放射線安全規制検討会(第28回) 議事録

1.日時

平成21年7月30日(木曜日)13時30分~15時00分

2.場所

三田共用会議所 大会議室C,D,E (3階)

3.議題

  1. 放射線障害防止法におけるクリアランス制度導入について
  2. その他

4.出席者

委員

小佐古座長、近藤座長代理、大森委員、木村委員、田中委員、反保委員、東委員、古川委員、山口委員、山本英明委員

文部科学省

渡辺次長・原子力安全監、明野原子力安全課長、中矢放射線規制室長、井上放射線安全企画官、粟辻原子力安全課長補佐、服部放射線規制室長補佐、石井専門官

5.配付資料

資料第28-1号:第27回放射線安全規制検討会議事録(案)
資料第28-2号:第27回放射線安全規制検討会資料第27-3号~第27-6号の各基本方針(案)に対する修正箇所
資料第28-3号:クリアランス制度導入等に係る制度設計の基本方針(案)
資料第28-4号:クリアランス判断方法の検討に関する基本方針(案)
資料第28-5号:放射線障害防止法に規定するクリアランスレベルの設定に係る基本方針(案)
資料第28-6号:今後の検討の進め方(案)
参考資料1:放射線安全規制検討会委員名簿
参考資料2:放射性同位元素の使用施設等の事故・故障等に係る事象の国際原子力事象評価尺度(INES)の運用について

6.議事録

○資料第28-1号に基づき、第27回放射線安全規制検討会の議事録(案)の報告が行なわれ、コメント等があれば検討会終了後1週間以内に事務局まで連絡することになった。
○資料第28-2号、資料第28-3号、資料第28-4号、資料第28-5号、資料第28-6号に基づき、事務局よりクリアランス制度についての説明がなされた。
○資料第28-3号、資料第28-4号、資料第28-5号、資料第28-6号については、了承された。
○参考資料2に基づき、事務局より、放射性同位元素の使用施設等の事故・故障等に係る事象の国際原子力事象評価尺度の運用についての説明がなされた。

主な質疑応答

○資料第28-3号について
【山口委員】資料第28-3号において、基本方針にあった「陽電子断層撮影に伴い発生する半減期の極めて短いRI汚染物を、放射性同位元素によって汚染された物でないとする制度とクリアランス制度の併用」が検討から外された理由如何に。
【石井専門官】陽電子断層撮影に係る件については、現状を維持すること、短半減期の核種の減衰については、クリアランス制度で検討を行うことから削除した。
【中矢放射線規制室長】本検討会は、法制度の検討をしており、陽電子断層撮影に係る件は、該当しないため削除した。
【近藤座長代理】クリアランス制度のクリアランスレベルの検討に当たり、陽電子断層撮影に伴い発生する半減期の極めて短いRI汚染物を、放射性同位元素によって汚染された物でないとする制度にある4核種(C-11、N-13、O-15、F-18)について取り扱うのか。
【中矢放射線規制室長】事業者が制度の選択ができるように、4核種は取り扱う。
【田中委員】廃棄物の処理及び清掃に関する法律では、「放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。」とされているが、ここでの議論は「汚染された物ではないもの」との記載であり、放射性物質については如何に。
【中矢放射線規制室長】クリアランス制度は、放射性同位元素によって汚染されたものをクリアランスすることを考えており、放射性同位元素は規制の対象となる。
【服部放射線規制室長補佐】放射性同位元素とは、法律に定義された数量以上のものである。
【田中委員】放射性同位元素が、定義された数量以下に減衰した場合の取扱いは如何に。
【中矢放射線規制室長】ここでの議論は、非密封の放射性同位元素について検討している。存在量が定義された数量以上であれば放射性同位元素として規制され、それを使用した場合、使用された場所付近に付いたものは汚染されたものとして扱われ、残りは放射性同位元素として扱われる。クリアランスされたものとは、このどちらにも該当しないものとして扱われる。

○資料第28-4号について
【近藤座長代理】資料第28-4号2.2.1(1)検討内容から「最大使用数量」が削除され、「必要な減衰期間」とした理由如何に。
【石井専門官】使用数量を限定すると、使用数量を限定しないとクリアランスできないものと考えられてしまうため、半減期と減衰の期間で評価するとした。
【中矢放射線規制室長】最大使用数量を入れると議論が狭くなると考えて記載を削除したが、最大使用数量で考慮できる場合もあると考えられるため、全く議論に含めないわけではなく、合理的に設計できるよう議論したい。
【東委員】資料第28-4号2.2.1(2)検討の進め方において、「放射能量を評価する補助的な測定手法の検討」とあるが、具体的なイメージはあるか。
 また、本文に別添にさすとあるため、別添は付された方が良い。
【石井専門官】放射能量が最初の計画通りに減衰しているか等をどのように評価できるかの方法についてワーキンググループで検討したいと考えている。
 別添については、前回と同様の資料となる。
【反保委員】資料第28-4号2.2.2半減期の長い放射性核種を念頭においたクリアランス判断において、(1)検討内容の「RI汚染物を発生する施設の種別分類(製薬系、生物系等)や発生状況(使用、解体等)などに基づき放射性核種間の相関関係を評価」及び「クリアランスレベル以下であることを判断するための評価を行うべき代表核種の選定方法の検討」は、非常に困難であると考えている。具体的には、使用比率から求めたりすることを考えているのか。
【石井専門官】そのようなことを考えている。しかし、半減期の長い放射性核種は、長期間の保管がされ、例えばそれが何世代にもわたることが考えられる。このようなことを踏まえて今後ワーキンググループで検討したい。

以上

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科学技術・学術政策局原子力安全課放射線規制室

(科学技術・学術政策局原子力安全課放射線規制室)