ここからサイトの主なメニューです

政策評価に関する有識者会議(第36回) 議事録

1.日時

平成24年7月10日(火曜日)10時~12時

2.場所

旧文部省庁舎6階「第2講堂」

3.議題

  1. 「文部科学省実績評価書(平成23年度実績)(案)」について
  2. その他

4.出席者

委員

高祖敏明座長、浅井経子委員、家泰弘委員、江川雅子委員、大林元太郎委員、加藤種男委員、小杉礼子委員、辻智子委員、寺崎千秋委員、松永是委員、美山良夫委員

文部科学省

城井文部科学大臣政務官、田中総括審議官、德久政策評価審議官、山野大臣官房政策課長、髙谷大臣官房政策課評価室長、杉野大臣官房政策課評価室長補佐、清水大臣官房国際課長補佐、阿部大臣官房文教施設企画部計画課整備計画室長補佐、郷家生涯学習政策局政策課長補佐、南野初等中等教育局初等中等教育企画課長補佐、丸山高等教育局高等教育企画課長補佐、岩渕科学技術・学術政策局政策課長補佐、新井研究振興局振興企画課長補佐、生田研究開発局開発企画課長補佐、村尾スポーツ・青少年局スポーツ・青少年企画課長補佐、髙田文化庁長官官房政策課長補佐

5.議事録

【高祖座長】
 皆様、おはようございます。予定の時間になりましたので、これより文部科学省第36回政策評価に関する有識者会議を開会いたします。
 本日の会議では、主な議題といたしまして、文部科学省実績評価書(平成23年度実績)(案)を予定しております。
 それでは、本日、お忙しいところ城井文部科学大臣政務官がお見えでございますので、議事に入ります前に御挨拶をお願いいたします。

【城井文部科学大臣政務官】
 皆様、おはようございます。ただいま御紹介いただきました、文部科学大臣政務官を拝命しております城井崇でございます。第36回の政策評価に関する有識者会議の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 委員の皆様におかれましては、これまでも文部科学省の政策評価にお力添えをいただきまして、本当にありがとうございます。心から感謝を申し上げたいと思っています。また、本日もそれぞれに御多忙の中をお集まりいただきましてありがとうございます。
 東日本大震災から1年と4カ月あまりとなりました。被災地のみならず、日本全国でも復興に向けて日々歩みを続けているところでありますが、文部科学省としましても、震災、そして原発事故への復旧、復興を最優先としつつも、未来への種まき、先行投資という意味での教育、科学技術、そして我々の生活の心の豊かさを培っていく文化、スポーツといったそれぞれの重要な政策をこれまでも担ってきております。国民の皆様の厳しい目にも耐え、その期待に応えながら、従来の業務に加えて、ぜひ頑張っていきたい、そのように思っているところであります。
 本日の会議におきましては、先ほど申し上げました大震災からの復旧や復興ということも含めまして、平成23年度に実施しました文部科学省の施策について事後評価を行う実績評価書(案)について、皆様に御議論いただく予定ということになっております。
 文部科学省としましても、実効性のある政策評価を実施することによって、政策のマネジメントサイクルが有効に機能し、そして政策が効果的になるように図っていきたい、そのように努力をしていきたいと思っております。特に、政権が替わって間もなく3年となり、この間に、政治が、あるいは行政が国民に対して示した方針や目的、政治的にはマニフェストということになりますけれども、そうしたものがいかに前進して役に立っているか、あるいはどこで立ちどまっているのか、その理由が何かというところがなかなか見えにくいという御意見を多くいただいております。特に、マニフェストには、全然実現できていない、あるいは相当に実現できているのだという感情論のぶつけ合いでは済ますことができない部分があると思っておりまして、そうした部分にある意味でしっかりと地に足をつけた議論の材料を提起していただけるのがこの政策評価だと思っています。そうした部分も、私ども政務三役こそしっかりこのことを認識しながら頑張っていきたいと思っております。皆様方には、本日、御議論いただくに当たりましても、ぜひそれを踏まえて忌憚のない御意見を頂戴できればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございます。

【高祖座長】
 励ましを込めたお言葉をどうもありがとうございました。
 それでは、事務局に異動があったそうでございますので、事務局から御紹介をお願いいたします。

【髙谷評価室長】
 7月1日付で政策課の評価室長を拝命しました髙谷でございます。引き続き皆様方にお世話になると思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【高祖座長】
 ありがとうございました。
 では、引き続き、本日配付されております資料の確認を事務局からお願いいたします。

【髙谷評価室長】
 それでは、お手元にございます配付資料を簡単に御確認させていただきたいと思います。
 配付資料として3種類の資料がございます。資料1が「平成23年度実施施策に係る実績評価書について」でございます。資料2が「文部科学省実績評価書(平成23年度実績)(案)」でございます。資料3が「政策評価に関する有識者会議の今後の開催予定」でございます。以上が配付資料でございます。
 それから、参考資料が12種類ございます。参考資料1が前回の第35回有識者会議の議事要旨でございます。参考資料2が「平成23年度文部科学白書(骨子)」でございます。参考資料3が「平成24年版科学技術白書(概要)」でございます。参考資料4が「大学改革実行プラン」でございます。参考資料5が「原子力規制委員会設置法案」でございます。参考資料6が「内閣府設置法等の一部を改正する法律案」でございます。参考資料7が「スポーツ基本計画(概要)」でございます。参考資料8が「学校安全の推進に関する計画(概要)」でございます。参考資料9が「著作権法の一部を改正する法律(概要)」でございます。参考資料10が「劇場、音楽堂等の活性化に関する法律(概要)」でございます。参考資料11が「法曹人口の拡大及び法曹養成制度の改革に関する政策評価(概要)」でございます。参考資料12が「自殺予防対策に関する行政評価・監視(概要)」でございます。
 以上、12種類の資料を参考資料として準備させていただいております。
 それから、メインテーブルにお座りの委員の先生方、文科省関係者に配付しております机上の参考資料としまして、先ほどご紹介しました参考資料のほかに何種類か資料を準備してございます。「第4期科学技術基本計画」、「スポーツ基本計画」、「スポーツ基本計画リーフレット」、「学校安全の推進に関する計画」、「文化芸術の振興に関する基本的な方針(第3次基本方針)」、「文部科学省事業レビュー公開プロセス」、「政策評価(目標指標シート)(平成23年度・24年度)」、「文部科学省実績評価書-平成22年度実績-」、「文部科学省事業評価書-24年度新規・拡充事業-」、及び「政策評価に関する法令等一覧」でございます。
 以上がメインテーブルに準備をさせていただいている資料でございます。資料の抜け落ち等がございましたら、事務局までお申し付けいただければと思います。

【高祖座長】
 ありがとうございます。たくさんの参考資料と机上資料がございますが、それぞれ御確認いただけましたでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、議事に入りたいと思います。
 本日の議題は、文部科学省実績評価書(案)でございます。これにつきまして、資料の1と2に沿って、事務局からまず説明をしていただき、その後、皆様からの御議論を頂戴したいと思っております。
 では、事務局から御説明をお願いいたします。

【髙谷評価室長】
 それでは、文部科学省実績評価書(案)について御説明をさせていただきたいと思います。主に資料1に沿って御説明をさせていただきます。資料1は、資料2の文部科学省実績評価書(案)の中から、幾つかの事例を抽出しているものでございます。
 まず、平成23年度実績評価の対象でございますが、文部科学省の使命と政策目標のうち、14政策、23施策について実績評価を実施しておりまして、残りの24施策は、指標のモニタリングを行っているところでございます。最後のページの文部科学省の使命と政策目標に印をつけておりますものが、今年の実績評価の対象ということでございます。このうち、成果指標数が162、活動指標が163、参考指標が43、うち定量的な指標が115となっております。この中から幾つか事例を御紹介させていただきたく、資料1にまとめてございます。
 まず、これらのうちから順調に実績を伸ばしている政策例というものを幾つか挙げております。
 まず、生涯を通じた学習機会の拡大でございます。生涯学習を通じた能力・技術向上の教育機関としての専修学校教育の質の向上、社会人の多様な学習ニーズに応えるための学習機会の充実ということでございますが、下の棒グラフを御覧いただければと思いますが、私立専修学校における社会人受入数は目標を達成しております。また、私立専修学校における社会人受入学校数は、目標に向け、順調に推移をしているところでございまして、積極的な情報提供等を通じ専修学校における社会人の受け入れ体制の整備が進んでいると考えております。
 次の項目が施策目標2-8教育機会の確保のための支援作りでございます。公立高等学校の授業料無償化、私立高等学校の高等学校等就学支援金制度の実施により、全ての意志ある高校生が安心して勉学に打ち込めるようにするという達成目標でございます。2ページ目の中央に折れ線グラフで示しておりますとおり、ピンク色のグラフの経済的理由による中途退学者が減少を示しております。また、赤色のグラフの高校中退者のうち再入学・編入学した方の数が増加を示しております。青色のグラフの高等学校への進学率も改善を示しておりますことから、目標の達成に向けて手段が有効に機能していると評価結果案として考えております。
 次のページにまいりますと、施策目標5-1意欲・能力のある学生に対する奨学金事業の推進でございます。日本学生支援機構による奨学金事業により就学機会の確保を図るというものでございますが、折れ線グラフでお示ししているとおり、学生支援機構奨学金の貸与基準を満たす希望者全員に奨学金を貸与することができたということで、目標を達成できたという評価結果案でございます。
 一方で、予約採用段階において貸与基準を満たす希望者そのものが増加していることを鑑みますと、今後とも大学への進学を希望する者が安心して進学できるようにするための環境の整備が引き続き必要であるという評価結果案でございます。
 4ページにまいりますと、今度は科学技術関係の施策でございます。施策目標7-2イノベーション創出に向けた産業連携の推進及び地域科学技術の振興でございますが、達成目標1の指標として挙げておりますものが、国公私立大学等における民間企業との共同研究の実施件数、産学官連携本部の整備状況で、いずれも着実に件数が増加しており、着実に進展しているという評価結果案にさせていただいております。
 5ページに行きますと、10-4がナノテクノロジー・材料分野の研究開発でございます。ナノテクノロジーネットワークにおける支援件数という棒グラフを御覧いただきますと、支援件数がおおむね年間1,300件前後で推移しております。また、下の成果発表数、特許出願件数という棒グラフも順調に増加をしているということから、先端研究設備を外部研究者の利用に開放する制度を定着することができたと考えております。
 6ページでございます。海洋分野の研究開発の推進ということで、海洋鉱物資源探査のために必要な技術開発でございます。23年度にはマンガン濃度を計測する精度向上や複数元素をリアルタイムで検出することに成功、加えてコバルトリッチクラスト賦存量の定量的計測に成功するなどの成果がございました。
 平成24年度からの実海域における実証段階に移行するための開発が十分進んでいるということで順調に進んでいることを確認しているというところでございます。
 7ページがスポーツ関係でございます。施策目標12-2生涯スポーツ社会の実現の達成目標1地域スポーツ環境の向上、安全なスポーツ活動を推進するための環境の整備を図ることにより、国民の誰もがいつまでもスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会が実現されるというものでございます。
 御覧いただきますとおり、週1回以上のスポーツ実施率が全体で45.3%でございます。下の棒グラフを御覧いただくと、総合型地域スポーツクラブが創設されている市区町村の割合、総合型地域スポーツクラブの総会員数も増えているところでございます。
 8ページが評価結果案でございますが、総合型クラブにトップアスリート等を配置し、周辺の地域スポーツクラブに派遣する事業の開始や、地域のスポーツ環境の向上を図るべく、学校体育施設の開放の事例集の作成ですとか、スポーツ指導者の養成、表彰等の事業を実施しているところでございます。
 下の段にまいりますと、施策目標13-3日本文化の発信及び国際文化交流の推進でございます。達成目標1は我が国の芸術家や芸術団体による海外公演、ワークショップ、ネットワーク構築等により、文化芸術振興及び国際文化交流を推進するというものでございます。文化交流使の指名数は3人減少したものの、邦楽、古典芸能等、多様な分野の文化人、芸術人を欧州、北米、アジアなど全地域へ派遣することができたということで、文化交流使が任意で行ったアンケートの結果、いずれも8割以上、日本文化への高い関心を示したことから、おおむね達成目標を上回ったと言えるという評価結果案でございます。
 9ページ以降は、順調に実績を伸ばしている政策例がある一方で、平成23年度に目標値に達していないもの、目標に照らして達成状況に遅れが見られるものという例を挙げております。
 まずは、施策目標1-2生涯を通じた学習機会の拡大でございます。達成目標1は放送大学の活用により、広く社会人が質の高い大学教育を受ける機会の充実でございますが、赤字で示した大学院の満足度は、目標値を下回っておりますが、下の課題のところを御覧いただきますと、毎年8割以上の高水準を保っております。一層のサービスに資するための原因の分析を行うことにより、放送大学における学生の授業に対する満足度を高めていく施策を検討していくことを課題と考えております。
 次に、施策目標2-3青少年の健全育成でございます。達成目標1は青少年が多様な体験活動を経験できる体制を整備し、青少年の体験活動の機会が増加するというものでございまして、学校以外の公的機関や民間団体が行う自然体験に関する行事に参加した子どもの割合について赤字で示したとおり、減少の傾向を示しております。
 課題を御覧いただきますと、民間団体に対して助成を行います「子どもゆめ基金」事業の応募件数は一方で増えているということですので、社会の体験活動に対する理解は一定程度、図られているところでございますが、これが実際に体験活動を行う子どもの割合の増加につながるよう、より効果的な普及啓発の方法を検討するなど、必要な施策を推進していく必要があるという評価結果案としております。
 続きまして、達成目標2でございます。10ページの中央に青少年の携帯電話のフィルタリングの利用率、携帯電話・PHSを利用する際のルールを決めていない家庭の割合を載せております。課題としまして、フィルタリング利用や家庭のルール作りの普及啓発を進めていく必要があるとしており、また、保護者のみならず、青少年に対する普及啓発活動も並行して行っていく必要があると考えております。
 さらに、達成目標4でございますが、子どもが自主的に読書活動を行えるようになるというもので、下の棒グラフを御覧いただきますと、子どもの不読率の減少、1カ月の読書量の増加について、子どもの読書活動の推移に関する法律が成立した平成13年度に比べると改善の兆しを示しているものの、近年は横ばいの傾向が続いており、この推移につきまして、それがいかなる要因によるものなのかの分析を行い、子どもの読書量を増やして不読率を下げる施策の必要があるということを課題としております。
 続きまして、施策目標2-8教育機会の確保のための支援作りの達成目標4、外国人の児童生徒に対する教育支援体制が整備されるでございます。日本語指導が必要な児童生徒が少ない地域におきましては、地域としての課題となりにくく、支援が必要な児童生徒に十分な支援体制が整っていないという課題がございまして、帰国・外国人児童生徒の支援に携わる地域・学校関係者の意識の向上や受入体制の整備充実を図ることが必要だと考えております。
 12ページにまいりますと、施策目標4-2大学等における教育研究基盤の整備がございます。達成目標1では第3次国立大学法人等施設整備5か年計画に基づき、十分な機能を持った、質の高い、安全な教育研究環境を整備するとしております。下段の数値を御覧いただきますと、引き続き施策を推進する必要がありますが、課題に書いておりますとおり、特に施設の耐震にも資する老朽改善整備につきましては、進捗に遅れが見られるため、一層の推進の必要があるとしております。
 続きまして、施策目標6-1特色ある教育研究を展開する私立学校の振興でございます。課題としまして、私学助成においては、引き続き、各私立学校における教育条件の維持向上を図るための予算の充実が必要という内容としております。
 13ページの下段は、施策目標7-3科学技術システム改革の先導でございます。達成目標2の指標について、次の14ページに研究開発評価事例研究会に参加した機関の数や、講演会の開催の数を掲載しております。赤字の部分が減少を示しているところですが、これは東日本大震災の影響があって目標値を達成しなかったということで、平成24年度は適切な時期に研究会を開催できるよう、スケジュール管理を行いますとともに、講演会の開催も含めて、積極的に情報発信に努めていきたいと考えております。
 同じく達成目標4につきましても掲載がございます。研究開発活動促進に資する税制措置を図っておりますが、民間研究開発投資の対GDP比が対前年度比増という目標は達成しておりません。リーマンショック等による経済不況や円高の影響もございまして、研究開発投資意欲が減少しており、引き続き、研究開発税制の継続的な措置を講ずる必要があるとしております。
 施策目標9-1学術研究の振興の達成目標3の指標丸4特色ある共同研究拠点の整備の推進事業における共同利用・共同研究者数につきまして、引き続き、豊富な学術情報、資料やデータベースを有する研究ポテンシャルの高い私立大学に、共同利用・共同研究拠点を整備することが不可欠であり、異分野の知を結集した共同研究・共同利用の促進が急務としております。
 続きまして、施策目標10-5原子力分野の研究・開発・利用の推進の達成目標2についてでございます。量子ビームテクノロジー分野での大強度陽子加速器施設のJ-PARCの利用状況で、赤字で示した部分が実績値の少ないところでございますが、これは震災による研究の遅れということでございまして、それを取り戻す必要があるとしております。
 16ページの施策目標13-3日本文化の発信及び国際文化交流の推進でございます。赤字で示しましたとおり、平成23年度は文化交流使の指名数・派遣地域数、指名者数が前年度より減っておりますが、目標値と同水準になるよう改善し、さらなる日本文化の普及を目指すとしております。
 施策目標14-1国際交流の推進の達成目標1につきましては、六つほど指標を掲載しておりますが、そこの赤字で示している指標につきまして、震災の影響等もあり、減少を示しているものがございます。引き続き、各種手段による情報発信を実施しまして、外国人留学生の日本離れの是正に努めるとしております。
 18、19ページは、同じく達成目標2の留学生関係の高校生の国際交流に関する指標でございます。高校生につきましても、留学の効果、課題を把握・検証した上で、留学支援、留学環境整備の取組を推進するとしております。
 20ページからは、平成23年度における東日本大震災の対応に関する幾つかの指標を抽出しております。
 施策目標2-8教育機会の確保のための支援作りにつきまして、児童生徒の教育機会の確保に関し、着実な支援を行うことができたという評価結果案としております。
 21ページでございますが、施策目標4-1大学等における教育研究の質の向上につきましても、施設の復旧・整備が着実に進捗しており、地域コミュニティの再構築、地域産業の再生、医療再生等を行うとともに、復興の担い手を養成するなど、復興に重要な機能を果たしているとしております。
 22ページにまいりますと施策目標5-1意欲・能力のある学生に対する奨学金事業の推進についてでございます。奨学金も希望者全員に緊急採用奨学金を貸与できたという評価結果案としております。
 22ページの中段、施策目標6-1特色ある教育研究を展開する私立学校の振興につきましても、安定的・継続的な教育環境が確保されるよう、私立学校の復旧・復興に努められているとの評価結果案としております。
 23ページ、施策目標8-1原子力の安全対策、核物質の防御及び環境放射能の把握についてでございますが、達成目標4については、福島県内2,700カ所にリアルタイム線量測定システムを整備するなど、試験運用が開始されており、引き続き、維持・管理に努めることとしております。
 その下が達成目標5の放射線モニタリングの情報公開の徹底に関するものでございます。指標といたしまして、ホームページの情報発信回数、放射線量等分布マップの作成、公開回数をあげてございます。評価の結果、引き続き国民にわかりやすい情報発信に努めるとしております。
 また、24ページにまいりますと課題といたしまして、SPEEDIの計算結果等、リスクコミュニケーションにおいて課題を残したため、引き続き、わかりやすい情報提供を行っていくとしております。
 施策目標10-1ライフサイエンス分野の研究開発の重点的推進及び倫理的課題等への取組についてでございます。被災地域の医療復興ということで、指標丸1に東北地区における健常人コホートの協力者の数を挙げております。実績はまだ0でございますが、実施機関となる東北、岩手医科大学が地方自治体、医療機関と調整をしているところでございます。平成28年度までに15万人ということを実施したいとしております。
 施策目標10-5原子力分野の研究・開発・利用の推進でございます。廃炉や除染に必要な研究開発、日本原子力研究開発機構の取組を指標として挙げさせていただいております。引き続き着実に実施し、問題解決に貢献したいとしております。
 26ページにまいりますと、施策目標10-7海洋分野の研究開発の推進がございます。海洋生態系のメカニズムの解明、地元の新たな産業の創成につながる技術シーズということ目標とし、調査研究の開始、大槌湾や女川湾を中心としたモデル海域での現状把握等を進めているところであり、引き続き進める必要があるとしております。
 最後に施策目標11-2原子力損害賠償の迅速、公平かつ適切な実施についてでございます。東京電力への原子力損害賠償補償契約に基づく支払い、被害者から請求があった場合の仮払金の支払いという二つの達成目標がございます。いずれも支払いを完了しているとしております。
 大変駆け足となり恐縮でございますが、資料1の御説明は以上でございます。
 資料2は、今回資料1で抽出したもの以外にも何件かございますので、あわせて指標や課題等を御参考いただければと思います。

【高祖座長】
 ありがとうございました。
 それでは、議論に進みたいと思います。なるべく全員に御発言していただきたいと思っておりますので、御発言は簡潔にお願いいたします。事務局の説明や担当課の回答も簡潔にお願いいたします。そして、御発言されるときには名札を立てていただいて、それを見ながら私が指名するということで進めていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ただいま御紹介いただきました評価書でございますが、内容が教育、科学技術、文化、スポーツ、国際交流と多方面にわたっております。これまで三つに分けることが多かったのですが、今日は、資料1の最後にございます文部科学省の使命と政策目標の一覧表から、政策目標1から3までを一つのグループ、高等教育関係の政策目標4から6を一つのグループ、それから科学技術関係の政策目標7から11を一つのグループ、そして最後にスポーツ、文化、国際関係の政策目標12から14を一つのグループという、四つに分けて議論を進めさせていただこうと思いますがよろしいでしょうか。
 残っている時間はほぼ90分でございますので、一つのグループについて20分から25分程度という時間配分になろうかと思います。
 それではまず、皆様からそれぞれ御発言いただきますけれども、生涯学習と初等中等教育関係の政策目標1から3の実績評価書(案)について御意見を頂戴したいと思います。浅井委員、小杉委員の順番でよろしいですか。では、浅井委員お願いいたします。

【浅井委員】
 資料2について幾つか指摘させていただきます。施策目標1-1教育改革に関する基本的改革の推進の最初の教育統計調査に関する達成目標についてですが、達成目標自体が問題であるということではございませんが、評価結果の欄には目標を達成しているということと、今後エビデンスベースに基づいた施策立案が必要なので、さらに必要なデータを収集していくということが書いてあります。そのとおりだと思いますが、日本の場合、やはりデータが圧倒的に少ないだろうと思いますので、これこそ国の役割だと私は思っていますから、まずデータをもっとそろえていただきたいと思います。計算科学が進歩していきますと、10年後、20年後には社会科学にもそういう分析が必要になり、このような評価等でもそのような分析成果が必要になるかもしれません。今のデータではとても対応できないと思います。それが一点目です。
 それから、二点目は、やはり効果をあらわすには、地域の条件等をそろえて、非常にうまくいっているところと、うまくいっていないところをきめ細かく分析するということが必要になると思いますが、現状の都道府県別のデータではとてもそれができないものですから、10年後という目標で構いませんので、市町村別あるいは学校区別ぐらいのデータというものをきちんと作っていっていただきたいということが二点目です。
 それから、やはり日本人は国際的に見て日本の状態が高いか低いかをすごく気にする国民性を持っていますので、国際比較のデータをちゃんとそろえていただきたい。データがあれば、説得力を持つ項目も多々あると思いますので、国際比較のデータ収集をお願いしたいということが三点目です。
 それから、施策目標1-2の5ページ目ですが、達成目標4に、高等学校卒業程度認定試験に関する記載がありまして、これは目標をある程度の達成しているのだろうと思いますけれども、先ほどお話がございましたように、高校無償化の施策がなされてまいりますと、長い目で見ればおそらく出願者数は減っていくだろうと思います。でも、出願者数が減っていったからとはいえ需要がゼロにならない限り、この施策が必要はないということにはならないだろうと思いますので、データの取り方等を含めて、施策の必要性というものをきちんと訴えられるようにしていただきたいということが四点目です。
 それから、施策目標1-2の7ページの上のグラフですが、キャプションが逆だと思いますので修正いただければと思います。
 最後に、先ほど資料1の御説明でも御指摘がありましたが、施策目標2-3青少年の健全育成の1ページ目、達成目標1では、青少年が多様な体験活動を経験できる体制を整備するという目標を挙げています。この目標について自然体験に関する行事に参加した子どもの割合を成果指標としておりますが、目標値をなかなか達成できていない。これはもしかすると、子どもたちの体験活動が多様化しているというところに要因があるのかもしれませんし、目標は「多様な体験活動を経験できる体制を整備」としているのですから、指標とする体験活動は自然体験だけで良いのかと思います。また、特に自然体験の重要性を訴えたいというのであれば、体力が落ちている子どもたちの現状にとって、自然体験がどれほど効果を挙げているのかなど、違う分析が必要になるのではないかと思いますので、御検討いただければと思います。
 以上です。

【高祖座長】
 ありがとうございました。
 では、小杉委員お願いします。

【小杉委員】
 資料1の9ページから、目標に達していないものについての記述がございます。その中で、施策目標1-2の大学院の授業評価の満足度については目標を達成できなかったことついて、要因分析を行うというような記述があります。また、施策目標2-3にも同様の記載がございますが、これは評価として実に良いことだと思います。できなかったという事実だけで、あとは頑張りますということではなく、どこをどのように頑張れば良いのか、きちんと要因分析を行って、それでやっていこうということが書かれて、大変良いことだと思います。
 これは一体だれがどのようにやる予定で、分析の設計はどのように行うのか、もしある程度決まっていましたら教えていただきたいなと思います。どのように効果的な分析をするかということは大変大きな課題だと思います。
 それから、達成目標2の課題には、青少年の携帯電話のフィルタリングについて、保護者のみならず青少年に対する普及活動が必要であることや、施策目標2-8の達成目標4では、外国人の児童生徒に対する日本語学習について、日本語の指導が必要な児童生徒が少ない地域において重点的に行うという対策が示されており、分析を行った結果このような内容になったのではないかと推測されるのですが、その辺、そういうことを検討した上で方向性を決めたのか、もしその背景がわかりましたら、教えていただきたいと思います。
 あともう一つ、ここで言うべきかどうかわかりませんが、資料2で浅井委員が指摘された調査のことについて、学校基本調査の調査票が変わったというお話を聞いております。私は調査表を直接目にしていませんが、労働市場の変化が大きかったので、今までの形よりも詳しい就職の状況に関する調査項目が加わったということを聞いているのですが、もしそういう対応があったのならば大変好ましいことだと思います。現状にあわせて基本統計もきちんと整備していくということで、そういう変更がされたことについて、それをどう評価、とりわけその後の政策形成に役立ったとか、あるいは高等教育の場合にはこれから各大学は情報開示をどんどん求められるので、多分その情報開示の一つの柱になっていくのが学校基本調査のときに作った情報になるのではないかと思うので、そういうところにどう使われていったとか、今後の政策評価に当たって変更されたところについては、特に有効性を検証していっていただければと思います。
 以上です。

【高祖座長】
 ありがとうございました。
 申し遅れましたけれども、四つの部分に区分けしましたが、政策評価全体に関わることにつきましては、適宜御発言をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、以上のお二方、特に浅井委員からは、データに関連する御意見がございましたけれども、担当の部署から、簡潔にそれぞれについてお考えをお示しいただけますか。

【生涯学習政策局】
 生涯学習政策局でございます。
 浅井先生からデータに関する御指摘がございましたけれども、データが必要だという点につきましては、我々も同様に強く思っているところでございます。今、御案内のとおり、生涯学習分科会におきまして、政策的にもエビデンスベースでしていかなければいけないという御指摘もいただいておりますので、そちらの政策審議においても、今後、中長期的に必要なデータというものをこれから検討していかなければならないと思っております。
 グラフのキャプションについて誤植があるとの御指摘がございましたけれども、そのとおりでございまして、大変恐縮でございます。施策目標1-2の7ページのグラフにつきましては、上の「大学等において消費者問題に関する啓発・情報提供を行っている割合」というキャプションは、6ページの成果指標丸3の誤植になっております。そして、その下のグラフにつきましては、これは成果指標丸1の誤植でございます。大変失礼しました。
 さらに、高校無償化との関係で、高等学校卒業程度認定試験の役割が今後どうなるかということでございますけれども、高校無償化の効果につきましては、現在、初等中等教育局を中心に効果分析はされていると思いますけれども、若者雇用戦略等でセーフティーネットの必要性というものは相当強く言われておりますので、その必要性がなくなるとは考えておりません。高等学校卒業程度認定試験はセーフティーネットとして引き続き必要なものだと思っていますので、その必要性がより強く言えるように、データも考えていきたいと思っております。
 小杉先生から、放送大学の要因分析の話がございましたけれども、具体的な詳細は把握しておりませんが、次回、8月までには具体的に書ければ書いていきたいと思っているところでございます。
 また、学校基本調査等で変わった点につきましても、随時、変わった点について、どういうふうに政策的にできたかという分析につきましても、可能な限り書ければ次回示していきたいと思っております。
 以上でございます。

【高祖座長】
 ありがとうございました。あとは施策目標2-8についてですね。初等中等教育局お願いします。

【初等中等教育局】
 初等中等教育局でございます。小杉委員より御指摘のありました資料1の11ページの施策目標2-8の教育機会の確保のための支援作りということで、外国人の児童生徒に対する教育支援体制ということでございますけれども、課題として、児童生徒が少ない地域におきまして、地域としての課題とはなりにくく、支援が必要な児童生徒に十分な支援体制が整ってないということでございます。
 こちらにつきましては、平成20年度、平成22年度にかけまして、日本語の指導を受けている者の割合が減っているということでございますが、日本語指導が必要な外国人児童生徒数はほぼ横ばいで、それほど減少はございませんけれども、日本語指導が必要な外国人児童生徒が在籍する学校数がかなり増えております。数字で申しますと、日本語指導が必要な外国人児童生徒は、平成20年度、2万8,575人が平成22年度で2万8,511人ということで、ほぼ横ばいでございますけれども、在籍する学校数は、平成20年度の6,212校が平成22年度には6,423校に増えているといったことがございます。また、日本語指導が必要な外国人児童生徒が5人以下しかいない市町村数が全体の約半分を占めているといったこともございますので、こういった受け入れ人数が少ない地域における問題認識といったものをまさに我々としては十分に課題として高めていくといったことが必要と思っております。

 【高祖座長】
 ありがとうございました。それでは、スポーツ・青少年局お願いします。

【スポーツ・青少年局】  スポーツ・青少年局でございます。施策目標2-3に関しまして、幾つか御指摘があった点について申し上げたいと思います。
 まず、体験活動の部分に関しまして、自然体験活動以外の多様な体験活動が行われているということも数字が減っている理由にあるのではないかということに関してでございますけれども、現在持ち合わせているデータが、自然体験活動以外ではきちんとしたものがないところですので、今回、自然体験活動のデータを計上させていただいておりますが、ほかのデータについても収集することを含めて、今後、検討させていただきたいと思っております。
 それから、子どもの読書活動の要因分析、効果的な分析方法というものを検討しているのかという御指摘でございますけれども、それについても、今はっきりした形で申し上げられるほどのものは持ち合わせておりませんので、検討させていただきたいと思っております。
 青少年の携帯電話のフィルタリングについて、若干の要因分析が評価書に書かれており、どのような分析をした結果なのかという御質問でございますけれども、同じ質問を青少年と保護者に対して聞いた結果、青少年とその保護者の回答の結果が乖離しているということが数字としてあらわれておりますので、少なくとも、今書いておりますように、両者の認識に乖離があるということははっきりしております。その点について、青少年の方が認識が不足しているということはデータから明らかですので、特に記載しているということでございます。

【高祖座長】
 ありがとうございました。それでは、寺崎委員お願いします。

【寺崎委員】
 ありがとうございます。施策目標3-1の義務教育に関する教職員の確保についての感想、意見を述べさせていただきます。
 このことに関しては、文部科学省の継続的な努力で改善の方向に向かっているということは、学校現場も認識をしているところであります。ただ、成果指標丸1と丸2を見ますと、小学校と特別支援学校の小学部を一緒にしてデータを出しているのは、そもそも定数が異なっているので、このような示し方は少し違うのではないのかという印象を受けますがいかがでしょうか。
 それから、もう一つは、非正規教員の問題です。評価結果の欄でもこのことに関して有識者会議等で議論されているということがありますが、非正規教員は放置しますとますます増えていくということが懸念されます。そういう意味で、早急な対策を是非取り組んでいく方向での施策をお願いしたいと思います。
 以上です。

【高祖座長】
 ありがとうございました。これに関連しまして、担当局からお願いできますでしょうか。

【初等中等教育局】
 初等中等教育局でございます。実績値の示し方でございますけれども、御指摘を踏まえて検討させていただきたいと思いますが、よく国際比較をするときに、初等教育、また前期中等教育ということで、こういった形で国際比較をするときに示しているという形で今回示させていただいておりますけれども、御指摘を踏まえて、示し方については工夫をさせていただきたいと思います。

【高祖座長】
 それでは家委員お願いします。

【家委員】
 資料1の2ページのグラフについて、単純な質問をさせていただきますが、高校中退者に関して、経済的理由による中退者が減っているという実績ですけれども、経済的理由以外も含めた全ての理由での中退者、つまり、中退者の総数の推移がどうなっているのかここのグラフから読み取れないので、復学者の数字が7,000から8,000ぐらいですから、中退者はそれ以上当然いるわけですが、それはどうなっているのでしょうか。それと、中退の理由については、どういう調べ方をされているのか。なかなか単純には割りきれないのではないかということもあると思いますけれども。

【高祖座長】
 そこも初等中等教育局になりますでしょうか。

【家委員】
 データについては今でなくて結構です。

【高祖座長】
 では、答えることができる範囲内でお願いします。

【初等中等教育局】
 高校における中途退学者の推移でございますけれども、平成20年度が2%、21年度が1.6%、22年度が1.7%ということで、平成21年度、22年度に関しましては、ほぼ横ばいになっているという状況でございます。
 中途退学者の主な理由でございますけれども、これは文部科学省の方で項目を示しながら、どういった理由によって中途退学になったかということを、経済的な理由のほか、進路の問題、人間関係の問題、その他、本人による事由等、各学校の意見も反映できる形での調査項目という形で調査を行っているところでございます。

【高祖座長】
 今の段階でのデータの取り方、調査の仕方についていろいろと意見が出ました。当面の、23年度についてということで御発言がありましたが、委員の御発言を聞いていますと、単年度のデータとして残るだけではなくて、これがもう少し中期的、長期的に見た場合の動向や趨勢を見る場合の大事な指標になるので、そういう意味でのしっかりとしたデータを作ってほしい。しかも、国際比較に耐えることができるものを作ってくれというニュアンスが含まれておりますので、単年度だけの資料作りではないということを意識しながら、評価書をお作りいただきたいと思います。
 それでは、ちょうど20分ぐらいたっておりますので、高等教育の分野に移らせていただきますが、よろしいでしょうか。
 4、5、6の政策目標に関係します高等教育関係で、委員の皆様、お願いいたします。まず、松永委員、それから加藤委員の順番でございましょうか。お願いいたします。

【松永委員】
 最初に、評価の全般に関するところで、グラフが入ったのはすごく良いのではないかなと思います。大分見やすくなったと思います。ただ、先ほどの初等中等教育の分野であったように、データを長くとるとか継続性とか、そういう問題はまだあると思うのですが、一目見てわかる形で作ったのは、この会議で定量的に目標や指標をあらわすということはすごくよかったと思うのですが、さらにそこから代表的なグラフを用いるということはすごくよかったと思います。ただ、どういうグラフを選ぶかということは、それぞれの政策に対してすごく重要であり、政策評価の大事な要素になるのかなと思っています。
 例えば、資料2の施策目標4-1大学等における教育の質の向上についての3ページ目ですが、大卒者の就職率のグラフが掲載されていて、大学の就職率は22年度から23年度にかけて上昇傾向が見られます。多分、今年もこれは良い傾向を示すと思います。
 一つ大きな問題として、特に理系の大学院の博士課程を出た学生がポスドクという形で3年や5年といった短期雇用がかなり続いていて、40代のポスドクが多くなっているので、できるだけ博士課程を出た学生にも永久雇用の道をもっと開く努力が必要であり、高等教育の中で大学院教育の割合はすごく大きくなってきており、それが今の日本の科学技術を支えているのですけれども、博士課程を出た学生の雇用について統計等が出てきたら良いのではないかなと思っています。
 施策目標4-1の6ページの、例えば成果指標丸3グローバルCOE学生のレフェリー付き博士論文の発表数という指標については、博士課程の学生が論文を書いて目標の達成に貢献しているわけですけれども、その後、こういう日本の技術を支えている若い人たちを大学や研究所だけじゃなくて、民間等でもっと活躍できるようになるように、少しその辺の調査をお願いしたいという指摘をさせていただきたいと思います。

【高祖座長】
 ありがとうございました。では、続いて加藤委員、どうぞ。

【加藤委員】
 全体的に評価のやり方、先ほどグラフのお話が出ましたけれども、大変わかりやすくなって、総じて良い方向に来ているのではないかと思いました。
 一つ例に挙げたいのは、施策目標6-1なのですけれども、資料1では、13ページですが、小学校、中学校、高等学校の例しか挙がっていないのですが、資料2にはもうすこし詳しいいろいろなデータが挙がっていて、高等教育におけるデータも挙がっていて、それほど大きな経年変化がないので、資料1には掲載されなかったのだろうと思うのですけれども、例えば、私は今、幾つかの大学を非常に注目していて、私学ですが、一つは、京都にある京都造形芸術大学という大学で、この大学は言わば新興の大学だと思うのですが、もともと京都にたくさんあった芸術大学の中で、今や群を抜いて知名度が高いというか、学生を集める率が高まっているということがあります。大変な関心を持たれているし、そこから輩出されている人にも大変な活躍している人が増えてきている。この要因は何によるものなのだということを、ぜひ個別に評価を検討されてはいかがかと思います。
 もう一つは、これは後の留学生のところでお話をしても良いのですが、大分県の別府にありますAPUというアジアパシフィックユニバーシティーという大学ですけど、これも日本においておそらく留学生を1校でこれだけ集めている大学はほかにはないと思います。留学生の質も従来は必ずしも十分ではなかったかもしれないけれども、近年、その課題も克服して、非常に地域社会への寄与ということも含めて、国際交流並びに地域社会の寄与という観点からも大変注目できると思っています。例えばそうした事例を定量的な指標を挙げるだけではなくて、エピソード評価で、具体的に学校名を挙げることが難しければ、イニシャルなどどのような形でも良いと思うのですが、こうした活動を行って特色を出している学校もあるということを紹介されると非常に良いのではないかという点を、ぜひ評価書の全般に、結構書き込まれているところも中に幾つかあったような気がしましたが、総じてエピソード評価が足りないかなと思いますし、数字だけを見ていると飽きがくることもありますので、評価書にインパクトのある事例が紹介されていると理解されやすいのではないかなと思いました。
 少し戻って恐縮ですが、もう一つ、これは感想だけなので、特にお答えいただかなくて良いのですが、先ほどの経済的理由による高校中退者が減っているということは、非常に良い政策を多分展開しているのだろうなと評価できると思うのですけれども、先ほどもお答えの中にも多少ありましたけど、雇用の問題も含めて、さらに経済的理由以外にも様々な理由があるはずなので、それらを総合的に調査されて、今後ともこの課題は社会的に非常に大きな課題だと思いますので、いかに高校中退者を減らすか、復学していただくか、あるいは就職等の支援等、それらを含めてぜひ取り組んでいっていただけると良いと思います。

【高祖座長】
 ありがとうございました。それでは小杉委員お願いします。

【小杉委員】
 施策目標4-1大学における教育研究の質の向上において、就職状況が良くなったのは大変良いと思うのですけれども、課題の欄で分析されていて、質の保証について課題があるということなのですが、質の保証に関わらず、成果指標の丸1から丸11に関連する事業が全て23年度で終わってしまって、24年度予算が全て0になってしまっている状態なのですが、質の保証をしていく政策は、これからどういうふうに展開されているのか、これだけを見ると、全て0になってしまっている様な感じがするのですが、これからは、こういう課題があるから、次にこういう形に展開していくという、今後の課題に対する対応について、もしこうするということがあるなら書いてほしいなと思いました。

【高祖座長】
 大事な御指摘だと思います。ありがとうございます。それでは大林委員お願いします。その後、高等教育局から説明をお願いいたします。

【大林委員】
 前に戻ってしまって申し訳ないのですが、施策目標2-8の日本語教育についてですが、さらに、施策目標2-8の7ページ目の在外の教育活動の件なのですけれども、日本に来ている外国人の日本語教育という視点はあるのですけれども、海外における、例えば東南アジア諸国における、その国においての日本語教育、そういう視点は文科省としてお持ちになるのが良いのか、外務省がお持ちになるのが良いのかはわかりませんけれども、私は産業界におりますので、今からは、そういう外国における日本語を理解する人々がたくさん必要だと感じています。それに対して、我々は組織的に取り組んでいるのだろうかと思います。NPOや、ボランティアでやっている方が日本語を教えているということだけでは足りないのではないかと思っているのですけれども、その点についてだけお聞かせ願えませんでしょうか。

【高祖座長】
 ありがとうございました。では、高等教育局からお願いいたします。

【高等教育局】
 高等教育局でございます。御指摘ありがとうございます。
 まず、松永先生からございました施策目標4-1についての理系の特に大学院の博士課程のポスドクの雇用等の状況についての話でございますが、御指摘のとおり、従来から課題であると問われておりまして、ただし、基本的にこの調査そのものが、高等教育局ではベースとしては、予算事業に対しましてどのような形をとっているかということを基本にデータとしてとっているものですから、なかなか大学院の状況における追跡的なポスドクの調査というところまでいってないのが事実でございます。
 ただし、ポスドクの雇用についての状況が非常に厳しいということはもちろんございますし、参考資料にもございますけれども、大学改革実行プランというものを出しまして、大学院についての重要な施策として位置付けていくということがございますので、追跡の調査も含めまして検討をさせていただきたいと考えております。
 それと、加藤先生から御指摘がございました施策目標6-1についてでございますが、京都造形芸術大学や大分のAPUなどを御紹介いただきましてありがとうございます。確かに私立大学を中心にいろいろな教育を展開しまして、特色あるところで実績を伸ばしているという例がございます。指標の取り方としましては、私学助成を中心に据えまして調査をしているものですから、これも補助金ベースの指標に基づいているところが大きくなっているところでございます。御指摘にありましたように、エピソード的なものでも良いのでということで、記述をすることにつきましては、今後検討したいと思いますが、御紹介させていただきますと、実は今申し上げました大学改革実行プランの中で、大学ポートレートというものを進めるという話が出ておりまして、今はまだ中教審で議論をして、中間まとめのような状態ではありますが、今後、8月には答申を得る予定にはなっております。そこで大学ポートレートの動きが出てまいりますと、大学ごとにベンチマークを可能とする指標をある程度公表していくということで、大学間でデータを評価し、それが大学間だけではなくて、社会や国際的にも評価をしていただこうという動きにしておりますので、その中から、先ほどのポスドクの話であるとか、大学間の特色ある取組につきましても、どのような形で出すのか、統一的な形とするのか、大学が固有に出すものもあるのかなどを検討することも含め、ポートレートそのものをどのような形で政策の中に位置づけて評価として掲げていくかということにつきまして、今後新たな展開が考えられると思いますので、中長期的なデータの取り方という全体論がございましたけれども、それも踏まえまして検討させていただきたいと考えております。
 最後に小杉先生からございました質の保証の転換に対する懸念の部分でございますが、評価書にあります予算の部分につきましては、質の保証は大学が独自に取り組む部分も当然あるだろうという御指摘から、大学自身がどのような転換を図っていくのか、質的な面でどのような転換を図っていくかということに対しまして、国としてどのような手を打つべきなのかということも、また考えていかなければいけないというところでございます。単に大学の質を保証するために何か単純に補助すれば良いという話にはならない時代でございますので、先ほどの大学間のベンチマークの進展や、質的な評価をどのようにしていくかということとあわせまして、今後、予算措置も含めまして検討していきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

【高祖座長】
 ありがとうございました。大林委員からございました日本語教育に関連するところはどこの部署になりますでしょうか。大臣官房国際課ですか。

【大臣官房国際課】
 大臣官房国際課でございます。特に大林委員が御指摘をいただきました海外における日本語教育につきまして、文部科学省として今これといって取り組んでいるという段階ではございません。
 確かに委員御指摘のとおり、留学生を獲得する際に、日本語教育、非常に重要な視点だということは考えられると思いますし、またそういった方々が日本のシンパになると、今後、日本のシンパとして日本の国益、それから外交を通じまして、日本の支援者となっていくためには、やはり日本語教育の必要性は十分高いと思われるところでございますけれども、現在のところ、明確な施策という点ではやっていないのが現状でございます。
 ただ、聞くところによりますと、国費留学生に採択された方々に対して、各国政府が日本語教育、例えば中国のある大学等で日本語を事前に研修してから送り出すということは聞いておりますので、今後、そういったことも情報を収集しながら考えていきたいと思っております。
 以上でございます。

【高祖座長】
 ありがとうございました。今のところですけれども、グローバル化ということを文部科学省の政策全体でも考えなければならないのでしょう。だから、国内において、そういうことを考えるだけではなくて、国外においても、グローバル化政策を展開するという視点も要るのではないかとの御指摘だと思いますので、その件については持ち帰っていただいて検討をよろしくお願いしたいと思います。
 また、海外でのそういった展開は、確かに御指摘があったように、今はボランティアの手にかかっているのが現状でございまして、ある程度、国策でやっていくという視点が要るのではないかとの御指摘だと思います。国策でやっていくことにプラスマイナスがあるかもしれませんけれども、御検討をお願いしたいと思います。
 高等教育についてほかにございますか。
 それでは、一点だけ私から。今日の資料1の説明は、非常に順調に伸びているところと、課題としてあまり伸びてないというところ、両方お出しいただいており、グラフ化して示す点も含めて、非常に進歩していると思います。私どもの委員会の中でも、うまくいっていることばかり書かれても、実際には課題もあるだろうとか、また、うまくいっていることについても分析は要るでしょうし、うまくいってないところについても分析が要るという指摘が随分これまでございました。それに対応する資料をお作りいただき、こうして発表していただいて、そういう点では非常に好ましく思っております。
 先ほどのエピソード評価ということでございますが、この会議の中では、特に芸術関係の文化交流使に関して実際にどういう成果が上がっているかを書き加えるといいとの提案がございまして、今、そういう展開をしていると思います。その関係で申し上げますが、文部科学省のほかの会議に出席しますと、課題を提示するときに、何が問題かということしか言わないケースがございます。
 ところが、日本の中には、いろいろと先行的に良い成果を上げている事例があちこちに転がっていて、うまくいっているものをちゃんと取り上げて、それをさらに強くしていくにはどうしたら良いかということを検討するのも大事な政策評価の一環だと思います。ですので、ぜひ、先ほど加藤委員から御指摘ございましたエピソード評価についても、もちろんこれが美談で終わるというのではエピソード評価とは言えないのですが、どんな事例がどんなふうに展開していて、そこには皆が利用できるこういう良い要素が入っているとか、こういうものをもっと広げていけば良い展開になるとかの点がいろいろと含まれていると思いますので、文部科学省においてもそれぞれの部署において検討していただければと思います。その点、よろしくお願いいたします。
 それでは、三つ目の科学技術の分野に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。政策目標7から11の科学技術関係ですが、それでは家委員、大林委員、辻委員、寺崎委員、松永委員、順番で回っていきますので、よろしくお願いいたします。

【家委員】
 まず、科学技術政策全体にわたっては、大変良い政策をしていただいているということをまず申し上げます。
 その上で、三つほど感想のようなことを申し上げさせていただきたいと思いますが、最初に、資料2の施策目標7-1の2ページ目のところにありますテニュアトラック制度に関する指標ですが、それを見ますと、目標値30%に対して、ずっと5%程度で推移しているわけです。私には、この原因が大体想像できるのですけれども、そもそものテニュアトラック制度の制度設計と総定員削減で常勤ポストがなくなっている大学の研究現場等とで非常に乖離があるのではないかと私は思うわけです。このことについて、今後どういうふうにされるのかということを半分感想で申し上げます。
 それから次は、施策目標9-1の活動指標丸4の最先端研究設備等の整備状況について、最先端研究基盤事業で幾つか取り上げていただいたところですが、これは日本学術会議を中心とした大型施設のマスタープランという、少々違うコンテクストで出てきたもので、研究者コミュニティのボトムアップの議論の積み上げの中から幾つか拾っていただいたということで、私は大変ありがたいと思っております。ただ、課題の欄に実際に書かれておりますように、これはあくまで設備の整備が主であって、せっかく作った最先端の設備をどのように運用していくかという次のステップが必要なので、ここはぜひお願いしたいと思います。
 それから、施策目標10-4にナノテク関係の元素戦略プロジェクトというものがあります。これは文科省と経産省の連携による施策だと思います。こういった複数の省庁の連携による施策は大変良いことだと思いますけれども、こういったものの評価はどのようにやられるのか、質問させていただきます。
 以上、三点申し上げました。

【高祖座長】
 ありがとうございました。では、大林委員お願いたします。

【大林委員】
 私からは、まず、施策目標10-1の3ページの中央に、再生医療のいち早い実現のために、各省庁が連携をするということについて、及び、施策目標10-4の4ページ目の必要性等の欄には、得られた成果が諸外国で先に実用化されてしまうことを危惧する声という表現が出ています。こういうことが起こる要因の分析が重要であると考えております。特に今日申し上げたいことは、バイオ、ライフサイエンスに関わりますところは、非常に急速に進歩しておりまして、きつい言葉で言うと、従来の陳腐化した技術体系によって作られている規制や規則というものでとらえようとしても、それは論外であって、その分野の研究を進める方々にとって、いろいろな点で大変な障害になってしまっているということです。
 それから、御承知のように、技術の発展は発明、発見の段階があって、そこからしばらく‘死の谷’と称される地道な研究があって、いよいよ実用化の芽が見えてくると、一気に進むというような状況があるのですが、某国の状況をよく見ていると、発明、発見のところから死の谷のところはやり過ごして、実用化の兆しが見え始めた直前ぐらいのところから国も民間も一気に投資をして攻めてくる、そういう事例がたくさんございます。
 そこで申し上げたいのは、ライフサイエンス分野以外の他の産業分野におきましては、文部科学省と経済産業省の間でかなり連係が進んでいるように思われますが、ライフサイエンス分野におきましても、文部科学省、厚生労働省、さらに経済産業省が入って、三つの省の間でうまく橋渡しや連携がとられていくようにしていっていただきたいということです。今、研究の実行部隊では、アンダーワンルーフとかオールジャパンという言葉でもって、一つにまとまって事を解決しようという取組をしているわけでございますから、国も、これはうちの省であるとか、それはあなたの省であるとは言わないで、ワンストップサービスに心がけていただきたいと思います。是非、省庁間のつながりをよくしてやっていただきたいと思います。現状の規制については、文部科学省がお持ちになっているわけではなくて、他省庁だと思いますけれども、文部科学省からも提言をいただいて、実用化段階の研究開発に入っていきやすい環境の整備について御努力をしていただけないものかと思います。
 次に、施策目標10-5の7ページ目に、福島の原子力発電所事故の問題について、今後それをどう解決していくかということについて、新たにここに明確に項を立てていただいたということは、非常に結構なことであると思っております。以前申し上げましたように、これは非常に長い時間を要しますし、これからも基礎的なサイエンスが必要な部分だと思います。いろいろな困難はあると思いますけれども、地道に、かつ、いろいろな技術分野を統合して初めてできることなので、ぜひ息長く頑張っていただきたいと思います。
 以上です。

【高祖座長】
 ありがとうございました。それでは、辻委員お願いいたします。

【辻委員】
 施策目標7-2のイノベーション創出に向けた産学連携の件に関して、共同研究の数が着実に増えているし、共同研究をやっている大学や機関も増えているということで、一見非常に順調と見えるのですが、もっと詳しくお聞きしたいことがございます。例えば、参画した民間企業から見て、自分たちの参加した産学連携の共同研究が本当に役に立ったのかとか、そういう企業側からのアンケート調査のようなものが行われているかどうかということと、あとは、企業もいろいろな規模がありまして、地域も違えば企業の力も違うし、特色や持っている技術もそれぞれ違うでしょうから、企業の目線から見た分析ということに関しても、やってみていただけたらなと思います。
 どうしてかというと、今まで、私も民間企業の研究現場にいたわけですが、大学との共同研究の中で、必ずしも良い成果がというか、実りのある成果が得られるというケースばかりではなく、もらったお金の使い道を、ちゃんと帳簿をつけなきゃいけないみたいな手間ばかりがかかり、そのわりに研究は全然うまく進んでいないとか、そういう例もないわけではないですし、アウトプットとして無理やり事業化しなきゃいけないから、商品を売り出して、それで全然売れなくて、企業はこの商品をいつ廃盤にするかということを後で考えるなど、企業の実力によってもいろいろなことが起きるので、もう少し詳しくそういうことを調査していただいて、どういう共同研究をすれば一番実りがあるのかということもわかったほうが良いと思います。
 それから、文部科学省と他省とで重複する施策があり、特に食品分野は農林水産省から出ている研究助成金との重複が多く、こちらがだめならばあちらに出そうということで、大学の先生たちもいろいろなところに応募していて、特に地方の食品の付加価値化等については非常に簡単にお金がもらえるシステムが二、三年前ぐらいあって、特に北海道と沖縄はすごく潤ったという傾向があったように思いますので、重複がなるべくないように整理をしていただきたいと思います。
 さらには、国としての競争力を高めるために、どの産業分野を一番重点化するかということに関して、よく考えてやったほうが良いと思います。私は、食品分野や健康食品という分野におりますが、多少、この分野に関してはお金をばらまき過ぎという印象で、さっき言った原子力等、もっと重点的にやらなければいけない分野や、達成が困難な技術レベルが予想される分野に関して、もっと予算が行くほうが良いと個人的には思います。
 以上です。

【高祖座長】
 ありがとうございました。続いて、寺崎委員お願いします。

【寺崎委員】
 科学技術の分野は私の専門ではないので、教育という視点から少しお話をさせていただきますと、簡単に言えば、小中学校の義務教育の場というところにおいてイノベーションという視点がないのではないかという気がしています。学習指導要領の改訂の中で、知識基盤社会に対応していく学力を付けようということで動いてはいますが、本当に学力の活用や習得及び思考力や判断力を身に付けるということに、もっと言えば問題解決力や創造的な思考力というものを身に付けることができているのかというと、かつての予定調和的な学力育成のところにまだまだとどまっているのが学校の実態ではないのかなと思います。
 そういう意味で、ここで言うイノベーション創出に向けた産学連携の推進ということがもっと学校で子どもの目に触れる形にしていくことが必要ではないかと思います。テレビ等で一部の企業や大学がやっている姿はたまには見かけますが、国を挙げてそういうところを巻き込んで、教員自体、学校自体がイノベーションを創出していくことが、今、国が立ち行く上でも重要なことだという認識を深めることが必要な時点に来ているのではないのかなと思います。それがどうも弱いなという感じがします。危機意識をあおるわけではありませんが、そういうことを政策として取り上げていくことが必要ではないかなということをお伝えしたいと思います。
 以上です。

【高祖座長】
 ありがとうございました。では、松永委員お願いします。

【松永委員】
 先ほど、辻委員から指摘があった資料1の施策目標7-2に出ています民間との共同研究の実施件数と産学連携本部の整備状況について、今までは非常に産学連携本部の整備が進んでいって、それに伴って民間との共同研究の実績が上がっていくという極めてきれいなグラフだと思っています。
 ただ、24年度は250まで上がると書いてありますが、現在、理系の大学や大学院を持つところについてはほとんど整備されているという状況であり、共同研究の件数も、右肩上がりの図となっていますが、今は曲がり角を迎える状況になってきて、ここである程度、政策を緩めてしまうと一挙に右肩下がりになる可能性もあるので、いろいろな形でコーディネーターや支援員を増やすなど、もっとイノベーション創出に向かう指標を作って評価してもらいたいと思います。例えば、共同研究数が書かれていますけれども、契約金額の総額であればどうなるのか、研究成果はどのような事例があるのかなど、指標を変えて評価していくべきではないかと思います。
 それから、家委員からありましたテニュアトラックの話で、平成18年度、19年度の立ち上がりのところはすごくよかったと思うのですが、今まで政策としてはかなりお金をかけてきているので、もっと定着するようにしてもらいたいと思います。先ほど私が指摘したポスドクの雇用の問題と極めて密接に関係するので、この部分はもっと頑張ってもらいたいなと思います。ただ、こういう数字を出してきてくれたことは、我々にとっては非常に良いことだし、問題点を共有できますので、何とかこの部分は良い方向に持っていってもらいたいと思います。

【高祖座長】
 ありがとうございました。5人の委員から多角的にいろいろな御発言をいただきました。担当局より御回答をお願いいたします。

【科学技術・学術政策局】
 科学技術・学術政策局です。家委員と松永委員からポスドク、テニュアトラックについての御指摘をいただきました。確かにこの指標を見ますと、伸び悩んでいる部分があり、今後、この制度の改善というものは課題だと思っております。
 御承知のとおり、財政状況がなかなか厳しい折でもあり、予算の制度をきちっと設計し、制度の質についても見直しを図りながら進めていく必要があると考えているところです。
 辻委員からの、産学連携の制度について、企業からの意見をしっかりと聞いているのかということにつきましては、我々は産学連携を非常に重視しながら政策を立てているところでございまして、毎年同じスキームの制度を続けるのではなく、改善を図りながら行っているところです。例えば、最近の例ですと、産学連携において資金を出す際に、ベンチャーキャピタルや金融機関も一緒に入っていただきながら事業化を進めるという新しいコンセプトも最近導入し、死の谷というところを克服できる制度設計になるように工夫を続けているところですので、今後も取り組ませていただきたいと思っております。
 また、一定の分野に研究開発投資が重複しているのではないか、これもよく御指摘をいただく点ですが、我々としては研究資金を配分する際のいろいろなデータベースを整備しているところで、e-Radという制度がございますけれども、そういうデータベースの中でうまく重複を見抜ける、そういう仕組みを整備しています。今後とも、限られた財政ですので、効率的に投資していく仕組みをしっかりと整備していきたいと思っております。
 また、辻委員から、どのような産業分野や研究分野に投資するのか戦略性が欠けているのではないかという御指摘もいただいたところです。このことについては、文部科学省だけというよりも、例えば国家戦略会議とか、あるいは総合科学技術会議といった日本全体の仕組みというものがあり、それらの司令塔において様々な戦略が出されますので、それらをよく読み取りながら、日本全体として、正しい方向になるよう選択と集中、分野の選定を進めていきたいと思っております。
 また、松永先生から、産学連携について今まで量的にはなかなかよかったけれども、さらに改善を図るためには新しい指標のようなものが必要ではないか、量から質への転換の時期ではないかという御指摘をいただきましたが、まさにその通りでございまして、今、我々の科学技術政策研究所では、science for science policy、政策科学の研究を始めたところでして、研究開発投資の経済や社会への影響をしっかりと指標で追ってエビデンスベースの政策が打てるような、そういう指標開発も始めたところですので、そういう成果が上がり次第、実際の政策にインプットしていきたいと思っております。

【高祖座長】
 ありがとうございました。では、続いて研究振興局お願いします。

【研究振興局】
 研究振興局でございます。まず、家先生から御指摘のありました最先端研究基盤事業に関して、設備を整備してもその後の運営費等がないと全体としては不完全ではないかという御指摘でございますけれども、御指摘のとおり、大型設備の整備については非常に重要ということでやっておりますけれども、施設の運営費の確保ということも非常に重要でございまして、大学あるいは研究機関向けの研究経費はいろいろなところから出ておりますので、それらをうまく組み合わせて、非常に良い設備あるいは機器というものを整備した折には、きちんと研究というものにつなげていけるうまい方法を考えながら施策を進めていきたいと思っております。
 もう一つ、ナノテクの関係で元素戦略プロジェクトの評価についての御質問がございましたが、御案内のとおり、この施策については、レアアースが非常に手に入りにくくなっているということで、研究開発を進めて、レアアースの代替元素を開発するというプロジェクトでありますけれども、これは文部科学省が担当しているという部分においても、単に基礎研究だけをやれば良いということではなく、産学官連携をして、概念設計から試作品を作って試作品の評価をする、そういった産学官連携の取組をするとともに、経済産業省とも連携して、産業界のニーズをきちんと技術的にどう深掘りするかということもやりとりをするガバニングボードを設けて進めていくということにしておりまして、評価についても、研究成果を非常に強く意識しておりますので、共同研究の件数や特許、ライセンシングなどを組み合わせてやっていくのではないかと思っております。
 ただ、まだ長期的なプロジェクトではあるので、すぐに何か出てくるということではないので、工夫しながらやっていきたいと思っております。
 あと、大林先生からのライフサイエンス関係の御質問で、国際競争に伍するということで、長期的支援が必要ではないか、あるいは省庁間の連携が非常に重要ではないか、規制の問題も解決が必要ではないかという御指摘でございますけれども、ライフサイエンスの分野は再生医療等、世界的な競争が非常に激しい分野がございますけれども、基礎研究の段階で非常に長期的な取組が必要である分野であり、さらに臨床研究の段階に持っていくというところで、橋渡しをきちんとしなければならないことや、審査体制をきちんと充実させなければならないことを我々としてももちろん認識しておりまして、今、政府全体では、内閣官房の医療イノベーション会議で、まさに御指摘のオールジャパンでどういったことができるかというものを議論して、6月に報告書が出たところでありますけれども、文部科学省としましては、我々のまさに強みを有している基礎研究のところで、長期的な支援が必要なものにはきちんと支援をしていくということを進めたいと思います。それから、厚生労働省、経済産業省との連携につきましては、例えばがんや再生医療の関係のプロジェクトでは、課題の採択のときには厚生労働省と連携を取り、また、研究を進めている段階では経済産業省とも、いろいろな機器の開発において、産業界で強みを有している周辺技術というものとの連携も必要ですので、連携を進めていきたいと考えております。
 以上です。

【高祖座長】
 ありがとうございました。
 最後に、寺崎委員から指摘がございました教育と科学技術との関係につきましてお願いいたします。

【科学技術・学術政策局】
 科学技術・学術政策においては、スーパーサイエンスハイスクールや、科学技術系人材の養成、あるいは科学技術活動の理解増進活動というものによって、文部科学省、あるいは科学技術振興機構を通して様々な活動を行っているところですので、例えばそういう活動の中でイノベーションの大切さについて、青少年にうまく目に触れる形で広報できるように取り組んでいくことが大切と思っております。

【高祖座長】
 初等中等教育局、何かございますか。

【初等中等教育局】
 先ほどお話のありましたスーパーサイエンスハイスクール事業等を活用して、そういった取組を進めていきたいと思いますし、小中高の学習指導要領の改訂の趣旨に沿った言語活動の充実といった形での授業方法の充実、そういったものもしっかり取り組んでいきたいと思います。

【高祖座長】
 担当局間の連携もよろしくお願いします。
 それでは、四つ目のグループに移らせていただきたいと思いますが、政策目標12から14のスポーツ、文化、国際関係に関連するところでございます。それでは、美山委員、加藤委員の順でお願いいたします。

【美山委員】
 資料1の8ページでは、先ほど高祖座長が触れられました文化交流使のことがうまくいった例として紹介されております。これは資料2では、施策目標13-3の2ページ目に評価結果等が載せられております。それを読みますと、任意のアンケートでいずれも8割以上が高い関心を日本文化に寄せており、おおむね目標を達成したと言えるとされています。一方、課題には、目標値を4人下回ったということが挙げられておりますが、それはいろいろな事情からそうなったのだと思いますが、評価をするに当たって8割以上が日本文化に高い関心を寄せたという結果の内実はどうでしょうか。
 この種の事業をやりますと、もともと日本文化に関心を持っている人が多くそこに来ており、そうではない人もいるかもしれませんが、むしろ大事なことは、今まで日本文化に触れたことのない人にどのように広げていくかということを評価していったほうが良いのではないか。派遣される人たちが雅楽の方とかアーティストですから、プロモーションやパブリックリレーションを築いていくことがなかなか苦手なところがありますので、文化交流使が単に行くだけではなくて、プロモーションとかリレーションを作っていくことも一緒に助けたほうが政策としては効果が発現し、当初の目的につながるのではないかと思います。それに関して、既に派遣された方々から何が問題だったかということをヒアリングしたりして対応されると、より効果的な施策になるのではないかと思いました。
 あと二点、少し小さいことになるかもしれませんけれども、触れさせていただければと思います。
 施策目標13-2の1ページ目のところに出てくるのですけれども、文化財についてです。文化財に関する事業は、長く続けてやらなければならないもので、朝令暮改のようなことがあってはならない世界であり、継続性がとても大事であります。資料2の施策目標13-2の3ページ目ですが、指定された文化財のうち指定解除された件数が毎年0件がずっと並んでおりますが、自然災害等のやむを得ない事情による指定解除は除くと書かれております。確かにその通りなのですが、実際には指定解除になったものは毎年出ておりまして、それはインターネット上でも公開されているはずです。
 その事情は個々に違うのですけれども、その中身を精査しますと、やはり維持していく費用を出せないとか、補修にお金がかかり過ぎて、それを負担できない。あるいは、ディベロッパーに買収されてしまうとか、自然災害以外にもいろいろな事情があります。むしろ、0件という結果を並べるのではなくて、せっかく資料としてお持ちなのですから、それがどのような事情で解除になってしまったのか、ならざるを得なかったのかということを示されて、その対策を考えていくほうがより建設的ではないかと思います。それは決してそんな多い数ではありませんから、そんなに問題はないのではないかと思いますが。
 それから、施策目標13-3の5ページ目に日本文学等の翻訳のことが載せられておりましたが、翻訳を期間どおりに終わらせるのはなかなか難しいなということが想像できるのですが、確かにこれは大事な事業であるかもしれませんけれども、一方で、今から40年ほど前ですか、日本語に翻訳された文学について、本邦翻訳文献総目録というものが作られたことがありまして、それは明治以後の集大成であります。
 逆に、日本の文学等で海外に翻訳されたものが1860年代からどのぐらいあるのかと言いますと、かなり膨大な数がありまして、その全体の目録というものはなかなか見えにくい。新たに翻訳を作る、新しい文学を翻訳することも必要ですけれども、今までどれだけのものが翻訳されていったのか。翻訳されたものは、絶版等になっているものがほとんどであり、各国の図書館に眠っていますが、幸いフランスにおいてはガリカ、アメリカではアメリカンメモリーなど、国家的な巨大なデータベースアーカイブが作られております。日本では国会図書館が猛烈な量のデジタル化を進めているわけですが、そういう中にここに該当するものはかなり含まれてきています。それらを資源として再活用することと、この評価委員会で議論すべきことではないのかもしれませんけれども、それと一体になってどういう翻訳を新たに行っていく必要があるのかということを考えていくほうが合理的ではないかと思います。これは感想みたいなところです。
 以上でございます。

【高祖座長】
 ありがとうございました。加藤委員お願いします。

【加藤委員】
 施策目標13-3のところで、これは美山先生と全く同じことを言おうとしていたのですが、評価書の中でエピソード評価を採用していただいたことは大変な前進であると思いました。特に、この分野では定量評価より定性評価が非常に重要なので、そういう意味で、ここは評価の方法としては非常に前に進んだかなと思うのですが、それでも、中を見てみますと、美山先生と全く同じ感想を持ちました。エピソード評価をするのは良いことだけれども、例えば、8ページのところに、ドイツを拠点に1年間活動しましたというアウトプットは示されているのですが、アウトカムが何も見えないわけです。例えばドイツの何々というまちで来年度以降、日本文化の継続的な紹介のフェスティバルなどが開催される動きが生まれたというような記載が本当は欲しいのだと思います。そういうアウトカムを出すには、戦略と制度設計が要るので、今のところ、ともかく芸術家なり、芸術団体なりを海外に送る、あるいは交流をすれば、おのずと文化は発展するでしょうという段階にとどまっていて、そこに何の戦略性も見られないということが非常に大きな問題で、あり、文化審議会でもアーツカウンシルを設置してはどうかという御提案をしたわけです。
 これは、戦略と制度設計をきちんとやらなければならないということで、例えば海外にアーティストを送るにしても、先ほど美山先生がおっしゃっておられたプロモーションとパブリックリレーションが重要なので、その部分の人も一緒に送らなければ、制度が生まれるわけもないので、そういう制度設計をきちんとやっていくビジョンがありますかということをずっと問いただしているのです。
 アーツカウンシルの試行は、日本芸術文化振興会の中で始められましたが、それは東京都という一地方自治体が作って、この10月1日に正式に発足させる、少なくとも5人の専門家を常勤で雇用している活動に比べても、国のやる政策としては極めて貧弱としか言いようがないと思います。
 さらに文化に関して言うと、制度をどのように作っていくのかということしっかり考えていかないとならないのだということを政策立案上でぜひお気づきいただきたいなと思います。今やっておられることが決して間違っているわけではないのだけれども、この段階にとどまっている限りは、おそらく関係者の中でもお金をもらった人は喜ぶかもしれませんが、それによって日本文化が世界できちんと評価されることも難しいし、日本の芸術文化の振興には一向につながらないのではないかと思います。この点は、もっと戦略と制度設計という観点から、みずからぜひ評価をし直して、ディテールは評価できないんだからアーツカウンシルを作れと言っているわけなので、そういう方向にぜひ持っていっていただきたいなと強く思います。
 それから、先ほど申し上げましたが、施策目標14-1の国際交流の促進の部分で、留学生の受け入れについて、平成23年に関してはやむを得ない事情があったので減るのはやむを得ないのですけれども、本当に毎年着実に増えていくという実績を積み上げていくためには、相当なビジョンが要るのではないかと思います。もちろん授業のやり方、なぜ別府のAPUはあれだけの大量の留学生を、人口比にすると全国でずば抜けた、確保できていのるか。それは授業のやり方に相当の魅力がある、地域活動ができるバックアップをしている、あるいは卒業した後の就職に関するいろいろな手だてがされているということだと思うのです。そういうことをきちんと盛り込んでいかない限り、幾らこの留学生を増やそうとしてもなかなか難しいのではないか。常に制度設計をきちんとやっていくということを考えていっていただきたいなと思います。

【高祖座長】
 ありがとうございました。
 それでは、これはまずは文化庁からでしょうか。お願いいたします。

【文化庁】
 文化庁でございます。まず初めに、文化交流使の件でお2人の先生からお話いただいた件につきましては、より戦略的に、より効果的にしていくためにどうするかということで、文化審議会でもよくいただいている意見でございますけれども、今、それについては、現在、プロモーションやパブリックリレーションの専門人材も一緒に送るといったことについては、今のところ取り組んでいるわけではございませんが、特にこの事業については、外務省のそれぞれの大使館と連携して、どういったやり方で効果的にやるのか、それぞれの国によって大使館の事業それぞれ行われておりますので、それとの関係について、事前にどのようにすり合わせができるのか。正直申し上げまして、うまくいっている事例もあれば、うまく連携できなかった事例もございますので、一つ一つ、いかに効果的にやっていくのかということについて、我々として今後も力を入れてまいりたいと思っております。
 また、アーツカウンシルにつきまして、意見として、これも文化審議会でもずっといただいている御意見でございますが、引き続き検討してまいりたいと思っております。
 文化財のことについての指定解除の0件というお話につきましては、これも今後、この指標についてどう考えるのかということで、確かに指定解除、今回も東日本大震災で、それこそ文化財そのものがなくなったと言われたものについて指定解除みたいなものをしておりますので、そういったことについて、今後の課題を得るという点で、どのように整理していくのかということについて考えていきたいと思っております。
 日本文学の翻訳の件につきましては、国立国会図書館のデータベースなども一体となって、今後考えていく必要があろうと思いますが、今回、行政事業レビューの公開プロセスで、これについては基本的には民間に委ねるべきというような指摘がされておりますので、そういう意見も踏まえながら考えていきたいと思います。特にデータベース化の問題については、今回、デジタルアーカイブ化のような問題ですとか、いろいろな意味で、現物のアーカイブも含めて、アーカイブ全体についていろいろな機運が盛り上がっておりますので、そういったことについても全体を踏まえながら考えていきたいと思っております。
 以上でございます。

【高祖座長】
 留学生のところは、先ほど高等教育の分野でお答えいただいた内容でよろしいですか。
 では、浅井委員お願いします。

【浅井委員】
 施策目標の12-1の2ページ目なのですけれども、全く背景を存じ上げないまま素人の判断ですので、間違っていることとかあるかもしれませんが、達成目標2のところで、学校における体育に関する活動の充実を図るとございまして、それは大切なことだろうと思います。
 ただし、この中身がよくわからないのですが、成果指標として中学生、高校生の運動部活動の参加率が出ているのですが、部活が運動部と文化部に大別される中で国策としては運動部に入るようにしていると読めてしまい、それは少々行き過ぎているのではないかと思いました。「充実」ということが何を意味しているのかがわかりませんが、例えば施設設備の充実を図るということであるのか、あるいは施策の概要のところに、子どもが学校や地域でスポーツを楽しむこととありますのでそのようなことをいうのか、そうでしたら、もう少し、学校を利用したり、地域を利用したりしてスポーツをしている子どもの割合等のデータをお出しになったほうがよろしいのではないかと思いました。
 以上です。

【高祖座長】
 これはスポーツ・青少年局お願いします。

【スポーツ・青少年局】
 スポーツ・青少年局でございます。学校における体育に関する活動というと、教科としての体育の授業と運動部活動の両方を含むわけですけれども、学校においても、体力を向上させるという意味で体育的な活動が重要だということを目標としております。その際の指標として、持ち合わせているデータの中の一つとして、部活動の参加率というものを設定しているわけですけれども、それが指標として最も適切なものかということについては、ほかの部分でも課題となっているのですけれども、別のデータの収集等も含めて、また検討させていただきたいと思います。

【高祖座長】
 ありがとうございました。それでは、最後に大林委員お願いします。

【大林委員】
 先ほどの質問の中で原子力の部分についてお答えをいただいていませんので御回答をお願いします。

【高祖座長】
 それでは、研究開発局お願いいたします。

【研究開発局】
 失礼しました。研究開発局でございます。先ほど福島事故への対応という意味で、原子力の基礎研究をしっかりやるべきだという応援メッセージを大林先生からいただいたと思っております。
 本件につきましては、現在、メーカー、日本原子力研究開発機構、政府関係者、有識者の枠組みにおきまして、廃炉に向けた中長期的なロードマップを作成してきております。まさに短期的にやって終わりというものではないと思っておりますので、中長期的に着実に政府全体でやっていくことが必要だと認識しておりまして、その中で文部科学省としましては、日本原子力研究開発機構や大学の持つ知見を最大限生かしながら、待ったなしの状態で、解決しなければならない課題の克服に向けて、原子力の基礎研究を息切れしないようにしっかり進めていきたいと思っております。
 以上でございます。

【高祖座長】
 江川委員、何かございますか。最後に一言でも。

【江川委員】
 これに関しては結構です。

【高祖座長】
 あとちょうど5分ほどでございます。皆様の御協力によりまして、それぞれ四つのグループ、大体20分ずつ時間をかけて議論を行うことができました。ありがとうございました。
 先ほどの文化交流使のことについて一つだけ私から申し上げさせてください。今年の2月でしたでしょうか、文化交流使の活動発表会を開くということで、私のところに案内状が来ました。おそらく文化交流使について本会で話題になっているから、有識者会議のメンバーのところにも案内が来たのだろうと思い、私はいさんで出かけていきました。文化交流使を過去二、三年の間に務められた、囲碁や、漫画や、能等のいろいろな分野の方々のお一人10分ずつの体験の御紹介でしたけれども、私にとっては非常に勉強になりました。この有識者会議にいらっしゃる皆様もせっかくこういうことに関わっておられるので、文化庁から催し物のご案内をいただいた場合、毎年でなくても、何年かに一遍でも結構ですので、都合がつけば出かけてみて、どんな活動をしておられるか見てくると良いと思います。
 そのときの話で、先ほど外務省の大使館との連携の話がありましたけれども、それぞれ文化交流使に任命された人は、実は派遣された国のどこで活動するかということから始まって全部自分で開拓しなければならないことを言っていました。まさに先ほど御指摘があった制度設計だとか、そういうレベルにまだ達していないのです。そして、口をそろえておっしゃっていたことの一つは、それぞれが出かけていっているのだけれども、単発で終わってしまっていると。相互に連関係を持ってやるとか、ある種の連係プレーができないのだろうかという感想も漏らしておられました。せっかく良い活動をしていて、務めを果たしてきた本人たちが燃えて帰ってきているのに、それだけで終わってしまうのはとてももったいないと思います。先ほど御指摘ございました制度設計とか、そういうことについても、文化庁の中でも、あるいは文科省全体として、あるいは外務省も含めて上手に考えられると、日本の文化を海外に紹介できるという意味では、ものすごく太いパイプになりえます。そういう可能性を持ったものでございますので、ぜひこのあたりは御検討をお願いしたいと思います。
 それでは、委員の皆様におかれましては、貴重な御意見、ありがとうございました。まだ発言したかったこともいろいろとおありになろうかと思います。さらにお気づきの点がございましたら、書面でも結構ですし、口頭でも結構でございますので、事務局に御連絡をください。よろしくお願いいたします。
 それから、事務局におきましては、今日出ました様々な意見等を踏まえまして、引き続き、今日、案という形で出ております実績評価書の改善作業を進めていっていただきたいと思います。
 次回の有識者会議には、行政事業レビューでどのような指摘があったかとか、施策へ評価の結果をどのように反映をしているかとか、本日もありましたような、あるいは今後あるかもしれません有識者会議での指摘事項等を追記していただきまして、改めて提示していただくことになりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、資料3に基づきまして今後のスケジュールについて、事務局から御説明をお願いいたします。

【髙谷評価室長】
 お手元の資料3、今後のスケジュールでございます。
 次回、政策評価に関する有識者会議でございますが、8月下旬を予定しております。主な議題といたしましては、平成25年度の事業評価について、それから本日いただきました平成23年度の事業評価の続きということを想定してございます。
 なお、規制に関する評価でございますが、こちらにつきましては、法令の新設、改廃の案を策定する都度、意見照会をさせていただくという予定にしてございます。
 また、これ以外に委員の先生方の助言をいただく必要がある事項が生じた場合には、8月下旬に先立って会議を開催するか、もしくは書面によって意見照会をさせていただく場合がございますので、よろしくお願い申し上げます。

【高祖座長】
 ありがとうございました。委員の皆様よろしいでしょうか。
 どうもありがとうございました。それでは、ちょうど時間となりましたので、これをもちまして本日の議事を終了させていただきます。今後とも文部科学省の政策評価の質を向上させるために、有識者会議といたしましても積極的に助言を行ってまいりたいと思っておりますので、引き続き、委員の皆様、どうぞ建設的、また積極的な御意見を賜りますようお願い申し上げます。本日はどうもありがとうございました。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室