スーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議(第6回) 議事要旨

1.日時

平成30年5月10日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省15階科学技術・学術政策局会議室1

3.議題

  1. SSH指定校に対する支援の在り方
  2. 今後のSSH支援事業の在り方について(先進的な取組の方向性について)
  3. その他

4.出席者

委員

重松委員、千葉委員、荒瀬委員、菊池委員、末冨委員、竹内委員

文部科学省

坂本人材政策課長、淵上教育課程課長、春山教育改革調整官、高瀬教育課程課長補補佐、浦山人材政策課次世代人材育成係員

5.議事要旨

○運営規則に従い、会議を非公開とすることとなった。
○事務局より、資料について説明が行われた。

それに関連して以下のとおり意見交換が行われた。

【主な意見】
(SSH指定校に対する支援の在り方について)
○指定期間が長い指定校に対する支援の考え方
・5期目以降の学校に関しては、一定の経験を踏まえ、各学校の特色を生かした形で新たな取組を提案することとしてもよいのではないか。
・5期目以降の学校について特色化を図るのは主要であり、4期目までのSSH校とは分けて考えるべきである。特定の事項に突出した学校や、地域の拠点校としてより広く貢献するような学校をつくっていく必要があるので、新たに別枠で枠を設け、指定をしたほうがよいのではないか。
・5期目以降の学校は、これまでの実績を踏まえた形での支援が必要である。
・5期目以降の学校については、柔軟な資金の受け入れという観点からモデル開発を行うことも考えられる。
・5期も継続して審査を通っている学校については、各校の蓄積や業績などを幅広くアピールすることを明確に位置付ける必要がある。
・学校がもっと企業を活用すべきではないか。
・企業と連携している学校は増えてきており、そうした結びつきは重要である一方、お金に関しては、学校が集めるというのは重い部分があるので、もし考えるのであれば、ルールづくりをまず考えるべき。
・地方によって条件がかなり異なるので、一概に企業の支援を期待するのは困難。できるだけ活用していただき、活性化してもらうということについては意味がある。

○支援額の考え方
・それぞれの学校の特色があるので、学校の規模や主対象生徒数などで一律に分けることは不可能に近い。必ずしも教育課程だけで決まっているわけではなく、教育課程外で課題研究に取り組んでいる学校などもあるので、そういったことを全て考慮して数量化していくことは非常に困難。
・中間評価の結果を踏まえた支援額の増減については、あまりにひどい学校については減額を検討することはあっていいと思うが、段階をつけるのは難しいのではないか。
・地方の小規模校も応募しやすい枠取りをしたほうがよい可能性がある。
・重点枠については、ある程度差をつけてもよいのではないか。

(今後のSSH支援事業の在り方について)
・人口減少が進む中で、優れた人材を育てるということを意識的に行わなければ、日本としてこれからの科学技術を支えていく人材が育たない。
・自ら課題を見出すということはどういうことなのかをもう少し深く掘り下げるというのは、現場レベルで非常に必要。価値は評価と表裏一体であるが、生徒が新たなものを見出すところに価値の概念が抜け落ちているので、テーマとしての価値を考えていくという姿勢は現場レベルで非常に重要。
・SSHのアウトカムを証明するときに、卒業後の継続調査が必須であると同時に、在学中にどのようなバリューを生み出しているということに着眼しているのは非常にユニーク。
・才能教育を前提にすると、優秀な集団をより伸ばすことも人的投資としては非常に重要。
・ネットワーク化について、裾野を考えると、中学段階くらいから育成する必要がある。できれば高校同士のネットワーキングに加え、とりわけ中高教育段階同士の連携をする必要がある。
・重点枠について、女子の科学技術人材が少ないということ、地方部が弱いと考えられることから、女子と地方について言及するのがよいのではないか。
・学校から新しい提案をしていただけるような環境づくりをうまく促す枠組みづくりを検討する必要がある。
・メタ認知という1つの非認知的要素について、どう機能して、人材育成や課題解決に対してどのような効果があるかということが見えづらい。新しい課題に関しては、非認知的な要素をいかに加味するかということも強調したほうがよいと思われる一方で、事業としてどう反映していくかということについては、今後慎重な検討が必要。

(評価指標について)
・管理機関に関する評価指標について、グッドプラクティスや課題の抽出という観点の方がよいのではないか。


○最後に、事務局より今後の開催スケジュールについて説明があり、閉会した。

以上

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