【参考資料3】
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以下[参考資料3]に関する意見を述べるが、[参考資料3]の改訂は資料4-1及び4-2の対応する改訂につながって欲しいという意図がある。
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前回会議でも発言したが、[参考資料3]ではプログラムの位置付けが「アルゴリズムの実行手段」の視点に限定され過ぎている。「プログラム(ソフト)のおかげで、コンピュータがこのようなことまで受け持てる」という、人間とコンピュータの分担の視点が必要(以下各論)。
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[実践力]の「課題や目的に…」の項に「コンピュータの可能な(得意とする)ことと、人間が得意とすることの範囲を理解」を入れたい。理由:個別の事項よりこのような原理に基づく分担の理解が重要。
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[実践力]の「受け手の…」の項に「自分が発信しようとする情報を受け手の立場になって検証する技能」を入れたい。理由:受け手の立場に立った検証がなければ適切な情報発信はできないため。
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[科学的理解]の【総論】の中に「コンピュータを使うことですべてのディジタル情報を統一的に制御/加工/伝達可能」ということを入れたい。理由:情報をディジタル化しただけで自在性が現れるわけではなくコンピュータと組み合わせることは不可欠だから。
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[科学的理解]の【機器関係】の中に「コンピュータはプログラムを用意することで自律的な情報の加工/伝達が可能となる」ことを入れたい。理由:現状はプログラムをアルゴリズム面からだけ見ており片手落ち。情報を操る手段としてのプログラムも重要。
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[科学的理解]の【機器関係】の中から「携帯電話」の項は削除することが望ましい。理由:科学的理解の本質はコンピュータによる情報処理であり、携帯電話も「コンピュータ通信」に過ぎないのでこの整理方法はアンバランス(前回会議の岡本委員に賛成)。
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上記の代替として、[科学的理解]の【インターネット関係】は【通信・ネットワーク】とし、ここにインターネットとモバイル(携帯)を併せて入れるのがよい。理由:通信という点で両者は共通部分が大。
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[科学的理解]の【インターネット関係】の中に「インターネットはコンピュータ間の通信手段であり、プログラムを通じて通信の制御、内容の加工が自在に行える」ことを入れたい。理由:単なる通信路よりソフトによる自在な制御こそ重要であるから。
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[科学的理解]の【情報伝達過程中「処理」「創造」…】の中に「コンピュータはプログラムの手順に基づい」てディジタル情報を加工」を入れたい。理由:現在の整理はアルゴリズムに偏っているが、現実にはむしろソフトウェアによる自動的な処理の理解を優先させたい。
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[科学的理解]の【情報伝達過程中「処理」「創造」…】の「アルゴリズムやプログラムが…」は表現が不適切。「プログラムが前提である」「プログラムによりアルゴリズムが実行できる」「アルゴリズムの定義や性質/特性」の3つに分けるべき。理由:今日の情報技術はあくまでもプログラムが支えている。アルゴリズムは重要だが別のもの。
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[参画する態度]の「社会生活の中で」の項目で、「悪影響」とことさらに取り上げることには反対。単に「影響」とし、良いものと悪いものを対で取り上げたい。理由:すべてのことがらには良い面と悪い面があるというバランス感覚を前提とするべきだから。
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[参画する態度]の「情報モラルの…」の項目で、不適切行為や犯罪などマイナス面の回避に偏ることには反対。モラルの存在意義として「スムーズな共同作業/コミュニケーション」の促進をまず挙げ、そのために「積極的にすべきこと」「避けるべきこと」を対で取り上げたい。理由は前項と同じ。
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【資料4-1】
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[実践力]の「情報手段の適切な活用」1.2年の項目に「調べたい内容を発言させ、コンピュータを教師が操作して情報を検索(総合)」を入れたい。理由:生徒自ら操作しなくても情報技術が活用できることを例示したいから。
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[実践力]の「情報の収集・判断」1.2年の項目に「手紙や作文を読みどのような情報が含まれているか考える(総合国語)」を入れたい。理由:文字や文章自体と、それが表している情報の違いを意識するきっかけを与えたい。
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[実践力]の「情報の収集・判断」1.2年の項目に「文字や文章の形とそれが表すもの(総合国語)」を入れたい。たとえば単独文字と、それが連なった単語、文章の違いなど。理由:文字は単なる形だがそれが決まった規則で組み合わさると意味が生じることを意識させたい。
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[実践力]の「情報の表現・処理・創造」1.2年の項目に「伝えたいことを決め、それを手紙や作文に書く」(総合図工)を入れたい。理由:文を書くことは情報を記録/伝達する手段であることを意識させたい。
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[実践力]の「情報の表現・処理・創造」1.2年の項目に「表現したい内容を決め、それを絵や工作で表す(総合図工)を入れたい。理由:情報を表す手段として言語以外のものもあることを意識させたい。
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[実践力]の「受け手の…」1.2年の項目に「相手の状況を考えて発言する(総合)」を入れたい。内容としては、たとえば仕切りを隔てて言葉だけで絵を伝達するなど。理由:自分にとって自明なことでも相手にとってそうでない場合があることを意識させたい。
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[科学的理解]の「情報手段の特性」1.2年の項目に「コンピュータとは何か、コンピュータにできること、できないことを考える(総合)」を入れたい。理由:コンピュータと人間の得手不得手、分担の違いを早くから考えてもらいたい。
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[科学的理解]の「情報手段の特性」3.4年の項目に「プログラムとその原理(総合)」を入れたい。内容はごく初歩的なプログラムをそのまま動かし、また少し変更して観察など。理由:プログラムが果たす役割りについて早期に意識させたい。
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[科学的理解]の「情報手段の特性」3.4年の項目に「メディアの違いについて考える(総合)」を入れたい。内容としては、Web、書籍、TV等の違いなど。理由:メディアという括り、その中での違いについて意識させたい。
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[科学的理解]の「情報手段の特性」5.6年の項目に「プログラムによる情報の加工や表現の工夫(総合)」を入れたい。内容はプログラムで画面上の絵を動かしたり役に立つ計算をするなど。理由:プログラムによりさまざまな処理が柔軟に作り出せることを理解させたい。
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[科学的理解]の「情報手段の特性」5.6年の項目に「メディアがコミュニケーションに与える影響(総合)」を入れたい。内容としては、コミュニケーション手段(対面、電話、メール、掲示板)によってやりとりのあり方が変わること。理由:長崎の事件も考えると、この段階で必要。
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[科学的理解]の「情報を適切に…」1.2年の項目に「身のまわりの情報の整理(総合)」を入れたい。内容としては、時間割、スケジュール、持ちものリストなどを作成し、活用するなど。そのような整理ができているとどう有難いか。理由:情報の整理や構造化を体験させたい。
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[科学的理解]の「情報を適切に…」3.4年の項目に「情報の整理と評価(総合)」を入れたい。内容としては、1日のスケジュール計画を立て、また実際の活動を記録した後、両者を比較してできた度合いを評価するなど。理由:評価の観点を早くから持って欲しい。
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[科学的理解]の「情報を適切に…」年の5.6項目に「複数の評価基準とその比較(総合)」を入れたい。内容としてはできごとのよしあし重要度などの評価/基準を作って点数をつけた後、他の生徒と比較。理由:人によって尺度や基準は変わることとその擦り合わせを理解。
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[参画する態度]の「社会生活の…」1.2年の項目に「身のまわりの情報(総合)」を入れたい。内容としては文章、メディア、ネットワーク等自分が多くの情報に接していること。理由:多くの情報に接して生活していることを早くから意識させたい。
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[参画する態度]の「社会生活の…」年の3.4項目に「もしがなかったら(総合)」。内容としては各種の情報手段が無かったらどうかを考えさせる。理由:各情報手段が社会生活に及ぼしている影響(正負とも)を意識させる。
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[参画する態度]の「情報モラルの…」1.2年の項目に「情報の正しさ、適切さ(総合)」を入れたい。内容としては正しい情報や不適切な情報が自分にどのような影響を及ぼすかを考えさせる。理由:自分が接する情報に「よしあし」があることは早期に意識させたい。
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[参画する態度]の「望ましい情報社会…」1.2年の項目に「情報の価値(総合)」を入れたい。内容としてはよい情報を持つこと、伝え合うことがどういういいことをもたらすかを考えさせる。理由:情報が持つ価値とそれを活かすことについて早期に意識させたい。
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【資料4-3】
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[実践力]「課題や…」の「コンピュータの基本的な…」の学習活動案として「簡単なコマンドやプログラムの命令を打ち込んで実行させる体験をする」ことを追加して欲しい。理由:コンピュータの基本的な機能は命令を実行することだという体験を持たせる。(再掲も同様)
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「科学的理解]「情報活用の基礎…」の「ソフトウェアの機能を…」の学習活動案として「簡単なプログラムを実行したり修正して動作を観察する」ことを追加して欲しい。理由:プログラムが具体的にどのようなものか体験を持たせたい。
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