10.日本作曲家協会

●該当ページ及び項目名

全体

●意見

 わたしたち作曲家は、補償金制度を実情に即したものに改善し、存続させるべきであると考えます。
 いま世の中では、著作権法第30条に言うところの小規模で私的な範囲をはるかに越える膨大な量のコピーが行われています。
 しかし、そこで録音録画に使用されてる機器や媒体は、現行制度での補償の対象とはなっていません。
 このことが補償金の減少につながり、われわれ音楽家や他の権利者や音楽産業にも打撃を与えています。音楽CDも売れなくなってきました。
 そして、もし補償金制度がなくなると、今日行われている私的録音録画の殆どが違法となり、一般ユーザーの複製を行う自由は奪われてしまいます。
 「ユーザー側の複製の自由」と「権利者側の権利保護」が両立する制度が望まれます。
 また、現在のように補償金の支払義務者をユーザーとする形では、負担に不公平が生じる恐れがあるので、諸外国と同様に補償金の支払義務者を機器などの製造業者や輸入業者に改める必要があります。
 私たち作曲家は、ひとり一人にとっては僅かな額の補償金をユーザーに負担して頂き、その代わりに自由にコピーを楽しむことが出来る補償金制度が構築されることを切に願うものです。
 このことが実現することによって、音楽や映像のコンテンツの振興が図られ、芸術文化の発展に寄与するものと考えます。
 日本が世界のなかで文化国家、知財立国を目指すためには著作権制度の充実は不可欠です。

前のページへ

次のページへ