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国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議 (財務会計制度委員会(第2回)議事要旨) |
国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議「財務会計制度委員会(第2回)」議事要旨
1 日 時 平成12年11月17日(金)10:30〜12:40
2 場 所 東海大学校友会館「望星の間」
3 出席者
| (委 員) | 石 弘光(副主査)、江口吾朗、大崎 仁、樫谷隆夫、勝方信一、桐村晋次、菅原寛孝、鈴木章夫(主査)、武田 建、本間正明(副主査)、宮島洋、宮本美沙子、宮脇 淳、山田家正の各委員 | |
| (関係者) | 小川浩平、上野一彦、細谷昌志、道上正規の各関係者 | |
| (文部省) | 工藤高等教育局長、清水高等教育局審議官、徳永会計課長、合田大学課長、須田大臣官房企画官、杉野大学改革推進室長 他 |
4 議 事
(1) 開 会
(2) 主査より、第1回議事要旨(案)の取扱いについて説明があり、11月24日(金)までに意見があれば事務局まで連絡の上、修正し、文部省のホームページで公開することとされた。
(3) 事務局から、資料に基づき、検討課題等について説明があり、以下のような意見交換が行われた。
(○印は委員及び関係者の発言、◇は事務局の発言)
〇 「国立学校特別会計制度の概要」の中で国立学校施設の現状として、要改修面積が約600万uあると書かれているが、今後整備が見込まれる新増築の需要面積の約500万uはこれに含まれているのか。
◇ 要改修面積とは、既存の建物のうち建築後25年以上経過し、一般的に大規模な改修等が必要とされる建物の面積であり、今後整備が見込まれる新増築の需要面積の約500万uはこれに含まれていない。
○ 財務会計制度については、他の分野に比べると独立行政法人通則法の世界で処理できることが多いと思う。また、財務会計制度を検討するに当たっては、学問の自由や教育の云々といってもおのずからその範囲に限度がある。
○ 国大協における独法化の議論の中で、地方財政再建促進特別措置法があることにより、地方公共団体からの国立大学への資金導入が事実上不可能であることが問題となっている。地方の国立大学は、その地域の核、文化の発信元であり、当然に地方公共団体とタイアップしてもよいと思う。本委員会においては、地方公共団体からの国立大学への資金導入についても議論する必要がある。
また、学生納付金、寄附金、診療収入など従前は国立大学特別会計の収入であったものが、独立行政法人の収入に直接計上されることから、国立大学特別会計の実質的な役割が一般会計からの繰入の管理だけになり、その意義が問われることになると考えられる。このことを我々共通の認識とする必要がある。
○ 国際競争力や効率化という意味で、今までの国立大学の姿勢の上にあぐらをかこうとは誰も思っていないと思う。ただ、典型的なものとして教育と病院を比較した場合に、人材の養成と診療というその役割の違い、授業料と診療収入というその収入の性質の違いなどから考えて、財務会計制度について概ね独立行政法人通則法の世界で処理できるという方向性だけで検討してよいのか疑問である。
また、48の国立大学教育系学部を比較したときに、その規模によってずいぶん話が違う。教官組織が600人以上の大学と100人前後の大学では、教官一人当たりの学生数は100人前後の大学が600人以上の大学の概ね半分であり、一般的に小規模な大学は効率が悪いということになるが、独法化後の国立大学としての適当な規模と効率化や統合再編ということを絡めて本委員会において議論することになるのか。
◇ 独法化により、より独立性の強い国立大学として運営されるためには、マネージメントをより意識する必要がある。そういった観点から国立大学の規模についても1つの論点として取り上げる必要もあり得ると思うが、しかし、その議論と効率化や統合再編の議論は別と考える。
なお、他の委員会において、そのことを正面から検討課題として取り上げているところはない。
○ 小規模な国立大学であってもそれぞれが特色を出し、他に追随を許さなければ、その存在価値というのは十分あるのではないかと思う。アメリカでは、大規模な大学だけが必ずしもよいというわけではなく、小規模な大学であっても非常によい業績を上げ、あるいは教育だけに特化して非常によい評価を得ている大学もある。研究で世界的に競争するためにはある程度の規模は必要かもしれないが、こらからの大学はそれぞれが何等かの特化された道を選んでいく必要があると思われ、規模というのはあまり議論の対象とならないのではないか。
○ 規模の選択は自由であって、規模が大きければよいというものでもなく、小規模でも他に引けをとらない大学があってよいと思う。
○ 何も特色がある国立大学が不必要だと思っているわけではないが、そういった特色のある国立大学を国が育てる必要があるのか。すなわち、国立大学として国が責任を持って育てる大学の在り方が問題になる。地方の特色ということであれば地方公共団体が責任を持つべきであり、また、純粋に特色という事であれば建学の精神をもつ私学がある意味で適切な面がある。
○ 財務会計制度について他の分野に比べると独立行政法人通則法の世界で処理できることが多いのではないかという意見には疑問がある。
例えば、国の会計制度の中では、全国の大学の研究者等の共同利用を目的とした大学共同利用機関と国立大学との間での資金移動が非常に難しい。大学全体に対して施設を供給し、共同研究をし、また個々の大学の研究をある意味で支援していく立場に立つ大学共同利用機関としては、財政上での独立性というのが、一法人一項で措置された予算の資金移動すらできない独立性であれば、今後の弊害になると思う。
○ 運営費交付金の国の予算における措置が一法人一項で行われるとしても、運営費交付金は渡し切りの交付金であってその使途の内訳は特定されないのではないか。
○ 本委員会の最大の検討課題は、運営費交付金の積算方法になると考える。おそらくは、一般財源として地方公共団体に渡されている地方交付税交付金制度の様なものを作ることになるという意味においては、財政学者としての知恵を出していきたいし、この運営費交付金の積算方法さえ解決すれば、今のような色々な心配や疑惑がかなり解消されるのではないかと思う。
○ 地方大学の問題は地方でといっても、財政的に豊かな地方公共団体もあればそうでないものもある。財政的に厳しい地方公共団体は、国立大学を抱えようとはしないし、援助をする財政的ゆとりも全くない。そういったことも念頭において議論しなければならないし、地方公共団体に頼ることはそんなに簡単なことではない。
また、地方大学といっても色々な考え方があるのであって、地方大学と都市部の大学という概念はもう乗り越えるべきだと思う。現にインターナショナルな大学というのは、確実に国際化と地方化が同時に進んでいる。情報技術等の発達により地球は小さくなり、従来のような地方大学という概念は乗り越え、新しい大学を営んでいかなければならないと思う。
○ 大学の役割は、研究は二の次というと語弊があるが、一義的には10年先20年先に役立つ人を育てることと考える。しかし、大学の役割を教育を主に考えるか、研究を主に考えるかによって大学に対する考え方がずいぶんと違ってくるため、そういう点では、大学の仕分けも必要になると思う。
○ 本委員会における主な検討課題について3点申し上げたい。
1点目は、予算は主務大臣が認可した中期計画で定められ、その変更も主務大臣の認可を受けなければならないとされていることによる予算の拘束力なり予算統制がどの様なものになるのか、これと運営費交付金が渡し切りの交付金であってその使途の内訳は特定されないということが一体どの様な関係になり、その影響がどうなるのか。つまり、予算の拘束力なり予算統制がどの様なものになるのかと財務評価の在り方について、一歩踏み込んだ形での検討が財源措置を考えるに当たって必要になる。
加えていえば、人件費を全くの自由にすることはおそらくかなりの弊害を伴うため拘束性を持たせるか、また自由にする範囲があるのであればその範囲は如何にあるべきか、さらには、国立大学には国の高等教育政策などのニーズに応えるという要素があり、そういったものを中期目標や運営費交付金の積算方法などだけで全てカバーできるかなど財源措置の検討に当たっては積算方法の他にも色々な要素が入ってくる。
2点目は、節約をすることも大切であるが、それぞれの国立大学がある意味で競争的に活動することによって国立大学の安定に繋げていくためには、経営努力によって受託研究、共同研究その他の外部からの資金を獲得して運営される諸事業との関わりというのが大きいのではないか。つまり、独法化後は経営努力により多くの外部資金を獲得することが重要になってくることから、特に外部資金に重点を置いて検討する必要がある。さらに、これについては、独立行政法人制度自体が収支トントンを前提としているが、国立大学の自由な活動をおおいに促進するという観点から、運営費交付金の会計処理と別枠の会計処理を用意する必要がある。
3点目は、括りとしての「会計原則」は、「会計制度」との関係からいって「会計基準」とした方がよいのではないか。なお、独法化することによって国の会計諸法令と離れ、新たな財務会計システムを構築するということは、会計基準ができればそれでよいということではないと思う。
○ 国家的なプロジェクトの財源措置は、おそらくは特別なものになるのではないかと思う。
○ 基本として集権的な要素と分権的な要素を如何に組み合わせるか。つまり、政策の企画立案とその実施の機能を分離するが、国立大学の場合はそういう分類が難しいとしても、独法化後の国立大学と文部省の関係というものを会計上どのように整理しておくか。これまでは国立学校特別会計の収入とされていたものを国立大学の収入に直接計上することになると、国立学校特別会計の自主財源がなくなり、特別会計を維持できるのかというマクロ的な問題がある。しかもストックの部分では、国立大学が資産として持っている建物等と附属病院の施設設備関連で負債を抱えているという問題。これはプラス部分とマイナス部分の両面がシンメトリーになっていないと会計上は非常に難しい問題になるが、この扱いについても国立大学では資産は大学に、負債は帳消しにという議論の組み立てが横行している雰囲気がある。そこを一体如何に資産管理をしていくか、個別にやるか、あるいは全体でやるか、これによって国立大学や国立学校財務センターなどの機能に違いが出てくるため、独法化後の国立大学と文部省における高等教育予算の関係付けをもう少し明示的な形で議論する必要がある。
これら根幹に関わることは当然、財政当局をはじめとする関係省庁との調整が必要になると思うが、大枠の枠組みをきちんと詰めておかないと本委員会で議論したものがほとんど機能しないという形にもなりかねない根本的な問題であり、是非検討いただきたい。
○ 大学の設置形態毎に運営費交付金の積算方法を分けるとしても、その積算の根拠というものをどう明示化をしていくか。教育、経済、医学など分野毎に様々な特徴があり、基本的に各分野毎の費用及び便益を如何に計算し、それに対して基準的な質と基準的なコストというものを算定した上で、そこにプラスアルファーとしての評価の問題を如何に反映させていくかという問題を、あまり茫漠とではなくもう少し詰めた形で議論する必要がある。
渡し切り交付金の使途における裁量性という問題は、費用項目等の問題が積算としてまとまっていくときに問題になるが、別個の問題と考えなければならない。運営費交付金は自主財源であって、積算の根拠を明確にした上で、国立大学において如何に使っていくかという問題は個性ある競争関係のある中で、それぞれの国立大学が考えていく話である。
○ 示されている検討課題は、現状を踏まえながら独法化後のことを如何に考えるかということが非常によく出ているが、現状と大きく変わらない形でまずスタートし、中長期的には中期目標とパフォーマンスとしての評価という問題を組み合わせながら競争的なメカニズムを如何に組み込んでいくのか、その具体のプロセスをもう少し明らかにしていただき、集約的な議論が効果的にできるよう少し論点を詰めていく必要がある。
○ この委員会における検討は、国立大学の独立行政法人制度が制度としてフルに稼働するときを念頭において検討する必要があると思うが、例えば、移行時の予算措置に当たっては、移行前に必要とされた公費の投入額を十分に踏まえるとされており、移行時の話とある程度中期計画の中でさまざまなチェックなどが行われ、実際に独立行政法人としての国立大学が色々な面で動き出すというプロセスは、分けて考えたほうが現実的ではないか。
○ 現在は、一つの国立大学を国立学校特別会計の中の一つのセグメントとして単純に考えられるが、独法化により一つの国立大学が一つの単位になった場合の国立大学のセグメントを如何に考えるのか。
例えば、学部と大学院というセグメントもあり得るし、教育と研究というセグメントもあり得る。特に附属病院については、その特殊性から附属病院を一つの単位としたセグメントを如何に考えるのか。すなわち、国立大学の構成単位、基本的な機能の違いや財務面の違いを如何に考え、セグメントとして整理するのか議論する必要がある。
○ 本委員会は、個々の国立大学の財源を如何に確保し、また増やしていくかを議論する場ではなく、10年、20年先を見て役立つ人材を育てるという大学の役割の中で国立大学はどういう役割を果たすのかという事を念頭に置きながら、国立大学の財源の在り方を考えるべきである。
国の財政も非常に厳しい状況にあるとともに福祉や科学技術の国家プロジェクトなどの新たな需要もあることから、ますます国立大学に対する予算も厳しくなる。国立大学は、何とか財源を確保し、それを増やしていく努力は必要であるが、もっと大事なのはいかに効率をあげるかである。今の予算の中で、どれだけ効率をあげることができるかという事を考えるべきだろうと思う。
民間企業は、統合し、効率を上げ、国際競争に勝ち残る努力をしている。教育と産業は違うと言えばそれまでだが、例えば、複数の国立大学が個々にではなく、お互いに特徴を出し合って連携することにより、ブロックで見れば必要な勉強する場所がある位のことは考えていかなければならない。現に連合大学院として端緒は開かれており、このようなことを財務会計から促進する方法も議論する必要がある。
○ セグメントについては、大学の内部管理、情報公開や説明責任にとって大変重要な問題である。
説明責任を如何に果たすかについては、会計原則や会計基準を検討する上での重要な問題であり、そのことを特に意識する必要がある。
○ 独立行政法人会計基準では、簡単にいって、損益計算において利益が生じたときはマネージメントの経営努力の認定、すなわち評価を行いその処分を行うとされており、国立大学の会計基準、セグメント、あるいは会計システムを検討するに当たっては、国立大学におけるマネージメントの経営努力を如何に認定していくかを考慮しながら議論する必要がある。
○ 財務会計制度の重要な目的の一つが説明責任だと思う。説明責任は、これを正面から議論というものではなく、いろいろな部分を議論した結果、集約されるという性格を持っているが、主な検討課題の項目として入れておく必要がある。
さらに、会計というのは監査を受けてその結果を如何に反映させるかが大きな目的であるため、内部及び外部による監査の制度についても、主な検討課題の項目として入れておく必要がある。
○ 独立行政法人制度における評価の主要部分は、全体の運営評価と思うが、財務評価も大きなウェイトを持っていると思う。
○ 国立大学の共通あるいは基礎的な経費の算定は如何にするのか。
例えば、セグメントを積み上げて行うのか。その場合には、地方交付税交付金の例を見ても結果として、国立大学の規模によって大きく違いが出てくる可能性がある。すなわち、その費用構造の特徴付けが、国立大学の離合集散のインセンティブになり得ると思う。このことが、結果的に国立大学全体の教育研究水準に対してプラスであれば非常によいということを議論の中で確認する必要がある。
○ 標準的な部分と特別な部分など、コスト要因を詰めていくという問題と同じ費用を掛けても効率が上がっているか、一定の効果を上げるために費用をどれだけ掛けているかという問題は表裏の関係にある。国立大学の予算執行の中における非効率性というものを如何に効率化していくかが重要である。その上で掛けた費用に対して効果というものを最大化する形での資金の使われ方というものが考えられなければならない。そこを両者の事務的な経費の効率化の問題とアウトプットに対する効率化の向上の問題というものを財務会計制度の中に如何にデザイン設計するかということが重要である。決して現状肯定的にやるのではなく、中期目標に対する評価の中でその調整や補正を行いインセンティブを与えていくことを考える必要がある。
全くの白紙から制度設計をすることができればよいが、現実には多くの教職員を抱え、様々な活動を行っている国立大学の現状を無視するような制度を作ったとしても、これは現実的には機能しない。移行時においては、現状とできるだけ齟齬がないような制度であっても、その中で効率化についての理念を掲げ、中期目標に対する評価の中でその調整や補正を行いインセンティブを与えていくことを提案する必要がある。
○ 国民への説明責任を考えたときに、事実のみを説明するということではなく、何故そうなっているかの理由もしっかり説明する必要がある。
○ 運営費交付金が渡し切りの交付金でその使途は特定されないといわれているが、その実態が不明であり、また国立大学の費用の中でも桁違いに大きい施設整備に掛かる費用がどうなるのか、その実態も不明である。
国立大学の独立行政法人制度の一つの望ましい基本形があって、スタ−ト時には現状との調整を行いつつも、将来的にはその望ましい基本形に移行するということであれば、具体的な提案というものを見た上で、それぞれの国立大学が如何にするのか決定すればよい。
○ 九州には15の国立大学があり、その中で工学部を持つ国立大学が複数あるが、果たしてそれぞれの工学部が地場産業をしっかりと支えるように成り立っているかというと必ずしもそうではない。
例えば、全て一緒になるのは難しいとしても、ゆるやかな連合体の中で上手に連携をし、その目的を達成、又は促進するような財務会計制度を作る必要がある。
○ 例えば、二つの国立大学を統合すれば、大学の数は減って効率的に見えるが、そうしたことで世界的に見た大学のレベルが上がるものではない。
◇ 今現在、国立大学は99校あり、その数についてはいろいろな議論がある。世界的に見れば99というのは必ずしも多いわけでもないといえるが、その一方で、1県1大学主義による体制のままでいいのかとの疑問もある。
文部省として新たな配置計画を立て、再編、統合をするという仕組みよりは、それぞれの大学の成り立ちや地域との関係もある中で、基本的には各大学での検討を踏まえつつその動きについてアドバイスもさせていただきながら支援していきたい。なお、今現に動きのあるもについては、可能性のある限り進めていただき、また一緒に考えさせていただきたい。
特に教員養成については、少子化の中で量的には15,000人の養成体制を10,000人に減らし、かなりスリムになってきており、教員養成部分だけで見ると小規模な学部あるいは大学になっている。各県の教員養成体制がそれでよいのかというのは、単にコスト意識というだけではなく、教員の需給関係なり全体と地方との関係など色々検討課題がある。
◇ 小規模な国立大学においても特色ある研究をする、あるいは大変規模の小さい大学共同利用機関もある。先行独法化機関にも大変規模の小さな機関も見受けられ、必ずしも小規模な独立行政法人が成り立たないということではないことなどから、小規模な国立大学について一気にブロックで再編成を考えるというところまでは行かないところがある。
○ セグメントや色々な話があるが、結局は予算を配分するときに、如何に見極め、評価し、また何に視点をおくかによって随分方向が違ってくる。これについては、国立大学だけではなく、公立、私立にも影響が及ぶ問題であり、どのように大枠として考えているのか。
◇ セグメントの件も初めて出てきたようなもので、あらかじめ解答を持っているというものではない。是非そういうことも含めて、検討していただきたい。
○ エンジニアリングでは、ある問題が設定された場合には、その周りにいわゆる境界条件と初期条件といったものが与えられ、最適な解を見つけていくことになる。本委員会におけるいわゆる初期条件、境界条件というものを一体どこに設定したらよいのか。財務会計というものを考えたときにすでに境界条件として決まっているものもあれば、色々検討することができる境界条件というのもあると思う。独立行政法人通則法を極めて広い意味でのリジットな条件として考えるのか、また超えたものを新たに条件として考えてよいのか。
○ 独立行政法人通則法をなるべく国立大学に合った形に変えていきたいというのが本委員会の考え方だと思う。ただし、国立大学の独法化の検討の方向に書かれていることが、必ずしも全てとおるということではない。将来的には、その中でも重点とするべき部分を検討する必要があると思う。
具体の検討課題に入れば、条件がある程度絞られてくると思うが、今の段階ではフリーでよいのではないか、むしろその方が望ましいと思う。
○ 理想的あるいは漠然としたような問題が色々あって、これからの取組みの中で必要なことはよく分かるが、時間の問題もあり、例えば、独法化と再編統合の問題は切り離して議論するなど、独法化に絞って議論を進めていただきたい。
最大の検討課題と思われる、運営費交付金の積算から検討を始めるのがよいのではないか。ただし、運営費交付金の積算について検討をする前に、例えば、既存の長期借入金の処理についての方向性が必要ならば、その整理をする必要がある。なお、検討に当たっては、具体的なモデルパターンを作り、時系列毎に検討をする必要がある。
○ 本委員会の検討のスケジュールをどの様に考えているのか。
◇ 本委員会における主な検討課題は、議論も未整理のままある程度並べたものであり、必ずしも記載された順番に検討を行うということではない。
○ 今日の議論で基本的な考え方についても議論が出ている。むしろ次回は、財源措置の議論に入り、そのプロセスで基本的な考え方などに及ぶという方が議論としては、より生産的という気がする。
○ 国立大学の独法化についてのマスコミの報道ぶりは極めて低調である。これは、独法化によって国立大学がどう変わるのかポイントがつかみづらいことと、国大協及び本委員会の議論の流れを見ても非常に技術的な話になっていて、日本の高等教育のグランドデザインが示されていないことによるものと思う。
日本の高等教育のグランドデザインを考える上での国民の関心事というのは99の国立大学を一律に扱っていくのか、国際競争型の大学を意識的に作っていくのか、そういった方向に向けてどのような制度設計をして行くのか、という所にあるのではないか。
日本の高等教育のグランドデザインを考える上では、財務会計制度が重要であり、これを検討するに当たっては、他の委員会の議論を十分に踏まえる必要がある。しかし、財務会計制度における基本的なスタンスだけは固めた方がよいと思う。全体から議論する方がよいのか、個別のパーツから積み上げる方がよいのか、色々議論があるが、先ずは、グランドデザインに密接に関係する運営費交付金の積算についてから検討するのがよいと思う。
○ 国立大学の将来が如何にあるべきかについては、国大協においても2年ぐらいかけて色々議論し、1つの報告も出ている。
これからの国立大学が如何にあるべきかについては、財源措置によっても大いに変わってくる。全ての国立大学が同じような大学になる必要はなく、21世紀には全ての領域で競争することになると思うが、研究だけで競争することはない。それぞれの国立大学が特徴をもち、様々の分野で競争すればよいのであって、そのためにどのような財源措置をしたらよいのかということを考える必要がある。
○ 現状の独立行政法人の財務会計制度については、現下の厳しい財政状況のもとで独法化する場合、安定的な研究費、人件費等の確保の保証がなく、その結果、独自の資金を有しないわが国の国立大学においては学術研究水準が低下し、科学技術立国を目指すわが国の発展は望めないとして、文部省をはじめ国大協も独法化に反対した経緯がある。その状況が変わっていないのにもかかわらず、国立大学の独法化を議論するのであるから、その認識の上で議論を始めなければならない。
財務会計制度としての論理性や首尾一貫性は、財務会計の専門の方々の議論で事足りると思う。しかし、それに加えて、今後の国立大学と企業との関係あるいは国際的な競争力の関係などについて、国立大学としての将来像というものを踏まえた上での議論をすることが、本委員会としての使命ではないか。
○ そのことについてはいつも論議され、ここにおられる方もすでに承知されていると思う。いろいろな問題があるが、一つは日本の高等教育に対する国の財政支出が少ないということも大きな原因だろうと思う。そういったことも念頭に置きながら議論を進めて行くとして、次回は、財源措置について議論していただきたい。
5 次回の日程
次回は、来年1月19日(金)に開催することとなった。
以上