平成25年6月10日(月曜日) 10時00分~12時00分
文部科学省旧庁舎4階 文教施設企画部会議室
【委員】淺川賢次、上野淳、及川康、佐藤健、長澤悟、松高正俊、山田あすか、矢守克也(敬称略) 【特別協力者】齋藤福栄(敬称略) 【発表者】名古屋市教育委員会総務部 五味澤学校整備課長
【文教施設企画部】清木文教施設企画部長、長坂文教施設企画部技術参事官、新保施設企画課長、小林課長補佐
(総務省消防庁)日野国民保護・防災部防災課震災対策係長 (国土交通省)森岡住宅局建築指導課構造係長 (文部科学省) 【文教施設企画部】 (施設企画課防災推進室)廣田室長補佐 (施設助成課)近藤課長補佐 【高等教育局】 (私学部私学助成課)後藤専門官 【スポーツ・青少年局】 (学校健康教育課)河村課長補佐
■議事要旨
(○:委員の発言、●:事務局の発言)
(1)本部会における避難所等の位置づけ等について
・事務局より資料1に沿って、本部会における避難所、緊急避難場所の位置づけの案について説明。
・事務局より資料2に沿って、第1回の検討事項(案)に一部追加した、本部会における検討事項の案を説明。
・私学助成課より、私立学校の耐震改修、耐震改築に係る助成制度について説明。
○ 資料1の災害対策基本法の指定緊急避難場所は、緊急提言「東日本大震災の被害を踏まえた学校施設の整備について」において位置づけた救命避難期と生命確保期に対応し、指定避難所は同じく生命確保期と生活確保期に対応するのではないか。
○ 学校の立地については、阪神・淡路大震災のような直下型の地震や、大規模な洪水の対策についても検討するのか。また、指定避難所についても、津波災害のみを対象とするわけではないという認識で良いか。
● 学校の立地については、津波災害を対象として検討し、避難所については、災害種を問わず検討することとしたい。
○ 東京では、低地帯がかなり広く、津波対策よりも水害対策の方が避難対象者が多くなるため、水害の場合の広域避難についても検討すると良いのではないか。
● 学校の立地については、津波災害を対象とするが、比較的検討が進んでいる水害対策も議論の対象にさせていただきたい。
・資料1、2について了承された。
(2)津波災害に対する学校施設の在り方について
・淺川委員より、資料3に沿って、江戸川区における学校の防災機能強化について説明。
・名古屋市教育委員会 五味澤課長より、資料4に沿って、名古屋市における学校施設の津波避難ビル指定のための整備について説明。
・事務局より、参考資料2~4を紹介。
・防災推進室より、参考資料5を紹介。
○ 震災時は、市の職員、学校の教員等について、人手不足が起こる可能性がある。その解消のために、学校にいる子どもたちにも協力をしてもらうべきではないか。阪神・淡路大震災や東日本大震災でもそのような実績はあるし、避難者、子どもたち双方によい影響をもたらす場合も多い。
○ 指定した津波避難ビル等の緊急避難場所をより使われるようにするためには、ハザードマップを配るだけではなく、緊急避難場所に避難する訓練をしておくことが重要ではないか。
○ 東日本大震災時に、避難所である小学校の2階まで浸水した事例がある。浸水しないフロアに体育館等の多くの人が避難できる場所があることは重要。ただし、計画論的には、(校庭とのつながりを考慮して、)体育館を安易に2階に上げてしまえば良いというものではない。
○ 福島県の特別支援学校では、あらかじめ避難所に指定されていなかったものの、電気設備、床暖房、風呂、プール等、通常の学校には無い機能を活用し、高齢者を中心に避難者を受け入れた事例がある。特別支援学校は福祉避難所として活用できるポテンシャルがあるのではないか。
○ 備蓄の予算を希望通り獲得するために、どのような工夫をされているのか。
○ 備蓄予算の確保は難しいが、乳児用粉ミルクや水については、備蓄を増やすことを考えている他、自主的な備蓄の呼びかけや、スーパーマーケット等との協定締結を考えている。また、一自治体のみでなく、広域的な連携でカバーし合う必要がある。
○ 学校管理下の時間帯を想定した場合に、子どもたちの避難動線と、地域住民の避難動線の時間的空間的分離の有効性を検討すべきではないか。
○ 避難所、緊急避難場所として学校を整備していくことは重要であるが、整備は徐々にしかできない。経過措置として、民間施設を活用することが重要である。
○ 民間の建物を津波避難ビルに指定する場合の課題はあるか。
○ 津波避難ビルの指定にあたっては、マンション等の人が住んでいるところを指定しようとすると、セキュリティ解除方法の問題や、マンション住民の理解といった課題がある。
○ 名古屋市は平地が多いことから、経過措置的に民間施設を活用するのではなく、民間に頼らざるを得ない。
○ 学校施設が、災害から逃れる手段そのものにもなるというのが、津波対策の特徴であり、そのためには学校施設自体の津波に対して安全な高さが求められる。
中から外、上から下へという火災、地震など通常の避難行動が、津波襲来の場合は、外から中、下から上という避難行動となる。その場合に、階段上り口の混雑や、避難行動要支援者対策、備蓄倉庫や通信機器の設置位置等について、考え方を整理すべきではないか。
○ 津波避難時には瞬時の判断が求められる。避難者が津波避難タワーに逃げるか、より安全な高い山に逃げるかの判断の助けになるよう、屋上、タワーから地上に呼びかけを行うための拡声器を用意する等、避難所や緊急避難場所に必要な設備や、それを使うための訓練についても検討する必要があるのではないか。
(3)その他
・事務局より、資料5に沿って、事例調査の候補案について説明。
・事務局より、資料6に沿って、今後の会議スケジュール案について説明。
・資料5、6について了承された。
―― 了 ――
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