資料2 求められる薬剤師像とその責務(案)

日本薬学会薬学教育委員会

豊かな人間性と医療人としての高い使命感を有し、生命の尊さを深く認識し、生涯にわたって薬の専門家としての責任を持ち、人の命と健康な生活を守ることを通して社会に貢献する。

6年修了時に必要とされている資質は以下の通りである。

(薬剤師としての心構え)
薬の専門家として、豊かな人間性と生命の尊厳について深い認識をもち、人の命と健康な生活を守る使命感・責任感を有する。

(患者・生活者本位の視点)
医療人としての倫理観を有し、常に患者・生活者の立場に立って、これらの人々の安全と利益を最優先する。

(チーム医療への参画)
医療機関や地域における医療チームに積極的に参画し、相互の尊重のもとに薬剤師に求められる行動を適切にとる。

(医療のためのコミュニケーション)
患者、生活者、多職種から情報を適切に収集し、これらの人々に有益な情報を提供するためのコミュニケーション能力を有する。

(基礎的な科学力)
生体および環境に対する医薬品・化学物質等の影響を理解するために必要な科学に関する基本的知識・技能・態度を有する。

(薬物療法における実践的能力) 
薬物療法を総合的に評価し、医薬品の供給、調剤、服薬指導、処方設計の提案、安全対策等の薬学的管理を実践する能力を有する。

(地域の保健・医療における実践的能力)
(第一案)地域の保健、医療、福祉、介護および行政等に参画・連携して、地域における人々の健康増進、公衆衛生の向上に貢献する能力を有する。
(第二案)地域の保健、福祉、介護および行政等に連携して、プライマリケア、セルフメディケーションを支援するとともに在宅医療に参画し、地域における人々の健康増進、公衆衛生の向上に貢献する能力を有する。

(研究能力)
薬学・医療の進歩と改善に資するために、研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を有する。

(自己研鑽、専門性の涵養)
医療の進歩に対応するために、医療を巡る社会的動向を把握し、生涯にわたり自己研鑽を続ける意欲と態度を有するとともに、次世代の薬剤師養成に向けた薬学教育に貢献する。

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