資料2 研究開発評価実務者の資質・能力向上のための活動の方向性(案)

1.目的

  「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(以下「文科省指針」という。)において、「文部科学省及び研究開発機関等の事務局における人的拡充を含めた研究開発評価体制の構築や職員等の評価実施能力の向上を図ることは、評価に係る各種作業を円滑に行う上で不可欠」とされており、研究開発評価研修(初級)を行ってきている。
 研究開発機関等における効果的・効率的な評価システムの運営と評価の高度化を一層推進するため、これまでの研究開発評価人材育成研修(初級)に加えて、研究開発評価実務者向けの資質・能力向上のための活動の方向性を検討する。

2.これまでの議論

  1.特定の課題、テーマについて、情報共有して相互に勉強し合える場があるとよい。
  2.対象者の区別(大学、ファンディングエージェンシー、各府省等)を考える必要があるのではないか。
  3.中級やレベルアップの段階となると、個別具体的・専門的な相談になりがちなので、教えるというよりも相互研鑽の場とするのが妥当。
  4.研究開発評価人材は、人事異動があり、コミュニティーがないし、コミュニティーを構成しようとする意思もない。
  5.研究開発評価人材群が日本の中でスキルやポジションを向上させていくためには、自発的に向上する場を作ることが大切だが、現状では接点がないので、初めの段階では国が場をセットすることは大切。
  6.試行的にやるとすれば、対象を研究開発法人に絞り、「研究開発成果の最大化」をテーマにするのがよいのではないか。
  7.テーマについては、研究開発機関への訪問調査・意見交換等を通じて、現場における不満を察知し、その共通項を掘り下げることが必要かもしれない。

3.今後の活動の方向性

(1)研究開発機関等との意見交換等による情報収集で得られる特定のテーマについて、事例発表や意見交換等を通じて相互研鑽の場を提供することを基本方針として実施する。

(2)対象者は、1.企画評価課が主催する研究開発評価人材育成研修(初級)、研究開発評価シンポジウム等に参加し、研究開発評価に積極的な興味・関心を持つ者、2.大学及び大学共同利用機関法人等の研究企画室、研究推進室、URA室、研究戦略室、研究支援課、評価室(IR室等)等の事務職員、教員、URA等の実務者(原則、係長級以上)とする。

4.平成30年度の試行的活動(案)

(1)趣旨
 現場で課題となっているテーマについて情報共有、意見交換等する場を設定し、相互研鑽してもらうことで、担当者のコミュニティー形成や効果的・効率的な評価システムの運営の推進等、研究開発評価に関わる人材の育成を一層推進する。

(2)活動内容
 現場で課題となっているテーマ(※)について、参加希望者から提出された事例又は事務局が予め選定した参考になりそうな事例の発表(1~2例程度)後、自機関の取組や課題等も紹介し合いながら自由に意見交換する。
 ※テーマ案
  1.若手研究者の育成・支援の推進を図る評価
  2.評価負担を軽減しながらもマネジメントにいかす評価の取組(評価の形骸化、負担増大を防ぐ取組)
  3.評価制度・運用に対する改善の取組 等

(3)定員:10~20名程度

(4)実施時期:平成30年9月下旬~平成30年11月上旬頃   午後半日程度

お問合せ先

科学技術・学術政策局 企画評価課 評価・研究開発法人支援室

(科学技術・学術政策局 企画評価課 評価・研究開発法人支援室)