資料1 学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック改訂の概要(案)

背景・目的

・東日本大震災では天井材の落下など、非構造部材の大きな被害が発生。
・児童生徒等の安全確保や地域の避難所としての機能確保のためには、非構造部材の耐震対策も進めることが重要。
・東日本大震災の被害調査分析や新たな技術基準等を踏まえ、現行ガイドブックをより分かりやすくより有益なものになるよう改訂し、学校施設における非構造部材の耐震対策の一層の推進を目指す。 

主な改訂の内容

1.点検の考え方を再整理

(1)ガイドブックの目的を明確化
 ・ひび割れなどの劣化状況や部材の取付工法などを点検し、予防的な対策に結びつけていくことが目的であることを明確化(p.4、12)

(2)学校設置者と学校の役割を明確化
 ・学校設置者は施設の管理者として専門的な見地から点検の実施が必要なこと、学校は日常的に施設を使用している者として異常の早期発見が必要なことを明確化(p.12、13)
 ・点検結果を踏まえた対応として、学校設置者は、危険性や対策の必要性等を検討した上で、改善計画を策定し計画的に対策を実施することが重要であることを記載(p.17、18)

(3)点検の内容に応じた点検種類・頻度を整理
 ・点検の内容に応じ、耐震性に関わるもの、劣化に関わるもの、使い方に関わるもの等に分類し、点検時期を整理(p.16、17) 

2.分かりやすく・使いやすくするため修正

(4)実際の点検に活用しやすいよう構成を修正
 ・学校及び学校設置者の「点検チェックリスト及び解説」をそれぞれ独立した章として構成(学校編:p.19~、学校設置者編:p.37~)
 ・実際の点検に活用する「点検チェックリスト」を章の冒頭に掲載(p.21~22、p.39~42)

(5)チェックリストの使い方や点検項目の分類を記載
 ・チェックリスト活用のポイントとして、点検時に図や写真を添付すると使いやすいことや、教室毎のアレンジ例など、具体的な使い方を記載(p.23~25)
 ・点検項目が理解しやすいよう、天井や外壁等の部位ごとに、学校で使用されている主な工法・材料等の分類を記載(p.45、55など)

(6)ガイドブックを活用した点検事例を掲載
 ・学校設置者が点検を行う際の参考となるよう、実際にガイドブックを活用して点検を行った事例について掲載(p.80~83)
 ・特に、建築の技術職員がいない比較的小規模な教育委員会の事例についても掲載(p.82、83)

3.点検内容・項目の追加等

(7)東日本大震災等を踏まえ点検項目や参考トピックを追加
 ・東日本大震災や新たな技術基準を踏まえ、学校設置者の点検項目に横連窓等の点検項目を追加(p.46、61など)(点検項目の新旧対照表は別紙)
 ・専門家にも参考となるよう、参考トピックや解説等の記載内容を充実(p.52、60など)

(8)構造体との関係性を記載
 ・耐震対策に当たって、構造体と一体となった検討が必要となる場合があるものについて、その旨記載(p.46、61、79)

(9)優先度の検討に資するよう危険性を明記
 ・学校設置者が対策の優先度を検討するに当たって参考となるよう、被害が起きた場合特に注意が必要となるものについて、危険性を明記(p.46、61、64など)

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