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研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)に基づく体制整備等の実施状況について(分析結果報告)2.フォローアップの手法

 フォローアップは、実施状況報告書の記載内容を分析するとともに、特に実施状況報告書では確認が難しい公的研究費の管理に対する意識(取組の考え方や方針)などについては、サンプリングによる現地調査で確認する形で行った。

 なお、フォローアップに当たっては、1ガイドラインは大綱的な性格を有しているもので、具体的な制度構築は、個々の研究機関の判断に委ねられていること、2各研究機関におけるガイドラインを踏まえた取組が始まったばかりであること、また、3ガイドライン自体も、今後の運用を通じて、研究機関の実態に即した、より現実的かつ実効性のあるものになるよう見直しを行っていくものであることにかんがみて、以下の点を基本的な視点とした。

基本的な視点

  • (1)ガイドラインへの対応は、組織の長の責任とリーダーシップの下、構成員である研究者と事務職員が自律的に関与して行うことが重要であり、また、不正防止の観点からは、研究費の管理、使用に関する実態を踏まえたものであることが極めて重要である。このため、研究者及び事務職員の問題意識や意見・要望を反映できるような形で検討がなされているか、実態の把握はなされているかという視点で確認し、必要に応じて、そのような機会が確保されるように促す。
  • (2)全機関に実施を要請している各事項に各機関はどこまで対応していれば十分なのかについては、機関の規模や性格だけでなく、各機関の個別事情を考慮する必要がある。
     このため、機関の取組事例や、現時点で、問題があり指導・助言した方が良いと思われる事項を抽出するという視点で確認する。

(1)実施状況報告書の分析

 実施状況報告書の分析は、ガイドラインで全機関に対して実施を要請する事項のうち「必須事項」(注)に関して着実に実施されているかを確認し、実施状況に問題があると考えられるものについて抽出した。また、「その他の事項」(注)については、取組の進捗状況の把握を基本とし、既に対応しているとする研究機関にあっては、現時点で再検討の要請などが必要と考えられるものについて抽出した。

  • (注)ガイドラインで実施を求めている事項の中には、実態把握や研究者及び事務職員の問題意識の把握を要するものなど、短期間での対応が困難であると考えられる事項がある。一方、1責任体系の明確化や発注・検収業務について当事者以外によるチェックが有効に機能するシステムの構築・運営など、報告時点において対応が必要と考えられる事項や、2各種窓口の設置など、運用面では時間を要するものの形式面が優先する事項がある。後者(1及び2に該当する事項)については、「必須事項」として報告時点において最低限実施を求めている。これに対し、前者を「その他の事項」として位置付ける。

(2)現地調査の実施

 現地調査は、以下の事項を基本方針として行った。

  • 1各研究機関における体制整備等の現状、実態の把握を行うとともに、ガイドラインに関する理解の深化を図ることを目的として行う。実施状況報告書の内容の問題点について調査することを主たる目的として行うものではない。
  • 2機関の選定に当たっては、資金配分額の多い機関を中心に国・公・私立大学、独立行政法人の研究所等の研究機関の種類別バランス、過去において研究費不正使用問題を契機に不正防止に関する意識向上や取組に努力した機関などを考慮。
  • 3年間100機関程度の調査を予定し、平成19年度は30機関程度を対象。

 平成19年度の現地調査は、平成20年1月中旬〜2月末を中心に30機関について実施した。なお、一部の機関については、有識者の視点を含める意味で「研究機関における公的研究費の管理・監査に関する検討会」委員の御協力を頂いた。
 現地では、1研究者及び事務職員の問題意識や意見・要望を反映できるような形で検討がなされているか、実態の把握はなされているかという視点、2機関における研究費の管理に関する意識の確認という視点を重視して、ガイドラインをどの様に捉え、どのように取り組んでいるかについて、最高管理責任者、統括管理責任者等からのヒアリング等を実施した。

(現地調査実施機関)

国立大学(15機関)、公立大学(3機関)、私立大学(9機関)、独立行政法人・民間企業等(3機関)

(現地調査日程の例)

  1. 最高管理責任者又は統括管理責任者からのヒアリング
    • ヒアリング事項
      ガイドラインへの取組状況全般、体制整備に当たっての問題点や課題と今後の取組予定、実施状況報告書の特記事項など
  2. 発注・検収、防止計画推進部署の担当者からのヒアリング及び検収現場等の視察
    • ヒアリング事項
      研究費の管理に関する事務手続きの現状、不正発生要因の把握及び不正防止計画の検討の状況と取組予定、検収業務の現状 など
  3. 内部監査部門の担当者等からのヒアリング及び経理関係書類の確認
    • ヒアリング事項
      内部監査の現状と今後の取組予定、支払いの証拠書類の確認