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国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議

2001/01/15 議事録

国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議「人事制度委員会(第5回)」議事要旨

国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議
「人事制度委員会(第5回)」議事要旨

1  日時

平成13年1月15日(月)14:00〜16:00

2  場所

東海大学校友会館「朝日の間」

3  出席者

(委員)

伊藤大一、海妻矩彦、梶井  功(主査)、北村幸久、黒田壽二、河野俊二(副主査)、隆島史夫、田中健藏(副主査)、永井多惠子、
西嶋美那子、森田朗、森  正夫、若杉隆平の各委員

(関係者)

稲垣  卓、木村好次、小林  正、渡邉正己の各関係者

(文部省)

坂田研究振興局審議官、合田大学課長、杉野大学改革推進室長、村田大学院振興企画官  他

4  議事

(1)  開会

(2)  主査より、第4回議事要旨(案)の取扱いについて説明があり、1月22日(月)までに意見があれば事務局まで連絡の上、修正し、文部省のホームページで公開することとされた。

(3)  事務局から、資料に基づき、検討課題等について説明があり、以下のような意見交換が行われた。

【委員及び関係者】

  給与については、独立行政法人が独自に決定することになるが、人件費に関して財政面の制約条件としてどういうものが想定されるのか。

【事務局】

  人件費の財政面での制約については、独立行政法人通則法第30条では、公務員型の場合、給与の支給基準は、一般職国家公務員の給与、民間企業従業員の給与、当該特定独立行政法人の業務の実績及び中期計画の人件費見積りを考慮して法人が定めるということになっている。それらの事項を考慮しながら、運営費交付金として措置された額の中で、法人が自主的に決定していくということになる。これらの考慮事項がどの程度の制約となるかについては、先行する独立行政法人の実態を見てみないとわからない面がある。
  独立行政法人の財源について国は予算措置するが、運営費交付金としていったん法人に渡してしまえば法人が自らの判断で使うことができるということになっている。給与の支給基準を決定するに当たり、なぜ人件費の見積りが考慮事項として上がってくるのかというと、運営費交付金は渡し切りだが、人件費がどんどん膨らんでしまっては、独立行政法人制度の趣旨に反してくるということから、特に人件費についてはあらかじめ中期計画の中で見積りを盛り込むということである。ただ、実際に人件費見積りのとおり使うかどうかというのは法人の判断ということになる。場合によっては人件費見積りを上回ったり、あるいは下回って予算が使われるということもあり得るのではないか。
  非公務員型の場合には、公務員型のような人件費見積り等の考慮事項はなく、運営費交付金の中で、法人の業務実績等を考慮しながら、各法人が決めることになる。

【委員及び関係者】

  4月から独立行政法人化する機関の人件費見積りはどうなっているのか。

【事務局】

  平成13年度の予算におけるそれらの機関の人件費については、基本的には前年度ベースで、査定されていると聞いている。
  また、向こう5年間の中期計画の中で、人件費がどのように見積りされているのかということについては、現時点では確定していない。これから年度末に向けて、財政当局と調整をしながら中期計画を作っていくこととなるが、その中で明らかになっていくものと思われる。

【委員及び関係者】

  教育公務員特例法第21条では、教育公務員は、任命権者の認める場合には、「給与を受け、又は受けないで」兼業できるというふうに定めているが、給与の額やこのような場合には給与を受けることができるというような規定があるのか。教官から兼業の申請書が出されると、所属長がそれを認めないということはしにくいのではないか。大学生の学力低下ということが言われており、学生の教育をしっかり行なうべきだという世論の中で、兼業に関する量的規制をどうしたらいいのかということも、独立行政法人化の際、検討する必要があるのではないか。

【事務局】

  教育公務員特例法第21条に関して、受け取る給与の額に関する具体的なルールがあるわけではない。
  国家公務員法第104条は報酬を得て兼業する場合の規定であるが、教育に関する兼業を行う場合には、報酬の有無に関わらず教育公務員特例法第21条が適用されているということである。
  国立大学教官の兼業を許可するに当たっては、兼業先、従事時間、従事内容等を記載した兼業許可申請書の提出を求め、審査をすることとなっている。
  仮に大学を独立行政法人化して、兼業に関する裁量の幅を拡大するというのであれば、各大学において社会的に理解が得られるようなきちんとした審査のシステムを作って兼業を許可していくということを検討していただくことは必要に思う。

【委員及び関係者】

  国家公務員法第104条の兼業について、原則として兼業が許可されない場合として、「営利企業以外の事業の職で次に掲げるような職責が重大なもの」とあり、医療法人、社会福祉法人、学校法人、公益法人の役員(理事長、理事、監事)、病院長、学校長などが該当することとなっている。一方で、例外として、「教育・学術・文化・スポーツの振興を目的とする法人等は許可できる」となっているが、高齢化が進み、医療や福祉の問題が非常に重要になり、国立大学でもそうした方面の研究や教育が進んでいく中で、実際に国公立大学教員に対して、医療法人や社会福祉法人などの理事や監事になってほしいという社会的な要請は、非常に強くなってきているように思う。独立行政法人化の際、教育という一番大切なことをおろそかにすることがあってはならないが、そういった法人の理事を務め積極的な活動や発言をするということは、企業の技術コンサルタントを行なうことと同等、あるいはそれ以上に必要だと思う。したがって、兼業に関して柔軟な扱いが必要ではないか。
  勤務時間については、現在国立大学の教員については、当該機関の長が個別に勤務時間の割振りをすることができるということであるが、各国立大学の現状を見ると、かなり機械的に勤務時間割振リを行っているような感じもする。「大学教官の勤務の在り方に関する研究会」における裁量勤務制の提言は、大学教員の実態に対応した勤務時間の管理を行えるようにとの趣旨だと思う。したがって、独立行政法人化する際には、裁量勤務制のもっている積極面を考慮するべきではないか。
  しかし、一方で、学生の教育、指導をきちんと行うべきだという社会的要請や、タックスペイヤーの疑問に応えられるような方策を考えなければならないので、そういった点にも注意する必要がある。

【委員及び関係者】

  工学系の場合、専門が細分化されており、その教官でないとできないような講義というのもあって、いろいろな大学で講義を持つことがある。また、学会の事務局運営や助成型財団の審査委員会等に出席する場合もあるなど、スペシャリストとして活動を求められる場合も多いが、そのような扱いをどうするのか。本務である教育をおろそかにすることがあってはならないが、このような兼業を行う際に、勤務時間管理をどうするのかということを考える必要があるのではないか。

【委員及び関係者】

  週40時間の勤務時間というのは、理系に属する教員には非常に矛盾した時間と思う。教育と研究を行うとなると、トータルでおそらく週60時間〜70時間必要となる。大学にいない人をどうしようかということを中心に議論が進んでいるように思うが、大学でごく普通に働いている教官の多くは、8:00〜5:00で仕事が終わるということはなく、40時間をはるかに超えて働いている。
  服務制度については、国家公務員法第96条にあるように、すべての職員は国民全体の奉仕者であるということでいいと思う。しかし、学問の自由をどのような形で保障するかという点に関して、教育公務員にかかる服務の特例というものの考え方をきちん整理しておく必要があると思う。教育公務員特例法において、評議会の議に基づき学長が服務の特例を定めることができるのは、教育基本法第10条にあるように、他の国家公務員の職務と違って、教育は特別なもので保護する必要があるとの精神があるからだと思う。

【委員及び関係者】

  理系(実験系)の教官については、実際の勤務時間は週40時間どころの話ではないというのが実感だと思う。

【委員及び関係者】

  教員とはそういうものだと理解することは必要だと思う。教員の場合には、一定の場合を除いて超過勤務手当が支給されることはなく、そのような点も踏まえて別の俸給表があるということも、ある程度理解されているのではないか。ただ自宅研修という問題については、文系の教官であってもオフィスアワーを持つなど、学生とより接する機会を作ることが必要だと思うので、その点については各法人の長がきちんと決める必要があろう。

【委員及び関係者】

  国立大学が独立行政法人化して法人格を持つことには、国際的に見て欧米の大学に比べて遜色のない教育研究レベルを維持するということが大きな目的としてある。国際間で研究者が流動化するということもあり得るので、国際的な標準によって教員の服務や勤務時間を考える必要があるのではないか。法人の長が一人で決めることは大変なことだと思うので、視点としてそういうものがあったほうが良いのではないか。

【委員及び関係者】

  外国の大学の中には、教員の報酬は1年のうち9ヶ月に対して支払われ、後の3ヶ月間で、例えば夏休みにサマースクールを担当して稼ぐとか、あるいは研究に専念したいのであればそうするなど、教員に色々な裁量がある。したがって、外国の大学の例を参考とするのであれば、そういう面も含めてどのような給与体系にするのかということを検討する必要があると思う。
  また、各大学が中期計画に定められた予算の範囲内で、給与体系を作っていいということになった場合に、上限はないのか。大学間で給与格差が出てきた場合には、主務官庁としてどうしていくべきなのか、検討することが必要ではないか。

【委員及び関係者】

  私立大学においても、多くの場合は公務員の給与が一つの基本になっていると思う。しかし、60歳を過ぎて採用した教員の場合には年金相当額を差し引いて支給するといったこともあるので、非常に複雑なのではないか。大学によってもかなり違うのではないかと思う。

【委員及び関係者】

  民間企業の給与に関する動きについてご紹介すると、一般職的な若い人の場合は、勤務時間に対しての報酬として給与が支給されるが、ある一定以上の地位になると勤務時間に対しての給与ではなく、成果に対する給与ということとなり、時間をどれだけ費やすかについては個々の裁量に任せられるというのが、大きな流れとしてある。学校の教員についても、何を求められて何を成果として出すかということが重要で、時間という概念はなくして行かざるを得ないのではないか。
  諸手当については、民間企業では、例えば扶養手当のようなものは支給しない方向になってきている。企業の動き等を参考にして、検討してはどうか。

【委員及び関係者】

  科学研究費補助金の使い方について、人件費として直接使うことが難しいのは問題である。10年位前に英国人と共同研究を行ったことがあるが、補助金の中に、人件費も含まれていて、補助金による研究に専念すると、本務である教育研究に十分な力を入れることできないので、本人と機関の長との間で協議をして、給与をカットすることがあるという話だったように思う。その分の生活費等は補助金から支給されるということであった。そういう仕組みになっているので、成果がものすごく厳しく問われ、もし十分な成果が出なかった場合には、かなり厳しい制裁措置がある。日本で本当に科学研究費補助金を使って、ブレークスルー型の研究で成果をあげようと思ったら、そこまで踏み込まなくてはいけないのではないのかという印象をもったことがある。
  給与や服務・勤務時間についての検討は、科学研究費補助金の仕組みとも関わってくると思う。研究成果を期待するのであれば、そちらの仕組みも検討する必要があるのではないか。

【委員及び関係者】

  職務発明の取扱は、どこの委員会で行うのか。従来、大学教員の特許については、国立大学の場合には基本的には個人に帰属する傾向があり、一方公立大学は地方自治体に帰属するという傾向であった。大学教員への動機付けにすることを考えると、例えば公立大学でもすべてを地方自治体に帰属させるということについては、色々と批判もあり、検討も開始されている。ところが国立大学では今まで個人に帰属されていたものを、大学に帰属させるということも検討されているという話を聞いたがどうなっているのか。

【事務局】

  職務発明については、昨年末、文部省に置かれていた「今後の産学連携の在り方に関する調査研究協力者会議」で「審議の概要」がとりまとめられている。その中で、独立行政法人化した場合の職務発明の扱いについても、一定の意見がまとめられているが、現在の個人所有から大学所有へ移していくべきであろうという意見だったと思う。職務発明の問題をどこで議論するかということについては、財産管理という観点からは財務会計制度委員会で議論いただくことがいいのかもしれないが、服務との関係では、本委員会も関係するので議論いただければと考えている。

【委員及び関係者】

  独立行政法人では、中期計画に対して事後評価を受け、それがいろいろな資源配分等にも反映されていく。そうなった場合に、今までの国家公務員制度の中の給与体系というものを残したままだと、ちぐはぐした感じになるのではないか。研究と教育の部分を切り離して、中期計画の中でそれぞれについて定めて、それぞれについて評価を受け、給与も決めていくという形にならないと、全体の制度との整合性が取れないのではないか。
  裁量勤務制の問題も同様に、時間という資源をどう配分してもらうか、それから成果を出していくかということになるのではないか。急に変えるのではなく、10年くらいの目標期間を定めながら移行していくという計画のほうが合理性があるのではないか。

【委員及び関係者】

  教員の定年制の問題を考えなければいけないと思う。現在、国立の場合60歳、63歳、65歳が中心だと思うが、私立大学の場合は70歳、あるいはさらに上というところがある。給与と同様に、定年も各法人で定めるということでいいのか。

【事務局】

  定年については、現在教育公務員特例法では、国立大学教官の定年は各大学ごとに定めるという規定になっている。この点について、文部科学省としては、現在、独立行政法人化するに当たって変更する考えはない。ただ、検討の対象からあえてはずしているというわけではなく、委員会としては検討いただければと思っている。

【委員及び関係者】

  アメリカの大学の場合は、定年制をやめているところが多い。ただしその場合、教官の給与は、自分で外部から研究費を獲得してくるというのが前提となっている。また、オーバーヘッドマネーで研究費とほぼ同額が大学に入っており、それによって、研究室等を整備している。そういったことも、国際的に競争に勝つ大学を作るならば、念頭に置く必要がある。

【事務局】

  科学研究費補助金の予算が増えていることもあって、科学研究費補助金の一定割合を大学の必要経費としてオーバーヘッドとして取るという議論がある。ただ、科学研究費補助金によってオーバーヘッドが獲得できるのであれば、各大学への別途予算措置している研究費を削減していいのかという議論に行き当たる。

【委員及び関係者】

  資料8「国立大学の独立行政法人化の検討の方向(抄)」の位置付けは何なのか。本委員会では、ここに示された「検討の方向」でいいのかということを議論するのか。

【事務局】

  「検討の方向」は、一昨年9月における国立大学の独立行政法人化に関する議論をお願いするにあたっての、試案という形で文部省としての考え方を整理したものであるが、本委員会では幅広い観点からご議論いただければと思っている。資料8では、本日ご議論いただく人事制度の関係の部分について参考のために抜粋したものである。

【委員及び関係者】

  本委員会では、服務や給与の支給基準を各大学で作るときの考え方を整理するということなのか、給与の支給基準のモデルまで作るということなのか。

【事務局】

  仮に独立行政法人化されれば、給与をどうするかは、最終的には各法人で決めることであるが、一方で、同じ国立大学ということであれば、その基準が法人ごとにバラバラでいいのか、ある程度水準を合わせた方がいいのかというように、議論はいろいろあると思う。
  各大学ごとにそれぞれ給与面でも個性があっていいのではないかという考えもあれば、一方では流動性などを考えると、あまり待遇に差があると交流の支障になるので、ある程度共通的なものがいるのではないかという考えもあるだろう。その点が本委員会で議論いただく際の論点として考えられるのではないか。

【委員及び関係者】

  個々の法人が判断すればいいとのことであるが、今まで人事院の懐の中でやってきているので、独立行政法人化して各国立大学に、俸給表は自分達で作りなさいと言っても難しいと思う。そう考えると、本委員会では、一定の基準となるようなものを考え方の整理と同時に示さなければいけないのかどうか。

【事務局】

  その点については、本委員会の考え方次第であるが、仮に本委員会で審議いただいて、ある程度目安的なものが必要だという結論になれば、そういった検討を進めることになるが、そうすべきかどうかということがまさに論点になるのではないか。

【委員及び関係者】

  今の日本の大学、学術研究や高等教育が抱えている問題として、現行制度の中で元気がなくなってきているという点があって、国際競争にも負けてきているのではないかという気がする。
  そうした大学あるいは研究者たちに元気を出してもらうためには、人的資源の持っている潜在的な能力というものをいかに発揮させるための仕組みをどう作っていくかということが、ひとつのポイントになるのではないか。

【委員及び関係者】

  今の公務員制度というのは、基本的には、国立大学の先生などを対象にしてできている制度ではなく、公権力を行使し、公的な資金を運用する人たちがどのような形で働くべきなのかということで作られた、いわゆる官僚制の仕組みがベースになっている。大学の教官については、たまたま国立の機関であるし、公務員であるということで公務員制度が適用されてきているわけであるが、典型的な公務員の制度というものは憲法第15条と国家公務員法第96条で書いてあるように、「私を捨てて公のために奉仕する」というものである。そこには、労働というものは無定量であって、報酬というものはその対価ではないという考え方がある。このような考え方では、今の国際的な研究の競争社会にはなじまなくなってきている。今までもその傾向が見られたから、いわゆる特例という形で例外を設けてきたわけではあるが、どうもそれが限界にきているのではないか。
  そういう意味で、独立行政法人になった国立大学の教官を公務員として見るのではなく、高等教育を担う大学の職員としてどういう勤務形態があるべきかを考え、それが国の機関であり、税金で運営されているというところからどういう制約があるのかを考えるというように、発想を切り替えてはどうか。そうでないと、今までの公務員制度に引きずられたまま、特例を作るということでは、整合的な制度は作りにくいのではないか。また、そうしてできた制度の下で、果たして若い世代の研究者が、本当に能力を発揮する気になるようなインセンティブを与えることは難しいのではないか。
  公務員型か非公務員型かは別として、行政機関の一部に属するということになると、そのための制約があるのだが、今までの公務員の規律の維持の仕方というものは、要するにやってはいけない、危ないことはやらせないということだったと思う。それで果たしていいのかどうか。リスクはあるかもしれないが、今度の独立行政法人の基本的な仕組みというものは、いわば事後的な評価等により、後からチェックしていこうとする仕組みではないか。潜在的な能力をいかに発揮させるかというところに制度作りのポイントは置いたほうがいいのではないか。

【委員及び関係者】

  給与に関して、成果に対する給与という考えがかなり浸透している。つまり、国際的に競争力を高めていくため、インセンティブを与えて、人的資源をうまく活用していこうとするときに、従来の画一的な給与体系でいくのか、それともある程度基本的なところは保障するとしても、それ以外の部分の裁量をかなり多い形の給与体系にしていくのかという議論の立て方があるのではないか。

【委員及び関係者】

  教育や研究などに関わる人は、公務員であろうと公務員ではなかろうが、一定の質を確保する必要があるので、最低の賃金というものがある程度保障されていないと、高い志を持って継続的に研究をしたり、教育に携わろうとすることは少なくなるのではないか。最低限の部分を保障した上で、加算的な給与の部分を斟酌するようにする必要があるのではないか。
  その場合にも、最低限保証される賃金があるからといって、一生そこに居られるというシステムは、外国ではありえないと思う。一度職を得ても、5年や7年に一度はその資格認定を行うなど、評価が行われている。評価される人間にとってみると非常に厳しいことではあるが、それが行われることによって、教育あるいは研究に携わる者として自分をアピールすることができる。
  今、わが国において教育あるいは研究に携わる公務員の評価というものは、まだ緒についたばかりで今後どうなるかわからないが、その基本にあるのは組織ではなくおそらく個人評価だと思う。それを積み重ねないと、個人にベネフィットも与えられないし、競争というものに納得することが出来ないということになる。そこのところで競争、競争といいながら組織全体でひとくくりに評価されるようだと、やはり力が出ない。

【委員及び関係者】

  教員が優れた研究を競争的に遂行し、優れた成果をあげる、そして、それに伴って大学の評価も高くなり、大学の収入も上がり、結果として大学教員の給与に跳ね返ってくる。そういった流れがスムーズにいくようなシステムを作らなければいけないと思う。
  一方で、大学の活動には教育という側面がある。教育については、常に組織的に行わざるを得ないし、教員個々の競争的な研究の成果が、組織的な教育の成果や大学の活性化に必ずしもストレートに繋がらない面がある。教育に関する財政的な問題は、大学全体の問題であり、財務会計のところで議論されることになると思うが、組織的に取り組まざるを得ない必然サービスまでも含めた教育の領域での財政をどのように組み立てるか、どのように収入を確保し、どのように優れた教育活動の保証をするかということは、どうしても避けられない問題である。この点については是非財務会計のところでも議論いただきたいし、教員の給与を考えるときにも自覚すべきではないか。

5  次回の日程

  次回は、2月7日〈月)に開催することとなった。

以上

(高等教育局大学課)

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