国立大学法人等施設整備に関する検討会(平成25年度)(第3回) 議事要旨

1.日時

平成25年8月20日(火曜日)13時30分~15時

2.場所

文部科学省旧庁舎4階 文教施設企画部会議室

3.議題

  1. 平成26年度国立大学法人等施設整備事業の評価及び選定について
  2. その他

4.議事要旨

(○:委員、●:事務局)  

(1)平成26年度国立大学法人等施設整備事業の評価及び選定について

  事務局より、委員が実施した「教育研究等への効果」に関する評価の結果について報告を行った。さらに、事務局より、これらの評価結果や「平成26年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について」等を踏まえた「平成25年度国立大学法人等施設整備事業の選定の考え方(案)」及び「平成25年度国立大学法人等施設整備事業の評価及び選定一覧(案)」について、説明を行い、了承された。
 また、事務局より、PFI検討会における検討結果について報告を行った。
 主な意見等は以下のとおり。

○参考資料1に「平成26年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について」が示されているが、施設整備事業の概算要求は、どのような見通しになっているのか。
●参考資料1の最後のページに記載されているが、当課の事業は「裁量的経費」に該当する。裁量的経費は、1割削ったものを要望基礎額としてその30%を別途要望できるとされている。我々としても、要望枠も活用して要求しようと思っている。平成26年度の予算がどれくらい取れるのかは、この要望枠がどこまで頑張れるかが勝負になると思っている。
○国の予算が限られているとは思うが、各大学いろんな意味でかなり努力している。研究施設も含めて大学現場が元気を出さないと研究もできない。
●昨年と状況が異なるのが、昨年は、要求段階において東日本大震災復興特別会計にかなり計上したが、25年度予算編成の過程で復興特会における国立大学等の施設整備は限られた形になった。したがって、26年度は要求段階から特別会計分を抑えて、その分一般会計の要望枠の中で要求していきたい。
○東日本大震災復興特別会計の事業も要望基礎額に含まれるのか。
●特別会計は含まれない。
○財政投融資は含まれるのか。
●含まれない。
●昨年度は、耐震改修を全部復興特会にもっていったが駄目だった。東日本大震災復興特別会計は、避難所扱いできる施設を対象にするという整理になった。


(2)その他

 事務局より、第3次国立大学法人等施設整備5か年計画の進捗状況について報告を行った。最後に、事務局より、今後のスケジュール等について説明した。
 主な意見は以下の通り。

○耐震化は順調に進んでいると思うが、「Strategy」は計画的に進んでいるのか。
●例えば、卓越拠点の整備状況をみてもわかるように、概ね順調に進んでいると思う。
○附属病院については少し整備が遅れているのか。
●附属病院については、財政融資資金を活用できることもあり、大学全体の計画の中では概ね順調に進められている。
○キャンパスマスタープランは、基本的にどういう事項を押さえているとキャンパスマスタープランができたということになるのか。さらに、実際プランを策定している大学の中で完成度について差があるものなのか、だいたいある一定レベルに達したものになっているのか。
●キャンパスマスタープランというのは、基本的には大学のアカデミックプランや経営戦略に基づいてキャンパス全体をどのようなものにしていくかということを大学全体の意思としてまとめたものになると思っている。中身としては、基本的な方針から、土地利用計画や動線計画など具体的な計画など多岐にわたる。その内容については、大学によってかなり濃淡はある。しかし、大学の中で何を重視するかによって策定すべき計画も変わってくるので、全ての大学が全ての項目について必ずしも策定しなければならないものではない。
○各法人がきちんとそういうことを考えているということであれば、できているということになるのか。
●参考資料2に「キャンパスマスタープランを策定している90法人のうち、58法人がキャンパスマスタープランの着実な実現に向けた体制を構築」とあえて記載している。マスタープランの作成が進んできた中で、今後重視すべき視点として、いかに学内の多様なステークホルダーを巻き込みながら、きちんとしたプロセス・体制で策定していくかということがあると考えている。そうした体制でマスタープランを策定しているところが現在90法人のうち58法人ということである。
○耐震化の基準が変更になったと思うが、それを考慮しても耐震化率は変わらないのか。
●いわゆる新耐震基準の施行以降、基準が何度か変わっているが、新耐震基準の施行以降に整備した施設は、耐震化済みとして算出している。今後改修する時は当然新耐震基準に合わせて改修する必要があるが、法的にすぐやらなければならないものではない。
○今年度ということではなく、長期的な展望としての方針、現在の目標が達成された後の方針はあるのか。次に国立大学の施設整備をどういった方針でやっていくのかということに対して、一つ個人的な意見を述べさせていただくが、現在「第3次国立大学法人等施設整備5か年計画」の基本的考え方として3つ「S」があるが、ここに「Stimulation」というような観点があってほしいと思っている。質的向上の中に含められないことはないとは思うが、環境が人の精神活動やいろいろな情動などに与える大きな効果を考えると、ただ単にそこにハコがあればいいとか、効率がよければいいという考え方ではなくて、ゆとりや遊びの部分が人の気持ちを活性化し、高等教育などを行う上で中心的な役割を果たし知の拠点となっていくということが今後大事になっていくのではないかと思う。そして、その主な対象はもちろん学部生、大学院生、あるいは研究を行う教職員などであるとは思うが、今後は更に、例えば地域の住民ももっと入ってきやすいような観点など、もしかしたら社会人教育などいろいろなやり方がそれぞれの大学の特色に合わせてありえると思うが、そういったことが今後施設整備をどういうふうによりよい方向に進めていくかというときに大事なのではないかなと思う。
●ご意見を今後の参考にさせていただきたいと思う。
○附属病院の自家発電について、病院の希望のあるレベルまでは対応できるようになったのか。
●平成23年度の補正から特別に予算措置しており、厚労省が示している水準の電源確保はほぼできている。
○大学の中で病院については、国民にとって一番理解・感謝されているところだと思う。地域の砦ということもあり、かなり先進的な部分も対応しているが、次は建物の免震等を含めた診療棟の対応をお願いしたい。限りある予算の中でやらなければならないこともあると思うし、そんな簡単なことではないと思っているが、効率の良いアップグレードをぜひ少しずつできるよう頑張ってほしい。
●お話のとおり、最近の病棟については免震が主流になっている。今後もご指摘のような対応が必要になると思っている。
○ぜひ計画的に対応していただくようお願いする。

以上

 

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