてすばらしいものだと思う。教員養成は恐らく、医師養成と比べるとはるかに難解で難しい世界だろうという気がする。こういう取組を積み重ねていくことによって、よりよいものを作っていくという進め方で是非やっていただければと思う。

以上

お問合せ先

初等中等教育局教職員課教員免許企画室

電話番号:03-5253-4111(内線2453)

(初等中等教育局教職員課教員免許企画室)

-- 登録:平成29年04月 --