18.日本訳詩家協会

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 補償金制度は絶対に必要です。
 パソコン、携帯電話、iPod等の使い勝手の良い機能を持つ大量複製可能な録音録画媒体(以下機器・機材といいます)が普及し、著作物を自由に且つ手軽に享受できる時代になりました。この自由と利便性、経済性を維持するための対価として、補償金制度は絶対に必要であります。先進諸国において早くからこの制度が導入され、健全に機能している現況がそれを証明しています。もし補償金制度が廃止され、ユーザーに事前許諾方式を課すような非現実的な制度を主張するのもありとすれば、底意を疑います。

著作権保護と対象機器・機材の範囲

 私的録音録画を技術的に制限するような行為には異論がありますが、「ダビング10」のように合意が得られたのであれば、私的利用の限界として、評価できます。
 ただし、補償の対象機器・機材に対する“データ用”などの分別方式は、撤廃を求めます。
 用途はユーザーの自由意思により決定されるべきものであり、同一機器・機材でも時と場合により利用範囲、利用目的等は変化します。メーカーが恣意的に決める筋合いのものではありません。従いまして補償対象には全ての機器・機材を隔てなく包括すべきです。
 対象範囲の矮小化による補償金の圧縮は現実に拡大され、補償金額は大幅に低落しています。制度の欠陥であり、メーカーによる文化の収奪以外の何物でもありません。

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