科学技術週間の取組等に関する検討会(第1回) 議事要旨

1.日時

平成29年6月9日(金曜日)10時~12時

2.場所

科学技術・学術政策局会議室1

3.議題

  1. 検討会の運営について
  2. 科学技術週間等の現状と今後について(自由討議)
  3. その他

4.出席者

委員

大草委員、滝田委員、塚田委員、奈良委員、船木委員、米山委員

文部科学省

真先大臣官房審議官、塩崎人材政策課長、石橋人材政策課長補佐 他

5.議事要旨

○事務局より、資料1-1「科学技術週間の取組等に関する検討会設置要綱」、資料1-2「科学技術週間の取組等に関する検討会の検討内容の公開について(案)」、資料1-3「ワーキンググループの設置について(案)」に基づき、検討会の運営について説明が行われ、資料1-2、資料1-3が案のとおり了承された。

○事務局より、資料2「科学技術週間等の現状と今後について」に基づき、科学技術週間等の現状や課題について説明が行われた。

【主な意見】
(科学技術週間の評価指標について)
・科学技術週間には成果を示す適当な指標が設定しづらいため、効果を明示しづらいという問題がある。
・定量的な指標としては、科学技術週間関連行事の参加者数や標語の応募件数などが、質的な指標としてはアンケート調査の結果などが考えられる。
・どのような状況になれば質的成果をあげたと評価できるかは不明だが、アンケート調査を実施するなど、参加者の受け止めの変化(科学技術週間によっていかに参加者の考え方が変わったか)を測ることは重要である。
・長期的な指標としては、科学の道に進む子供の数が増えると、成果があがったと言えるのではないか。

(科学技術週間の意義について)
・国民が科学についての関心を持つための週間というだけではなく、科学者の意識を変えるきっかけとなるような科学技術週間を目指すべきである。
・大人と子供の両方に対して発信をすることが必要である。
・ふだんは博物館や科学館に来ないような、科学への関心が比較的低い層に対して参加を促すことが必要である。
・時代の変化に伴い、現代社会では科学のコンテンツ自体はいつでも手に入れることができる。「○○週間」と名の付く週間が数多くある中でも、科学技術週間の知名度は低いと言える。「科学技術週間といえば○○」というような認識が広まると、科学技術週間を実施する意義があるといえるのではないか。・活用できるメディアの数や種類は多くあるものの、発信方法を工夫しなければ、科学への関心が比較的低い層を呼び込むのは難しいだろう。
・科学技術週間では、科学の客観性や普遍性を伝えるだけではなく、科学が人の営みによって成り立っているものであるということを伝えると、科学をより身近に感じられるのではないか。科学を文化として育むためにも、科学技術週間が人(科学)の可能性や限界について考えるきっかけとなると良いだろう。

(科学技術週間関連行事の在り方について)
・科学への関心が比較的低い層を呼び込むためには、食やアートなど、科学とは一見関係のなさそうな分野を取り入れた関連行事を実施するのが有効であると思われる。
・科学技術週間の期間をゴールデンウィークまで延ばすと、関連行事へ足を運ぶ人の数が増えるのではないか。
・本来は身近にあるはずの科学を遠い存在のように思っている人が多い。科学にその地域ならではの要素を入れると、科学をより身近に感じられるのではないか。また、各地にある大学との連携にも大きな可能性が見いだせるのではないか。
・完成品だけを見せるのではなく、それまでの失敗も含めて、その完成品がどのようにつくられたのかの過程を見せると良いのではないか。
・科学者と実際に会って対話することのできる場をより多くつくることが必要である。
・科学者が一般の人に向けて情報発信を行うことを積極的に推奨すべきである。

(一家に1枚ポスターについて)
・毎年のデザインに一貫性を持たせたせるなど、一家に1枚シリーズに共通したコンセプトがあると良いのではないか。
・ポスターに載っている情報量が多すぎるのではないか。また、手に取る楽しみがあるような仕掛けがあると良いのでは。

(標語について)
・意外性があり、なおかつ応募したいと思えるような企画になると良いのではないか。
・どうして科学技術週間中に標語を募集しているのか。
→事務局より回答:児童・生徒が考えた標語を科学技術週間のポスターに載せることで、科学技術週間を親しみやすいものにしている。また、児童・生徒に対して、自分たちが参加できる週間である、と知っていただきたい思いがある。
・ひとつひとつの作品はオリジナリティがあるだろうが、今のままでは似たようなイメージのものが選ばれているという印象を与えかねない。
・標語にこだわらず、発明賞や自由研究賞など、子供のユニークさを表彰するような賞があると良いのではないか。
・標語は小中高生に対して募集を行っているが、大人からも募集した上で、小・中・高・大人といった部門ごとに表彰すると、参加者のモチベーションが高まるのではないか。
・受賞者に対して、どうして選ばれたのか、その理由づけがしっかりしていないと、賞に選ばれることの意義が薄れてしまうのではないか。
・標語の応募には特別な知識や技術が要らないため、応募の敷居が低いという点は良いと思うが、言葉によるものは印象に残りにくい。絵のような視覚に訴えるものの方が印象に残るのではないか。

○最後に、事務局より今後の検討会及びワーキンググループの開催スケジュールについて説明があり、閉会した。


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