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人材養成計画構想・概要

対象業務及び対象分野   「(1)大学院修士課程相当 人社融合」
人材養成ユニット名 「科学技術コミュニケーター養成ユニット」
代表者名 「杉山 滋郎」
実施機関名 「北海道大学」


計画の目標・概要
1. 目標
  コミュニケーター・コースでは,各種のアウトリーチ活動を通して,科学技術の研究内容や意義について一般市民や小中高生などにわかりやすく伝え,社会的側面などについても適切に伝えることのできる人材,あるいは研究者と一般市民との間に立って両者の相互理解を促進する活動を企画・運営できる能力を身につけた人材を養成する。研究者コースでは,各自のバックグラウンドに合わせて学位を取得し,科学技術コミュニケーション分野において世界水準の研究・教育を継続的に発展させていくことのできる人材を養成する。
1 人材養成開始3年後の目標
コミュニケーター・コースでは,15単位相当(半年〜1年程度)のコースに,研究機関や民間企業,自治体,NPO等から人材を受け入れ(15〜20名),修了後は,それぞれのフィールドでのコミュニケーション活動において主導的な役割をはたせる人材に育てる。
研究者コースでは,修士約5名,博士約1名を輩出する。また,ポスドク等を研究院として3〜5名採用し,世界水準の研究・教育者に養成する。いずれも,研究・教育機関や科学館等に供給する。
2 人材養成開始5年後の目標
コミュニケーター・コースでは,50名以上の人材を輩出する。
研究者コースでは,修士約10名,博士約3名を輩出し,関係機関に供給する。

2. 内容
 
1. 北海道大学大学院の関係分野の教授陣が密接に連携をとり,さらにProblem Based Learningの手法も取り入れて,理論と実践とが有機的に統合された教育を行なう。
2. 大学内外の機関等とも連携し,各種のアウトリーチ活動やインターンシップに参加させながら教育を行なう。
3. 大学内外の機関等とも連携して地域に密着した題材・課題を積極的に取り上げ,地域に根ざした科学技術コミュニケーション活動の人的基盤を築く。
4. コミュニケーター・コースでは,e-learningを積極的に展開し,それと短期集中の演習・実習中心のスクーリングとを組み合わせて,日本各地の希望者に受講の機会を提供する。
5. 科学技術コミュニケーションに関する国内外の教育・研究機関とも連携し,日本の実情に即した体系的教科書・教授法を制作・開発し,国内におけるこの分野の発展の基盤を築く。

人材養成の必要性
   欧米諸国では,科学技術コミュニケーションに関する教育・研究が,大学や科学館等を拠点に体系的に行なわれている。また,各種のアウトリーチ活動などが活発に展開され,良質の科学ジャーナリズムも存在する。そして,教育・研究と科学技術コミュニケーション活動との連携がうまく機能している。
 それに対しわが国では,科学技術コミュニケーションの教育・研究が緒につこうとしている段階であり,科学館等での実践的な試みが試行錯誤的に試みられてきたが,未だ体系的なシステムが構築されていないし,各地域との連携も十分とは言えない。また,科学技術コミュニケーション活動に携わる人材の絶対数がきわめて少ない。

計画進展・成果がもたらす利点
1. 科学技術コミュニケーターや科学技術コミュニケーションの研究者が輩出されることにより,一般国民と科学技術者との双方向的コミュニケーションが大きく促進され,科学技術の重要性等についての国民的理解が深まる。このことは,わが国の科学技術振興・国際競争力強化にとっての貴重な社会的基盤となる。
2. 海外に比べ人材が不足している科学技術コミュニケーターが輩出されることにより,科学技術の意義,それを学ぶことの楽しさ等が国民各層に理解されることが促進され,科学離れの解消や次世代を担う研究者群の養成に資する。



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