本章では情報教育の目標となる「情報活用能力」とはどのような能力であるのか、またそれらの能力を子どもたちに身に付けさせるために何をすればよいのかについて解説する。第1節では「情報活用能力」の具体的な内容について、第2節では教科等の教育活動を通して「情報活用能力」をどのように児童生徒に身に付けさせるかについて、第3節では、小学校から中学校への系統的な情報教育の接続の意義やその際の工夫、そして情報教育年間指導計画の立案などについても解説する。
新しい学習指導要領解説では、小学校で行うべき情報教育の内容と中学校で行うべき内容が明確に区分され、それぞれの役割分担がより鮮明になったと考えられる。小学校の段階では「基本的な情報機器の操作」や「適切な情報活用の学習活動」、「情報モラル」を行い、中学校では「適切かつ主体的、積極的な情報活用の学習活動」および「情報モラル」を充実させるとなっている。(第3節参照)確かに、中学校学習指導要領解説の総則編には、「小学校段階において『コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作』を身に付けることに重点を置いた学習活動を行っており,中学校段階においては,小学校段階の基礎の上に,(中略)情報手段を適切かつ主体的,積極的に活用できるようにするための学習活動を充実することが必要である。」と書かれている。これは、中学校で同じスタートラインから情報教育を始めるために、どの子にも小学校の6年間を通して情報活用能力の基礎基本を身に付けさせ、卒業時には同じレベルの情報活用能力が備わっている必要があるという考えを示すものである。そこで、小学校の卒業時に一定水準の情報活用能力を身に付けさせるためには、具体的で検証可能な規準となる指標が必要である。これは中学校でも同じで、中学校の卒業時に一定水準の情報活用能力をすべての生徒に身に付けさせ、高校での情報教育に継承するためには、中学校卒業時の規準となる指標が必要になる。
本章ではまず、情報活用能力の3観点をさらに8種の要素に分け、それぞれの要素ごとに卒業までに身に付けておくべき能力を小・中それぞれ40項目の指標にして整理し、「情報活用能力の規準リスト」として「付表1」に示した。この表の中でも、小学校の「情報活用の実践力」の最初の項目である「課題や目的に応じた情報手段の適切な活用」については、情報活用能力のコアとなる基本的な操作スキルにあたるため、総則の解説にはすべての子どもたちに「確実に身に付けさせる」と書かれている。よってこの部分については出口として期待される規準リストだけでなく、発達段階を追って学年ごとに身に付けさせるべき能力を系統的に整理し、「基本的な操作スキル」として「付表2」に示した。
「付表1」に示された規準リストは例示である。しかし、このような具体的で検証可能な30~50項目の規準リストを学習指導要領の記載を根拠にしながら、情報活用能力の3観点8項目ごとに作成し、同じ中学に進学する子どもたちに、同じ規準による情報活用能力を同じように身に付けさせることが肝要なのである。そのためには、今までのように小学校でまちまちの指導がなされるのではなく、定められた目標に向かって統一感のあるカリキュラムに基づいた指導がなされなければならない。どのような規準リストを作成し、どのように指導するかは学校の情報環境によっても左右されることから、基本的には学校の情報環境に責任を負う市町村の教育委員会が、都道府県レベルの方針に基づきながら、よりよい規準リストを採用するか、または規準リストを作成しなければならないだろう。そして、規準リスト自体と共にこれらの規準リストがどの程度達成できているのかについても公表することが求められるのである。
なお、これらの指標となる規準リストを例示するに当たっては、新しい学習指導要領に記載されている内容と共に、「初等中等教育の情報教育に係る学習活動の具体的展開について」(平成18年8月)の記載内容も参照にした。以下は、それらの規準リストの内容について3観点に沿って校種別に説明する。
「情報活用の実践力」は「情報手段の適切な活用」、「情報の収集・判断・表現・処理・創造」、「情報の発信・伝達」の3項目から成っている。先にも述べたが、「情報手段の適切な活用」は小学校段階では情報活用能力のコアとなる情報手段の基本的な操作能力を指導する領域である。このため、規準リストだけでなく、それぞれの学年に応じた大まかな発達の筋道を示す系統表も併せて作成した。
コアとなる「情報手段の適切な活用」では、まずコンピュータやマウス、キーボードなど入力デバイスの操作、アプリケーションソフトの起動、文字入力、ファイル保存、終了といった一連の基本的操作の能力を身に付けさせる。さらに、必要なソフトウェアを選んだり、保存場所を選択することで情報を整理したりする力も育てたい。なお文字入力に関しては、学習指導要領解説の国語に4年から3年生にローマ字の指導が変更になった理由として「コンピュータを使う機会が増え」と書かれていることにより、3年生からローマ字入力によるタッチタイプの指導を行うものとする。規準リストで10分間に200字程度としたのは、45分の授業で600字程度の作文を入力し、推敲を経て印刷・保存することを想定している。また、ファイルの保存については、保存先の階層構造を意識しながら、ファイルの内容や種類によって整理し保存できる能力を育てたい。インターネットの閲覧や電子メールの送受信については、ブラウザの基本的な操作やインターネット上の必要な情報を探すためのリンク集やWeb検索の利用について指導する。また、メールソフトの基本的な操作やファイル添付、メーリングリストや掲示板などWeb上のコミュニケーションツールによる交流の方法などについても指導したい。
「情報の収集・判断・表現・処理・創造」では情報を検索したり、編集したり、表現したりする一連の情報活用の中で、的確に情報検索を行ったり、正確に作表したり、効果的にグラフに表したり、目的に応じて画像及び文書を編集したりするなど、課題解決の過程で必要となる情報手段の活用能力を5項目に整理した。これらの能力は単なる操作ではなく、それらの操作能力を前提とする学習活動としてリスト化した。
「情報の発信・伝達」では児童が豊かなコミュニケーションを行うために必要になる正しくわかりやすい情報のまとめ方や、伝える相手を意識して正確に伝えるための情報メディアの正しい使い方、自分が調べたことや考えを効果的に伝えるプレゼンテーションの方法などを身に付けさせる。
中学校段階では、小学校で身に付けた基本的な情報活用の実践力を土台にして、より主体的で積極的な活用能力の向上をめざすことになる。具体的には、「情報手段の適切な活用」ではコンピュータだけでなく、モバイル端末の基本的な操作の習得や、情報活用の目的に応じた適切なソフトの選択、周辺機器を活用したコンピュータの機能拡張など、応用的な活用能力を育てる。また、保存先の階層構造を意識し、ファイルの内容や種類によって構造的に保存する能力も必要である。10分に400字の文字能力は、50分の授業時間内に表やグラフを含めた1000字程度のレポートを作成することを想定している。
「情報の収集・判断・表現・処理・創造」では検索の方法を工夫して効果的な情報検索を行ったり、集めたデータを表やグラフに加工して比較したり、傾向や規則性を見つけるなど基礎的な統計の能力を育てたい。また音声や動画などのファイルを取り込んで目的に応じて加工したり、表やグラフを組み合わせたレポートを作成したりて調べたことや考えを表現させたりするなどディジタル化された情報を複合したり編集したりする能力も育てたい。
「情報の発信・伝達」ではメールや掲示板などの情報コミュニケーションツールの特長を理解し、それぞれの良さや問題点を認識させ、目的に応じて選択させる能力を育てることが必要である。またそれらのツールを用いて受け手の状況に応じて情報を正確に伝える能力も育成したい。さらに、調べたことや自分の考えをレポートやWebページにまとめる際にも、読み手を意識してよりわかりやすい表現ができるようにしなければならない。プレゼンテーションなどの意見発表の場では、いかに自分の主張を端的に伝えることができるか発表方法を工夫するだけでなく、その場の状況に応じて柔軟に対応できる能力も育てたい。
「情報活用の実践力」を育てるに当たっては、小学校の段階では単位時間の中で見通しを持たせるところから始め、学年が上がるに従ってより長い期間での学習に取り組ませ、単元全体を見通して課題解決の計画を立案・実行できる能力を育成したい。その際、教科横断的な学習に取り組ませる中で、情報手段の活用が必要になる局面を埋め込むことによって、文脈に沿った情報活用による課題解決の実践的な能力を育てることも大切である。
「情報の科学的な理解」は「情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解」と「情報を適切に扱ったり、自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解」の2つの領域に分けられる。前者は情報手段の様々な活用場面で経験的に習得する内容も多く含まれている。例えば、アプリケーションソフトで作業を行う際にファイルには大きさや種類があることに気づいたり、作成したファイルを適切な場所に保存する際には保存先の構造やフォルダーの種類を識別したりしなければならない。「情報の科学的な理解」の学習を進めるに当たっては、このような経験を児童に多く積ませ、経験知を元にして知識にまで高めることが大切である。しかしこのような学習は自然に行われるものではない。学習計画を立案する中で、教師が意図的に情報手段の活用が求められる局面をより多く設定し、このような学習を埋め込むことが必要である。
後者は自分自身の情報活用を振り返ったり、評価を行わせたりすることでよりよい情報手段の活用につなげる能力を培う。自分の作品を記録し自己評価を繰り返す中で課題に気づいたり、他者からの評価を元に課題解決の改善につなげたりするなど、PDCAサイクルを意識させ、インタビューやアンケート調査など様々な方法でより客観的な評価を行うための能力を高めたい。
中学校段階における「情報の科学的な理解」は、主に技術・家庭の「D 情報に関する技術」の中で、「情報通信ネットワークと情報モラル」、「ディジタル作品の設計・制作」、「プログラムによる計測・制御」の3つの内容に分けて取り扱うことになる。学習指導要領解説の技術・家庭編には次のように書かれている。
「コンピュータにおける基本的な情報処理の仕組みと,情報通信ネットワークにおける安全な情報利用の仕組みについて知ることができるようにするとともに,社会や環境とのかかわりから,情報に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を育成する」(情報通信ネットワークと情報モラル)
「ディジタル作品の設計・制作を通して,メディアの特徴と利用方法を知り,多様なメディアを複合し,表現や発信ができるようにするとともに,目的に応じてディジタル作品の設計を工夫する能力を育成する」(ディジタル作品の設計・制作)
「計測・制御のためのプログラムの作成を通して,コンピュータを用いた計測・制御の基本的な仕組みを知り, 簡単なプログラムの作成ができるようにするとともに,情報処理の手順を工夫する能力を育成する」(プログラムによる計測・制御)
しかし、数学で2進数やディジタルの意味を学んだり、美術でディジタル化した情報を用いた作品を制作したりするなど技術・家庭以外にも「情報の科学的な理解」を取り扱う学習を実施することは可能である。
「情報社会に参画する態度」には「社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解」と「情報モラルの必要性や情報に対する責任」、「望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度」の3つの項目が含まれている。
「社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解」では主に5年生の社会科で指導する。学習指導要領社会5年には「(4) 我が国の情報産業や情報化した社会の様子について,次のことを調査したり資料を活用したりして調べ,情報化の進展は国民の生活に大きな影響を及ぼしていることや情報の有効な活用が大切であることを考えるようにする。」として、「ア放送,新聞などの産業と国民生活とのかかわり」、「イ情報化した社会の様子と国民生活とのかかわり」の2点が挙げられている。イの内容を学習する中で社会における情報の役割や影響を学ぶことになる。したがってここでの内容は、情報が社会の中で果たしている役割や、マスメディアの社会的使命、身の回りにある情報活用の事例を通して情報社会の特長についても扱うものとする。またそのような学習を通して、ネットワーク上の有害情報の存在など影の部分についても認識を深めさせたい。
「情報モラルの必要性や情報に対する責任」と「望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度」については主に情報モラルの実践力を養うことが目標となる。情報モラルとは「情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度」とされ、新しい学習指導要領の道徳にも「情報モラルの指導に留意する」と記載された。また、文科省の「『情報モラル』指導実践キックオフガイド」で紹介されているモデルカリキュラム表には「情報社会の倫理」「法の理解と遵守」「安全への知恵」「情報セキュリティ」「公共的なネットワーク社会の構築」の5つの領域が示されている。これらの5つの領域に含まれる情報モラルの課題には、相手を思いやるコミュニケーションや自らの情報発信に責任を持つことなどいわゆる情報倫理の内容と、情報社会の危険を回避し安全に情報活用を行なうセキュリティ意識の向上などいわゆる情報安全教育に関わる内容、そしてネットワークをよりよいものにしようとする態度や発信された情報の背景や意図を理解できるメディアリテラシの内容が含まれている。
中学校学習指導要領社会の公民の目標に「現代の社会的事象に対する関心を高め,様々な資料を適切に収集,選択して多面的・多角的に考察し,事実を正確にとらえ,公正に判断するとともに適切に表現する能力と態度を育てる。」とある。また、内容にも「現代日本の特色として少子高齢化,情報化,グローバル化などがみられることを理解させる」と書かれている。このことから、「社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解」に関しては中学校の社会科の公民分野の授業において主に取り扱うものと考えられる。その内容は、社会の情報化による生活の変化や様々なメディアの特質の理解、情報の信憑性、情報技術が我々の生活に及ぼしている影響や情報の社会的使命などを理解する。
「情報モラルの必要性や情報に対する責任」と「望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度」については小学校と同様情報モラルの実践力を養うことが目的となる。小学校で学んだ情報モラルを土台にして、より社会的な理解を深め、法や権利、契約など個人と社会関わりの中で、自制心を持ちつつ、よりよいコミュニケーションを行い、また主体的にセキュリティ対策を講じることができる総合的な情報モラルの実践力をここでは育てたい。
国語科の目標は,「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し,伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力及び言語感覚を養い,国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てること」に置かれている。各学年において「A話すこと・聞くこと」,「B書くこと」,「C読むこと」を通じて情報を得たり,知識や情報を関連づけていくこと位置づけられている。国語科では,言語を中心に取り組まれるが,小学校第3,4学年の読むことでは「実際に引用や要約をするに当たっては,文章の表現や情報だけに限らず,図表やグラフ,絵や写真なども含むことに留意し,引用する部分をかぎ(「」)でくくり,出典を明示することや,引用部分が適切な量になることなどについても指導することが求められる。このことは,著作権を尊重し保護することになる。」とされ,言語以外の情報も読み取ることが求められ,情報モラルの指導に関わる内容もとりあげられている。
また,指導計画作成の配慮事項として,「また,児童が情報機器を活用する機会を設けるなどして,指導の効果を高めるよう工夫すること。」され,こうした活動の中で情報活用能力の指導が行われていく。特に,小学校国語科の解説では,総説で改訂の趣旨として,「ローマ字の指導については,情報機器の活用や他の学習活動等との関連を考慮し,より早い段階から指導する。」こととされ,改訂の要点で,「ローマ字の指導については,情報機器の活用や他の学習活動等との関連を考慮し,従前の第4学年から第3学年に移行している。」ことが書かれている。
中学校においても,「第2学年 「A話すこと・聞くこと」(1)ウ 目的や状況に応じて,資料や機器などを効果的に活用して話すこと。第2学年 「C読むこと」(2)ウ 新聞やインターネット,学校図書館等の施設などを活用して得た情報を比較すること。」と,インターネットや情報機器を活用することが位置づけられている。このような,国語科の趣旨を踏まえて,情報活用能力を育成するための学習活動として,次の4つの学習活動が考えられる。
中学校の第2学年の 内容 A 話すこと,聞くこと 1 ウで資料や機器などを効果的に活用して話す活動に取り組む。ここでは,プレゼンテーションソフトや,デジタルカメラ,グラフ作成ソフトなども活用し,伝えたいことをはっきりとさせ,それを伝えるために必要な資料を集め,プレゼンテーションを行っていく。資料の収集の際に,インターネットを活用することや,取材,インタビューや図書室の本を活用することになるので,メディアの使い分けも考えたい。(A14 B7 C8)
生活科の趣旨は、身の回りの地域や自分の生活に関して直接体験を重視した学習活動を行い、自分の生活や自分自身について考えさせたり、生活上必要な習慣や技能を身につけさせたりして、自立への基礎を養っていくことである。このように生活科は直接体験を重視するが、今回の学習指導要領の改訂では「伝え合い交流する活動の充実」が要点に掲げられ、内容に「生活や出来事の交流」が追加された。「改善の具体的事項」にも「身の回りの人とのかかわりや自分自身のことについて考えるために,活動や体験したことを振り返り,自分なりに整理したり,そこでの気付き等を他の人たちと伝え合ったりする学習活動を充実する」と書かれている。これは、児童の学習活動を体験だけで終わらせずに、まとめたり伝えたりする活動を行うことで気づきの質を高めたり、知的好奇心を持たせたりしようとしているのである。これらの学習活動の一連の流れの中に情報手段の活用を埋め込むことで、情報活用能力の指導に資する活動を行うことができる。このような生活科の趣旨を踏まえて、情報活用能力を育成するための学習活動として次の4つの学習活動が考えられる。
上記の4つの活動以外にも、内容(4)の「公共物や公共施設の利用」や(5)「季節の変化と生活」、(9)「自分の成長」などの学習活動の中に情報手段を用いる場面を設定し、情報活用能力を高める活動を行うことが可能である。
家庭科,技術・家庭科の中では,特に中学校技術・家庭科の技術分野の「D情報に関する技術」は,中学校段階における情報教育の核としての役割を担っている。中学校学習指導要領総則の中でも,「小学校段階で身に付けた知識・技能を基に,技術・家庭科の技術分野において,情報手段の構成・仕組みなどを理解させ,それらを基にした情報モラル,情報技術の活用にかかわる能力・態度を身に付けさせるとともに,技術・家庭科だけではなく,国語科,社会科,数学科,理科,外国語科等の各教科における資料の収集・処理,観察・実験といった学習活動や言語活動,総合的な学習の時間などのそれぞれにおいて,コンピュータや情報通信ネットワークを活用することが重要である。」と明記されている。また,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段の活用についても,その際,技術・家庭科と各教科等が相互に関連を図ることが重要であり,指導における連携や協力に留意する必要があるとしている。
「D情報に関する技術」の学習では,情報に関する基礎的・基本的な知識及び技術を習得させるとともに,情報に関する技術が社会や環境に果たす役割と影響について理解を深め,それらを適切に評価し活用する能力と態度を育成することをねらいとしている。これらの内容を指導するに当たっては,情報に関する技術の進展が,社会生活や家庭生活を大きく変化させてきた状況とともに,情報に関する技術が多くの産業を支えていることについて理解させるよう配慮する。また,情報活用能力を育成する観点から,小学校におけるコンピュータの基本的な操作や発達の段階に応じた情報モラルの学習状況を踏まえるとともに,他教科や道徳等における情報教育及び高等学校における情報関係の科目との連携・ 接続に配慮することとしている。
なお,小学校家庭科,中学校技術・家庭科の家庭分野及び技術分野の「A材料と加工に関する技術」「Bエネルギー変換に関する技術」「C生物育成に関する技術」,高等学校家庭科,教科「情報」などにおいても,情報活用の実践力,情報の科学的な理解,情報社会に参画する態度の育成にかかわりを持っている。
中学校段階における情報教育の核としての役割を担っている「D情報に関する技術」の指導に当たって,情報活用能力を育成するため以下のような学習活動が考えられる。
ディジタル作品を利用する際の約束や個人情報の取扱い方針を明記させるなど利用者が安心して利用できる作品を設計・制作させたり,身の回りの機器を制御しているプログラムが動作しなかった場合の影響を検討させたりすることを通して,情報に関する技術にかかわる倫理観が育成されるよう配慮する。また,より効果的な情報の表現・発信方法や情報処理の手順を考えたり,工夫したりする中で,新しい発想を生み出し活用することの価値に気付かせるなど,知的財産を創造・活用しようとする態度の育成にも配慮する。(B10・C3)
その他,技術分野の「A材料と加工に関する技術」では,機能や構造の検討に当たって,模型やコンピュータを支援的に利用させることや,より正確に加工させるために,定規,ノギスなどの測定具で測定させながら作業を進めさせたり,より効率的に加工させるために,コンピュータを支援的に活用して作業を進めさせたりすることも考えられる。また,「Bエネルギー変換に関する技術」や「C生物育成に関する技術」では,内容の「D情報に関する技術」の(3)と関連付けたコンピュータにより制御する機器や,内容の「C生物育成に関する技術」の(2)と関連付けた栽培又は飼育に利用できる機器などを取り上げることも考えられる。
家庭科,中学校技術・家庭科の家庭分野においては,
今回の学習指導要領改訂により,中学校との円滑な接続等の観点から小学校第5学年及び第6学年に外国語活動が新設された。小学校の外国語活動の目標は1外国語を通じて,言語や文化について体験的に理解を深める。2外国語を通じて,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。3外国語を通じて,外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる。など以上の三つの柱を踏まえた活動を統合的に体験することで,中・高等学校等における外国語科の学習につながるコミュニケーション能力の素地をつくろうとするものである。その上で,中学校の外国語科は,「外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り,聞くこと,話すこと,読むこと,書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う」ことを教科の目標としている(中学校学習指導要領)。このため,主に情報活用の実践力の育成にかかわりを持っており,国語と同様,言語活動に関わる教科という観点から,外国語を聞くこと,話すこと,読むこと,書くことなどの実践的コミュニケーション能力を養うことは,情報活用能力,とりわけ情報活用の実践力を養う基本である。
このような外国語活動や外国語科の趣旨を踏まえて,情報活用能力を育成するための学習活動として次の4つの学習活動が考えられる。
(付表3)
現在、小学校における情報教育は中学校や高等学校のように専門の科目が設けられておらず、各教科や領域等でそれぞれ指導することとなっている。指導の方向を示す全体の目標は示されているものの、その目標を達成するための具体的な内容や指導方法まで示されているわけではない。そのため、どこまで情報活用能力を指導すればよいのか、指導する側の小学校の教員が小学校段階で情報活用能力を具現している望ましい児童の姿を共有できているわけではない。そのため学校間の温度差が生まれ、それぞれの小学校によって実施されるカリキュラムや学習内容もまちまちであった。それゆえ、子どもたちが小学校を卒業する際に身に付けている情報活用能力もまちまちで、とりわけ情報活用能力の基礎となる基本的な情報手段の操作スキルについては、同じ中学校に進学するのに大きな差がついているケースもたびたび見られた。一方では自在にWEB検索を行い必要な資料をインターネットから探し出し、データを集計してグラフに表し、レポートとプレゼンにまとめてみんなの前で発表するという一連の情報手段の活用をスムーズに行える子どもが数多く育っている小学校があり、もう一方には6年間お絵描きに終始していたため、文字の入力すら満足にできない子どもたちがほとんどの小学校もある。このような二つの学校の子どもたちが同じ中学校に進学し、一斉に中学校での情報教育をスタートさせようとしてもスムーズに接続させることはできない。畢竟、できない子どもたちにレベルを合わせざるを得ないため、文字入力など基本的な操作スキルから再度情報教育が始まることになる。同じ市町の学校に通っている子どもたちにこのようなデジタルデバイドが生じる事態を招いているのは、学校間の温度差であり、教員が情報活用能力を具現した望ましい子どもの姿を共有できていないからである。
こうしたカリキュラム上の無駄を取り除き、現在の状況を改善して小学校から中学校への接続をスムーズに行うようにするため、新しい学習指導要領では小学校を卒業する時点で身に付けておくべき能力を担保する考え方を示している。(第1節参照)新しい中学校の学習指導要領には「コンピュータの基本的な操作」という文言が一切見られなくなっている。つまり、「コンピュータの基本的な操作」は小学校で行っておくべき内容であって、すでに習得済みの「コンピュータの基本的な操作」を前提にして中学校の情報教育の内容が組まれていると考えてよい。九九や漢字を覚えさせないまま中学校に進学させないように、「コンピュータの基本的な操作」を習得させないままで中学校に送り出してはならないことが暗に示されていると考えてよいだろう。
小・中学校学習指導要領解説の総則には各学校の発達段階に応じてどのような学習活動を行うべきか記載され、小学校から中学校への接続についても明確に述べられている。その内容を図にしたものが次の「小学校から中学校への接続」である。
総則では、「慣れ親しませることから始め」とあるように、まず低学年ではコンピュータなどの情報手段に親しみを持ち、抵抗感を無く利用できるような活動を行う。次に、「キーボードなどによる文字の入力,電子ファイルの保存・整理,インターネットの閲覧や電子メールの送受信などの基本的な操作を確実に身に付けさせる」とあるので、「コンピュータの基本的な操作」を発達段階を追って「確実に身に付けさせ」なければならないのである。これらの能力はその後に続く「情報手段を適切に活用できるようにするための学習活動」に道を開くためのコアとなる大切な基本スキルである。そのために、付表2では各学年ごとに順を追って身につけるべきスキルを一覧表に表した。
さらに、小学校では「情報手段を適切に活用できるようにするための学習活動」として4つの学習活動が示されている。これらは様々な学習活動の中に埋め込まれ、課題解決の中で文脈に沿って身に付けさせる能力である。また、今回の学習指導要領の改訂で重視されている情報モラルの指導についても小学校の早い段階から順次行うものとされている。
中学校では、小学校で行った「コンピュータの基本的な操作」、「情報手段を適切に活用できるようにするための学習活動」、「情報モラル」の3種の学習活動を土台にして、「情報手段を適切かつ主体的、積極的に活用できるようにするための学習活動」と「情報モラル」の学習活動を充実させようとしている。繰り返しになるが、中学校では「コンピュータの基本的な操作」は姿を消していることに特に注目したい。中学校の段階では、小学校での学習をより発展させ深化させた内容になっている。中学校での情報教育の充実は、高校での情報教育へと引き継がれていくことになる。そのため、小学校と同じように、中学校でも卒業時に生徒が一定レベルの情報活用能力を身に付けさせることが求められる。そのために、中学校でも情報活用能力の指標となる規準リスト作りが求められるだろう。
情報教育におけるカリキュラムのスパイラル構造とは、情報の収集、判断、編集、加工、発表、伝達・発信、改善などの一連の情報手段の活用を、小学校低学年から中学年、さらに高学年、中学校へと進めてゆく過程で、最初は単独の活動や小さな活動であるものが次第につながり、輪となり、さらにその輪を広げ、深化させてゆく仕組みのことである。
それぞれの学年には各教科が発達段階を追って独自の目標を掲げ、学年が上がるにつれてより高度なものより深いものへと連続して展開してゆく。教科ではその教科独自のねらいに沿って指導の体系がすでにできあがり、学校では教科による指導が連綿と続けられてきている。このような教科による指導を縦糸とすると、「総合的な学習の時間」はそれらの教科を横断する横糸となるものである。「総合的な学習の時間」は,「横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成する」こと等を目標としているので、教科を横断する課題解決学習の様々な局面で情報手段の活用が必要となる場面を埋め込み、子どもたちの課題解決の過程で文脈に従って情報活用能力を身に付けさせる役割を果たすのである。つまり、教科と「総合的な学習の時間」が縦糸と横糸となって織り合わされ、情報活用能力という一枚の布が子どもたちの内面に織られてゆくのである。スパイラル構造とは、学習活動が発達と共にその輪を広げ深化してゆく螺旋状の構造である。
情報活用能力の基準リスト(小)
情報活用能力の規準リスト(小学校) | 規準リストの根拠となる学習指導要領等の記述 | |||
情報活用の実践力A | (1)課題や目的に応じた情報手段の適切な活用 | ア:学習活動に必要とされるコンピュータやアプリケーションソフトの基本的な操作ができる | 児童がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に慣れ親しみ, コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作や情報モラルを身に付け,適切に活用できるようにするための学習活動を充実する(指導要領) | A1 |
イ:情報活用に必要なアプリケーションソフトを選ぶことができる | 児童がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に慣れ親しみ, コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作や情報モラルを身に付け,適切に活用できるようにするための学習活動を充実する(指導要領) | A2 | ||
ウ:10分間に200文字程度文字が入力できる | 社会の情報化が進展していく中で,児童が情報を主体的に活用できるようにしたり,コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作,情報モラルを身に付けたりすることは一層重要となっている(総則) ローマ字表記が添えられた案内板やパンフレットを見たり,コンピュータを使う機会が増えたりするなど,ローマ字は児童の生活に身近なものになっている。これらのことから,これまでは第4学年であったものを,今回の改訂では,第3学年の事項とし,ローマ字を使った読み書きがより早い段階においてできるようにしている。(国語) |
A3 | ||
エ:電子ファイルを整理して適切な場所に保存できる | コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段の活用に当たっては,小学校段階ではそれらに慣れ親しませることから始め,キーボードなどによる文字の入力,電子ファイルの保存・整理,インターネットの閲覧や電子メールの送受信などの基本的な操作を確実に身に付けさせる(総則) | A4 | ||
オ:インターネットの閲覧や電子メールの送受信ができる |
コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段の活用に当たっては,小学校段階ではそれらに慣れ親しませることから始め,キーボードなどによる文字の入力,電子ファイルの保存・整理,インターネットの閲覧や電子メールの送受信などの基本的な操作を確実に身に付けさせる(総則) | A5 | ||
カ:情報機器で収集した情報を説明や報告に利用できる | 出来事の説明や調査の報告をする際には,情報活用能力の育成の面からも,録音や録画の機器を積極的に活用することが求められる(国) 児童による調査活動の記録のため,デジタルカメラやデジタルビデオカメラ,ICレコーダーなどを整備しておく必要がある(総合) |
A6 | ||
(2)必要な情報の主体的な収集・判断・表現・処理・創造 | ア:複数のキーワードでWeb検索を行い必要な情報を見つけることができる | それまでの国語辞典中心の利用から,各種の事典などで事柄を調べ,図書資料を活用することへと発展させたり,本や情報を検索する様々なメディアの活用の仕方を身に付けさせたりするようにしていく必要がある(国) 食料生産の盛んな地域で生産に従事している人々に手紙などで調査したり,インターネットで生産地が発信する情報を集めたりするなど,具体的な活動を通して調べるようにする(社) |
A7 | |
イ:見学や観察,実験等で集めたデータを表に集計し,比較できる | 自らの観察記録や実験データを表に整理したりグラフに処理したりすることにより,考察を充実させることができる(理) | A8 | ||
ウ:見学や観察,実験等で集めたデータをグラフに表し,比較できる | 自らの観察記録や実験データを表に整理したりグラフに処理したりすることにより,考察を充実させることができる(理) | A9 | ||
エ:文字,写真,表,グラフ等を組み合わせて新聞やカードを作成し,調べたことや自分の意見を表現できる | 観察したり,実験したり,地域社会のことについて調べたりした結果などの事実の記述は,このような図表やグラフを用いる方が自分にとっても考えを深めやすいし,相手にとってもよく理解できる(国) 資料などの情報を分類整理したり,表やグラフを用いて表現したり,図形を動的に変化させたり,数理的な実験をしたりするなど,コンピュータのもつ機能を効果的に活用することによって,数量や図形についての感覚を豊かにしたり,表現する力を高めたりするような指導の工夫が考えられる(算) 収集した情報はグラフ化して統計処理したり,地図上に整理したりして,深く分析していく。さらには,そうした結果を作文や絵にまとめたり,劇や音楽として発表したりしていくことが考えられる(総合) |
A10 | ||
(3)受け手の状況などを踏まえた発信・伝達 | ア:伝える相手を意識して,自分の考えや気持ちを文章や手紙で伝えることができる | 手紙を書く学習では,相手を明確にして伝えたり,返事をもらったりという交流を重視する必要がある(国) 情報と交流については,情報化社会が一層進展する中,多様な情報手段によって伝え合うことが求められるとともに,他者とのかかわりや交流などのコミュニケーションを深めることができるようにする必要がある。(生活) 児童が伝えたいことを伝えるとき,話したり書いたりする言葉による方法のほかに,絵や身体表現などの様々な方法が考えられる。また,手紙や電話,ファックスなどの多様な手段を活用できるようにすることに心がけることも大切である(生活) |
A11 | |
イ:インターネットを介して自分の考えや気持ちを誤解のない表現で伝えることができる | インターネット,電子メールなどの様々な情報手段により,自ら情報を発信し,国内ばかりでなく,例えば日本人学校など海外の人々ともかかわりをもつことにより,一人一人の表現力も一層豊かになるものと思われる(社) | A12 | ||
ウ:調べたことをWebページにまとめたり、相手にわかりやすくプレゼンテーション(発表)できる | 情報収集や情報発信の手段としてコンピュータや情報通信ネットワークを活用する機会を設けること,インターネットや電子辞書等の活用,コンピュータによる発表資料の作成とプロジェクターによる提示等も考えられる(国) 児童が相互に情報を交換したり,説明したりする手段として,プロジェクタをはじめとする様々な視聴覚機器を活用することが考えられる。これらの機器を活用する場合は,その操作について適切な指導を心掛けることが必要である(理) 調査結果をレポートや新聞,ポスターにまとめたり,写真やグラフ,図などを使ってプレゼンテーションとして表現したりすることなどが考えられる(総合) 発表活動を効果的に行うために,音声や映像の編集,プレゼンテーション等のソフトやプロジェクターなどを整備しておくことも望まれる(総合) |
A13 | ||
エ:小学校で経験した様々な情報発信の方法から適切な方法を選び情報を発信できる | 情報収集や情報発信の手段としてコンピュータや情報通信ネットワークを活用する機会を設けること,インターネットや電子辞書等の活用,コンピュータによる発表資料の作成とプロジェクターによる提示等も考えられる(国) | A14 | ||
オ:学習を振り返り,課題を確認して改善することができる | 総合的な学習の時間の中で,課題を見付け,目的に応じて情報を収集し,その整理・分析を行い,まとめ・表現したり,コミュニケーションを図ったり,振り返ったりするなどの学習活動を行うことが重要である(総合) | A15 | ||
情報の科学的理解B | (1)情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解 | ア:情報を収集する様々な方法を知り、その特性を理解できる | 取り上げた地域の市役所などに問い合わせたりインターネットを活用したりして県内の特色ある地域に関する資料を収集し,有効に活用することが考えられる(社) 情報の収集に当たっては,図書やインターネット及びマスメディアなどで必要な情報を得るにはどのようにすればよいのか,それぞれの長所や短所は何で,場面に応じてどう使い分けるのかというような,情報の収集方法についても,実際に体験する中で習得させたい(総合) |
B1 |
イ:情報を整理する様々な方法を知り、その特性を理解できる | 情報を収集・整理・発信したりとは,インターネットを活用したり適切な相手を見付けて問い合わせをしたりして課題に関する情報を幅広く収集し,それらを整理して自分なりの意見をもち,それをプレゼンテーションしたり,インターネットを使って発信したりするような,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を効果的に活用する学習活動のことを指している(総合) 問題の解決や探究活動の過程においては情報の整理がより重視されるべきである(総合) |
B2 | ||
ウ:情報を創出する様々な方法を知り、その特性を理解できる | 複数のものを関連付けたり組み合わせたりして新しい情報を創り出すような考えるための技法を,実際に課題を解決する過程を通して身に付けさせることが大切である(総合) | B3 | ||
エ:メールやWebページなど情報を伝える方法を知り、その特性を理解できる | 情報を発信する学習においては,他者の作成した情報を参考にしたり引用したりすることがある。この場合,情報の作成者の権利を尊重し,出典を明記することを学ばせる必要がある(総合) | B4 | ||
オ:電子メールやや掲示板などインターネットで情報を交流する方法のそれぞれの特長を理解できる | コンピュータを実際に使ってインターネットで情報を収集したり発信したりする活動を取り入れることも考えられる(社) | B5 | ||
(2)情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解 | ア:自分の活動や学習の成果をデジタル情報に記録し,評価できる | 数値化した情報,言語化した情報などは,デジタルデータをはじめ様々な形のデータとして蓄積することが大切である。その情報がその後の探究活動を深める役割を果たすからである。(総合) | B6 | |
イ:インタビューやアンケート等を行って収集した情報を整理したりまとめたりできる | 取材の対象や方法としては,本や文章,パンフレットやリーフレット,雑誌や新聞,音声や映像,インタビューやアンケートなど様々なものを取り上げる(国) 地図や統計,写真などの資料を活用したり,関係機関に従事する人に聞き取り調査したり,インターネットなどで自然災害の防止に関する情報を集めたりして具体的に調べるようにする(社) 地域では,目的に応じて調べたりインタビューしたり体験したりして情報を集め,それを地域の人に伝えたり,発信したりする活動が考えられる。(生活) |
B7 | ||
ウ:収集した情報を比較したり,分類したり,関連付けたりして情報内の整理を行う方法を知る | 収集した情報を比較したり,分類したり,関連付けたりして情報内の整理を行う(総合) | B8 | ||
エ:情報の信憑性を確かめる方法をしり、課題解決に利用できる | 入手した情報の重要性や信頼性を吟味したり,比較・分類したりする。さらには,複数のものを関連付けたり組み合わせたりして新しい情報を創り出すような考えるための技法を,実際に課題を解決する過程を通して身に付けさせることが大切である(総合) | B9 | ||
情報社会に参画する態度C | (1)社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解 | ア:情報技術が社会の中で大きな役割を果たしていることを理解できる | 近年の情報化の進展に伴い,我が国ではテレビやラジオ,新聞,電話,コンピュータなどの様々な情報手段が普及していることや,人々は放送や新聞などの産業が発信する情報を日常の生活や産業活動の多方面で活用し,様々な影響を受けていることなどを取り上げる(社) | C1 |
イ:情報を伝える産業としてマスメディアの使命や役割を理解できる | 情報産業が国民生活の維持と向上に役立っていることを考える力を育てるようにする(社) | C2 | ||
ウ:自分たちの身の回りにもICTが活用されていることを知り,生活に役立っていることを理解できる | 近年の情報化の進展に伴い,我が国ではテレビやラジオ,新聞,電話,コンピュータなどの様々な情報手段が普及していることや,人々は放送や新聞などの産業が発信する情報を日常の生活や産業活動の多方面で活用し,様々な影響を受けていることなどを取り上げる(社) | C3 | ||
エ:情報が社会に与える影響力の大きさを知り,情報社会の特長を理解できる | 情報化の進展は,国民の生活に大きな影響を及ぼしていることや情報の有効な活用が大切であることを考えることができるようにする(社) | C4 | ||
オ:インターネットには不適切な情報や有害な情報があることを理解できる | インターネットや携帯電話等を通じたコミュニケーションが更に進む一方で,その影の部分への対応も課題となっている(道) | C5 | ||
(2)情報モラルの必要性や情報に対する責任 | ア:相手を思いやるコミュニケーションができる | 相手の顔が見えないメールと顔を合わせての会話との違いを理解し,メールなどが相手に与える影響について考えるなど,インターネット等に起因する心のすれ違いなどを題材とした指導が考えられる(道) 問題の根底にある他者への共感や思いやり,法やきまりのもつ意味などについて生徒が考えを深めることができるように働き掛けることが重要になる(道) |
C6 | |
イ:責任ある情報発信ができる | 情報ネットワークの利便性に目を向け,情報化の進展によって人々の生活の向上が図られていることを具体的に調べることにより,情報を有効に活用しながら生活する必要があることや,情報の送り手として,発信する情報に責任をもつことが大切であることについても触れるようにする(社) 児童自身が情報を収集・整理・発信する活動を通して,情 報社会の一員として生活していることについての自覚を促し,発信情報に責任をもつなどの意識をもたせる必要もある(総合) |
C7 | ||
ウネットワークや情報機器を使う際のルールやマナーを守ることができる | ネット上の法やきまりを守れずに引き起こされた出来事などを題材として授業を進める(道) 実際に引用や要約をするに当たっては,文章の表現や情報だけに限らず,図表やグラフ,絵や写真なども含むことに留意し,引用する部分をかぎ(「」)でくくり,出典を明示することや,引用部分が適切な量になることなどについても指導することが求められるこのことは,著作権を尊重し保護することになる(国) |
C8 | ||
エ:インターネット上の不適切な情報に対して,安全で正しい対処ができる | 自分自身が危険に巻き込まれないことや情報社会に害を及ぼさないことなどの情報モラルについても,機を見て丁寧に指導する必要がある(総合) | C9 | ||
オ:個人情報の大切さに気づき,守ることができる | 情報モラルとは情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度ととらえることができ,その内容としては,個人情報の保護,人権侵害,著作権等に対する対応,危険回避などネットワーク上のルール,マナーなどが一般に指摘されている(道) | C10 | ||
カ:健康に配慮して情報機器を使うことができる | 自分自身が危険に巻き込まれないことや情報社会に害を及ぼさないことなどの情報モラルについても,機を見て丁寧に指導する必要がある(総合) | C11 | ||
ク:IDやパスワードの大切さを理解できる | 自分自身が危険に巻き込まれないことや情報社会に害を及ぼさないことなどの情報モラルについても,機を見て丁寧に指導する必要がある(総合) | C12 | ||
(3)望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度 | ア:協力し合ってネットワークを使うことができる | 総合的な学習の時間においては,特に,他者と協同して課題を解決しようとする学習活動を重視すべきである。それは,多様な考え方をもつ他者と適切にかかわり合ったり,社会に参画したり貢献したりする資質や能力及び態度の育成につながるからである(総合) | C13 | |
イ:発信された情報には発信者の意図と背景があることを知り,受け手が正しく判断すべきことを理解する | マスメディアの働きや,それを通して送り出された情報が国民生活に大きな影響を及ぼしていることを調べ,情報を発信する側に求められる役割や責任の大きさ,情報を受け取る側の正しい判断の必要性などについて考えをまとめることが大切である(社) | C14 |
情報活用能力の基準リスト(中)
情報活用能力の規準リスト(中学校) | 規準リストの根拠となる学習指導要領等の記述 | ||
(1)課題や目的に応じた情報手段の適切な活用 | ア:コンピュータやモバイル端末の操作ができる | 生徒による主体的なコンピュータや情報通信ネットワークの活用は,知識や概念の習得や,資料の収集,処理,情報の共有や交流,発表などを通して社会科学習をより豊かなものにする可能性をもっている(社) コンピュータを構成する主要な装置と,基本的な情報処理の仕組み,情報をコンピュータで利用するために必要なディジタル化の方法について知ることができるようにする(技家) |
A1 |
イ:目的に応じたソフトウェアの選択とその操作ができる | 音楽の学習に利用できるコンピュータのソフトウェアや様々な教育機器が開発されており,これらの活用を図ることは,学習を効率よく進めたり生徒の学習意欲を高めたりする上で有効である(音) メディアの素材の特徴と利用方法や,適切なソフトウェアを選択し,多様なメディアを複合する方法について知ることができるようにする(技家) |
A2 | |
ウ:10分間に400文字程度文字が入力できる | コンピュータを使った情報活用にかかわる基礎的・基本的な知識及び技術の習得を図る(技家) | A3 | |
エ:周辺機器を利用してコンピュータの機能を拡張できる | コンピュータを使った情報活用にかかわる基礎的・基本的な知識及び技術の習得を図る(技家) | A4 | |
オ:データの保存形式を変更し,フォルダ構成を考えて様々な保存先に保存できる | コンピュータを使った情報活用にかかわる基礎的・基本的な知識及び技術の習得を図る(技家) | A5 | |
(2)必要な情報の主体的な収集・判断・表現・処理・創造 | ア:インターネットやデータベース,各種ファイル内から効果的に検索して目的の情報を探し出すことができる | 社会生活における問題を話題として取り上げるためには,話の材料を日常生活からだけでなく広く社会生活から収集する必要がある。そのためには,本,新聞・雑誌,テレビ,コンピュータや情報通信ネットワークなどの様々な情報手段を活用することが一層不可欠となる。(国) 情報収集や情報発信の手段としてコンピュータや情報通信ネットワークを活用する機会を設けること(国) |
A6 |
イ:観察や実験等で集めたデータを集計し,基本的な統計処理を行うことで比較したり傾向や規則性を調べたり予想したりできる | 新聞やインターネット,学校図書館等の施設などを活用して得た情報を比較すること(国) コンピュータを用いたりするなどして, 母集団から標本を取り出し, 標本の傾向を調べることで,母集団の傾向が読み取れることを理解できるようにする(数) |
A7 | |
ウ:見学や観察,実験等で集めたデータをグラフに表し,比較したり傾向や規則性を調べたり予想したりできる | 目的に応じて資料を収集し, コンピュータを用いたりするなどして表やグラフに整理し,代表値や資料の散らばりに着目してその資料の傾向を読み取ることができるようにする(数) 観察, 実験のデータ処理の段階で必要に応じて, コンピュータなどを積極的に活用すれば, 生徒の探究の目的に合わせたデータ処理や, グラフを作成したりそこから規則性を見いだしたりすることが容易となる(理) |
A8 | |
エ:音声や動画をコンピュータに取り込んで編集し,より効果的な音声や動画ファイルに加工できる | 文字や静止画,動画などを課題の解決のために,複合し一元的に活用するなど,技術を用いる目的を意識した実習となるよう指導する(技家) あらかじめ生物の育成の状況を静止画として保存しておき,文字や 音声と複合して,成長の記録をアニメーションで表現することが考えられる(技家) |
A9 | |
オ:文字,写真,表,グラフ等を組み合わせてレポートやポスターを作成し,分かったことや自分の主張を表現できる | 完成した作品について,表現や発信したい内容が伝わったか,著作権等を守っているかなどの視点から評価し改善するために,実際に表現・発表する場面を設定することも考えられる(技家) | A10 | |
(3)受け手の状況などを踏まえた発信・伝達 | ア:メーリングリストやアドレス帳,ファイル添付などメールの機能を効果的に活用してメールでコミュニケーションができる | コンピュータや情報通信ネットワークを使うことによって, 教材に関する資料や情報を入手したり, 電子メールによって情報を英語で発信したりすることもできる。 このような活動を通して,生徒一人一人が主体的に世界とかかわっていこうとする態度を育成することもでき,教育機器は英語教育にとって大切な役目を果たすものとして考えられる(外国語) | A11 |
イ:メールで自分の考えや気持ちを正確に伝えたり,相手の気持ちを読み取ったりしてコミュニケーションができる | 電子メールや掲示板,動画通信などを用いて遠隔地にいる者の間で問題を出したり,解いたりして相互に伝え合い数学を楽しむことで数学を学ぶことに対する興味や関心を高めることも考えられる(数) | A12 | |
ウ:文字の大きさや色遣い,画像の配置などレイアウトを工夫してわかりやすいWebページ,プレゼンテーション,アニメーションなどを作成し,自分の考えを発信できる | 情報収集や情報発信の手段としてコンピュータや情報通信ネットワークを活用する機会を設けること(国) | A13 | |
エ:聞く人に自分の主張が効果的に伝わるよう発表の場を工夫してプレゼンテーションができる | 目的や状況,相手に応じて,様々な資料や機器を活用しながら説明することにより,話し手の意図が的確に伝わって聞き手の理解をより深めることになる。その際,グラフや表,写真や図などを取り入れた分かりやすい資料作りの工夫が大切である(国) インターネットや電子辞書等の活用,コンピュータによる発表資料の作成とプロジェクターによる提示等も考えられる(国) |
A14 | |
オ:中学校で経験した様々な情報発信の方法から目的に適した方法を選び効果的に情報を発信できる | 情報通信ネットワークや情報の特性を生かして考えを伝え合う活動を充実する(技家) 広く一般に公開するためのWebページ,校内で発表するための プレゼンテーション,個人で楽しむアニメーションなど,情報を発信する場面に応じた方法や,伝えたい内容を表現するために必要なメディアに応じた方法について知ることができるようにする(技家) |
A15 | |
(1)情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解 | ア:コンピュータの構成と基本的な情報処理の仕組みを理解できる | コンピュータの構成と基本的な情報処理の仕組みを知ること(技家) | B1 |
イ:情報通信ネットワークにおける基本的な情報利用の仕組みを理解できる | 情報通信ネットワークにおける基本的な情報利用の仕組みを知ること(技家) Bpsなど,情報通信ネットワークに関係する主な単位についても必要に応じて取り上げるよう配慮する(技家) |
B2 | |
ウ:アナログとデジタルの違いや情報に関する単位の意味を理解できる | 情報のディジタル化の方法と情報の量についても扱う(技家) コンピュータの処理装置や記憶装置の性能を表すビット(b:bit)やバイト(B:byte),ディジタルカメラやディスプレイ及びプリンタなどの周辺機器にかかわるピクセル(pixel),dpiなど,情報の処理に関係する主な単位について,メガ(M)やギガ(G)などの接頭語も含めて必要に応じて取り上げるよう配慮する(技家) |
B3 | |
エ:デジタル化の方法について知り,デジタル化すれば処理がしやすくなることを理解できる | 文字,音声,静止画,動画などをディジタル化することで,各種のデータを複合して一元的に活用することが可能となることに気付かせる(技家) 目的や条件に応じて,ディジタル作品において利用するメディアの種類やディジタル化の方法,複合する方法などを工夫する能力を育成する。(技家) |
B4 | |
オ:インターネットを利用した様々な通信の特性について理解できる | ディジタル化したファイルを情報通信ネットワークで転送し,処理時間を調べることでネットワークに対する負荷を確認する(技家) | B5 | |
(2)情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解 | ア:多様なメディアを複合し,表現や発信ができる | 多様なメディアを複合し,表現や発信ができること(技家) | B6 |
イ:メディアの特徴と利用方法を知り,制作品の設計ができる | 映像メディアによる表現については,今後も大きな発展性を秘めている。これらを活用することは表現の幅を広げ,様々な表現の可能性を引き出すために重要である(美) メディアの特徴と利用方法を知り,制作品の設計ができること(技家) |
B7 | |
ウ:コンピュータを利用した計測・ 制御の基本的な仕組みを知ることができる | コンピュータを利用した計測・ 制御の基本的な仕組みを知ること(技家) | B8 | |
エ:情報処理の手順を考え,簡単なプログラムが作成できる | 情報処理の手順を考え,簡単なプログラムが作成できること(技家) | B9 | |
オ:情報に関する技術の適切な評価・活用について考えることができる | 情報に関する技術の適切な評価・活用について考えること(技家) | B10 | |
(1)社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解 | ア:情報に関する技術が多くの産業を支えるとともに,社会生活や家庭生活を変化させてきたことを理解できる | 情報に関する技術の進展が,社会生活や家庭生活を大きく変化させてきた状況とともに,情報に関する技術が多くの産業を支えていることについて理解させる(技家) | C1 |
イ:様々な情報を伝えるメディアの違いを理解し、情報の真偽や質を吟味することができる | 現代では, コンピュータや情報通信ネットワークなどを活用し,大量の情報を手に入れることが可能となっており,必要な情報とそうでない情報を選別する合理的な基準を見いだす能力を学習の中で養う工夫が重要である(社) 情報通信ネットワーク等を活用して資料を収集する場合は,二次的な資料が多くなると考えられるので,誰がどのようにして調べた結果なのかなど,その信頼性に注意しなければならない。(数) |
C2 | |
ウ:情報に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を身に付けることができる | 情報に関する技術が社会や環境に果たしている役割と影響について理解させ,情報に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を育成する(技家) | C3 | |
エ:報道される事件や事故から情報や情報手段、情報技術が社会に及ぼしている影響について理解できる | 大量の情報の活用によって経済などの仕組みや社会生活が変化してきていることや,その中で個人が主体的に情報を収集,処理,判断,発信するなどの情報を活用する力や情報モラルを身に付けていくことなどが大切となってきている(社) | C4 | |
オ:インターネットは他のメディアと異なり不正な情報や有害な情報が発信されやすいことをメディアの特性から理解できる | 情報通信ネットワークを介して得られた情報は適切なものばかりではないことに留意させる(理) 社会の情報化が進展し,コンピュータや携帯電話等が普及することにより,情報の収集や表現,発信などが容易にできるようになったが,その一方で,情報化の影の部分が深刻な社会問題になっている(道) |
C5 | |
(2)情報モラルの必要性や情報に対する責任 | ア:受け手の気持ちや考えを尊重してコミュニケーションができる | ネット上の法やきまりを守れずに引き起こされた出来事などを題材として授業を進めることも考えられる。その際,その問題の根底にある他者への共感や思いやり,法やきまりのもつ意味などについて生徒が考えを深めることができるように働き掛けることが重要になる(道) | C6 |
イ:情報発信に責任を持ち,適正な情報が発信できる | 著作権や発信した情報に対する責任を知り,情報モラルについて考えること(技家) |
C7 | |
ウ:情報通信ネットワーク利用上の基本的なルールや法を遵守し、著作権や知的財産権を尊重できる | 著作権や発信した情報に対する責任を知り,情報モラルについて考えること(技家) 情報通信ネットワークにおける知的財産の保護の必要性についても扱うこと(技家) ネット上の法やきまりを守れずに引き起こされた出来事などを題材として授業を進めることも考えられる(道) |
C8 | |
エ:ネット社会の危険を知り,危険の回避や適正な対応ができる | 生徒にコンピュータや情報通信ネットワークを活用させる際には,情報モラルの指導にも配慮することが大切である(社) | C9 | |
オ:自他の個人情報の重要性を知り,個人情報を守るために正しく対処できる | 氏名,住所,電話番号や顔写真等の個人情報については,利用するメディアや情報を発信する場面によっては使用すべきではないことについても気付かせ,第三者が勝手に使用したり,個人のプライバシーを侵害したりすることがないよう指導する(技家) | C10 | |
カ:いくつかの方法で情報の信憑性を確かめることができる | 新聞や雑誌,コンピュータや情報通信ネットワークなどの様々な情報手段,学校図書館などから得た情報を比較することにより,それぞれの情報手段や施設などの特徴及びそこから得られた情報の特徴について考えさせる(国) | C11 | |
キ:情報機器の使用による健康とのかかわりについて理解し,情報機器の利用時間や頻度を自己管理できる | 必要に応じて,コンピュータなどの情報機器の使用と健康とのかかわりについて取り扱うことも配慮するものとする。(体) コンピュータなど情報機器の使用による疲労の現れ方や休憩の取り方など健康とのかかわりについても取り上げることにも配慮する(体) |
C12 | |
ク:IDやパスワードを保護し,ウイルス対策や暗号化など基本的なセキュリティ対策ができる | インターネットなどの情報通信ネットワークの構成と,安全に情報を利用するための基本的な仕組みについて知ることができるようにする(技家) 情報通信ネットワークの仕組みの観点から,情報セキュリティの確保のために対策・対応がとれる(技家) 安全に情報を利用するための基本的な仕組みについては,ID・パスワードなどの個人認証とともに,フィルタリング,ウイルスチェック,情報の暗号化などについて知ることができるようにすることが考えられる(技家) |
C13 | |
(3)望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度 | ア:情報を活用することの意義を理解し,積極的に情報共有をはかることができる | よりよい社会を築くために,情報に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を育成する(技家) より効果的な情報の表現・発信方法や情報処理の手順を考えたり,工夫したりする中で,新しい発想を生み出し活用することの価値に気付かせるなど,知的財産を創造・活用しようとする態度の育成にも配慮する(技家) |
C14 |
イ:メディアから収集した情報には発信者の意図や背景があることを知り,批判的にとらえることができる | 特にインターネットなどの情報通信ネットワークの活用において,情報を収集したり,他者とのコミュニケーションを図ったりする際に,生徒が的確に判断し対処することができるよう,メディア・リテラシーの育成にも配慮する必要がある(数) | C15 |
基本的な操作スキル
基本的な操作スキル | 1年・2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 |
ア:コンピュータやアプリケーションソフトの基本的な操作ができる | コンピュータの基本的な構成を知り、電源の投入終了、マウスの利用等、基本的な操作ができる デジカメで撮影する経験を持つ |
キーボードの役割を知り、様々な文字や記号を入力できる | デジカメで撮影した写真をコンピュータに取り込み加工できる | ビデオカメラの映像やICレコーダーの音声をコンピュータに取り込むことができる | 作成したファイルを外部のディスクやメモリに保存できる |
イ:必要なアプリケーションソフトを選ぶことができる | ソフトウェアーの基本的な操作ができる ソフトにはそれぞれ用途があることを知り、使うソフトを起動できる |
ソフトウェアーを使って作成したファイルを印刷できる | 課題解決の目的に応じてソフトウェアーを選ぶことができる | 別のソフトウェアーで作成したファイルを他のソフトウェアーで利用できる | インターネット上の素材やサービスを活用できる |
ウ:10分間に200文字程度文字が入力できる | ローマ入力によるタッチタイプで自分の名前や簡単な文字を入力できる | 短い文章が入力できる | 10分間に100文字程度文章を入力できる | 10分間に200文字程度文章を入力できる | |
エ:適切なフォルダを作成しファイルを整理して保存できる | 作成したファイルに名前を付けて保存できる | 作成したファイルを指定された場所に保存できる | フォルダーを作成し、ファイルの種類や内容に応じて整理しながら保存できる | 保存先の階層構造を意識しファイルを分類して保存できる | |
オ:インターネットの閲覧や電子メールの送受信ができる |
キーワードを使って目的のWebページを検索できる | メールを送受信できる | アドレス帳の利用や、ファイル添付等メールソフトを活用できる | コミュニケーションツールを使って交流できる |
小学校
教科等 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 | 規準リスト |
国語 | ローマ字のタッチタイプによる日本語入力 | ||||||
社会 | |||||||
算数 | |||||||
理科 | |||||||
生活 | 1「学校探検」 2「通学路しらべ」 |
3「町探検」 4「交流会」 |
A1・A2・A9・A14・B7 | ||||
音楽 | |||||||
図工 | |||||||
家庭 | |||||||
体育 | |||||||
道徳 | 仲良くコンピュータを使う | みんなで助け合ってコンピュータを使う | |||||
外国語活動 | |||||||
「総合的な学習の時間」 | |||||||
特別活動 |
中学校
教科等 | 1年 | 2年 | 3年 | 基準リスト |
国語 | ||||
社会 | ||||
数学 | ||||
理科 | ||||
音楽 | ||||
美術 | ||||
保険体育 | ||||
技術・家庭 | ||||
外国語活動 | ||||
道徳 | ||||
「総合的な学習の時間」 | ||||
特別活動 |
初等中等教育局参事官付課