独立行政法人日本学生支援機構の在り方に関する有識者検討会(第4回) 議事録

1.日時

平成24年9月12日(水曜日) 14時~16時

2.場所

文部科学省3階 3F2特別会議室

3.議題

  1. 検討会報告書(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

石原委員、大本委員、新野氏(大森委員代理)、加藤委員、木谷委員、小林(雅)委員、小林(光)委員、谷口委員、堀委員、前原委員

文部科学省

松尾学生・留学生課長、保立学生・留学生課長補佐、辻学生・留学生課長補佐、大川学生・留学生課長補佐、森山学生・留学生課長補佐

オブザーバー

髙塩理事長代理(日本学生支援機構)、月岡理事(日本学生支援機構)、米川理事(日本学生支援機構)、関口学生生活部長(日本学生支援機構)、山田日本語教育センター長(日本学生支援機構)、藤江政策企画部長(日本学生支援機構)

5.議事録

【谷口主査】
 全員おそろいですので開催させていただきたいと思います。今日は第4回でございますが,よろしくお願いいたします。
 今日も日本学生支援機構の関係者が陪席しておりますので,ご承知おきいただきたいと思います。
 それでは,議事を始めるに当たりまして配付資料の確認を事務局よりお願いしたいと思います。

【保立学生・留学生課長補佐】
 配付資料につきましては,議事次第の配付資料のところにあるとおり,資料4つと参考資料,それから,机上資料となっておりますので,議論の途中でも過不足等がございましたらお申しつけください。
 以上です。

【谷口主査】
 では,議事に入りたいと思います。前回の議論を踏まえまして作成いたしました,この報告書案について御議論をいただきたいと思っています。今日は最後でございますので,必ずお一人ずつ御発言をお願いしたいと思っています。前回は時間の関係もありまして,行革の視点からの議論を十分に深めることができなかったというのは,これは議長の責任だと強く感じております。
 それで,検討会の置かれた経過なのですけれども,この独立行政法人の改革の趣旨をもう一度きちっと立ち返って,この最終報告書は機構の組織の在り方について見直すべき点はないかという,この行革の問題意識に応えるものでなければならないと考えていますので,今回,事務局のほうから説明をいたしておりますが,その行革の問題意識に応えるという立場から,もう一度議論を整理いたしまして,今回,最終報告書の案というものをつくらせていただきましたので,御説明をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【松尾学生・留学生課長】
 それでは,事務局からお手元にあります資料1,資料2,それから,参考資料で,これは今回の議論とは別でございますけれども,つい先週,概算要求が固まりまして概算要求させていただきましたので,高等局の予算ということで参考資料をつけさせていただいております。私からは資料の2に基づきまして御説明をしたいと思います。
 谷口座長からございましたように,行革の観点に立ち返ってしっかりと記載をするというようなことで報告書の案を作成させていただいております。委員の先生方には事前に見ていただいておりますので,それにつきましてのコメントも反映させていただいた形になってございます。報告書のつくりでございますけれども,基本的に行革の観点での事務・事業の見直し,それから,統合を含めた体制の在り方についての検討ということでございますけれども,それを行うに当たって政策的な意義と機能強化ということは,例えば他の法人,他の主体と事業を分けたとしても,それをうまく連携することによってしっかりとした政策的な意義を出すという観点が必要かと思っております。
 そして,特に学生支援につきましては,現在,経済的な困窮度が高まる中で,学生をしっかりとした形で国,社会,それから,地域が支えるというメッセージをしっかりと出していくということは明確に打ち出した上で,組織の在り方,コストの削減をどう図るかというようなことの視点からと思ってございます。本報告書の発端でございますけれども,主査からございましたように行革の観点からの発端でございますので,そこを主眼に置いた報告書としてございます。谷口先生,小林先生におかれましては,各ワーキンググループにおいて種々議論いただきまして,その報告書をもとに作成してございます。意義でありますとか,そういった点はエッセンスをいただきながら,十分に各ワーキンググループの報告に記載がありますので,そのエッセンスを盛り込みながら,行革的な視点をクローズアップさせたような報告書ということとさせていただいていております。
 先ほど申し上げましたように,コスト削減ということが一番大きな今回の課題ではございますけれども,さはさりとて政策的な意義と機能強化,これは他の機関との連携も含めた機能強化を目指して,いかに社会的なコスト,それから,機構としてのコストを下げるかという観点からの報告書にしているという点でございます。
 それでは,資料2でございますけれども,ページをめくっていただきまして目次,つくりでございますが,1ページを御覧いただければと思いますが,報告書のつくりでございますが,5章プラス「おわりに」の6章からなってございます。「はじめに」というところでは,機構の概要,それから,今回の検討の経緯を記載し,先ほど冒頭に申し上げました学生支援についての在り方,社会的なニーズについて第2章で,そして,今,現状での機構の行っている3事業についての事業の概要,それから,4.で機構の機能整理ということで事業の見直しの視点等々について記載をし,そして法人の,それを踏まえた形での法人の在り方についてを第5章で記載をするというようなつくりにしたいと思ってございます。
 お時間を15分ほどいただいて簡単にポイントだけ説明をさせていただきたいと思います。資料をめくっていただきまして2ページ,3ページでございますが,これが第1章,「はじめに」ということでございます。1.の概要,これは設立の目的を記載してございます。また,業務の概要といたしまして,現在行っている奨学金事業,留学生事業,それから,学生支援事業ということで,その規模等々について記載をしてございます。また,今般の検討の経緯といたしまして,独法改革における議論ということで2.に記載をし,特に独立行政法人機構においては3ページの上にありますように,まずは奨学金事業について金融事業とのかかわり,それから,大学等支援法人との組織統合についての指摘がなされ,それを踏まえた形で1月20日に閣議決定がなされたという点,そして,今回,この議論を行うという点ということで,今回,これが開かれているという経緯を書いてございます。
 本文でございますが,4ページを見ていただければと思いますが,機構に求められる役割ということで2点,学生支援についてということと,その中における機構の役割について記載をしてございます。エッセンスだけなので少し飛んでいるところがございますけれども,学生支援については一連記載してございますが,特に今,高等教育段階での進学率が約8割を超えているということで,従来の低進学率の時代と比べて多様な学生が学んでいるということで,それを支えるためには経済的な支援,生活的な支援を総合的に取り組まねばならないということ,その中において機構の果たす役割を2.に記載をしたというところでございます。ここではさはさりながら,事務・事業の在り方をしっかりと社会情勢に応じて見直しをしていくことが必要であるということを記載してございます。
 5ページ以降,5,6ページが機構の行っている今の事業の現状ということになります。1.においては,社会状況の変化に応じた事務・事業,これを見直ししながらいくということでございまして,学生の修学環境において生じる問題が現在,複雑,輻輳化しているという点を記載し,そういった学生の抱える困難な問題に対応するためには,従来型の課題,個別型の対応ではなくて,全体的な視点からとらえることが必要であろうということでございます。いわば総合的に実施することが必要ということでございまして,現在行っている奨学金事業,それから,留学生事業という経済的な支援に加えて,それとうまく密接した形で総合的な事業の実施が必要だというようなことをここで記載をしてございます。
 2.以降が各事業のそれぞれ狙いと現状ということでございます。(1)の奨学金事業においては,これは言わずもがなでございますが,安心して勉学に励むことの重要性,それから,近年の授業料の高騰,それから,経済的な悪化を背景とした学生への支援の必要性等々について記載をし,海外との比較において奨学金事業の重要性について指摘され,かつ近年は給付型の支援を望む声があるという背景的な説明をしてございます。また,現在行っている貸与型の奨学金について言えば,回収を強化するということが喫緊の課題であるというようなことを指摘しているものでございます。
 めくっていただきまして6ページでございますが,留学生支援についての現状と課題でございますけれども,これについてはグローバル化する社会の中で人材育成の重要性,それから,大学等の国際化の重要性,それとの連携の重要性をうたいつつ,現状で留学生の数が若干減っているということを背景として,積極的・戦略的な留学生交流を進めることが必要である旨を記載してございます。三番の学生支援でございますけれども,これにつきましては,複雑化している社会の中で国,それから,各機関,機構の中の各事業との連結性を強化しながら,より一層密接に連携することによって,求められる社会のニーズに適応していこうというような観点からの記載でございますが,基本的には学生支援については大学等において適切に対応すべしと。
 ただし,一方でこれだけ輻輳化している社会の中で大学が一つの大学ではなかなか困難な課題については,例えば障害学生とか,そういった固有のニーズのある学生については全体で支えていかないといけないというような趣旨で記載をしてございます。それらを受けた形で現行の授業の枠を超えて,各種の支援策を有機的に体系づけていくこと,それから,各事業の有機的な連携とともに,外部の機関ともしっかりと連携をしながら政策効果を上げていくことが必要だというような形でまとめさせていただいているところでございます。
 第4章でございますが,これが機構の各事業の見直しのところでございまして,7ページから15ページまででございます。ここについても二つの視点から記載をしてございまして,1点目は全体の見直しの視点,それから,各事業の機能の在り方ということで記載をしてございます。
 まず,一番目の機構の機能の見直しの視点でございますけれども,これはこれまで第3章で述べたことをある程度まとめたような形でございますが,社会の状況の変化に即した検証,整理をする必要があるということ。それから,行革の観点から各事業,事務の見直しを行い,厳選・集中をするということ。それから,これは言わずもがなでございますけれども,社会全体の効率化,これは機構の効率化だけではなくて,社会的なコストをいかに下ろしながら政策的,機能的効果を上げるという観点から,他の主体との整理,見直し,それから,いろいろな事業との親和性に配慮して移管,連携を進めることが必要だという大きな見直しの視点を記載し,そして,国と民間との在り方,それから,大学との関係の在り方,それから,社会全体の在り方というようなことで記載をしてございます。
 特に国や民間との関係においては,機構は国がみずから実施することになじまない執行事務,そして,一方で民間に委ねた場合なかなか困難な事務,これを担うというような全体の方針を書き,そして,大学等の関係においては学生支援を含めて大学が一番近いところで行うべきなのだけれども,その大学全体の問題状況を把握したり,先進的な取り組みを共有したり,大学が個別事務ではなかなかできないところについて支援をしていくというような在り方について記載をしてございます。
 社会全体の在り方について申し上げますと,8ページにございますように社会全体としての業務の効率化,そして社会的コストと機構における行政コストの最小化を図ってコスト削減を図りつつ,全体の見直しを図るというようなことを言ってございます。また,機構内の業務の資源配分の在り方についても適切に行うべしというようなことを記載してございます。
 二番目以降,これが,奨学金事業,留学生事業,学生生活支援事業,それぞれの見直しの視点でございますけれども,それぞれ事業につきましては,その事業の特性,それから,今後の在り方,それを踏まえた形でのこれまでの取組,そして推進体制のあるべき姿というような項目で記載をしてございます。まず,奨学金事業でございますけれども,8ページの下でございますが,事業の特性といたしまして,この奨学金事業は金融事業の一面ももちろんあるわけでございますけれども,純粋な民間の金融とは異なって,所得の低い家庭を優先的に無収入の学生本人に対して貸付を行う。そしてまた,学業成績を含めて適格認定を行う教育的な視点から行っているという点。それから,返還免除でありますとか,返還猶予,減額返還といった教育的な視点を行っているということを記載させていただいております。
 二番目の今後の在り方でございますけれども,現状,貸与型でございますけれども,例えば返還免除の拡大,あるいは給付型を望む声,そういったことがございます。そういったことも含めて諸外国の例もとりながら,全体の枠組みを構築していくということ。それから,貸与は引き続き行っていくわけでございますが,事業の継続的な仕組みづくりも重要ということで,貸与は近年,平成11年以降,グッと伸びてきているわけですけれども,それに合った業務体制の見直し,それは外部委託も含めた見直しをすべしというようなこと,それから,いろいろなお金の徴収の仕方等々についても検討すべき点を記載してございます。いずれにしろ,大学進学率が50%を超える中で,いかに長期的な視点を持って,この奨学金事業が成り立っていくのかといった検証・検討をする必要があるということを記載してございます。
 それを受けてこれまでの取組について,3,9ページの下に記載をしているところでございまして,2年前,文科省,機構自身による検証ということで行わせていただきました。当時座長でいらっしゃいました堀委員を中心にご協力いただき,検証も行わせていただきましたので,それらを踏まえながらしっかりと見直しを図っていくというようなことを記載させていただき,かつ,これまで取り組んできた具体的な事項として10ページの上でございますけれども,具体的にはということで,これまでの取組を記載させていただいております。例えば個人信用情報の活用,法的処理の強化,それから,民間委託,サービサーの活用等々でございます。その上で回収率も高まってきているという点。ただ,一方でまだまだ返還できる人とできない人との見極めの必要性ということで,そこら辺の調査・分析,これの必要性を記載させていただいているところでございます。
 それを受けた今後の推進体制ということでございますけれども,主体との関係,それから,公的奨学金の実施ということで記載をさせていただいておりまして,10ページの中段以降でございますけれども,さまざまな主体の実施する奨学金との関係を踏まえて実施すべし,そして,また行革の視点から,前回,昨年からの視点で,民間の金融機関と一緒にできないかという議論もございました。今回,ワーキンググループでもヒアリングをさせていただいた点について,ここに詳しく書いてございます。
 先ほど申し上げましたように民間の金融機関,教育ローンにおいては,リスク管理の関係から債権回収を前提としているということ,それから,機構も債権回収は前提としているのですけれども,貸与する相手は無担保で返済能力の審査のない無収入の学生を対象としているということなりを記載し,そしてまた適格認定であるとか,返還猶予,減額返還といった教育的な視点を踏まえてやっているというようなこと等々について記載をさせていただき,他の主要国においても奨学金事業というのは公的な機関が実施しているというようなことについて記載をさせていただいているところでございます。ただ,一方で回収であるとか,そういったものについては民間の手法を最大限取り入れるというようなことを記載させていただいております。
 11ページの中段に,その上での今後の在り方でございますが,外部委託を最大限活用するということ,これまでもやってきてはいますけれども,もう1回,しっかりと見直しをし,調査・分析の部分でありますとか,あるいは一方でこれからマイナンバー法が入ってくると大きな業務の見直しがあるかと思います。そういったところでの外部委託の最大限の活用をしていくということ。それから,それが適切に行われているのかどうかということを債権回収検証委員会(仮称)でございますが,そういったものを設置し,第三者機関からのチェックも行うというようなこと。それから,返還者の実態の見極めの状況を行うというようなことを記載させていただいております。
 ただ,一方で在り方でございますけれども,奨学金の実施に当たっては現状で4千を超える大学等と連携構築され,また,予約採用が増えますと高校との連携が強化されます。また,債権の問題がありますので,そういったガバナンスが図られることにも事業運営上,留意が必要であるという留意点も記載をあわせしてございます。
 以上が奨学金の部分でございますが,以下,留学生の事業の部分でございます。11ページ,12ページ,13ページでございますが,まず,留学生支援事業の特性でございますけれども,グローバル人材の育成,それから,我が国,将来を支える基盤であるということを銘打ってこれまでの政府の取組について記載をしてございます。12ページ,この今後の在り方ということでございますが,これはあるべき姿ということで書いてございますが,留学前のプロモーションから卒後のフォローまで国として一貫してやるべき。
 ただ,これは全部機構がやるということではなくて,国としてやるということで,それで,日本人学生の派遣については,その障壁分析,それから,大学の国際プログラムとの連携,そういったものを促進しながら学生の派遣を慫慂(しょうよう)していくというようなこと。それから,学生の受け入れに当たっては日本の魅力のアピール,それから,他の機関との連携等々,それから,来日した留学生がきちんと学べるような奨学金制度の充実,住居,日本語,それから,地域交流などの生活面のサポート。それから,そういった日本人学生と留学生との幅広い交流が必要であるというようなことを一般的に記載してございます。その上で受け入れに当たってはきちんと国を超えた人的なネットワークをし,留学生のきめ細かいフォローアップをすべきだというようなことを在り方として記載をさせていただいたものでございます。
 では,それを受けた形で機構においてコストカットをどうしてきたかというのを3,取組で記載をしてございます。例えば数年前の事業仕分けで言われました留学情報センターの廃止,これはネットに切りかえる。それから,海外事務所の他機関との共有化。これは一部タイで既に行われています。あと,私費外国人学習奨励費の運用の改善,それから,国際交流会館の売却。既に13館ありますけれども,7館を売却したものでございます。残り6館については建物の区分所有であるとか,土地が,地主が自治体であるといったことを踏まえて,現在,引き続き売却努力を行っているということでございまして,前回の閣議決定でも2年間,現行中期目標期間終了までに結論を得るというようなことになっているところでございます。
 そういったことを受けて推進体制,それから,機構の在り方について13ページに記載をさせていただいているところでございます。留学支援事業の推進体制でございますが,これは各大学において主体的に推進されるべきもの,ただし,一方で,それをしっかりと支援をし,促進し,そして環境面での支援をしていくというのが機構に担われた役割というようなことを記載してございます。また,いろいろなアクターがいますので,そのコーディネーション,連携促進を機能として担うべきというようなことを記載させていただいているものでございます。5の特に機構の在り方でございますけれども,第2ワーキンググループでいろいろ記載がございましたけれども,それをすべてここに記載するとなかなか活字が多くなりますので,検証を行うことが必要で,それで特にということで国際交流会館と,それから,そこに特出しをされていました日本語教育の在り方についてだけ記載をしてございます。
 特に国際交流会館につきましては事業仕分けにありますように,引き続き売却に向けた努力を行うということでございます。ただ,一方で,前項で申し上げましたように,6館についてはさまざまな自治体との状況がございますので,その調整を図りつつ,あらゆる手を使って,さまざまな手を使って仕分けの趣旨を追求するということで,例えば特に土地所有者である地方公共団体の売却,それから,大学等の関与の拡大,それから,日本人学生や研究者を含めた利用者の対象拡大,他用途への転用といった事業仕分けへの趣旨を踏まえてさまざまな手段を講じることとし,売却までの間は大学との関与を深めることなどにより,運営の効率化を図るというようなことで記載をさせていただいているところでございます。
 また,日本語教育につきましては,日本語センターが東中野にあるわけでございますけれども,現状,専門学校の方であるとか,多様な学生のニーズに応じた指導をしてございます。一方で,ここでも議論がございましたが,大学との関係や民間の日本語教育機関の動向もございますので,引き続き見直しを図ることが望ましいという記載をさせていただいているところでございます。
 最後,学生支援事業でございますが,特性につきましては一連説明をしてございますが,諸問題の多様化,それが複雑に絡み合っているというようなこと,それから,そういったものを踏まえた形で個別の課題への対応というアプローチではなくて,学生生活全体をとらえたアプローチが必要であろうというようなこと。それを記載させていただいています。また,これまでの行革の取組ということで,これも事業仕分けでさまざま言われた点について,研修事業,あるいは各種調査事業については重点化,厳選をしておりますし,研修事業については一部有料化を図っているということ。それから,学生支援情報データベースについて,また,「大学と学生」といった冊子についても廃止をしているという,これまでの取組状況を記載させていただいております。
 それを受けた形での推進体制と機構の在り方,機能の在り方でございますが,14ページの下でございますけれども,学生支援はまさにアクターである大学,それから,自治体,地域社会がそれぞれの立場から行って,社会全体で支えているというメッセージを学生に発していくことが重要であります。本来行うべきは大学でございますが,それをしっかりとした形で機構として,国としてサポートしていくというようなこと。したがって,機能の在り方といたしましても,各大学における効果的な取組や実施が望ましい。そういった支援体制の整備をして底上げをするということで,特に各大学における取組に限界があるというようなことについては,各大学の自主的な取組を促す必要のある課題,これに重点的に重点化をするというようなことを銘打ってございます。
 例えば就職支援につきましては,ここでもございましたけれども,いろいろなところでやっていますし,大学でもキャリアセンターが96%以上できてございますので,主体的な取組は大学に移行をするというようなこと。ただし,一方で現時点においては大学における取組の限界があるようなこと,例えば障害のある学生の支援であるとか,そういった先進的な事例を収集して専門的な知見をもって分析をするというようなこと,それに集中化をするというようなことをしたいと思っております。ということで,学生生活支援事業を一定の見直しをして,就職支援等は大学における主体的な取組に任せるように移行する。そして,固有のニーズのある学生の支援に重点化・集中化した上で,各種事業の延長ないしは一環として行う。あるいは国の業務として行うということも含めて見直しをするということでございます。
 特に学生支援につきましては複合化してございますので,各機関ないしは各事業と密接不可分に取り組む必要がございます。したがいまして,重点化・集中化した上で,例えば国であれば,いろいろな事例について大学の副学長会議を通じて国が提供するであるとか,あるいは奨学金事業,留学生事業の密接不可分に行うといったことで,行革の視点も見据えながら,政策的な効果と機能強化を図って一緒に行うというようなことで見直しが図れないかというような記載にしてございます。
 以上が4章まででございますが,それを受けた形で第5章,機構の組織の在り方でございます。ここにつきましては,閣議決定でもございました統合後の法人への統合,それから,事務・事業の一部移管を含めた在り方について記載をしてございます。まず,統合後の法人への統合でございますが,統合後の法人,入試センターと学位授与機構,それから,財形センターでございますが,今の予定では26年4月の統合になってございます。したがいまして,前章,第4章までの各事業の特性に留意しつつ,この機構の法人への統合については最終的に,まだそこの姿が見えておりませんので,当該法人の業務の体制,その状況を踏まえて検討するということで,前章の各事業の特性に留意しながら,今後判断をしていくというようなことにしたいと思ってございます。また,事務・事業の移管につきましては,第4章で記載をさせていただいておりますので,主なポイントだけを1,2,3というところで記載をさせていただいております。
 最後,17ページでございますが,機構のガバナンスというところで,冒頭で申し上げましたように,有機的な事業の実施ということで,機構内の有機的な事業連携,それとともに各機関との連携協力,これが重要であるというような視点をここに記載させていただいております。また,第三者による検証ということで,例えば17ページの最後でございますけれども,奨学金事業においては債権回収業務の第三者検証機関,それからまた業務全体の検証,改善,これが必要であるというようなことを記載させていただき,18ページに「おわりに」ということで締めさせていただいているというのが,今回の資料2の報告書の説明でございます。
 また,お時間をあと数分いただきまして,参考資料,高等局の予算について簡単にご報告をしたいと思います。先週の9月7日,通常より1週間おくれて概算要求を国として出させていただきました。機構のいろいろな在り方を見るときに国全体の状況がどうかということもございましたので,参考までにお手元に配付させていただいております。
 高等局の主要事項ということで,上に,6ページまでがその主要事項でございますが,奨学金事業におきましては,平成24年度,導入させていただいた所得連動返済型の無利子奨学金,この拡大等々含めて事業規模にいたしまして有利子,無利子を含めて914億円の増ということになってございます。特に有利子につきましては学年進行と言いまして,去年まで入った方がうまく進行したときの伸びだけの増でございますが,無利子につきましては,それに加えて新規の採用枠の拡大分,2万人を入れた3万6,000人増ということで,近年にはない増要求をさせていただいておりまして,これによりまして基本的に在学採用,予約採用を含めまして希望される学生のほとんどの方には貸与できるというようなことで考えてございます。
 そのほか,機構の事業ではございませんが,国立大学,私立学校の授業料減免の話,それから,2ページ目には大学のいろいろな強化策等々がございます。そして,ページをめくっていただきますと,6ページにはグローバル化ということで,6ページの上は大学のグローバル化の予算でございます。そして,後半のほうは学生の双方向ということで,留学生の派遣と受け入れということで,国費については別でございますけれども,その他は大部分,機構にお願いをしている部分でございます。
 そのほか,表が7ページ以降になってございますので,先生方,ご参考にしていただければと思いますけれども,特に全体の概要版に入っていない中で25ページを見ていただければ,私ども障害学生の支援について,国として4億円,新規で要求をさせていただいております。これは機構のほうでやっていただいております障害学生のネットワーク事業がございますが,それを一定程度想定しながら,大学の拠点化,それから,その取りまとめ,ないしは専門的な知識を有した機関,これは機構の可能性が一番高いのではないかと思いますけれども,そういったところへの事業ということで要求をさせていただいているというものでございます。
 以上が参考資料の主要事項でございます。細かい点はまた先生方に御覧いただいて,御質問なりいただければありがたいと思います。簡単ではございますが,資料の2と参考資料の御説明でございました。ありがとうございます。

【谷口主査】
 ありがとうございました。
 内容が全般にわたっており,これからいろいろ議論をしていただくことになると思いますが,その議論の進め方について私のほうから提案をさせていただきたいと思います。それで,章が6章までということでございますので,それぞれの章について議論を始めさせていただいて,その後また全体を通して御議論をいただくという形で進めさせていただきたいと考えています。それから,先ほど御説明がありました参考資料については,今回は議論の対象ではございませんので,ご関心があろうかと思いますが,それは割愛させていただくということにさせていただきたいと思います。
 それから,先ほど課長からこの本文の報告書について御説明がありましたが,もう一度私のほうから,若干補足をしていただきたい文言がございますので,16ページをお開きいただければと思います。その1.の括弧の統合後の法人への統合についてという中で,3行目のところなのですけれども,(機構の統合後の法人への統合について)というところに文言を入れていただければと思うのですが,第4章の題名でもあります「機構の機能の整理」という文言を両括弧でつけていただければと思います。更に続けて「の各事業の特性,在り方等に留意しつつ」という文言を入れていただいて,それで「最終的には当該法人の業務の体制」という文言につなげていきたい。もう一度申しますと,「統合については」というところと「最終的には」というところの間に「前章の機構の機能と整理」,これは両括弧でつけていただいて,「の各事業の特性,在り方等に留意しつつ」という文言を入れていただければと思います。
 それでは,今日は最後でございますので,できるだけ各委員からそれぞれの項目について御発言をいただくように時間をとっていきたいと思います。先ほど課長のほうから報告書について説明がなされましたが,これについて特に質問について,もしございましたら御発言をいただいて,順次議論を進めていきたいと思いますが,よろしゅうございますか。御質問をお受けしたいと思いますが,ございませんか。それでは,内容について審議をしていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
 それでは,第1章の初めということで,2ページと3ページをお開きいただければと思います。これは機構の概要,それから,今般の検討の経緯,要するに行革でなされた,この委員会の使命みたいな目的がそこに書かれています。要するに機構というのをこの機能を整理して,統合後の法人への統合,事務・事業の他の主体への一部移管とその具体的な在り方,これを検討するというのがこの検討会の目的でございます。これはそのような事実でございますが,何かこういうこの書きぶりで,事実を書いていますので,私はこれでよろしいかと思いますが,何かご意見がございましたら御発言を。それでは,これは事実でございますので,先ほど私が申し上げました点について,以下議論をさせていただきたいと思っております。
 それでは,第2章でございますが,機構に求められる役割についてということで,この学生支援と機構の役割というのがございますが,4ページでございますがお開きいただいて,これにつきましてそれぞれの委員から御発言をお願いしたいと思います。少し時間をとらせていただきたいと思います。では,委員のほうから順番に,どちらからでも結構ですが,では,前原委員から順番にお願いできますでしょうか。

【前原委員】
 全体には良いと思います。どうしても,行革の視点だけだとコストダウンの視点が強くなると思いますので,生産性向上という視点もほんとうはあって良いのではないでしょうか。教育の場合,生産性向上というとやっぱり,高等教育の質が上がるというのがポイントになると思うので,この学生支援でやっていることが高等教育の質を上げているということがどこかで検証できるか触れたほうがよいのではないかという感じがいたします。
 以上です。

【谷口主査】
 堀委員。

【堀委員】
 パーツ,パーツのほう。

【谷口主査】
 まず,パーツ,パーツで。

【堀委員】
 私としては,第2章に格別な意見はございません。全体のところでまた。

【谷口主査】
 そうですか。全体のところはまた議論させていただいて。

【堀委員】
 第2章は別に。

【谷口主査】
 個別にまず始めさせていただきたい。

【堀委員】
 これで結構だと思います。

【谷口主査】
 はい。では,小林委員。

【小林(光)委員】
 私もこのパーツについてはこれで良いと思います。

【谷口主査】
 そうですか。

【小林(光)委員】
 よくまとめていただいていると思います。

【谷口主査】
 どうぞ。

【小林(雅)委員】
 特にないです。

【木谷委員】
 私も特にありません。

【加藤委員】
 これで結構です。

【谷口主査】
 はい。

【大森委員代理(新野氏)】
 特にありません。

【谷口主査】
 はい。

【大本委員】
 結構です。

【谷口主査】
 では,石原委員。

【石原委員】
 基本的には良いと思うのですけれども,印象としては,その役割が複雑化していて重要性が増しているということが書いてありますけれども,じゃあ,どうしたら良いかということを方向が何かあったら良いかなと。私はこの場でもいろいろなところの連携というのですか,いろいろ機能,そうなったら,そこを効率的にやるにはどこかと連携するしかなくて,それが例えば具体的に言えば,もちろん大学だったら地域があるだろうし,あるいはNPOとか,いろいろなところがあるはずですよね。そういうところが少しニュアンスとしてあったほうが良いかなというのがこの印象です。

【谷口主査】
 はい。どうぞ。

【松尾学生・留学生課長】
 それでは,文言ですけれども,大学との連携であるとか,地域との連携とか,そのようなことを踏まえて教育の質を上げることによって,という役割を盛り込むような形で,つなげるような形で入れ込ませていただきます。

【谷口主査】
 はい。では,今,課長がおっしゃったようなことで,ここにつけ加えるということにさせていただきます。
 それでは,第3章でございますが,一つは各事業の現状みたいのが書かれていますけれども,この中で一つは奨学金事業,それから,留学生の支援事業,それから,学生の生活支援,そういう三つがございますが,これを総合的に実施していくということで,一番目は社会状況の変化に応じた事業実施の考え方ということがそこにざっくりと書かれてございます。それから,この三つの事業が総合的に実施をするということでありますので,あるいは有機的に実施をしていくということでございます。それで,二番目のところでは機構の各事業について,事業の現状というのが書かれているかと思います。
 先ほどもお話がありましたように,それぞれの大学,あるいは地域,それから,機構,大学が総合的に有機的な連携のもとにこの事業を行うということになろうかと思いますが,ここではそれぞれの事業については書かれていますが,総合的には先ほど申しましたように有機的な連携を図りながらという視点でございます。少し時間をとらせていただきたいと思いますが。
 それでは,各委員からご意見を賜りたいと思いますが,一番については考え方ということで,二番目はそれぞれの現状でございます。では,石原委員のほうから,2章について御発言をお願いします。

【石原委員】
 細かいことですけれども,留学生の支援事業も含めてグローバル化という話が移っているけれども,グローバル化社会で活躍できる人材の育成とありますけれども,多様な人材という,そういう視点がこれから非常に重要かなと思うので,一言入れていただくと良いかなと私は思うのですけれども。
 以上です。

【谷口主査】
 はい。では,大本委員お願いします。

【大本委員】
 第3章の2に,奨学金事業の広がり要因として,大学の授業料の上昇と経済的な厳しさがあげられていますが,これに加えて進学率が高まってきているというのがもう一つの要因として考えられます。18歳人口はどんどん減ってきてはいるのですが,高等教育機関に進学する学生はむしろ増えていますので,そのことをもう少し強調したほうが良いのではないかと思いました。
 それからもう一つ,留学生支援事業について,現状は海外に留学する日本人の留学する学生はどんどん減っているのですが,これに対して機構がやってきたことが有効だったのかどうかは,最後のまとめでは「積極的・戦略的な留学生交流の活性化のための方策が求められている。」としかかかれていません。減ってきたことに対し適切な措置がとられたかという点が,その後の方策にもつながってくるので,考え方としては必要ではないかと思いました。
 以上です。

【谷口主査】
 では,新野さん,お願いします。

【大森委員代理(新野氏)】
 個別の話というより全体的な印象で恐縮なのですけれども,この二番の現状認識のところは,その後の議論のスタートになる記載かと思いますので,各記載については非常にコンパクトに要領よくまとまっているなという印象ではあるのですけれども,現状だけではなくて,ここで今抱えている課題認識というのでしょうか,ここをもう少しクリアというか,わかりやすく書いたほうが良いのかなという気がいたします。例えば奨学金事業のところで言いますと,貸与した奨学金の回収を効果的,効率的に行うというようなことの頭出しはされてはいるのですけれども,今どういった点が問題なのかとか,留学生支援事業も,今,大本先生がおっしゃられたように積極的,戦略的な留学生の活性化の方策が求められているというのが具体的に何を意味するのかという課題認識ですね。
 それから,学生支援事業のところの最後のところですけれども,ここは学生の抱えるさまざまな課題に対処するためのノウハウを各大学が十分持ち合わせているとは限らず,手探りの状況にあるというのが,この「手探りの状況にある」というのが大学側なのか,機構なのかがはっきりしないような気もいたしますし,それぞれの現状についての課題認識をもう少し丁寧に書いていただいたほうが,よりその後の議論についての方向感がわかりやすくなるのではないかという気がいたします。
 以上です。

【谷口主査】
 はい。ありがとうございます。
 では,加藤委員,お願いします。

【加藤委員】
 特にありません。

【谷口主査】
 はい。では,木谷委員,お願いします。

【木谷委員】
 先ほど来,留学生支援のことがいろいろ出ているのですけれども,この中で,前回も留学生支援というと学位留学生のようにとらえるけれども,ここではグローバル人材の育成ということも非常に重要なのではないかという話がありまして,私もそういうことではないかというふうに申し上げました。それで,この文言の話なのですけれども,実は先ほど見ていて気がついたのは,2ページの「はじめに」のところの業務の概要のところでは,1,2のところは留学生交流支援事業とあるのですね。「交流」の文字が入っていて,そうするとかなり双方向だなということはよくわかるのですが,ほかの資料全体には大体留学生支援になっているのですけれども,できれば「留学生交流支援事業」というふうにしたほうが,そちらに統一したほうがわかりやすいのかなという気がいたしました。

【谷口主査】
 ありがとうございました。
 では,小林委員,お願いします。

【小林(雅)委員】
 少し大きなことと小さなことがあるのですけれども,一つは1の社会の状況の変化に応じた事業実施の考え方で,ほかの委員の方からもご指摘があったのですけれども,少々抽象的だという感じがして,これは第1ワーキンググループと第2ワーキンググループの報告書をひとつにまとめてしまっているので,どうしてもそうなることはわかるのですけれども,例えば学生の経済上の問題とさまざまな個々の問題の諸課題の相互の連関という言い方で,学生が修学上直面する困難というのが非常に抽象的な形で言われています。
 この場合,学生というのが,この中に,留学生が入っているのかどうかもよくわからなくて,もしまとめて言うとすると,もう少し丁寧に書かないとわかりにくいかなという気がいたします。二つのワーキンググループの報告書をまとめられたので,全体としてすっきりした調子にはなっていますけれども,逆にニュアンスみたいなところが少し落ちてしまっているという感じがありまして,これは後でご提案しようと思ったのですけれども,ワーキンググループの報告書をどうするかというのを考えていただきたい。後でまたご提案したいと思います。
 もう一つ細かいほうは,逆に,これは先に気がつけばよかったのですけれども,例えば注の7で年間給与額に対する授業料の割合という非常に具体的な数字が出てきて,こういうのがあるほうが非常に良いと思いますが,この数字が古い。これは広島のセンターに新しい資料が入っているか,あるいはよく使われるのは平均給与ではなくて,可処分所得に対する授業料の割合というのが,これはかなり大きくなっていますので,そういった最新の数字があるものはできるだけ差し替えていただければと思います。すみません,これは先に気がつけばよかったのですけれども。
 以上です。

【谷口主査】
 ありがとうございます。
 では,加藤委員,お願いします。

【加藤委員】
 先ほどは申し上げなかったのですが,今の小林委員のお話と関係するので少し発言したいと思います。第3章のところでは1のまとめの部分がとても重要だと思いました。それは前回も申し上げたし,議論はあまりできなかったわけですが,個々の事業だけを取り上げると,今回の審議で何をしたのかという話になってしまう。このような形で事業実施の全体の考え方をコンパクトに表現するというのはすごく重要なことです。
 今のご提案,ここはもっと丁寧にということですが,これは実際には難しいのでしょうね。この会議でもそこはあまり触れられなかったわけですから,このくらいの言い方しかないのかなと思って,私は先ほど発言をしませんでした。しかし,この1のところのとらえ方はこれで実に的確ですが,ここは重要な部分ですから,もう少し丁寧に議論されるのであれば,もっと重みがつくと思います。

【谷口主査】
 ありがとうございます。
 では,小林委員,お願いします。

【小林(光)委員】
 私も大体今まで先生方がおっしゃられたようなことで良いと思っています。特に今のところは,意見はありません。

【谷口主査】
 では,堀委員,お願いします。

【堀委員】
 第3章についてはコメントございません。結構です。

【谷口主査】
 はい。では,前原委員,お願いします。

【前原委員】
 結構です。

【谷口主査】
 ありがとうございます。
 さまざまなご意見をいただきました。とりわけそれぞれの各事業の連関性も含めて,その全体をどのようにとらえるかということで,1のところの事業実施の考え方というのは非常に重要だろうということで,先ほど小林委員がご指摘された学生というもののとらえ方とか,もう少しそこらあたりは丁寧に書くということで,比較的的確にここは書かれているというご判断であろうかと思っています。それから,全体として課題認識が少し足らないところがあるので,事務局のほうで少しつけ加えていただくという必要があるのではないかと思っています。
 では,その次の第4章というところに参りたいと思います。第4章は機構の機能と整理ということで,非常に重要な,この報告書の中でもかなりな重要な部分を占めるかと思っていますので,できるだけ丁寧に議論を進めていきたいと思います。一番目が機構の機能の見直しの視点ということ。その中で,要するに国の役割,それから,大学の役割と機構との関係,要するに国と機構と大学の関係,それから,その周辺を取り巻く民間であるとか,地域であるとか,それから,NPOとかさまざまな事業体がございますが,そこらの関係をどのように整理をしていくのかということが書かれております。それから,国や民間との関係,大学等との関係,社会全体における事業の効率化,まあ,効率化という表現がかなり先行しているわけですけれども,その内容。それから,機構内業務の適切な資源配分の在り方ということで,今回,この有識者の検討委員会で課された課題の中心的な課題になろうかと思います。
 それから,2.では各事業の特性を踏まえた機構の機能の在り方ということで,それぞれ奨学金事業,それは事業の特性とか,それから,9ページに入りますが,奨学金事業の今後の在り方の問題,それから,これまでの取組状況の問題が9ページから10ページまでございます。それから,4では奨学金事業の推進体制,他の主体との関係ということ,それから,11ページには機構の機能の在り方ということでございますので,少し長くなりますので,まずそこまでで議論をしていただければということでお願いをしたいと思います。一つは,もう一度申しますと見直しの視点というところと,それから,その事業の奨学金事業というところ,場合によっては事業の見直しの視点というところで,ご意見をいただければと思います。少し時間をとらせていただきたいと思います。
 それでは,どちらから行きましょうか,木谷委員のほうから行って。

【木谷委員】
 前から,これはたしか前にも表現があったと思うのですが,10ページの4の直前のところの諸事情で返還が困難な者には必要な指導を行うことが必要であると書いてあるのですが,ここは意味が,返還が困難な者に必要な指導といってもどうするのかということが少しわかりにくいかなと今改めてじっくり見ていて思いました。

【谷口主査】
 はい。どうぞ。

【松尾学生・留学生課長】
 ここの表現は機構で毎年返還促進委員会というのを内部でやっていまして,その文言なので,特別な理由が何かもし機構のほうからあればお願いします。

【谷口主査】
 機構のほうで何かございますか。

【木谷委員】
 具体的にどんな指導をしているのだろうかと思ったのです。

【谷口主査】
 機構のほうで何かございますか。

【月岡理事】
 これは要するに返還が困難になったからといって放置しておかないようにという,そのことの指導をするという意味合いであります。

【谷口主査】
 では,加藤委員,お願いできませんか。

【加藤委員】
 特にありません。

【谷口主査】
 はい。では,新野さん,お願いします。

【大森委員代理(新野氏)】
 この章については,各民間,国,あるいは大学,社会全体,あるいは機構の内部ということで,いろいろな観点での視点が非常にわかりやすくまとめていただいていると思います。その中で少し細かい点で,これはご提案ということなのですけれども,国と民間等との関係の中に例示として奨学金事業のことが書かれております。冒頭御説明がありましたとおり,行革の中の議論では奨学金事業については,金融事業としての側面に着目した見直しということと効率化を図るということが議論として求められております。書き方のところですけれども,最後のところを例えば民間の手法等を活用しつつ,「効率的に実施する」という表現を入れ,それから「実施することとなる」というのは結果ですので,「実施することが求められる」というような下と同じような表現にされた方が良いのではないかという気がいたします。ここは最終,お任せいたしますが。
 以上です。

【谷口主査】
 ありがとうございました。
 では,大本委員,お願いします。

【大本委員】
 これで結構です。

【谷口主査】
 石原委員,お願いします。

【石原委員】
 視点は良いと思います。

【谷口主査】
 では,小林委員,視点についてお願いします。

【小林(雅)委員】
 視点だけですね。それについては特にありません。

【谷口主査】
 よろしいですか。

【小林(雅)委員】
 はい。

【谷口主査】
 では,小林委員,お願いします。

【小林(光)委員】
 まず,これはさっき谷口座長がここも大変大切なところだとおっしゃいましたので,この機構の見直しの視点,これは私の感じ方なのですが,社会状況の変化に即し,学生の支援や我が国の将来を支えというふうに書いていらっしゃいますが,これはもう少し,先ほど前原委員もおっしゃっていましたが,高等教育の充実は我が国の国際競争力を強化する重要な課題であるというようなことを含めて,例えばもっと積極的に「世界のどの国でも競争力の源泉はすぐれた人材の育成,創出にある」いうことを含めて,この機構のこの見直しを含めて,機構を充実していくことは重要だということをもっとドラスティックにうたい込んだほうが私は良いのではないかなと感じるのですが,これは私の意見ということです。

【谷口主査】
 はい。では,堀委員,お願いします。

【堀委員】
 項番1についてはコメントございません。

【谷口主査】
 はい。では,前原委員,お願いします。

【前原委員】
 国や民間等との関係,これは今回はこれで良いと思うのですが,金余りの時代ですから,民間の金融機関の資金をうまく使う方法については引き続き検討された方が良いと思います。将来は,また新しい金融手法が考えられることもあります。

【谷口主査】
 ああ,なるほど。国全体としてね。わかりました。

【小林(光)委員】
 やっぱり国の支援する高等教育に対する教育費は国際的にみれば少な過ぎますよね。私はそう思う。

【前原委員】
 おっしゃるとおりです。資源配分に問題があると思います。

【谷口主査】
 はい。見直しの視点というのは全体の意見としてはこれで良いのではないかということだけれども,もう少しドラスティックに書いてはどうかという,そういう高等教育の充実という点から,そこらあたりは少し工夫して書き込んでいただくということだと思います。

【松尾学生・留学生課長】
 はい。

【谷口主査】
 では,この大筋ではこれでいきたいと思います。

【石原委員】
 良いですか。

【谷口主査】
 はい。石原委員,どうぞ。

【石原委員】
 気がついたのですけれども,文章で最後のところ,機構内業務の適切な資源配分の在り方のところ,これ,最後のところも同じような表現が,全く同じことが書いてあるので,少し違和感を覚えたなと。

【谷口主査】
 この8ページの下のところですか。真ん中のところね。機構内の適切な資源配分に努めるという。

【石原委員】
 見出しで在り方と書いてあって,読んでいてまた全く同じ表現になっている。

【谷口主査】
 はい。これは表現の工夫をお願いできませんでしょうか。

【松尾学生・留学生課長】
 はい。

【谷口主査】
 それでは,次に奨学金事業について議論をしていただきますので,少し時間をとらせていただきたいと思います。
 それでは,順番に意見を聞いてまいりたいと思いますが,小林先生,お願いできますか。よろしくお願いします。

【小林(雅)委員】
 それでは,2点コメントしたいと思います。一つは,11ページのところで,これも先ほど申し上げた,もともとのワーキンググループの報告をどうするかということとも関係するのですが,5行目に「また,他の主要国においても奨学金事業は国や公的機関が実施していること等を踏まえれば」とありますが,これだけで通じるかなというのが少し気になります。資料やワーキンググループの報告書がついていればわかるかもしれませんけれども,例えばもっと言えば,この行革においては民間的なほうにできるだけシフトしなさいというようなことなのですが,外国の例を見れば,イギリスとかアメリカとか韓国の例を見れば,逆にもともと民間でやっていたものを国が行っているというふうにシフトしているわけですから,ただ単に国や公的機関が実施しているというだけではなくて,方向が日本では逆になるおそれがあるということを入れていただければ良いかなと思います。それが第1点です。
 それからもう一つは,先ほど前原委員が言われたことなのですけれども,奨学金が教育の質の向上に役に立っているかどうかということなのですけれども,5の機構の機能の在り方のところで,第3段落に調査・分析の機能を充実させることが必要であると。これは前から申し上げていることを書いていただいて非常にありがたいのですが,ただ,この返還の問題だけではなくて,今言われた奨学金の教育の質の向上効果でありますとか,あるいは私も文部科学省の委託事業でやらせていただきましたけれども,奨学金が社会的な効果あるいは経済的な効果を持っているということの調査研究もこの支援機構のこういった調査・分析の役割であると思いますので,そういったさまざまな面から調査・分析の機能が要るということをもう少し書いていただければと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 ありがとうございました。
 それでは,小林委員,お願いいたします。

【小林(光)委員】
 これも私,全体はこれで良いと思うのですが,一つ,もし加えればということなのですが,この奨学金の今後の在り方という2のところの中盤から下に「さらに大学進学率が50%を超える今日」となっていますが,ここはできればさらに高等教育全体では,専門学校や,国立高専を含めると70%以上です。ですから,「高等教育全体では70%以上であり,とりわけ大学進学率が50%を超える」というふうに表現したほうが良いのではないかと思います。
 あと,国際的な視点(OECDのデータ等)というような中での取組みたいなものがどこかに入れていただくと,この機構の在り方,5番目のところで,そういうことを感じたのですが,これはまた後ほど申し上げます。
 以上です。

【谷口主査】
 高等教育機関としては進学率が80%。

【小林(光)委員】
 80%ですね。そういうふうに書いていただいたほうが良いのではないかなと思います。

【谷口主査】
 はい。では,堀委員,お願いします。

【堀委員】
 要するにお気持ちを勝手にそんたくしながら勝手にしゃべらせていただきたいと思います。先ほどから御説明がありますように,第4章というのは第5章を導くための重要な章であると認識しております。その意味で,ある意味,皆さんなりの意図的な思いを持った伏線というのが必要だろうと思うわけです。なかんずく奨学金事業というのは,外形的には回収という部分があるために金融事業に類似しているというようなことを言われているのですが,明確にこれは金融事業ではないということを伏線と言いますか,行間でにおうような,そういう表現方法が必要ではないかと思います。ある意味,10ページに一連書いてございますとおり,事業自体が効率性にはなじまない側面を非常に持っているのですね。
 そういう意味で,例えば回収のところも分母と分子の比率の問題で回収がどうなっているかとそういう問題ではなくて,例えば回収できるという認知したにもかかわらず,要するに業務をやっていなかった。そういうことに関して検証委員会などを設けて検証するという意味であれば良いと思うのですが,効率性という観点から例えば回収率が低いではないかとか,そういう観点で検証していくというのも僕は大局観を失った議論になっていくのではないかと思います。したがって,効率性を中心として,おそらく,再編される統合後の法人の中に係る事業が統合されていってしまうと,ある意味,効率性という名のもとにおいて奨学金事業の本質がゆがめられてくる側面があるのではないか。その辺を皆さんに非常に精度の高い文章で行間ににおうような,そういったものを加えていただくなり,修文していただけると4章の意味があるのかなと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 大変難しい,非常に大事なことだと思いますが。
 前原委員,お願いします。

【前原委員】
 2の(1)の1のところで,貸与に当たっては所得の低い家庭を優先的にと書いてあるのは,どうも私は腑に落ちない。なぜかというと,前に,3章の2の(1)では学ぶ意欲と能力のある学生を助けるのだと,これが最初に書いてある。ところが,ここでは貧乏な人を先にする。これは違うのではないか。第3章に書いてあるのが正しいのであって,それを踏まえてここを書かないと間違うと思います。
 実際,私は大学で決裁する仕事をしていましたけれども,所得が低いという基準で行くと,普通のサラリーマン家庭はほとんど受けられません。所得が全部捕捉されているから。そうすると,出てくるのはみんな自営業ばかりです。だから,この基準がほんとうに良いのかどうか。むしろ,所得が低いのだったら資産も全部チェックしてやらないと,サラリーマンの家庭はほとんど受けられないということになってしまうので,矛盾を感じています。実際,事務をしていた人間としてね。ですから,ここを少し書き方を考えていただきたい。むしろ,優秀な学生で生活が苦しい人,意欲のある苦しい人を助けてあげるというのを前面に出して書いていただくとありがたいと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 経済的な問題もさることながら,学ぶ意欲というか,そういうところは大事にしていくということも必要だ。大事なことだという。

【小林(雅)委員】
 良いですか。

【谷口主査】
 はい。小林委員,どうぞ。

【小林(雅)委員】
 今の点は非常に重要な点だと思うのですけれども,考え方としてニードベースとメリットベースという言い方がありますけれども,メリットベースが前原委員が言われたことです。意欲と高等教育を受けるそれだけの能力があるという意味なのですけれども,ニードというのも必要だと思います。日本の奨学金というのはずっとメリットとニーズの両基準でやってきたということが国際的に見ても非常に大きな特徴です。ニードというのは,要するにそれだけの必要性を持っているということですから,低所得というと確かに非常にネガティブな響きがありますから,日本だとニードという言葉をうまく表現できないのですけれども,例えば経済的に修学が困難である。そういう条件はやはり非常に重要だと思いますので,それはぜひつけていただきたいと思うのですけれども。

【谷口主査】
 はい。両方必要だと思いますね。

【小林(雅)委員】
 ええ,両方必要だと思うので。

【前原委員】
 両方必要だけれども,やっぱり学ぶ意欲とレベルを持っている者にあげるというのが原則だと思います。現状はそうなっていないと思いますね。ここの低所得というのでみんな引っかかってしまうのです。実態がですよ。私はこれは問題だと思います。

【谷口主査】
 これを議論し出すと時間が。そういうご意見もあるということで両論併記ということでまいりたいと思います。
 では,木谷委員,お願いできますか。

【木谷委員】
 すみません,先ほど勘違いして先走って言ってしまいましたが,一言だけ追加すると,10ページはこれまでの取組状況を記述している部分なのですね。取組状況の紹介「必要である」という言い方は何かおかしいなという気がします。

【谷口主査】
 はい。

【木谷委員】
 こういうふうにしているということは。

【谷口主査】
 はい。では,加藤委員,お願いします。

【加藤委員】
 特にありません。

【谷口主査】
 はい。では,その次,新野さん,お願いします。

【大森委員代理(新野氏)】
 次章の第5章のところにもかかわるのですけれども,11ページの5番の機構の機能の在り方のところで,いわゆるガバナンス強化ということで,第三者機関として債権回収検証委員会というものの設置ということが一応うたわれています。最後のところのガバナンスのところは,ここに書いてあるとおりだと思うのですけれども,やはり独立行政法人として運用するに当たっては,奨学金事業にかかわらず,すべての業務について情報公開が適切にされて,ある意味で第三者的なチェックが働くというのが重要だということは言うまでもないと思うのですけれども,奨学金のところだけ,その第三者機関というもので特別の委員会みたいなものを設置する必要があるのかどうかというところがよくわからないのです。これは例示として挙げられているのか,ここの奨学金事業のところについては,そうは言っても事業規模が大きいということと,そもそも奨学金事業自体が貸与していた奨学金の回収を原資にして繰り返し業務が営まれるということから,第三者的なチェックの必要性が高いということから,全体で置く第三者的なチェックのほかに,あえて奨学金のところだけ特別の委員会のようなものを置くことを企図されているのか,例示として挙げられているのか,この辺はいかがでしょうか。

【谷口主査】
 では,事務局,お願いします。

【松尾学生・留学生課長】
 規模が大きいという観点から,ここは記載させていただいておりますけれども,例えば別にもっと全体の留学生事業を含めた,機構全体のものがあれば,その一つの下の分科会でも良いです。要はその規模が大きいがゆえにきちんと,民間的な,金融的な手法を入れて効率化を上げるという特別な観点があろうかということで記載をさせていただいております。在り方についてはいろいろな在り方が,包含関係もあるということで記載をさせていただいております。

【大森委員代理(新野氏)】
 何となくこの表現ですと,別立ての資料1のほうには,理事長直下に置くというような形にはなっているのですが,こちらの本文のほうですと,機構とは全く別に何かこういった委員会を置くような誤解も招くのかなと思われます。今,課長からお話があったように下部組織というような考え方もあるのであれば,もう少し確定的な書き方ではなくて,規模が大きいというその趣旨も踏まえて,例示として書かれたほうが良いのではないかという気がいたします。

【松尾学生・留学生課長】
 工夫いたします。

【大森委員代理(新野氏)】
 はい。以上です。

【谷口主査】
 大本委員,お願いします。

【大本委員】
 9ページの下のほうにあります「貸与から返還までのサイクルの安定的な循環」というのが非常にこの事業においては大切だと思っています。先ほど堀先生が奨学金は単に金融事業ということだけではなくて,教育的な側面があるということをおっしゃいました。貸与から返還までという点で11ページの後段にあります「かつ予約採用の増加に伴う高等学校等との連携強化」ということをもう少し強調していただきたい。借りるときの仕組みの理解,納得,あるいは返還に至るまでのプロセス,ここをやはりきちんと押さえていただくことが非常に重要で,それでかつやはり教育的な側面というのが奨学金事業ということでは出てくると思います。
 もう一つの入り口と出口という点では,出口のほうの卒業してからの返還に至るところでこれは先の部分と関連しているので,今一緒に発言させていただきます。15ページにある学生支援事業の中の就職支援について,ここでは,結論的に「今後は各大学等における主体的な取組に移行させる」とあり,特に障害者に対する対応を強調しますということが書かれています。そういうめりはりも必要だと思いますが,一方で就職を希望していても安定的な雇用につけない学生が,学校基本調査でも12万8,000人いるという現実があります。これは卒業後の返還が非常に厳しい状況にあることを表しています。そこに対して,これは機構だけの問題でないにしろ何らかの取組が必要だと感じています。機構に対する質問になりますが,就職支援は大学あるいはほかの民間等々にお任せするということが結論で,機構としての取組は,大幅に縮小するという理解でよろしいのでしょうか。

【谷口主査】
 良いですか。今あったらどうぞ。

【松尾学生・留学生課長】
 基本的には機構がすべてやれるということではございませんので,機構がやる部分というのもあろうかと思いますけれども,一定程度,大学でもキャリアセンターが九十数%,もうできてきているということ,それから,民間での就職支援というのもできてきているということから軸足を移していけないだろうかと。それに当たっては,国としても全面的にサポートをしていくので,そういった形で国,大学,機構が連携しながらいずれかに重点を置きながらやっていくということなのだと思います。したがって,軸足の置き方の違い,ただ,国として就職支援をしないということではなくて,これは確実かつ密接にやっていくというような趣旨で,ここに書かせていただいています。資源の問題もありますので,やるべきところに重点化をというような記載になってございます。

【谷口主査】
 では,石原委員,お願いします。

【石原委員】
 先ほども少し触れられましたけれども,機構の機能の在り方のところの第三者機関である債権回収検討委員会のフレーズで,書き方が非常にわかりにくい。「そのために」というのは上の段のことを多分指すと思うのですけれども,それはともかくとして,外部からチェックしながら事業を運営するという,事業を運営するというのが何か非常に,どこまでどう運営するのかなという,何となく憶測というのですか,何かいろいろ想像してもよくわからないかなという,すごい大きなものなのか,それともかなり限定したものなのかというのがわからない。意味不明だなと思いますので,少し整理をしていただければと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 事業の仕方ですね。

【石原委員】
 はい。

【谷口主査】
 この奨学金事業というのは,機構の中でも財政的に非常に大きな部分を占めているわけで,そういう点からも非常にこの取り扱い,あるいは今後のこの方針についてはかなり大きな,方向づけによってはかなりいろいろと変わっていく可能性がありますが,先ほどご意見をいただいて,これは金融事業そのものではない,教育事業の側面があるという,ここの点は強調すべきではないか。一方では,行革のほうで民間的手法,効率化と言われていますので,そこの文言は非常に慎重に,かつ場合によっては大胆にと言いますか,書き込んでいく必要があるのではないかと思っております。だから,どうしても民間的手法,効率化ということになってくると,金融的事業,そういうふうに判断されるわけですけれども,これはあくまでも教育的事業の一環というところも同じように重きを置く必要があるというご意見がございましたので,非常に重要な判断だろうと思います。
 それから,先ほど前原委員もご指摘がありましたように,低い所得というのではなくて,学ぶ意欲とか,そういう問題にも十分に配慮をした内容になっていなければいけないということは,これは教育機関として重要な役割を担っているということですので,経済的な困難なものであると同時に,学ぶ意欲も高い。そういう学生に支援をしていくという判断が必要かと思いますので,書きぶりを少し工夫する必要があろうかと思っています。

【前原委員】
 よろしいですか。

【谷口主査】
 はい。前原委員,お願いします。

【前原委員】
 世間一般から見れば,これは明らかに金融事業です。ですから,そうでないと書いてしまうと,一体何を考えているのだという批判があると思います。ですから,金融事業であるということを認めた上で,教育的意味合いが非常に強いというところを書く方が良い。金融事業であるというところを否定して書いたら世間から批判されると思います。

【谷口主査】
 はい。両面うまく取りまとめていただきたいと思います。よろしいでしょうか。今,重要な議論になっていると思いますけれども,何か御発言がございましたら。どうぞ,石原委員。

【石原委員】
 今のご意見に関連するのですけれども,私は教育的な事業であるからこそ,めりはりをきっちりつけるというのですか,ここがルーズだと非常に非教育的かなという,どっちかと言えばそっちのほうの教育のほうの考え方なのですけどね。ですから,もしそれがいろいろ滞納があるのだったら,そこの理由がはっきりすれば納得するのでしょうけれども,返還のない人が一杯いたりすると,どういうことになっているのだということもあるかなという気がします。ですから,非常に難しいなというのはそうなのですけどね。

【谷口主査】
 ほかにご意見ございますか。

【小林(雅)委員】
 良いですか。

【谷口主査】
 はい。小林委員,お願いします。

【小林(雅)委員】
 今の議論というのは第1ワーキンググループが一番中心的な議論だったのですけれども,諸外国では例えばイギリスの貸与奨学金を扱う組織は,スチューデント・ローンズ・カンパニーというふうに,ローンそのものの言い方をしていますから,まさしく金融事業になっているわけです。ただ,日本の場合には給付型奨学金がないということもあるのですけれども,そういう理由でさまざまな教育的な配慮が加えられているので,やはり奨学金という言い方,ローンという言い方はしないのだというのが非常に強い意見としてあったわけです。ただ,現実の問題としてはやはり金融事業になっているということは間違いのない事実です。その場合,先ほど言われたこととも関係するのですけれども,借りる必要がない人が借りているということは問題だろうと思います。そういう意味では非効率です。ですから,そういった意味での効率を求めるというようなことは必要だろうと思いますけれども,いわゆる金融事業としての効率だけやっても,それもまたうまくいかない。そこが非常に難しいわけです。

【前原委員】
 通常の金融事業だったら破綻していますよ。

【小林(雅)委員】
 ええ。ですから,そこのところを少し,非常に難しいのですけれども,先ほど言った,返せる人からは確実に返してもらうとか,借りる必要のない人に貸さないとか,そういうことについては効率化を十分図るという,そういうようなことを書くことが重要だろうと思います。

【前原委員】
 そうなのですね。教育事業だけれども,ビジネスとしては金融なのです。ただ,そこに教育的な側面が強くあるから,ある程度面倒を見なければいけない部分がある。給付型をもっと増やせばほんとうは良くなると思います。頑張ってください。

【松尾学生・留学生課長】
 ありがとうございます。

【谷口主査】
 9ページの奨学金事業の今後の在り方というところにも給付型奨学金や返還免除の拡大を望む声も高くという書き方がありまして,今後,検討が必要とされる事項だろうという形で書き込んであります。ここの内容についてはよろしゅうございますか。特になければ,次に移りたいと思います。
 では,その次は11ページからの留学生支援事業ということで,事業の特徴,それから,留学生支援事業の今後の在り方,これは木谷委員のほうから留学生交流事業という形で直したほうが良いというご指摘もございました。これまでの取組状況,それから,13ページは留学生支援事業の推進体制,それから,機構の機能の在り方として2点,国際交流会館と日本語教育の実施体制の在り方という内容になっておりますので,少し時間をとりますのでよろしくお願いいたします。
 それでは,ご意見をお伺いしたいと思います。では,石原委員のほうからお願いできますか。

【石原委員】
 全体的には,とやかく言うことはないですが,日本語教育の実施体制の在り方のところは少し書き方が薄いなという気がするのですね。つまり,この中で言うと,他の機関といったって経産省もあるし,いろいろ外務省も日本語教育機関を持っているし,国としては相当いろいろな日本語教育に力を入れていますよね。その中で文科省,あるいは文化庁も含めて日本語教育をやっているわけであって,その重要性から見たらちょっと薄いかなと。
 つまり,書き方は非常に難しいと思うのですけれども,その中で機構の役割はすごく大きいはずです。間違いなくね。だから,大きいのだけれども,そこがほかの省庁まで全部コントロールするのかどうかというのはわからないのだけれども,少なくとも日本語教育の在り方といえば文化庁は国語課もあって全体的なこともやっていますから,その重要性と,それから,その在り方についてもう少しストレスを強く持った内容が欲しいなというのが私の印象です。
 以上です。

【松尾学生・留学生課長】
 日本語教育センターのというより日本語教育全体の重要性ということですか。

【石原委員】
 それもあって,その中でも日本語教育センターがあるということでしょう,位置づけとしては。これだけ読むと何かほとんど日本語学校そのものの重要性があまり出ていないかなという気がするのですよね。日本語教育センターどうのこうのともちろん書いてあるのだけれども,全体的に見ればもっと日本語教育の必要性を書いた上で。

【松尾学生・留学生課長】
 日本語教育の重要性ということですか。

【石原委員】
 そうそう。それからもう一つ気がついたことで言えば,これもなかなか難しいのでしょうけれども,2のところですけれども,我が国の学生の双方向の話があって,留学前のプロモーションから滞在中支援,卒業・帰国とあるのですけれども,就職という言葉は入れなくて良いのか。勉強して帰れよという話にニュアンスとしてなってしまうかなという気がする。
 以上です。

【谷口主査】
 では,大本委員,お願いします。

【大本委員】
 12ページの2にすぐれた留学生の受け入れを促進するために情報提供や相談サービスを強化するという記述があります。あわせて日本からの日本人学生の派遣においても,留学先のその国の情報提供ですとか,あるいは相談窓口という点で,留学先での事故が最近もありましたので,あわせて必要な事項ではないかと思います。

【谷口主査】
 では,新野さん,お願いします。

【大森委員代理(新野氏)】
 特にございません。

【谷口主査】
 加藤委員,お願いします。

【加藤委員】
 12ページの2のところ,今,触れられた部分ですが,少し問題があるような気がします。冒頭のところで学生の双方向の交流を発展させるためにやるといっていますが,留学前のプロモーションというところは,あきらかに外国人留学生を想定した記載になっています。双方向交流というのはそうではないと思います。その後には,日本人学生の派遣を促進するためには留学の障壁があるとなっている。それは,すごく重要なことですが,ポイントは日本人学生の派遣の障害は一体何なのか。それは外国人留学生の障害とははっきりとした違いがある。実は双方向がうまくいかない仕組みになっている。そこのところがどうも整理できていない。機構のほうで今まで取り組んできたのは,やはり受け入れが中心ですよね。だから,受け入れの観点でどうしても書いてしまうところがあって,派遣の観点が出ていない。もし派遣の観点でいえば帰国後のフォローって何でしょうか。滞在中の支援とは一体何なのでしょうか。あるいは留学前のプロモーションとは何なのでしょうか。この辺のところはやる必要があるのか。はっきり言うと機構のやる話ではないと思います。それから,先ほど大本委員が海外の情報提供とおっしゃいましたが,それも機構はやらないほうが良い。そんなことは大学がやることでしょう。
 こちらに来る受け入れの留学生の支援の仕方と派遣する学生の支援の仕方は違うということをもう少し明確にする必要がある。その上での双方向の議論だと思います。そして,やはり機構ができるのは受け入れ中心ではないかというのは前に申し上げたことです。ただ,双方向というのは大事ですから,そこをどう考えていくのかがポイントだと思います。

【谷口主査】
 何かありますか。

【松尾学生・留学生課長】
 今の加藤先生が言われるのは全くそうで,機構だけではなくて国全体も今までは留学生というと受け入れ,予算も10対1くらいになっていますので,これは注意をして,留学の障壁もいろいろ小林先生のデータであるとか,東大のデータであるとか,国大協のデータもありますので,書き下すような形にして違いを分けて,明確に機構がやるべきところ,整理をした書き方にさせていただければと思います。ただ,そうなってくると,何か全体を書き下すと今度は機構の業務ではなくて国全体の業務をここに書いてしまうことになるので,そこの書き方は工夫させてください。

【加藤委員】
 そうですね。

【松尾学生・留学生課長】
 全体の問題と機構の問題と分けるような形で少し工夫を,今の先生の趣旨を踏まえて考えてみたい。うまく書けるかどうかやってみたいと思います。

【加藤委員】
 今さらとは思うのですが,日本人の学生の派遣の障害になっているのは,留学の費用だと思います。そうすると,実は奨学金の話になってくるわけで,今おっしゃったように外国人を受け入れるのに多くのお金を出しますが,派遣する学生に対する奨学金というのは,貸与であっても,そんなにやっていないですよね。それが障壁として大きいと思っています。

【谷口主査】
 そういう意見があると。

【松尾学生・留学生課長】
 はい。

【谷口主査】
 少し工夫して書かせていただきたいと思います。

【松尾学生・留学生課長】
 工夫して,はい。

【谷口主査】
 では,木谷委員,お願いします。

【木谷委員】
 今の派遣,あるいは双方向の議論は,私も先ほど来の議論のとおりだと思います。私,この中で前回,第2ワーキングの議論の中では,今後の重点を置くべき話として,大学等の枠を超えた留学生,あるいは日本人学生の交流の中核的な役割を果たす場,中核的な留学生交流の場というものを構築するのだということがかなり重点的な事業としてあったと思うのですが,どうもそれが今後の在り方,あるいは推進体制の中で抽象的に大学等の枠を超えた取組の推進というのが少しありますけれども,そういう話が抜け落ちてしまっていて,そして国際交流会館の売却に向けた努力の中の他用途への転用の中に国際交流拠点としての活用というのがあるのですが,単に他用途として転用するという話ではなくて,そういう交流の場を大学の枠を超えた,そういう交流の場を設けるということをもう少し積極的に打ち出す必要があるのではないかと思います。
 そして,一方でこの他用途への転用の例として民間による活用,そして国際交流拠点としての活用とあるのですが,民間による活用というのはどういう意味なのか,しかも,他用途ということになれば,民間でもう国際交流とか,留学生交流とか関係のないものに活用するということも含めて,何にでも使ってくださいという話になってしまいそうな気もするのですが,ここは趣旨をお伺いしたいなと思います。
 それからもう1点,日本語教育について先ほど石原委員から少しお話がありましたけれども,ここについては,こういうことで見直しを図るということはやむを得ないのかなとは思いますけれども,日本語教育という言い方をされているのですけれども,機構の日本語教育センターがやっているのは,留学生に対する予備教育という形でやられているわけですね。実際,私ども高専の国費の留学生の予備教育をやっていただいているのですが,そこでは単に日本語教育というだけではなくて,科学技術,日本語,あるいは物理,数学,さらには情報といった諸外国ではなかなか十分にされていないような可能性のあるようなところ,そういうところをきちっとやっていただいて,理系,特に高専のようなところできちっとつながるような,そういう指導もやっているということで,私ども非常に高く評価しているわけですけれども,そういった意味で,これは「求められる機能等につき」という中に入っているとは思うのですが,やはり今後,これの見直しを図るといっても,単なる日本語教育センター,日本語教育の機関ではないということは念頭に置いて検討をしていただければありがたいと思います。

【谷口主査】
 はい。事務局,お願いします。

【松尾学生・留学生課長】
 それでは,中途でありますけれども,1点だけ,木谷先生からありました交流の場ですけれども,ここは例えば12ページの中段のところに内なるグローバル化に資するということで,大学では勉強の国際交流,生活の場としての日本人学生と留学生の交流できる場ということにボリュームをぐっと圧縮した形でありますけれども,機構が行うというよりは,国全体としてやるそういう場が必要だということをワーキンググループのところは記載をさせていただいております。
 13ページの多用途についての民間による活用でございますけれども,留学生の交流会館については,売れていないのが6館ありますが,これは地主がすべて自治体のものになってございまして,土地の区画で用途限定になってございます。したがいまして,この用途が外れればいろいろな転用ができるわけですけれども,用途が外れない段階においては,民間であれ国際交流という枠がかかります。ただ,一方で,その枠だけで売却が進まないというようなことにあっても,資産の有効活用ということもないので,合わせ技で読んでいただくという微妙な書き方になっています。そこは少し読みにくい書き方ではありますけれども,いろいろな手段を我々として講じていく。その可能性については限定をすることなく,さまざまな手段をやっていくという中で,こういう形にさせていただいているということでございます。

【谷口主査】
 小林委員,お願いします。

【小林(雅)委員】
 この点に対しては,留学生の件に関しましては,私は一応,双方向ということで議論をさせていただきたいのですけれども,一つ,先ほど少し松尾課長も言われたと思うのですけれども,留学の障害になっているのが何かというのは,東大の調査がありまして,これを見ますと,実は東大の場合に限ったことなのですけれども,一番大きいのは経済的な理由ではなくて,大学の年間スケジュールが留学と全然合っていないということです。その次が就職問題ということでありまして,語学とか経済力というのも当然問題なのですけれども,もともと日本の大学がそういうように学生を留学させるようにできていないということが問題だということです。これを紹介いたしましたのは,こういったことをまさしく機構が調査・分析として,東大の場合というのはかなり特殊なことになりますので,日本の大学全体として調査していただきたいということであります。それが第1点です。
 もう一つは,確かに加藤先生が言われるように,基本的には大学が行うべき問題だと思うのですけれども,大学によっては,留学先の大学とか,各国の事情とかについて十分調べられる大学だけではないと思います。ですから,そういったことで効率的に行うためには,ある程度基礎的な情報を提供するというのは,私は機構の機能としてあると思います。現在,文科省の別のほうで進められている大学ポートレートという構想があるのですけれども,大学情報を共通化して,日本の大学の情報を提供しようという試みです。それと同じようなことを機構が逆に外国の大学について,ポートレートみたいなものができている国も相当ありますし,ない国もありますけれども,そういった基本的な情報を提供するというのが機構の機能として私はあるかなとは思っております。
 以上です。

【谷口主査】
 ありがとうございました。
 では,小林委員,お願いします。

【小林(光)委員】
 私も今,小林先生がおっしゃいました,各国のそういう留学事情などを含めて,あるいは高等教育のそれぞれの事情について機構が基本的な情報提供というのは大変重要なことだと思っています。特に高等教育の中でも専門学校等は規模が小さいですから,そういうことに対する調査までは全くできないわけでありますから,できれば機構でそういった国際的なデータ,基礎データをきちっととっていただいて提供いただくということができれば,これは大変ありがたいと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 はい。加藤委員,お願いします。

【加藤委員】
 それは機構に伺いたいのですが,ほんとうにそんなことを抱えても良いのでしょうか。率直に言うと,私は大学で苦心しています。つまり,表面的にとれる情報だったら,学生自身が自分でとれます。その程度のことはできる。しかし,きめ細かい話になってくると相当難しい。そこで私どもは守備範囲をある地域や特定大学に限定しており,それであれば必要な情報が得られます。でも,これを世界中で,グローバルですから世界中の大学の状況,あるいは世界中の国の状況などをカバーするとしたら大変です。これは責任を持ってやらなければいけないわけですが,はたして可能でしょうか。

【谷口主査】
 これは事務局,コメントいただけますか。

【松尾学生・留学生課長】
 そこは,やるべきか,やらざるべきかということと,やれるか,やれないかとあると思うのです。やれるか,やれないかについて言うと,コストのかけ方なのだと思うのですが,そこはなかなか難しいかもしれないです。ですので,どこまでやるかということなのだと思います。今,加藤先生が言われたように細密に全部やるというのだったら,機構に限らず不可能だと思います。だから,必要な事項をどこまでやれるかということ,資源のかけ方だと思います。

【小林(光)委員】
 そうですね。ポイントを絞ってやっていただければありがたいです。

【松尾学生・留学生課長】
 ポイントを絞ってやります。

【谷口主査】
 これをこの場で議論を広げる場ではないので,収拾していかなければいけませんのでよろしくご協力をお願いしたいと思いますが,堀委員,何かございますか。

【堀委員】
 付加して申し上げることはございません。

【谷口主査】
 はい。前原委員,お願いします。

【前原委員】
 今の議論は大学が自分のところでやったらよいと思います。秋田の国際教養大学のような,小さい大学でもちゃんとやっているわけですから。
 私は日本に来ている外国人留学生が求めているものは,奨学金,住居,日本語,それから就職だと思います。先ほど石原委員もおっしゃいましたけれども,就職問題が非常に大きいのですが,これをこの機構でやれというのはなかなか難しい。したがって,例えば奨学金をここで受けている学生について,住居の問題とか,言葉の問題とか,就職の問題について,そういうことをしっかり実行している,ほかの窓口にうまくつないであげる。自分でやるのではなくて,うまくつないであげるということを心がけるのであれば,かなりパフォーマンスを上げることができるのではないかと思います。

【谷口主査】
 ありがとうございました。
 連携ということだろうと思いますが,では,時間が迫ってきましたので少し先を急ぎたいと思います。それでは,14ページの学生生活支援事業につきまして,1,2,3,4,5とございますので,少し時間を置きますので,その後ご意見をいただきたいと思います。
 では,時間が迫ってきましたのでご意見をお伺いするということにしたいと思いますので,学生生活支援事業につきまして石原委員からお願いできませんでしょうか。

【石原委員】
 僕は特にありません。

【谷口主査】
 はい。では,その次,大本委員,お願いします。

【大本委員】
 私は先ほど発言しましたので結構です。

【谷口主査】
 はい。新野さん,お願いします。

【大森委員代理(新野氏)】
 この学生生活支援事業は,機構の3事業の中でこれまでの行革の議論を見ていても,最も行政コストの無駄が生じるリスクがある程度高い業務ではないかと感じています。ここに書かれているように学生生活において諸問題が多様化しているということで,その多様化しているものについて全部機構が対応するなんてことは当然ないと思うのですけれども,線引きが不明確になってきますと,どんどん行政コストがかさむというような結果になってしまうというリスクを負っているのではないかと思います。
 学生生活の支援ということの重要性はそのとおりだと思うのですけれども,自助と共助ということで国がやるべき領域について,ある程度明確に方向感を書いたほうが良いのではないかという気がするのですが,ここの記載を見ると,そういったことについての記載が正直明確になっていないのかなという気がいたします。例えば国がやるべき領域というのは,公共性の見地から必要であろうと思われるものをある程度厳選するというような考え方であるとか,大学独自ではやはり十分対応ができないような問題とか,こういったようなことが研修事業の見直しの中でも出ていたかと思うのですけれども,ここの中にはそういった観点が明確に書かれていないので,その辺を,ある程度明確にされたほうが良いのかなという気がいたします。
 以上です。

【谷口主査】
 ありがとうございます。
 では,加藤委員,お願いします。

【加藤委員】
 特にありません。

【谷口主査】
 はい。木谷委員,お願いします。

【木谷委員】
 明確でないと言われましたけれども,一応,今回,障害のある学生などの支援というものに重点化・集中化していくという方向性が出ていると思うので,それで結構だと思います。表現で思ったのは,一方で就職とか,そういうものについては大学等における主体的な取組に移行させるとあるのですが,今でも大学等の主体的な取組にほとんど委ねているわけですので,移行させるというより,そういうことについては機構としてはもう縮小すると言いますか,もう少しはっきりと書いても良いのではないかと思います。

【谷口主査】
 はい。小林委員,お願いします。

【小林(雅)委員】
 これは特に障害学生ということではなくて,学生支援ということで調査・分析のことがここでもかなり書かれている。あるいは先進事例を集めるというようなことも書かれているわけですけれども,先ほど加藤先生が言われたように実際どこまでできるかという問題はかなり大きいと思います。ただ,機構の場合には既に学生支援GPもやっているわけですから,そういった先進事例はかなりいろいろな形で集められていると思いますし,それ以外の各大学がやっている学生生活調査とか,集めるというのはそんなに大変な仕事でもないと思いますし,私のセンターでもやったことがありますけれども,そういう事業を例えばやっていただくというようなことも必要だろうと思いますし,こういったことを通じてやはり障害学生だけではなくて,一般に学生生活の支援に関するどういう取組が行われているかということを紹介するというのはかなり意味があることだろうと思っています。
 以上です。

【谷口主査】
 ありがとうございます。

【小林(光)委員】
 私は結構です。今のご意見で。

【谷口主査】
 では,堀委員,お願いします。

【堀委員】
 結構でございます。

【谷口主査】
 前原委員,よろしゅうございますか。はい。
 では,もう少し時間をいただいて最後の議論に行きたいと思います。16ページ,機構の在り方についてということで,大きく1と2というのがございます。統合後の法人への統合,その事務・事業の他の主体への一部移管を含めた機構の在り方というので,そこにそれぞれの事業が書かれています。それからもう1点,大きな点は機構のガバナンスの在り方についてということで,最初にも事務局のほうからお話がありましたように有機的な事業の実施であるとか,それから,第三者による検証体制の強化というようなこともありますが,これについて若干時間をとりたいと思いますので,よろしくお願いします。
 それでは,ご意見をお伺いしたいと思います。前原委員,お願いします。

【前原委員】
 省庁の統合を見てきましても,統合によってほんとうに合理化されたのかどうか疑わしいケースがとても多いと思います。逆に統合することによって各省庁のミッションが非常に不分明になってしまって,パフォーマンスが落ちている役所が結構多いのではないかということもありますね。ですから,この機構の場合,非常にはっきりしたミッションを持っているので,その辺のところを強く主張していかれたら良いと思います。もし統合するとしてもミッションを見失われないようにしていただくというのが一番大事だと思います。役所の統合を見ていて強く反省しています。

【谷口主査】
 ありがとうございます。
 では,堀委員,お願いします。

【堀委員】
 先ほどの第4章のコメントで申し上げましたので重複的な部分がありますので,それは避けますけれども,基本的には奨学金事業というのは最初から一定比率が不良化するというのはわかっている話ですし,しかも,その不良化要因というのは機構によってコントロールできない。そういった事実をきちっと直視して,その中において回収という姿はどうあるべきかというところをもう少し丁寧に書かれると,先ほども言ったように,それは認知したことについては認知をしようと。それから,認知したことについては確実にそれを回収に持っていくのだという,そういう体制をきちっと整備していく。それに対して,そういう性格であるということをきちっと皆さんにわかっていただくという,そういう仕掛け,これが必要ではないかと思います。
 以上でございます。

【谷口主査】
 ありがとうございます。
 では,小林委員,お願いします。

【小林(光)委員】
 私のほうは特に奨学金はこういったこと(機構を強化しミッションを明確にする)で良いのですが,学生支援のところ,留学生支援も含めてなのですが,今,例えば高等教育機関を卒業しても就職できない人が一杯いるわけですが,これがいろいろミスマッチを起こしているというようなところがあるわけですが,そういうことに関する,いわば雇用支援のようなことをどこかで,これは各学校がやる,あるいは個人のことでもありますけれども,そういうことに対する重要性というようなことが,アメリカなど,あるいは特にヨーロッパなどでも多いわけです。若者の離職率が50%を超しているなどというのが最近の報道でもあるわけでありますから,こういったことが日本にも今後,そういう時代が来るということになっては大変だと思うわけでありまして,学生支援では,ミスマッチ対策や,留学生を含め学生の雇用支援の強化等をどこかで少し触れていただいたほうが良いと思ったということです。
 以上です。

【谷口主査】
 はい。では,小林委員,お願いします。

【小林(雅)委員】
 私も前原委員が言われたことの繰り返しになりますけれども,統合後の法人への統合についてというところが,検討し,判断することが必要であると先送りになっているのですけれども,もう少しこれは慎重に考えるべきだというようなニュアンスが出て良いのではないかなと思います。というのは,入試センターと大学評価学位授与機関が一緒になるというのも非常に想像できない話なので,そこに機構がくっついたら,一体どんな組織ができるのだろうというのはほんとうに想像できませんので,そういうことを含めてもう少し慎重に考えるべきだということは,もう少しニュアンスを出して良いかなと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 はい。では,木谷委員,お願いします。

【木谷委員】
 特にありません。

【谷口主査】
 はい。では,加藤委員,お願いします。

【加藤委員】
 私も小林委員の意見に賛成で,前にもそういうふうに申し上げたと思います。あるいは前原委員がおっしゃったように,ただ統合して整理すればよくなる話ではない。冒頭にあったように,これは質の向上だとか機能の強化ということが大事なのであって,組織の数が少なくなれば良いという話ではないというのは,我々ずっと時間をかけて議論してきたわけです。ぜひそこのところは,今回は行革の観点で書くのだというのはわかりますが,大事なことは何かということもやはり何らかの形で表明されたら良いと思います。ただし,全体として,この報告書の案はよく整理されているように私は思いましたし,この間のいろいろな議論をよく踏まえていただいています。今の意見は,可能ならもう一歩踏み込んでいただければということです。
 こんなことは私が言う話ではないと思いますが,8月に中教審の答申が出て,大学における教育の質転換が今きわめて重要になっています。そして,大学の教育にとっての大きな課題として,学生の修学支援の問題がとりあげられています。国として学生を支援していくということが今まで以上に必要だということも中教審の答申に触れられています。つまり,まさに名前のとおり,日本学生支援機構の存在価値が問われていると思います。という状況のときにその名前も消えて,ミッションも違うところと一緒になって,今回議論したように,機構がもっとある意味ではきめ細かく,機能も強化していかなければいけないときに,統合してしまって大丈夫なのだろうかという懸念を持つわけです。その辺は十分にご承知のことだと思いますが,どうぞよろしくお願いしたいと思います。

【谷口主査】
 はい。新野さん,お願いします。

【大森委員代理(新野氏)】
 記載,書きぶりのところで2点,16ページの1の奨学金事業のところの二つ目のポチのところは,先ほど申し上げた第三者機関の記載のところはあわせて工夫をしていただければという点と,三つ目の点,ポチのところですか,これも以前の議論で出ていたのですけれども,返還できるものには確実に返還と書いてあるのですが,基本的はやはり返していただくのが原則になっておりますので,ここは誤解を招かないように記載を少し工夫していただければと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 では,大本委員,お願いします。

【大本委員】
 皆さんの意見に賛成です。

【谷口主査】
 よろしいですか。

【大本委員】
 はい。

【谷口主査】
 では,石原委員,お願いします。

【石原委員】
 皆さんおっしゃっていましたけれども,外国人の受け入れの中で唯一数値目標を持っているのが留学生ですから,そこがきちっとしていないと,ほかの人材受け入れも多分あんまりうまくいかない。人口減少がこれからどんどん進む,高齢化が進んだら非常に重要な問題であるということを,まあ,ほかの問題よりもかなり重要ではないかと私は思っているのですけれども,そういう観点からすると,ほんとうに統合して良いのかどうかという,そこをきちっと問わないと行革の流れの中でこうするのだというのは,行革は行革でまたあるのでしょうけれども,本質的な部分がゆがめられるとほかにも影響するかなと思いますので,非常に慎重にこういったものをつくっていただきたいなと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 ありがとうございました。

【前原委員】
 すみません,最後に一つだけ。

【谷口主査】
 はい。前原委員,どうぞ。

【前原委員】
 いろいろお聞きしてわかったのですが,返済率と雇用の関係,就職状況が非常に密接に関係がありますよね。先週,インターンシップ学会があって,キーノートスピーチで話してきたのですが,平成9年に文部省と通産省と労働省でインターンシップをやりなさい,ただし,就職につながるインターンシップはだめですという文章が出ています。ところが,今年,若者の雇用とか,日本再生戦略で出てきた文章を見ると,インターンシップを就職につなげなさいとちゃんと書いてあります。非常に矛盾しています。
 インターンシップ学会の人たちも平成9年の文章が頭にこびりついていて,やってはいけないのだと思い込んでいるわけです。ですから,就職に使っても良いのだという文章を,ぜひ文科省から出していただくとよいと思います。明らかに就職にプラスになると思います。非常に中途半端な状態になっていて,国から二つの具体的な方針が出ている訳です。明らかに今年出た文章はインターンシップと就職とをつなげているわけです。

【松尾学生・留学生課長】
 そこはおそらく,必ずしも矛盾ではなくて,いろいろな書き方の問題であると思います。今,インターンシップの在り方については,別に省内でやっていますけれども。

【前原委員】
 世界中でインターンシップを就職につなげるなということを言っているのは日本だけです。要するに就職をもっとさせること一番大事なのですよね。ですから,インターンシップを就職に役立たせると返済率ももっと上がると思います。

【松尾学生・留学生課長】
 そこは早期化,長期化の問題との兼ね合いがあるもので,いろいろな議論を中でさせてもらっているというのが現状だと思いますので。

【前原委員】
 そうですか。ぜひそういうことでよろしくお願いします。

【谷口主査】
 全体の議論をしていただくつもりだったのですけれども,時間がもう大分過ぎましたので,最後のまとめのところで全体のことも含めて,お一方ずつご意見をいただいた上で,取りまとめの方向についてご提案をさせていただきたいと思います。
 では,石原委員のほうから,お一人ずつまとめのことも含めて,全体のことも含めて一言お願いいたしたいと思います。

【石原委員】
 繰り返しになりますけれども,今,前原委員がおっしゃったように国全体のことを考えたときに,どこが,何が大事なのかということをきちっと踏まえて留学生問題を位置づけてほしいなというのが考えです。
 以上です。

【谷口主査】
 では,大本委員どうぞ。

【大本委員】
 私も前原先生がおっしゃっていたように,奨学金事業と就職が非常に強い関連性を持っていると思います.なかなか就職状況の改善が,この間,見出せないところで,根本は返す,返さないということだけではなくて,きちんと安定した職業について返していくということが学生支援の循環にもつながってくると思います。その点を少し強調していただければと思います。

【谷口主査】  では,新野さん,お願いします。

【大森委員代理(新野氏)】
 今回の報告書は,これまでのいろいろな議論,論点を詳細に全部まとめていただいておりまして,方向感としては非常に良いものができているのではないかと感じております。第6章の終わりのところは非常に簡単な文章なのですけれども,例えばここにもいきなり機構が効率的だとか効果的にみたいなところから入ってしまうのではなく,やはり教育の重要性と効率のバランスを意識したような記載にされたほうが良いのではないかと思いますので,もう少し書きぶりを充実させていただければと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 ありがとうございます。
 では,加藤委員,お願いします。

【加藤委員】
 いろいろ申し上げましたが,基本的には今回,事務局が取りまとめられた報告書案はたいへんよく整理されています。大変な努力をされたという印象を持ちました。
 以上です。

【谷口主査】
 木谷委員,お願いします。

【木谷委員】
 私も大変いろいろとまとめていただいたということで,ありがたく思います。最後のほうで少しお話がありましたけれども,特に組織の在り方ということで効果的,効率的というようなことを言われますけれども,ここにも書いてありますが,高等教育段階における豊かな人間性と想像力を備えた人間の育成を支える,そのための機構のミッションというものを明確にし,そのことは絶対に忘れてはならないということがここに強調されているというふうに理解をしております。

【谷口主査】
 はい。では,小林委員,お願いします。

【小林(雅)委員】
 2点ありまして,「おわりに」については,先ほどから出ているとおり,これまで機構が自分の役割を果たしてきたということもやはり言っておく必要があると思います。その上でこういったことがより一層必要であるという,そういう形にしていただければと思います。それが第1点です。
 それから,第2点目は最初に申し上げましたけれども,ワーキンググループの報告書の扱いなのですけれども,これをどういうふうにするかということなのですが,今のところは,これはこの報告書にはつけないということですよね。ただ,私,自分でまとめたから,第1のことはあまり強く言えないのですけれども,第2のワーキンググループの報告書も非常によくできていて,この留学生事業に関しては非常に勉強になりましたし,何らかの形で残すということを考えていただけないか。例えばホームページに出すだけでも結構ですし,そうしていただけると,細かいニュアンスのことはこちらを見てくださいという言い方もできるかと思います。
 以上です。

【谷口主査】
 はい。続いて小林委員,お願いします。

【小林(光)委員】
 私もこの報告書に関してはほんとうに第1グループ,第2グループ,それぞれ大変よくまとめていただいたと思います。そういうことで言えば,1点だけ申し上げておきたいことがあるのですが,これはほんとうは終わりのところでもう少しそういうことを書き込んだほうが良いのかなと思ったりしているのですが,要するにこれは機構の資源と国の資源とここのすみ分けということもあるのですが,私は日ごろから思っているのですが,日本の高等教育を受ける学生,この30年間で少なくとも2倍以上になっているのですね。ところが,国の助成金が減っているということは大変憂うべきことだという感じを持っているのです。
 要するに日本の国が支援する教育,今朝の新聞にも出ておりましたが,教育費,GDP比で3.6%とか,大変低いのだと。要するに統計のある国,31カ国,このOECD加盟国があるわけでありますが,そこから最下位が3年連続で続いているということが報道されているわけですね。こんな状況ということを僕は放置できないのではないかと思っているのです。国際競争力の源泉というのは,いかに若者の教育,特に高等教育を含めて,教育の充実というのをきちっと図っていかないと国際競争力は落ちる一方だと,こういう認識を持っておりますので,そういうことを含めてどこか,これは国として考えていただく,あるいは機構としての役割を含めて根本的な問題だというふうに認識しているということでございます。
 以上です。

【谷口主査】
 堀委員,お願いします。

【堀委員】
 大変よくおまとめいただいてありがとうございます。私としては,この内容で十分だと思います。ただ,力点の置き方なのですけれども,奨学金事業のところで固有性,独立性をきちっと言い込んでいけば,それは所期の目的が,多分,皆さんが考えておられることが達成できるのかなと思います。
 以上でございます。

【谷口主査】
 前原委員,お願いします。

【前原委員】
 この機構はほんとうに大事なミッションを担っていますので,統合によってそういうことがうやむやにならないように頑張っていただきたい。恐らくここの委員,皆さんがそういうお気持ちだと思うので,そういうことはきちんと委員の全員の意見として書いていただきたいと思います。

【谷口主査】
 議事進行が不手際で大分時間が超過いたしました。だけど,非常に内容のある御議論をいただきまして,ありがとうございました。今日,お褒めもいただいたのですけれども,大変厳しいご意見もいただきました。それで,今後本文を修正しなければいけないと考えています。提案でございますが,報告書の最終的な取りまとめにつきましては,ワーキンググループの主査,第1グループと第2グループ,小林先生と私ですが,ご一任いただきたいと考えていますが,いかがでございましょうか。

(「異議なし」の声あり)

【谷口主査】
 ありがとうございました。それでは,最終的な報告書を取りまとめたものを,固めましてこの場を終わりたいと思います。
 それでは,最後に文科省のほうから一言お願いいたします。

【松尾学生・留学生課長】
 長きにわたりまして,先生各位におかれましてはどうもありがとうございました。また,機構にとどまらず,私どもの奨学金事業でありますとか,学生支援,それから留学生支援には先生方には日ごろからお世話になっておりまして,どうもありがとうございます。今回いただきましたこの報告書,今日も幾つか,根本的な問題から,我々,行政をするに当たって考えの至らない点等々もありまして,これからしっかりとそれを受けて引き締めてやりたいと思っております。半年にわたり,どうもありがとうございました。特に谷口先生,それから,小林先生には,主査としてワーキンググループの議論もおまとめいただきましてありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いします。ほんとうにどうもありがとうございました。

【谷口主査】
 では,これで学生支援機構の在り方に関する有識者検討委員会を終了いたします。今日はどうもありがとうございました。

── 了 ──

お問合せ先

高等教育局学生・留学生課