参考資料1
平成19年10月29日(月曜日)10時〜12時
丸の内仲通りビル地下1階 K2会議室
井上委員、岩原委員、大塚委員、梶本委員、齋藤委員、下田委員、中川委員、南部委員、野中委員、平山委員、藤村委員、宮田委員、山西委員、森田オブザーバー
金森初等中等教育局長、前川大臣官房審議官(初等中等教育担当)、安藤初等中等教育局参事官、中沢調整官その他
(主な説明内容)
(主な説明内容)
(主な説明内容)
(主な説明内容)
【山西座長】
コーディネータが活かされていない現状が問題。これから活かされる場が作られようとしているのかとも思う。アクティブブレインズにおいてはビジネスモデルとしてよく成り立っているなと思う。ICT支援員というとボランティアの感じが強いが、専門職レベルの人材として雇えているのか。英国はプロとして組織的にやっている。
日本は英国と教育の制度がずいぶん違うので、日本に合う形で組織化していく必要があると感じるが、目黒区はどういう人が非常勤職員として応募してくるのか、アクティブブレインズのビジネスモデルはどういう人が担っているのか。
【大塚委員】
目黒区の人材は大きく2つのパターンがある。企業等でインストラクタを経験してきた人と、教員を目指していてまだ合格できていないが情報に堪能な人。13年度当時と昨年度の採用の状況をみると、応募の人数が少なくなっている。
【平山委員】
初年度は、他社との差別化を図るために教育情報化コーディネーターをサービスの一環として配置していた。2年目は、初年度で実績がでたので各学校1年あたり1回の有償サービスに切り替えた。3年目は、有償になったにもかかわらずサポートの回数が倍になり、各学校1年あたり2回となった。需要は間違いなくある。
現状では、ひとたびインストラクターがサポートに入ると、学校側はいろいろなことをインストラクターに要求してくる。インストラクターは要求に応じて、ICT活用授業のサポートをしたり、コーディネーター的な仕事(カリキュラム作成、教材作成など)をしたり、ヘルプデスク的なトラブル対応をしたりしている。
このようなサービスを年間通して実施できる体制を作れば、ビジネスモデルが見えてくると思う。
【山西座長】
アクティブブレインズにおけるICT支援員に求められる資質に「人間力」とあるが、その育成のために具体的に何をやっているのか。
【平山委員】
コーディネーターやインストラクターには、定期的に弊社で実施している研修を受けてもらっている。インストラクション研修、マナー研修、コミュニケーション研修、価値観研修などどんな仕事にでも共通する基本的な内容の研修である。
また学校に入るにあたって、心構えを伝達するプロジェクトミーティングを必ず年度の初めに実施している。学校が期待していること、インストラクターの役割、子どもたちの様子、学校の様子、学校のハード環境、ソフト環境などを詳しく半日かけて説明する。
すべてのインストラクターが、共有の意識を持って仕事に臨むことができるようにしている。
【下田委員】
企業の勝ち残り生き残りにITの利活用は避けて通れない。経済環境はITによって大きく変わってきている。
今回の検討会の目標は、「IT新改革戦略」にもあるとおり、ICT活用による学力向上、わかる授業の実現である。
企業がIT利活用によりどう競争力を向上させるか。経営者の気づきが必要、そのための経営者研修が必要。さらに、来年度から実務レベルのIT経営推進者「マイスター」の人材育成の研修を経済産業省が実施する予定である。
同じように、教育の情報化においても、まず取り組むべきことは「あるべき姿」を描き、それに基づく教育CIOや補佐官の研修プログラムの作成、研修実施が重要である。
学力向上、わかる授業の実現のためにICT利活用の強化は必須と思う。
【井上委員】
ICT化は学校で温度差がある。使わない学校は環境がないからできないというが、そういう学校は環境があったとしても使わない。
ボランティアでコーディネータに入ってもらっているが、学校から何を求められているかを分かっていない。教員は多忙さもあってICTに関われていない。教員が自分からやろうと思わなければ、研修を組んでもやらない。
自分の学校では、最初の1、2年はほとんどICTを使った授業はやらず、徹底して教科書を使わせて、教科書の大事さが分かったときにはじめてICTの良さが分かったということがある。どちらを先にやらせるべきかは学校や地域の実状に応じて変わってくると思うが、本検討会におけるご意見を参考とさせていただきたい。
【宮田委員】
教育CIOの配置の工夫が必要。市町村の教育委員会が重要な役割を担うものと考える。市町村合併により自治体が大きくなり、規模の大きな自治体であれば容易に配置が可能だが、規模が小さい自治体は、一人の教育CIOが複数の市町村を担当するなどの工夫が必要であると思う。
【野中委員】
気になるのは支援員という人の立場の問題である。支援員がどういう立場で学校に入るかで役割がかなり変わってくる。ある程度の立場を作って上げないと能力を発揮できないと考える。その辺をどのように工夫するかはそれぞれの地域の課題であると思う。
支援員が授業の支援をするときの授業形態は、コンピュータ教室など子どもが個々に機器を使っているケースが多いが、教科において普通教室で様々な形で使うときのサポートの課題が何処にあるのか考える必要がある。
【山西座長】
ICT支援員の役割、権限、責任の問題についてもっと議論を深める必要がある。
(以上)