(中村委員) |
NRPBの765核種には、半減期が秒単位のものが含まれている。765核種では多いので、BSSの295核種を中心に、重要なものを加えるというのでは駄目か。 |
(河田座長代理) |
規制の考え方の問題であり、BSSの295核種には、よく使用される核種や今後利用される可能性のある核種が抜けている。個別で定めないと一律で厳しくなる恐れもあるので、NRPBをベースにあるものはそれを定め、導入してはどうか。 |
(近藤委員) |
NRPBの中には短半減期の核種は数が多いが、それらは輸送や貿易の観点から国際整合性を考慮する必要はない。半減期などによるグルーピングで免除レベルを設定した方が合理的ではないか。 |
(小佐古座長) |
免除レベルを設定する核種数や方法については、例えば告示別表第4の空気中濃度限度等のように、抜けている核種については似ている核種で一番厳しい数値を選定する方法や、半減期などによる各々の核種のキャラクターによるグループ分け、本体を軽くしておいて後から追加する等が考えられる。BSSでは、半減期以外のファクターも考慮してレベルを定めているのに、半減期だけの観点からグルーピングしてよいかという問題がある。免除レベルの試算を行った原研としてはどのように考えるか。 |
(山本英明委員) |
BSSのシナリオについて、原研では告示別表第4の計算に使用した1024核種分については、内部被ばくに関するパラメータはそろっているが、外部被ばくに関するパラメータがない核種があるため免除レベルを計算できない場合がある。 |
(事務局) |
NRPBの765核種の免除レベルを取り入れれば、通常の使用核種についてはほぼ網羅できる。発生装置で付随的に作られる核種については、後の放射化物の検討により対処できると考えられる。 |
(事務局) |
BSSに示された免除レベル295核種を取り入れ、それ以外のものをグルーピングする場合、そのグルーピングにも科学的な検討が必要。その検討がIAEA以上に科学的にはならないのではないか。また、今回の免除レベル取り入れの目的の一つは、科学的根拠に基づいた規制をすることである。 |
(草間委員) |
日本アイソトープ協会の販売許可核種とNRPB対象核種が9核種合わないが、どのような核種なのか。 |
(事務局) |
RIでは42Ar、196Au、208Tlの3核種と、残り6つは241Am-Beなど核反応を利用した中性子源である。 |
(山本英明委員) |
この3つの核種について、外部被ばくのパラメータがあれば計算することは可能である。データの確認が必要と思われる。 |
(近藤委員) |
NRPBの半減期が秒単位の核種についてはどのようなシナリオで計算されているのか。短半減期の場合、国際間の輸送や貿易などにより国際整合性は関係ないのではないか。 |
(山本英明委員) |
シナリオは半減期によらず同一である。短半減期核種は処分場でのシナリオより、実験室などでの作業中の被ばくが重要となってくる。 |
(草間委員) |
輸送や貿易だけでなく免除レベルの取り入れの考え方を含め国際整合性が取れていることが重要ではないか。 |
(小佐古座長) |
今回の取り入れの目的は、国際整合性を取ることだけが1番の理由ではない。1番は、現行放射線の種類と半減期のみで定められたものから科学的・合理的にすることである。 |
(近藤委員) |
その通りだが、現場において非常に短い半減期の物まで入れるとなると煩雑さが増えるのではないか。実際の規制を考えると、秒単位の半減期の核種について低い免除レベルのため管理上評価を求められることになるのは合理的でないのではないか。 |
(事務局) |
放射性同位元素であれば半減期によらず規制対象となる。規制の対象となるものを個別かグルーピングかで考えると、個別だとわかり易いが、グルーピングでは事業者が該当核種を探さないといけなくなる。科学的に出ているのならそちらを使うべきではないか。また、グルーピングすると行政上どうしても保守的な安全側の数値を設定することとなる。 |
(小佐古座長) |
グルーピングによる免除レベルの設定は、方法や内容の妥当性、社会に対する説明など困難な面が多いのではないか。ここでの検討の一応の結論として、NRPBの765核種を採用するなど広く核種毎に免除レベルを設定し、カバーできない核種については、保守的なグルーピングを設定することではどうか。また、NRPBに含まれないもので、アイソトープ協会が販売許可を持つ3核種がわかっているのであれば、それについては個別に設定したらどうか。本日の検討の最後にまたコメントをいただきたい。3核種の試算を行うパラメータはあるのか。 |
(山本英明委員) |
外部被ばくパラメータがあるかどうかわからない。 |