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研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)に基づく体制整備等の実施状況について(分析結果報告)3.各機関における取組状況の概況

(1)「必須事項」への取組状況

 各研究機関から提出された「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドラインに基づく体制整備等の取組状況整理票」(P44〜P53参照。以下、「取組状況整理票」という。)を基に、必須事項の実施状況について整理すると以下のような状況である。(各データは「4.ガイドラインの各節ごとの状況」を参照。)

 概観すると機関内の責任体系については、概ねすべての研究機関で明確にされている。事務処理手続きに関する相談受付窓口などの相談受付窓口は、平均すると約80パーセントを超える研究機関で、通報(告発)受付窓口は約80パーセント弱の研究機関で設置されており、概ね各研究機関での取組がなされていると考えられる。(注)しかしながら、防止計画推進部署を設置している研究機関は約70パーセント弱、内部監査体制を整備している研究機関は約50パーセントであり、やや取組が遅れていると考えられるが、検討中の研究機関を含めると双方ともに80パーセント超という状況になっている。また、発注・検収業務における当事者以外によるチェック機能が有効に機能するシステムの構築・運営に関しては、すべて事務職員が発注業務を行っている研究機関が約40パーセント、一定の条件下で研究者が発注を行っている研究機関が約47パーセント、全て研究者が発注を行っている研究機関が約13パーセントとなっている。検収業務については、事務職員が行っている研究機関が約70パーセント弱となっており、一定の条件下で研究者が検収している研究機関と検収業務は全て研究者が行っている研究機関においては、併せて約75パーセントの研究機関で当事者以外の者による検収が行われている。また、当事者による発注・検収業務が行われている研究機関も見受けられた。

 このように形式的な取組が求められる事項は概ね実施されていると考えられる。しかしながら、「必須事項」に対応できていないと回答している研究機関も一部あり、各項目で該当機関数等は異なるものの、平成19年9月末時点で科学研究費補助金などの公的研究費を受けていない研究機関、あるいは、受けてはいるが5件以下かつ1,000万円以下と、比較的受給規模が小さい研究機関が約70パーセントと多く見られた。

  • (注)「大学等における科学技術・学術活動実態調査報告」(大学実態調査2007)によると、研究費の適正な管理に関する全学としての不正告発窓口を設置している国公私立大学は、平成19年7月現在、全体で32.8パーセントになっている。

(2)「その他の事項」への取組状況

 「その他の事項」は、実態を把握することが重要な事項や、体制の整備等まで時間を要すると考えられた事項である。各事項で「対応できている」と回答している研究機関は多くが半数以下で、「検討中」と回答している研究機関が概ね半数を占めており、今後の体制整備が望まれる。「その他の事項」の中で、特に「関係者の意識向上に向けた取組」、「不正防止計画の策定」、「外部への公開」の状況について整理すると以下のような状況である。

 「関係者の意識向上に向けた取組」については、約60パーセントの研究機関で取組がなされており、取組事例としては、行動規範を作成し、研修会等で周知している研究機関が多く見られ、全体の約20パーセント強を占めている。行動規範の作成は、現場での具体的な課題を踏まえて作成したり、研究者と事務職員が一緒に検討し作成している研究機関と、他の機関を参考に作成している研究機関とがほぼ同じ割合になっている。
 「不正防止計画の策定」については、不正発生要因を把握し、不正防止計画を策定している研究機関は約20パーセント弱であり、多くの研究機関で策定に向けた検討がなされている。また、不正発生要因の把握ができている研究機関は、既に不正防止計画を策定している研究機関と併せて全体の半数であり、残り半数の研究機関にあっては不正発生要因の把握方法について検討している状況である。
 「外部への公開」については、最高管理責任者が率先して不正防止計画に対応することを機関内外に表明する、競争的資金等の不正への取組に関する機関の方針及び意志決定手続きを外部に公表することを求めているが、いずれも約20パーセント強の研究機関では公表されているものの、約80パーセントの研究機関で、検討中を含め公表されていない状況である。