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21世紀医学・医療懇談会

はじめに  

○教育部会報告


はじめに


はじめに


1. 経緯

  教育部会においては,懇談会から第1次報告に盛り込むべき具体的な提言事項を検討するよう依頼を受け,4回にわたり検討を行った。本報告は,教育部会における検討結果を,21世紀に向けた医療人育成のあるべき姿を提示しつつ,早急に行政及び各大学等において取り組むべき課題についてとりまとめたものである。

2. 基本的な考え方

(1)医学・医療については,生命の尊厳と個人の尊重の保持を基本として,患者中心,患者本位の立場に立って進めることが重要である。教育部会においては,1.患者中心の医学・医療をキーワードとしつつ,健康人も含め,国民が望む人間中心の医学・医療を推進する必要があること,2.生命の尊厳が第一に尊重される必要があり,医療人は生涯にわたり倫理観と責任感を持つことが求められること,の2点を強調する必要があると考える。

(2)一方,現在の医療人育成の状況は,1.いわゆる「受験学力」のみに基づいて,将来の医療人になるべき人材を大学入学時点で選抜する状況があること,2.学部教育においては医学等に関する教育が中心であり,実習をはじめ医療に関する教育が不十分なこと,3.医療人育成の観点からみると不十分な教育指導体制になっていること,など国民の期待に応える医療人の育成の観点に立っていない状況がみられるところであり,抜本的な見直しが必要であると考える。

(3)本報告は,以上の視点から,21世紀に向けた医学・医療のあり方を見据えつつ,国民の命と健康を守る重要な責務を担っている医療人の育成方策について,今後改善すべき点をとりまとめたものである。


 (高等教育局  医学教育課) 




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