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薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂に関する専門研究委員会(第6回) 議事録

1.日時

平成24年4月16日(月曜日)17時30分~19時30分

2.場所

文部科学省東館17階 17F1会議室

3.議題

  1. 今後の薬学教育モデル・コアカリキュラムの在り方について
  2. その他

4.出席者

委員

市川座長、太田副座長、吉富副座長、赤池委員、井関委員、伊藤委員、入江委員、奥委員、長野委員、中山委員、奈良委員、平井委員、森委員

文部科学省

奈良大臣官房審議官、村田医学教育課長、渡辺企画官、小野医学教育課課長補佐、伊東薬学教育専門官、日下部技術参与ほか関係官

オブザーバー

望月正隆(一般社団法人薬学教育協議会代表理事)
松木則夫(公益社団法人日本薬学会薬学教育委員会委員長)
花井十伍(全国薬害被害者団体連絡協議会代表世話人)

厚生労働省 医薬食品局総務課 中井課長補佐

5.議事録

【市川座長】
 ただいまから第6回目の委員会を開催したいと思います。事務局から、委員の出席状況及び配付資料について確認をお願いいたします。
【伊東薬学教育専門官】
 本日は、井上委員と松原委員が御欠席でございます。
 また、本日は資料が3点、参考資料3点となっております。資料1が薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂に関するアンケート結果まとめ、資料2が薬剤師として求められる基本的な資質ということで、日本薬学会からの資料でございます。資料3が「薬剤師として求められる基本的な資質」(たたき台)に関する修正案ということで、日本薬剤師会からのものでございます。また、参考資料1といたしまして、資料2と3、たたき台を一つの表にまとめた資料を御用意させていただいております。また、最後に御説明させていただきますが、参考資料2-1と2-2で臨床研究に関する倫理指針、また薬学教育モデル・コアカリキュラムの抜粋を御用意させていただいております。資料は以上でございます。
 また本日、事務局に交代がございましたので、紹介させていただきます。大林に代わりまして、技術参与として日下部が就任しております。
【日下部技術参与】
 日下部と申します。よろしくお願いいたします。
【市川座長】
 それでは、ただいまから議事を進めたいと思います。
 最初に、今後の薬学教育モデル・コアカリキュラムの改訂に関する在り方について話を進めていきたいと思いますけれども、前回の委員会までで薬剤師として求められる基本的資質、コアカリ改訂の具体的な作業手順、あるいは改訂の項目、大学等へ行うアンケート調査案について議論を行っていただきました。2月にこの委員会と調査研究チームである日本薬学会と連名で、薬学会を通じて大学宛てにアンケート調査を行いまして、その結果が取りまとめられたところであります。
 また一方、3月19日の薬学系人材養成の在り方に関する検討会の場において、これまでのここの委員会での御議論の過程、あるいはその内容について、私の方から報告させていただきました。
 本日は、これらに基づきまして、アンケート結果を報告していただくことがまず第1点で、それを御議論いただいて、それを踏まえて薬剤師として求められる基本的資質についての原案をここで取りまとめたいと思いますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。
 最初にアンケート結果についてでありまして、先ほど言いました2月に日本薬学会を通じて大学宛ての調査を取りまとめられて、その個別回答については委員の先生方に既にお届けさせていただいておりますが、その概要について、日本薬学会のメンバーであります太田委員から御報告をお願いいたします。
【太田副座長】
 それでは、資料1を御覧ください。また、皆さんのお手元には既にアンケートの大学別の回答一覧というのが届いていると思います。それも御覧になりながらお聞きいただければと思います。
 薬系大学の74学部に一斉にアンケートを行いまして、回答が戻ってまいりました。これは時間的な制約もあるということから、学部を代表する意見ではなく、それぞれの大学のそれぞれの個人の立場としての意見も存在しているということを、まずもってお話ししておかなければいけないと思います。
 全体を通して、まずモデル・コアカリキュラムの内容が過密であるという意見を言っていただいたところが64学部ございました。それから、コアカリの内容が重複していると言っているところが34学部。これが全体を通して極めて目立っている傾向であるということが言えると思います。
 アンケートに関しては大きく4つに分かれておりまして、まず第1、方針についてというところ、それからコアカリの問題点、改訂すべき点、3番目はコアカリの改訂方法、最後4番目ですが、コアカリ改訂全般に関する意見を自由に記述していただくというアンケートでございました。
 まず、方針についてでございますが、全体の方針について、これから御議論いただく薬剤師として求められる基本的な資質に基づいて改訂すること。これは既にこの委員会、親委員会においてもお認めいただいたところですけれども、全大学に一応確認のために御意見を求めたところ、積極的にそれを具体的な形で書いていただいたのが33学部。なお、反対表明という形は全くございませんでした。
 もう一つ、全体の方針として、実務実習モデル・コアカリキュラムというのが今までは別立てになっておりまして、それを合本した形で一つにまとめていたわけですけれども、それを今回の改訂で一本化することに賛成かという、これについても既に薬学系人材養成の在り方に関する検討会においてもその方向性についてはお認めいただいたところではあると思いますけれども、それについて御意見を伺ったところ、28学部から積極的に賛成であるという御回答を頂きました。反対表明はここにおいてもどこもございませんでした。
 全体の方針につきまして、以降は必ずしもかなり多くの大学でそういう意見があるということではなく、私がそこから抜粋したものでございますので、御承知おきいただきたいわけですけれども、その中で6年制教育のコアカリに特化すべきという御意見が何校かからございました。これも既にこの委員会において、6年制教育のコアカリに特化するということは表明いたしておりますので、まだこの辺は各大学に浸透していないものと思っております。
 それから、10年後の薬剤師像を想定した改訂とすべきである、十分時間をかけて慎重に改訂すべきだ、大幅な変更は教育現場に混乱を生むので避けるべきある、専門委員会での決定事項は速やかに公開すべきであるということがございますが、本委員会においても決定事項は議事録を通して、あるいは文部科学省のウエブ上で公開されておりますので、これに関してもまだ周知が足りなかったのではないかと思います。
 それから、新コアカリの完成時期を示すべきという御意見も数校から出てまいりましたが、これに関してもこの委員会で26年度、あるいは遅れた場合、27年度から実施することを決めておりますので、この辺もこれから周知をしていかなければいけないのかなと思いました。
 検討メンバーについての方針として、検討するメンバーは若手教員を中心に人選すべきである、国立大学の基礎薬学出身者ではなく幅広い人選をすべきである、非専門教員を含むグループで検討すべきである、薬学会のみでなく日本薬剤師会や日本病院薬剤師会のメンバーも加えて検討すべきである、委員会のメンバーは教科担当教員会議、これは薬学教育協議会に設置されている会議名でございますが、活用すべきである、学生からの意見も取り入れるべきであるという御意見を頂きました。これに関してはこの専門研究委員会の構成メンバーではなく、薬学会に設置されました調査研究委員会のメンバーについて書かれているものだと理解できますが、この中でも例えば薬学会以外の日本病院薬剤師会や日本薬剤師会の委員会には入っていただいて検討されているということが実態としてございますが、それがまだ十分に浸透していないと思います。それから、学生からの意見も取り入れるべきというのは、今後対応していかなければいけないものだと思います。
 1ページめくっていただきまして、項目に関しての意見がございました。これは大項目について、アンケートのときに専門委員会で出していただいたものに対してそれを提示して、それについての御意見を伺ったわけですけれども、その中で導入教育の中に薬学準備教育が含まれているか否か明確でない、導入教育は薬学と社会の方が分かりやすい、基本事項と導入教育の違いが分かりにくい、基本事項と導入教育は統合することも検討すべきである、医療教育と衛生薬学教育を別にした方がわかりやすいという具体的な名称、大項目の切り分けに関しての御意見を頂きました。これは後で若干検討していただければと思います。
 それから、基本的な資質。これは薬剤師として求められる基本的な資質についての全体的な御意見としては、資質の並べ方を体系的に行うべきである、国際化に対応するための資質を加えるべきである、内容についての議論が不足している、教員や指導的薬剤師候補の養成に関わる資質を明示すべきである、資質を全て網羅しようとしているので無理が生じている、全ての6年生にとって必要かつ修得可能な内容とすべきである、薬剤師として、医療従事者として、科学者として等、大項目を設け、その下に小項目を記載することで階層構造を作ると良いという基本的な資質に関する作り方、その内容の全体的なところで書かれているところをここでピックアップしてございます。これが第1番目の質問事項である方針についての御意見でございました。
 2番目、コアカリの問題点、改訂すべき点についてでございます。
 これはまずコアカリの量と質についてですけれども、先ほど全体を通して一番目立つと言っていたところに関係するところですが、コアカリの内容が過密である。コアカリの難易度が高すぎるものが存在する。分野によって細かさ、分量に差がある。全体のバランスが悪い。これらの3項目に関しては、かなり多くの大学から同様の御指摘を頂きました。それから、各項目の達成度が不明確であり、どこまで深く教えるか戸惑う、実務実習で薬局と病院に分かれているため重複が多い、実務実習に関するコアカリが多すぎるという御意見も頂きました。
 それから、コアカリの内容に関してですが、関連している事項のSBOSが分散していて教えにくい。旧4年制で履修した項目に臨床薬学を加えただけである。関連付けがない。それから、これはかなり具体的なものも入れてしまいましたが、C13(1)に薬理と薬剤の両方が入っている。あるいは薬剤学分野がC13、C14に散在していて教えにくいという具体的なものもこのように入っております。それから、コアカリの項目名称が、例えば薬剤学であるとか、そういう学問領域を書いていないので、かえってわかりづらくなっているという御意見も頂きました。
 それから、コアカリにおける薬学臨床教育についてでございますが、疾病・病態に関するコアカリが不足している。ここで初めてコアカリに不足しているものの御指摘がございました。薬学臨床教育の内容が乏しい。臨床現場で直面する問題を自ら解決する能力を修得するためのコアカリがない。これは問題解決能力を臨床現場で見るということに関するものがないということです。10年後の薬剤師業務に必須なものがコアカリに反映されていない、バイタルサイン確認手技、高齢化問題などコアカリに反映されていないものが存在するという御意見もありました。
 これが2番目のコアカリに対する問題点、改訂すべき点でございます。これ以降にもコアカリに関する問題点の中には、個々のSBOの内容に関わるものがかなり大量に入っております。それは皆さんそれぞれの大学のアンケートを御覧になればおわかりになると思いますが、ここでは全体の方針に関わる、全体の内容に関わるもののみ抜き書きをしてございますので、個々の具体的なコアカリのSBOSに関する問題点に対しては、今後、具体的なところで反映させていくことが必要かと思います。
 3番目でございます。コアカリ改訂方法。それでは、どのように改訂をしたらいいかということに対しての御意見として改訂方針。専門分野の意見のみで改訂するのではなく、全体を俯瞰(ふかん)しながら削減する方向で調整する体制を作る。創薬研究と薬剤師養成が入り混じっている項目を「薬剤師に求められる資質」という観点から整理する。薬剤師養成に重要な項目を必須として、高度な臨床薬剤師に求められる項目、薬学研究者養成の項目は選択制にする。それぞれのコアカリ項目に重要度をつける。全ての分野で統一されたルールを定めて削減する。コアカリに盛り込まれてないものの指針をあらかじめ検討すべき。現行のコアカリと改訂されたものの対比が容易で変更箇所が明確なものとする。SBOSを設定することを取りやめて、GIOの項目の設定にとどめる。ヒューマニズム教育は概略を基本事項に入れて、詳細は薬学臨床教育で行う。コアカリを疾患ごとにまとめ直す。個々のSBOに系統的なコード番号を振り当てて検索しやすくする。
 というようなかなり具体的なもの、あるいは実行上、運用上のことに心配をしていただいているというか、改訂方法についての御提案がございました。いずれにしても全体としてかなり多い分量のコアカリをどのようにしたら削減する方法で行えるかということに対して、積極的に意見を述べていただいたものと解釈をしております。
 それから、ここがもう一つ残っておりました。法規や制度に関する項目は規則などが変化しても対応できるように工夫すべきである。これは薬事関連法規や制度に関して変更すると、そのたびごとにSBOsを変更するということは避けるように工夫すべきであるということでございます。
 改訂分量についてのことですが、具体的にコアカリの分量を半分程度にするべきだ、一律何割カットという削減をするべきである、基礎的なものを減らさずに全体的に70%に減らすということもございます。
 それから、△印を付されたアドバンスの内容。これは既に今、現行のコアカリキュラムに△印がついていて、それはアドバンスなものと実務実習が終わった後にやった方が効果があるものについて△印を付しているわけですが、そういうものの中でアドバンスな内容に関しては、項目は削除したらいいのではないかという御意見でございます。それによって改訂分量としてかなり減らせるのではないかということです。パーセンテージは半分、70%、いろいろでございますが、いずれにしてもここに出てくる意見としては、改訂分量としては削減をすべきであるということは大方一致していることであると思います。
 最後の4番目、コアカリ改訂全般に関する意見でございますが、余り頻回の変更は避けるべきであり、頻回の変更を必要としない程度のコアカリにすべきであるという御意見。コアカリの改訂は急いで不十分なものを作るのではなく、十分議論して多くの意見が反映されたものにしてほしい。今後も一定期間ごとにコアカリの見直しと改訂を行うべきである。改訂の際、専門委員会が各団体からの意見を集約すると思うが、専門委員会に権限を与えるべきであるという御意見です。コアカリの評価を外部評価委員も含めて実施すべきである。これはコアカリ改訂には直接関係ないですが、その後の運用というか、在り方について御意見を頂いております。それから、改訂に併せて教科書も作成すべきであるということも書かれてありました。これが最後の意見なのですが、現行のコアカリ作成時にもアンケートを実施したが、何も反映されなかったので、今回もそうなるのではないかと思っている。「全国の大学の先生の意見を聞いた」という実績作りだけに終わらせないようにしてほしいという御意見でございます。当然のことながら、こういうことは十分加味してやらなければいけないものと思っております。
 基本的な資質についての個別意見に関しては、後で資質に関しての御意見を言っていただくことがあると思いますので、そのときに話したいと思います。
 いずれにしても各大学から出てきたものをまとめてというのはなかなか難しいので、こういう抜き書きの形にはなっておりますけれども、私なりに全体的な意見を吸い上げたというふうに考えておりますので、御議論のほどよろしくお願いいたします。
【市川座長】
 どうもありがとうございました。ただいまありましたように、これから2番目の議題として、基本的な資質ということについて御議論いただくわけですけれども、そのときに資質に関しては具体的にいろいろ言っていただければと思います。
 それで、太田委員にまとめていただきました、ただいまの報告、あるいは先生方は個別の大学の資料は既にお読みいただいたかもしれませんが、そういうのを含めて何かこの段階で特に御発言がございましたら、今頂きたいと思います。
【望月氏】
 質問です。ただいまの説明で、1)方針についての検討メンバーについてです。薬学会の調査研究委員会のメンバーにほとんど反映されているという雰囲気で御説明されましたけれども、そのメンバーというのは公表されているのでしょうか。
【太田副座長】
 公表されて……。
【望月氏】
 多分そのメンバーを知らないからだと思います。
【太田副座長】
 そうなんです。公表はしているんでしょうか。松木先生、いかがですか。
【松木氏】
 別に公表しないというわけじゃなくて、まだホームページに載ってないと思います。
【太田副座長】
 アンケートをとったときが1月下旬から2月下旬までということでアンケートをとったために、その時点において十分にまだ周知されていないということがあったように思います。
【望月氏】
 メンバーが出れば、こういうことは多分出ないと思います。わかりました。
【市川座長】
 ほかにございますでしょうか。特段の御発言がなければ、また次のいろいろな議論のところでもそれを反映させていただき、何かあれば発言いただければと思います。
 これから資質の問題に入りたいのですけれども、その前にこのアンケート調査の結果について、特に取扱いについて御議論いただきたいです。これはこのアンケートを出すときに、回答をお願いする段階ではフィードバックの方法についての議論をここでもしなかったし、特に記載もしていなかったわけですけれども、私としては何らかの形で大学にこの内容をフィードバックする必要があると考えておりますけれども、その具体的な方策というか、方法をどうしたらいいかというのをちょっとお考えいただきたいと思います。
 例えば回答したこの資料そのものを、大学に対してそのままフィードバックするという方法もあるでしょうし、あるいはその中で大学名とか、先ほどちょっとありましたように、個人名という形で書かれて、個人で回答されている方もいらっしゃるわけですから、そういうところの回答の責任者名は個人名になっているわけですけれども、そういうものを消した上でインターネットにアップするということなども考えられます。そのほかいろいろな方法があるかと思いますけれども、この点についてまず少し決めておきたいと思いますので、御意見を頂きたいと思います。どうぞ、松木さん。
【松木氏】
 アンケートをとるときに、いろいろな大学から問合せが実際にございました。アンケートの依頼文書に結果を公表することがあるというふうに載せていたので、どういう形で公表するのかという問合せがありました。アンケートをつくったときの考えとして、公表するかもしれないということは、大学としてある程度考えてくださいという意味であって、余りいいかげんなことは書かないでくださいということでした。公表する場合にしてももう1回大学に必ず確認をとると回答しています。こちらが文章を変えると意味が変わる可能性があるわけです。ですから、今のままでいきなり公表するということは絶対に避けていただきたいと思います。
【市川座長】
 ほかにどうぞ。
 例えば今のこのままの段階の大学名とか個人名を仮に除いた形で、内容に関してはみんなの方がそれを読んで、お互いに意見を共有するということも大事なことのように思いますけれども、そういう点について、松木先生、どうでしょう。それはよろしゅうございますか。
【松木氏】
 大学とか個人が特定できないような形で、こういう意見があったということは構わないと思うんですけれども、特定できるような形では絶対に公表しないでいただきたい。少なくとも相手の了解を得てからにしていただきたいと思います。
【市川座長】
 今の松木先生の御発言のように、私もそういう感じがしますけれども、この内容に関しては公表する。方法としてはホームページというのも一つの方法だし、その際に各大学にもう一度確認だけはするということで、公表の仕方としては、繰り返しますけれども、大学名、個人名は外すということで、番号なり何かがついている状態で読む。要するに内容がわかれば、みんなにとって非常に有益なので、その方がいいと私は思いますし、その辺でどうでしょうか。特に御反対なければ、この委員会としてはそういう形でまとめさせていただきたい。
【太田副座長】
 大学名と回答責任者名を消すということなんですけれども、文章の中に何とか大学という大学名が書いてあるところが数校あるんです。それに関してはそれぞれの大学に問い合わせる必要がありますでしょうか。
【市川座長】
 このまま出しますというのを一度聞きましょうか。
【太田副座長】
 2校だと思います。それで確認をして、もしよければ、それでよろしいでしょうか。
【市川座長】
 そうですね。じゃ、確認をするときに、大筋内容は余り変更しないで、そういう部分に関しての検討はしてもらっていいということで、あとはほかは影響がなければそのまま全部出すということで、媒体としては薬学会のインターネット上の公表ということでよろしゅうございますか。薬学会の方はいかがですか。
【森委員】
 今の○○大学というのは、例えば○○大学では、自分のところではということを書いている。そこを抜くか抜かないかという。
【太田副座長】
 はい。私どもの大学ではと書けば、それでいいことだと思うので、一応確認はとった方がいいかなと思うんです。
【市川座長】
 そうですね。ちょっと直すわけにもいかないからね。
【吉富副座長】
 市川先生がフィードバックするというふうに言われると、情報を公開するだけの意味じゃなくなって、方針とか、これをこういうふうにしますとかいう付加価値をつけないとフィードバックにはならないんじゃないかなとふと思ったんです。
【奥委員】
 例えば今日太田先生にまとめていただいたような形で、「主な意見をまとめるとこうなります」というのがあると、分かりやすいと思います。ただ、誘導になるとまずいですね。
【市川座長】
 誘導になる?
【太田副座長】
 実際、誘導しているような気がしてしゃべっていたわけですが、それぞれの大学は、御自分の大学の意見はそれに対してかなりセンシティブになっておられるということは間違いないことだと思いますので、例えば私が今お話ししましたアンケート結果まとめというのを出して、自分の大学の意見が反映されていない。これは考えないのかということを言われてしまう可能性があると……。
【太田副座長】
 具体的な作業に入るとき、これはかなりいい資料になるだろうと思うんです。きょうお話はしませんでしたけれども、SBOSの個々の意見などというのは幾つかのパターンに分かれていまして、それは個々のSBOSを検討するときにはかなり参考となると思いますし、そういう形では反映できるのかなと思います。私としてはこのまとめが出ると、なかなかつらいものがあるというか、誘導してしまう可能性があるというので。
【入江委員】
 少なくとも薬学会の年会で、公の場で太田先生から今日のまとめの内容は発言があり、公表されたことになっています。ですから、この内容でよろしいと思います。本来、アンケートの文章中に、御回答いただいた内容については各大学にお知らせするとともに、3月開催予定の日本薬学会シンポジウムで発表することが明記されていますので、太田先生のまとめの内容を一緒につけなくても良いと思います。
【望月氏】
 薬学会のときに太田先生は本日の内容まで言っていましたか。もう少し大ざっぱなものだったのではないですか。
【太田副座長】
 同じことを言いました。
【望月氏】
 同じことですか。失礼しました。
【太田副座長】
 もっと正確に言うと、あれ以降、2校ぐらいから来たものはこれにプラスになっていますけれども、その程度です。
【望月氏】
 なるほど。失礼しました。
【市川座長】
 ほかにございますでしょうか。なければ、大学名、回答責任者は消した上で、そのときに確認を各大学にして、それで薬学会のホームページに載せていただくということで公表したいと思います。ありがとうございます。
 それでは、先ほど途中でも太田先生はおっしゃったのですが、細かいSBOsなどについての御意見は、これから薬学会の方で作業を進めていくところで具体的に反映されることになりますので、そういうことは作業の中で十分にこれを取り入れてやっていただきたいということをお願いしたいと思います。
 それでは、その次の薬剤師として求められる基本的な資質、きょうの一番メインのテーマについて御議論いただきます。薬剤師として求められる基本的な資質についてはこれまでずっと議論もしてきましたし、今のアンケートの中の後ろのまとめにもありましたけれども、そういうことを含めて日本薬学会の方でそのアンケート結果を踏まえて御議論を頂き、少しまとめをしていただいたと聞いております。これは赤池委員の方から資料の説明を続いてお願いしたいと思います。
【赤池委員】
 わかりました。これは委員長、松木先生のもとで取りまとめたものでございます。また、もし過不足がありましたら、松木先生、よろしくお願いいたします。
 資料2と、むしろ参考資料1を御覧いただいた方がわかりやすいかもしれません。資料2の方は、日本薬学会として最終的に取りまとめました薬剤師として求められる基本的な資質(案)ですが、参考資料1に日本薬学会の改訂案、元々のたたき台、それからこれは後で御説明があると思いますけれども、日本薬剤師会からの修正案というのが出ておりますので、たたき台と全く同じ文をもう一度繰り返しても仕方がないと思いますので、こちら参考資料1の方で変更点を中心に説明をさせていただきます。
 参考資料1の一番左側が日本薬学会改訂案でございまして、基本的な並び方はたたき台と変更はしないということで入れております。ただ、一部に文言の訂正といいますか、場所を動かしたり、必要に応じた訂正を入れてありまして、修正が入っている部分はアンダーラインが付されております。こちらの方で見ていただきますと、まず全体の「豊かな人間性と医療人としての高い使命感を有す」というところは変更はなしということでございます。
 その次の薬剤師としての心構えのところでございますけれども、ここでたたき台の上から3行目ですけれども、「人の命と健康な生活を守る使命感・責任感を有する」となっておりますけれども、そこに「及び倫理観」という「倫理観」を心構えに入れるというのが日本薬学会の改訂案になっております。
 ちなみに、これはその下に患者・生活者本位の視点というところがございますけれども、実はこちらのたたき台では「医療倫理及び法令を遵守するとともに」というふうに「医療倫理」という言葉が入っております。これは薬学会の方で議論をいたしまして、倫理というのは心構えとして入れるべきものであろうということで、患者本位の視点というところからそこの部分を抜き出して、上の心構えの方に移動したのが薬学会の改訂案になります。それに伴いまして、下の患者・生活者本位の視点というところからは、「医療倫理」が重複になりますので削除したと。ですから、これは上の方に移動したということになります。
 これが第1の改訂点でございます。
 2番目ですけれども、ページをめくっていただきまして、二つ目の改訂点は上から3番目になってまいります。チーム医療の参画、基礎的な科学力というところは変更がございません。
 3番目の薬物療法における実践的能力という部分でございます。余り変更はございませんけれども、一つはたたき台の方では「患者の様々な病態における」という言葉が入っておりますけれども、これは元々言葉として「薬物療法を総合的に評価し」という中に含まれるという考え方のもとに、「患者の様々な病態における」というところは削除するという案を出しております。
 それからあと、「安全性や有効性を担保する等」というのがたたき台の下から3行目、4行目に入っておりますけれども、これは非常に重要な点であり、むしろこれは目的に近い内容であるということで、これを上に動かしまして、左側の薬学会案では「薬物療法を総合的に評価し」の後に「安全で有効な医薬品の使用を推進するために」というふうに移動して、その後、「何々する能力を有する」という形に変更してはいかがかというのがもう1か所の訂正になります。この2か所を、薬学会としてはたたき台に対する訂正案として提出したということでございます。以上です。
【市川座長】
 ありがとうございます。それでは、引き続いて、今の資料にもありますが、日本薬剤師会の方から前回のたたき案、原案の意見に対しての修正案が提出されましたので、それについて森委員から御説明いただきたいと思います。
【森委員】
 資料3を御覧いただければと思います。前回、委員会のときに、薬剤師会として次回までに意見を出させていただきたいということをお話しさせていただきました。その中で新たに加えた項目が2か所、あとは置き場所とか文言の整理を若干させていただきました。
 まず、先ほど赤池先生からもお話がありましたけれども、元々患者・生活者本位の視点の中に「薬剤師の義務、医療倫理及び法令を遵守する」ということが入っていましたが、これは患者・生活者の視点として行うのではなくて、そもそもの薬剤師としての心構えだろうと思います。薬剤師には任務が定められていて、任務を遂行する。それは当たり前のことです。それから、倫理観を持って関係法令を遵守するというのは、患者・生活者本位のためというよりは、そもそも人が扱えない薬を扱うことができる。そのために薬事法、薬剤師法、医療関係法規を守ることは基本であり、薬剤師としての心構えの方に移動させていただきました。
 それから、たたき台と若干順番を変えてあって、まず心構えがあって、視点があって、研究能力、コミュニケーション能力があって、次に医薬品の供給という項目を追加しています。医薬品の供給ということは、たたき台から読みにくい、もしかしたら入っているかどうかわからないと思います。そもそも薬剤師として何をやらなければいけないかということを考えると、いつでも、どこでも、どんな医薬品でも適正な価格で供給するのがそもそもの薬剤師の仕事です。
 流通を担う部分に関して、たたき台の中だと非常に読みづらいと思います。まずは医薬品の供給が重要で、この医薬品というのは一般用医薬品であり医療用医薬品、全ての医薬品という視点で書いています。地域に必要とされる医薬品を、必要時に適正に供給するための知識・技能・態度を有する。例えば医療用医薬品には、記帳義務とか、いろいろなことが法で定められています。また、麻薬は麻薬及び向精神薬取締法で守らなければならないことが規定されています。薬剤師法で薬局でしか調剤できなかったものが在宅での調剤が可能になったり、規制医薬品を管理するということを含めて、流通を担うということをきちっとここでは書くべきだろうと。ここでの議論の中でも、資質は、学生が見て何を学ぶかわからなければいけないという話もありました。そういう中で、自分たちの仕事の基本である供給の部分に関して1項目立てました。
 それから、その下二つ目の地域の保健・医療ですけれども、これはいろいろなところで言葉を使うときに保健・医療・福祉を並びで使っていますので、下にも保健、医療、福祉、介護とありますけれども、保健・医療・福祉という並びで入れた方がよいと思います。
 それからもう一つ、介護を含めてですけれども、QOLの向上というのが一つ、いろいろなところで、厚労省のペーパーでも出ていますので、健康の増進のみならず「QOLの向上、公衆衛生の向上」というふうに入れた方がよりいいのではないかということで、「QOLの向上」ということを一つ入れさせていただきました。
 それから、多分ここはいろいろな議論になると思いますけれども、もう一つ追加させていただいたのが医療財政への貢献です。保険とは入れていません。医療財政の貢献ということで、今、社会保障と税の一体改革が閣議決定されて、2025年に向けてどのように医療提供体制をとるのか。そして、もう一つの問題がそれを支える財源です。そういうことを考えたときに、薬剤師として限られた医療資源をいかに効率的に使用するのか。そういう視点も重要だと思います。たしか2002年か2003年だったと思いますが、新医師憲章と言われている、新ミレニアム医師憲章が欧州の医学会を中心に出されました。その中でも一つ新たに入ったところでは保険財政への貢献というものがありました。限られた保険財政をいかに効率的に使用するかというのが大きくメインとしてうたわれています。ここは態度教育だと思います。知識を持つことは非常に難しいかもしれませんが、学生としてそういう態度を持って取り組むということを是非入れたいと思います。
 一番最後、これは薬学会の案を見ても消してありましたけれども、自己研鑽のところで専門性の涵養(かんよう)に対応するものが入ってなかったので、ここは「専門性の涵養(かんよう)」というのは要らないかなということで、一応修正案として出させていただきました。以上です。
【市川座長】
 ありがとうございます。それでは、先ほどアンケートのまとめをしていただきました太田委員から、今の関連で追加の御発言があればお願いします。
【太田副座長】
 アンケートの結果まとめの最後に、各大学から出てきた基本的な資質についての個別な意見をまとめて挙げてあります。既にこれは薬学会の調査専門委員会で議論したところがほとんどなのですけれども、まず資質の順番についてというのが具体的に2学部、3学部ぐらいから出てきております。
 それで、順番が変わっているところがありますけれども、薬剤師会からもこれに関して基礎的な科学力と研究能力を近づけた方がいいという御指摘があったのですけれども、薬学会の改訂案のときには、基礎的な科学力と研究能力というのは何も基礎的なものに限らず、臨床的なところにもそれがいくので、この研究能力と基礎的な科学力というのはかえってつなげない方がいいのではないかという御議論だったと思います。順番については数校から御指摘があったということを、ここでつけ加えさせていただきます。
 薬剤師としての心構えのところですが、「豊かな人間性」というのは当然のことであるから、削除すべきであるという御意見も頂きましたが、これは薬学会の検討ではつけておいた方がいいのではないかということでした。
 文頭に「医療人として」というのを加えるべきであるということでしたが、これに関しても薬の専門家としてというので、十分意は尽くされているのではないかということでございました。
 患者・生活者本位の視点ですけれども、最後の方に「これらの人々の安全と利益を最優先する」ということで、安全と利益が漠然とし過ぎているのではないかということで、具体的に「薬物治療及び医療全般において」という文言を加えた方がいいのではないかという御指摘がありました。
 基礎的な科学力のところでは、「生体及び環境」となっていますが、環境は不必要だろうと。生体のみでいいのではないかという指摘。
 技能・態度のところは能力とすべきだということですが、これらは薬学会での検討で、原文どおりがいいのではないかという御議論があったように記憶しております。
 研究能力に関してですけれども、「薬学・医療の進歩」というところの「医療」を消して、「薬学の進歩」とすべきであるという御意見がありましたが、ここは「薬学・医療の進歩」で、幅を狭くしてしまうことはないのではないかという薬学会での議論でございました。
 研究能力では「薬学・医療の進歩」と最初に書いてありますが、それを限定するために「薬の適正使用の推進、新薬の創製・開発及びレギュラトリーサイエンスを中心として」という限定文章をつけたらどうだということがありましたが、複雑になり過ぎるとかえってわかりにくくなるということで、薬学会ではこれは検討いたしましたが、原文どおりがいいのではないかという議論だったと記憶しております。
 最後ですけれども、薬物療法における実践的能力というので、薬学会の改訂案でこの御意見が採択されて、それでなっているところがございます。
 それから、最後に薬物療法における実践的能力のところで、医薬品の供給、調剤、服薬指導、処方設計の提案の後に「薬効及び副作用モニタリング等の」というのがありますが、もうちょっと具体的に述べた方がいいのではないかという御意見がございました。これに関してはこの意見が薬学会の議論の後に出てきたものなので、ここが初出になっております。
 以上、アンケートから出てきた資質に関しての具体的な意見をここで御披露させていただきました。御検討いただければと思います。
【市川座長】
 ということで、先ほどの森委員からの日本薬剤師会の修正案と今のアンケートから抽出された修正に関する意見等を参考にして、これから基本的な資質についてまとめの作業に入りたいと思いますので、御議論いただきたいわけであります。
 本日はほぼ全員の委員が出席いただいておりますけれども、井上委員が欠席で、あらかじめ御意見を頂いているものですから、これは最初に申し上げていいのかよくわからないけれども、井上委員からの御意見を最初に申し上げますと、薬剤師会からの御意見として、医薬品の供給や医療財政の貢献が加えられている点について、薬剤師としては主張するのは理解できるが、コアカリの根幹である基本的資質の一つとして加えることはそぐわないのではないかということ。基本的に薬学会の改訂案でよいということが報告されております。これは井上委員の発言ということでございます。
 これから今のものを参考にして御議論いただければということで、よろしくお願いいたします。各委員からの御意見を自由にお願いしたいと思います。どのような点からでも結構だと思います。松木先生、どうぞ。
【松木氏】
 追加なんですけれども、一番最後のところの教育能力で、たたき台だと、「これを通して自らが成長する」ということがうたってあるんですが、それと教育能力という表現とがちょっと合わないということで、自ら成長するというよりも、人材を育成するような意欲と態度で良いだろうということで、ここを削るという案にしております。
【市川座長】
 どうぞ、赤池委員。
【赤池委員】
 薬学会として一番左側を先ほど説明しまして、松木先生からも追加で御発言いただきましたが、こういった案を出させていただきました。薬学会の方の調査検討委員会の中でも日本薬剤師会の修正案というのは出していただきまして、そこで既にいろいろ検討した結果として、これは特に日本薬剤師会の了解を頂いたとか、そういうわけではございませんけれども、薬学会の改訂案という形で出させていただいていますので、そういった形で少し追加の発言をさせていただきます。
 特にそこで検討しまして、これは私の個人の意見も若干まざるかもしれませんけれども、今、井上先生からの事前のコメントもございましたけれども、医薬品の供給と医療財政への貢献というのは、もちろん薬剤師として非常に重要な求められる能力といいますか、職務であるということは特に異論はないところだろうと思います。ただ、こういった6年制の学部教育の中で到達すべき資質として提示するにはそぐわないのではないかというのが、薬学会の調査検討委員会での全体の意見でございました。
 ここからは少し私の個人的な意見にかえさせていただきたいと思います。特に医療財政の貢献ということになりまして、この内容自体が決して悪いということではないのですが、この内容全体がほかのところも含めまして社会に当然周知されるといったときに、特に説明もなくこの全体の文章が出ることになります。そうしたときにいろいろな考え方が出てくるわけでございまして、特にこういった財政という言葉、それから実際に経済性を入れたというのは、森先生もおっしゃっていましたように、確かにいろいろな現在の社会状況を考えると重要な点ではありますけれども、ただ一方で、医療とか医学、薬学というのは、経済性を無視してでも患者さんを救うべきという立場が一方では当然あるものでございます。
 そういったところを考えますと、こういったところが少し資質として入ってくるという、職務として入るのなら差し支えないと思うのですが、資質として入ってくるということについては極めて誤解を生む可能性があると思いますし、また学生にこういったものを資質として持ちなさいと言ったときに、極端な言い方をすると、若干マイナスが生じる可能性もあるのではないか。これは飽くまで私個人の意見でございますけれども、というふうに考えます。そういった意味で私個人といたしましても、医療財政の貢献って決して内容が悪いとか、そういう意味ではないのですけれども、少なくとも資質としてこういう形で入れるのは賛成できかねると申し上げたいと思います。
 薬学会でのまとめと、私個人とをまぜた形で発言して申し訳ありませんでしたけれども、ちょっと発言をさせていただきました。
【市川座長】
 森委員、どうぞ。
【森委員】
 先生が言われたように、私も経済性を無視しても患者のためにということはもっともだと思います。ただ、現場では、また、先を考えたときに、例えば、薬局の薬剤師は薬担規則で後発品の使用が原則になりました。何もなければ後発品を使うということで、処方情報と調剤情報が明確になりました。後発品の使用を推進することによって医療保険財政に貢献をすること。そして国民皆保険を堅持するということに薬剤師はかかわらないとは社会的に言えないし、認められない中で、このことを入れてみました。ここはいろいろ御議論があると思います。
 一方、医薬品の供給は、そもそもの自分たちが流通を担っている部分、薬を扱っている部分というのは、これをなくしたときに学生にわかるのかなと。薬物療法のところは薬学的管理を実践する能力を有するということであり、例えば医薬品の供給ということでは態度を入れていますが、いつでもといったときに、震災が起きたときに薬剤師はどうするかといったら、自分のできることを考えて、例えば被災地に入るというのもそもそもの態度のひとつだと思います。そこまで医薬品を届けるためにどうするか。また、ふだんの流通もそうですけれども、今年度は都道府県の中で新たな医療計画が策定されて、来年度から動き出しますが、休日・夜間・災害時を含めて医薬品の供給をどうするかというのは一つの大きなポイントです。
 そういうことを考えると、医薬品をどう扱うか、管理するか、どう届けるかということが薬剤師としては基本の基本になるので、医薬品があってこそ初めて治療ができるということを考えると、これが抜け落ちるのはちょっと考えにくいと思います。ここはちょっと御議論していただいて、保険財政の貢献は、確かに項目として入れるべきかどうかという意見もあると思いますし、脂質としての項目にはなくても教育の中でそのことを教えるなり、適正な調剤をすることが財政に貢献することになるかもしれませんので、議論をいただければといいと思います。供給の件はもしこれがなくなったときにそこの教育、根本の流通を担う部分がいつの間にか抜け落ちているように学生も感じるのではないかと思いますので、是非ここは検討をしていただきたいと思います。
 特に、先ほどお話ししましたように、今、いろいろな生活が変わったりする中で、医薬品を届ける方法も変わってきています。例えば在宅で調剤ができるようにしたり、麻薬もいわゆる縦のラインしかなかったものを横に動かせるようになったり、いかにしてきちっと供給をするかということを前提に国の中でも改革が行われていて、一番根本の部分なので、是非ここは教育の中での項目として、そのための知識も必要だし、技能も必要だし、態度も必要になってくるということで検討いただければと思います。
【井関委員】
 ちょっとすみません。教えてください。森先生から流通という言葉が出てきて、それに違和感を感じたんです。
 自分のところに入ってくる、それをストックしておくというところはわかります。それをいろいろな災害時、あるいは平時の場合でも医薬品を患者さんに提供するのが薬剤師の仕事だと。それもよくわかるんですが、大きな意味で、例えば災害時に物が入ってこないからうんぬんというときに、薬剤師でなければできない仕事なのかなと。今回の災害の場合には、薬剤師がいなければ動かなかったわけではなくて、初期の供給ということだけを考えると、卸さんの活躍も大きかった。そうなると、薬剤師に固有の資質というふうに捉えるよりも、もうちょっと大きな流れでこれは動いているような気がするんです。
【森委員】
 基本は基本的な流通、通常の平常時において医薬品を供給する上でもいろいろなルールがあって、そのことを勉強するということもそうですけれども、例えば災害時にしても、東京から東北に薬を送りましたけれども、集積場があって、集積場から1次集積場、2次集積場、現地の仮設診療所に届けるときに、そこでの管理というものも、例えば麻薬があればきちんと管理することを含めて、いろいろなことを薬剤師としてやる。それは緊急時なので、薬剤師がいなければいけない、いなくていいかということは別にしても、そういうときも薬剤師がいるから安全に医薬品が届けられるわけじゃないですか。そこで医薬品の仕分をするにしてもそうですね。この薬は何かってわからないから、例えばベータブロッカーはベータブロッカーで。
【井関委員】
 わかります。それが大事じゃないというんじゃなくて、卒業時の資質としてそこに……。もちろん出た後のいろいろな卒後教育とか、そういうところでの話なのかなと思うんですけども。
【森委員】
 そういうことも含めて医薬品をどう取り扱うか、流通時に気をつけるか。例えば麻薬であれば、麻薬の取扱いということは薬局業務としてあると思います。一昨年、毒薬で事故が起きましたけれども、毒薬は毒薬の管理というものがきちんと規定されています。そういう管理を含めて流通時の注意事項をきちっと知っていること、それから管理できるというのが基本になると思います。
【井関委員】
 知識としては僕も必要だと思うんです。けれども、これは、薬剤師として求められる知識じゃなくて、いわゆる資質ですよね。というふうにとらえたときに、ここまで具体的なものをぽんとこれにしなくても、そういうことをわざわざ挙げなくても入っているような気がしていたんですけれども、あえてこれを明文化された理由というのは何かあるんですか。
【森委員】
 そこで知識があっての技能であり、態度が求められます。
【井関委員】
 ですから、医薬品を扱うときの態度というものがほかのところにも文言として入っているので。ですから、あえてここでそういう供給というところで別枠で設けた理由はどういう。
【森委員】
 供給をすることというのが、まずは自分たちの仕事の基本だと思っているからです。
【井関委員】
 それを別の文章で書かなければわからないだろうという。
【森委員】
 そもそも薬剤師は流通をきちっと担うというのが自分たちの仕事で、きちっと管理をしているというのが基本だろうという視点が非常に読みにくかった。
【井関委員】
 元々はそういうので、これが例えば10年後の薬剤師の仕事となっていった場合に、それだけではないものがありますよね。
【森委員】
 もちろんそうです。ですから、そこは削ったのではなくて、基本の部分を入れたと言うことです。下の方で、例えばどこで読み込むのかといったら、薬物療法における実践的能力の所だと思いますが、ここで一般用医薬品の「一般用」を加えたのは、医薬品の供給というのは全ての医薬品という意味なので、わからなくなるので一般用を加えました。逆にこの資質の中で読み込むところがありませんでした。ここに医薬品の供給と出ていますので、私もここで読み込むのかなと思ったのですが、ここは提案等の薬学的管理を実践するとなっており、それは実践するためには供給の部分も含むと考えるといえば、それまでですけども。
【井関委員】
 僕はそういうふうに理解していたんです。だから、あえてこういう文章をここに持ってこなくてもこの中に入ってくる。要するにトータルで情報と物質としての医薬品を提供し、患者にその情報を提供しながら、適切な薬物療法そのものを提供していくという、いわゆる薬の専門家というよりもむしろ薬物療法の責任者という形でこれから薬剤師が動いていくと考えると、この中に全部包括されるのかなと思ったんですけど。
【森委員】
 よくわかります。私もこれを読みましたので。
【森委員】
 二つあって、一つは、医薬品の供給と言うことが初めて見た人がわからないという意見がほとんどでした。供給の部分が抜けているという意見を頂いたのが一つ。それと、そもそもで言えば、自分たちが物を供給するというところが重要なところなので、だったらひとつ項目として横出しにすべきだと思い、今日の案に書いています。
【吉富副座長】
 ちょっとよろしいですか。私どもの案ですと、薬物療法における実践的能力の中に医薬品の供給というのがあるのに、薬剤師会の方がそれは一般用医薬品というふうになってしまっています。薬剤師会の方は一般用医薬品の供給というのになっているから、医療用医薬品の供給というのは、両方含まれるはずなのに、わざわざ一般用と書かれて限定してしまったから、ここがかえってわかりにくくなっていて、だから上に出てきたような気がするのです。医薬品の供給という日本語の中にそういうのが全部含まれるというコンセンサスをとれば、何も横出ししなくても意味が通じるような気がするんですけど。
【森委員】
 二つあって、ここで議論したときに、医薬品の供給、調剤というのは薬剤師法から入れたと思います。このときの医薬品の供給は一般用の医薬品ということで、一般用の医薬品はこの中で言葉としても出てこないし、教育としても重要で、医薬品の供給というのを入れたいというのが一つの理解です。
 そういう意味では、上で医薬品の供給を全ての医薬品として定義したときには、ここに一般用を入れないとわかりにくくなるということで入れさせていただきました。ここの文章を読んでいったときに、それは深く読めば供給をした上でと読めるのでしょうけれども、この医薬品の供給というのは一般用医薬品も使って、薬学的管理を行うと読めるのかと思います。
【吉富副座長】
 薬剤師会の方が一般用医薬品の供給と限定された心がよくわからないのです。
【森委員】
 だから、調剤のところで。
【森委員】
 逆に上がなければ、これは一般用をとればいいということですね。
【市川座長】
 伊藤委員。
【伊藤委員】
 逆に、今、薬剤師会の方でつけ加えられたものというのは内容的にはすごく具体的で、何のユニットがくっついているかまでわりと見えてくるようなものが入っているわけですけれども、ほかのものはもう少しそこからは離れた表現にわざとしていると思うんです。ですから、今、二つ加えられたものだと、何となくGIOの感じで表現されているわけですけれども、それは今の資質の下にこれからつけていくものであって、そこで表現すればいいんじゃないかなという気がするんですけど。
【森委員】
 医療財政への貢献は、そこは実はそういう意見もいろいろ頂きました。ただ、医薬品の供給は具体的なのかというと。そもそも自分たちが学生のころ、まず供給のところをしっかりと教育で教わったように思います。この表現の仕方というのはいろいろな考え方が確かにあると思いますし、具体的と受け取られるかもしれませんが、そうすると学生がこの資質を見たときに、供給が抜けて薬物治療をやることだけが自分たちの仕事だというように読んでしまうのではないかと思います。
【伊藤委員】
 ただ、ほかのところの資質であっても、具体的にやることはほとんど見えないですよね。まだリンケージも張られていないわけですし、それぞれイメージは違うんじゃないかと思うんです。まず、だから資質として必要なものを大まかな枠として列挙していって、それをより具体化したGIOがついていって、だんだん全体像が見えてくるという形になるのかなと思っているので、あえてここで余り具体性のあるものを入れない方が、かえって全体としてはきれいなんじゃないかという気がするんですけど。
【森委員】
 先生の意見ももっともだと思います。ただ、その中で横出しにするかはいろいろ議論があると思いますが、ただ、医薬品の供給と言うことが全く見えなくなってしまうような気がします。確かに、今ここには余り具体的なものがなくて、これから下にぶら下がるといっても、何となくイメージはついていくと思います。逆に言えば、薬物療法における実践的能力といったら、そのままぶら下がるものはイメージとしてわかりますよね。そうなったときに、これだけだと供給というのが、読めないような気がします。
【井関委員】
 この実践能力の下のグループの中にある供給という、先生が多分イメージしておられるようなものを具体的に入れていくということは可能じゃないんですかね。
【森委員】
 可能というよりは、入れなかったら教育にならないと思いますし、薬剤師として働くことは難しいと思います。また、資質として、ここにある薬剤師の心構えから今10項目のタイトル名としてあることが重要になると思います。
【井関委員】
 タイトルって、薬物療法における実践的能力というのは……。
【森委員】
 例えばコミュニケーション能力もそうですけども。
【井関委員】
 という中に医薬品の供給というのは重要な業務の一つとして、例えば私であれば、そういうものとして十分に頭の中でリンケージしていますし、今の若い学生もそういうものはやっていると思います。ですから、供給だけが一人歩きしているわけじゃなくて、それは全部リンクして、それに併せて薬物治療というものとして我々は責任を持つし、情報も提供するという形での実践的能力という理解をしているので。
【森委員】
 先生方と違ってそれほど多くの大学の学生と接しているわけではありませんが、実習で接したり、いろいろなところで接していますけれども、確かに薬物治療に関しての興味はあると思いますが、ステージを例にすれば、舞台をつくると言う部分に関しては、どうも意識が弱いようなことを思います。特に医薬品供給の態度を入れたというのは、夜間だろうが、在宅だろうが、いろいろなところにきちっと薬を届ける。夜間でも輪番制でやる。そういうことを含めての態度も重要になってくるので、全国津々浦々必要な医薬品を届けるというのは自分たちの仕事だと思うのですが、それが読めませんでした。それと、先ほどお話ししましたように、薬剤師会に帰って資質の案を見せたのですが、医薬品の供給が読めない、抜けているということでした。
【奥委員】
 先ほど伊藤先生が言われましたけれども、ここは資質なので、全体像を書いてあると思います。そういう意味で倫理観から薬物療法における実践的能力までを全部読み取れば、森先生が言われているようなことは「医薬品の供給」という言葉で当然カバーされていると思います。
 もう一つは、供給という言葉が二つのところに出てくると、逆に学生が混乱するのではという気がします。薬物療法における実践的能力で医薬品の供給も触れているわけだから、それでいいのではないかと思います。
【森委員】
 先生、ここで医薬品の供給と後ろに文章をかけると、どう理解していいのですか。
【奥委員】
 薬剤師の資質として、森先生が言われたようなことは、薬剤師の資質の中に含まれているという理解になると思います。
【森委員】
 ただ、例えば何を心配しているかというと、今のモデル・コアカリキュラムの中でも一般用医薬品に関しての到達目標は少なく、実務実習の事前学習の中にはありません。今の現状を見ると、教育から落ちる可能性もあるわけです。
【赤池委員】
まず、薬剤師の資質というのは、今、我々が考えているのは非常に高まいな理想のもとにいろいろ考えるべきで、森先生の最後の御発言は非常に不本意ですけれども、これを手段にして何かモデル・コアを変えようとか、そういうような……。
【森委員】
 そういうわけじゃなくて、そういう意味でも重要な手段というわけです。
【赤池委員】
 そういうことは、私は、ふさわしくはないと思います。
【森委員】
 重要なものが抜けないように。
【赤池委員】
 すみません。言葉尻をとらえたような形で、ちょっときつい言葉になって申し訳ないんですけれども、ただ、薬剤師というものが一体何を求められて、特に患者さんにとって何が役に立つ、何が必要とされるかという視点で考えるべきです。ですからその点で医薬品の供給をうんぬんということも挙げるか、中に入れるかというのは、基本的には私としてはどっちでもいいとは思うんですけれども、ただ、少なくともそれは資質としてどうなのかという観点で是非考えるべき内容だろうと私は思います。
 あともう一つ、これは絶対反対とか、そういう意味じゃなくて、今のとは少し話を変えてということでお話しすると、かえって独立させて、元々あった内容よりも随分狭くなってしまっているので、そこが非常に気になります。供給が非常に大事だということは私も認識していますが、医薬品の供給として独立されて、地域に必要とされているものに限定されていると、それでは、全国、グローバルはもういいのかという話に当然なります。
 あと、こちらの元々入っているところでは、医薬品の供給という形でしっかりと独立した文言として入れて、それを薬学的管理という薬剤師としての非常に重要な職務と結びつける形で、位置付けもはっきりとしていますけれども、完全に独立させることによってまず地域というものが出てきて、知識・技能・態度という形の非常に曖昧な文言で終わらせている。
 こういう言葉が使われているのは、あと基礎的な科学力と研究能力というところだけです。ここは私自身もつくるところにかかわっているから言うことなんですけれども、こういうところは非常に実践的なものから比べると書きにくいので、あえて逃げる意味でこういう言葉を入れたものです。そういうものと同列に医薬品の供給を入れていいのかというのが私は非常に気になります。
 そういう点で極めて具体的な重要なものであるにもかかわらず、まず意味を限定させてしまって、そういう曖昧な表現で終わらせているということですので、そういうところから見ると、私の読み方で言えば、むしろ薬物療法における実践能力というところの医薬品の供給を薬学的管理と結びつけてしっかりと入れ込む方が、恐らく元々の森先生がおっしゃっている意味からいうと、しっかりと書かれているように思うのですが、そこら辺はいかがでしょうか。
【森委員】
 2点あって、医薬品の供給の地域というのは、もちろん先生が言うように全国どこでも必要な地域という意味なので、そこは御理解ください。
 2点目のところは、もう一つは薬物治療における実践的能力の中に供給という点がわかるような案も作成しましたが、やはり独立した方がいいと思い、出させていただきました。ただ、先ほどからお話ししていますけれども、薬物治療の中での医薬品の供給ということは、一般用医薬品を通して薬学的管理を実践するということであったと理解しています。医薬品を供給するということではなかったと思います。それで、ここに医薬品の供給を入れたというのは、供給というのは一般用医薬品が抜けているということだと理解しています。
【入江委員】
 前回の会議の議論では、医薬品の供給とは広い意味での医薬品の供給であり、一般用医薬品に限定したものではないと思います。ただし、森先生が発言されているように、私たちは医薬品の供給という基本的な部分を少しおろそかにしていたのかもしれません。つまり、医薬品の供給は、基本的なことですから、余り目立たない形になっているように思います。医薬品という物がなければ薬物治療もできないのですから、根本の部分だと、森先生は言っていると思います。ただし、他の先生も言われたように、医薬品の供給を薬物療法の中に入り込む方が適切だと思います。医薬品の供給だけを取り上げてしまいますと、薬剤師は薬を供給すれば、そこで終わりのようなイメージを逆に与えてしまうように思います。医薬品の供給を通じて、総合的に薬物療法に関わるイメージの方が良いと思います。
 また、基本的な資質は、知識、技能、態度を盛り込んだ表現だと思いますので、この実践的能力の中にも態度は当然入っていると思います。
【森委員】
 私がもしかしたら、医薬品の供給というのを先ほど薬剤師法並びで勘違いしていた部分もあるかもしれません。横並びはわかりにくいので、「医薬品を供給し」とか、ここの文言を修正すれば、それは確かにここで言うような資質としての中に医薬品の供給が入っているというのがきちっとわかると思います。これが、調剤、医薬品の供給、その他薬事衛生と横並びとしていることからわかりにくかったのかもしれませんが、ここの医薬品というところの表現を「供給し」とか、何か文言の修正していただいて、そのことがわかるような形にしていただければと思います。
【赤池委員】
 ただ、医薬品の供給というのは薬学的管理に入らないんでしょうか。ちょっとそこが気になるんですけれども、医薬品の供給というのは……。
【入江委員】
 入ると思います。
【赤池委員】
 薬学的管理に入ると思うんです。もし分けちゃうと、医薬品の供給は薬学的管理でありませんという意味になってしまうんですが。
【森委員】
 だから、薬学的管理をどう定義するかだと思います。
【吉富副座長】
 ちょっとよろしいですか。先ほど伊藤先生が言われたのが僕は一番腑(ふ)に落ちたんですが、この薬物療法における実践的能力と地域の保健・医療におけるという、こういう資質のもとに医薬品の供給とか、チーム医療への参画というGIOが次に出てきてというステップになるので、コアカリを今後改訂するときに、こういうものに基づいた、GIOを必ず大きなものとして入れていきましょうという方針ができれば、これ以上議論しなくても、必要なことはみんな認めているわけですから、それでいいのじゃないかなと思います。
 地域の保健・医療における実践的能力の中には、地域における医薬品の供給とかいうのもきっと下部構造として入るはずでし、恐らく森先生が言われている思想自体は皆さん絶対いいと思っているはずです。文章としては、資質のところはもうちょっと哲学的にもっともらしいことを言う方が良いと思います。
【森委員】
 すみません。哲学で言われると弱いのですが、あのときの議論は、もし医薬品の供給ととらえたときに、調剤は読める、そうすると、一般用が読みにくいというか、そういうところでの並びにしたのではないかと思います。
【入江委員】
 医薬品の供給は、一般用医薬品も医療用医薬品も、さらには院内製剤も含めて、とにかく広く薬を供給するという観点だったと思います。
【森委員】
 そうすると、逆に言うと、医療用医薬品が入っているにもかかわらず別に調剤があって、供給があった上で調剤ということですか。
【入江委員】
 それは、調剤という言葉の意味をどこまで広げて解釈するかによると思います。
【赤池委員】
 すみません。それはちょっと違うと私は思うんです。これ、薬学的管理の内容としてこういったものを列記しているのであって、もちろんある程度の並びは意識されていますけれども、この順番に行うとか、そういう意味ではなかったと記憶しているんです。つまり、薬学的管理を実践する能力を有するというところが重要で、その内容は何であるかというと、まずトップに来るのは、それこそ森先生もおっしゃっているように、医薬品の供給というのはまず大事ですねということで、まずそれが列記の1本目に入っている。あと、薬学的管理としては、調剤、服薬、指導、処方設計等の提案といったものも薬学的管理に入るということで、こういったものが列記されている。別にこれはこの並びがこういう業務であるという意味で入っているのではなくて、飽くまで薬学的管理の内容を述べているという理解でしたけれども。
 薬学的管理の非常に重要な一つとして医薬品の管理がここに入っているわけでして、これは内容として非常に重いと思うんです。ですから、ここから外して独立させてしまう方がむしろ……。森先生がまさにおっしゃっている医薬品の供給、一般用医薬品というのが非常に軽いものになってしまうように思うんですが。
【市川座長】
 松木先生、どうぞ。
【松木氏】
 皆さんのおっしゃるとおりだと思うんです。森先生のお考えもわかりますけれども、先ほどの災害とか、そういうところは薬剤師としての心構えとか、患者・生活者本位の視点というところからも読み取れるので、どうしても入ってないというところを議論した方がいいと思うんです。それで、どうしても自分の入れたいものとか、特定のものが読み取れないということを言い出しますと、レギュラトリーサイエンスが入ってないとか、セルフメディケーションが入ってないとか、バイタルサインをチェックするのが入ってないとか、そういうことがどんどん出てきます。そういう具体的な表現をなしにして、全体でとにかくそれを包括してという議論を今までしてきたので、またもとに戻ってしまうという感じがちょっとするんです。
 それから、そういう観点ですると非常に不思議なのは、それは薬剤師の資質として非常に重要なのは薬物動態なんですけれども、みんな薬物動態は薬剤師はちゃんと知っているぞ、薬剤師は管理しているものだということが自明なので、余り資質に入れようとは思わない。それが非常に不思議なんですね。それは薬物療法に一応含まれているという解釈なんだと思うんですけれども。
【井関委員】
 薬物動態がわかっていれば、適切な処方設計の支援ができるという。
【松木氏】
 そうです。だから、例えば薬物動態が重要だと思っている人から見ると、薬物動態という言葉が見えてこないわけです。それと同じことなんだと思うんです。
【井関委員】
 私は薬物動態をやっているんですけれども、いわゆる処方設計の提案というのはファイナル目標だと思っているので、これをやるためには動態がわからなければ、医師に提案することもできないから、それは当然わかってやる仕事だと理解しているので、あえて文言を入れなくてもいいのかなと思っていたんですけども。
【赤池委員】
 そんなことを言うと、薬理作用も入ってないです。
【森委員】
 薬理作用と医薬品の供給はちょっと違うのかなと。大きさが違うような気がします。【中井厚生労働省課長補佐】  ここに書かれている薬学的管理というのは、我々というか、日薬、日病薬の先生も、そうだと思いますが、いわゆる診療報酬上の薬剤管理指導料を思っていたんですけれども、ここでの概念は、違って、もっとすごく広いことを言っていらっしゃるのかなと思いました。
 我々は薬剤管理指導業務をすぐ思いつきますけれども、そうだとすると、供給という概念は入らないと思います。ここで書かれているのは、薬学的管理というのは、教育の現場における薬学的管理の目標であり、我々の感じている薬学管理指導とは違う趣旨なのかなと私は理解をしました。
【森委員】 
 今お伺いして、私もそう感じました。だから、そこは多分、現場での薬学的管理、教育での管理の違いかもしれないですね。確かに、薬を供給する上での管理も薬学的な管理という位置付けであれば、それはそれで、そこは確かに意味は通るかもしれません。
【入江委員】
 ここで言っているのは、まさにそうだと思います。資質の中でもここが非常に大きな部分だと思います。
【市川座長】 
 ここでまとめたいのですけれども、大体意見はある方向へ集約されてきたのかなと思います。
 それで、森委員には申し訳ないんだけれども、今の薬学的管理という言葉の大きさというか、広さというもの、あるいは薬物療法という言葉の持っている意味合いというものはそれぞれ人によってちょっと違う部分もあるし、そのようなものを含めて実際に落とし込むときに、GIOとかSBOという言葉において明瞭にそういうものがわかるような格好で措置をしていただくということを前提にして、森委員、いかがでございましょうか。
 いうならば、上の部分、医薬品の供給という部分はやめて、下のところに入れる。言葉の中でさっき「医薬品を供給し」とか、そこの意味づけ、言葉の上での重みが少し何とかならないのかといったら失礼な言い方だけれども、そういうのをおっしゃった部分、その辺は少し預からせていただくけれども、一応並びとしては、赤池委員もおっしゃったように、この4つが並んでいるということは、ある意味でその後の先ほどあった薬学的管理というところに言葉としてはつながっていくと思うのです。
【森委員】 
 医薬品の供給を別の項目として入れることではなく、そのことを含めた上での資質になることが重要なので。今、ここで議論していて先生方のお考えはわかりましたし、医薬品の供給が入っているという確認ができましたので、文言等の修正に関しては座長と考えさせていただきますが、もう少しきちっとわかるような形にしていただければと思います。決して入れることが目的ではなく、抜けないことが重要なので。
【市川座長】 
 書くような努力をいたしますということで十分に検討して、その重みのところが反映できればそういう言葉にしたいです。
【森委員】
 長時間ありがとうございました。
【市川座長】
 ありがとうございます。じゃ、そういうことで。
  あとはもう1点だけちょっと確認したいのは、「薬剤師の義務、医療倫理及び法令を遵守する」というのを、上の方の薬剤師としての心構えに入れるという提案ですけれども、この辺について何か。これだけちょっと薬学会のお考えとして検討された結果でございます。
【松木氏】
 文言的に「医療倫理の遵守」という表現はおかしいのではないか。「倫理観を持つ」というのがいい。法令は遵守なんですけれども。だから、そこで書き分けるよりも、上に一緒にまとめた方がいいだろうという表現の問題もありました。
【森委員】
 今、先生がおっしゃったとおりですけれども、今、薬学会の改訂案の中で、患者・生活者本位の視点のところに「薬剤師の義務と法令を遵守する」ということが入っていますが、ちょっとここは違和感があって、患者・生活者本位というよりは、そもそもの心構えだと思います。
【松木氏】
 それはおっしゃるとおりなんですけれども、全部上の方にいってしまうと、ここに入れることもなくなってしまうので。患者・生活者本位ということは非常に重要なんですけれども、そうすると患者・生活者本位の視点を持つということで終わっちゃうんです。
【花井氏】
 今言っていいのかどうかわからないんですけれども、ここの部分は今ちょっとおっしゃったように、薬剤師会の方の、上にあったら、という考えでいいんじゃないかと。下の患者・生活者本位の視点というところが、こういうわりとあっさりした文言になるんじゃないかという議論だと思うんですけれども、私どもの立場から若干違和感を感じるのは、通常こういう議論は全体として普遍性と個別性とあると思うんです。基本的にはこれは普遍的な記述にして、さっきの経済とか若干今の時代背景というのをどこまで入れ込むかというのは見切りだと思うんです。
 そうすると、ある種、普遍的な考え方からすれば、通常こういった基準が出てくるのは「患者の人権の尊重」という言葉なんです。憲法に由来して、医療基本法の議論はずうっとそういうのがあるんですけれども、基本的には患者の人権を守るために医療もあるというところが、一応国際的にもこういう議論の中では土台になっているんですが、言葉として人権という言葉はぎらついて嫌な人も中にはいるらしいんですけれども、国際的に考えるのであれば、ここの患者・生活者本位の視点のところに。最初に「秘密を守り」って書いてあるでしょ。守秘義務はそうなんだけれども、普遍性ということであれば「患者の人権を尊重し」とか、そういう言葉がないと、ここの項目自体が軽くなる感じはあるんじゃないかと思います。意見です。
【市川座長】
 ありがとうございます。ただいまの御発言は私は非常に納得したのだけれども、ほかいかがでございましょうか。この言葉「患者の人権の尊重」は、何らかの言葉でここに入れていくということは非常に大事なことだと思います。
【井関委員】
 ヘルシンキ宣言なんかでもきちっとそういう文言を使った。
【市川座長】
 ありますね。
【井関委員】
 やっぱり入れた方がいいんじゃないかな。
【市川座長】
 今の花井委員のところ、後で文言のところで取り入れるようにしたいと思います。特に御反対なければ、そうさせていただきます。
【赤池委員】
 私も余り森先生に反対ばかりしているとつらいです。すみません、冗談めかして言って。極めて大事なところで、薬剤師の義務と法令の遵守というのは、おっしゃるとおり、確かに心構えに入れた方がいいかなと。そうしますと、今の繰り返しになって申し訳ありませんけれども、患者・生活者本位の視点のところの最初に「患者の人権を尊重し、患者及びその家族の秘密うんぬん」という形に続ければ、全体の言葉としては整合性がとれて、いいように思いますので、極めて賛成です。
【市川座長】 
 そうしたら、そのような文言をここに入れるということで、あとで整理させていただいて、先生方にもう一度見ていただきます。
【奥委員】
 先ほど話された「医療倫理」の入るところ関して「深い認識をもち」の後に「薬剤師の義務と法令を遵守するとともに」を入れて、倫理観は最後に持ってくるという形が良いと思います。
【吉富副座長】
 要は倫理観を有するということにしないとおかしいということですね。
【奥委員】
 「医療倫理及び」というのが「遵守」に係るのはおかしいと思うので、薬剤師会の提案のような形で上に入れることで良いと思います。
【市川座長】
 そうしたら、2番目と3番目のところに、3番目は少し文言を変えるということで入れると。そのように整理させていただきます。医療財政のところは何らかの形でGIOやSBOsのレベルで考慮するようなことで処理していただくということで、これは外すということです。そして、あともう1点、比較表の1枚目の裏側ですけれども、資料3のところにもありますが、チーム医療への参画というところです。これが新たな言葉になって、項目立てになっておりますけれども。違いますか。ありますよね。上にあったのを下へ送って。
【太田副座長】
 場所を変えてみたのです。
【市川座長】
 失礼しました。
【井関委員】
 森先生、これはチーム医療というのをもうちょっと広く捉えて、地域全体のチーム医療というのも含めると、ここに来た方が適切であるという意味合いですよね。私もその方がいいのかなと。病院の中だけのチーム医療じゃなくて、いわゆる地域全体の中での薬・薬連携も含めた、あるいは病院との連携を含めたチーム医療を考えると、ここに来るのが適切かなと思います。
【市川座長】
 そうしたら、順序も幾つかアンケートに意見がございましたけれども、太田先生の薬学会で検討されたこの順序で一応まとめていくということにいたします。それでは、文言に関して少し。中山委員、どうぞ。
【中山委員】
 この間、気がつけばよかったのですが、きょうの資料の中で、保健・医療・福祉ということで、日本薬剤師会の方も保健・医療・福祉と、福祉を今回加えていますが、看護学の領域からみると、保健・医療・福祉ならば、介護は福祉の中に入れています。介護をわざわざ出していたというのは何か理由があったんですか。保健・医療・福祉という並びにするとき、私たちは福祉に介護が入るので、保健・医療・福祉・介護という形では出さないのですが、その辺はいかがでしょうか。介護をわざわざ出した理由がもしあればいいんですが、気になりましたので発言させていただきました。
【市川座長】
 ありがとうございます。これは何か。
【森委員】
 これは具体的にあった方がわかりやすい。逆に言うと、福祉の中に介護が含まれますが、福祉だけではわかりにくいということもあったので、介護が最初から入っていることが前提だったと思いますが。福祉・介護が入っているのに、上の大きいところに福祉が入ってなかったので、上に入れさせていただいたということです。
【市川座長】
 では、特に。よろしいですか。ちょっと言葉が重なっている部分があるという発言で。
【中山委員】
 皆さんがよければ。私はそのことが気になったので、発言させていただきました。特に問題ということではありません。
【市川座長】
 ありがとうございます。
 それでは、大方皆さん方の発言が終わったように思いますので、今の先生方の御意見、発言を少し取り入れた格好で文言整理をしまして、この基本的な資質というものが議論の上では一応終わったということにさせていただきます。これを整理しまして、またまとめたものは皆さん方にお配りさせていただいて、確認を受けるという格好にいたします。それで、一応整理したものを先生方に見ていただいて、それを今度は薬学系人材養成の在り方に関する検討会の方で最終的な承認を得る。そういう手順になっておりますので、お含みおきください。
【奥委員】
 すみません。確認ですが「介護」という言葉は入れておくことにするのでしょうか。
【市川座長】
 今のところは入れておくということに。何か。
【奥委員】
 タイトルの「地域の保健・医療・福祉における実践的能力」に対して「地域の保健、医療、福祉、介護及び行政・・・」と書くと、介護と行政だけがタイトルに入らないというのは良いのでしょうか。薬学会案では、介護を福祉に入れています。もし介護を文中に入れるとしたら、タイトルは「保健・医療・福祉・介護」とした方が良くなります。やらないと逆におかしくなって、そうすると行政も入れたりすると、何か変だなということになりますので、もし介護が福祉に含まれるということが一般的であるならば、保健・医療・福祉でいいと思います。
【市川座長】
 この辺、詳しい方。
【森委員】 
 お聞きするのも何ですけれども、福祉でくくっていいのですか。これはこの担当の部署に……。そこは個人的にこだわるのではなく、正確という意味で。
【奥委員】 
 そこは問題ですね。それが知りたいと思います。
【森委員】 
 それとも気にしないで並んでいた方が。福祉といっても自分たちが一番関わるのは介護の方なので、余り考えないでいいのか。
【中井厚生労働省課長補佐】 
 一般的には、福祉の中に介護も入ると思うんですが、ただ、ここは確かに並びとして上と下が別々というのは、介護だけ別な感じのイメージを持ちますよね。二行目についてですが、行政等に参画という趣旨は行政活動にということですか、それとも行政に連携するという趣旨なんですか。
【森委員】 
 ここは連携と、あとは行政に。
【中井厚生労働省課長補佐】 
 これは行政活動にということですか。
【市川座長】 
 奈良委員、どうぞ。
【奈良委員】 
 医学教育モデル・コアカリキュラムにも医師として求められる基本的な資質というのがあります。そこには地域医療のところに保健・医療・福祉・介護というのが書記載されており、行政等と連携・協力するというのがございます。
【市川座長】 
 そこから来ているんですね。そうしたら、今の奈良委員の御発言で、医学部に横並びという格好で、介護を入れた状態で作文いたします。
 それでは、次のもう一つ御検討いただきたい点は、モデル・コアカリキュラムの改訂に向けた具体的な留意点等ということですけれども、これについてもたくさん御議論いただきました。特に具体的には大項目について案を提案していただいて、それの御意見を頂いて、各大学に対してもこれでいかがであろうかというアンケートをとったわけでありますけれども、そのことを含めて項目等の留意点についてまとめた結果を、太田委員からまた御報告いただきます。
【太田副座長】 
 それでは、またアンケート結果のまとめの2ページ目に大項目というところがあります。先ほど読ませていただいたんですが、もう1回確認の意味で、大項目・中項目の改訂案の整備というのが、皆さんお手元の机上資料の第5回の参考資料2というところにございます。それを御覧になりながら、話をちょっと聞いていただければと思います。
 参考資料2には、整理をさせていただいたところでAとして基本事項、Bとして導入教育、Cとして薬学基礎教育。ページをめくっていただきまして、Dとして医療・衛生薬学教育、Eとして薬学臨床教育、Fとして薬学研究という形になっております。そして、この大項目に対する御意見としては、医療教育と衛生薬学教育を別にした方がわかりやすいという御意見がございました。
 それからもう一方では、医療教育・衛生薬学教育ではなく、衛生を基礎の方にも入れたらどうだという御意見もあり、これに関しては、議論としては医療教育と衛生薬学教育というところを現状のDという形でくくっていくのがいいか、それともそうじゃないのがいいかということでございますが、薬学会の委員会での議論では、ボリュームからしても、薬学基礎教育と中身のわかりやすさという点で、原案どおりの医療・衛生薬学教育というのがいいのではないだろうかということが議論されました。
 それからあともう一つ、基本事項と導入教育に関してですけれども、ここに質問が集中しておりました。それで、薬学準備教育が含まれているか否か明確でない。この時点ではまだ提示してなかったので、このようなアンケートは当然のことと思うんですけれども、ここでは薬学準備教育は導入教育の中に含まれていないという整理でよかったかと思います。
 導入教育は薬学と社会の方が分かりやすいということだったんですけれども、これは医学のコアカリとの整合性から導入教育ということで、ここで御議論していただいたことだと思います。
 基本事項と導入教育は統合することも検討すべきということで、基本事項、導入教育という言葉が具体的に書いてなかったので、わかりにくかったということで、こういう議論もあったと思うんですが、こちらのあれで基本教育、導入教育と分けて、形としては全学年を通してというのと、イントロダクションという以前のものをこうやって書き分けたという整理で、ここでの議論は終わっているかと思います。
 それ以外はアンケート結果からは出てきませんで、薬学研究というのを独立させるということと、それから実務実習、モデル・コアカリキュラムが薬学臨床教育という形で中に組み入れられるということに対しては、賛成はあるものの、反対意見はございませんでした。以上でございます。
【市川座長】
 ありがとうございます。多くはここで議論された内容であったかと思います。ちょっと違うのは、医療と衛生というのは長手につなぐのはいかがかというもので、これは新しい考え方だと思うんですけれども、これは細かい話なので、元々衛生をどこへ置くかというのは、基礎でなく応用に置く場合とか、たくさん衛生の分野の方々がいろいろな立場でいろいろ発言をされるのは私も承知しているんですけれども、この辺について何かありましたらですが、なければ私はこのままでもさほど大きな問題点はないのではないかと。大枠の大項目のとらえ方ですから、その中で次に分かれていくわけですから、この部分は学生から見たらわかりやすいんじゃないかという気はいたします。どうぞ、森委員。
【森委員】
 これも大学でなく現場としての意見ですが、これは議論したわけではありませんが、医療・衛生薬学教育というのは何で並んでいるのかなというのは質問を受けました。正直、何でというのが私は答えられませんでしたな。基礎もあれば、それは現場のこともあると思いますが、衛生だけ何でここにあるのかという質問を受けたので、そこが明快に答えられるように質問させていただきます。コアカリを検討する上で理解してないのはよくないと思います。医療教育で、衛生教育じゃないか。であれば衛生教育、医療教育じゃないか。衛生薬学教育でもいいのですが、何でここが一緒なんだろうと。
【市川座長】
 伊藤委員、どうぞ。
【伊藤委員】
 薬学の場合には医学とか歯学と違って、CBTも国家試験もこれに連動して大体動いていくものとすると、こういうくくり方にしておいて大丈夫かなという不安はちょっとあるんです。Dというもので、要するに医療と衛生が一つであるという格好になると、何となくちょっと違和感はあるかなという気はしています。だから、そこにそうしなきゃいけない理論武装があればいいんですけれども、ちょっと書き方として違和感があるなという気はしています。
【市川座長】
 どうぞ、赤池委員。
【赤池委員】
 元々の考え方は、今の新しい方ですけれども、CとDが現行のC一つで、ボリュームが非常に大きいので、これを分けましょうということになりました。どう分けるかといったときに、二つに分けました。二つに分けるとしたらば、基礎の部分と衛生と医療だろうということでなったと記憶しています。基礎の部分は物理、化学、生物で、これは問題ないんですけれども、残りの部分をどうしましょうかというときに、それを二つに割るか、三つに割るかというところで、ここでの議論もたしか二つぐらいでいいんじゃないかということで、そうするとどうしても衛生と医療が一緒になってしまう。そういった経緯でこうなったと思うんです。
 ですから、分けると逆に国家試験と全く一緒になるんですけれども、薬剤師国家試験では基礎があって、衛生があって、以外は今、薬理、薬剤、薬物治療に分かれていますけれども、という部分に分かれるということにはなります。それ以上の明確な理由は私の記憶ではなかったように思いますから、説明がなかなか難しいのは事実だろうと思います。
【森委員】
 これは本当に感覚の問題になってしまうと思うので、どうのこうのしてくれではなくて、医療・衛生薬学教育という並びよりは、医療薬学教育、衛生薬学教育の方が並びとしてはすっきりとするのかなと。
【井関委員】 
 私は個人的には、薬剤師の場合にはいわゆる公衆衛生学という部分で、病気になる前からかかわりますよね。それから、病気になってからもかかるんですが、そこはシームレスなかかわり方が必要になってきますよね。それで、衛生と薬学と医療を一緒にしてやってもそれは成り立つのかなという感じで理解をして、この区分けでいいんじゃないのと。
【森委員】
 私もそう思ったのですけれども、そういう考え方をするのであれば、医療薬学教育で全部ひっくるめてしまうこともあると思います。
【井関委員】
 ただ、医療というのは、病気になる前のところは医療じゃないじゃないですか。予防医学かもしれませんけども。
【森委員】
 ごめんなさい。ここも大学の先生と現場は違って、予防に関しては自分たちは医療と思っています。そういう意味ではセルフメディケーションとすれば。
【井関委員】
 ただ、環境衛生とかいうところは別ですよね。でも、そこのところと連動しますよね。別に分けてもいいです。国家試験にならうか。
【森委員】
 分ける必要はなくて、どうもしっくりこないというところ。
【奥委員】
 先ほど伊藤先生が言われたことと同じで、衛生と医療を一緒にしない方が多分いろいろな意味で良いだろうと思います。一緒にした最大の理由は、衛生だけを別にすると内容が少ないという、量的な問題を言われましたが、導入教育も少ないわけで、余り量的な問題は気にしないで、項目で分けるのが良いと思います。衛生だけ特化するという印象を持ちたくないということなのかもしれませんが。
【市川座長】
 私もそういう特化じゃないけれども、何か特別の分野みたいに見えちゃうのがあるのはどうかなという気はいたします。
【奥委員】
 衛生と医療を一緒にするのはちょっと無理があるのかなと思います。
【赤池委員】
 ただ、Dの部分で、確かに医療・衛生薬学教育という文言が余りよくないというのは事実なんですけれども、ただ、並びだけ見ると、かぎ括弧で示している部分ですけれども、健康と環境、薬と疾病、医薬品、薬学と社会というのは並びは私は非常にいいと思うんです。これである意味で薬学の応用的な部分を非常にきれいにあらわしているので、Dの名前をどうするかというのは別にして、この並びは余り崩してほしくはないなという気はするんですが。
【吉富副座長】
 1次予防、2次予防、3次予防というふうになっていくと、最初の病気を防ぐ段階から病気になった人のデイケアの話まで出てくるから、基本的には余り違和感はないです。
【奥委員】 
 並びに違和感はないとしてもタイトルの「衛生と医療」には多少抵抗があるのでしょう。どちらの分野から抵抗があるのですか。
【太田副座長】
 それは医療から抵抗があると思うんです。
【奥委員】
 抵抗があるのだったら、分けるのも手かもしれないし、この並びでいったら衛生と医療ですよね。
【望月氏】
 名前だけの問題だったら、それこそ薬学応用教育でまとめてしまえばいいと思います。みなさん名前にこだわっているようですから。
【奥委員】
 基礎と応用はいいかもしれないですね。
【赤池委員】
 じゃ、臨床は応用じゃないかというのが一番すごかったものですから、そこら辺。
【井関委員】
 これがね。
【赤池委員】
 それがなければ応用で非常にすっきりなんですが。
【望月氏】
 名前を考えてもらった方がいいかもしれない。
【赤池委員】
 薬学応用教育はたしか一時期そういう名前が出たと思うんですけれども、ただ、臨床との兼ね合いでどうかなというので、結局こういう形で落ち着いちゃったように思うんですけど。ただ、逆に言うと、望月先生がおっしゃるように、ここまで議論が煮詰まってきますと、薬学応用教育というように割り切って書いた方がわかりやすいかもしれませんけどね。
【望月氏】
 アプライドサイエンスとクリニカルサイエンスに分けられるべきですか。
【赤池委員】
 森先生、それだと説明できますか。
【森委員】
 いや、ちょっと。応用教育って……。
【赤池委員】
 ここの医療・衛生・薬学教育というのを、例えば医療薬学としてしまえば別に問題はないように思いますが。
【森委員】
 衛生をとる、とらないじゃなくて、ちょっとイメージがわかなかったというか、そういうことは医療のとらえ方なので、衛生を医療と捉えるんだとすれば医療薬学教育になるでしょうし、衛生ということが残っていたので。こういう感じになりますね。ただ、ちょっと違和感があります。
【奥委員】
 医療薬学というタイトルで衛生を入れるのは、非常にまずいような気がします。
【赤池委員】 
 特に国家試験での対応がどうしても出てしまいますので。
【森委員】
 衛生は衛生でひとつの項目になると思っていました。あれ、衛生どこかと思っていたら、医療・衛生教育、と。
【市川座長】
 これはどうしましょうかね。特に御発言ございますか。
【森委員】 
 これは今、ここで今決めないとまずいのですか。
【市川座長】 
 ある程度大項目は決めておきたいなと思います。言葉ですから、後で整理するにしても、医療と衛生を分けるかどうかというのはそれなりにまた議論が必要だと思うので。だから、それも一つだと思うし、今は医療と衛生になっていますから、そういう意味では応用として二つあるという、その応用という言葉を使うかどうかが問題なんです。それを新しい言葉にすると、それぞれの重みがなくなってしまうような気がするのでわかりにくいと思います。応用研究という言い方をするとね。はい、どうぞ。
【長野委員】 
 言葉遣い、余りこういうのはわからないんですけれども、基礎という言葉に対する言葉は応用かな。専門かなという気もするんですよね。薬学専門教育というのも大変だから。応用というのはちょっとプラスアルファみたいな感じがしませんか。これはあくまでも五感だけの問題で、本質の話じゃないのかもわからないんですけど。応用でもいいのかもわからないんですけど。
【太田副座長】 
 専門というと、今度はほかの領域は専門じゃないのかなという。
【井関委員】 
 衛生を独立させるのでもいいんじゃないですか。余り大きな問題じゃないような気もするので、衛生を独立させて医療と分けるという、委員長決裁でぱっとやっていただければ、だれも文句言わないんじゃないか。
【市川座長】 
 私も衛生関係なので、言いにくいのですけども。
【平井委員】
 今御指摘があったんですけれども、薬学と社会もよく考えたら衛生の方に入るのであれば、そんなに量は少ないというわけじゃなくて、医学の方では医学・医療と社会ということで、この衛生の領域と社会医学を全部まとめた形でやっているので。衛生と言ってしまうと、今のはちょっとイメージがあるので、そこは名前を工夫して、分けた方がいいんじゃないかなと思いますけど。衛生薬学と言ってしまうと固定したイメージがあるので、ちょっとそこを変えて、内容的に。
【市川座長】
 分けて、衛生と社会もそこへ入れて衛生にすると。それは別にかまわないと思います。
【吉富副座長】
 そこに社会を入れる。
【市川座長】
 それは入るでしょうね。じゃ、分けて記載するとD、E、Fですかね。今の発言ですと、Dが衛生関係、Eが医療関係、それで医薬品うんぬんという、ここのところまで医薬品に入るわけですね。最後の薬学と社会は衛生の方に入れるということになります。
 じゃ、二つに分けるということでここから提案させていただいて、もちろん後でいろいろやってみてというのは、GIOとかSBOをやっていくときに少し重複するとか、いろいろなことが起きてくる可能性もちょっとあるので、その辺になったらちょっとまた考えますけれども、一応項目としては分けて整理していくということにします。それで、衛生が前のDのところに来て、Eが医療ということにします。ありがとうございます。では、留意点についてはそれで結構だと思います。
 次に、今のに基づいてアンケートの結果、あるいは先生方の御意見等をたくさん頂きました。そこで、そういう留意点を踏まえて、薬学会の方で今後、具体的な作業をお願いすることにしたいのですけれども、それでよろしいでしょうか。これから薬学会で御検討いただいて、あるまとまりができた段階、節目といいますか、そういう段階が来ましたら、またこの委員会にその内容を御報告いただいて、また議論を深めるという形で、協力しながら一歩一歩前へ進めていきたいと思います。
 その他の部分で一つだけお願いいたします。私、先月国会で薬学教育モデル・コアカリキュラムについて話題になったと伺っておりますけれども、そのことについて事務局から御報告をお願いします。
【伊東薬学教育専門官】 
 参考資料2-1と2-2でございます。先日3月28日でございますが、国会の参議院の厚生労働委員会で、臨床研究倫理指針違反ということで大学病院の事例が取り上げられまして、医学部や薬学部の大学教育において臨床研究倫理指針というものを教えているのかという問いがございました。
 そこで、そういった問いに関しまして、文部科学省の政務官から答弁をしてございます。医学部、薬学部においては人材の養成もさることながら、医療系研究者の教育を行う役割も担っている。倫理に関する学習も含めて、研究者としての基礎的な素養を身につけることは重要であると思っているという点。
 また、コアカリキュラムに実際、臨床研究倫理指針を教えるということを記載しているかという問いにつきましては、直接の明記はないということですが、ただ、この指針のもととなるもの、医学研究の倫理的原則でありますヘルシンキ宣言などを学ぶことといたしておりますということでお話をしております。これを通じて全ての人間に対する尊敬を深めて、その権利などを擁護する倫理基準に従うことなどを学ぶことといたしております。
 また、薬学専門教育の中でも、専門的な治療法に対する学習において、倫理について配慮する知識、態度を学習するということで位置付けておりますということで、参考資料2-2の下にございますが、実際にコアカリなどの例示をしながら、そういったお答えをしているところでございます。
 もう一つの問いといたしまして、薬学部において現在、コアカリの検討中と聞きます。この機会に薬学部のコアカリキュラム臨床試験について総合的に教えるプログラムを組み入れるべきと考えますという議員の問いがございました。また、全ての薬学部卒業生がその存在を理解し、遵守できるようカリキュラムを考えていただきたいという御要望がございました。
 これに関しましては、倫理指針をはじめとした研究指針の周知に努めてまいりましたけれども、今回の件を踏まえて更に周知徹底を図りますという点。
 また、実際のコアカリの改訂に踏み込んでいけるかという点につきましては、一義的には有識者会議における議論がありまして、今回の御指摘、御意見などをきちんとお伝えさせていただきますということでございましたので、御紹介するということでございます。以上でございます。
【市川座長】
 ありがとうございます。それでは、時間もちょうどになってきたのですけれども、この場での御意見がございましたら、御発言いただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。
【伊藤委員】
 資質については決まったということにはなったと思うんですけれども、要するにそれを完全に固定したままで次の作業に進んでいくんでしょうか。
【市川座長】
 少し文言整理したものが固定したものという概念ならば。
【伊藤委員】
 そうすると、実際にまだ、多分誰もイメージしてないとは思うんですけれども、GIOとかを作り始めた時点で直したくなっても直さずいくということですか。
【市川座長】
 それは非常に大事な部分だけれども、この委員会としてはそこまでは固定したということではない。
【伊藤委員】
 そうですか。多分やりにくいんじゃないかなと思ったんですけど。
【市川座長】
 かもしれませんね。言葉として、そういう理解の仕方でよろしいですね。実際に具体的な言葉は幾つかこの資質の中にも入っていますし、それをどこでどう使うかという問題もありますから、今の御発言も非常に大事なので。一応は作業に入るためにはこれでやっていただきたいという形で固定したということで、作業の過程で何か出てきたら、それも報告いただいて、ここで検討したい。もちろん上の薬学系人材養成の在り方に関する検討会の了解も得るというステップになるかと思いますけれども、それは前提にしたいと思いますので、よろしくお願いします。
【望月氏】
 あと一つ教えていただきたいのは、薬学的管理という言葉の意味が私自身は余り理解できないのです。皆さんは常識を持っておられる、でもその常識が少しずつ人によって違うような気がする。そのあたりをどこかで定義される方がいいのではないかと思います。よろしくお願いします。
【市川座長】
 また次回のときにでも少し、作業の中で生まれてきたものを具体的に言っていただければいいかと思います。
【吉富副座長】 
 薬学会の委員をオープンにすべきだという話が出たと思うんですけれども、できれば早くしていただきたいです。これから先、薬学会が具体的な作業をされるときの議論の過程というのはどこまでオープンになるんでしょうか。簡単に言えば、またまとめたものがぽんと出てくるだけなんですか。この部分が全くわからないのですが。
【市川座長】 
 松木先生、どうぞ。
【松木氏】
 議事録の段階ではオープンになると思います。個々の発言までは……。
【吉富副座長】
 一応議事録はオープンにされるべき……。
【松木氏】
 個々の発言の記録をとるのがなかなか大変で、お金もかかってしまうことなので、それは無理です。かなり内容をまとめた段階での議事録として出てくると思います。
【市川座長】
 ほかにございますでしょうか。それでは、なければ今後のスケジュールですけれども、今の話のように薬学会での作業の進捗状況というものがあります。それを踏まえて開催を決定していきたいと思います。
 それでは、これで予定していた時間を若干過ぎましたけれども、夜分の会議にかかわらず大変有意義な会になりまして、どうもありがとうございました。では、終了したいと思います。


 

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