放射線量等分布マップの作成等に係る検討会(第9回) 議事要旨

1.日時

平成23年9月21日(水曜日) 13時30分~16時30分

2.場所

文部科学省 3階 1特別会議室

3.議題

  1. 土壌濃度マップ作成について(ヨウ素131)
  2. 土壌濃度マップ作成について(その他核種)
  3. マップ関連研究の進捗状況報告について
  4. その他

4.配付資料

  • 資料第9-1号 :ヨウ素131データの処理について
  • 資料第9-1-1号 :文部科学省による放射線量等分布マップ(ヨウ素131の土壌濃度マップ)の作成について
  • 資料第9-2号 :ヨウ素131、放射性セシウム以外の核種のマップ化について(机上配布)
  • 資料第9-3号 :河川・地下水への放射性核種の移行調査の進捗状況報告について(机上配布)
  • 資料第9-4号 :土壌に蓄積した放射性物質の包括的移行状況調査(大規模循環モデル調査)の進捗状況報告について(追加報告)(机上配布)
  • 資料第9-5号 :放射線量等分布マップの作成等に係る今後の検討事項及びスケジュール(机上配布)
  • 参考資料1 :第8回放射線量等分布マップの作成等にかかる検討会議事要旨
  • 参考資料2 :放射線量等分布マップの作成等に係る検討会委員名簿
  • 参考資料3 :最近の放射線量等分布マップの公表資料について

5.出席者

委員

中村主査、池内委員、小山委員、斎藤委員、柴田委員、難波(髙橋(隆)委員代理)、長岡委員、長谷部委員、吉田委員

文部科学省

渡辺次長・原子力安全監、板倉EOC環境モニタリング班長、石井EOC環境モニタリング班、斉藤EOC環境モニタリング班、佐々木(原子力安全委員会)、小平(農林水産省)、茶山(原子力被災者生活支援チーム)

オブザーバー

恩田(筑波大学)

6.議事

  1. 斎藤委員及び事務局より、資料第9-1号及び資料第9-1-1号について、ヨウ素131の土壌濃度マップについて、説明が行われた。
  2. 議題2以降について非公開で行う旨、主査から説明があり、傍聴者が退席された。

7.主要な質疑応答

○  資料第9-1号及び資料第9-1-1号について

【池内委員】 資料第9-1号の参考について、計算の仕方について、もう一度お伺いしたい。資料の1ページについて、1ページの一番右の欄に検出下限値があって、その左欄に6月14日に半減期補正した後の各箇所の平均濃度を出している。さらに左欄に、ヨウ素131の濃度がある。ここで示される濃度は6月14日に半減期補正した値なのか、それとも測定した日の値なのか、どちらか。
【事務局】  これは、補正しない値である。
【池内委員】  右から2つめの欄は6月14日に半減期補正したと書いてあるが、その左欄のヨウ素131の濃度については何も書いていないため質問した。このヨウ素131の濃度の欄は、各大学等の測定日の結果ということか。
【事務局】  そのとおりである。
【池内委員】  その測定に対する下限値が、一番右欄に書いてあるということか。
【事務局】  そうである。

【池内委員】  資料第9-1号の参考の下部に注釈が書いてあり、「複数地点で採取した試料のうち、1つでも検出下限値以上の測定値がある場合、検出下限値以上の値及び検出下限値以下の値の中で最も確からしい値<A>を用いて算術平均している。」というのは、検出限界以下の中で最も確からしい値Aを用いて、算術平均しているということか。
 具体的に言えば、資料1ページの上から2つ目に福島市の結果があるが、この場合、776というのが検出されている。この場合、最も確からしい<A>というのはどれになるか。
【斎藤委員】  最も確からしい値について、参考値をそのまま使っている。この例であれば、776に加えて、上の74、163、それからNDは0として、それから83、この5つを平均して値を求めている。
【池内委員】  NDの0と4つの数字を全部足し、5で割るということか。その後、半減期補正して6月14日に補正しているということであるから、この表の上では計算しても合わないということで良いか。
【斎藤委員】  そういうことである。

【長岡委員】  資料第9-1号の図2について、このグラフから見れば、その比率が傾きの逆数になっている。本来、Y軸にヨウ素-131濃度、X軸にCs-137濃度とするべきである。
 同資料の2ページにある記述「また、原子力機構が茨城県東海村で実施したダストサンプラー等を用いた空気中の放射性核種の連続測定結果によると、3月16日及び3月22日以降の数日間、値にして100程度までの高いヨウ素比率(I-131/Cs-137)が観測されている。」について、この100程度というのは、これを6月14日に換算すると0.0いくつになるという意味か。
【斎藤委員】  最初の質問について、確かにI-131、Cs-137の比率という意味では、縦軸と横軸を逆にしたほうがわかりやすい。しかし、ここで確認していただきたかったのは、I-131の量がどこも2000Bq以内にかなりの部分がおさまっているということを縦に比較していただきたかった。したがって、縦軸、横軸を逆にした書き方にしている。
 それから、2つ目の質問について、100程度までの高いヨウ素比率については、これは3月20日頃の比率である。これを6月14日の比率には変換していない。ただ、相対的に3月20日ぐらいに北方で観測されたヨウ素の比率は10とか20程度である。相対的に、3月20日の時点で南方のヨウ素の比率が高いというデータが出ているということ。
【長岡委員】  同時期に南方と北方の測定データでは、そこでも同じような傾向が見られたという意味か。
【斎藤委員】  そうである。

【吉田委員】  資料第9-1-1号の別紙4の背景に、「ゲルマニウム半導体検出器によるスペクトル測定において、セシウム134、137 からのガンマ線の影響により、ヨウ素131の検出下限値が引き上げられ、ヨウ素131 について、検出下限値以上の測定結果を得ることができなかった」と記述されている。マップでは、20キロ圏内でも三角記号のデータ(一つ以上が検出下限値未満)がプロットされているから、検出下限値以上のデータを得られたポイントはあるということ。したがって、多くの地点で検出下限値以上の測定結果を得ることができなかったという表現の方が良い。
【事務局】  おっしゃるとおりである。

【吉田委員】  先ほど池内委員から指摘のあった資料第9-1号)(参考)の最も確からしい値<A>について、表現がわかりにくい。例えば参考値<A>のような表現にしておいて、その参考値について注釈あるいは定義を書くようにした方が良いと思う。
【事務局】  参考値<A>とともに、得られた測定、検出下限値以上の値も含めて算術平均したと、本文中と記載が違っているため、そこも踏まえて修文したい。

【中村主査】  今回行った土壌濃度の結果で、I-131の沈着量をまとめた土壌の濃度マップについてはご了解いただけたということでよいか。
【難波委員(高橋(隆)委員代理)】  資料第9-1-1号の9ページの「1.2 ヨウ素131の土壌濃度マップに使用する各調査箇所の沈着量の値について」のところで、「・」が2つあり、1つ目の「・」が「全て検出下限値以上の場合」、2つ目の「・」が「1試料でも検出下限値以上が存在する場合」というのは、論理的な分け方として2つ目の「・」ポツの中に1つ目の「・」が含まれてしまうように思う。もう少し論理的にうまく分けたほうがいい。

【中村主査】  今、委員の方からいただいた意見を反映して、それを文部科学省から公表するということにさせていただきたい。文章の修正に関しましては、主査が最終的に確認するということで一任させていただきたい。
 それでは、2つ目以降の議題に関しては、検討会の運営規定の2に該当する議題のために非公開とさせていただきたい。傍聴者の方々は、申しわけありませんが、ご退席をお願いしたいと思います。

 以上

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文部科学省 原子力災害対策支援本部

(文部科学省 原子力災害対策支援本部)