特定高速電子計算機施設(スーパーコンピュータ「京」)に係る評価委員会の設置について
平成28年2月26日
文部科学省
研究振興局
1.設置の趣旨
スーパーコンピュータによるシミュレーションは、理論、実験と並ぶ科学技術における第3の手法として、我が国の国際競争力を強化し、国民生活の安全・安心を確保していくために不可欠な基盤となっている。文部科学省においては、従来より計算科学技術を積極的に振興するため、「京」を中核として、様々なユーザニーズに応える革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築とその活用による成果創出、社会への還元に向けた取組を推進してきている。
HPCIの構築のうちスーパーコンピュータ「京」は、兵庫県神戸市に建設され、「特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律」(平成6年法律第78号)に基づく特定高速電子計算機施設として、平成24年9月に共用を開始した、世界最高性能のスーパーコンピュータである。本施設は、平成25年4月に事後評価(7月に総合科学技術会議における事後評価)が行われてから3年以上が経過している。「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(平成21年2月17日)等においては、大規模研究施設の評価は概ね5年を目安に評価することとされているが、ハイパフォーマンス・コンピューティング分野は進捗が早いこと、また「京」の後継機の開発プロジェクトにおいて平成30年度から平成31年度に「京」とその後継機を入れ替える計画となっていることを踏まえ、「京」の運用期間の概ね中間となるこの時期に、共用の促進や運営、成果の創出に関することを中心とした評価を実施し、今後の方向性を示すものである。
また、平成23年度に事業を開始し、平成25年度に中間評価が行われた、HPCIの構築のうちHPCI戦略プログラムは、平成27年度が事業最終年度であるため、今般、あわせて事後評価を実施する。(他方、HPCIの構築のうちHPCIの運営は、平成27年10月に中間評価を終えたばかりであるため、今回の評価対象外である。)
以上を踏まえ、上記に係る評価を行う特定高速電子計算機施設(スーパーコンピュータ「京」)に係る評価委員会を設置する。
2.主な検討事項
革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築のうち、「京」の運営(「京」の運用及び利用促進)に係る中間評価及びHPCI戦略プログラムの事後評価を実施し、「京」の総合的な中間検証を実施する。
(1)これまでの評価における指摘事項への対応状況について
(2)今後の課題・推進方策について
(3)その他
3.設置の形態
文部科学省研究振興局長の私的諮問会議として、特定高速電子計算機施設(スーパーコンピュータ「京」)に係る評価委員会を設置する。
4.庶務
関係課室の協力の下、研究振興局参事官(情報担当)計算科学技術推進室が処理する。
5.設置期間
平成28年2月26日から検討事項の終了までとする。
(別添)
特定高速電子計算機施設(スーパーコンピュータ「京」)に係る評価委員会
委員名簿
(平成28年2月26日現在)
◎:主査
○:主査代理
伊藤宏幸 (スーパーコンピューティング技術産業応用協議会 実行委員長/ダイキン工業株式会社)
工藤知宏 (東京大学情報基盤センター 教授)
◎髙井昌彰 (北海道大学情報基盤センター センター長)
田中良太郎(公益財団法人高輝度光科学研究センター 常務理事)
辻ゆかり (西日本電信電話株式会社技術革新部研究開発センター 所長)
西島和三 (持田製薬株式会社医薬開発本部 フェロー/東北大学 客員教授)
濱田政則 (早稲田大学 名誉教授/アジア防災センター センター長)
福山秀敏 (東京理科大学総合研究院 院長)
藤井孝藏 (HPCIコンソーシアム理事長/東京理科大学工学部 教授)
山田和芳 (高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所 所長)
横山広美 (東京大学大学院理学系研究科 准教授)
吉田誠 (三菱商事株式会社 シニアアドバイザー)
(五十音順)
電話番号:03-6734-4275
メールアドレス:hpci-con@mext.go.jp