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インターンシップの推進等に関する調査研究協力者会議(第3回) 議事録

1.日時

平成29年2月2日(木曜日)14時30分~16時30分

2.場所

文部科学省東館15階 15F特別会議室

3.議題

  1. インターンシップ推進のための課題及び具体的効果・有用性に関する調査結果(概要版)について
  2. インターンシップの推進方策について
  3. その他

4.出席者

委員

(座長)荻上紘一委員
(委員)岡崎仁美,加藤敏明,小林信,小林治彦,高橋弘行,崔耿美,深澤晶久,藤巻正志,堀有喜衣,松高政, 門間由記子の各委員

文部科学省

浅野文部科学省専門教育課長,福島文部科学省専門教育課企画官,山路文部科学省専門教育課課長補佐,小代文部科学省学生・留学生課課長補佐

厚生労働省
平岡職業安定局派遣・有期労働対策部企画課若年者雇用対策室室長

経済産業省
関経済産業政策局産業人材政策室室長補佐

中小企業庁
小林経営支援部経営支援課課長補佐

5.議事録

【福島専門教育課企画官】  それでは,定刻となりましたので,インターンシップの推進等に関する調査研究協力者会議を開催いたします。
 委員の皆様方におかれましては,御多忙中にも関わらず御参加いただき,誠にありがとうございます。
 本日は,五十嵐委員は御欠席,深澤委員につきましては遅れての御出席,それから高橋委員も10分程度遅れての御参加と伺っております。
 それでは議事進行は座長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
【荻上座長】  それでは,まず最初に,事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
【福島専門教育課企画官】  配付資料は議事次第にあるとおりでございますけれども,資料1としまして,インターンシップの推進のための課題及び具体的効果・有用性に関する調査研究の概要版ということでお配りしております。それから,資料2-1として,議論の取りまとめの骨子案をお配りしております。それから,2-1の中身にありますものを少し図の形で整理をさせていただいたものとして,資料2-2が意義や課題,それから資料2-3として在り方,資料2-4として推進方策という形で配付させていただいております。そのほか,机上資料として,補足資料,それから関連の参考資料集等を机上に配付させていただいております。
 以上でございます。
【荻上座長】  ありがとうございました。よろしいでしょうか。
 それでは,カメラの撮影は,ここまでということにさせてください。
 では,議事に移りたいと思いますが,その前に,まず,机上資料が幾つかありますが,参考資料4をごらんいただきたいと思います。これは1月11日付の新聞報道でございますが,この会議の懇談会で意見交換した内容が掲載されております。まだ検討中であり,決定しているものではない段階であるにもかかわらず,このような形で公表されたことは,社会的な影響を考えますと大変残念でございますが,我々としては,引き続き議論を進めていきたいと思っておりますので,よろしく御協力をお願い申し上げます。
 なお,記事の中に2月下旬に議論を取りまとめるとありますが,我々としては,スケジュールどおり,年度末まで議論を続けていきたいと考えております。
 それから,2018年度の就活,つまり,2019年春入社の学生から適用というようなことが書かれておりましたが,これも事実ではございませんので,そのように御理解をいただきたいと思います。
 それでは,本日の議事に移りたいと思いますが,本日は用意した議事が2つございます。1つ目は,「インターンシップ推進のための課題及び具体的効果・有用性に関する調査結果(概要版)について」ということでございますが,これは本年度,株式会社リクルートキャリアに委託して実施いたしましたインターンシップに関する調査結果の中間報告としてまとめていただいた概要を御報告いただき,それを参考にしながら,その後の議論を進めていければと考えております。
 それから,2つ目の議事は,「インターンシップの推進方策について」ということで,これはこれまでの御意見を踏まえて,取りまとめの骨子案を提示しております。これをもとに,特にインターンシップの意義あるいは課題,インターンシップの在り方といったようなことを整理して,インターンシップの推進方策などについて議論していきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
 それでは,まず1つ目の議題,「インターンシップ推進のための課題及び具体的効果・有用性に関する調査結果(概要版)について」,事務局より資料の説明をお願いいたします。
【福島専門教育課企画官】  失礼いたします。お手元,資料1をまずごらんをいただきたいと思います。インターンシップ推進のための課題及び具体的効果・有用性に関する調査研究の概要版ということでございます。
 まず,1枚おめくりをいただきまして,2ページでございます。この調査の概要でございますけれども,学生,企業,大学とそれぞれ調査を実施しております。調査方法,実施期間等については,そこにあるとおりでございます。学生数は3,386名,それから企業等701社,大学等1,019校ということでございます。
 3ページをごらんいただきたいと思います。具体的な回答者属性等でございます。参考資料として机上にお配りをしたものが1,2,3とございますけれども,これはまだ中身等を精査した上でと思っておりますが,参考資料1は概要版の各項目についてクロス集計をしたもの。それから,参考資料2は特定の項目,例えば学生の成果と期待,企業の実施目的といったものについてクロス集計をしたもの。それから,参考資料3は結果を単純集計したものという形になっておりますので,適宜,こちらも御参照いただければと思います。
 資料1に戻りますけれども,回答者属性でございますが,学生につきましては大学4年生から6年生が回答全体の約4割となっています。大学等につきましては,大学・大学院が回答全体の約8割ということで,ほぼ大学・大学院生という結果になっております。学生の専攻分野につきましては,人文科学・社会科学で大体4割弱,それから理・工・農というところで大体23%,その他保健等になっているということでございます。
 大学の方の回答でございますが,大学は学部,あるいは研究科,あるいはキャリア教育を担当しているキャリアセンター等が担当として回答しているという状況でございます。以上が回答者属性でございます。
 続きまして,実施状況1をごらんいただければと思います。4ページでございます。インターンシップの参加・実施率でございます。文科省も例年調査をしておりますが,文科省の調査ですと,大学で把握しているインターンシップでなおかつ実習等を含んだものですと,大体学生の参加率は2割でございますが,この調査結果を見ますと,学生は約3割,企業等は5割強,大学等は約6割が参加,あるいは実施をしているとなっております。
 実施期間でございますが,学生,企業等につきましては,5日未満が多いのに対しまして,大学等では5日以上1か月未満で大体8割程度を占めているという状況でございます。
 続きまして,5ページをごらんいただきたいと思います。実施状況2ということでございますが,これは主に単位の話でございます。単位取得の成果があった学生については3割程度。それから,企業等の実施状況を見ますと,全てあるいは一部が単位認定ということで4割強となっております。それから,報酬ということにつきましては,いずれも半数近くが「支給なし」という結果になっているということでございます。
 続きまして,6ページをごらんいただきたいと思います。ここはインターンシップの満足度,あるいは継続の意向ということについてまとめたところでございます。「大いに満足」,「どちらかというと満足」というのを足しますと学生の9割以上が満足をしているということになります。一方で,企業等を見ますと,3割近くが「満足していない」,「あまり満足していない」という結果となっております。大学等につきましては,質的不満というよりも,むしろ量的な不満,参加者が少ないということかと思いますけれども,そういう不満を持っているという者が3割強というところでございます。ただ,企業の方につきましても,「継続意向」というところで見ますと,98.6%が継続をしたいというところでございます。
 7ページをごらんいただきたいと思います。こちらはインターンシップの内容でございます。インターンシップのプログラムの中身が基幹的な業務,あるいは補助的な業務を経験するもの,それから,ワークショップであるとか,プロジェクト型のもの,それから見学・同行型のものと様々ございますが,それぞれの内訳を見ていただきますと,学生・企業等で最も多いというものは業務経験型ということで,いずれも大体5割程度ということでございます。ワークショップ・プロジェクト型というものが大体3割程度というところでございます。講義しかしていないというものは少ないというところでございます。
 インターンシップへの期待と成果をそれぞれ下に書いております。3つ棒グラフが立っておりますけれども,青が学生,オレンジが企業,グレーが大学という形になっているところでございます。学生,企業,大学といずれを見ましても,キャリア,あるいは業界・企業研究関連というものは高い状況となっております。一方で就職関連というのが比較的限定的になっております。特に,学習・スキル関連という部分については,大学の部分が高いというのが特徴と言えるかと思っております。ここの期待と成果というものの少し細かいものにつきましては,参考資料2にあり,例えば期間別とか,あるいは時期別とか,形態別でクロス集計したものでございますので,これもまた後で御参照いただければと考えております。
 続きまして,8ページをごらんいただきたいと思います。ここは教育的効果を高める取組ということでございます。インターンシップを実施するに当たっては,当然,何を狙って実施するのかが大事になるわけでございますが,まずは目標の設定でございます。目標を設定している学生は大体7割程度いますが,ただ,そのうち2割強は企業等,大学等,いずれにも共有していないということでございます。
 目的のすり合わせの有無というところが2段目の部分にございますけれども,学生の半数強,それから企業で申しますと4分の3程度がすり合わせを特に実施していないということでございます。
 それから,単に実習だけでなくて,事前事後の学習というのも重要なわけですけれども,この結果を見ますと,学生の半数以上が事前事後学習を受けていないということでございます。開始前・実施後のいずれも教育を受けたという者は2割弱に留まっているという結果になっております。
 続きまして,9ページをごらんいただければと思います。ここも教育的効果に関わる部分でございますけれども,学生の4割強がフィードバックを受けていないという結果でございます。大学等からのフィードバックを受けたという学生につきましても15%程度に留まっているということになります。企業の方を見ていただきますと,フィードバックにつきましては,学生にのみ実施していたり,あるいは学生及び大学との両方にと実施しているというのを抜きますと,かなりの割合でやっておりますけれども,全くしていないというのは27.4%ということで,3割弱はいずれもフィードバックをしていません。大学の方でございますが,評価につきましては,企業に評価をしてもらっているというものが大体8割を占めているという結果が出ているというところでございます。
 続きまして,10ページをごらんいただければと思います。ここはインターンシップと就職との関係の実態というタイトルを付けておりますが,インターンシップに参加した後にその企業に就職活動をしたかどうか,あるいは予定かどうかというものにつきましては,ほぼ拮抗しているということでございます。プレエントリーを勧められたかどうかということにつきましても,これも大体二分しているということです。インターンシップ先から内定を取得したかどうかについては,進路を決めていないというのが4割程度いますので,それもあるのですが,2割強が内定を取得しているという結果になっております。
 企業の方でございますが,企業等でのインターン参加学生の広報活動上の取扱いとしては,半数弱は「一切やっていない」,あるいは「解禁後に案内」ということです。採用選考上の取扱いについては,半数以上が「一切行っていない」ということで52.4%となっております。
 それで,大学等の方の実施目的というところを見ましても,多いのは「仕事理解」,あるいは「業種理解」,それから「キャリア教育」等が高いという結果が出ているということでございます。
 続きまして,11ページでございます。就職との在り方に関する意見というところで,ここはなかなか読み方が難しいところがあるのですが,まず一番左側ですが,インターンシップと就職採用活動との別運用,全く別物として運用してほしいというのが半数以上,56%強ということです。その一方で,採用情報を提供してほしいというのも,例えば,3段目でございますけれども,7割5分程度の学生が希望しているということで,これは項目によっても賛否が分かれているというところでございます。
 大学の方を見ましても,採用情報の提供というものにつきましては,肯定的なものと否定的なものというので回答が分かれているという状況でございます。採用上で直接優遇するというものにつきましては,これは企業の方,大学の方で否定的な意見が多いというところでございます。
 続きまして,12ページをごらんいただきたいと思います。ここはインターンシップの実施における課題ということでございますけれども,学生の不参加理由として,忙しいとか魅力を感じていないということで,ここは学生に対する動機付けや指導がもっと必要になる面かと思っております。
 それから,企業等では,社内調整,人員・場所等の確保というのが2つ大きな課題として挙がっているところでございます。採用につながらないというのは3割程度課題として挙がっているところでございます。
 それから,大学でございます。これは非実施ということになりますけれども,ここで一番高いのはカリキュラムが過密であるということ,それから希望者数の問題等をあげているということでございます。
 以上が調査研究の概要ということでございます。それぞれ企業の規模ですとか,あるいは学生が参加したプログラムの中身等によっても若干傾向は変わってくると思いますので,そこにつきましては,参考資料も御参照いただきつつ御検討いただければと考えております。
 事務局からの説明は以上でございます。
【荻上座長】  ありがとうございました。
 ただいまの御説明に対して,御質問,御意見等がございましたら御発言ください。どなたからでも結構です。いかがでしょうか。
 8ページのところのデータによると,事前事後教育を全く受けていないという数が半数以上ということですね。
【福島専門教育課企画官】  そうですね。一番下にあるとおりですけれども,ここについては,大学の課題として残る部分だろうと思っております。
【荻上座長】  これは大学が事前事後教育を行っていないということですか。
【福島専門教育課企画官】  いや,ここは学生が参加したインターンシップについてということになります。
【荻上座長】  いかがでしょうか。御質問,御意見,何でも結構でございます。
【福島専門教育課企画官】  少し補足をさせていただきますと,参考資料1の7ページ,ここが事前事後教育の部分についてクロスをしている部分ですが,例えば左上のところを見ていただきますと,学校種別とありますが,学年別というところで,例えば,事前事後の教育を受けていない大学1・2年生の数字で見ると,例えば28.6%という数字ですけれども,3年以上や大学院ということになりますと55.4%,あるいは61.0%ということで,インターンシップに参加した学年によっても事前事後学習の状況に差が見られるということでございます。
【荻上座長】  ありがとうございました。御質問,御意見ございませんか。どうぞ。
【松高委員】  これまで,リクルートさんも含め,いろいろなところでインターンシップに関する調査をされていると思うんですけれども,今回の調査で,これまでの調査では出なかったような何か特徴的な結果があれば教えていただきたいと思います。
【荻上座長】  これは文科省からお答えいただくのか。それとも岡崎委員から何かあればお願いします。
【岡崎委員】  岡崎です。まず,弊社では「就職白書」という調査を行っています。こちらは企業と学生が調査対象です。それと今回の調査との大きな違いは,大学が調査の実施です。
 今回の調査結果は,まだ分析途中であり,皆様に御指導いただきながら3月末の最終報告まで進めていきたいと考えていますが,現段階で言えることは,大学の関与の有無によって,インターンシップへの期待とその成果に差異が見られそうだということです。
【荻上座長】  ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。はい,どうぞ。
【加藤委員】  せっかくここまで詳細な調査をしていただいたので,少し議論になればということです。松高委員が御質問されたのと同じような問題意識で,今までの類似の調査とどのような違いが出るのかなということに着目しながら資料を見てみました。参考資料2のところで,主に学生たちがどのような期待を持ち,どのような成果を感じ取ったのかというところから少し読み取ってみたところなんですが,特に,大いに期待していながら大いに成果があったという,この2点をずっと追いかけて見ていったところ,「期待どおり」というものの最多は,「他の学生との人脈形成」なんですね。それに次ぐのが「単位の取得」,3つ目が「自分の強み/弱みの発見」という,この辺のところが学生たちにとってはインターンシップで期待どおりの成果が表れてきています。
 類似の調査でも同じようなことが言えるのですけれども,一つ気になるのは,このいずれも仲間うちの学生との人脈形成であるとか,あるいは単位の取得,あるいは自分の強み/弱みの発見というのは,極めて自己完結的なんですね。要するに,ちょっとお子ちゃま的な成果なんです。つまり,自分が自分がというミーイズムの範囲をなかなか出ていないところが,これはいろいろな調査でよく指摘されることですが,日本のインターンシップは,まだ高等教育のインターンシップのレベルにはちょっと到達していないのかもしれないという,この調査でもその辺が出てきているような気がいたします。
 参考資料3のところには,今,事前事後学習の話も出ましたが,例えば5ページのところで,Q7ではインターンシップ実施の目的として,大学側が期待しているもの,さらに,参考資料3の12ページのところのQ17-1,17-2のところが,企業等へ送り出す前に行う教育内容,期待度ですね。それと終了したときの期待度というあたりの,いわゆる送り出す大学側の思惑と学生たちが成果として感じ取ったものとのギャップがやはり非常に大きいという感じがいたします。
 これをどのように今後生かしていくのかというところは,いろいろな道筋があると思いますけれども,まずは,個人的な見解で申し上げると,学生同士の人脈形成であるとか,単位の取得,自分の強み/弱みというのは,これは恐らく初等中等教育のインターンシップの課題なんですね。仲間が増えて,単位のような実利的なものを手にできて,何よりも自分の強みや弱み,私自身を理解し把握したいという,これを教室の外で確認をしたいというのは,割と初歩的なインターンシップのレベルにあるので,やはり我が国の場合には初等中等教育のインターンシップを底上げしておく必要があるのではないかという感じがいたします。その上に立って,この辺はもう卒業して,高等教育ですから,いわゆる大人に近い若者たちという,その対象を意識した大学側の事前事後学習,そして何よりも学生たちの自意識,自律的な気持ちでより高みを目指すインターンシップというものに取り組むような,そんな社会環境をやっぱり作っていかなければいけないのかなというのが,今回の大変貴重な調査の結果,私自身個人的に感じ取ったところです。本当に参考になりました。ありがとうございます。
【荻上座長】  どうもありがとうございました。文科省の方から何かコメントはございますか。
【福島専門教育課企画官】  この参考資料を含めて,細かいものはきょう初めてお出しをしているものもございますので,またお目通しをいただいて,その上で,今度は資料2-1の方になりますけれども,こちらの方に少し反映をさせていくことができればというふうに思っています。我々も引き続き精査を続けたいと考えています。
 以上でございます。
【荻上座長】  ありがとうございます。加藤委員,先ほど言われたあたり,外国の学生と比較して,何か有意な差はございますか。
【加藤委員】  外国の比較といっても外国にもいろいろありますが,何と言っても欧米の先駆国の先駆校に学ぶとするならば,企業関係者,経済界の方がおられるので,ここは強調しておきたいんですが,先駆的な大学,先駆的な国々では,非常に質・量ともインターンシップが高等教育に浸透しているわけです。広がっているわけですね。その広がる一番の理由は,学生がお荷物でないというところなんです。そこに先ほど私の申し上げた発言と少し絡みがあるような気がいたします。
 というのは,つまり,自分のことしか考えていないお客様を引き取る日本の企業が本当に大変だと思うんです。例えば,アメリカを例にとりますと,9割以上の学生たちが複数回,在学中にインターンシップに参加します。しかも1か月有償で,ざっくり言うと1,400万人いますから,500万人以上は間違いなく,1年間の中でインターンシップに参加しています。それを受け入れる企業がダウ・ジョーンズの四千何ぼではなくて,中小企業も含めた10万じゃきかないでしょう,何十万か分かりません。統計はないのですが,星の数ほどの企業が受け入れているわけです。これだけの学生が,何百万人の学生が十数万の企業に受け入れられるというのは,お荷物,お客様であるわけがないんですね。つまり,戦力なんですね。
 なぜそのように差異ができるのかというと,繰り返しになりますが,初等中等教育でミーイズムは卒業させていて,もはや戦力,企業側から言えば,夏とか社員の方々が休暇に入って手薄になるときに,十分に戦力として補充・補塡できる,その存在として学生がある。ここはやはり非常に今後の我が国のインターンシップの質・量とも拡充を考えるときに非常に重要な,高等教育だけでは片付かないレベルに来ているなという感じを持っています。
【荻上座長】  ありがとうございました。ほかの委員の方々はいかがでしょうか。はい,どうぞ。
【松高委員】  今の加藤先生の御意見には全く同感で,その裏返しが恐らく大学側の全体的な回答の割合に表れていると思います。多少のでこぼこはあるにしても,大学側はインターンシップはできているという認識を持っていると思います。質的な満足についても,大変高い割合ですが,こんなに質的に満足できているのだろうか。つまり,求めているレベルが低いからできていると思っているわけで,私なんかはそんなにできている大学は多くないと思っています。例えば,事前とか事後の研修をしていますといっても,どこかに外注して,マナー研修をやって,それでできていますということですよね。つまり,大学側の求めているレベルが低くて,そのレベルでインターンシップができているという勘違いでしょうか,それが先ほど加藤先生がおっしゃられたような現象も生み出しているような気がします。要するに大学側の認識が甘いということだと思うんですけれども,そういうことが回答結果にも出ているなというのを非常に感じます。
 以上です。
【荻上座長】  ありがとうございます。そのあたりについて何か,ほかの委員の方,御意見ございますか。どうぞ。
【門間委員】  加藤委員に教えていただきたいのですけれども,事前事後学習の件です。例えば参考資料1の7ページのところに学生の参加日数とありますが,期間が短いから事前事後学習がないのかなと思っていたんですが,5日から1か月,1か月以上も事前事後,どちらも受けていないが41.8%,49.1%と過半数近くいたんですね。それを見ると,事前事後学習というのは,日本の場合,必須であるとあまり考えられていないのかなというのが1点あります。
 あと,こちらのほうの資料の,基本集計の大学調査の方で,2ページ目のところ,インターンシップを行う上での企業への期待についてというところで,Q34のところにあるんですが,こちらの方に「教育目的を理解・共有した上でインターンシップを実施してほしい」ということと,あとその下の「学生への期待・要望について」というのもありまして,こういうところを見ると,企業と大学が共有できてインターンシップができている例が一体どれぐらい日本にはあるのかというのも1つあります。
 もう一つが,翻って,欧米ではこういった企業との共通理解というのを形成する場があるのかということです。また,事前事後学習は,日本ですと,先ほど松高先生の御紹介にもあったように,ビジネスマナーというのを各大学でやっているとは思うんですが,ビジネスマナープラス働くことの目的とは何かというようなワークが主だと思うんですね。ただ,欧米はそれとは違って長い期間行きますので,どうやったらより深いインターンシップにできるような事前事後学習ができるのかなというのがありまして,欧米の例も踏まえて教えていただければと思います。よろしくお願いします。
【加藤委員】  よろしいですか。
【荻上座長】  どうぞ。
【加藤委員】  随分いっぱい質問を頂いたので,全てにお答えできるかなと思うんですが,共通しているところで申し上げますと,高等教育におけるインターンシップは単位化されているのが当たり前です。1か月以上ですから,単位と無関係であるわけがないですね。学生たちが1か月丸ごと抜けるということはないにしてもかなりの時間を使うわけですから。単位化するとなれば,当たり前のことですが,事前事後の正課のカリキュラムに置かれた学習,授業というのが,これは必須になるわけです。
 我が国の場合,ちょっとワンデーは置いておきますが,大学が自ら作り上げたインターンシップと言っても数日のものということになると単位化されていない,カリキュラムの外側に置かれている事例が多々あろうかと思います。そうなると,当然のことながら大学としては,カリキュラム外ですから,事前事後学習をきちんと行わなくてもおかしくないという意識につながっているんじゃないかと思うんですが,これは調査主体の方々にお伺いしたいんだけど,単位については今回の調査の中には入っておりましたか。
【岡崎委員】  はい、含まれています。概要版の5ページです。学生が単位を取得した状況,企業の単位化の状況,そして大学においては,必修なのか選択なのかについて,捕捉しています。
【加藤委員】  ありがとうございます。ほぼ100%という実態とこれぐらい離れているというところが,恐らく御質問に共通するところじゃないかと思います。
 一番最後に,では,どのようにしたら企業側と手を組んで有効な学生の送り出しができるのかというところで言うならば,事例をということなので,私が承知している限りは,まず大前提として,1か月以上の単位認定という,カリキュラムの中にどっかりと座ったインターンシップを大前提とします。それは動かさない。だとすると,行われている事前学習は,当然のことながら,大学の側から言えば総掛かりになります。よっぽどのカレッジ,単科大学でない限り,キャリアというものについては,例えば心理学であるとか,経営学であるとか,経済学であるとか,社会学であるとか,教育学,ざっくり挙げましたが,少なくとも5分野あるんですね。この分野の方から先生方をお呼びして事前の学習をするのは,例えばシンシナティだとか,ノースイースタンというようなアメリカの先駆大学では当たり前です。これは事前学習でそれぞれの分野の先生が出てきてお話をします。加えて,それは大学の側ですから,企業関係者をお呼びして,経済界で今何が起こっているのか,産業構造がどうなっているのかというような実務的な話ももちろん盛り込まれます。
 翻って言えば,マナー研修は中学,高校では行われるかもしれませんけれども,大学で,私は,WACEの国際学会の発表でマナー研修をやっていますと発表したのは私だけで,ほかの国はマの字も出ないという状況ですから,やはりもともとのインターンシップの質との関わりで事前事後学習の中身が変わってくるという理解をすべきだと思います。全部にお答えできないので,ごめんなさい。
【荻上座長】  ありがとうございました。よろしいでしょうか。
【門間委員】  ありがとうございます。日本においてどういうふうに事前事後学習を効率よく進めていくのかというのが私ども実務者として大きな課題ですので,何かあればなと思っているところです。ありがとうございます。
【荻上座長】  どうもありがとうございました。
 まだいろいろ御質問,御意見がおありかと思いますが,ひとまず1つ目の議題についてはこのあたりまでということにいたします。
 それでは,2つ目の議題である「インターンシップの推進方策について」に移りたいと思います。これまで議論していただいたことを踏まえまして,取りまとめの骨子案を用意しておりますので,まずその骨子案をもとに,その他の資料も適宜参照しながら議論を進めていただきたいと思います。
 まず,事務局から資料の説明をお願いいたします。
【福島専門教育課企画官】  資料2-1をごらんいただきたいと思います。これが取りまとめの案ということで,まず全体の構成でございますけれども,最初と最後に,「はじめに」と「おわりに」とございまして,2番目にインターンシップの背景・現状,3番目にインターンシップの意義及び実施に当たっての課題,それを受けまして,4番目でインターンシップの在り方についてというところで,インターンシップに求められる要素とをお示しした上で,特に,単位型のインターンシップということをここで書いております。
 5番目は,インターンシップは量的な課題と質的な課題と両方あるわけでございますけれども,その具体的な推進方策についてということで,質の高い優れたプログラムをどうやって広げていくのかということと,それからそれを実施するに当たっての専門人材の育成・配置,それから協議会の充実,このあたりは過去の事業でも実施してきている部分でございます。それからインターンシップを実施するに当たって,どうしても労力がかかりますのでその負担の軽減。それから6番目としましては,多様なとしておりますが,地方創生のインターンシップというところを一つここでは取り上げて書かせていただいております。そして,最後にインターンシップと就職・採用活動との関係についてという形で,全体の項目としては,こういう構成とさせていただいております。
 引き続きまして,中身につきまして,まずは,在り方についての部分まで説明をさせていただければと思います。1枚おめくりいただきまして,2ページでございます。案としております。「はじめに」ということで,前回検討しましたときは,平成26年に三省合意を改正しておりますけれども,当時は中央教育審議会の方で平成23年にキャリア教育の答申が出まして,24年に大学教育の質的転換という答申が出ております。それを受けて,平成26年の改正となったわけですけれども,そういう流れや地方創生なども踏まえまして,インターンシップの推進方策について検討していくことが必要だということで「はじめに」で書いております。
 続きまして,2でございます。背景・現状というところですけれども,インターンシップを取り巻く背景として,就職率が好調である一方で,離職率ということで,就職の段階でのミスマッチがあります。このあたりはプログラムの内容にも関わってくると思っております。これまでの取組として,「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」ということで,テーマA,テーマBと補助事業をやってきております。こういう形で大学等,あるいは協議会に対する支援を実施してきているところでございます。また,経済産業省の方におかれましても,インターンシップの普及のための調査研究ですとか,いろいろな資料の作成などを実施いただいているところでございます。
 そういうものの取組がある一方で,現状を見ますと,インターンシップの実施大学数,参加学生数について,平成9年ぐらいから徐々に拡大はしておりますけれども,最近の状況を見ますと,就業体験を伴わないインターンシップというものも増加をしているという状況です。また,大学のインターンシップの実施状況というところですけれども,単位認定をしているもので教育実習や看護実習などの特定の資格取得に関するものを除いたもので学生の参加率を見ると2.6%というのが直近の数字で出ているということでございます。
 3のインターンシップの意義及び実施に当たっての課題ということにつきましては,これは繰り返しいろいろなところで指摘されてきているところでございますが,ここで資料2-2ということで,これはポンチ絵の形ですけれども,ここで学生,大学,企業それぞれの意義と課題を整理させていただいているところでございます。ここにつきましては十分御案内のところでございますし,先ほどの調査結果と重なるところでもありますので,また後ほどごらんいただければと思っております。
 その上で,インターンシップの在り方ということで4以降というところで,資料2-1の3ページをごらんいただければと思います。インターンシップの在り方ということにつきましては,平成26年の三省合意の中におきまして,学生が在学中に自らの専攻,将来のキャリアに関連した就業体験を行うこととされております。その上で三省合意の中では,インターンシップの形態というのを3つ,イ,ロ,ハと掲げておりまして,大学等における正規の教育課程として位置付け,現場実習などの授業科目とする場合,これがイです。それからロは,大学等の授業科目ではないけれども,課外活動の一環として位置付けている場合。それからハは,大学等と無関係に実施されているプログラムに参加する場合という形で,イ,ロ,ハを掲げた上で,「いずれの類型においても,インターンシップについては,大学等の教育の一環として位置付けられ得るものであることから,大学等が積極的に関与することが必要である」というふうにされているところでございます。
 それから,インターンシップの内容というところですけれども,これは先ほどの事前事後の話ではありませんが,学年によっても違いますが,キャリア教育,職業教育の要素が強いもの,それから専門教育の要素が強いものとありまして,プログラムによって,また学生によっても重点は異なっているという状況でございます。
 以上を踏まえまして,インターンシップの在り方について検討した上で,インターンシップに求められる要素をここで書かせていただいております。まず,インターンシップの定義については原則として維持した上で,就業体験を行っているけれども,大学等が関わっていないプログラムの位置付けについては検討が必要だとさせていただいております。先ほどの三省合意にもございますけれども,大学等の教育の一環として位置付けられるということを踏まえれば,大学等の関与を求めていくことが必要ではないだろうかということでございます。しかし,先ほどの数字を見ましても,インターンシップの参加率が決して高くはないという現状がございますので,大学等の関与をしやすくするための具体的な方策等について検討することが必要だと考えております。
 それから,(2)でございます。単位型インターンシップ,単位を出しているということですけれども,インターンシップの教育効果を高めるという観点から,事前事後学習の充実,あるいは適切な評価,それから学生へのフィードバックというのが重要だということで,方向性とすれば,大学等の教育課程の中に位置付けて単位化を進めていくことが必要ではないかと思います。単位とするためのインターンシップとしましては,やはり事前事後学習,あるいは教育効果の測定,それから企業との協働した取組,期間とすれば,原則5日間以上のプログラムとなると考えております。ここは原則5日間としていますので,例えば事前事後学習を各1日入れて3日間程度の就業など,そういうものもあり得ると思っています。
 その上で,一番下に注意書きに書いておりますけれども,就業体験を伴わないものにつきましては,これはインターンシップとは言えないのではないかということで別の名称を用いるということでどうだろうかという形で整理をさせていただいております。
 まず,ここまで,以上でございます。
【荻上座長】  今,4まで説明をしていただきましたが,ひとまず1から4までを対象として議論をしていただき,その後,5,6について議論していただいて,最後に7について議論をしていただくということで,3つに区切って議論をしていただき,最後にまた全体を振り返って御意見をいただくということにしたいと思っております。
 それでは,今説明をしていただいた1から4までに関連する内容について,御意見をいただきたいと思います。どなたからでも結構です。お願いいたします。はい,どうぞ。
【岡崎委員】  骨子案の今後の進め方についての質問です。今日このような形で,この場では初めて骨子案をお出しいただいたと認識しています。これをいつまでに取りまとめるのか,我々がこの骨子案に対して意見を申し上げる機会は,本日のこの場のみなのか否かについて,御教示願います。
【荻上座長】  お願いします。
【福島専門教育課企画官】  まず,きょうこの資料については,ここで初めて出しておりますので,ここで御意見を頂くものもございますし,それからまた,次回の会議は3月を予定しておりますけれども,それまでの間に随時頂くということでも結構ですし,3月の会議で御意見を頂いても結構でございます。ただ,この会議自体は年度末を目途ということで立ち上げておりますので,議論の最後の締めとすれば年度末を考えているということでございます。
【荻上座長】  よろしいでしょうか。
【岡崎委員】  はい。では,その前提で質問させてください。まず,この骨子案の中で,インターンシップを取り巻く背景の箇所に, 「3年3割の離職率」や「就職の段階でのミスマッチ」というキーワードが用いられています。枕詞としてこうしたキーワードを用いることについては一定理解できますが,少なくともこの場ではこれらについては未議論であり、この場に参加させて頂いてきた一委員としては、少々唐突感があることは否めません。もしこれらについて最終的な骨子において言及するのであれば、ぜひこの場で議論の機会を頂けたらと思います。
 続いて,2の(3)についてですが,インターンシップの現状について,「インターンシップとは何か」は,就業体験があるかないかによって判断されるものである,と理解しているのですが,それでよろしいでしょうか。定義づけの基軸が,1日か否かという期間なのか,就業体験の有無といった内容なのかが混在して述べられているように感じます。インターンシップを汗水たらして実施している,あるいは貴重な時間を割いて参加している現場が混乱しないためにも,そのあたりを明確にし,現場に混乱が生じないようにする必要があると強く思います。
【荻上座長】  ありがとうございました。では,事務局からお願いいたします。
【福島専門教育課企画官】  まず,そこの2の(1)の部分の書き方につきましては,きょう今回初めて骨子を書いておりますので,今後,御指摘を踏まえて,分かるような形で記述は追加をしていきたいというふうに考えております。そういう意味で,ここの背景・現状と,後の方策のところがうまくつながるような形に,そこは整理をさせていただきたいと思います。
 それから,インターンシップのところにつきましては,基本的には就業体験という部分がやはりインターンシップかインターンシップでないかというところの境目になると考えております。
【荻上座長】  よろしいでしょうか。
【岡崎委員】  はい。
【荻上座長】  ほかにはいかがでしょうか。どうぞ。
【松高委員】  率直に申し上げると,これまでもインターンシップに関するこの手の報告書や調査は出てきたと思うんですが,何が目新しいか。原則5日以上のプログラムにするとか,ワンデーをインターンシップと呼ばないようにしましょうというところは,今までにないことだと思うんですが,ここに書かれていることがこれまでもずっと言われてきていて,それがなかなか改善できなくて現状に至っていると思うんです。
 インターンシップについては,これから政策的に推進されるのか微妙なところもあるかと思うんですけれども,一歩でも半歩でも先に進むイメージというのをメッセージとして出していかないと,恐らく大学でインターンシップを担当している方々は,先ほどの調査にもありますとおり,もうできていると思っているわけで,この報告書に書かれていることは,そのとおりだという認識しか持たない。何を改善していくのか。これを出すことによってどういう状況を生み出そうとしているのか,そのイメージが大事だと思います。そこがなかなか見えてこないと,もし私が委員ではなくて,単に大学の一担当者であれば,なるほど,インターンシップってそのとおりだよねと思うんですけれども,では,自分のインターンシップの関わり方が何か変わるかというと,恐らく変わらないような気がするんです。ですから,今,インターンシップに関わっている大学,企業,学生も,今とは違うような行動が出てくる,現象が生まれるような,何かそういうメッセージを出していきたいというのをとても強く思います。
【荻上座長】  そのあたりは5,6の推進方策の方でいろいろ,今までと違うことを提案することにしたいのですが,まず,その前段階として,インターンシップをどういうものであると考えるというところを明確にしようということで1,2,3,4と整理されていると理解しております。今まで三省合意でインターンシップの定義というのはありました。しかし,いわゆるワンデーもインターンシップというふうに言われていた。そのあたりをきちんと整理しようということが今までと違う。今までも考え方としては整理されていたのかもしれませんが,実態としてはなかなかそうなっていなかった。そのあたりを明確にしようというのが今回の一つの狙いかと思いますが,事務局の方から何か重ねて説明いただくことはありますか。よろしいですか。
 委員の方々,どなたでも御自由に御発言をお願いします。では,課長お願いします。
【浅野専門教育課長】  まさに今,座長がおっしゃっていただきましたように,それから松高委員から御指摘いただいたように,3ページ目のところで,いわゆる単位型インターンシップをしっかり推進していこうという考えがあります。インターンシップはかなり実施されているということは,先ほどの調査でも出てきましたけれども,実は就業体験が伴わないものもかなりあるのではないかと思います。ワンデーが必ずしも就業体験を伴わないわけではないとは思いますが,1日でどれだけの就業体験のプログラムが組めるのかということについては,やはりきちっと就業体験を伴うものをインターンシップと呼んで,3ページ目の枠の下に「就業体験を伴わないプログラムについては,インターンシップではないため,インターンシップと称さずに別の名称を用いるよう促す」というふうに記載をさせていただいておりまして,これは委員に御指摘いただいた半歩でも進む形になるのではないかと思っております。
【加藤委員】  よろしいですか。
【荻上座長】  はい,どうぞ。
【加藤委員】  ワンデーインターンシップがここで出てくるのが適切かと思いつつ,出てきたので発言させていただきますが,ここのところ開催されました各種研修会で私が発言してきましたのは,日本固有のインターンシップという呼称のものとしてワンデーインターンシップがあります。これは,まず最初に整理しておきますが,海外では一切ありません。日本だけのものであり,海外でワンデーインターンシップと言ったら,多分笑われると思います。インターンシップではないと言われます。
 ただ,それは置いておいて,これだけリクルートさんの調査などでも,大学3年生,4年生を対象とした企業では6割,7割ぐらい,非常に圧倒的多数の企業がワンデーインターンシップを実施しているという我が国固有の事情があるので,これを量的拡大に持っていく突破口としてワンデーが使えるかどうかということで2つ提案させていただいたんです。
 1つは,1日を3日間に持っていってもらいたい。つまり,プラス2日。そこに事前と事後の学習を付けてトータル5日間という発展型のワンデーインターンシップというのは果たして目があるかないか。会場には企業関係者の方もおられて,大学関係者が主役だったんですが,せっかくだから意見交換をして後で教えてくださいという呼び掛けをしました。それが提案の1つ目です。
 もう一つは,1つの会社で2日以上はうちは到底無理だということならば,2社,あるいは3社が話し合いをして,あるいは大学が探してきて組み合わせて,事前事後学習を大学の方で行い,それぞれのA社,B社,C社などに行って,最終的には5日間の我が国の最低要件のインターンシップまで到達させるというものです。これが実現可能か否かということを会場で呼び掛けました。けさ方もメールが結構入ってきているんですが,既にやっておりますとか,大変有益な御提案なので検討してみたいとか,全く想定していなかったのでこれから持ち帰り協議したいとか,大学の受け止め方は様々ですが,意外なのは,結構そのまま,あるいは近いものがもう行われているんですね。なので,期間については,ワンデーインターンシップを発展させる突破口にして何とかなるのかもしれませんけれども,ただ,ここから先は就職との関係があって,ただ5日間に持っていったと言っても,それが単なる就職を意図しての,完全な就職のツールとしてのものだったならば,三省合意でせっかく2回も改定までしてきたこの定義に当てはまるかどうかという,この根本的な問題が生じてしまう。ワンデーインターンシップというのはなかなか手ごわいなというのが今のところの受け止め方です。これは経済界の方はどういうふうに受け止められているのか,ちょっと意見を教えていただきたいのですが。
【岡崎委員】  その前にちょっと定量調査について,補足させてください。
【荻上座長】  はい。
【岡崎委員】  先ほど加藤先生が言及された点については,概要版の4ページに調査結果があります。まさに先生がおっしゃられたとおりです。左が学生,真ん中が企業等,右が大学等の調査結果です。上から2段目をご覧ください。インターンシップ実施企業の44.8%が,実施した主なインターンシップの期間として「1日」を挙げています。学生はのべの値ですが,参加したインターンシップのうち,「1日」のものは全体の28.3%です。ちなみに2~4営業日は17.1%です。現場では「オムニバスインターンシップ」という言葉も用いられていますが,例えば1日や2日のインターンシップを幾つか組み合わせてトータルして5日で1単位付与といった運用もあるようです。大学等については5~9営業日,つまり1週間から2週間のものが40.1%と最も多くなっていますが,この中に「オムニバス型」も含まれている認識です。
 以上です。
【荻上座長】  どうもありがとうございました。ほかの委員の皆さん,いかがでしょうか。はい,どうぞ。
【堀委員】  まず,事務局に教えていただきたいんですけれども,資料2-3と,それから骨子案との関係について教えていただけないでしょうか。というのは,例えば,先ほど課長からインターンシップと称さずに別の名称を用いるよう促すというような注釈があるということでしたけれども,こちらの資料2-3には,いわゆるそうしたものがインターンシップと呼ばれることを防止するというようなニュアンスのことが書かれておりまして,かなり違うのではないかと思うんですけれども,この2つの関係について教えていただけますでしょうか。
【荻上座長】  事務局,お願いします。
【福島専門教育課企画官】  骨子と資料2-3の関係ですけれども,資料2-3に書いてある目的,考え方の在り方の案の方の文章も,意図とすれば,骨子案の方をベースに考えていますので,次の段階では同じように合わせるような形にしたいと思います。つまり,こちらの方はインターンシップと称さずに別の名称を促すとありますけれども,この表現に合わせる形にしたいと思います。
【荻上座長】  これは骨子案をポンチ絵にしたのが資料2-3という理解でよろしいですね。
【福島専門教育課企画官】  基本的にはそういう作りなんですが,確かに微妙に表現が違うところがありますので,そこはちゃんとそろえるようにしたいと思います。
【荻上座長】  どうぞ。
【堀委員】  どうもありがとうございました。骨子案にも書いてありますし,資料2-3の方にも書いてあるかと思うんですけれども,いわゆるワンデーインターンシップという形で事例として頻繁に出てくるわけですが,そのような形で呼ばれているとは思いますが,ここでのポイントは,先ほど岡崎委員も御指摘されたように,就業体験を伴わないということだと思いますので,ここでワンデーインターンシップがよろしくないというようなことを言ってしまうと,ちょっと誤解を招く可能性があるんじゃないかと思っておりまして,1日だけの就業体験がだめということでは恐らくないんだろうと思いますから,もう少し誤解を招かないような表現でお願いできないかと考えております。それが1点目です。
 それから,2点目,質問なんですけれども,キャリア教育,職業教育や専門教育という表現がよく出てくるわけですが,ちょっと不勉強で教えていただきたいんですけれども,キャリア教育,職業教育という表現は,中教審の答申などでもよく出てきますし,違いについても皆さん御存じかと思うんですけれども,専門教育というのは,多分一般教育対専門教育という形の捉え方かと思うのですが,職業教育と専門教育の違いについて,何か一般的に使われている,文科省で使われている概念がありましたら教えていただけないかと思います。
【福島専門教育課企画官】  多分,キャリア教育の平成23年の答申に書いてあると思いますので,そこについては正確なものをここに分かるような注記をいたしたいと思います。キャリア教育は職業観を養う教育とか,職業意識の育成とか,そういったものに近い形ですけれども,専門教育は,例えば中長期のインターンシップという,例えば大学院生などで中長期インターンシップをやっている例がありますけれども,自分の研究に近い分野のもの,例えば企業に行って共同研究のような形でインターンシップを行う。そういったものが専門教育に近い形のインターンシップになるのかと思っていますが,今おっしゃられたように正確性を期したいと思いますので,記述を正確な形に改めさせていただきたいと思います。
【荻上座長】  よろしくお願いいたします。ほかにはいかがでしょうか。
 それでは,ひとまず1から4までについてはこのぐらいにして,一旦,次の5,6に進み,それから7まで行って,もし振り返って何か御発言があればいただくというふうにしたいと思いますので,次に5,6について説明してください。
【福島専門教育課企画官】  5ということで,4ページでございます。量的拡大・質的充実に向けた具体的な推進方策についてということで,コーディネートに関しての具体的なものをこの会議で打ち出していきたいということでございまして,ここでも大きく4つ出しております。1つ目は届出・表彰制度と書いておりますけれども,単位型インターンシップを推進していくという観点から,大学等からの届出になるのかどうかというのはありますが,届出を受け付けるとともに,その内容を例えば公表するということで推進をできないだろうかというのが1つあります。
 それから,もう一つは,より高い教育効果を発揮していて,普及するのにふさわしいというものについて,そのインターンシップを表彰していくということができないだろうかというのが1つ目の柱でございます。
 2つ目,3つ目,ここは先ほども申し上げましたが,これまでも既に実施してきている部分でございます。専門人材の育成・配置です。それから,(3)は各地域のインターンシップ協議会の充実ということで,それぞれその意義と今後の方向性ということを書いておりますけれども,具体的なことをまだここに書いておりませんので,そういう意味でも,ここについて具体的な御意見,御提案などを頂ければというふうに考えています。
 それから,4つ目でございます。インターンシップの実施に係る負担の軽減というところです。ここにつきましては,先ほども評価という話が出てきましたけれども,負担軽減策の1つとして,例えば学生の評価のフォーマットを作るということはできないだろうかというのが1点目でございます。
 それから,2点目,これも既にやっているところもございますが,ガイドの作成,あるいは改訂,あるいは事例集の作成等をやっていくということが1つ掲げております。
 それから,多様なインターンシップの推進に向けてというところですけれども,地方創生ということを今政府全体として進めており,今,まち・ひと・しごと創生本部の方でも地方創生インターンシップをやっておりますので,これを具体的により進めるための手だてとして,何か方策ということが盛り込めないかということでここに記述させていただいております。
 まず,事務局からは以上でございます。
【荻上座長】  ありがとうございました。
 それでは,5,6に関連して,御質問,御意見等ございましたらお願いいたします。どうぞ。
【松高委員】  まず,専門人材なんですけれども,ここ何年もずっと言われてきていて全く先に進んでいない課題だと思います。ここで言っている専門人材というのは,誰をイメージしているのかというのは,恐らくばらばらだと思うんですね。大学の外部の例えばキャリアコンサルタントの方なのか,あるいは大学の正規の職員のインターンシップを担当している人なのか,誰を対象にするかによって全然考え方が変わってくると思うんです。
 これは私の考え方なんですけれども,やっぱり教育効果を高めるということを考えるのであれば,大学の教職員が担当しないとだめだと思うんです。御承知のとおり,大学の正規の職員,専任職員というのは3年,4年とジョブローテーションしていくわけです。そうすると,10年も20年もインターンシップばっかりやっているという人はいなくて,ある一時期インターンシップを担当しているというのが一般的なわけです。去年,大学の内部の職員の方々を集めて,専門人材の研修会というのをやったんですけれども,その方々の意識とすると,コーディネーターという意識は業務の一つとしてコーディネートするというのはあるかもしれませんけれども,専門人材をコーディネーターという呼び方をすると,自分たちとは違う人たちの話というふうになる可能性があると思うんです。
 今,大学の現状を考えると,専門人材と言った場合は,一定の期間,インターンシップを担当されている教職員の方々をどういうふうにして,いわゆる専門知識を上げてプログラムを向上させていくのかということが一番求められてくると思います。そこはもっと話が進んでいくと,ではFD・SDと何が違うのかという話になってきて,結局,専門人材とはSDの一業務についての専門性を高めるということになる。こんがらがった議論に陥ってきてしまって,結局何も改善していかないということになる。ですから,大学の内部の人材だったらこう,外部の人材だったらこう,経産省の委員会でもそうだったんですけれども,外部の人材を専門人材として任期で雇用した場合,大学とすると,その人たちに,こういう言い方をして申し訳ないんですけれども,お金も時間も掛けて専門人材に育成しようというふうな力学は働かないと思うんです。
 外部で専門人材を育成する場合に,大学で雇用した場合,どういう雇用形態があるのかというと,正規でないとすると、非正規,期間付きということになる。そうなると,期間が限定されて専門人材というのがなかなか育たない。一体誰をどういうふうにして育成していくのかというところの道筋を具体的に提示していかないと,専門人材が必要だと言っていても,みんな自分は専門人材じゃない,あるいは誰が専門人材なのかという,そういう議論の繰り返しになっていって,一向に専門人材っていないんじゃないかということになる。これが,専門人材についてです。
 2点目の各地域のインターンシップ協議会なんですが,これも昨年経産省の人材室と一緒に調査したときに,最初に何に困ったかというと,アンケートを送ろうとしても,各地域の協議会が,北海道から沖縄まで一体どこにあるのかが分からなかったんです。つまり,住所が分からない。ホームページを見ても,正式のものなのか,得体の知れないものなのかよく分からなかったのです。調査をしてみて分かったことですが,日本全国のインターンシップ系の協議会,それこそNPOがやっている場合もあるし,県が主導になっているものなど,いろいろなバリエーションがたくさんあります。昨年,調査をして,何となくこういう課題があって,日本全国にはこのぐらいの協議会があるんだなというのがまだ分かった段階なので,そこをネットワーク化して,そこでのノウハウを蓄積して共有してというのを,もしやるのであれば,かなり予算的なものも必要ですし,政策的なものを入れておかないと,自分たちでネットワークしていきなさいというのは,ほぼ無理かなという感じがしております。
 3つ目のインターンシップのガイドとかマニュアル類というのも,これもすでに存在してると思います。経産省の委員会でもかなりしっかりしたマニュアルを作りましたし,評価票といった帳票類も作りました。ただ,残念ながら全く活用されていないという寂しい状況なんですけれども,せっかく作って,どういうふうに活用されていくのか。そこがなかなかできていかなかったと思うので,もし何か新しいものを作るのであれば,作りっ放しではなくて,それが有効的に活用されるようなことを踏まえてやっていかないと,ホームページにアップして終わってしまうのは極めて残念な感じがいたします。
【荻上座長】  どうもありがとうございました。今,幾つかのことをお話しされましたが,いかがでしょうか,関連して御意見があればお願いいたします。
【小林(治)委員】  よろしいですか。
【荻上座長】  どうぞ。
【小林(治)委員】  4ページのところなのですが,この報告書の中で,インターンシップの更なる推進や,適正なインターンシップの普及を目的にこの協議会を作ったとすれば,インターンシップの質的な充実という面については様々書いてあると思うのですが,この方策で本当に量的拡大ができるのかどうかということは疑問視をしております。
 そうした中で,5のところの(4)のインターンシップの実施に係る負担の軽減というところなのですが,統一フォーマットを作るだけでは負担軽減につながらないと思っております。先ほど最初に話題になりました調査研究の概要版の資料1にありますとおり,企業の課題は何なのかというと,社内調整が難しい,社内の人員や実施場所の確保が困難であるということで,人手不足なのでなかなか受け入れられないということを言っていると思うのです。そのような状況で評価フォーマットを検討したということだけで負担が軽減されるものではないと思いますので,抜本的に,企業,学生,大学,それぞれについてどういうような負担の軽減をするのだということをしっかり書いていただければと思っております。
 以上です。
【荻上座長】  ありがとうございました。
 専門人材の育成等については,加藤委員,何か御発言ございませんか。
【加藤委員】  回ってきましたね。はい。手掛けてきたので,それなりにお話ししてもよろしいんですが,その前に文部科学省に確認したいのですが,取りまとめは年度末でございますよね。方策を出せば,当然次年度に向けて検討するということが実態だと思うんですが,予算的措置はどのようになっているんですか。それぞれお金の掛かる話でもあるなと思いながら読ませていただいているところです。
【福島専門教育課企画官】  当然の時期として年度末にまとめたうえで,またその次の年度の予算,次の要求の時期にまた来ますので,当然我々からすれば,予算につなげられるものはつなげていきたいという考えで書かせていただいているというところでございます。
【加藤委員】  なかなか読み取りにくい表現で,予算的措置は十分ではないにしても,あるということでよろしいのでしょうか。例えば,協議会の充実とありますが,それぞれの協議会に横でつながってくださいとお願いすることについては,やはり国としての役割もあろうかと思います。それはやはり予算的措置も必要だと思うんですが,例えばこれ1つ取って,予算的な裏付けというものは可能でしょうか。
【浅野専門教育課長】  まさにこちらの会議で具体的方策をまとめていただいて,それを受けて我々も財務当局と折衝するという形になると思います。
【加藤委員】  なるほど。では,折衝力に期待して,できるだけ具体的な方策をまとめるというのが,この会議のあるべき姿だと思いますので,ここから先は遠慮なく言わせていただきます。先ほど松高委員の言われたいわゆる専門人材について,専門人材の研修は,以前の産業界ニーズの委員会から派遣された形で私は確かに取り組んでまいりました。ずっと一貫して申し上げたのは,松高委員の言われたとおり,外から呼んでくることを意味がないとは言いません。過渡的なものとしては仕方がないというか,そういう時期もあろうけれども,最終的には内発的に,専任のテニュアの教員,専任の職員さんの中から専門人材を育成しなければならないということを掲げて研修会をやってきました。
 なぜならば,これは全てセットですが,カリキュラムの中にきちんとインターンシップが位置付けられている。これをもし世界標準とするならば,ありとあらゆる先生方がインターンシップにも通じていなければならない。つまり,いつでもできるような状態になっていなければならないわけです。ですから,教員もある意味ジョブローテーションがございますし,職員はまさしくですが,一時期であってもきちんと手掛けて,またぐるっと回って担当する時期が来たときにはしっかりとできる。つまり,総掛かり,全員でいつでもできるような状態にしておかなければ,これはカリキュラムの中にどかんとインターンシップが置かれないということになるわけです。
 そうしますと,いくつか関係した重大な懸案が出てきます。一番の懸念は教員の評価です。現在,我が国の大学教員は,私の知る限りは,ほぼ100%研究評価です。教育を一生懸命やればやるほど,学生たちが就職指導などで研究室に押し掛けてきて,研究をやる暇がない。自分の首を絞めてしまうという,こういう現状があって,残念ながら,熱意,気持ちはあるんだけれども,教育にこれ以上力を入れられないと尻込みしてしまっている先生方は多々おられます。教育評価を前面に出しているようなところはレアケースであって,ほとんどの大学が研究評価一本です。
 この研究評価に教育評価を交えていくというのは,それぞれの大学の自助努力というようなレベルではなくて,よその国ばかりがいいとは言いませんが,先駆的な事例を見れば,これはやはり国なり州なり,教育が重要であるという指針を出すところから始まっている。日本もやはり倣うべきところは倣うべきだというふうに思います。
 さらにもう一つ,この委員会で申し上げるべきものかどうか分かりませんが,教育評価とセットになる動きの中で,着目すべきは大学の種別の問題があるんですね。よく言われるミニ東大方式という,我が国は800以上の大学が,東京大学,京都大学以下全て同じ認可で同じ方式でやっています。ですから,大学の先生一つとれば,皆研究者だと思っているわけです。しかも,評価が研究一本ですから,当然大学教授,准教授は,私は研究者であって,産学連携教育というのはサブワークであるというような意識になるわけです。
 全ての国がとは申しませんが,例えばオーストラリアで大学進学率が96%,内訳は,我が国で言えば,高等職業訓練校です。だから96%まで持っていっているわけです。そこで働く先生方は,シンガポールで聞いている限りは,研究評価ではなくて教育評価一本なんですね。ですから,教育を一生懸命やれば,学部長になり,学科長になり,研究科長になる。こういう組織を,大学が自律的に考えてくださいというのは,とてもこれは無理な話です。社会システムの大きなところとこれは絡んでくる問題ですので,方策について,一つ一つばらばらにお取り組みになるというよりも,文部科学省さんがどこかでえいやと英断を下すべき課題だという認識は持っていただきたいと思います。
 (1)の届出制度については,私は是非ともこれを始めていただいて,しかも発展させていただきたいと思います。情報社会ですからウェブで載せればいいので,余りお金も掛からないのはありますが,大学名,あるいは個人名などが入りますと,協力されている企業もそうですが,一種の国の認証が与えられることになります。GP時代に任期制でものすごく一生懸命頑張って高等教育の中で産学連携教育,インターンシップを支えた先生方,多くは任期が切れて,大学を離れてしまいました。大変もったいない。その英知がテニュアの大学の専任の先生方や職員に十分伝わらなかったという苦い経験がございます。是非,今,一生懸命取り組んでいる大学,学部,学科,研究科,そしてその先生,届出をできる限り出していただければ,その先生方や職員たちの大いなる励みになりますし,何が優れているんだということにつながってもいきますので,もしかすると,それが教育評価にもつながることになるかもしれませんので,できるものからやっていくということからいうと,(1)は,私は個人的には非常に強く期待するところです。よろしくお願いしたいと思います。
【荻上座長】  ありがとうございました。これも一種のGPですね。
【加藤委員】  GPですね。
【荻上座長】  はい,どうぞ。
【松高委員】  インターンシップの実践の表彰について,経産省の人材室ともキャリア教育アワードの中にインターンシップの表彰を入れてもいいんじゃないかという話をしたこともあったんですけれども,具体的な実現には至りませんでした。表彰されるのはいいんですけれども,もう少し地域のインターンシップ協議会をきちんと育てるという意味もそうですし,地方創生のインターンシップもそうだと思うんですけれども,やっぱり地域の中で相互評価,例えばカナダにCAFCEというコーオプ教育をやっているカナダの全国的な組織があって,その中でお互いにプログラムのチェックをし合って,その組織で認定している,認定していないということがあります。そこは相互にチェックし合って,ここはもっとこういうふうにした方がいいのではないか,ここはできているというようなことを自主的にやっていくと,おそらく地域のインターンシップ協議会というのも力が付いてくるし,それがあると地方創生にもつながってくると思います。
 ですので,表彰的なものもいいんですが,お互いに高め合っていくみたいな,何かそういう仕組みの方がインターンシップは非常になじむような気がいたします。どうしても表彰は一発勝負みたいな,その年度はやったんだけど,その前後はどうなのかというようなことで,ミスリードしていくようなプログラムがあるような気がするので,もう少し地道にやっていくということですね。
 それと,専門人材なんですが,専門人材も現場でやっている方だけではなくて,よく我々のところにも来られるんですけれども,例えば地方のそんなに大きくない私立大学のキャリアセンター長にいきなりなったような先生とか,インターンシップの責任者になったような先生からすると,何をどうしたらいいか分からないわけです。地域とのネットワークも張っていかなければいけないし,どうしてもいいか分からない。しかし,何か変えていかなくちゃいけないという問題意識が非常に強い。そういう先生方が今できることとすれば,研究会やフォーラムに参加して,自分で勉強するなどするしかなく,ちょうど我々が専門人材の研修会をやりますというと,本当にわらにもすがるような思いで来られる。終わると,自信を持って,これで学内も説得できるし,地域も説得できるし,学長も説得できるという感じで帰っていかれる。そういう方を支援していかないと,地方で局地戦的に,ゲリラ戦でやっていても,うまくいけばいいかもしれないですけど,失敗すると自爆してしまうわけです。そこをサポートしていけるような仕組みにしていかないと,特に,都市部は大丈夫だとしても,地方は非常に厳しいのではないかという感じがします。ですから,この辺の5,6というのをセットで,パッケージでプログラミング化すると相乗効果で回っていくのではないかと思います。
 あと,協議会で,補助金とか人のお金を頼りにしてやっていると,そのお金がなくなったときに組織がなくなっていくという例がたくさんあったと思うんです。ですから,自分たちでお金を賄っていくというような組織作りを目指していかないといけないと思うんです。自主財源も含めて自立化していくような形での協議会をやっていかないと長続きはしないかなという気が非常にします。
 
【荻上座長】  どうもありがとうございました。GPというと,補助金を伴うものが多かったと思いますが,しかし,補助金を伴わないGPというのもありましたね。
【加藤委員】  グッドプラクティスですね。語源は。
【荻上座長】  文字どおりのグッドプラクティス。大学は何となくGPというと補助金が取れるというふうに思っていた節があったかと思いますが,必ずしもそうでないものもあったと思います。文科省の方としても,そう次々と予算が取れるというわけでもないので,補助金は付けないけれども,いい取組は大いにPRして,ほかの大学にもいいものは取り入れてもらいたいという,そういう趣旨の取組を今まで行われていたと思いますが,インターンシップもそういうやり方も必要でしょうね。
 いかがでしょうか。ほかの方。どうぞ。
【門間委員】  このインターンシップの実施に係る負担の軽減についてなんですけれども,実際に私どもが運営している上で一番の負担が,先ほどのアンケート調査にもありましたように,企業内での受け入れる人材がいないということと,プログラムを作れる人がいないということが言われているんです。大学に関して言われるのが,マッチングする,コーディネートする人がいないということを言われます。それがあって,実は石川県で私たちの協議会ができたときに,マッチングを一手に引き受けること,プログラムを作ること,企業の開拓をすること,これをやってまいりました。やはり石川県の中で参加する企業が増えたという中で,この3つの点をやってもらったことが非常に大きかったというのは言われます。そうした中で,実際の企業にとっての負担の軽減とは何かといったときに,プログラム作成を支援してくれるですとか,そういった専門家を派遣してくれることですとか,講習会を実際に運営してくれることということが企業にとっての負担軽減かと思います。
 あと,大学にとっても,先ほど先生の事例にもあったように,突然キャリアセンター長になられたような方ですと,どうしていいか分からないということで,やはりお話を聞きに来られたりします。そうしたときにマッチングの仕組みをどう作っているのかとか,自分たちの地域でやっている機関はないかということを問われたりします。ですので,そういったマッチングの方法を,一般的にこういうのがありますよという紹介をするですとか,あとはこちらにもありますように,各地域にあります協議会で何をしているかという紹介をしていただくだけでも,おそらく地方の大学にとっては支援につながるのではないかと思います。
 あと,専門人材にも絡むんですが,例えばそういったときに,私どもの石川県ですと,その協議会で実はコーディネートできるのは私しかいないんです。そういった人をどうやって育てていくのかとか,どういう講習をしたら次の人材が育つのかというのを,いつも県の方でも言われるんですが,先ほど先生のお話にもあったように,そういったいろいろなキャリアですとか,経営ですとか,そういった要素をみんな学んでいるかというと,たまたま大学院でそういうのを学んでいる人,興味がある人をスカウトするということが一番の近道なのかなと自分自身の進路を見ていても思うんですが,なかなか,そういった後進を育てるということも課題の一つなのかなと思っています。
 以上です。
【荻上座長】  ありがとうございました。では,石川県の取組なども是非グッドプラクティスとしてほかの県にも知ってもらって,それぞれの県にふさわしいような形で進めていただけるといいですね。
 いかがでしょうか。できるだけ皆さんから御意見をいただければと思いますが。まだ御発言をいただいていない委員の方は,どうぞ御遠慮なく御発言いただきたいと思います。
 それでは,5,6については,ひとまずこのあたりということにして,最後に7,インターンシップと就職・採用活動との関係について,事務局から説明をお願いいたします。
【福島専門教育課企画官】  資料の5ページをごらんいただきたいと思います。7というところでインターンシップと就職・採用活動との関係についてとしております。三省合意の方でどう書いてあるかというのをまず書いていますけれども,インターンシップと称して就職・採用活動開始時期前に就職・採用活動そのものが行われることにより,インターンシップ全体に対する信頼性を失わせるようなことにならないよう,インターンシップに関わる者それぞれが留意することが重要であるとされております。
 インターンシップと就職・採用活動との関係につきましては,インターンシップで取得した学生情報を活用したいなどの要望もございます。けれども,就職・採用活動の早期化,あるいは長期化につながるようなことは避けるべきであると考えております。そのため,現在の就職・採用活動時期を前提とした上で,インターンシップが就職・採用活動そのものとして行われることのないようにするということが重要だろうと思っております。
 一方で,今後もこの問題については,関係者間で中長期的な検討をしていくということが必要ではないかということを書かせていただいております。
 以上でございます。
【荻上座長】  ありがとうございました。
 それでは,7に関連して,御質問,御意見等ございましたら,どうぞ。
【高橋委員】  よろしいでしょうか。
【荻上座長】  はい,どうぞ。
【高橋委員】  この7だけではなくて,少し前の方とも重なる部分が出てきてしまいますけれども,お話しさせていただきたいと思います。
 我が国のインターンシップの在り方を考える際には,やはり就職・採用との関係を抜きには,そもそも概念の整理も出来にくいのではないかと思います。先ほど, 3ページの4のところで,インターンシップの在り方について御提案もありましたけれども,私が理解するところでは,今の活動開始時期を規定しているような枠組みの中で行われているものを前提に考えた場合に,活動の開始前に行われるインターンシップと活動がスタートしてからのインターンシップは全く違うと思うんです。
 ところが,それを一緒くたにインターンシップの在り方としてまとめるのは非常に無理があるのかなという印象を持ちました。資料2-3でいろいろと概念的に整理がなされているようにも見受けられましたけれども,活動の開始がスタートした以降のインターンシップというのは,直接的に採用と直結して行うことがより有効というふうに考えられますし,そういう意味での整理の仕方もあるのではないかと個人的には思っていました。そうした中で資料2-3を見ていると,就業体験を伴わずにインターンシップと称している活動の防止ということを目的に今回整理をされているようですが,私どもが広報活動の開始を3月1日に遅らせたことによって実態としては,2月にショートタームのインターンシップが激増しているわけです。そういう実態がある中で,既にそういう形で就業体験を伴わない活動がものすごく日本全国で行われている中で,それを予防するというのはなかなか難しいというような気がいたしております。
 そういう観点から見ても,資料2-3の2ページ目のところにインターンシップと単位型インターンシップ,これは私の整理では,就職活動の開始前のインターンシップをあえて整理するならばという意味で見させていただくと,インターンシップというのが就業体験ありというと,実務的には,「あり」というのはどういうことなんだろうと思います。1日なのか,2日なのか,3日なのか,日数は分かりませんけれども,プログラムの間に,例えば1%でも就業体験が入っていればいいのかとか,そういうすごく狭いというか,そこばかりが気になって,トータル100時間の中で1時間だけワークショップ的に課題解決を考えようみたいなのがあれば,あとは自由に何でもいいというふうに裏読みされかねない危険性もあるのではという気がいたしています。大学等の関与もまた難しいですよね。今,大量のプログラムが実施されている中で,大学のどういう方が把握するのか分かりませんが,特定の部署の方が全てのインターンシップ,とりわけ大規模な大学になれば,ものすごいプログラム数×大学生数分の情報を管理することがそもそもできるのかという疑問が生じますし,ここにあるように,例えば実習における評価票を提出してもらう。受け入れた企業が学生さんを単位以外で評価するというのは,まさに就職活動に直結していきかねない可能性を秘めているのかなという気がいたしております。そのようないろいろな危険性を考えていきますと,今説明いただいた5ページの,インターンシップが就職・採用活動そのものとして行われることのないようにするというのが本当に担保できるのかというところが非常に疑問と感じたというところであります。
 私からは以上でございます。
【荻上座長】  どうもありがとうございました。今の点についてはいかがですか。事務局から何かコメントはございますか。
【福島専門教育課企画官】  今の委員の意見も踏まえて検討したいと思いますけれど,最後の評価のところについては,例えば,文部科学省でもインターンシップを実施しておりますけれども,実際に評価をして,大学を通して学生に返しておりますが,だからといってそれを採用につなげているかというと,そこは切り離してやっておりますので,御懸念があるというのは十分理解をしておりますけれども,そういう形でやっているということです。
【藤巻委員】  よろしいですか。
【荻上座長】  はい,どうぞ。
【藤巻委員】  今の点に関連して,私どもは,今年度から独自のインターンシップを始めました。それはまさに骨子案で整理してある,キャリア教育の観点から学部1・2年生向けの低学年次のインターンシップであります。期間も少し長めに取って大学が単位化することを必須にしております。そういう意味から,私どもが目的に置いたことは,まずは,こうしたインターンシップによって,企業が参加学生への評価をきちんと行って,それを学校と共有する。そして学生はインターンシップによる気付きを得て学校に戻るわけですから,その気付きを教員がきちんと指導して学修に励むよう導くことで,学生は資質・能力を高めて卒業して欲しいという,こういう流れを期待して実施したわけです。
 一方,現実問題として,今の御意見のように,インターンシップと採用との関係をどう整理するかというのは,我が国独特の新卒一括採用というシステムがある中では重要な議論です。そして,申し上げたように私どもは,純粋に教育的効果を期待してインターンシップを実践しているわけで,学生の評価は就職のためではなく,大学にフィードバックして,それを受けて教員に責任を持って指導していただくという考えです。
 インターンシップに何年生で参加するかによって相違もあり,学生から見れば就職との時間軸が近いインターンシップなのか,そうではないのかということもあると思います。なかなかここは軽々にばっさり整理するというわけにはいかない,様々な事情なり,環境があるわけです。
いずれにしても,最も留意すべきことは,学生のためになるような仕組みを作っていかなければならないということです。そのために知恵を絞るということで,我々はこの会議で議論し,政府もそういう認識を共有していると期待していますので,ここはもう少し議論を詰めて良い形のものを世に問うていきたいと思います。
【荻上座長】  どうもありがとうございました。はい,どうぞ。
【深澤委員】  きょうは途中からなので前半の議論が分からなくて申し訳ないんですけれども,今,藤巻委員がおっしゃったとおり,インターンシップを実際に受けるのが学生だと思いますので,まだわずかですけど時間もありますので,最後まとめてこれを公表されたときに,学生が見て分かるというものを何らか工夫すべきじゃないかなというのを私は強く思います。
 この会議でこれだけの有識者の方が集まってもなかなかすっきりとした議論ができないということは,ましてや学生がインターンシップとは何かということについて理解するには到底至っていない。なので,様々な情報の中で学生が右往左往しながら,結局それが就職活動に結び付いてみたり,あるいは今藤巻委員がおっしゃったように,例えば低学年次の本来の意味のインターンシップというか,そういう形で明確に分けられるのかどうか分かりませんけれども,いずれにしても,学生から見たときに,今後,インターンシップはこういうふうになっていくんだということについて,できる限り分かりやすく説明ができる結論に持っていかないと,ずっとこうした議論が延々と続くことになるだろうと思いますので,是非そこを,まだ時間も若干ありますので,よろしくお願いしたいと思います。
【荻上座長】  ありがとうございました。きょう頂いた御意見を踏まえて,また整理をして,次回以降の議論につなげていきたいと思います。とはいえ,年度内に一定の結論を出さないといけませんので,時間がそれほどあるわけではありませんが,せっかくこれだけのメンバーでこれだけの議論を重ねてきましたので,インターンシップの推進につながるような提案を是非したいと思います。
 いかがでしょうか。大体御意見は頂けたということでしょうか。
 それでは,まだ若干予定した時間まであるかと思いますが,本日の議論はここまでということにしてよろしいでしょうか。
 それでは,本日頂いた御意見を踏まえて,資料2-1に肉付けをしていただいて,次回の議論にまた生かしていけるようにしたいと思います。
 それでは,事務局から今後の予定等についてございますか。
【福島専門教育課企画官】  今,座長からお話がありましたけれども,きょうの議論も踏まえまして,次は3月になると思いますが,会議を開催して,引き続き検討したいというふうに考えております。日程,時間等につきましては,詳細は追って調整させていただきますので,よろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。
【荻上座長】  それでは,これできょうの会議は閉会にしてよろしいでしょうか。
 では,どうもありがとうございました。

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-- 登録:平成29年03月 --