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「著作権法に係る検討事項(仮題)」の整理に向けた意見について

委員名 土肥 一史

 検討課題には、中長期的検討課題と、早急に解決すべき課題があるとおもわれる。中長期的には、

1)  インターネット及びこれまで想定していなかったデジタルメディアにおける、著作物の保護と利用の問題があろう。これらの特性を減殺しないよう配慮すべきであると同時に、そこでの侵害の拡大の可能性はリアルの世界とは異なるものがある。
2)  権利制限規定とフェアユースとの関係である。これだけ、著作物とその利用の態様が複雑多様になると個別列挙では、さまざまな活動を阻害することになるおそれがあり、検討を初めてよい時期に来ている。
3)  国際ハーモの関係からの検討もあろう。タイプフェイス保護に関する1973年のウイーン協定のように発効もせず、動いていないものは格別、1974年成立の衛星により送信される番組伝送信号の伝達に関する条約のように、現実に動いており、加盟国が増加している条約については検討の対象となろう。

短期的なものとしては、現在の法規定の下で、三権の活動が阻害されるおそれのある事項とか、国民の重要な基本的権利の行使が妨げられているような事項については、別個に手当てが必要ではないかと考える。また、技術的制限手段については、権利制限規定との関係もあり慎重な検討が必要であるが、先の規制が機能しているかどうかの調査検討は、必要ではないか。



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